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マイコプラズマ性乳房炎の 防除対策 はじめに 牛の主なマイコの寄生部位と疾病 牛の主なマイコの寄生部位と疾病 ○は分離報告あり 菌種 寄生部位 呼吸器 泌乳器 泌尿生殖器 その他 ボビス 肺炎 乳房炎 不妊症 関節炎 ボビジェニタリウム 肺炎 乳房炎 不妊症 結膜炎 乳房炎 カリフォルニカム カナデ゙ンス ○ 乳房炎 ○ カナテ ○ 乳房炎 ○ アルカレッセンス アルギ゙ ニーニ ○ ○ 関節炎 アルキ ボビライニス ○ ○ 結膜炎 ディスハ ィスパ゚ー 肺炎 乳房炎 マイコイデ゙ス 牛肺疫 マイコイテ マイコプラズマ病 マイコプラズマ病 中耳炎 不妊症 呼吸器病 関節炎 (1988,江口,臨床獣医) 北海道農業共済組合連合会 乳房炎 ? 1.マイコプラズマ性乳房炎の発生 マイコプラズマ性乳房炎 マイコプラズマ性乳房炎 治療に抵抗する重度の化膿性乳房炎 一般状態は悪くない 複数分房が罹患する 顕著な泌乳量の減少 好気培養で原因菌が分離されないことが多い 呼吸器病や関節炎に継発 [ ジャスパー (1977) 一部改編 ] 上記症状の牛が数頭発生する 診断牛群数 診断牛群数 バルク乳陽性率 バルク乳陽性率 in in USA USA (1989~2009年 当施設搬入分56事例) 診断牛群数 2.2 2.8 平均 南西部 北東部 地域別分布 地域別分布 300頭~ 診断牛群数 16 搾乳頭数 12 14 300頭 300 頭~ 26牛群 (21.4) 26牛群 12 (46.4%) 200頭 200 頭~ 7 7 n=56 100頭 100 頭~ 10 (12.5) ~99頭 99 頭 8 11 (19.6) 6 4 2 0 '89 '91 '93 '95 '97 '99 '01 '03 '05 '07 '09 年(西暦) 道北(上川,留萌,宗谷) 200頭~ 100頭~ ~99頭 道東(網走,十勝,釧路,根室) 道央(石狩,後志,空知) 道南(渡島,檜山,胆振,日高) 発生規模 発生規模 発生規模拡大の要因 発生規模拡大の要因 25 n=48 対策牛群数 対策開始遅延 感度が低い(酪農家・獣医師) »治療への執着 »恒常的自家治療 41.7(%) 15 20.8 感染牛に対する不適切な対処 14.6 5 7.9 6.6 n=56 (1989~2009年 当施設搬入分56事例) 10 9.4 搾乳規模別 25 (%) 22 20 15 10 5 2.1 3.9 0 ~99 ~499 500~ 頭数 U. S. Department of Agriculture, Animal and Plant Health Inspection Service, Information May 2003 搾乳規模 搾乳規模 20 地域別 中西部 10 (%) 8 6 4 2 0 西部 16 14 12 10 8 6 4 2 0 '89 '91 '93 '95 '97 '99 '01 '03 '05 '07 '09 年(西暦) 8.3 8.3 2.1 淘汰、隔離、治療、モニタリングの不徹底 対策中盤での気の緩み 4.2 0 ~5 ~10 ~15 ~20 ~25 ~30 ~35 ~40 ~45 ~50 発生規模(総感染頭数/搾乳頭数;%) 2 初発牛の発生 初発牛の発生 感染の拡大 感染の拡大 2年後 感染牛 搾乳 子牛の呼吸器病 2.マイコプラズマ性乳房炎の防除対策 初期全頭検査の摘発効率 初期全頭検査の摘発効率 (初期全頭検査検出頭数/累計頭数) 疑いのある個体乳 51.7% 100 80 摘 発 効 60 率 40 % 20 検査 68.9% ( 陰性 n=29 陽性 ) 0 経過観察 0 全頭検査 100 200 300 400 搾乳規模(頭) 500 600 陽性 陰性 モニタリング 乳量減著 発症初期 非妊娠 妊娠 淘汰 治療後乾乳 新規乳房炎牛 乾乳牛 分娩牛 BTM 一般細菌 検査 軟膏注入 前に採乳 出荷検査と 同時に採乳 週1回 採材 凍結保存 凍結保存 凍結保存 凍結保存 未発症 隔離治療 臨床型で症状の 改善しない牛 淘汰推奨 強制乾乳 臨床的な治癒・未発症 分娩 淘汰推奨 週1回まとめてマイコの検査 培養検査 陽性 陰性 ・感染牛を再整理→再検査 ・数回の検査→全頭陰性で搾乳牛群へ 3 Mp感染牛の治療 Mp感染牛の治療 感染牛の転帰 感染牛の転帰 対象:発症初期、未発症 ・ ・ 隔離:マイコ感染牛のみ群の設置が必須 病型 方法:(乳房挿入+全身投与)×5日以上 転帰 治癒率 治癒頭数 淘汰頭数 (%) 発症 (n=422) 3日間治療 5日間以上治療 無処置 18 53 34 27 6 284 未発症 (n=220) 3日間治療 5日間治療 無処置 24 37 54 9 1 95 塩酸オキシテトラサイクリン乳房注入剤 エンロフロキサシン注射液 処置 » 乳腺腔(乳汁)と乳腺組織(細胞)が治療標的 40.0 a 89.8 b 72.7 c 97.4 d ab,cd,およびac間に1%の危険率で有意差あり モニタリング検査の目的 モニタリング検査の目的 新規乳房炎牛 ・ 乾乳牛 新規感染制御が成功したか 分娩牛 2産以上牛⇒感染持ち越しの監視 初産牛 ⇒新たな感染源侵入の監視 バルク乳 健康牛群の監視(≦200頭で有効) マイコ牛管理のイメージ(FS) マイコ牛管理のイメージ(FS) マイコ牛管理のイメージ(TS) マイコ牛管理のイメージ(TS) 全頭検査 マイコ群 分娩 or治療牛群 搾乳牛群 感染牛の仕分け マイコ群 分娩 or治療牛群 治療・ 同居牛 効果確認 スクリーニング 搾乳牛群 モニタリング 4 マイコ モニタリング マイコ 搾乳牛群 SA 治療 同居牛 効果確認 スクリーニング マイコ牛 最後に搾る 分娩牛→乳房炎牛→SA牛 分娩牛 マイコ群 分娩 or治療牛群 マイコ 感染牛の仕分け マイコ 搾乳牛群 SA 乳房炎 分娩 or治療牛群 発生期間 発生期間 診断牛群 数 26 24 22 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 発生期間延長の理由 発生期間延長の理由 60.0(%) n=40 感染牛の管理が不適切 感染牛が隔離されていない 搾乳牛群へ戻すタイミングが早い 乾乳牛および初任牛の感染 対策開始以前に乾乳にした牛 初妊牛の感染(哺乳期、育成期に原因?) ~1 ~2 ~3 ~4 ~5 ~6 ~7 ~8 ~9 ~10~11~12~13~14~15~16 治療牛対象牛が多い ピンポン感染 感染牛の乾乳期治療 ~20~21~22 発生期間(月) 感染牛における排菌のパターン 感染牛における排菌のパターン 検体数の割合 ワシントン大学フォックス先生の実験 28日間10頭の感染牛から乳汁を採取、培養 »少なくとも280検体以上? 排菌しているマイコプラズマの菌数を調査 60 50 40 30 20 10 0 全体の結果 (%) Cow1 Cow2 0 Cow3 <100 <1万 <10万 <100万 100万< 検出された菌数 Cow4 Cow5 Cow7 培養検査の精度 培養検査の精度 Cow8 Cow9 Cow6 Cow10 培養検査の検査精度 (%) 100 検体数の割合 北海道NOSAI草場の実験 感染乳汁12検体を1検体あたり3回同時に 検査を実施 増菌後平板へ接種 80 1, 000未満 000未満 1, 000以上 000以上 60 40 20 感染乳汁 0 培養検査の再現性を調査 3回中 1回検出 検査の留意すべき事項 検査の留意すべき事項 感染牛の約3割の牛は検出されない 約3割の牛は1回の検査でもれる可能性がある 排菌量の少ない牛はもれる可能性が強い 症状のない牛、治療牛 対策:疑わしい牛は何度も検査!! 5 3回中 2回検出 3回中 3回検出 6 ケーススタディ1 ケーススタディ2 7 防除対策のまとめ 防除対策のまとめ 対策のコツ 対策のコツ 良き助言者を置く 感染牛の摘発 全頭検査 モニタリング検査 »新規乳房炎牛、乾乳直前牛、分娩牛 思慮深い人・独善的でない人・経験者 感染牛の仕分け(助言者と相談し社長が決める) 淘汰すべきか、治療すべきか、観察するべきか 整斉粛々とスクリーニングとモニタリング 感染牛の対策 隔離(マイコ感染牛のみの牛群) 淘汰、発症初期牛と未発症牛の治療 緊張感の維持 関係者が緊張感を下げるようなことを言わない »アメリカでは当たり前の乳房炎らしいよ とか »まっ、長い目で見ようや とか »牛の体力が付くといなくなる とか 搾乳衛生遵守 清拭、ポストディッピング、バックフラッシュ マイコの感染スピードと 人間の知恵の勝負 8