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資料1-4 「もんじゅ」を再開した場合に獲得が見込まれる成果

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資料1-4 「もんじゅ」を再開した場合に獲得が見込まれる成果
資料1-4
「もんじゅ」を再開した場合に
獲得が見込まれる成果
平成28年10月
文部科学省
「もんじゅ」を再開した場合に獲得が見込まれる成果(1/3)
 新規制基準に適合し、100%出力の連続サイクル運転を行うことで、高速炉発電システム
の安定稼動・信頼性を示し、更に高速増殖炉の運転・保守・規制対応等に関するノウハウ
を獲得するとともに、廃棄物減容・有害度低減等に係る有用なデータを獲得する。
1.試運転・運転を通じて検証・取得する成果
■高速炉炉心核特性の把握と将来炉設計に必要な評価手法の開発・検証
100%出力運転時の炉心核特性を把握し、高次化プルトニウムやアメリシウム等を含んだ
炉心の燃焼特性を把握 ⇒ 将来炉の炉心設計に反映
■高燃焼度までの燃料健全性の実証
高燃焼度までの燃料集合体の挙動・状態を確認し、健全性を実証すると共に燃料設計手法、
燃料製造技術の妥当性を確認。また、高い耐照射性を有する燃料材料の照射実績を蓄積
⇒ 将来炉の燃料費低減のため、将来炉用燃料(初期段階)の設計・製造技術に反映
■自然循環による崩壊熱除去能力の実証
全電源喪失時等にも安定的に除熱が可能となる自然循環による崩壊熱除去能力の実証
⇒ ナトリウム冷却高速炉の安全性の立証、安全評価等における評価信頼性エビデンスの
提示及び崩壊熱除去系の合理的設計に反映
1
「もんじゅ」を再開した場合に獲得が見込まれる成果(2/3)
2.高速炉の運転管理・保守管理を通じて取得する成果
■ナトリウム管理技術の確立
放射性物質の冷却系内移行挙動の確認
⇒ ナトリウム純化機器の運用改善や、作業員の被ばく低減に資する保守・補修技術の構
築に反映
■供用期間中検査装置の実機での検証
これまでに開発した供用期間中検査装置を実機にて運用し、検査性能・信頼性向上等のた
めの改良を図る
⇒ 実証炉・実用炉の保全技術の開発に有用な検査技術の確立
■運転経験蓄積による高速炉保守管理技術の構築
「もんじゅ」の保守管理経験や、各種初期トラブル対応の蓄積から、各機器の故障データ等
取得 ⇒ 将来炉の合理的な設計及び保守管理に反映
3.トラブル対策を通じて取得する知見
■運転時のトラブル経験から得られる知見蓄積
原型炉として、連続サイクル運転を通して、設計時に健在化していない課題・故障等を抽出
し、それへの対応知見を蓄積
「もんじゅ」での初期故障・ランダム故障等、他原子力施設の事故・故障等及び最新知見へ
の対応から得られる知見の蓄積
⇒ 高速増殖炉の安全・安定な運転技術の確立に反映
2
「もんじゅ」を再開した場合に獲得が見込まれる成果(3/3)
4.新規制基準への適合性審査対応等の付加された取組みから取得する成果
■ナトリウム冷却高速炉の特性を踏まえた、重大事故対策の有効性評価手法の
整備
再開に向けて新規制基準に対応する過程で、ナトリウム冷却高速炉の特性を踏
まえたリスク評価に基づき、重大事故対策の適切な有効性評価手法を整備する
⇒ 将来炉の重大事故対策に反映
■ナトリウム冷却高速炉の特性を踏まえた、保全プログラムの構築
連続サイクル運転を通して確認された課題やトラブルを克服し、運転経験を蓄積
する中で、保全の有効性評価と改善を行い、高速炉用保全プログラムを構築する
⇒ 将来炉の合理的な設備設計・保全プログラムの構築に資する
3
「もんじゅ」各段階での主な成果
B:試運転・運転を通じて検証・取得する成果
A:設計・製作・建設から取得する成果
炉心燃料
機器・
システム
参考1
①高速炉炉心設計手法(含むコード)の確立
炉心燃料 ①増殖比の設計値達成
②高燃焼度燃料・材料の設計・製作手法の確立
②40%時の高速炉炉心核特性の把握
③高温構造設計手法の確立
③燃焼に係る高速炉炉心核特性の把握
④原子炉容器等薄型高温構造物設計・製作技術
の確立
④Am含有高速炉炉心核特性の把握
⑤高燃焼度までの燃料健全性確認
⑤大型機器の製作・据付技術の確立
⑥新型燃料等照射試験
⑥蒸気発生器設計・製作技術の確立
⑦燃料取扱機等ナトリウム機器設計・製作技術確立
⑦Am等含有MOX燃料の照射挙動(含むGACID)
Na取扱
⑧供用期間中遠隔検査装置開発
⑧将来炉設計に必要な炉心評価手法の開発・検証
安全
⑨高速炉の安全評価手法の確立
もんじゅ
⑩確率論的リスク評価(PRA)の実施
E:新規制基準への適合性対応等から取得する成果
機器・
システム
①耐震設計関連の安全性向上対策
⑨40%出力運転の実施
(原子炉起動:5300時間、発電:883時間)
⑩将来炉設計に必要な熱流動解析手法の開発・検証
Key: 取得した成果
②劣化メカニズムに基づく高速炉プラントの保全計
運転保守
画構築
安全
機器・
システム
⑪将来炉設計に必要な規格・基準類への貢献 (構
造規格・材料基準、核データ、FBR維持基準)
今後取得する成果
⑫40%出力の過渡特性把握
当初以降の付加役割
⑬100%出力の運転データ・過渡特性把握
⑭高速炉発電システムの安定稼働・信頼性実証
③将来炉設計に必要な高速炉安全評価手法の開
発・検証(もんじゅデータの利用)
⑮伝熱性能等の経年特性の把握、ISI・サーベランス材に
よる健全性確認、解体時の経年データ取得
④重大事故対応
(重大事故対策の有効性評価手法、設備改造・機
能確認、重大事故対応手順の確立、PRA)
⑯燃料取扱機等の取扱実績
安全
⑰自然循環による崩壊熱除熱能力の実証
D:ナトリウム漏えい事故等 トラブル対策を通じて取得する知見
運転保守
①ナトリウム漏えい対策技術
C:高速炉の運転管理・保守管理を通じて取得する成果
②ナトリウム機器の補修技術
Na取扱
①ナトリウム管理技術(純度管理、移
行挙動等)
②供用期間中検査装置の実機での
検証
③運転を通した潜在技術課題の抽出・対応と、トラブル経験か
ら得られる知見蓄積
運転保守
③点検経験蓄積による高速炉保
守管理技術
④運転経験に基づく運転手順書類/
保安規定の整備
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