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株式会社サイゼリヤ 様
2004年から海外進出したイタリアンレストランチェーン
大手のサイゼリヤが、そのペースを速めている。最近は
家族を帯同した赴任者が増えており、海外赴任のサポー
ト業務を担う本社総務部の担当者は、社員ばかりでなく
その家族の渡航手続きや現地での生活までサポートする
必要に迫られた。そのため、2011年からヤマトロジス
ティクス(YLC)の海外生活支援サービス「スケジュー
ルコーディネート」を導入している。
(取材・編集 日経BPコンサルティング)
Chapter- 01.
海外進出を本格化
中国を中心にアジアへ積極的に出店
イタリアンレストランチェーン大手のサイゼリヤは2011年11月に、国内
外の店舗数が1000店を超えた。不況の影響で多くの有力ファミリーレス
トランチェーンが苦戦する中、合理的なオペレーションに裏打ちされた低
価格路線で消費者の支持を拡大し、2012年8月期の連結売上高は1000億
円の大台に乗る見通しだ。
同社の競争力の源泉は、食材の生産から調達・加工、そして店舗への供給
に至るまでを自社でコントロールする独自のビジネスモデルにある。その
サプライチェーンの中核に位置しているのが「カミッサリー」(食品加工
流通拠点)だ。生鮮食品の加工機能と物流拠点を兼ねる施設で、埼玉県、
神奈川県、兵庫県の3カ所に設置している。このカミッサリーで食材の加
工や下処理を可能な限り済ませることで、店舗作業の軽減と、業務の標準
化による品質維持を図る仕組みだ。
株式会社サイゼリヤ
総務部 労務課長
ただし、同社は効率ばかりを追求しているわけではない。食材の品質にも
千代川聖 氏
こだわっており、例えばサラダに使うレタスなどは、野菜の鮮度を保つ上
で最適の4℃に保ったコールドチェーンで生産地から店舗まで配送する
仕組みを構築している。さらに海外から本物志向の食材を調達するため、2000年にはオーストラリアに自社工場を稼働さ
せ、主力商品である「ミラノ風ドリア」のホワイトソースや、ハンバーグ、ミートソースなどの牛肉製品を生産。さらに、生
ハムやチーズ、オリーブオイルなど、イタリア料理に欠かせない食材の多くはイタリアから直輸入する。
最近は海外出店にも積極的だ。2003年6月に中国の上海に現地法人(現法)を設立し、その半年後に1号店を開設した。当初
は集客に苦労したが、大胆な価格戦略により、今では行列のできる繁盛店に育った。
その後、2004年に北京、2007年には広州にも現法を設立。それぞれのエリアで多店舗展開を本格化した。2008年には台
湾、香港、シンガポールにも相次いで現法を設置し、海外展開を加速。現在では上海に約50店、広州に約30店、北京に約20
店(いずれも2012年5月現在)など、海外店舗は合計で100を超える。当面は年間40店程度のペースで海外出店を続ける方
針だ。
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Chapter- 02.
家族帯同の海外赴任者が急増
規程を明文化して赴任の円滑化を図る
海外事業の加速に伴い、海外に赴任する社員も増えてきた。オーストラリア
の生産工場は約100人の従業員を抱え、中国の店舗でも約2500人を雇用し
ているが、現地化を重視していることもあって、日本からの赴任者は規模の
割には少ない。それでも2012年5月現在、7社の海外現法に日本から計19人
が赴任している。
創業の苦労を経験することが、人材育成にもつながるという会社の方針もあ
り、各拠点の日本人は当初、ほぼ1人ずつだった。しかし事業規模が拡大す
るとさすがに1人では厳しくなり、2年ほど前からは各拠点に2∼3人を配置
するようになった。同社は海外赴任期間を原則として3∼5年間を目安にして
おり、ゼロから各現法を立ち上げた初代に代わって、現在では2代目、3代目
が赴任している。
海外赴任者の増加に伴い、赴任のあり方も様変わりした。従来は単身赴任がほとんどだったが、今や多くの赴任者が家族を
帯同する。近年は会社としても家族帯同を推奨しており、現在19人の赴任者のうち半数以上が妻子を伴って赴任していると
いう。
このため2010年7月に社内で初めて「海外勤務者規程」を施行し、海外赴任の円滑化を図った。同社の場合、海外で勤務す
る社員は皆、本社総務部の所属になり、海外赴任に必要なビザ(査証)の取得や引越の手配など、実務的なサポートも総務
部が手がけている。それまでは明文化されたルールがなかったため、問題が発生するたびに赴任者と総務部が相談しながら
判断しなければならなかった。こうした状況を是正するため、上海に赴任経験のある本社総務部長が自らルール作りに乗り
出したのである。
「海外勤務者規程」には、海外への転任に伴う費用負担のルールや赴任中の給与体系、一時帰国のルールなどが細かく定め
られている。希望すれば家族を帯同できることも明記されており、現地での子供の教育費などを巡って赴任者が不利益を被
らないためのルールも明文化されている。
Chapter- 03.
赴任家族からの相談に困惑
外部の力を借りて問題解決を目指す
単身から家族帯同へという海外赴任の変化は、サイゼリヤの本社総務部で海外赴任者のサポート業務を一手に担っている千
代川聖労務課長の業務内容を一変させた。
単身赴任であれば、ビザや航空券の取得、引越の手配なども、本人に任せておけばよかった。しかし、帯同する家族に同じ
ことを求めるわけにはいかない。赴任者の家族から総務部に寄せられる問い合わせも、現地での日々の生活に関する内容や
子供の学校探しなど、単身赴任なら考えられないものばかりだった。
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「想定外の問題が多くて、正直なところ限界を感じました。調べ物のために私が苦労するだけなら何とかなります。しかし、
そのためにスケジュールが遅れることは許されません。出国日が決まっている中で、必要な手続きを終わらせ、帯同家族の不
安を解消していくためには、外部の力が必要と考えるようになったのです」と千代川課長は振り返る。
経営企画室の内村さやか広報室課長は、社内報で「特集! 海外赴任 家族帯同 」という記事をまとめた経験を持つ。その時
にサイゼリヤで実際に海外赴任中の社員の家族や、大手メーカーで海外駐在を経験した人たちから会社のサポート体制などの
話を聞いた経験からこう語る。
「海外赴任により社員の家族関係が壊れてしまうようでは、サイゼリヤとしても海外展開をうまく進めることが難しくなって
しまいます。これから会社が大きくなっていく上で、帯同家族も含めて海外赴任者をサポートしていく企業カルチャーが必要
だと実感しました」
まずは情報収集から始めようと、千代川課長はとりあえずヤマトグループに声をかけてみた。過去に海外に赴任した社員が自
ら手配した引越の請求書などを調べると、最も実績が多いのがヤマトグループだったからだ。
その時は単なる海外引越や赴任中の家財を保管するトランクルームの事業者として、大きな期待もかけずにヤマトグループに
声をかけた千代川課長だったが、ヤマトロジスティクス(YLC)の担当者から「スケジュールコーディネート」という海外生
活支援サービスの存在を初めて聞く。
ヤマトグループの海外引越サービスの歴史は古い。GHQ(連合国軍総司令部)のマッカーサー元帥が米国に帰国する際の引
越を請け負ったのも当時の大和運輸だったという。海外引越サービスは現在ではYLCが展開している。YLCでは、引越サー
ビスを利用している企業からの「海外での生活まで包括してサポートしてくれないか」という要望に応え、海外赴任者を帯同
家族まで含めて包括的に支援するサービスを5年ほど前に開始した。それが「スケジュールコーディネート」だった。
提供するサービスの内容は、赴任スケジュールの作成から、健康診断や予防接種、ビザ・航空券の取得手続きの案内、さらに
は赴任先の医療・教育・治安情報などに関する赴任前ガイダンスの実施と多岐にわたり、海外赴任に伴う手続き全般をカバー
している。
利用料金は、赴任者本人がすべてのサービスを包括的に利用する場合、1人当たり5万2500円(健康診断やビザ取得などに要
する実費は別途精算)。帯同する家族が同様のサービスを利用する場合には、1世帯当たり2万6250円の追加料金が必要とな
るが、子供が何人であっても、この料金は変わらない。
このサービスを実現するためにYLCは、ヤマトグループの海外ネットワークを活用するだけでなく、様々な専門機関と提携し
ている。医療関係では、渡航者医療を専門で行っている大学病院と契約を交わしているし、健康診断や予防接種、ビザなどの
取得手続きの案内、さらに、各地の生活情報を入手するためには海外駐在の経験者の団体と提携。もちろんビザや航空券を手
配する旅行代理店や、法的な課題に対応するための行政書士事務所とも提携している。
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Chapter- 04.
利用者の安心感に配慮
家族に対する付帯サービスを評価
家族帯同の急増により生じた問題に悩まされていた千代川課長にとっては、まさに渡りに船のサービスだった。早速、複数の
海外引越事業者などにも声をかけて、サービス内容やコストを比較した。そして最終的に「スケジュールコーディネート」の
導入を決めた。サービス内容、コストと同時に利用者の安心感も配慮した結果だった。
経験を通じて千代川課長は、海外赴任者の家族が、夫の勤務先であるサイゼリヤに子供の学校などに関する相談を持ちかける
ことに遠慮しがちだと感じていた。社内規程で正式に認められているとはいえ、夫の勤務先の男性社員に対して、現地での日
常生活に関するこまごまとした質問を重ねるのは、気軽にできることではない。
その点、「スケジュールコーディネート」を利用すれば、社員や家族に「ヤマトさんに何でも相談してください」と説明して
おけばいい。もっぱらYLCの女性の担当者が対応してくれることも、赴任者の家族にとっては敷居を低くできるだろう。個別
にきめ細かく相談に応じてもらうことで家族の不安が解消できるのなら、1件当たり7万8750円を会社が負担しても十分に見
合う効果を得られると考えたのだった。
「当社が一番欲していたのは付帯サービスです。しかもサービスの利用者は、赴任者本人というより帯同する家族を想定して
いました。一般消費者にブランドが深く浸透しているヤマトさんであれば、赴任者の奥さんたちにとっても安心感がある。そ
う考えたことが『スケジュールコーディネート』を導入する決め手になりました」と千代川課長は説明する。
トライアル的に一部のサービスを利用して好感触を得られたこともあって、2011年10月に同社はYLCと契約を交わした。以
来、半年間余りで、サイゼリヤは4人の海外赴任者のサポートをYLCに委託した。赴任先は中国が3人、オーストラリアが1人
で、うち3人は家族帯同だった。いずれもYLCの対応は万全で、千代川課長が想定外の問い合わせに忙殺されることもなかっ
た。今後も年間10件程度のペースで赴任者のサポートをYLCに委託していく予定だ。
日常的に社員が海外に赴任する大企業であれば、支援組織を社内に構築することも可能だろう。しかし、海外赴任がそれほど
多くない企業にとっては、社内の貴重なリソースをそうした業務に振り向けることは難しい。社外にアウトソーシングする方
が得策だ。サイゼリヤとYLCのパートナーシップも、そうした判断に基づいている。
(掲載内容は取材時のものです。部署名及び役職名は、現在のものと異なる場合があります)
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