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ちばがく第43号 H25.5月
特集:新任所長挨拶/客員教員からのメッセージ/あるく・みる・きく 第43号 平成25年5月 放送大学千葉学習センター THE OPEN UNIVERSITY OF JAPAN/ CHIBA STUDY CENTER 青空をバックに立つ、放送大学の電波塔。ラジオならびにテレビによる放送教材が、ここから発信されて います まさに 放送大学のシンボルです 近くの歩道橋からシ タ を切りました います。まさに、放送大学のシンボルです。近くの歩道橋からシャッターを切りました。 写真・文/さぽた編集部 平成25年5月7日 We are with you ! The more I learn, the more I realize I don’t know. The more I realize I don’t know, the more I want to learn. Albert Einstein:1879-1955 ちばがく 第43号 [1] ご挨拶 「人生の場所・風景」としての千葉学習センター 新入生の皆さまご入学おめでとうございます。また、千葉学習センターに 在席される皆さまには新たな年度の初めに、ご挨拶を申しあげます。 この4月に学習センター所長として勤めることとなりました宮野と申します。 私はこれまで面接授業、合唱サークルやミニゼミ、秋祭りなどを通して、 千葉学習センターの運営に加わらせていただいておりました。今年度から は皆さまとともに、新入生のような気持ちで、心新たに千葉学習センターの 運営に当たっていこうと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、放送大学は、学長のお祝いのメッセージにもございましたように、 「いつでも、どこでも、だれでも」をモットーとして、通信による生涯教育を実 施するために、国が高度な教育を提供するために特設した正規の大学で す。誰でも試験なく学びたいときにいつでも入学できることから、正規の大 所長 宮野モモ子 学であるとの認識が薄いこともございます。これは成長期の大学受験の意 味を考えることにもつながることです。しかし、本来人が生きて学ぶ過程を、成長の長いスパンでデザイン する時、教育とはどのようなことなのかと考えれば、放送大学と学習センターこそ大学の名にふさわしい教 育の可能性のある場所になれると頷けるものです。 このような生涯学習では、1人1人が自分のニーズに見合う内容や学習方法を、自ら選びます。自己実 現に向け、自発的、主体的に生きる姿は、人間の本性に導かれた、無理のない自然で豊かな生き方です。 それは感受性豊かに知識や技能を身に けるための人間の尊い学びの姿ではないでし うか それは感受性豊かに知識や技能を身につけるための人間の尊い学びの姿ではないでしょうか。 また、人びとが寄り添って、仲間と励み合い、共同の楽しみを得ながら、地域や街づくりとかかわることで、 一人の自己実現が、身近な社会へとつながり、さらに世界へとつながる、広がりある豊かな学びを感じるこ とができると思います。センターでは、自分の世界を極めながら、仲間との絆も同時に深め、社会形成へと 実感を込めて、広げ深められる、拓かれた豊かな生き方を学ぶことができる特色のある大学なのです。 放送大学は、こうした生涯学習の仕組みを基盤として、その一翼を担う重要な教育の場として、学習セ ンターを位置付けています。このことは放送大学の学歌の中にもあらわれています。すでに皆さま方には 学歌をHP上からお聞きになられたり、ご自身で声に出して歌われたり、ご存知の方が多いかと思います。 学歌の歌詞には放送大学の学びの姿勢をあらわした言葉が連なっています。数々の生きる上での意味 深く重厚な言葉が歌われる中で、最終フレーズの歌詞にすべてが表れています。 「ひらかれた だいがく ほうそうだいがく」の一節は、「ひらかれた」の意味を「いつでも どこでも だれでも」の生涯学習の、視点 で十分に理解しましょう。放送大学生だということに、胸を張り、高らかに歌い締めるフレーズです。 学習センターは、この「ひらかれた だいがく」の意味を、実質的に具現化する場としての、重要な役割を 担っています。センターでの多様な活動は、放送大学を正規の大学たらしめる場であるとの認識を共に 持ちたいと思っています。面接授業での学びを中心としながらも、学内外に亘り、地域の方々とのふれあ いを大事に育み、多面的に学びの環境を広げていくセンターの役割がみえてきます。 そのためには、人 と人とのかかわり方が、大変重要なこととなるでしょう。 私の研究分野は音楽教育です。音楽と人との間に立ち、音楽の求めるものと人が求めるものをつなげる ことが主な研究ですが、センターが今までも、これからも目指そうとしている、教職員と学生が一体となり、 多面的に交流活動を促進し、センターの学びの場を、いつも外に向けて開放的に開け放ち、双方向のつ ながりが豊かな環境にしようとすることと同じです。放送大学と学習センター、センターと皆さまとのかかわ りと同じだと感じています。そこでは柔軟な創造性を失わずにかかわりをつくり、生きるということです。 ちばがく 第43号 [2] たとえば、学びの中で出会う教員の方々は、各分野の第一線でご活躍の方々です。面接授業には各界 から多くの先生方に関わっていただいています。千葉学習センターでは、こうした教員の方々との多面的 な学習場面をつくり出し、人間的な触れ合いの場を大切にする工夫をしています。担当教員と学生、また 職員と学生、学生同士の双方向の関わりを大事に豊かな学習環境を創り出してきています。 また、学習には学問的系統性やその継続性を支援できる環境が欠かせないところです。専門的に高度 な内容へと進むほど、新たな課題に対する疑問や質問がでることでしょう。そのような時も、通信だけでなく、 教員との対面による双方向の学習形態があることで、感情面も働かせた、豊かな総合的な理解が得られ やすくなります。どうぞ魅力的な面接授業等において、人と人がかかわった学習をすすめていただきたいと 思います。その上で、新しい時代に即し、地域に根差した教育を提供できるように学習の場を充実するよう 努めてまいります。 努めてまいります また、いろいろな世代の方がお集まりでいらっしゃいますが、どの世代の方々も、是非とも学びの主役とし て、主体的なかかわりを持って日々を過ごされるようにしていただきたいと思います。 教育というと学校教育の場での教育が問題にされることが多くあります。しかし一方、近年生涯教育の重 要性が高まってきています。その学習形態として望まれるのは、主体的で創造的な学びの姿勢であり、生 きることを学ぶということです。世代の違う方々から、多様なその背景と生きる姿を学び、専門の学び方に 幅を持たせることは有意義なことです すべての大学教育機関に比べて 世代の幅のある中での学習は 幅を持たせることは有意義なことです。すべての大学教育機関に比べて、世代の幅のある中での学習は、 相互に人間的な幅をもたらします。特にお若い学生の方々には、将来体験する社会を生きる、大いなる力 となると思います。どなたも、このことに自負を持っていただきたいと思っています。 自発性を尊び、主体的に人生を切り開くために学んでいくという姿は尊い生き方だと思います。この姿こ そ教育本来の姿です。センターではその教育環境づくりに、皆様とともに努めてまいりたいと思っています。 そして、気づきを多くしましょう。知識を深める必要性や広い心で他を認め合い、ともに生きる途上での気 づき、また内心の十二分な健康への気づきをもち、さわやかに毎日を過ごしましょう。気づきのある生活は、 生涯に亘り、学び続けたいと願うことによって、誰でも実現できる生活だと思います。自らを思うことは、他 を思うことです。互いに支え合って生きていくのです。 そして、放送大学千葉学習センターという場が、互いにかかわり合いながら、知を深め、生き方を高め合 い、豊かな学びを実現する場であるとの認識を新たにしていきましょう。自発的な学びから生まれる体験 知は、人の証である感性までも刺激します。感性豊かな学びの場では、人間的な豊かさを内包した集合 体として、正規の大学の名にふさわしい学びの場が創造できることでしょう。 それぞれが抱えていらっしゃる夢を豊かな中で実現するためにも、皆さんと一丸となり、私たちの手で、 生涯学習活動の拠点となるような場所として、千葉学習センターを慈しみ大事につくってまいりましょう。 詩人の長田弘氏は新聞紙上の特集「豊かさとは」で以下のように記されていました。これからセンターで 詩人の長田弘氏は新聞紙上の特集「豊かさとは」で以下のように記されていました。これからセンタ で 出会いの時を得て生活を共にする方々と、このご入学の時に際し、共有したいと思います。 「人が人生に残せるものは自分がその中で育てられた、と感じられる<場所>と<風景>の記憶。そういう 意味では人は人生の主人公ではありません。たとえその人がいなくなっても、その人の生きた<場所>その 人の生きた<風景>はそこに残る。人の人生の主人公は<場所>であり<風景>だと思う。」 これからの学習・研究の道、あるいは学士の道には様々なことがあると存じます。この言葉にあるように、 自らを高め 自らの学びが形になったとしても それが同じ道を歩む後輩の人たちにもその背景を伝えるこ 自らを高め、自らの学びが形になったとしても、それが同じ道を歩む後輩の人たちにもその背景を伝えるこ とが、最終の目的であり、生きる意味であるということの上に、場づくりは永遠に大切なことであります。 私たち千葉学習センターの教職員一同は、皆様の学ぶ心の場所であり、ある時は皆様を支える風景で ありたいと思います。皆様が学習センターを巣立たれるまで、ご一緒に歩んでまいりたいと思っています。 どうぞ宜しくお願いいたします。ともにがんばりましょう。 新入生の方々ヘのお祝いの言葉と所長就任のご挨拶とさせていただきます。(入学式挨拶より) 本年度は、11名の客員教員をお迎えしています。 新年度のスタートにあたり、客員教員からメッセージを寄せていただきました。 次ページに紹介いたします。 ちばがく 第43号 [3] 客員教員 ご 挨 拶 人間系としてのデザイン 客員教員 ご 挨 拶 大学とは「学生をして語らしむ」 上野 信雄 青木 弘行 (うえの のぶお) 応用物理学 (あおき ひろゆき) デザイン科学 本年3月に千葉大学を定年退官し、4月から千葉 学習センターの客員教員に就任いたしました。 千葉大学に入学してから約半世紀、デザインを専 門として学び,研究し,教えてきました。世間一般 では、様々な技術的成果を形や色に翻訳して、美的 に表現する行為をデザインと捉えています。しかし ながら、時代の変遷に伴ってその内容は大きな変容 を遂げ、形状創造行為を基盤としながらも、現在で は、人間の生活や生活文化に貢献する価値の創出行 為と考えられています。学としてのデザインを追究 する学会においてもその研究領域は大きな広がりを みせ、大別すると次の三領域に分類できます。 (1)人間の生活と文化(デザイン文化論、比較文化論、 デザイン史、生活環境科学など) (2)デザインの科学と技術(人間工学、材料計画、心 理学、色彩学、感性工学、設計方法論、ヒューマン インタフェース論、デザインマネジメント、統計数 理解析など) (3)計画と設計(工業デザイン、グラフィックデザイ ン 環境デザイン クラフトデザインなど) ン、環境デザイン、クラフトデザインなど)。 ご承知かと思いますが、デザイン系の大学は美術 系と工学系に二極化しています。大多数は美術系で すが、千葉大学のデザイン学科は工学系に属してい ます。したがって、入学試験も理系科目が重視され ています。そのせいか、1年生最初の授業で自分は 理系か文系かと問うと、大多数の学生は理系である と答えます と答えます。 しかしながら、前述した内容からもお分かりのよう に、デザインは文系の性格を併せ持っています。別 な言い方をすれば、理系・文系という線引きではな く、両者を串刺しして融合していく体系,すなわち 人間系という認識に立って勉学に励まないとデザイ ンは成立しないと意識改革を迫ってきました。 理系・文系はあくまでも大学入試のための便宜的 理系 文系はあくまでも大学入試のための便宜的 分類であって、レオナルド・ダ・ヴィンチが実践し たように、横断的かつ複合的に考えていく視点が不 可欠です。人間の生活にとって本当に有用なものは 何かを絶えず問い続ける、多面的で柔軟な姿勢や思 考がデザインには求められます。 放送大学においては、多様な経歴をお持ちの方々 が机を並べています。このことは、デザインを議論 するための学習環境が自ずと整っていることを意味 しています。ミニゼミでは、お互いの経験知を活か して、デザインの面白さを共有してみませんか。 有機半導体の物理・電子論に関する研究を行って いる。本稿のために学生時代を振り返って見ること にした。 大学に入学するまで本(小説など)を読まなかった。 読むと言えば入試問題に出てきそうな部分が中心で 本を最後まで読み続けることができなかった。大学 に入ると 学生には必読の書があると言われたが最 に入ると,学生には必読の書があると言われたが最 後まで読むことはすくなかった。2年生の時だった と思う。一念発起して夏目漱石と決めて,漱石の人 生/年の流れに沿って書かれた本をその流れの順に読 み出した。草枕や虞美人草などを読んで「愕然」とし た。登場人物に同世代の人,大学生有り。その語り が自分の教養(人間の深さ)を遙かに超えていたので ある。明治・大正時代に比べて現代(当時)は文化も 科学技術も飛躍的に進歩し 私たちは高度な教育を 科学技術も飛躍的に進歩し,私たちは高度な教育を 受け彼らより色んなことを身につけていると思って いた。しかし,全くそうではないことに気がついて 非常なショックを受けたのである。アウトドア派で あったことも一因かもしれないが「多感であるべき青 年」として何かが欠けていると思った。学生紛争の まっただ中であり,休講が多くて講義から学ぶ機会 が少なく自分自身で勉強しないと卒業できない時代 である 学生のやる気が特に必要な放送大学と類似 である。学生のやる気が特に必要な放送大学と類似 している。その結果,前者によって自らを見つめ直 す姿勢を身につけ,後者によって自分自身で学ぶこ とを覚えたように思う。 休講が多いため,友人や先生と話す多くの機会を 得たことも良かった。講義では得られない様々なこ とを万人向けの「言葉」ではなく私に合わせた言葉で 私の状況に合わせた話を聞くことができ,専攻した 分野 学問 分野の学問のことを含め人生訓,将来への考え方, とを含め人生訓 将来 考え方 先生の学生育成への情熱,悩み・思索の日々など, 実に多くを学んだ。これらを通して何をやるにして も必要な「何か大切なこと」を身につけることができ た。講義を通してもちろん多くの知識を得ることが 出来る。しかし,先生と思い存分話す機会はお互い に大人になり互いに相手を「信頼」することによって ようやく可能になる。大学という緩やかな時の流れ の特別な空間でようやくできることであろう。大学 の重要な役割の一つである。 放送大学の面接授業そして昨年度後期から導入され たミニゼミはその機会をつかむ貴重な場で有り、積 極的に活用してほしい。講義についての質問を出発 点にしても良い。特にミニゼミは単位にならないが 教員とのコミュニケーションを開始する貴重な機会 教員 ミ ケ を開始する貴重な機会 である。 積極的に教員の部屋に「あそびに」来てほしい。一 度,千葉学習センターで学ぶ学生諸氏と「ビール」 でも酌み交わしたい。 ちばがく 第43号 [4] 客員教員 ご 挨 拶 「ちばがく」ライブを共に! 客員教員 ご 挨 拶 兼岡 理恵 菅原 憲二 (かねおか りえ) 古代文学 皆さん、こんにちは。千葉学習センタ-では2年 前から面接授業を担当、今年度から客員准教授とし て着任いたしました、兼岡理恵と申します。 実は恥ずかしながら、自分が担当するまで、放送 大学の面接授業の存在をよく知りませんでした。私 の「放送大学」のイメージと言えば TVで観たい の「放送大学」のイメージと言えば、TVで観たい 番組が特にない時、チャンネルをいじっていると突 然現れる、不自然な正面向きで何やら小難しい顔で 話すおじさん(失礼)の映像。最近はだいぶソフト になりましたが、NHKの教養番組とは違った“堅苦 しさ”を感じ、正直きちんと観たことはほとんどあ りませんでした。一方のラジオも、やはり何気なく チューニングしている時に偶然耳に入ってきたお話 チュ ニングしている時に偶然耳に入ってきたお話 に、こちらはTVと異なり、最後まで聞き入ってし まうこともしばしばです。映像のないラジオは、ま さに先生の「しゃべり」が勝負です。「この先生、 聞きやすい話し方だなあ」「原稿を棒読みにしてい る感じだな」などと自分を棚に上げつつ、気楽な聴 衆の立場で聞いていました。しかし実際にTV・ラ ジオ授業を担当なさった先生から「番組制作はまさ に秒単位の正確さを求められ、冗談を言う余裕もな い」と伺い、それでは原稿を読むだけで精一杯、棒 読み口調になるのも宜なるかな、と改めて先生方の ご苦労に思い至った次第です。そして何より、眼前 に学生が居ないという点は、「好き勝手喋れる」と いうメリット(?)がある一方、「学生の反応を見 られない」というデメリットがあります。 それに対 それに対して面接授業は、教員・学生の相互交流 接授業は 教員 学生 相 交流 が可能です。面接授業では、原稿を単に読むだけで は授業は成り立ちません。受講生の表情を見つつ、 どんな関心を抱いているのか、一回一回手探り状態 で授業を進める中で、時に思いもよらぬ質問にあた ふたしたり、鋭い指摘に研究のヒントを得たり… と、教員にとっても実に刺激的な空間なのです。 面接授業は まさにジャズ セッション 教科書 面接授業は、まさにジャズ・セッション。教科書 やプリント(楽譜)は一応あるけれど、受講生それ ぞれによって、どんな音楽が奏でられるかは未知数 です。そのライブ感、緊張感が面接授業の醍醐味と いえるでしょう。 さらに、私の専門は風土記という古代の地誌です が、千葉学習センタ-は地域に根付いた学びの場で あり 千葉ならではの学習も可能です 時には教室 あり、千葉ならではの学習も可能です。時には教室 を飛び出して、地域の再発見、地域発信の活動を 行ってゆきたいと思います。皆さんにとって様々な 出会い、発見の場となりますよう。これからどうぞ よろしくお願いいたします。 古文書を読むということ (すがはら けんじ) 古文書学 2013年から放送大学千葉学習センター客員教授 となった菅原です。2010年から同センターで、「近 世の古文書を読む」という面接授業を担当していま す。 専門は日本近世史で、村との社会史です。近世史 と呼ばずに「江戸時代史」という人もいます と呼ばずに「江戸時代史」という人もいます。 私が日本近世史を志したとき、最初に、史料が読 めなければ、原典である古文書が読めなければいけ ないと言われました。そして初めて文書が伝存して いる現地(かつて村と町であったところ)へ調査に 連れて行って下さったのが、当時大阪府立大学教授 の故森杉夫先生でした。以後、教員、研究室の先輩 後輩、また仲間達と合宿形式で古文書調査をするこ とが 毎年夏期の恒例行事となりました 恩師朝尾 とが、毎年夏期の恒例行事となりました。恩師朝尾 直弘先生や秋山國三先生に習った方式を、自分が教 員となっても引き継いだ積もりで、四十有余年も 経っていました。 古文書を大学の講義で読む場合、原文書を使用す ることは難しく、その写真からコピーしたものを使 用していますが、原文書で見る経験は何ものにも換 えがたい感動があります。今年千葉大学で70才の 「老人」の日記を読んで卒業論文を書いた学生がいま す。大変癖字で読みづらい字でしたが、その日記に は活字では伺うことの出来ない、当人の体調や、喜 怒哀楽が、そして人間性が字に表れていると、その 学生は語っていました。 また現地にいくと、その文書を書き残した人たち の現場・生活空間を思いやる手がかりがあります。 もちろん地図(古い地図といまの地図)も必要で す 特に高度成長以降 江戸時代は言うまでもな す。特に高度成長以降、江戸時代は言うまでもな く、近代ですら第2次世界大戦前とは環境や景観、 人も自然も大きく変わってきています。しかし、地 図と想像力で一度は庶民の歴史の現場にも立ってみ たいものです。 古文書は様々な記録史料のうちの文字資料+モノ 史料+αです。最初は日本語とは思えない局面もあ り、なかなか手強いところがあります。 慣れてくると字面は次第に分か てきます でもそ 慣れてくると字面は次第に分かってきます。でもそ れはまだ古文書を読んだことにはなりません。 その字面のなかに込められた社会的背景や、書いた 人の意思や生き方などを読み込んで行かなければ、 本当に読んだことにはなりません。それには知識だ けではなく人生経験が必要だと、若い学生諸氏には 常日頃言っております。古文書を本当に読むことが 出来るようになるには熟年でなければ分からないこ とが多々あります。放送大学の皆さんは人生体験豊 が 富な方が多く、学習意欲にも満ちておられます。 最初は少しづつになりますが、いつか皆さんと一 緒に現地で古文書を読む機会が持ちたいものです。 ちばがく 第43号 [5] 客員教員 ご 挨 拶 生物-特にかび・きのこを通して 学び語ろう 鈴木 彰 客員教員 ご 挨 拶 柴 佳世乃 (すずき あきら) 菌類生理学・菌類生態学 4月1日から放送大学千葉学習センターに客員教 授として着任いたしました。 この4月で、大阪人の私が、関東に来て既に36年 目の春となります。大学、大学院と国立大学で学び、 国立大学 (国立大学法人)2校で、計38年間勤務し てきましたが、私立大学で教育研究に当たるのは今 回が初めての経験であり、国立大学法人との違いに 興味をもちつつ勤務しております。さらに、放送大 学は、他の国公立私立大学と比べて、様々な年齢層 の、また、様々な職務経験をお持ちの学生さんのお られる大学であり、他の私立大学と異なる特徴をも つ大学と認識しております。皆様方と出会い、共に 学べる とを楽しみにしております 研究や学習に 学べることを楽しみにしております。研究や学習に 関することでお困りのことや疑問があれば、お気軽 に、事務室で勤務日をご確認のうえ、千葉学習セン ター2階の客員教員室においでいただければ幸いで す。皆様方と一緒に問題の解決にあたりたいと思っ ております。 私は 過去 私は、過去、一貫して、きのこやかびに関する研 貫して きのこやかびに関する研 究をしてきました。特に、光や二酸化炭素濃度など の外部環境要因がきのこの子実体(皆様が食べてい る部分のこと)の形成にどのような影響を与えるか、 アンモニア菌と呼ばれる高窒素条件下で増殖してく るかび・きのこがどのような生理学的な特性をもっ ているか、かびやきのこが他の生物とどのように相 互に関係し合って生きているかなど かび・きのこ 互に関係し合って生きているかなど、かび きのこ を様々な角度から研究してきました。 その研究成果の一端は面接授業でも紹介しておりま すので、ぜひ、受講いただければ幸いです。 また、かび・きのこにご興味をお持ちになった方も、 ご遠慮なく、ぜひ、客員教員室を訪ねてください。 かび・きのこの観察を通して、生物の種の多様性 び き 観察を通 、 物 種 多様性 とその生き様をともに学びましょう。どうかよろし く、お願い申しあげます。 連綿と続く人の営みの面白さ (しば かよの) 中世文学 私の専門は中世文学で、説話・仏教文学を中心に 研究しています。古代から中世における仏教儀礼や それに伴う声の芸能にも興味があり、研究を重ねて います。 この4月の始めに、新年度の慌ただしい日々をか いくぐって、姫路に出かけました。20年に1度行わ れる「播磨総社三ッ山大祭」に参ずるためです。こ の祭は、播磨国総社(射楯兵主神社)において、護 国平安を祈るために、3つの置山を祀って祈るもの です。置山は、「二色山」「五色山」「小袖山」と いい、それぞれ、播磨国の大小明神、九所御霊、そ して天神地祗を勧請してお祀りします。祭の間、総 社本殿の神が門上殿にて、3つの置山に勧請した 神々を接遇されるそうです 神々を接遇されるそうです。 私ははじめて参りましたが、その置山の大きさに 驚きました。高さが約18メートル、底面の直径が約 10メートルの、こんもりした小山のような置山が3 基。美しく彩られて、周りに、説話や史実をモチー フとした飾り人形が大きく貼られています。大江山 の鬼退治や、俵藤太秀郷のムカデ退治など、説話の 世界が繰り広げられていました また 市内のア 世界が繰り広げられていました。また、市内のアー ケード街には、市民が作成した「作り物」が10数点 展覧されています。これまた、播磨ゆかりの諸伝承 に材を取り、例えば、書写山圓教寺の性空上人説話 や、姫路城にまつわる伝承など、この地域ならでは の作り物でありました。この三ッ山大祭は、記録上 確認できるもので500年ほどの歴史がありますが、 江戸時代から近代初期にかけては 庶民が莫大なお 江戸時代から近代初期にかけては、庶民が莫大なお 金と手間をかけて作る、この作り物がたいへんな人 気を呼んだようです。今はずいぶん様相を異にして いますが、それでも、連綿と続く祭祀儀礼の歴史は もちろんのこと、地域における祭や芸能、地域活性 などということに、さまざま思いを巡らせました。 次の式年は、2033年ということになります。さ て、その時は、自分自身も、そして社会状況も、い 、そ 時は、 分 身も、そ 社会状況も、 かなるものになっているでしょうか。 例えば上記の祭が行われてきた500年という時間 の重みは、ささやかな一個の人間の、大きな/小さ な営みの積み重ねであり、それは途方もなく豊かな 魅力に溢れています。私が専門とする古典文学の中 には、いろんな人のいろんな営みが描かれており、 私はその中に、時空や年齢や性別を超えた「友」を見 出すことを密やかな喜びとしています。 ぜひ、学生の皆さんとも、古典の世界の面白さを 共有したいと思います。 ちばがく 第43号 [6] 客 員教員 ご 挨 拶 植物になじむと楽しい 植物を知るともっと楽しい 客員教員 ご 挨 拶 西野 栄正 心で適切な言い方を選び、自分の 考えを伝え、相手の考えを把握する ホーン ベバリー 英語教育 異文化理解 英語 ミュ ケ ション 英語コミュニケーション (にしの えいしょう) 植物形態発生学 植物解剖学 ※ご本人の希望により写真は掲載いたしません。 このたび入学された方には、ご入学おめでとうご ざいます。先日は千葉学習センターで開催された 「入学者のつどい」の式典に参列させていただき、 幅広い年齢層の方々の真剣な勉学への意気込が感じ 取れました。 標題は60年近くを通じて私がモットーとしてきた ことで、そう思ってくれる人も世の中にはきっと多 いはずだと信じて植物の形について研究しながら、 植物形態学の教育に携わってきました。面接授業で は共通科目の自然系「植物の生活と形 ’13」を二 学期に担当することになっていて、今年で3回目に なります。普段はほぼ隔週で土曜日の午後に教員室 で勤務に いています ミ ゼミも企画していて で勤務についています。ミニゼミも企画していて、 植物の同好者を募る予定です。 私の専門分野というのは、植物の形や内部構造の 発達の観察を通して、植物が示す多様な形の中の共 通性や、進化の中で多様な形がどのような変化で生 じるのかについて観察例を理論的にも整理していく ことです 植物形態学研究の歴史は長いのですが ことです。植物形態学研究の歴史は長いのですが、 現代では植物科学全体の中で随分と地味で基礎的な 分野です。最近は生物学の中でもちろん植物につい ても、発生の中で形態に関わる遺伝子とその発現の 調節機構の解明によって、形の発生だけでなく進化 の過程も考察していくという分子進化発生生物学が 大きな研究分野に発展してきています。形の観察は もう必要ないというわけではなのですが これまで もう必要ないというわけではなのですが、これまで の形に関する膨大な知見が新しい解析方法によって、 これまで想像の域を出なかった進化と発生の過程が 格段に客観的な証拠によって明らかにされつつあり ます。 そのような状況の中で、勤め人には誰にも訪れる 停年退職の時期が私にも迫ってきました。研究設備 停年退職 時期 私 も迫 きま た。研究設備 の外に出された後のことについては特に何も考えて きていないままでの昨年の「入学者のつどい」では そう思わなかったのですが、今年は来られた方々の 中には一区切りつけた先輩がたくさんおられるのだ ということを初めて意識し、一年後には何かへの意 気込みを持てるようにと思いました。 私はイギリス出身で、長年にわたって日本で英語 を教えています。 この道を選んだ背景には、若い頃から言語と文化 に興味をもち、いろいろな国の言葉を勉強する機会 にめぐまれていたことがあります。中学校時代から フランス語やドイツ語の勉強をしながら 外国語を フランス語やドイツ語の勉強をしながら、外国語を 学ぶことの喜びを感じました。 外国語で自分の考えていることを相手にうまく伝 える気持ちは、だれにとってもすばらしいことだと 思います。しかしながら、外国語で自分の考えを伝 えるのに必要なのは単語一つ一つを直訳するではな く その言語にふさわしい言い方あるいは自然な表 く、その言語にふさわしい言い方あるいは自然な表 現を使うことだと思います。つまり、頭のみではな く心で適切な言い方を選んで、相手に自分の考えを 伝え、相手の考えも把握することが大切です。 英語と日本語はかなり異なる言語ですので、英語 で自分の考えを伝えるのは決して簡単なことではあ りません。しかし、実際に英語でコミュニケーショ ンをとってみると、少しずつ英語の自然な話し方が を みる 、少 ず 英語 然な話 方 分かるようになると思います。 私の場合、初めて来日した時に、日本独特な表現 「お疲れさまでした」「お世話になりました」などの 意味を頭で理解することは難しいと思っていました。 しかし、時間がたち、実際にその言葉の意味を心で 把握するようになると、いつのまにか自然に使える ようになりました。これは外国語を使えることの本 当の楽しみの一つです。皆様にも、同じように、英 語の世界を理解し、英語の勉強の喜びを感じてほし いと思っています。 皆様は、いろいろな分野に興味を持っていらっ しゃることと思います。言語と文化の世界に興味を 持 ている方 あるいは英語のコミ ニケ シ ン 持っている方、あるいは英語のコミュニケーション 能力をのばしたいと思っている方、ぜひ私の面接授 業やミニゼミに参加して下さい。 ちばがく 第43号 [7] 客 員教員 ご 挨 拶 医療や看護について考えてみませ んか 客員教員 ご 挨 拶 眞嶋 朋子 三澤 正 (まじま ともこ) 成人老人看護学 2012年4月から着任いたしました。日頃は緑の多 い、千葉大学の亥鼻キャンパスの看護学研究科で勤 務しています。 私の専門領域は成人看護学です。学士課程の教育 では主に周手術期看護を教えています。手術を受け られる患者さんの看護を行うために必要とされる、 基本的な知識と技術についての内容が含まれていま す。大学院看護学研究科では、主にがん看護、循環 器看護、急性期看護の研究指導を行っています。が ん領域においては専門看護師教育課程に携わり、専 門看護師の育成に力を入れています。平成24年度か らはがんプ らはがんプロフェショナル基盤推進事業が採択され、 シ ナル基盤推進事業が採択され 千葉大学、筑波大学、埼玉医科大学、群馬医大と看 護系のプログラムを5年間かけて開発しています。 放送大学との関係は、かれこれ4年になります。 一昨年前までの3年間は面接授業として「日々をみ つめるためにー終末期がん患者を支える」の講義を 担当させていただきました。平成24年度からは日本 財団の寄付講座の特任教授 長江弘子先生と「癌医 財団の寄付講座の特任教授・長江弘子先生と「癌医 療と在宅ケアから命を考える」というテーマで面接 授業を担当しています。がんの終末期医療に関して は、眞嶋が中心にお話をし、在宅医療、看護の実際 を長江先生が担当しました。 この講義の特徴は医療に携わる者と、医療を受け るまたは医療を将来受けるかもしれない立場の者た ちが同じ場で 医療や看護 また自分たちの生き方 ちが同じ場で、医療や看護、また自分たちの生き方 を考えるというものです。放送大学の学生さんたち が非常に熱心に、医療、病気について質問してくだ さり、自分の経験を皆さんと共有してくださるので、 大変刺激的な授業であるといつも感じます。 日本は医療における市民活動はまだ始まったばか り 感 あります 、 りの感がありますが、どのように医療とつきあって よう 医療 きあ いくのか、医療における患者の人権はどのように保 護されるべきなのか、今後の在宅医療・看護はどの ようになっていくかなど、幅広い視点で皆様と一緒 に考えていけるとうれしいです。 また、ミニゼミを開催しています。医療や健康に 関する疑問を共有し、現状の把握や研究方法など、 参加者の希望によりテーマを選び話を進めています。 平成25年度は月1回づつ、定期的に開催したいと思 います。よろしくお願い致します。 千葉県の姿を見つめ直すお手伝 いができれば‥ (みさわ まさし) 自然地理学 気候学 本年度の客員教員と面接授業「千葉県の地域変容」 を仰せつかりました。微力ですが、千葉学習セン ターで学ばれている皆様のお手伝いができればと考 えております。 大学では地理学を専攻しました。驚かれるかもし れませんが、私が地理学を学んだ所は理学部の地学 科(今風にいえば、地球科学科でしょうか?)です。 地理学は、人間の諸活動を扱う「人文地理学」と地 表付近の自然いわば人間にとっての自然環境を扱う 「自然地理学」に2分されます。このようなことも あって地理学を学ぶことができる学部は文学部と理 学部とがありますが 私は後者を選択しました 大 学部とがありますが、私は後者を選択しました。大 学では自然地理学の一分野である気候学を中心に学 び、高濃度大気汚染の発生に関わる気象条件の検討、 ヒートアイランドの形成や乾燥化の進展など都市気 候の形成過程の検討など、都市域における大気環境 の研究を行ってきました。縁あって千葉大学に職を 得、現在に至っております。 千葉大学で教育 研究活動を始めてから約10年が 千葉大学で教育・研究活動を始めてから約10年が たった頃ですが、千葉県は「千葉県史(全51巻)」の 編さん・刊行の取り組みを始めました。その中で、 地理的分野として「地誌1(総論)」「地誌2(地域 誌)」「地誌3(地図集)」の編さんが計画され、お世 話になっていた先生がこの編さんの責任者となられ ました。この先生の一言「おまえのやっていること は狭いし 千葉のことは何も知らない これを機会 は狭いし、千葉のことは何も知らない。これを機会 により広い視点で千葉県地誌を勉強しろ。」でこの 計画に引きずり込まれました。「千葉県の隅々まで 実際に見てみることが出発点」ということで、その 後約10年、多くの人々の協力を得て、千葉県各地を 訪問し地域の姿を目の当たりにすることができ、 2002年に無事これら3巻の刊行を終えました。 面接授業「千葉県の地域変容」では、千葉県につ いては素人であった私が県史刊行事業で得た知見を 基に、千葉県の姿とその変化について考えてみるこ とを主眼としています。千葉県に居住されている皆 様が多いと思いますが、郷土の姿を見つめ直してみ たいという皆様のお役に立てばと考えております。 またミニゼミ「身近な地域を調べる」では、参加 者各自の関心のある身近な地域の成り立ちや特徴を 調べ、ディスカッションしながら望ましい地域のあ り方について考えてみる予定です。 ちばがく 第43号 [8] 客員教員 ご 挨 拶 ゆっくりと数学を愉しむ ご挨拶 就任2年目を迎えて 安田 正實 (やすだ まさみ) 計画数学 5月29日、「時間がない」という走り書きを余白 に書き、決闘の前夜、友人シュバリエ宛てに必死に 手紙を書いた。自分が得たこの結果は、遥か遠い時 代のギリシャ、エジプトから始まる多くの数学者が 挑んできた未解決の問題「方程式を解く」という長 い数学史の中の決定的結果を残さなければならない。 明日は必ず死ぬという運命、いや殺されるという宿 命をもたらされた若干21歳の若者が、短い不運な生 涯を閉じようとしていた。このような事態だけでは なく、これまでに彼が提出してきた論文は不運に取 り扱われ、新しく述べた「群」というものは当時、 フーリエ、ポアソン、コーシー、ラプラス、ヤコビ、 ガウス…といった人々さえ理解できなかった。この 数学の新しい概念を、楕円関数、代数関数の積分と とともに書き綴り、正しいかどうかを問うのではな く、いかに数学にとって重要であるかを正式に意見 を聞いてくれるよう頼み、さらにここに書き残した 事柄を解きほぐして、さらに発展させてくれること を期待している。これは有名なエヴァリエスト・ガ ロア(1811-1832)が残した手紙である。(参 考 ウ キペデ ア「エヴ リエスト ガロア」そ 考:ウィキペディア「エヴァリエスト・ガロア」そ の他、多数の数学史の著作には取り上げられている が、不正確な脚色もあるという) 我々は死ぬ運命を避けることはできないが、そこ に至るまでには、まだまだ十分な時間がある。オイ ラー(1707-1783)は両目を完全に失明したも のの、その後も研究意欲が衰えることなく、論文の 執筆を口述筆記に頼りながら 76歳で亡くなるその 執筆を口述筆記に頼りながら、76歳で亡くなるその 日まで精力的な研究生活を続けた。計算をし続けて、 計算しないときが、死んだときであった。今日の一 般数学、解析学、応用数学は彼の存在なくしてはあ り得ない。 また、ポントリヤーギン(1908-1988)は幼 年時に失明したにもかかわらず、母親の手助けで勉 学に励み(彼女自身の努力も素晴らしい!)、その 数学的業績に対しては、レーニン賞、スターリン賞 賞、ロバチェフスキー賞、ソビエト連邦国家賞、 社会主義労働の英雄という称号を授かった。 ラプラス(1749-1827)は自分の運命が閉じ られるとき、後世の人たちが呼ぶところの「ラプラ スの悪魔」(未来の決定性)を計算し、その通りで あった。しかし、ここに学ぶ多くの人にとって、運 命が閉じられるときに至るまでにはまだまだ時間が ある。ゆっくりと数学を、そして広く学問をご一緒 に愉しむことにいたしましょう。 新米事務長としての1年間があっという間に 過ぎ、2年目を迎えました。「入学者のつどい」、 「学位記授与式」、「面接授業」、「単位認定試 験」、「学生募集の広報活動」、「学生研修旅 行」、「秋祭り」、「あるく・みる・きく会」、「月例 公開講演会」「広報誌ちばがく」「南関東ブロッ ク会議・事務長連絡会」など、ようやく千葉学 習センターの年間業務の流れを理解し、親しく お話しや相談のできる学生諸氏も増え、充実 した毎日を過ごしています。 また、この3月には、厳しくも優しくご指導いた だいた宮崎前所長を心残りながらお送りし、4 月から宮野新所長をお迎えしました。新体制 の下、引き続き学生の皆様のご意見を真摯に 受けとめ、新所長の意向を踏まえつつ学習セ ンターの教育運営について自分なりに考え、 宮崎前所長の敷かれた路線を継承しながら、 改善できるところは改善していきたいと思って います。 引き続き、皆様のご支援とご協力をよろしく お願い申し上げます。 千葉学習センター事務長 伊藤 豊 平成25年度 事務室スタッフ ちばがく 第43号 [9] 写真構成 平成25年度第1学期入学者の集い 千葉学習センター 大講義室 平成25年4月6日(土)13時00分~ 式次第 1.開会の辞 2.学歌演奏 3.来賓及び教職員紹介 4.学長式辞(DVD) 5.所長式辞 6.同窓会長祝辞 7 所長表彰紹介 7.所長表彰紹介 8.在学生からの新入生に贈る言葉 9.学歌斉唱 10.閉会の辞 11.新入生オリエンテーション ▲所長式辞 ▲在学生からの新入生に贈る言葉 ▲同窓会長祝辞 ▲学歌斉唱 ちばがく 第43号 [10] 寄稿 在学生からの新入生に贈る言葉 青木 貞雄 修士選科生 ただ今、ご紹介いただきました「青木貞雄」でございます。 ただ今 ご紹介いただきました「青木貞雄」でございます 在学生の一人として、皆様の新たな門出に際まして、一言、“お祝い”を申し述べさせていただきます。 まず初めに、【旺盛な向学心を抱かれておいでの皆様】、放送大学へのご入学、『本当におめでとうござい ます!』。私たち在学生は、本日、ここに、新たな出発を遂げられた皆様と、共に学び、また、様々な形で交 流させていただくことを、強く願っております。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。 さて、私は、放送大学に入学し7年目になりますが、こうした晴れがましい場で“これまでに培われた豊か な知識や経験”に加えて、さらに“高く広い・知見の習得”をめざしておられる皆様”に、直接、お話しでき る貴重な機会を与え る貴重な機会を与えていただきましたこと、誠に光栄と存じております。 ただきま た 、誠 光栄 存 ります。 そこで、私自身がこれまで“この千葉学習センターにおける様々な機会”を通じて体得してまいりました 【実体験】とも言うべき、そのいくつかを紹介し、心からの“歓迎の言葉”とさせていただきたい、と存じま す。 私自身が「放送大学」に入学して体得できた事柄、また、体得しつつある事柄は大別して二つあります。 その一つは「素晴らしい学習環境の中で、知識を広げ、また、深めることができた」ことであり、また、二 つ目には「授業以外の場面で、新しい友人との出会いが生まれ、そして今現在も、その交流の輪がさらに広が りつつある」こと、であります。 申すまでもなく、私たちが学ぶこの「放送大学」では、学習の選択コースも多く用意され、自分に合った コースを“自分の意思と責任”で決定できます。 私自身は「大学院の文化科学研究科:修士選科生」として在籍させていただいておりますが、ここにおられ る皆様も、それぞれに『ご自分に一番あった学習コース』を、ご自身で選択され、本日の“この入学の集い” に臨まれておられる、と思います。 この“ご自分の積極的な意思と責任に基づく選択と決定”、それは、さらなる『人生のステージ・アップ』 に向けた皆様の力強い一歩であり、この能動的な姿勢を持ち続けること“それ自体”が、先ほど申し上げた一 つ目の《私自身の貴重な体験であ た》と考えております つ目の《私自身の貴重な体験であった》と考えております。 そして、日常の中で、この「能動的な姿勢を堅持する」ことにより、私たちは、優れた先生方のご指導と、 懇切な事務局スタッフの支援をいただきながら、伸びやかに、そして、自分らしく“学ぶ”ことができると確 信しております。 私は、この点が、私たちが学ぶ、この「放送大学」の大きな特徴ではないかと思うのでありますが、加え て、私たちが所属するこの『千葉学習センター』には、他の学習センターには無い環境として[放送大学・附 属図書館]が同じキャンパス内にあります。 それはまさに私たちのみに与えられた“地の利”であり それはまさに私たちのみに与えられた 地の利 であり、その蔵書など学術資料の豊富さは、伸びやかに、 その蔵書など学術資料の豊富さは 伸びやかに そして自分らしく“学ぶ”ことができる、素晴らしい学習環境の一つであり、この点も、大いに自慢できるの であります。どうぞ、皆様もご存分にこの[附属図書館]を利用し、活用なさってください。 次に、私が体験し体得した事柄の二つ目、すなわち、「授業以外の場面で、新しい友人との出会いが生ま れ、そして今現在も、その交流の輪がさらに広がりつつある」ことについて、若干、触れさせていただきたい と存じます。 皆様は、この「入学者の集い」の終了直後に、『新入生オリエンテーション』が予定されており、その折 に、《有意義な学生生活ための 様々な案内 をお受けになられる》と伺っておりますので、ここでは、短 に、《有意義な学生生活ための“様々な案内”をお受けになられる》と伺っておりますので、ここでは、短 く、私自身の体験のみに限って、お話申し上げます。 私の場合は、お手元に配付されている「千葉学習センターの広報誌“ちばがく”の製本」や「千葉学習セン ター主催の“月例講演会”の受付」など、様々な〔学習センター行事〕のサポートを任務とする【この千葉学 習センター独自の仕組み、自主的なサポーター制度の一員】でありますと共に、サークル活動では【囲碁部の 一員】として、素晴らしい“学友”と一緒に楽しい時間を過ごさせていただいております。 そして昨年10月には、第4回目の開催を迎えた『千葉学習センターの秋祭り』の実行委員会・副委員長も 体験させていただき、“多彩なキャリアーをお持ちの方々との新たな出会い”、そして、“それを契機とした 交流の広がり”のチャンスをも、与えていただきました。 今後、皆様におかれましては、これまで、お話申し上げてまいりました事例をご参考とされ、日々の中心と なります【学業・学究面での研鑽】とともに、こうした【授業以外の得難い機会】にも、ぜひ積極的に参加さ れ、これまでとは一味も・二味も違った、充実した“質の高い日常生活”を、お過ごしになられますよう、ご 期待申し上げます。 最後に、皆様の“ますますのご健勝とさらなる躍進”を祈念申し上げまして、お祝いのご挨拶とさせていた だきます。ありがとうございました。 上掲の玉稿は、新入生の集いにおける青木氏のご挨拶文です。 ちばがく 第43号 [11] 寄稿 グランドスラマーへの道 小川 脩子 どの世界に於ても日々心血注いできた事に対して表彰されるという事は とても嬉しく名誉なことです 計 どの世界に於ても日々心血注いできた事に対して表彰されるという事は、とても嬉しく名誉なことです。計 らずも今回私は放送大学のグランドスラマーとなり、名誉学生の称号を頂きました。光栄の至りです。 私が放送大学で勉強を始めた動機は、夫が脳出血をしたことでした。突然のことで私は夫の病気や脳につい て何も知りませんでした。そんな時公民館で放送大学の小さなリーフレットを見つけ、仙波純一先生の『脳と 生体統御』という科目を知りました。私はこの科目を勉強すれば少しは落ち着いて病気と向き合えるのではな いかと思い入学したのです。 興味のあった生物(細胞)やその他を学んでみて、見るもの聞くものどれも新鮮で知的好奇心全開といった 感じでした。以来18年間学歌の「生きる事は知ること 知ることはよろこび」にどっぷりとつかって、今年が 30年の節目という放送大学の歩みと共に学んできました。 初めの頃の面接授業では、元学長小尾信彌先生の「宇宙科学入門」の内容に感動しつつ講義を受けている自 分に不思議な気がしたものです。また、『脳と生体統御』は勿論のこと、実験も取り入れて細胞に関する科目 『基礎生物学』から『分子生物学』まで学べて大満足でした。細胞研究になくてはならないオワンクラゲから 発見されたグリーン蛍光タンパク質(GFP)でノーベル化学賞を受賞されたのが日本人の下村脩・米ボスト ン大名誉教授ということで大変嬉しく思いました。 さて、冒頭の入学動機となった夫の病気と私ですが、私の学んでいるという気持ち、そして学んで得た知識 そのものが直接・間接的に病気に大変役立ち私を守ってくれています。こうして今も二人三脚で病気と闘い、 めげることなく前向きに頑張っていられるのです。というように夫と私、その傍らには常に放送大学ありなの です。放大にはこのような効用もあるのですね。また、夫が退院した時には必ず体調をみるために近くの国立 歴史民俗博物館の館内をゆっくり歩きます。いつもお共をしている私は、この素晴らしい博物館でボランティ ア活動ができたらいいなと思いました。その時に役立てばと思い、放送大学エキスパートで芸術系博物館プラ ンと歴史系博物館プランの認証状を頂きました。時間を作って役立てたいものです。私にとって放送大学はな くてはならないもの。再入学した情報と今迄のことを土台にして、ゆくゆくはじっくり大学院で研究ができた らいいなと夢見ています。どのように勉強するかということですが、先生方からは“物事をよく観察し考察す が る事が大切”とのことで、いつも心掛けているのですがなかなか難しい時もありますね。気持ちはいつも明る くです。これからもよろしくお願い致します。 尊敬する宮崎清先生のこんなに楽しく素晴しいデザインの面接授業が受けられるとは思ってもいませんでし た。たいへん明るくなったキャンパスギャラリー化と共に、感謝感謝です。 3月24日、NHKホ ルにおける学位記授与式ののちにホテル 3月24日、NHKホールにおける学位記授与式ののちにホテルニューオータニにおいて、放送大学同窓 オ タ において、放送大学同窓 会主催の懇親会が行われました。写真は、その時に撮ったものです。左から、学長から贈られた表彰状、 表彰盾を手にする小川さん。右は、岡部学長先生との2ショットです。 撮影:さぽた編集部 ちばがく 第43号 [12] 寄稿 放送大学との出会い 所長表彰者からのメッセージ 二橋 裕子 教養学部 心理と教育コース卒業 放送大学に出会っていなければ 息子との関係が今のように 放送大学に出会っていなければ、息子との関係が今のように 良好ではなかったかもしれません。 4か月の間に両親を立て続けに亡くし、私は完全に無気力に なり、毎日両親のあとを追うことばかりを考えていました。家 族のことは全く目に入っていませんでした。 それでも時間が経つにつれ、だんだんと気力を取り戻してき ましたが、息子はずっと淋しかったのでしょう。学校で問題を 起こしたと 毎日のように担任から電話や訪問などで報告され 起こしたと、毎日のように担任から電話や訪問などで報告され るようになり、私も息子の事をもてあますようになりました。 その頃放送大学を知り、心理学や、教育について学んでみた いと思いました。テレビ授業で、先生方のゆったりとした、優しい語り口に触れているだけで、とても癒され ているのがわかりました。そして、学びたい事を学べるうれしさ、新しい知識を身につける楽しさを実感しま した。ただ、若い時は本の内容がすぐ頭に入り、それを記憶できていたのに、今はやる気はあるけれど覚えら れないもどかしさを感じながら、何度も教材を読み直しました。 放 放送大学がきっかけで河合隼雄先生を知り、著書を読みあさっているうちに、今までいかに思い込みと決め 学 隼 先 、 読み 、今 込み 決 付けで子育てをしていたかに気付きました。息子に対する気持ちや接し方が変わっていき、息子の良いところ がたくさん見えてきました。 もっともっと勉強したくなり、保育士試験にも挑戦してみました。2年かけて資格を取り実際に幼稚園で園 児と接することができました。 私の場合は卒業が目的ではなく、心の拠り所として勉強を始め、単位を少しずつ取っていくうちに卒業に 至ったという感じなので、皆さんの参考にはならないかもしれません。 私にとっての放送大学は単なる勉強の場ではなく、人生の師というべき存在です。卒業した今は少し寂しい 気持ちがしています。いつか他のコースにも取り組んでみたいと思っています。 が 寄稿 未来を紡ぐことばの力 所長表彰者からのメッセージ 林 真弘 教養学部 心理と教育コース卒業 今振り返ってみると長かったような短かったような7年間でした。入学を決心した時は何年くらいで卒業で きるか全く見当がつきませんでした。それでも何かを学びたい欲求と何とかなるだろうという妙な自信だけは あったので、思い切って飛び込みました。どのコースにするか迷った末に心理コースに決めました。それは一 番人気があったからではありません。何か人の役に立つ仕事がしたいという思いがあったからです。小学生の ころ、時々、学校に行く前に母親が働いていた立ち食いそば屋に寄って朝ご飯を食べていました。その時いつ もラジオから流れていた歌がふっと思い浮かんできたのです。 「もし僕らが神様だったら、世界中、金持ちにしてやり、平和にしてやりたいな。仕事のない人には仕事を 探してやり、病気の人には良い薬を落としてやる。」 放送大学に入学するきっかけは図書館でした。当時、私は社会人になって最初の厳しい時期を経験していて、 行き詰まり、仕事もせずにいつも図書館に入り浸っていました。そのような時、いくつかの言葉に出会い、勇 気づけられました。特に記憶に残っているのが、皇后美智子様が第26回国際児童図書評議会に送ったビデオ レターで仰っていた「再び飛翔する翼」という言葉でした。これらの言葉達によって励まされ、未来に向けて 新たな一歩を踏み出す準備が整いました。放送大学の小冊子を目にして、これだと思い手に取ったのは、ちょ うどその頃でした。 入学してすぐに妙な自信はなくなりました。選択した科目が難しくて理解できず、通信指導問題すら提出す ることができませんでした。もしかしたら私には卒業することができないのではないかと不安な気持ちになっ ていました。しかし、この時にも、ある言葉に支えられました。それは濱田嘉昭先生の通信指導問題の解答用 紙の裏に書かれていた、先生が座右の銘にされているという「有志者 事竟成」と前学長の「急がず ただし、 立ち止まらず」です。その後も、壁にぶつかるたびに、たくさんの先生方が印刷教材や放送教材で語られた言 葉に焦りやもどかしさが緩和され、歩み続けることができました。感謝しております。 大人でも将来に夢を見出すことは必要です。私のような、若い時に勉強の機会を逃したもの、中年になり人 生に躓いたも にと て 放送大学は立ち直るき かけを与え より良い生活をおくれる可能性を広げ 希望 生に躓いたものにとって、放送大学は立ち直るきっかけを与え、より良い生活をおくれる可能性を広げ、希望 をつなぐことのできる場所です。 ちばがく 第43号 [13] 寄稿 道の途中 所長表彰者からのメッセージ 前野 博美 大学院 自然環境科学プログラム修了 「研究のテ マが大き過ぎる 「筆記の点数が悪いですね 「研究のテーマが大き過ぎる」「筆記の点数が悪いですね。」・・・。 勇んで受けた面接試験で、すっかり落ち込んでしまったことを思い出しま す。 放送大学では広く学ぶことの楽しさを知り、今度はさらなるレベルアッ プをと、軽い乗りで決めた大学院進学。ちょっと甘かったかと後悔しまし た。 実際のゼミで、気象や地質のレベルの高い先生方とパソコンを使って高 度な発表をされるゼミ生の質疑応答を見て 場違いの所に来てしまったと 度な発表をされるゼミ生の質疑応答を見て、場違いの所に来てしまったと 感じました。人前に立ったことや発表した経験もなければ、パワーポイン トやエクセルを使ったこともない。学部の時卒論を取らなかったので論文 を書いたこともなく、前途多難のスタートでした。 しかし、しどろもどろで的外れな私の発表でも先生方や、ゼミの皆さんは丁寧にアドバイスを下さり、一 緒に考えて下さいました。 私は火山の噴火が文明に及ぼした影響に興味があり、受験のときは「テラ島の噴火がエジプト文明に及ぼ した影響」という壮大(?)なテ マを提出しました。しかしそれでは論文の焦点が絞れず、試行錯誤の結 した影響」という壮大(?)なテーマを提出しました。しかしそれでは論文の焦点が絞れず、試行錯誤の結 果「天明の大飢饉と火山噴火」についてまとめることにしました。一つの自然現象がいろんな面に関連し、 社会に影響していくことがわかってとても興味深かったです。また、「飢饉」という社会現象の原因につい ても著者により様々な捉え方をしていることがわかり、今後の文献を読む視点が変わりました。 「5年かけてゆっくりと」と、のんびり構えていたら「何年かけても同じだから今年出しなさい」と担当教 官の藤井先生にお尻を叩かれたのが提出期限の3ヶ月前。家事や仕事を投げることもできず、あまり眠れない 日々が続きました。 しかし、論文初心者の指導を任された藤井先生も大変だったと思います。わざわざ静岡から指導に出てき て下さったり、私では探せなかった資料を取り寄せてコピーして下さったり。期限間際ではほぼ毎日、長い 途中経過文添付の質問メール攻撃にも付き合っていただきました。本当に感謝しています。 消印有効日の時間ぎりぎりの提出で冷や汗ものでしたが、充実感いっぱいでした。大学で学ぶことの楽し さを知り、大学院ではそれを表現する楽しみを知ったという感じでしょうか。「学ぶ」醍醐味はまだまだあ りそうなので卒業してもそれを探求していきたいです。その意味ではまだまだ今は道の途中。この2年間はい ろいろなことや人に巡り会えて、凸凹でも楽しい道でした。 寄稿 知識を得る悦び 所長表彰者からのメッセージ 相島 佑範 教養学部 人間と文化コース卒業 私は高校を卒業した後、一度他大学に進学しました。そこで体調を崩して中退しています。その後パートの 仕事につきましたが、目標を無くしていました。そのとき確か博物館に行ったときだったと思いますが放送大 学のパンフレットを見つけました。学校に行くにしてももう一度受験勉強からはじめるのには抵抗があったの で、入学試験が無く、前の大学で得た単位を持ち越せて、学費も高くはないということは魅力があり、軽い気 学試験が無く 前 大学 得た単位を持ち越 学費も高くはな と とは魅力があ 軽 気 持ちで入学しました。そして前の大学には理系の学部に入学しましたが、文型科目にも興味があったので人間 と文化コースを選びました。 入学して履修した科目は、歴史、哲学、文化人類学等です。哲学など最初はどんなことを学ぶかさえも知り ませんでした。初めはとても難しく感じたのですが、その内容は私が学びたいことに合致していたように思い ます。それから放送大学の良いところは、違うコースの講義でも履修できるところです。私は理系科目である 生物系の科目もいくつか履修しました。人間とは、その社会とはどういうものなのか、どうして現在のような ものにな ているのかについて考えるための材料にな ています ものになっているのかについて考えるための材料になっています。 私の勉強方法ですが、まず放送授業の前に印刷教材をよく読みこみました。重要なところにはアンダーライ ンを引くなどしたり、余白に書き込みをしたりしました。放送授業は短いので、そうすることで内容を理解で きます。毎回の放送に合わせて勉強するので、生活にリズムができました。そして試験前に全体を復習して試 験に臨みました。 勉強をすることは時には気持ちの乗らないこともあります。しかし勉強で得た知識は確実に自分の考え方に 変化を与えたり、視野を広くしてくれるものでもあります。私は今では図書館に行くと、以前なら借りようと も考えなかった分野の本を借りたりするようになりました そして 自分の考えに知識が与える影響に悦びを も考えなかった分野の本を借りたりするようになりました。そして、自分の考えに知識が与える影響に悦びを 感じています。私はこれからも何らかの形で勉強を続けていきたいと思っています。 ちばがく 第43号 [14] 学習センターからのお知らせ 通信指導の提出について 通信指導は、放送授業において、授業の一部として各学期の途中に1回一定の範囲で出題される課題です。 通信指導の提出型問題は、添削結果によりますが単位認定試験の受験資格を得るための重要な提出物ですの で下記の期間内に忘れずご提出ください。郵送による提出のほか、択一式科目の全科目と、記述式科目のう ち「研究 ため ICT活用('13) ち「研究のためのICT活用('13)」、「eラーニングの理論と実践('12)」、「ことばと情報('09)」は、イン 「 ラ グ 理論と実践('12) 「 とばと情報('09) は イ ターネット上の「Web学習システム・通信指導」(通称:Web通信指導)でも提出ができます。 ※ 未提出あるいは期限までに到着しなかった場合、評価対象となりませんのでご注意ください。 【提出期間】 ○通信指導(提出型問題) 提出期間 郵送による提出 : 5月20日(月) ~ 6月4日(火)必着 Web通信指導による提出: 5月13日(月)10時 ~ 6月4日(火)17時まで ※ 提出期間最終日6月4日(火)17時の直前にログインは可能ですが 提出期間最終日6月4日(火)17時の直前にログインは可能ですが、17時を 17時を 過ぎると提出(送信)ができなくなります。ゆとりをもって提出をお願いします。 【注意事項】 ○「Web学習システム・通信指導」で解答の提出(送信)をした場合は、「1回目の解答送信」が評価の 対象となります。2回目以降は評価の対象とはなりませんが、自主学習用にご利用いただけます。また、 郵送での提出は不要です。郵送されても無効となりますのでご注意ください。 学習センターからのお知らせ 単位認定試験受験センター変更について 単位認定試験受験センタ 変更について 単位認定試験の受験について、転勤・転居等および通勤・通学等地理的な関係などで、申請している会場 以外での受験が便利な場合は、下記の期間内に受験センターの変更手続きをしてください。 ※ 今学期「以降」の変更、または今学期「限り」の変更が選択できます。 【受付期間】 「単位認定試験受験センター変更願」を郵送する場合:4月1日(月)~ 5月31日(金)必着 提出先:放送大学本部 学生課単位認定試験グループ 宛 提出書類:学生生活の栞 巻末 諸様式12(学部)・諸様式10(大学院) 「システムWAKABA」各種願(届出)から申請する場合:4月1日(月)~ 6月7日(金) 学習センターからのお知らせ 所属コース・専攻変更について 全科履修生が、なんらかの事情で次学期から「所属コース・専攻」の変更を希望する場合は、下記期間内 に変更の手続きをしてください。希望するコース・専攻の学生数を考慮し、審査のうえ変更が認められます。 ※ 卒業予定・在学期間満了予定など次学期に学籍のない方は変更できませんのでご注意ください。 卒業予定 在学期間満了予定など次学期に学籍のない方は変更できませんのでご注意ください ※ 学期を遡っての変更、学期途中からの変更および卒業研究履修中の変更はできません。 【受付期間】 「所属(コース・専攻)変更願」を郵送する場合:4月1日(月)~ 5月31日(金)必着 提出先:放送大学本部 学生課履修登録グループ 宛 提出書類:学生生活の栞 巻末 諸様式2 「システムWAKABA」各種願(届出)から申請する場合:4月20日(土)~ 6月14日(金) 卒業研究履修ガイダンス開催のお知らせ 来年度に卒業研究の履修を希望する全科履修生を対象に、専任教員を招き履修ガイダンスを行います。 参加希望の方は、学習センター窓口または電話(千葉学習センター 043-298-4367)にてお申し込み ください。(※ 他学習センターの学生も参加可能です。) 【開催日時・会場】 千葉学習センター 第1講義室 【 催 時 会 】 平成25年6月22日(土)14:00~16:00 成 年 ( ) 葉学 第 講義室 2014年度4月入学大学院修士全科生入学希望者ガイダンス開催のお知らせ 本学大学院に興味・関心がある方を対象に、下記の日程で入学希望者ガイダンスを行います。大学院の 概要、入学選考方法、修士論文指導の進め方などの説明や、修了生の体験談、質疑応答を予定しております。 (※ 個別相談会ではありません) 参加希望の方は、放送大学ホームページ( http://www.ouj.ac.jp/)の大学院項目からお申し込みくださ い。 要 事前予約 【開催日時・会場】 平成25年7月6日(土)13:30~16:00 千葉学習センター 第1講義室 ちばがく 第43号 [15] 平成25年度第1学期「面接授業」科目 科目名 科目区分 肩書 物理へようこそ! パソコンを使いこなす(N) 虎岩 雅明 株式会社トライワープ コミュニケーション論 大橋 理枝 放送大学准教授 パソコンを使いこなす(M) 感性メディア科学 虎岩 椎塚 宮崎 大塚 木戸 株式会社トライワープ 工学院大学教授 千葉大学名誉教授 スタジオT代表 東京大学特任助教 デザインの基礎:平面編’13 基礎科目 PPTを使いこなす’13 問題解決の進め方 外国語 発音をめぐる冒険 雅明 久雄 清 武司 冬子 Johnson Y. 智子 神田外語大学非常勤講師 日程 7/13(土)・7/14(日) 4/20(土)・4/21(日) 4/21(日)・4/27(土) 5/19(日)・5/25(土) ・5/26(日) 6/2(日)・6/16(日) 6/15(土)・6/16(日) 6/29(土)・6/30(日) 7/13(土)・7/14(日) 人文系 千葉県の地域変容 三澤 正 千葉大学教授 4/20(土)・4/21(日) 4/18(木)・4/25(木) ・5/2(木)・5/9(木) 4/27(土)・4/28(日) 5/11(土)・5/18(土) ・5/25(土) 5/18(土)・5/19(日) 作曲の楽しさ 本間 貞史 麻布高等学校専任教諭 6/15(土)・6/16(日) 歌からの音楽表現 宮野 モモ子 放送大学特任教授・千葉学習センター所長 経済学入門―経済学への誘い 西ヶ谷 ともみ 淑徳大学兼任講師 7/20(土)・7/21(日) 4/19(金)・4/26(金)・ 5/10(金)・5/17(金) 時代を生きる・日本の詩歌に学ぶ 近藤 文子 NPO法人ちば文芸フォーラム理事長 哲学とは何か―哲学への誘い 三松 幸雄 明治大学兼任講師 花を愛で、花を育てる 渡辺 均 千葉大学准教授 銀座学’13 佐藤 厚行 浦安市民大学講師 4/27(土)・4/28(日) 人と環境 鈴木 山田 松浦 島村 放送大学客員教授 NPO法人エイプロシス NPO法人エイプロシス NPO法人 イプロシス 世田谷区生涯大学専任講師 5/11(土)・5/12(日) 町田 俊一 宮崎 清 坂本 香保 向後 功作 西田 直海 林 奈都子 石毛 麻理 黄 世輝 近藤 智嗣 岩手県工業技術センターコーディネ-ター 千葉大学名誉教授 放送大学千葉学習センター研究推進員 銚子市観光プロデューサー DROPS主宰/千葉大学非常勤講師 浦安市郷土博物館学芸員 東薫酒造株式会社観光部長 雲林科学技術大学教授 放送大学准教授 6/7(金)・6/8(土) 稲葉 利江子 津田塾大学特任准教授 血清リポ蛋白とコレステロール 岡崎 三代 東京医科歯科大学名誉教授 4/20(土)・4/27(土) 第4の生物ヒト 星 元紀 倉田 薫子 萩谷 宏 加藤 潔 藤本 茂雄 放送大学客員教授 横浜国立大学准教授 東京都市大学准教授 駒沢大学総合教育研究部 千葉大学特任助教 4/20(土)・4/21(日) やさしい金融・証券教養講座 社会系 社会学とは何か―社会学入門 漆の科学と漆器の文化 内発的地域生活文化創生 共通科目 ミクストリアリティ’13 自然系 外国語 保健 体育 担当講師 宮崎 清 千葉大学名誉教授 近藤 智嗣 放送大学准教授 堀口 利枝 放送大学千葉学習センター教育研究推進員 道祖土 かれん ボズウェル 放送大学千葉学習センター教育研究推進員 生井澤 寛 放送大学客員教授 歩いて学ぶ房総半島の自然史 物理学への誘い 基之 敏次 傳 賢一 5/18(土)・5/19(日) 5/25(土)・5/26(日) 6/8(土)・6/9(日) 6/8(土)・6/9(日) 4/27(土)・4/28(日) 4/27(土)・4/28(日) 家庭を支える電気と熱 福士 顥士 川村学園女子大学教授 5/18(土)・5/19(日) 地球温暖化を考える 小熊 幸一 千葉大学名誉教授 5/25(土)・5/26(日) 放送大学の放送施設 近藤 喜美夫 放送大学教授 5/30(木)・5/31(金) 光の科学―実験で探る光の世界 福士 顥士 川村学園女子大学教授 6/29(土)・6/30(日) 植物工場―食料・環境への貢献 植物 場 食料 環境 の貢献 古在 豊樹 千葉大学名誉教授 7/6(土)・7/7(日) / ( ) / (日) 英単語・英文法の基礎固め 宮添 輝美 東京電機大学准教授 4/20(土)・4/21(日) 初級中国語:発音編 大山 潔 明治大学非常勤講師 4/21(日)・4/28(日) 英語コミュニケーション Beverley Horne 千葉大学准教授 4/27(土)・4/28(日) 英語ニュ-スで学ぶイギリス Beverley Horne 千葉大学准教授 5/11(土)・5/12(日) 英語の軌跡をたどる旅: 坂梨 健史郎 埼玉工業大学準教授 6/1(土)・6/15(土) 初級フランス語:基礎会話と社会 仲島 陽一 東洋大学非常勤講師 6/15(土)・6/16(日) 初めての韓国語:会話編 千 惠蘭 放送大学非常勤講師 6/22(土)・6/23(日) 初めてのベトナム語:文化編 小川 有子 6/29(土)・6/30(日) 姿勢と健康 碓田 拓磨 群馬県立女子大学非常勤講師 早稲田大学非常勤講師/虎ノ門カイロプラク ティック院院長/一般社団法人日本姿勢教育協 会会長 ちばがく 第43号 [16] 6/29(土)・6/30(日) 平成25年度第1学期「面接授業」科目 科目区分 科目名 くすりの科学:その性質と有効性 生活と福祉 酒とたばこと健康と 担当講師 山本 牧野 森部 長尾 恵司 一石 久仁一 啓一 肩書 千葉大学理事 北里大学教授 千葉大学准教授 東京工業大学保健管理センター特任教授 心理と教育 高齢者福祉の過去・現在・未来 市民のリスクマネジメント 今関 文夫 太田 貞司 姜 徳洙 千葉大学総合安全衛生管理機構教授 聖隷クリストファー大学大学院特任教授 専修大学非常勤講師 食の生命科学 作って学ぶ化粧品 着心地と洗濯の科学実験 口(くち)と歯の医学 色の心理学:科学史から コラージュ療法基礎演習 臨床心理学演習A 心理学実験3 臨床心理学実習 小城 高林 安藤 椎葉 西川 佐藤 高橋 高島 佐藤 放送大学教授 白鷗大学/東京医薬専門学校非常勤講師 女子栄養大学非常勤講師 千葉大学准教授 放送大学客員教授 放送大学准教授 東京海上日動メディカルサービス(株) いわき明星大学助教 放送大学准教授 心理学実験1 松井 進 勝相 久美子 洋子 正史 泰夫 仁美 千佳 翠 仁美 常磐大学非常勤講師 心理学実験2 森 津太子 思春期の問題行動・非行への臨床 遊間 千秋 放送大学准教授 千葉県警察本部少年課上席相談専門員 認知科学の基礎:記号論から 臨床心理学演習A 心理学実験2:行動の科学 日程 4/20(土)・4/21(日) 4/21(日) 4/28(日) 4/21(日)・4/28(日) ・5/12(日)・5/19(日) 4/27(土)・4/28(日) 5/12(日)・5/26(日) ・6/9(日)・6/23(日) 6/1(土)・6/2(日) 6/1(土)・6/8(土) 6/15(土)・6/16(日) 6/29(土)・6/30(日) ・7/6(土)・7/7(日) 4/20(土)・4/21(日) 4/20(土)・4/21(日) 4/20(土)・4/21(日) 5/11(土)・5/12(日) 5/18(土)・5/19(日) 6/2(日)・6/9(日) ・6/16(日) 6/4(火)・6/5(水) 6/8(土)・6/9(日) ・6/15(土)・6/16(日) 6/15(土)・6/16(日) 経営学:経営者の役割 千葉県の魅力と産業振興 西川 泰夫 高橋 千佳 森山 哲美 辻岡 政男 長谷川 敏久 平山 修一 佐々木 直義 藤掛 洋子 田中 忠昭 宮入 小夜子 芝崎 祐典 上田 和勇 田中 修 野波 健蔵 兪 文偉 並木 明夫 荒井 幸代 山口 裕之 富塚 國興 パレスチナ難民問題 高橋 真樹 旧約聖書と古代ユダヤ教 加藤 隆 放送大学客員教授 東京海上日動メディカルサービス(株) 常磐大学教授 明海大学非常勤講師 JICA地球広場地域連携課長 GNH研究所代表 VSOC事業開発アドバイザー 横浜国立大学大学院教授 千葉県JICAシニアボランティアの会 葉 ボ 日本橋学館大学教授 成城大学非常勤講師 専修大学教授 NPO法人群馬県スローフード協会理事 千葉大学副学長/教授 千葉大学教授 千葉大学准教授 千葉大学准教授 東洋大学講師 アシスト・キャリア・リンク(株)特別顧問 ノンフィクションライター/国際NGOピースボート 元共同代表 千葉大学教授 中世の説話:和歌を紐解く 柴 佳世乃 千葉大学文学部教授 5/7(火)・5/14(火) ・5/21(火)・5/28(火) 明治・大正時代の児童文学 伊藤 かおり 帝塚山学院大学任期制専任講師 日本文化と国際理解教育 新約聖書とキリスト教の成立 植木 節子 加藤 隆 新谷 尚紀 関沢 まゆみ 鈴木 哲雄 岩下 哲典 兼岡 理恵 姉川 雄大 横田 順子 神野 真吾 上野 信雄 吉岡 一男 後藤 哲雄 戒能 洋一 鈴木 彰 石川 幸男 岸根 順 順一郎 郎 近藤 悟 海老原 亨 池邊 このみ 二河 成男 千葉大学准教授 千葉大学教授 國學院大学大学院教授 国立歴史民俗博物館教授 北海道教育大学教授 明海大学教授 千葉大学准教授 千葉大学特任助教 青山学院大学非常勤講師 千葉大学准教授 千葉大学大学院融合科学研究科教授 放送大学教授 茨城大学教授 筑波大学教授 東京都市大学知識工学部教授 東京大学教授 放送大学教授 千葉大学教授 千葉大学非常勤講師 千葉大学大学院教授 放送大学教授 5/12(日)・5/19(日) ( ) ( ) ・5/26(日)・6/2(日) 5/18(土)・5/25(土) 5/25(土)・5/26(日) 国際協力の現場、アジア・中南米 社会と産業 専門科目 企業組織の変革とリーダーシップ ヨーロッパ国際関係史 価値創造と復元力のリスク管理 食と農とスローフード・ライフ ロボット工学の最前線 人間と文化 日本の民俗学 中世関東の歴史風景を探る 史料で読み解く幕末の日本 風土記をひもとく ハンガリー近代史 ロアルド・ダールを楽しむ ダ 現代アートとは何か 電子とは?―歴史から学ぶ 銀河系の天文学 自然と環境 昆虫、ダニ、菌類の不思議な世界 量子物理学への誘い くだものの栽培と成熟 数式のいらない物理学’13 環境造園学から地域を考える 生物情報学実習 ちばがく 第43号 [17] 6/29(土)・6/30(日) 6/29(土)・6/30(日) 4/27(土)・4/28(日) 4/27(土)・4/28(日) 5/11(土)・5/12(日) 5/18(土)・5/19(日) 5/18(土)・5/19(日) 5/25(土)・5/26(日) 5/25(土)・5/26(日) 6/8(土)・6/9(日) 7/13(土)・7/14(日) 4/27(土)・4/28(日) 6/13(木)・6/14(金) 6/15(土)・6/16(日) 6/15(土)・6/16(日) 7/3(水)・7/10(水) 7/6(土)・7/7(日) 7/13(土)・7/14(日) 7/20(土)・7/21(日) 5/11(土)・5/25(土) 6/1(土)・6/2(日) 6/1(土)・6/2(日) 6/1(土)・6/2(日) 6/22(土)・7/6(土) 7/6(土)・7/7(日) 7/13(土)・7/14(日) 7/20(土)・7/21(日) 平成25年度 ミニ・ゼミの募集について 参加無料! 昨年度に引き続き、平成25年度も千葉学習センターの所長・客員教授によるミニ・ゼミを開催します。 ゼミナールは、少人数で教授を囲み、テーマに関する報告・議論・考察や、教授の選定した図書の輪読 を行う学習形態です 放送授業や面接授業と違い 双方向性・相互啓発性の高いことが特徴です 人数 を行う学習形態です。放送授業や面接授業と違い、双方向性・相互啓発性の高いことが特徴です。人数 制限などありますが、放送大学の学生であれば、無料でどなたでも参加できます。興味のあるゼミへの ご参加をお待ちしております。(※昨年度から継続のゼミには既に開講しているものもあり、追加募集 する場合としない場合があります。ご了承ください。) ○参加申込方法:千葉学習センター事務窓口の「ミニ・ゼミ参加申請書」に記入し、ご提出下さい。 ○問い合わせ先:千葉学習センター教務係 TEL:043-298-4367 宮野ゼミ ○講 師:宮野 モモ子(千葉学習センター所長) ○ゼミ の テーマ:歌うこと ○募集定員:20名 ○第1 回ゼミ:5/14(火)13:00~17:00 ○内容(講師からのひとこと) 歌うことは人間にさまざまな力をもたらすと、古今東西 の史料に書かれています。歌うことで得られるさまざまな 力を実感しましょう 大きな声が出るようにする事が究極 力を実感しましょう。大きな声が出るようにする事が究極 の目的ではなく、気持ちを込めて人に届くように歌うには どうすればよいかです。自分の歌声や体の変化に気付くよ うにすすめます。多忙な日々の中で声を出す時間を組み込 むと生活にもゆとりが出てくるという生活の文化として歌 うことにも意義を見出しましょう。 一回目に全体講話をします。その後は半数ずつ、隔週で、 一対一の個別指導をしていきます。聴講を含めた時間を指 導時間とする また継続は効果をもたらす秘訣です 教材 導時間とする。また継続は効果をもたらす秘訣です。教材 には、発声練習:コンコーネ50番やコールユーブンゲン(会 社を問わず、ない方はコピー)、歌唱作品:相談の上、自分 で決定。決定時期は一ヶ月半ほどの練習期間を経てからで す。何を決定するかの選択に、歌うことや自らの歌声の理 解度や力量が反映していきます。最終的には発表会をして、 聞く人に心を届けるように歌います。楽しく心のこもった 独唱を聞きあって、歌ったことの成果を相互に語りましょ う 半期間歌うための健康も鍛えましょう う。半期間歌うための健康も鍛えましょう。 鈴木ゼミ ○講 師:鈴木 彰(東京都市大学知識工学部教授) ○ゼミのテーマ:きのこを探ろう ○募集定員:15名 ○第1回ゼミ:5/26(日)14:00~16:00 ○内容(講師からのひとこと) ミニゼミ参加者とビデオをみることによって あるいは ミニゼミ参加者とビデオをみることによって、あるいは 生のきのこを実験室で観察・体験することによって、きの こが生態系でどのような役割をしているかを、互いに実感 したいと考えています。さらに、生活の中でのきのことの 出会いを互いに紹介しあって、きのこがどのような形で 我々の生活と関係しているかを探りたいと思っています。 ゼミ後半では、世界のきのこ事情についても紹介したいと 考えています。これを受けて、日本人ときのこの関係をお 互いに議論しましょう ご興味があれば きのこの料理の 互いに議論しましょう。ご興味があれば、きのこの料理の 科学探索も行ってみませんか?キーワード:色とにおい、 観察、きのこ栽培(生産)、胞子と菌糸 三澤ゼミ ○講 師:三澤 正(千葉大学教育学部教授) ○ゼミのテーマ:身近な地域を調べる ○募集定員:10名程度 ○第1回ゼ ミ:5/24(金)15:00~17:00 ミ:5/24(金)15:00 17:00 ○内容(講師からのひとこと) 身近な地域の成り立ちや特徴を調べ、望ましい地域のあ り方について考えてみましょう。時間が許せば、ディス カッションしながら地域を歩いてみます。 菅原ゼミ ○講 師:菅原 憲二(千葉大学名誉教授) ○ゼミのテーマ:地域から日本の近世を考える(仮) ○募集定員:5~10名 ○第1回ゼ ミ:5/14(火)14:00~16:00 ○内容(講師からのひとこと) 日本の歴史を支配者側でなく、地域に生きた民衆レベル から考えてみましょう。近世(おおよそ江戸時代)の村と か町に生きた人々 仲間とかを作った人たちが書き残した か町に生きた人々、仲間とかを作った人たちが書き残した 文書史料を読むことによって、その手がかりを得ることが できると思います。参加者で一緒になって、同じテキスト を分担をしながら読んで進めましょう。テキストは活字史 料でも、古文書でもよいでしょう。テキストを読み、調べ て、報告しながら、考えてみましょう。テキストを何にす るかは相談して決めたい(相対仕法)と思いますが、出来 れば千葉県地域(房総地域かその周辺)のテキストを選び、 時にはその地域を巡検してみたいと思います 時にはその地域を巡検してみたいと思います。 特に条件はありません。一回目の時、テキストや進めか た、回数、時間帯など細かい点は、相対にて決めましょう。 青木ゼミ ○講 師:青木 弘行(千葉大学名誉教授) ○ゼミのテーマ:デザインの視点 ○募集定員:10名程度 ○第1回ゼミ:6/13(木)13:00 15:00 ○第1回ゼミ:6/13(木)13:00~15:00 ○内容(講師からのひとこと) 生活に必要なモノをデザインするためには、設定したコ ンセプトを満足すべく、様々な観点から検討していくこと が求められます。そして、それら検討内容を総合的に取り まとめる作業が不可欠となります。本ゼミにおいては事例 としてユニバーサルデザインを取り上げ、必要となる知識 を修得しながら、デザインプロセスの全容を体験してみた いと思います いと思います。 兼岡ゼミ ○講 師:兼岡 理恵(千葉大学文学部准教授) ○ゼミのテーマ:古代文学への旅 ○募集定員:10名 ○第1回ゼミ:5/30(木)10:00~12:00 ○内容(講師からのひとこと) 旅の楽しみといえば、名所探訪、ご当地グルメ、そして 土地の人々との出会い。それは今も昔も変わりません。古 代から現代まで、様々な人々が文学ゆかりの地を旅し、そ れをテーマとした紀行文も数多く書かれてきました。この ゼミでは、古代を中心とした文学を中心に、その舞台と なった土地について、多様な角度から学んでいきたいと思 います。テーマは皆さんとのおしゃべりの中から生まれま す。普通のガイドブックとはひと味違った旅を楽しみま しょう。 ちばがく 第43号 [18] 上野ゼミ ○講 師:上野 信雄 (千葉大学大学院融合科学研究科教授) ○ゼミのテーマ:サイエンスサロン ○募集定員:毎回3~6名 ※事前の準備も必要ありませ んが、自然科学・技術への興味と好奇心のある方 ○第1回ゼ ミ: 6/15(土) 10:00~13:05 ○内容(講師からのひとこと) ゼミの参加者とともに色々考えながら勉強したいので、 コミュニケーションを開始しやすいと思われる以下を話題 として予定しています。 (i)人類最初の「学問」は何?なぜ?二番目の学問は? なぜ? (ⅱ)ノ ベル賞とは?受賞者の逸話(苦労話など)を眺めてみ (ⅱ)ノーベル賞とは?受賞者の逸話(苦労話など)を眺めてみ るなど。 (ⅲ)測定機器のない時代、昔の科学者はどうやって「測定」し ていたのか振り返ってみます。例えば、電流、X線の波長はどう やって求められるようになったのかなど。 以上の(i)-(ⅲ)から1〜2つコミュニケーションを開始 するきっかけとして選び、できれば他の話題に脱線してゆ く予定です。 ・昨年参加した方がいる場合:(i)(ⅲ)を選びます。 初めて 方も歓迎です 初めての方も歓迎です。 ・全員が初めて参加する方の場合:(i)または(ⅱ)から 出発する予定です。 眞嶋ゼミ ○講 師:眞嶋 朋子(千葉大学大学院看護学研究科) ○ゼミのテーマ:終末期医療を考える ○募集定員:3~5人 ○第 1 回 ゼ ミ:5/11(土)10:00~ ○内容(講師からのひとこと) 終末期医療に関する現状の問題点を自己の体験、文献検 討、研究などを通じて明らかにしていくことをねらいとし ます。方法は書籍、インターネットからの情報、個人の体 験のディスカッションを用いたゼミ形式で行います。文献 検討や調査研究の方法についての学習も加わります。 西野ゼミ ○講 師:西野 栄正(千葉大学園芸学研究科教授) ○ゼミのテーマ:私が見かけた花 ○募集定員:10名ほど ○第1回ゼミ:5/11(土)15:00~ ○内容(講師からのひとこと) 最近はデジタルカメラの進歩で皆さん手軽にいろいろな 花を撮影していますね。せっかくの花情報を持ち寄って、 いつ?どこで?植物の名前は?花の特徴は?といったこと を話題に楽しみましょう。 千葉学習センターから ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ 柴 ゼミ ○講 師:柴 佳世乃(千葉大学文学部教授) ○ゼミのテーマ:仏教儀礼を知る、考える、味わう ○募集定員:10名程度 ○第1回ゼミ:6/18(火)13:00~ ○内容(講師からのひとこと) 今なお脈々と受け継がれ勤修されている法会・法要につ いて、その内容や特色などを考えたり、古代・中世に行わ れていた仏教儀礼について考えを深めます。話題はもちろ ん文学や歴史にも及びます。 参加者には、各自テーマを決めて、順に発表してもらい ます。 安田ゼミ ○講 師:安田 正實(千葉大学名誉教授) ○ゼミのテーマ:数学へのお誘い -なめらかな小石「微分積分の誕生」 ○募集定員:10名程度 ○第 1 回 ゼ ミ:追って連絡します ○内容(講師からのひとこと) 学校で習う数学は効率的に構成されていて、あまりにも 急ぎ過ぎています。ごく自然な発想や 過去の歴史から人 類は数学を如何に築き上げられてきたか?これをゆっくり と見直してみることは新たな数学への味わいを深めること ができるものと確信しています。 Horneゼミ ミ ○講 師:Beverly Horne(千葉大学教育学部准教授) ○ゼミのテーマ:日英の文化の違いを資料をもとに討論しよう ○募集定員:10名程度 ○内容(講師からのひとこと) このミニ・ゼミではNancy Sakamoto & Reiko Naotsuka 著『Polite Fictions』 (金星堂、1,200円) を 読みながら、日英の文化の違いについて皆で討論します。 英 英文の資料ですが、日常生活に根付いた話題ですので、 資料 、 常 根付 題 、 読みやすいと思われます。私たち日本人があまり気づいて いない文化的な事象に、アメリカ人のNancy Sakamoto さんが鋭く切り込みます。興味深い内容を理解し、互いに 討論するなかで、皆様の英語の力も伸びていくことが期待 されます。 平成25年度 月例公開講演会日程 期日 講師 講師紹介 4月13日(土)阿部憲子(NGO活動家)「国際支援活動の実相」--------------辻岡政男 5月18日(土)伊藤正春(リーベンス取締役社長)「縄文の土笛」------------ 遠藤玲子 6月 8日(土)黄世輝(雲林科学技術大学教授)「小さな島・台湾における地域再生活動」 7月 6日(土)大高一雄(千葉大学名誉教授 千葉市科学館長)「物理を学ぶ楽しさ」 8月10日(土)宮野モモ子(千葉学習センター所長)「音楽の楽しさ」 9月 7日(土)長江弘子(千葉大学教授)「エンド・オブ・ライフケア看護学-終末期医療を考える-」 10月 5日(土)日本赤十字社「赤十字運動の理念と実践」 11月16日(土)辻岡政男(明海大学非常勤講師)「85カ国訪問、私の旅の作法」 12月14日(土)松村祥子(放送大学教授 附属図書館長)「家族と社会福祉の課題 -日本とフランス-」 1月11日(土)小笠原匡(和泉流狂言師)「伝統芸能・狂言の楽しみ」 2月15日(土)丸山康則(麗澤大学名誉教授)「ブラジル日系移民の現状」 3月 8日(土)吉野秀夫(千葉歴史研究会)「更級日記に描かれた千葉」 ちばがく 第43号 [19] 第9回 あるく・みる・きく 4月16日(火) 放送大学千葉学習センター キャンパス巡り風景 第実験室 附属図書館 パソコン実習室 放送スタジオ入口 第10回 あるく・みる・きく 6月5日(水) 募集中! 県都千葉市巡り –千葉の歴史とロマンを求めて千葉の歴史とロマンを求めて 9:30 京成千葉中央駅出口集合 15:00-15:30 いのはな公園散策と休憩 10:00 千葉市美術館「仏像半島展」見学(学芸員の概要説明あり) 16:00 京成千葉中央駅にて解散予定 11:30-12:30 美術館10階レストラン「かぼちゃわいん」にて昼食 定員:先着20名 13:00-15:00 千葉市郷土博物館見学と千葉氏を学ぶ 募集締切日:5月28日(火) ・館長挨拶 館概要説明・千葉氏の概要説明・館内見学(ガイド有り) ◆費用・その他 1)千葉市美術館入館料 放送大学生:700円(要学生証提示)・一般1000円 2)千葉市郷土博物館入館料 大人: 60円(65歳以上無料) 3)美術館入園料が条件により異なるため、申込みの際は、年齢・住所を明記の事 4)昼食代各自負担(参加申込時に魚料理か肉料理の二者択一、メニューを決める・支払は当日) 5)要傷害保険加入(学生保険制度有、窓口にて申請のこと) 6)約1里、4キロ弱の行程を歩ける方 申込先:千葉学習センター ℡043-298-4367 編集後記 この第43号から、宮野モモ子新所長による新しい編集体制の下、月刊から隔月刊へと発行を変更し、よう やく発行にたどりつきました。宮崎前所長の編集体制を基礎としながらも、更に読者の皆様から様々なご意 見を取り入れながら、よりよい「ちばがく」にしていきたいと思います。「ちばがく」は大学・センターか らの教務情報の発信と学生の皆様の投稿により、学生間の親睦交流を形成する役割を持った機関誌・広報誌 です 「ちばがく」により 千葉学習センターが皆様の身近な学舎となるよう 編集委員一同がんばります です。「ちばがく」により、千葉学習センターが皆様の身近な学舎となるよう、編集委員一同がんばります。 「ちばがく」編集委員会 副委員長(事務長) 伊藤 豊 放送大学千葉学習センターは、年代・職業・地域を問わずさまざまな方々が集い、 学生と学生、学生と教職員とが学習やサークル活動などを通じて日ごろから触れ合える場です。 編集・発行 放送大学千葉学習センター 「ちばがく」編集委員会 委員長 所長 宮野 モモ子 副委員長 事務長 伊 藤 豊 委員 さぽた編集部 〒261-8586 千葉市美浜区若葉2丁目11番地 TEL.043(298)4367 FAX.043(298)4386 HOME PAGE:http://www.chiba-sc.jp/ ちばがく 第43号 [20]