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第 2学年 3組
三原市立第五中学校 第2学年 道徳学習指導案 道徳学習指導案 主題名: 主題名:命と責任 1 日 時 2 場 所 3 学年・ 学年 ・ 学 級 4 主 題 名 5 資 料 名 平成25年11月12日(火) 第3校時 第2学年3組教室 第2学年3組(38名) 命と責任 1-(3) 関連項目3-(1) 「対馬さんのメモ」http://www.goennet.ne.jp/~hohri/n-isyo.htm 補助資料「ボイスレコーダー記録」(「JA8MRX」HP) 「日航機事故写真」(「日本航空 123 便事故御巣鷹山悲劇の真相」HP) 「落合由美さんインタビュー」(「墜落の夏」新潮社(1989/7/27)吉岡忍著) 6 主題設定の 主題設定の理由 (1)主題観 内容項目1-(3)は「自律の精神を重んじ,自主的に考え,誠実に実行してその結果に責任をもつ」である。 中学生になると,一般に自らの人生についての関心が強くなり,「人間とはなにか」とか,「人生いかに生きるべ きか」というような問題を真剣に考えるようになる。これは,自我が次第に成長してきているからである。この 時期に,本当の自主自律とはなにか,自我を確立するとはどういうことかについて考えることは,極めて大切な ことである。 JAL123便の御巣鷹山への墜落事故(1985 年)から 28 年がたつ。事故の記憶も風化しがちになっている が,当時の社会的反響は大きなものであった。事故原因等の追求など,連日マスコミにより様々な報道がなされ ていた。そのような科学的な情報があふれかえる中で,実際に事故に遭われた方々の人間性がうかがえる情報も 多数報道された。遺体確認時に見つかった対馬さんのメモは,酸素が欠乏し,ダッチロールする機内で書かれた にもかかわらず,墜落後の脱出に関する指示が書かれており,主体的に考え,自らを律して行動する姿が伝わっ てくる。 (2)生徒観 ※ 省略しています。 (3)指導観 JAL123便に搭乗した対馬さんのメモからは,極限状態の中で,いろいろな思いがあったであろうにもか かわらず,自分の思いを押さえ,自らの責任を果たそうとする強い使命感が伝わってくる。 この飛行機には多くの乗務員が乗っていたが,その中で唯一,対馬さんのメモだけが,他の人と違っていた。 職務を全うするという気持ちだけではなく,自分で判断し実行した結果であると思われる。そのことをしっかり と感じさせたい。この人だから特別,という考え方ではなく,常に自分で考えて行動することが大切だというこ とに気付かせたい。 指導にあたっては,生徒自身にとって身近な事故ではないため,写真資料,視聴覚資料等を用いながら,背景 となる極限状況を想像させたい。その上で,日常生活の様々な場面で,現在,自分で考えて判断して決めている かを考えさせ,主人公との違いを認識し,ねらいに迫っていきたい。 また,新道徳性検査の結果において,他人の意見で迷うが,最後は自分で決めることができる生徒が多くいる ことから,対馬さんがどんな気持ちでメモをとったか考える場面では,他の生徒の意見をしっかり聞き,じっく り考える時間をとっていきたい。 7 本時のねらい 本時のねらい 自らの責任を果たそうとした主人公の生きざまについて考えることを通して,主体的に考え,自らを律して行 動しようとする態度を養う。 8 本時の 本時の展開 学習活動 ○発問● 補助発問◎ 発問●補助発問 ◎中心発問 1 価値への 価値への興味 への興味をもつ 興味をもつ 日航機事故について知る。 導 ○この写真について何か知っていますか? 入 (予想される生徒の反応) ・航空事故だろう。 ・わからない。 ・ゴミ山。 ●なぜ,白黒なんだろう。 2 自分の 自分の価値観を 価値観を明確にする 明確にする 資料を見ながら,音声を聞き,事故の状況を知る。 個人思考 指導上の 指導上の留意事項( 留意事項(■) 評価の 観点((◆) 評価 の観点 ■写真を貼り,事故の悲惨さを想像させる ・事故の概略説明 ・ボイスレコーダー資料配付 ■音声だけでは聞き取りにくいので資料を 見ながら聞くように指示する。 ■客室内の状況を生存者の手記からイメー ジさせる。 ■墜落していく飛行機の状況を想像させる ために落合さんの証言を紹介する。 展 ○もし,あなたがこの墜落していく事故機に乗っていたら ■家族に対するメッセージや,自分自身のこ 開 何を考え,どんなことをするだろう。 とについて考える。 (予想される生徒の反応) ・死にたくない。 ・助けてほしい。 ・なんで自分がこんな目に遭うんだ。 ・家族のことを考える。 対馬さんについて紹介する。 ■対馬さんの置かれた状況を説明する。 ●対馬さんのメモにはどんなことが書かれていただろう。 (予想される生徒の反応) ・家族のこと。 ・死にたくない。 3 価値を 価値を深く捉える 様々な思いを押してなお ◎対馬さんは,このメモをどんな気持ちで書いたのだろう。 【言語活動】 主体的に考え,自らを律 書 く 活 動 している思いを感じとり 個人思考 書く。 共感的人間関係 集団思考 ■仕事をやりきる気持ちだけではなく,最後 (予想される生徒の反応) まで自分のすべきことを考え,極限状態で ・乗客の皆さんを助けなければいけない。 さえ,自分を律し,行動しようとした主人 ・自分の仕事をやり遂げなければいけない。 公の生きざまに気付かせる。 ・乗客の皆さんに申し訳ない。 ■生徒自身が乗っていたらどう考えるか書 ・自分が落ち着いて,誘導したら助かるはず。 いた内容との違いを明らかにする。 ●仕事だからこのメモを書いたのだろうか。 ◆他の生徒との意見交流を通して,主体的に ●ほかの乗務員も同じように書いたのだろうか。 考え,自らを律して行動する大切さに気付 ●家族のことは全く考えなかったのか。 いているか。 ●家族のことを考えるのはダメなのか。 〔 自己や他者との対話による思考・表現〕 ●夫に対する気持ちを抑えてまで書いた彼女の気持ちはど (ワークシート・発言) んな思いがあったのだろう。 ●自分(指導者)だったら家族に書くかもしれない。 ●他の職業ではこのような状況はないか。 4 自分の 自分の問題として捉 として捉える 書く活動 終 ○この事故で亡くなった坂本九さんの「上を向いて歩こう」 ・ワークシートに,授業を通して感じたこ 末 を聞きながら,本時の感想を書こう。 とを書く。 9 板書計画 「対 ・ ・ ・ ・ 一番 夫の 乗客 自分 乗客 馬さ に考 こと の皆 の仕 の皆 ど んは えた も気 さん 事を さん んな 、こ い。 にな に申 やり を助 気持 のメ るが し訳 遂げ けな ちで モを 、目 ない なけ けれ 書い の前 。 れば ばい たの の乗 いけ けな だろ 客の ない い。 う。 こと 。 」 を ・死 ・家 「 対 にた 族の ど 馬 さ ん くな こと ん の な メ い こ モ と に が は 書 か れ て い た だ ろ う 。 」 三 新 ス 十 婚 チ 九 旅 ュ 度 行 ワ ー の か デ 発 ら ス 熱帰 っ て き た ば か り 対 馬 祐 三 子 さ ん 「 ・ ・ ・ ・ も い 家 な 助 死 し た 族 ん け に 、 ら の で て た あ 、 こ 自 ほ く な 何 と 分 し な た を を が い い が 考 こ 考 こ 。 。 え の え ん 、 る な ど 墜 。目 落 ん に な し て 遭 こ う い と く ん を だ す 事 。 る 故 だ 機 ろ に う 乗 。 」っ て 一 九 八 五 五 年 〇 八 〇 月 名 一 以 二 上 日 亡 く な っ た 10 準備物 事故現場の写真,ワークシート,CD デッキ,ボイスレコーダーの音源,ボイスレコーダー資料 事 故 写 真 事 故 写 真 事 故 写 真 対馬 さん のメ モ