Comments
Description
Transcript
第 1 回近江八幡市のまちづくりに関する懇話会 会議記録(要約)
第 1 回近江八幡市のまちづくりに 回近江八幡市のまちづくりに関 のまちづくりに関する懇話会 する懇話会 会議記録( 会議記録(要約) 要約) 第1回近江八幡市のまちづくりに関する懇話会 平成23年10月7日(金) 午後2時~午後4時 ホテルニューオウミ 2階 おうみの間 (委員等) 西川知雄、秋村田津夫、榊正剛、田村政志、中村勉、南條洋雄、橋博、森光夫、 冨士谷英正(市長) (事務局) 総合政策部政策推進課、矢作達也(懇話会事務主管) 1.開会 (1)市長あいさつ 〔冨士谷市長〕 ○地方分権が進む中、基礎自治体を預かる者として、自己責任で決定していく本当の分権 というものを、早く我々のものにしなければならない。 ○本懇話会では 22 世紀を見すえた、本市のあるべき姿、その実現に向けた施策事業につい てご議論いただきたい。 ○社会、経済環境が変わったとしても、普遍なのは人と人との絆であり、それを大切にし ていくことが基本である。 ○市はどうなるかという受身ではなく、市に何ができるのか、何をすべきか、という発想 が大切。都市として、国にどのような貢献ができるのかをお考えいただきたい。 ○今回の懇話会で力を入れたいテーマは環境、防災、さらに福祉、教育である。 ○広域的な観点から、将来の都市構造を考えていく必要がある。市庁舎の役割についても、 将来に向けてどうあるべきかをご提言いただきたい。 ○環境あるいはエネルギーの面では、再生可能エネルギーを含め、コミュニティレベルで のエネルギーの自立分散型システムに目を向けていきたい。 ○旧安土町も旧近江八幡市も自然、歴史、文化など、地域資源は他自治体に遜色はない。 それらを活かした循環型社会の実現について、まとめていただきたい。 (2)委員紹介 事務局から紹介 136 (3)近江八幡市のまちづくりに関する懇話会の趣旨説明(設置要領、進め方等) 事務局から説明 2.議事 (1)座長あいさつ ○本懇話会、全4回で色々なテーマで議論し、まとめなければならない。議論の焦点を絞 る必要がある ○まちづくりの方向性について具体的な議論をいただくが、近江八幡市の強みであり、ま た東日本大震災等で関心が高まっている防災と、エネルギーも含めた環境に焦点を当てた い。 ○国際的な視点を入れた議論も大事だと考えている。焦点を絞りつつも、多角的な視野か ら検討をいただき、特に環境と防災で、日本を代表するモデル都市となるような議論を行 っていただきたい。 (2)資料説明 事務局から説明 (3)討議 ・22世紀を見越した近江八幡市のまちづくりの方向性 ・防災によるまちづくりのあり方 等 〔榊委員〕 ○これからは造っては壊すのではなく、良いものを長く使う社会に変わっていくのではな いか。 ○超高齢社会になってくると、自宅で看取るという流れに帰っていかないと我が国の財政 がもたない。福祉施設を増やすのも難しいため、それぞれのまちづくりのなかで自営して いかざるを得ない。 ○近江八幡市は美浜原発から 60km であり、また付近には活断層がなく、大きな地震から は守られているゾーンと言える。本市が防災で何が出きるのかをチェックしてみてはどう か。 〔田村委員〕 ○人口や生産活動がダウンサイズしていくなかで、市民生活をどう持続していくかがまち づくりのポイントと考える。普遍的なものは守り、変わっていくものには対応していかな 137 ければならない。 ○防災について、広域的に受け入れるというのであれば、キャパシティや受け入れの期間 をどう設定するのかが問題となる。大人数が長期間滞在するとなると、特養、保育所、病 院が不足するという事態も起こってくる。 〔中村委員〕 ○滋賀県では嘉田知事が「滋賀シナリオ」を発表し、2030 年までに全体の 70%の CO2 削 減をめざすと宣言している。これを実現するためには、個人個人ではなく、まちぐるみで 削減しなくてはならない。近江八幡市のまちづくりは、非常に重要な意味があると考える。 ○「環境未来都市」には近江八幡市も応募しているが、今までの議論での基本的な理念は、 小さな環境社会で自立する都市づくりを進めるということである。例えば、水系を軸とし て、その中に循環型社会をどうつくり、様々なエネルギーをどう活用していくかが問題と なる。 ○具体的には、古くからの各建物を大事に使い、断熱、機密性能、蓄熱性能を高めるなど 色々な方法を取り入れれば、半分程度のエネルギー利用で済む。 ○エネルギーについては、原発に頼ってきた社会構造から、再生可能エネルギーをうまく 利用するしくみへの転換が問われる。 〔南條委員〕 ○私の役割は国内外の事例から様々なヒントを提供することと考えている。 ○例えば、北イタリアのトレヴィーゾという、水がたくさんある、非常に美しい人口8万 人の町がある。ベネトンの本社があり、世界的に有名である。まちでは若い、最先端のフ ァッショナブルな人々がそれぞれ食事をしている。 ○もうひとつは、ブラジルのクリティーバである。環境にいち早く対応し、欧米諸国では 理論どおりにできなかった理想に近い都市づくりを実現していることで世界的に有名な まちである。ポイントの一つ目が、既得権、慣例、慣習をいかに突破するか、二つ目は、 やっていることの市民への分かりやすさ。クリティーバではすべてイラストで説明してい る。三つ目はイプキという横割りの組織で各分野をつなげてまちづくりをやっていること である。 〔橋委員〕 ○織田信長は、地震にも強いこの土地に安土城を建てた。近江八幡は防災に関しては安心 ができるのではないか。どこから来ても受け入れられるまちづくりがしたい。 ○大震災から、日本のものの考え方が変わったと思っている。ごみ問題でも、今では自分 のところのごみは自分のところで処理するという考えに変わってきている。 ○環境と観光を主体に考え、市をつくっていきたいと考えている。我々は議員として、ポ 138 リシーを持ってお役に立ちたい。 〔森委員〕 ○昨年、各学区にまちづくり協議会を立ち上げた。今年度、各学区に防災センターの設置 が進められ、自治会としても喜んでいる。 ○現在は旧安土町も協議会に参加するということで、立ち上げを頑張ってもらっている。 連合自治会も全面的に協力させていただき、市民が幸せに安心して住めるまちづくりに努 力したい。 〔西川座長〕 ○東日本大震災の復興について、高台に移転したら良いのではという話があるが財政負担 が大きく、進んでいない。国にもっと負担してほしい、などと国会でも議論されている。 ○近江八幡市のまちづくりについても、税収、費用等が大いに関係してくる。観光など、 環境を損ねないで税収を増やす方策について考えていかないと現実的ではない。事務局か ら、次回でも良いので財政状況を説明いただきたい。 〔冨士谷市長〕 ○収入は一番大事なことだと考えている。今まで自治体が金を儲けるという発想があまり なかった。 ○農地を宅地にすれば、固定資産税は今の何十倍も見込める。そのためには自治体が許認 可権、自主能力をもつということがポイントである。 ○他自治体では税収増のために企業誘致をするが、近江八幡市ではリスクを負って飴(優 遇措置)を出すことはしなかったが、財政は予想以上に好転してきている。 ○これからも多数の重要事業が控えているが、問題はごみ処理や下水道処理等である。 ○下水道については、郡部は合併処理浄化槽を導入しているが、これだと費用の軽減にな り、震災にも強い。 ○法律を現実に合わせるという発想をもっと持ち、国、県の許認可権をひとつでも多く自 治体に委譲することが大切である。 〔田村委員〕 ○近江八幡市では、色々と創意工夫をされていると思う。 ○下水道はどこの自治体でも問題になっており、合併浄化槽の設置を進める自治体も増え ている。 ○農地転用の話は、確かに地域の知恵の出し方である。国としては食糧確保の視点から議 論してしまうが、地方自治体としての実例を出していただいたと考えている。 139 〔冨士谷市長〕 ○ごみ処理については分別を徹底し、ごみの量を減らすことが重要である。処理施設の運 営も、市営か民営か、リスクも含めて検討し、経費削減を図りたい。 ○遊んでいる白地の農地を売却すれば、農家は大型の農機具等を購入し、広い耕地を管理 することができる。農地の集積によって、農業の振興につながる。 〔榊委員〕 ○市街化調整区域で地区計画のような制度を取り入れ、いったん未線引地域に戻せばどう か。良いまちづくりの計画があることが前提となるが。 ○琵琶湖という特殊性がなければ、同じような地方ではもっと合併浄化槽を入れていると ころが多いだろう。 ○ごみ処理については、二つの方向性があり、東京都ではほぼ分別をせず、高温で焼却し、 熱を火力発電や銭湯等に使用する。一方では、徹底的にごみを分別し、資源化したものを 売却していく方向性もある。 〔中村委員〕 ○ここでつくることができるエネルギーは何かを考えることが重要である。例えば、排出 されるごみからできるエネルギーを試算すると、約5千万円分の発電は可能ではないか。 その他、バイオマスや下水・琵琶湖の汚泥も資源になる。 ○小さい地域でエネルギーをつくることは、その地域の新しい産業ともつながる。 〔南條委員〕 ○文化、伝統、あるいは人というのはそう変わるものではない。片や、都市計画制度など はどんどん変わっている。規制にとらわれない意見も取り入れていかないといけない。 ○まちが活き活きとするということは、やる気のある若い人が入ってくること。今は世界 的な起業をするのに東京である必要はない。そういったことを視野に入れるべき。 (4)その他 3.次回の開催予定 事務局から説明 4.閉会 140 第 2 回近江八幡市のまちづくりに 回近江八幡市のまちづくりに関 のまちづくりに関する懇話会 する懇話会 会議記録( 会議記録(要約) 要約) 第2回近江八幡市のまちづくりに関する懇話会 平成23年11月18日(金) 午後1時30分~午後3時30分 砂防会館 別館3階 穂高 (東京都千代田区平河町) (委員等) 西川知雄、秋村田津夫、榊正剛、田村政志、中村勉、南條洋雄、西尾哲茂、橋博、 森光夫、冨士谷英正(市長) (事務局) 総合政策部政策推進課、矢作達也(懇話会事務主管) 1.開会 2.資料説明 事務局より、資料の説明 3.議事 (1)討議 ・「(仮称)近江八幡市まちづくり構想」の骨子(案)について 近江八幡市のまちづくりビジョン ~22世紀をめざしたまちづくり構想 ・まちづくりの基本理念 ・まちづくりの基本方針 ・近江八幡の将来都市像 等 〔西川座長〕 ○「まちづくり構想骨子(案) 」の内容については、前回皆さんにいただいた意見と、懇話 会翌日に西尾先生と私と市長で議論をした結果をもとに、事務局と我々で推敲した「た たき台」である。市民の皆様のサポートがないと意味をなさないものになるので、書き 方については最初に結論があり、段々詳しく内容に入っていく形にしてある。 ○1 ページ目の「はじめに」に書かれているように、防災・環境・教育・福祉の4つがうま くコンバインされ、また国際化の視点等も踏まえて、日本を代表する都市となるような まちづくりをしたいという主旨である。 ○構想を立てても財政状況が合わなければ空想に終わってしまうので、今回、財政見通し 141 の資料を市から提供してもらった。企業誘致などはなかなか現実的でないということだ ったが、企業・産業が生まれないと活性化しないし、若い人が来ない。それをどうやっ て補うかというと、やはり教育・福祉を産業につなげ、4つ(防災・環境・教育・福祉) の整合性をとりながら、うまくまちづくりをしていくのが良いと考えている。 ○市長の努力があって、これらについては具体的な方向性をもって動き出しつつあるとい うことなので、現実を踏まえた上での「たたき台」と理解してもらえれば幸いである。 ○まずは各委員からご意見をいただき、それをもとに討論し、まとめていきたい。 〔秋村委員〕 ○全体として違和感のない、これからの時代を表している報告書である。必要なキーワー ドは入っている。 ○基本理念について、「豊かな自然の恵みを活かした」という表現は弱いのではないか。今 までの自然に対する考え方と変わらない。すべてのものに命があり共存するという「万 物生命観」を思想と行動規範のベースとしてまちづくり、ひとづくりを考えていけばど うか。 ○近江商人の奉仕の精神とあるが、それは後世の人がそう見立てたということ。ここで書 かれている奉仕の精神と言うのは少し違うのではないか。 ○内発的発展については、市民一人ひとりが、自分たちの中から外へ押し広げていくとい う意識を本当に持たないとできない。自分たちの歴史や文化を信じてやっていくという ことを何回も言ったほうが良いのではないか。 〔西川座長〕 ○市民に向けて分かりやすく説明しなくてはならない。分かりやすい言葉、ニュアンスに ついては事務局と一緒に考え、推敲したい。 〔榊委員〕 ○生まれて初めて近江八幡市に行かせていただいたが、水路、琵琶湖における位置付けな どがあって初めて近江八幡だと感じた。大事にしてほしい。 ○今まで市街化区域と市街化調整区域に分けていたのは、市域を計画的に管理せざるを得 なかったからだが、都市が成熟化を迎えたときにその概念が要るのだろうか。本文にも 「分散型都市構造」などの言葉が出ているが、そういう芽が出てきているのだと感じて いる。 ○大学やビジネスコンベンションといったものは、どのようなまちでも同じように必要で あり、金太郎飴になりがちである。もう少し近江八幡らしさがあったほうが良い。 ○NHK の「みんなのうた」に典型的に出てくる若い人は、幼稚園の先生、介護福祉施設の 女性、学校の先生である。全国的に若い人を雇用的に支えているベースはそういった所 142 にあるのではないか。人と人とのつながりがあり、そこが基本的に雇用を支えているこ とにもなっている。 〔田村委員〕 ○今現在、市内に大学があるのか。また、強い誘致の意向があるのか。 ○友好都市が国内にいくつかあるのか。 〔冨士谷市長〕 ○大学は 20 年ほど前に誘致運動をしたが、なかなか成就しなかった。現在、3 年制の市立 看護専門学校があり、旧安土町に 2 年制の県立農業大学校がある。社会人向けの 1 年制 の研究科もある。 ○私立の幼稚園から高校までの一貫校(近江兄弟社学園)はあり、大学は持っていないが、 私立大学との連携は結んでいるようである。積極的に誘致をする財政力はないが、大学 の方に興味があれば、市として最大限サポートはしたい。 ○草津市には立命館大学があり、1 万人の生徒がいる。瀬田には龍谷大学、彦根には聖泉大 学がある。その間の琵琶湖沿線にないのはさびしい。我々も出来る限り頑張りたい。 ○国内では昭和 48 年に全国初の富士宮市と夫婦都市を結んだ。旧近江八幡市は北海道の松 前町と姉妹都市、旧安土町は北海道の上ノ国町と友好都市になっている。また、信長を キーワードとした居城連絡協議会があり、清洲、小牧、岐阜、近江八幡の 4 市が加盟し ている。 ○外国は韓国の密陽市、ミシガンのグランドラビッズ市、レブンワース市と友好都市とな っている。また、旧安土町はマントヴァ市(イタリア)と友好都市となっている。 〔田村委員〕 ○人口が減っていく前提で、どの大学も学生が集まらず経営難という状況で、どれだけ本 市に進出してくれるのかと感じた。 ○自立という言葉が非常に多く出てくる。経済的に言えば内発的発展するということだと 思うが、もう少し分かりやすい言葉に置き換えることができるのではないか。 ○防災のことを考えると、近江八幡市が安全なことは PR になると思うが、まずは災害時に 市民に対してきちんと対応できることは出すべきである。それに加えて、周辺をどれだ け助けられるかという論点がある。東日本大震災の話を聞くと、県・国はあてにならな いが、友好都市が駆けつけてくれたと聞く。友好都市と防災の協定を結び、困ったとき は支援するというのも打ち出せるのではないか。 ○防災・環境・教育・福祉のコンバインという話については、先進的に取り組む中で情報 発信を行い、会議等をどんどん開いて、ノウハウ・研究成果を蓄積する、そういう拠点 になることも大事ではないか。 143 〔西川座長〕 ○全国的に人口、若者は減っているが、滋賀県の場合は微増している。また、私の小さい 頃は何でも全国で 40 数位だったが、現在は、県民総所得が 3 位か 4 位、神奈川県よりも 上である。また、教育についても、先ほどの話にあった近江兄弟社学園は国際化されて おり、さらなる高等教育をめざしている。委員のみなさんには、そういう環境にあるこ とについてもご理解いただきたい。 〔中村委員〕 ○近江八幡市の「強み」や「らしさ」を活かした書き方があるのではないか。近江商人の DNA についての「三方よし」などは分かりやすいキーワードである。例えば「三方よし の精神で環境・社会・人づくりを進めよう」などと、頭に出ているほうが近江八幡市の ことだとすぐに分かる。 ○全体を通じて、「水のまち」「美しいまち」ということがあまり書かれていない。特に、 近江八幡の「森」はどうなっているのか。「森づくりネット・しが」など、いくつか森づ くりに取り組む人がいるようだ。水系全体の中でまちが歴史を育んでいる。自然の構造、 歴史の営みが基礎にあって、これからどうすると言えるような形が望ましい。 ○世界に打って出ようとするときは、水の都であるということを観光として打ち出してい ただきたい。コンベンションなど、国際的なイベント等をやるのであればこの辺りは良 い地域だと考える。市庁舎を造るのであれば、そういったことを頭に入れてやってほし い。 〔西川座長〕 ○近江八幡の「森」について、事務局から説明してほしい。 〔事務局〕 ○「市民の森をつくろう」という運動はある。「おやじクラブ」(おやじ連)という自ら山 に入り、次世代に引き継ごうという運動である。旧安土町でも森を再生していこうとい う運動がある。 〔秋村委員〕 ○近江八幡市で森といえば、鎮守の森(杜)ではないか。神社では文化的、生活に密着し た行事を行ってきた。圃場整備のときに鎮守の森(杜)が減ったが、昔は色々な広葉樹 があった。そういうものが復活してくると良い。 〔中村委員〕 144 ○「観音寺城・城下町竹林蘇生の会」、「蒲生野考現クラブ」、「八幡山の景観を守る会」な ど、森をどうにかしようと頑張っている方々もいるようだ。 〔冨士谷市長〕 ○「老蘇(おいそ)の森」が有名だが、そういった鎮守の森(杜)が廃れている感じはす る。 〔西川座長〕 ○観光客は、京阪神からも東京からもたくさん来るが、京都に泊まる人が多い。素通りし てしまうということが、まちの活性化に影響していると思う。 〔南條委員〕 ○表現が難しいように思う。これから分かりやすくなるものと思う。 ○建築サイドからみると、美しいまち、景観、風景といったキーワードがほとんどない。7 ページに「地元の素材を活用しながら~自然環境や伝統的な景観(水辺風景、田園風景、 歴史的まちなみ)」という部分で唯一登場する。 ○まちづくりは広範な観点なので、物理的なことは一面に過ぎないが、子どもに対して、 このまちづくり構想が良いものをめざしていると分かってもらうには、そういう面は見 逃せない。私どもは「見える化」という言い方をするが、そういう気持ちで作業をする と、俄然分かりやすくなる。例えば、水郷が素晴らしいと言うときに、写真を入れれば それで分かる。 ○資料の最後のページに、前回ご紹介したトレヴィーゾが載っているが、ここ数日テレビ で目にされていると思う。ここに本社を置くベネトンが広告のことで世界中を騒がして いる。情報発信というのは色々なことが可能だという一例かと思う。 〔西川座長〕 ○報告書の「見える化」は大切な視点だと思う。近江八幡は外から来る人が増えているが、 あまり市のことを知らない人が住んでいるということもある。近江八幡市に住んでいな い南條先生や中村先生といったご専門家が事務局と相談していただいて、写真やイメー ジを構想に当てはめてどう見えるのか、また、1 ページ目に載せるようなコンセプトにつ いてもお考えいただきたい。 〔南條先生〕 ○中学生くらいの未来の市を背負っていく人とこの構想を共有するために、そういったツ ールが必要ではないか。 145 〔西尾委員〕 ○市が社会に貢献するという考え方はすばらしい。よく企業では CSR というが、市役所も 社会的責任を負うというのは新鮮である。ただし、社会的貢献については少し分かりに くい。もっと際立たせて、市民のことだけでなく、他地域も含めた外に広がった社会的 貢献であり、それのもとに近江商人の精神があるのだということが示せれば良い。 ○今年、環境教育法が大改正され、 「協働」がかなり重視されている。まちづくりなので最 初にそういったニュアンスを入れたほうがよい。 ○環境の世界も「モデル都市」が流行っているが、他地域に伝播していくことはあまりな い。そうしたモデルをめざさなくても、オンリーワンであることを強調できれば良いと 思うし、若い人へのメッセージが見えると良い。 〔西川座長〕 ○モデル都市という意味は、市の特徴を活かして、今までなかったコンセプトを実際に実 現していこうというような意味である。きわめて重要な話なので、次回、委員の先生方 にそれぞれご意見をいただきたい。 〔橋委員〕 ○西の湖の湿地、ラムサール条約のことが出ていないのは残念である。 ○観光が通過型であるというご批判をいただいたが、ぜひグリーンツーリズムをやってい きたい。 ○環境には自然環境と文化環境がある。近江八幡市とすれば自然環境のほうを重点的にや るべきなのか、文化・歴史の近江八幡ということを前面に出すのか、どちらが良いのか。 自然環境にも力を入れてまちづくりをしたいが、災害が絡むと難しい。文化的環境にク ローズアップしたいというのが意見である。 〔西川座長〕 ○ラムサール条約については本文に追加したい。 ○近江八幡市は自然環境が非常に良いのは分かっていただいたと思うが、加えて文化環境 がとても良い。安土町と近江八幡市とが合併し、織田信長と豊臣秀次の2つの要素を持 っているようなまちは日本でもない。それだけでも誇れることであるが、滞在型の観光 に結びつくと、もう少し違う、より良い都市になるのではないか。 〔森委員〕 ○昭和 28 年に日野川が決壊し、7 人が亡くなった。その時分から、避難場所というものが 各学区になく、皆が困っていた。昨年から避難場所として防災センターを順番に整備す るように取り組んでもらっている。 146 ○環境については、近江八幡が一番遅れていると思う。滋賀県では指定のゴミ袋がないの は近江八幡市だけである。平成 24 年 4 月から指定ごみ袋に変えていこうと、各自治会に 説明会に回っている。なかなか難しいが、ごみの量を減らそうと、我々も勉強して頑張 っている。 ○近江八幡は道路が狭い。道路についても、もう少し拡張してもらいたい。県にも要望し ているが、なかなか進まない。 ○市民が安心して暮らせるようにするには、市民も構想に協力していかなければならない。 連合自治会も頑張ってやっていきたい。 〔西川座長〕 ○まちづくり構想については、2つのバージョンを作成してみてはどうか。ひとつは市の 100 年構想として、格調高い案をつくりたい。もうひとつは子どもたちが読んでも分かる ように、写真やイメージを入れた、文章も分かりやすく、かみくだいたバージョンにし たい。 ○構想は今の市民も見るが、後世の人も見る。すべての目的に対し、ひとつの報告書でま とまるのかどうか分からないので、また相談させていただきたい。 〔冨士谷市長〕 ○原発銀座と言われる福井の小浜市とは、年内に防災協定を結びたいと考えている。小浜 市は東西の隣接自治体に原子力発電所があり、小浜には立地していないのでお金はもら っていないが、何かあれば被害を受ける。富士宮市とも縁がある市なので、3 市でやろう と進めている。災害が起きれば市民を守るのは当然だが、余力があれば防災協定を結ん でいなくても他地域から受け入れられるよう、庁舎についてもそのような機能を持った ものにしたい。 ○まずは市民を守るために各学区に避難住民が 3 日間過ごせる防災機能を持たせる。来年 3 月までに金田小学校の新築にあわせ、防災機能を持たせることとしている。 ○環境についても、子どもの頃から環境を学ぶことが大切であり、小学校から環境教育を カリキュラムに入れる。第一弾として環境小学校をつくる。 ○エネルギーについても、徐々に原発を減らすために、代替・再生可能エネルギーが必要 である。市民の意識を変えることも自立のひとつである。市民がそれぞれ、ことの本質 を理解できる分別をもつことが必要であり、エネルギーについても、自分たちで創ると いうことをしていかねばならない。 ○近江八幡市の場合は、人を増やす政策が不足していた。守山市のように人口を増やせる 可能性はある。今は住めるところがないが、農地転用を進められれば人口は 10 万人をめ ざすことができると考えている。これは農業振興にもつながることであり、ひとつのこ とでいくつもの効果に波及することを考えなければならない。 147 ○大阪の医療法人から、近江八幡市に老人施設をつくりたいという要望が来ている。環境 が良いからだろうが、行政の負担もかかる。人間性重視を考えるとさじ加減をしながら 認めていかなければならない。だが、過疎化が進んでいる地域にはそういった施設は少 ないので、その地域に住んでいる人を受けいれるというのもひとつの方法ではないか。 ○医療については、当市は地域完結型として、東近江で先導的な役割を果たしている。全 国でも特徴のある医療として、さらに充実、推進していく必要があると考えている。 ○「三方よし」をベースに、すべてを考えることは当然である。すべてを冷静沈着に判断 し、間違いのない道を進んでいくには、必要不可欠である。 〔西川座長〕 ○ まちづくり構想は、市民の合意が形成されないとうまくいかない。そのためには「三方 よし」のような分かりやすいフレーズが必要になるため、また委員の先生方のご意見を 伺いたい。 ○ また、構想は 2 種類つくりたい。ひとつは格調高いものとし、もうひとつは易しく写真 などを入れたものとする。 ○ 本日の意見をもとに構想を修正する。事前にお送りするので、またご意見をいただきた い。 (2)その他 〔事務局〕 ○(事務局より、シンポジウムの連絡) ○構想についてご意見等があれば、事務局までいただきたい。 4.次回の開催予定 〔事務局〕 ○次回懇話会については、1 月に開催させていただきたい。 5.閉会 以上 148 第 3 回近江八幡市のまちづくりに 回近江八幡市のまちづくりに関 のまちづくりに関する懇話会 する懇話会 会議記録( 会議記録(要約) 要約) 第3回近江八幡市のまちづくりに関する懇話会 平成24年1月27日(金) 午前10時~正午 株式会社日本総合研究所 一番町オフィス1階 第一会議室 (東京都千代田区一番町) (委員等) 西川知雄、秋村田津夫、榊正剛、田村政志、中村勉、南條洋雄、西尾哲茂、橋博、 森光夫、冨士谷英正(市長) (事務局) 総合政策部政策推進課、矢作達也(懇話会事務主管) 1.開会 市長あいさつ 2.資料説明 事務局から説明 3.議事 (1) 討議 ・「(仮称)近江八幡市まちづくり構想」 (素案)について ・個別事業について 〔西川座長〕 ○シンポジウムの開催結果だが、批判的な意見が 17 ページのその他及び 19 ページに載っ ている。シンポジウムを実施した発想は、広く市民の皆さんに分かっていただくように 発信することであり、活発にこれから議論していただきたいが、市民に分かりやすく、 納得できる将来ビジョンを語っている構想とすることが重要だと考える。 〔南條委員〕 ○シンポジウムの意見は、構想の真意を多くの方に正しく伝えることがいかにたいへんか の表れである。努めて分かりやすく、明快に、ビジュアルに伝えないと、いつまでたっ ても今回のアンケートの意見のようなものが返ってきてしまう。 149 ○「三方よし」やヴォーリズの精神というものについて、子供たちや外から移り住んでき た住人にとってすぐに分かることなのかを心配している。「三方よし」というだけで意味 が通じていると考えるのは危険である。学校教育の中で伝承していくということも大切 なのではないか。 ○市庁舎の位置については、場合によっては拡張戦略と取られる危険性がある。コンパク トシティが重要と言われる中で、大都市化をめざすということではないことに留意しな くてはならない。適地に有効な手立てを、ということに異議はないが、交通の問題が発 生する。わが国全体の問題だが、答えはいろいろあると思う。たとえば、一時はトラム が高く評価されたが、これは過去のものを活用するという手法であり、今から整備する のはなかなか難しい。一方で、電気自動車がどんどん現実の話になりつつある。電気自 動車のバスが市内を回っているというのは決して絵空事ではない。環境に配慮した交通 の問題も合わせて言わないと、拡大路線ととられる。 ○いまはやりのサスティナブルいう言葉は、1991 年にヨセミテ国立公園で出されたアワニ ー宣言がスタートだと言われている。サスティナブルという言葉だけでも世界中で使わ れるようになったということが参考になる。この構想を、シンボリックで分かりやすい、 一言で時代が変わるような言葉で表し、その発信を近江八幡市からしていくのがよいと 感じた。 〔秋村委員〕 ○シンポジウムの件だが、批判的な意見は意外に少ないと思った。うまくいったというこ とではないか。そのように意見を言ってこられる市民には対応するということでよい。 どう対応しても批判的な意見がなくなることはない。対応の仕方が重要である。 ○簡略版をつくるという話があったが、100 年計画ということなので、20 世紀のなにを止 めて、どこへ行こうとしているのか、対比した表を最初にもってくると、その表ひとつ を見て内容が分かるのではないか。 ○行政の批判ではないが、今の組織の中で仕事をしている人が新しいことに取り組む環境 整備、マインドセットができるのかを心配している。変わっていかなければならないと いうことに言及してほしい。 〔中村委員〕 ○本構想は市長が考えられている 22 世紀宣言ということだが、本当に 22 世紀宣言になっ ているか。10 年計画を見ている気もする。22 世紀の近江八幡市を、どうやって、どのよ うなまちにするかの宣言がほしい。将来都市像についても、大学などは 5 年もすればつ くれるだろうが、つくってどういうまちになるのか。具体的なイメージを分かりやすく 書いておけば、市民も自ら変えていこうという気持ちになる。 ○環境政策は言葉が先行しがちだが、具体的にどういう社会をイメージするのかが問題で 150 ある。滋賀県は温暖化効果ガスの排出量 50%削減を 2007 年に提案している。それを受 けて、あるいはそれよりも近江八幡市らしいものをどうつくるのか。都市宣言のような ものを打ち出すのであれば、それに新しい市のイメージを盛り込まなくてはならない。 〔森委員〕 ○近江八幡の若い人はよそに稼ぎに出ている。そのため、65 歳以上ばかりが農業をやって いる。私の住む集落では、20 年ほど前だと 200 軒ほどの農家があったが、今は 20~30 軒である。これからを考えると、市の中で若い人が働けるところを考えなければならな いのではないか。 ○市庁舎についていま検討されているということだが、子供たち、高齢者、若者の寄れる、 市民の憩いの場と言えるような場所をつくっていただきたい。何にしても行政だけでは 無理で、市民が一体となって真剣に取り組まなければならない。 ○環境については、市には環境文化、歴史がたくさんあるが、道路が狭い。道路を直し、 他県からたくさんの人に来ていただき、お金を落としていただけるようなまちにしてほ しい。 〔橋委員〕 ○草津や守山は人口が増えているにもかかわらず、近江八幡市はあまり増えていない。近 江八幡駅と安土駅、篠原駅、3つの駅があるにもかかわらず、乗降客は 2 万~2 万 5 千人 である。労働人口の 50%が外に出ていき、残っているのは 65 歳以上である。近江八幡市 には働く場所がない、そのため人口も増えないということが考えられる。そのあたりを 改善しなければ先の見えない、寂しい町になるという印象を受ける。 ○先日、犬山市、岡谷市、宮崎の小林市、知覧町などに視察研修に行ってきたが、全ての まちで、「三方よし」を参考にまちづくりをしたという話が出た。我々はその DNA を受 け継いで、この考えを徹底しなくてはならないと感じた。 ○もう 1 点は大学といかに連携するか。大学立地が草津、栗東で人口が増えている要因だ ろう。地元に経済効果を反映することにもつながる。なんとしてでも市に人口増をもた らす要因を作らなければならないのではと感じている。 〔西尾委員〕 ○環境小学校という事業に関して、環境省も学校のエコ改修をやっており、約 20 校のモデ ル校でノウハウを蓄積している。これから事業を具体化してくときに見ていただけると よい。 ○学校エコ改修はその過程が重要である。計画段階から専門家、先生方、PTA、自治会の 方などと勉強会を重ねることにより環境教育にもなる。もう少しプロセスを意識してや っていただけるとよい。防災についてもふれられているが、学校を本当に防災拠点にで 151 きるのかについてもう少し議論を深めて欲しい。 ○これだと他市と変わらない、というシンポジウムの意見があるが、もう少しうまくまと めて、このプランには他にはない点があるということを強調してほしい。 ○環境の点からは、協働が重要である。環境教育法の先の改正で協働の内容を協定化する 規定が盛り込まれた。例えば、環境や防災について、いざというとき市はこういうこと で市民を守ります、市民はこんなことで協力、貢献しますというような協定はほかの自 治体ではやっていない。他のことでも差別化できるかもしれない。分かりやすい名前、 例えば「クールビズ」や「打ち水大作戦」のような名前がつけられるとよい。市庁舎に ついても、例えば 1 階が道の駅のようになるなど、もう少し賑わいにつながるものにな るとよい。 〔田村委員〕 ○市庁舎の整備は、これからの市の一番重要なポイントだと思われるが、今の市庁舎が移 転するのであれば、その後をどうするのかを具体的に打ち出さないと市民は納得しない。 土地活用の例があるが、どのような施設をもってくるかで全く異なるイメージになる。 移転するのであれば、高齢者のアクセスについても打ち出していったほうがよい。 ○もう少しパンチのあるものを出してはどうか。10 ページに市立総合医療センターなどで ビジネスモデルを出すなどと書いているが、それならもっと、養成した人材を活用して、 近江八幡で医療・介護など、全国と同じ費用で日本最高水準の医療・介護サービスを提 供するということを打ち出してはどうか。 ○シンポジウム結果の 20 ページに、防災対策について治水もやるようにという意見がある が、構想素案の防災のところに通常の河川のことなども書き、その上でコミュニティの 防災や拠点の話をしたほうがよいのではないか。 〔榊委員〕 ○市域に 3 つの駅がある市は少ないのではないか。昼間人口が少ないということだが、新 しい人口が京都・大阪から来るのであれば、駅周辺に生活的な機能をおいておく必要が ある。利便性を考えると駅のありかたを意識しなければならない。 ○世論がコンパクトシティと言っているときに、市庁舎を郊外に移転することは、疑問を 持たれかねない。市役所の中に文化的機能を入れることは面白い試みだと思うが、例え ばコンサートで遅くなったときにどのように駅とつなげる交通を考えていくか。きちん と連携がとれるようにしておくべきである。市役所は夕方の 5 時以降は人が来なくなる ので、文化的機能を入れて夜も働いているということは必要だが、駅周辺において機能 があまり分散してもいけない。 ○市街化区域が 10%しかないため、新たにものをつくるとなると、どうしても農地を転用 するという話になる。まちづくり構想を出すのであれば、地区計画制度を使って、地道 152 によいものを作っていくというニュアンスを出してはどうか。 〔西川座長〕 ○今回は構想と同時に、個別事業のことも記載している。進むべき方向性、都市としての ユニークなあり方についてはもともと書いているが、もっと具体的に出さなければいけ ない。 ○産業も興さなければならないが、拡張戦略、つまり昔のやり方ではいけないということ は承知している。そのため、例えば国際的な看護大学をつくり、中国などの若い人が来 るようにすればと考えている。そうすれば、国際性と教育、福祉が関連する事業になる。 基本的には産業で人を集めないと意味がない。 ○防災について、原発のある福井で何かが起こったときにひとつのバックアップとして協 力するということは「三方よし」の具体的な中身となっている。100 年計画なのでもう少 し考えたほうがよいのではという話もあるが、100 年というのはそれほど先の話ではない。 すぐにはできない話だが、様々な若い人が集まって、産業が発展していく、そのような 新しい方向性があるのではないか。 ○例えば、音大を出たような音楽家でも発表する場所がないという現実がある。東京から 近江八幡市の文化会館に行って、お金を払ってでも発表したい人もいる。そういう人が 集まれるような場所をつくっていけば、非常に文化的なまちになる。そのような方向性 を具体的に出して進めていけば、よい街づくりができ、全体的に調和が取れるのではな いか。 〔南條委員〕 ○例えば住宅政策論では昔から、既に数は足りていて今はむしろ空き家が多いとされるが、 一方で新築が売れるという現実がある。中身が伴っていないということである。今後、 数を増やすことではなく、質を高めることが大切である。人口増は当面の目標として分 かるが、50 年、100 年では国全体で減るのだから、むしろ人間性を高めていくというよ うに置き換えるべきである。芸術や文化、ファッション、スポーツなど、あらゆるもの の質を高めるということを言ったほうがよい。構想が拡張路線ととられることは、我々 の本意とは正反対なので留意してほしい。 ○市庁舎についても、あり方検討委員会で公募の市民も含めて活発に議論しているが、単 純に移転という話はしていない。むしろ、この懇話会の議論がたいへん気になっている。 次回、事務局説明を経て、議論が収斂していくことになると思う。議論にあたっては、 はじめから建て替えではなく、既存庁舎の利用も含め白紙から議論をしている。100 年計 画の流れの中で、新しい複合的な機能をもった、まちづくりとしてとらえた庁舎という ことを強く言っている。 ○個別事業の庁舎整備のペーパーについては、懇話会にも概ねご了解いただいているとい 153 うことで議論を進めてよいか、お諮りしたい。 〔冨士谷市長〕 ○近江八幡市については、楽しいまち、面白いまち、退屈しないまち、元気をもらえそう なまち、ということを市内の人も市外の方も感じていただけるのがよいと考えている。 かつて、にぎわいの中心であった八幡学区は、いまは観光客が多くなったが、駅前のに ぎわいがそちらに結びついていない。駅との間には官庁街があり、夜や土日・祭日に人 が通らないことが阻害要因として考えられる。ここを何とかすれば、点から線、面に結 びつけ、面白いまちになるのではないか。にぎわいのある場所にするということを一番 に考え、市庁舎や警察署の移転についても検討している。 ○市役所の機能については、防災も環境も教育も福祉も、市役所の中に包含できるような 庁舎ができないものか。観光面では、ここがひとつの名所になるという考え方もある。 市民の安心安全も確保できる、公の社会貢献もできる、また、環境面では先端の機能を 持たせる、教育でも文化機能を持ってきて全国から人を呼べるようにする、福祉のトー タルサポートセンターも市役所の一角に配置したい。 ○個人的には、例えば、地下 2 階地上 25 階、上には展望台があるような建物を考えている。 24 階には多目的ホール、23 階から下に宿泊施設、22 階に食堂、20~5 階くらいまでは 高齢者向けのマンション、そしてその下は行政、地下には金融機関や店舗など、色々な 機能が複合した施設で、地下は夜も開いている。市役所は夜間は開いていないが、隣接 する文化施設は毎日夜 10 時ごろまで何かイベントを開催しているというイメージである。 ○交通については一番心配している。現在、あかこんバスが 13 台、12 コース運行している が、これを倍に増やして路線を細かくし、いわゆる交通弱者の方も気軽に来て、半日過 ごせるような庁舎にしたい。 ○環境については大事だと考えているが、これというものが打ち出せていない。市民の間 で競争によって電気の使用量等を下げていただくような政策を指示しているところであ る。みなが同じ方向にきちっと向けるように、まずは行政内部でやらなければならない と思っている。 ○農地の問題は非常に大きい。本市は市街化区域が非常に少なく、ようやく計画を組んで、 条例化しようとしている状況である。限られた資源をいかに有効に使うかということも 考えなくてはならない。近江八幡市の昼間人口が少ないことは、ある程度やむを得ない。 一方、企業誘致もなかなか難しい。その中で昼間人口をどのように維持、あるいは増や していけるかを考えていかなければならない。 〔西川座長〕 ○私の家から安土まで、自転車に乗ってびわこよし笛ロードで行く途中に文芸セミナリヨ がある。中に入るとパイプオルガンがあり演奏されていた。また、八幡神社は普段は誰 154 も行かない場所だったが、今は県外からの車で通るのが危ないくらいの通行量である。 こうした資源を活用すれば、他都市と差別化できるはずであるが、今の時代に合うコン テンツを何にするかが重要である。市内だけではたぶん無理で、例えば京都や大阪の民 間の方の意見も聞いて、連携してやらなければならない。学校をつくるにしても、相手 にここならいいな、魅力的だなと思ってもらえないと、なかなか難しい。 ○現在の市庁舎は市内で一番よい場所にあり、移転する必要も考えなくてはならない。財 政難という問題が大きく、それを超えることができ、まちづくりが発展的にできること をきちんと言えなければ、市民の賛成は得られないと思う。今回の資料については、ま だまだ直すところ、アイデアを入れるところがあると思うので、これからもご意見を出 していただいて、うまくまとめていきたい。 〔中村委員〕 ○オーストリアの南にギッシングというまちがあり、もともと寒村だったが、欧州の自然 再生エネルギーセンターができ、それを軸にまちづくりが行われ、みなが来るようなま ちになった。そういう事例を参考にしていただいて、自然エネルギーをもっとつくり出 すことを明確に打ち出して、まち全体を「自然エネルギー文化都市」という環境都市宣 言をするなど明確に意思表示してほしい。 ○市庁舎については、すべてを囲い込んでしまうより、来られたついでに散策して楽しん でもらえるような、周囲ににぎわいを広がる拠点となることが重要である。近江八幡市 は土地が平らで、自転車でどこにでも行けるというのが非常に強みである。自転車用に 道路をきちんと整備し、環境をよくするような、循環型社会のための公共投資を行うこ とはまちの発展につながる。 ○グリーン産業に関わる企業に来てもらうことで、都市としての魅力が生まれるのではな いかと思う。 (2)その他 〔事務局〕 ○次回懇話会までに、各委員からご意見をお聞きし、まちづくり構想(案)を作成してい きたい。 4.次回の開催予定 〔事務局〕 ○次回懇話会については、3 月中旬~末で考えている。日程は改めて調整させていただきた い。 5.閉会 155 第 4 回近江八幡市のまちづくりに 回近江八幡市のまちづくりに関 のまちづくりに関する懇話会 する懇話会 会議記録( 会議記録(要約) 要約) 第4回近江八幡市のまちづくりに関する懇話会 平成24年3月15日(木) 午後3時30分~午後5時30分 ホテルニューオウミ 2階 おうみの間 (委員等) 西川知雄、秋村田津夫、榊正剛、田村政志、中村勉、南條洋雄、西尾哲茂、橋博、 森光夫、冨士谷英正(市長) (事務局) 総合政策部政策推進課、矢作達也(懇話会事務主管) 1.開会 市長あいさつ 2.資料説明 事務局から説明 3.議事 (1)討議 ・「近江八幡市まちづくり構想」 (案)について ・「近江八幡市まちづくり構想(概要版)」 (案)について 〔西川座長〕 ○懇話会の構想は単なる参考意見ではなく、重みをもったものにしたほうがよいと考えて いる。やはり近江八幡市の現実とポテンシャルに沿ったビジョンでなければならない。 そのあたりも頭に入れて考えていきたい。 ○以上を踏まえ、それぞれの委員に総括的にご意見をいただきたい。 〔秋村委員〕 ○全体を見ると、あれをする、これをする、と書いてある。しかし、 「近江八幡市はこうい うことをしない」ということを入れることで、やることが際立つのではないか。 ○「まちが社会貢献する」というところが非常に新しい部分である。企業では社会貢献と いうものが課題になっているが、まちが社会貢献を積極的に位置づけるということは、 156 この報告書の柱ではないか。 ○「絆」という言葉があるが、魂を入れないといけない。私は「共生」という言葉がよい と思う。 〔榊委員〕 ○社会貢献は新しい切り口としてよい。防災については、都会の子を近江八幡市に疎開さ せるということがありえるのではないかと考える。東京や大阪の小学生に、夏休みの間、 環境小学校などで合宿をしてもらう。そして、大震災があったときはここにおいで、暖 かく迎えるよ、と伝える。まちと学校で連携してできるとよい。この視点を伸ばしてほ しい。 〔田村委員〕 ○環境中学校などは出てこないのか。あるいは他の公共施設をつくる際に、環境小学校の 視点を取り入れていくという話はないか。 〔榊委員〕 ○環境小学校としたのは、小学校が地域にまんべんなく配置されているからということだ ろう。 〔田村委員〕 ○近江八幡らしさというときに、市民同士の絆に加え、歴史や自然との絆、共生まで広げ ると「らしさ」が出てくる。 ○地域の自立と社会貢献が全編の底辺に流れているのかと感じた。 〔中村委員〕 ○全体にまだストーリーが気持ちに入ってこない。基本理念、将来都市像あたりの文章が 曖昧というか、イメージにリアリティが伴っていない。基本理念を 2 行で書くのは無理 がある。8 つくらいの基本理念を箇条書きにすれば分かりやすくなるのではないか。 ○いまや国が国民に対し働きかけるのは不可能であり、まちが住民に対して、あるいはま ちと住民が一緒になって環境を良くしていくことによって、環境立国ができてくる構造 になっている。文中に「自給自足」とあるが、自給自足をするというのはどういう単位 なのかが問題になる。地域コミュニティとはどういう範囲なのか。小学校区なのか、中 学校区なのか。そこまで言えば分かりやすく、リアリティがある。 ○例えば自立と言い方があるが、それだけではなく周辺との関係をどうするか、 「自律」が 問われる。ネットワークを通じて、足りないことを協力し合うということが具体的に見 えてくる。そういうことが具体的に書き込まれると、自分たちのまちをどうしたらよい 157 のかが分かってくる。これはひとつの理念だが、こういったことが 8 つくらい、丁寧に 書かれると良い。 〔南條委員〕 ○1 ページの目次と 4 ページ、14 ページ、市民版を見ると全体像が見えてくるが、その4 ヶ所に齟齬がある。 ○例えば、4 ページでは基本理念の下に 3 つの将来都市像があり、持続可能、社会貢献とい ったキーワードが出ているが、14 ページでは基本方針が4つあり、その下の将来都市像 が違う表現で書かれている。かつ、市民版の 2 ページでは、基本理念の下に 3 つある。 これは明快。しかし、これが本編の 14 ページにばらばらに出てきてしまう。整理をつけ ていただければ分かりやすくなると思う。 ○構成としては、基本理念、基本方針、将来都市像でよいと思うが、次になぜ取り組むべ き施策の方向性がくるのか。なぜリーディングプロジェクトが必要か。第 1 章のビジョ ンを達成するためには、この4つの施策がすべて必要であるということを、しっかりつ なげることが重要である。そうでないと、元々あったプロジェクトがぽつぽつ出てきて いるように見えてしまう。 ○以前もお話したクリティーバには、市民大学があり、社会人教育まで行っている。近江 八幡市でも生涯教育的に取り組む、その第 1 弾が小学校であるという位置づけがよい。 〔西尾委員〕 ○15 ページでは、目指すゴールは低炭素社会、循環型社会、ローカーボン、リサイクルソ サエティとあるが、環境小学校の部分では自然との共生、省エネとなっている。うまく 整理して循環型社会、バイオダイバーシティないしは自然共生をキーワードとして、う まくストーリーを流してもらう必要がある。 ○具体的な施策となると、施設の話に流れている。環境小学校にはリーダーが必要である。 教育者でなくても、地域の人でよい。様々なアプローチがあるので、人のことも意識し たほうがよい。 ○まちが社会貢献するというのは、他都市にはないポイントだと思う。しかし、このプラ ンをグローバルに発信しなければならないので、ISO26000 など、グローバルスタンダー ドに従って発信するということにしたほうがよい。英訳をして市のホームページで発信 するなど、ベースは作ったほうがよいのではないか。 〔橋委員〕 ○今まで市内の 3 つの駅を使って、うまくまちづくりをしてほしいということ、また観光 面を強調してきたが、キャッチフレーズに「グローバルな情報発信」が入っているとい うことで、どのように発信できるのかと考えている。 158 ○昨日、バーチャル安土城について勉強したが、非常にうまくできている。安土城に置く だけでなく、東京などにも置けば集客になるという考えを教えてもらった。安土城だけ ではなく、西の湖も取り入れて組み立てていただきたい。グローバル発信の拠点にもな りえる。 〔森委員〕 ○自治会としては、現在防災センターを整備していただいているが、いつの間にか解散し てしまった自警団を、皆で協力してつくって、お手伝いをさせていただきたい。 ○小学校の生徒数はバランスが悪く、八幡学区などは生徒が多いが、教室が空いている学 校もある。バランスがうまくいくように考えてもらいたい。 ○農業については、60 歳以上が農業をやっており、数も徐々に減ってきている。これにつ いても、皆さんでお考えをいただき、自治会としても取り組んでいきたい。 ○環境小学校については、区民が一丸となって取り組み、市民全体が教育されなければい けない。 〔西川座長〕 ○構成について、ご意見を確認したい。例えば市民版で、最初に基本理念があって、3 つの ビジョンが書いてあるが、本編の「はじめに」を見ると、総花的にやっては論点が散逸 してしまうので、環境、防災、教育、福祉を中心に考えると書いてある。当然、4 つが有 機的に連携し、そこから経済的に何か生み出されないと、理想論のみを言っていてもだ めだと考えている。それが、3つの理念とどう関係するのか。そのつながりについては、 きちんと修正するのでご了承いただきたい。 ○基本理念を複数書くことについても議論はしたが、同時に心にぱっと入ってくるような キャッチフレーズがなければならない。 ○また、市民版に書いてあるような基本理念に、懇話会で重視してきた環境、防災、教育、 福祉がどういうふうに当てはまるのかということがうまく整理できていない。もう少し 考えてみるのでお時間をいただければありがたい。 ○絆については、だいぶ長いこと使われてきた言葉で、必ずしもぱっとこない。ご意見を きいて、心にぱっと入るようなものがないかと思っている。先ほど「共生」という言葉 が出たが、もう少しご意見いただきたい。 ○個別の話も出たが、それぞれ素晴らしいアイデアであり、構想にも入れさせていただき たい。当然のことながら、市民だけでなく、県民、国民、グローバルに対する発信が必 要であり、英文も当然作る。ISO の話も強調していきたい。ただ、本構想は 4 月中旬発 表を目途としている。100 年の構想であると同時に、今後より具体的に何をやっていくの かを出さなければならない。それが理念と一致していないと、急に出てきているように 見える。しかもハード面が強調されているように見えるということについては、これか 159 ら修正したい。 〔冨士谷市長〕 ○先ほど橋委員の話にあった安土城のバーチャルリアリティは面白い発想である。昨日初 めて見せてもらったが、素晴らしいと思った。近江八幡にはよそにはない財産、資源が あるので、それを前面に出していくとよい。 ○子どもの疎開は非常に重要である。今、近江八幡市では防災機能をもったコミュニティ センターを建てる計画を進めており、24 年には 3~4 ヶ所が実現する。都会の子どもとの 交流にもその施設を使い、災害時には疎開してもらう。都市と田舎の子どもの交流、あ るいは文化も歴史も地域特性も違う子ども同士の交流も毎年できる。それを防災につな げていくのも重要な視点ではないか。 〔西川座長〕 ○キャッチフレーズについて、先ほどから「絆」や「グローバル」という言葉が出ている が、この場で皆さんのご意見をいただきたい。 〔秋村委員〕 ○疎開の話については、よく災害協定などがあるが、東京などのまちの疎開地として、普 段から行き来する時代ではないか。また、普段から農産物の消費地と産地として交流す るなど、いくらでもできる。 ○キャッチフレーズだが、新しい言葉を使うと浮いてしまい、定着に時間がかかる。私は 「生命を基本とする社会」 「生命を基本とするまちづくり」としてはどうかと思う。 「Life」 という言葉は、どういうふうに生きていくかという意味もあるし、命を大事にするとい う意味もある。将来にわたって通用する。 ○以前も申し上げたが、20 世紀はこういう世紀で、21 世紀はどう変えようとしているのか を対比して見せれば、見た人が理解しやすいと思う。 〔榊委員〕 ○東日本大震災で「絆」が流行語のようになっていて、出すぎているきらいがあり、もう 少しよい言葉があればと思っている。 ○私は高校時代、姫路に通っていたが、毎日姫路城を見ていると素晴らしく思えない。し かし、東京に出てみると、やはり姫路城はすごいと思える。バーチャルリアリティでも よいので、こういうものがあるということを見せること、それが自慢になると市民の誇 りになる。 〔田村委員〕 160 ○はじめの問題意識からすると、市民同士、歴史、自然と共生する、内発的発展、社会貢 献あたりがキーワードになるだろう。グローバルなどもあるので、どう整理するかは分 からないが。一言でまとめるのは難しいだろう。 ○環境、防災、教育、福祉に絞ってとなると、結局この4つから除かれるテーマは産業く らいか。 〔西川座長〕 ○4つのテーマが産業、経済発展につながらないと意味がない。環境でも、例えば太陽光 の整備に関わることで産業が発展する。教育もグローバル化や看護専門学校との提携に つなげ、人が入ってくることで、まち、経済が活性化する。その様に集約するつもりで ある。しかし、表現が産業と関係ないように見えるということであれば、工夫したい。 〔中村委員〕 ○これからの社会はどう変化していくのか、変化していく先を見越して、それに対して何 を新しい政策として市が打ち出すのかがキャッチフレーズになる。また、変化しないも のについて、どう守り育てていくのか、良さをどう活かしていくのか。 ○社会の変化については、エネルギーの問題をどうするのか。あるいは環境面、コミュニ ティの問題でも、高齢化が進む中で、高齢者を支えることができるのかという問題に対 し、どう答えを出すのか。コミュニティが支える、それを絆というのであればそれはそ れで素晴らしい。私たちは「分かち合いのまち」と言う言い方をしている。それぞれの 人が与え合う、分かち合う、そういうまちであれば、高齢者も生きていけるまっとうな 社会になるのではないかという言い方である。 ○防災にしても、社会がどこで問題になっていくのか、それに対して近江八幡市が手を貸 せるのかということ。書いてある仕組みはとても良いことだと思うので、どこに問題が あり、市がどういう方向を出すかが基本理念になるべきだと思う。 〔南條委員〕 ○産業、経済あっての話ということは、6 ページからの基本方針に語られている。市長の政 治姿勢だろう。守りではなく、果敢に取り組むということ。問題はトピックとして出て きていないということである。整理されることを期待する。 ○キャッチコピーについては、キーワードとして「グローバル」が出ているが、果たして 横文字の言葉が高齢の市民に分かるか。グローバルは曖昧な言葉である。建築ではグロ ーカルという、地球規模の一方で、それぞれの地域に根ざすという概念がある。これは、 グローバルとローカルと合わせた造語である。適当な言葉だと思うが、市民には理解さ れないだろう。そこで、 「地球主義のまち、近江八幡」というキャッチフレーズを考えた。 あくまでアイデアなので、議論でまとめていただきたい。あえて漢字にこだわった。 161 〔西川座長〕 ○私見だが、「三方よしのまちづくり」がよいのではと事務局に申し上げた。先日も申し上 げたが、国家戦略大臣の古川氏が「三方よし」という言葉を使った発言をしていたが、 この言葉を歴史的観点から最も使えるのは近江八幡市である。古いと思われる方、意味 が良く分からない方もいるかもしれないが、これなら、という気がしている。 〔西尾委員〕 ○キャッチフレーズは新鮮でインパクトがあるものが一番よい。座長の意見は非常によい が、もっと新鮮でインパクトがあるとなると、「三方よし」の貢献の部分を英訳してつけ てはどうか。 〔橋委員〕 ○明快に「自然環境と文化環境のまちづくり」と出せばどうか。 〔森委員〕 ○安土町と合併し、平成 22 年に旧近江八幡市で、23 年に旧安土町でまちづくり協議会を立 ち上げた。観光、文化の面で、昨年は安土町に相当協力してもらったので、今年度は、 火祭りなど文化や歴史をお互いに話をしていけたらと思っている。 〔西川座長〕 ○6~7 ページ(基本方針)をいかに市民に分かりやすく、注目してもらえるように書ける かが重要である。合併で歴史的、文化的な重みも増え、同時にグローバル化、三方よし など、よいところがありすぎて、どういうまちづくりに集約するか難しい。経済的な発 展、まちの活性化も必要である。 〔冨士谷市長〕 ○キャッチフレーズは重要である。すべてに挑んでいくことが、これからは大事だと考え ている。進化、改革といった言葉が使われるが、そういうことが少しでも分かればと思 う。 ○「地球主義のまち」というのはすごいと思う。かなりすべてに近いものを網羅している 言葉である。人間主義、自然主義も入ってくる。 「生命」も、人間重視だと思う。どの時 代でも通じる。 「三方よし」も、挑む姿勢が出ている。前進する、停滞はしないというこ とを示したい。 〔西川座長〕 162 ○とりまとめについては、いつまでという期限が決まっているのか。 〔事務局〕 ○この懇話会については 4 月を目途に終了したいと考えている。 〔西川座長〕 ○今までの意見を我々なりにまとめ、論理構成をうまく考えて、なるべくぴたっと心に入 るような形にまとめていきたいと思う。 4.閉会 163