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第1節 保健・医療・福祉の連携

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第1節 保健・医療・福祉の連携
第1節
1
保健・医療・福祉の連携
地域における保健・医療・福祉の連携
少子・高齢化の進展に伴い、 保健・医療・福祉サービスに対する県民のニーズは多様
化、 高度化しており、 これらニーズに適切に対応するためには、 地域において、 保健・
医療・福祉が連携した質の高い総合的なサービスが受けられるよう提供体制を整備する
ことが必要です。
【現状と課題】
1
県民の保健・医療・福祉に対するニーズは多様化、 高度化しており、 高齢者や障害
者はもとより県民すべてが、 地域において、 質の高い総合的なサービスが受けられる
体制が求められます。
2
特に、 高齢化の進展に伴い、 入院等の期間の長期化や在宅での療養患者の増加が進
んでおり、 高齢者が質の高い生活を維持できる保健・医療・福祉の総合的なサービス
の提供が求められます。
3
県では、 保健、 医療と福祉の総合的なサービスの提供体制を促進するため、 平成14
年度から保健所と福祉事務所を統合 (中讃圏域については平成16年度予定) していま
す。
4
老人保健や母子保健サービスなど県民に身近なサービスの主体が市町に移行してお
り、 地域において、 市町保健センターを中心とした関係機関との連携体制の充実が求
められます。
【施策の方向】
1
県と市町の関係機関の機能の充実を図り連携体制を強化します。
2
保健・医療・福祉の総合的なサービスを提供します。
3 質の高い総合的サービスが提供できるよう専門職員の確保や資質の向上に努めます。
【具体的施策】
1
連携体制の強化
保健所、 福祉事務所などの統合により、 保健・医療・福祉の連携体制の強化を図
り、 一体的なサービスを住民に提供するとともに、 市町に対しては、 市町では対応
の難しい分野において、 専門的、 技術的見地から助言提言を行います。
住民に対し健康相談や保健指導、 健康診査などを行う拠点であるとともに、 住民
の自主的な保健活動のための施設である市町保健センターの機能の充実を支援し、
地域住民の健康の保持と増進を図ります。
● 78 ●
2
総合的なサービスの提供
「健やか香川21ヘルスプラン」、 「香川県高齢者保健福祉計画」、 「新香川県子育て
支援計画」、 「かがわ障害者プラン」 など、 保健・医療・福祉分野にわたる総合的な
計画に基づく、 保健・医療・福祉の連携したサービスの提供を促進します。
在宅療養者等のうち処遇困難な高齢者や障害者等に総合的なサービスを提供す
るため 「香川県保健・医療・福祉サービス調整推進事業」
(注)
を実施しており、 こ
の事業の充実・強化に努めることにより、 関係機関が連携し在宅ケア等を推進する
ための地域ネットワーク体制の整備・拡充を推進します。
3
マンパワーの育成・確保
人材登録や情報提供、 就労援助、 福祉職に関する広報啓発などを実施する福祉人
材センターや福祉人材バンクにより、 社会福祉事業に従事する福祉マンパワーの養
成確保を図ります。
保健・医療サービスに対する県民のニーズに対応するため、 医療従事者の充足と
資質の向上に努めます。
(注) 香川県保健・医療・福祉サービス調整推進事業とは
⇒
各保健福祉事務所において管内の行政、 保健
福祉施設、 医療施設等の関係者で構成する保健医療福祉サービス調整推進会議を設置しています。 会議
では、 処遇困難な在宅療養者に対し保健・医療・福祉等の関係者の連携強化による個別の支援を行うな
ど、 在宅ケア等のための地域ネットワーク体制の整備を推進しています。
2
ITを活用した情報提供体制の整備
保健・医療・福祉分野における住民ニーズの多様化や、 専門技術の発展に伴う情報量
の増加に伴い、 これらの情報を的確かつ効率的に処理することが必要となっています。
このため、 近年急速に進歩している情報通信技術を、 保健・医療・福祉の分野の事務
処理の効率化や関係機関相互の連携の強化や、 迅速な住民への情報提供、 情報開示の効
率化等のために活用していくことが重要です。
【現状と課題】
本県における保健医療福祉分野の情報提供システムの現状は、 次のとおりです。
1
WAM
NET (ワムネット)
独立行政法人 福祉医療機構が運営する福祉・保健・医療に関する総合的な情報を
提供するための、 全国的な情報ネットワークシステムです。
2
かがわ救急医療情報ネットワーク
通常時は、 県内での救急医療情報システムとして、 救急医療施設からの診療の可否
等の応需情報を収集し、 消防本部等に情報提供を行い、 初期から第三次までの救急医
療体制をより円滑に機能させています。
● 79 ●
災害時は、 厚生労働省の広域災害バックアップセンターに接続し、 全国共通の項目
を入力することにより、 被災地の医療機関の状況や全国の医療機関の支援申出状況を、
医療機関、 消防機関、 保健所等が把握できることで、 迅速かつ的確に救援・救助を可
能にします。
県民や民間ボランティア団体等には、 インターネットや携帯電話を通じて医療機関
検索サービスや休日当番医情報の提供を行っています。
(URL
3
http //www.qq.pref.kagawa.jp
携帯電話は、「香川県情報NAVI」からアクセス)
かがわ健康福祉情報システム
県内の健康福祉に関する制度、 施策、 施設、 相談窓口、 団体、 福祉機器、 イベント
等行政情報を中心として約4,000件の情報を、 香川県社会福祉総合センター内の専用
端末をはじめ、 ファックスメールやインターネットで提供しています。
4
かがわ健康福祉情報ネットワーク
県民への健康福祉情報の提供として、 保健・医療・福祉に関する最新のニュースや
イベント情報、 少子・高齢化、 介護保険等の今日的な重要なテーマに関する情報をイ
ンターネットのホームページで提供するとともに、 周産期の遠隔医療ネットワークと
しての 「母子保健医療支援システム」 の運用を行っています。
【施策の方向】
1
県民への保健・医療・福祉に関する情報提供の充実強化、 効率化を推進します。
2
各種行政情報システムとの連携及びデータベースの利用を推進します。
3
情報の共有化・交流の促進及び遠隔医療、 医療連携を促進します。
【具体的施策】
1
県民への保健・医療・福祉に関する情報提供の充実強化、 効率化
かがわ健康福祉情報システム及びかがわ健康福祉情報ネットワークの効果的な運
用を図ります。
かがわ救急医療情報ネットワークの機能強化を図るため、 新たな構築に向けて検
討を行います。
2
各種行政情報システム及びデータベースの利用推進
WAM
NETなどの関連社会資源情報等を有効に活用し、 業務の効率化、 サービ
スの充実強化を推進します。
3
情報の共有化・交流の促進及び遠隔医療、 医療連携の促進
病院や診療所をネットワークで結び、 X線やCT画像などの患者情報をやり取り
する 「かがわ遠隔医療ネットワーク」 との連携や、 病院情報等のデータベースの共
有化を検討します。
保健・医療・福祉を取り巻く環境に適応した各種のシステム機能について、 段階
的に開発、 導入、 評価を進めるとともに、 情報ネットワークの一層の活用に努め、
関係機関等における情報の共有化と交流、 病々連携・病診連携などを促進します。
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