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学生の国際間移動における 経済的要因の考察
東京外国語大学 英語専攻4年 斎藤実由貴 Introduction 1: 学生の国際間移動と現状 Introduction 2: 本論文の付加価値:IRR Model & Method Data Expected Results References 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 2 (UISより、2010年のデータ) 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 3 (UISより、2010年のデータ) 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 4 学生の国際間移動と現状 ◦ 技術・アイディアの拡散により人的資本の蓄積に貢献 ◦ より優れた国にはさらに人と資本が集まる ◦ 教育市場の「グローバル化」(田中2010) ◦ 国際基準とは? 授業料の有無、奨学金や学生ローンの普及度合い 使用言語 授業の開始時期 など Cf. アメリカのForeign Credential Evaluation:FCE 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 5 地域経済統合の発展と学生の国際間移動(船津 2007) ◦ 地域経済統合と学生の国際間移動に着目 ◦ 学生=高等教育サービスの消費者とし、重力モデルを使用 APEC/EUの地域経済統合の影響も分析 ◦ APECメンバー内の留学生の移動数が世界平均を大きく上回 る結果に →通常の財・サービスだけでなく、高等教育サービスの貿易をも創 出することを示唆 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 6 本論文のValue Added ◦ 教育システムの共有によるグローバル化 →進学メリットの高い国と地域が有利に →低い国は国際競争力を失っていく →メリットの差が学生の移動に影響するのではないか? ◦ 学生の派遣国と受入れ国の進学メリット=収益率の差に着 目して検証 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 7 内部収益率(Internal Rate of Return) ◦ 大学に進学することで、どれだけの利益が得られるか? Sveinbjorn(2002) ◦ OECD10カ国の1999-2000年における高等教育のIRRを 分析 所得税・失業率・授業料・学生に対する公的支援やローンなどを もとに算出 ◦ 男子の10カ国平均:11.7 イギリス18.5, アメリカ14.9,・・・, 日本7.9, イタリア6.5 →税制による再分配効果が少ない、授業料が高い、公的支援が少な いことなどが原因 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 8 本論文の目的 ◦ 大学進学における内部収益率の差が、学生の留学意欲にど う影響するかどうかを検証する 対象国 ◦ OECD加盟国の10カ国:アメリカ、日本、ドイツ、フランス、イ タリア、イギリス、カナダ、デンマーク、オランダ、スウェーデン (Sveinbjorn, 2002の対象国に準ずる) 対象年:2000年 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 9 FSij a0 a1 log GDPi a2 log GDPj a3 log Distij a4 IRR eij (船津2007をもとに筆者作成) •FSij: i国からj国に移動した留学生数 •GDPi: 派遣国の国内総生産 •GDPj: 受入れ国の国内総生産 •Distij: 二国間距離 •IRR: 内部収益率の二国間の差(ダミー) 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 10 Mobility of students: UNESCO Institute of Statistics(UIS) ◦ International flows of mobile students at the tertiary level GDP: World Development Indicators Dist: ちょっと便利帳 http://www.benricho.org Internal Rate of Return: Sveinbjorn(2002) 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 11 学生の国際間移動には内部収益率も影響を与える 各国は収益率の向上に取り組むことで他国から学生 を呼び寄せ、相互交流によるメリットを得ることができ る 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 12 OECD(2013): “Education at a glance 2013” Psacharopoulos, G. & Ptrinos, H., A. (2004): “Returns to Investment in Education: A Further Update Sveinbjorn, B., Field, S. & Girouard, N. (2002): “Investment in human capital through upper-secondary and tertiary education”, OECD UNESCO Institute of Statistics” http://www.uis.unesco.org 太田浩(2007): 「米国における外国成績・資格評価 (Foreign/International Credential Evaluation)システムと日本への示 唆」 加藤真紀(2008):「人的資本の蓄積メカニズムが教育収益率推定に与える 影響」、国際開発研究 17(1)、国際開発学会 田中寧(2010): 「内部収益率のバリエーションと大学進学の経済的メリット の再考察」、京都産業大学論集第27号、京都産業大学 新田功(2007):「オーストラリアのIDPによる留学生数の将来予測」 船津秀樹(2007): 「地域経済統合の発展と学生の国際間移動」、経済学研 究56-3、北海道大学 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 2013/8/23 13 100% 90% 80% GBR 70% SWE NLD 60% ITA DEU 50% FRA 40% DNK JPN 30% USA CAN 20% 10% 0% Canada USA Japan Denmark France Germany Italy Netherlands 東京外大英語専攻4年 斎藤実由貴 Sweden 2013/8/23 UK 14