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僕が世界の中心 - タテ書き小説ネット
僕が世界の中心 rurikohaku タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト http://pdfnovels.net/ 注意事項 このPDFファイルは﹁小説家になろう﹂で掲載中の小説を﹁タ テ書き小説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。 この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また は﹁小説家になろう﹂および﹁タテ書き小説ネット﹂を運営するヒ ナプロジェクトに無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範 囲を超える形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致し ます。小説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。 ︻小説タイトル︼ 僕が世界の中心 ︻Nコード︼ N3884CI ︻作者名︼ rurikohaku 宮瀬紘明は、とある能力を持っていた。人と人のパーツ みやせひろあき ︻あらすじ︼ 主人公 を思い通りに交換させる能力。それは、自分との交換も可能であっ た。そしてこの能力は、たとえ交換させた見た目が人間の形に見え なくとも、それを当たり前のように過ごし、気付くものは誰もいな かった。非日常的な日常が始まった。 1 #01 僕 おこ 僕が世界の中心だなんて、そんな烏滸がましいこと言えるわけがな いのだが、自分にこんな能力が備わっていると知ってからは、強ち 間違ってもないように思える。 例えば公園で、例えば父が、砂場で遊んでいる娘を見守っていると して、僕が︽あの親子の首を入れ替えたい︾と念じると、次の瞬間 見守っていた父の顔が娘のそれになり、また砂場で遊んでいた娘の 顔は父の顔で、父の低い声で﹁びゅびゅーん﹂などと喚いて遊んで いる。当の本人達も周りに居る人達も、その変化に気付くことはな い。 また例えばコンビニで、綺麗な巨乳のお姉さんが居て、︽彼女の胸 と自分の胸を交換したい︾と念じると、次の瞬間僕の胸に突如重力 が発生し体が前に傾く。彼女を見ると先程の巨乳は消失し、その美 貌が残念になっている。視線を下ろすと僕の胸には大きな双丘がそ びえたっている。 僕がそんな能力に気が付いたのは2年ほど前で、もう僕も高校3年 生。僕が通う高校は当時の僕からすれば実験する人がたくさん居る 場所だったから、日々誰かと誰かが体を入れ替え、それはもうぐち ゃぐちゃになっていた。 僕の能力には幾つかのルールで縛られている。まずは交換というと ころだ。対象物AとBがほぼ対等であることが条件になっているよ うだ。﹃ほぼ﹄というのが実に曖昧だが、そこには敢えて触れない。 次に、替えられた部分に付属した装飾品もその人の持ち物になると 2 いうところだ。例えば僕の脚を女の人の脚と交換したとすると、僕 が履いていた靴下と靴も相手の物になり、僕には女の人の脚とパン ストとヒールが手に入るということ。 最後に、この能力で入れ替えられた体を誰も気付かず、生まれた頃 から当然のように生きているところだ。僕の能力を公の場で見せて もきっと何も起きないのだろう。 ﹁よっ!宮瀬﹂ ﹁おお、中村﹂ なかむらこうすけ 昔からの親友である中村耕輔は、胸だけFカップある男だ。白いシ ャツの下で黒系のブラに包まれてこれでもかと主張している。さら に言えば巨乳好きなのに自分の乳は嫌だとか戯言を抜かしやがる。 みやせひろあき 僕は宮瀬紘明。僕の体は20名ほどの女からあらゆるパーツを厳選 して作り上げた理想の女の体になっている。胸は美形のCカップ。 なんともちょうどいい。脚や腕はそれぞれ美しく長いモデルのよう なものを手にいれておきながら、手と足は小学生の小ぶりなものを 選択し、このかわいらしい手足は僕を癒してくれる。性器は生理が 面倒故こちらも小学生から拝借。大人びた色気とあどけない幼さを 兼ね備えていて最高である。こんな姿で、もちろん声も女声だし、 女子の制服を身に付けているが戸籍は男だし、周りは宮瀬紘明とし て扱う。 ﹁数学の予習やった?﹂と、問いかけると ﹁あ、今日俺当たるんだった、やっべ!﹂ と、教室へ胸を揺らしながら走っていった。 かわのひより 遅れて教室に着くと、隣の席の河野日和が僕を見つける。 3 ﹁はろー宮瀬っち﹂ いしだみずき 彼女は肩から脚が生えていた。というのも河野と仲の良い石田瑞希 の脚と河野の腕を入れ替えていた。河野には脚が4本生えていて、 石田には腕が4本生えているという状態だが、河野に比べて石田が 小柄な為、割と似合っていた。河野は器用にその足の指を使い、ペ ンを走らせていた。 ﹁そろそろSTか⋮﹂ 始業時刻の5分前、そろそろ予鈴が鳴る。今日もまた授業が始まる。 僕の非日常的日常は、僕の知らないところで着実に非日常に変わっ ていた。 4 PDF小説ネット発足にあたって http://ncode.syosetu.com/n3884ci/ 僕が世界の中心 2016年9月28日10時00分発行 ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。 たんのう 公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、 など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ 行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版 小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流 ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、 PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。 5