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大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究
大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 A Comparative between 張 日昇*・高木 Study of也e Japanese Risheng 秀明** Religious Chinese and ZHANG* & Faiths College Hideaki Views and Students TAKAGI** Abstract The Japanese 830 Japanese The (1) There (2) Many (3) Some (6) more students Chinese students Buddha, and There students were than more such in Japan a vere subjects students. and China their close in China in in Chinese than ill effects tendency betveen of not than protection relation interested faith, though the out not in religious stronger and were students students pointed bad college The in views who had faith in re- religion. interested were them. and : both students faiths religious compare Chinese obtained Chinese and students were few the to and 858 and were to opposition Japanese (4) Japanese a only or students, students results were There gods college college folloving 1igion (5) Chinese and is to investigate of this study purpose in religion. they didn't have yet・ Japan. religion・ to believe Japanese religious in the existence of students・ faiths and views in Japanese students. この数十年来,科学技術ほ極めて高い水準に達しており,人々の科学に対する興味・信 ところが一 板はますます高まって,科学至上・無神論的な考え方が非常に普及しているo 方でほ,あたかもこれを噸笑するか,いぶかるかのように,科学と対立する宗教と宗教活 動は,世界の各国に急速に発展して,宗教的観念と意識,宗教信仰はどんどん人々の心の 中に浸透していく僚向がある。日本に限定して見るかぎり,幕末の頃から明治維新の頃の 第一次宗教ブーム,第二次世界大戦の日本敗戦直後の第二次宗教ブームに引き続いて,現 代は第三次宗教ブームの時代ともいわれ(大村, 1988),若者の宗教的関心と宗教行動の 増大が指摘されているo *チベット大学,本学教育学部外国人客員研究員(Tibet in Faculty of Education) **心理学教室(°ept. of Psycbol喝y) University, Visiting Research Fellow 122 渠 日昇・高木 秀明 人間の宗教心の形成と宗教意識の発達は,他のあらゆる発達と等しく,個人の内的僚向 と・宗教的環境の外的影響との相互作用に.よる.今田(1955)紘,宗故意識は「人間が本 来もっているところの宗教的意識を形成する諸傾性が,現実の社会にある具体的な宗教的 環掛こふれ・その交互作用によって形成されるも,のである+と述べているoでは,日本と 中国の宗教的環境ほどうだろうかo両国とも,歴史的に多種多様な宗教が存在してきた。 日本に?いて見ると,インドに発して,中央アジアを経由し,中国に定着した後,更に日 本に伝来された仏教・欧米から伝えられたキリスト教,及び日本の固有な神道や新興宗教 などが併存している。これらの多種多様な宗教に対して,日本人ほ極めて暖昧で受容的な 態度を持っているo例えば,戦前や戦後にまもなく建てられた普通の家にいくと,神棚と 仏壇の両方が大切にされていたことがわかる.`日本人にほ,宗教に対する節操がないとい うイメージが,外国人の中に存在しているo結婿といえば,神式や仏式による結解式が多 かったが,今でほ,キリスト教の教会で牧師に結婿式をあげ七もらうことが,決して珍し くなくなったoそして,同じ人間がお宮やお寺に参詣し,またキリスト教の教会に出入り しながら,すこしも不思議とは思わないoこのように,神道,仏教キリスト教,新興宗 教など様々な宗教が日本社会に併存し,日本人の信仰がこれらの複数の宗教に関係を持っ ていることを「重層信仰+ (syncretism)とよび(高木, 1959)日本の宗裁と嬉仰の多重 性と複雑性を反映している。 中国にも・様々な宗教があるo仏教,孔子によって唱導された儒教,キリスト教,イス ラム教などの宗教があって・各宗教の間にほ,歴史上ときにほ対立,またときにほ交流・ 包摂があったが・現在は特別の地方(例えばチベット自治区)を除き,全体として見ると, 中国人の生活に対する宗教の影響力は弱まっているoしかし, 70年代末から始まった経済 改革,対外開放の進行とともに,中国青年は一方でほ,社会主義に対する疑念と不信を持 ち・他方でほ黄河文明に発する中国伝統文化に否定的な態度をとるようになってきた。そ の結果として,西洋資本主義思軌合理主義思想などを追求し始め,中国青年の社会意識 と精神構造にほ大きな変化がもたらされたoそして,宗教を追求しようとする便向も,近 年注目されてきている。 このような社会の環境において,日本青年と中国青年ほ,いったい宗教をどのように受 け取っているのであろうか。 今田(1955)によれば・ 「青年ほ自己内面の調和と生活の安定とを求める時期であり, もっとも・大きな調和と安定とは,全人的な暗をもった宗教であるから,青年期と宗教とは もっとも密接な関係をもっている+0 後藤洋文(1981)は,若年層において宗教に対する神秘的なものへの傾斜が,顕著に見 られること′を指摘した。 金児暁飼(1987)の研究によると,学生に多くみられる宗教行動は「おみくじ,易,占 「お守り,おふだ+といった現実利益的行動と「墓参り+である。 詫摩式俊(1986)によれば・ 「超自然的能力+を60%の青年が信じ, 「心の支え,慰め+ い+・イ祈願行為+, としての宗教を肯定的にとらえてほいるが, 「信仰を持つ者+ほ10yo程度であるという。 また・高木・吉田・森(1987)ほ大学生の宗教意識に関する研究の結果から, 「宗教活 123 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 動を行ったり,信仰を持ったりする大学生は肯定的な宗教観を持っている+と指摘したo 残念ながら,中国にほ,青年の宗教意識,宗教活動などについての研究は・あまり存在 していない。 本研究は,日本青年と中国青年の宗教態度と宗教意識の比較研究を行い・日中青年の宗 教態度と宗教意識の様々な異同を正しく捉え,青年と宗教との関わりについての理解を深 めることを目的とするものである。 方 法 I.調査対象 日本:横浜国立大学,香川大学,トキワ松学園女子短期大学学生830名(男性444名・女 性386名)。 中国:北京師範大学,天津師範大学,華南師範大学,内蒙古(内モソゴル)師範大学学 生858名(男性381名,女性477名)0 2.調査期間及び尭施方法 日本: 1989年2月に心理学の講義中に調査を行った。 中国: 1989年1月-2月に日本と同じく心理学の講義中に調査を行ったo 3.調査項目 (1)宗教態度質問項目(六肢択一式) 大学生の宗教態度を調べるために,高木・青田・森(1987)が作成した質問項目を用い た。これは以下の6つの選択肢から成り,自分に最もよくあてほまる選択肢を1つ選んで もらう。 ① ② ひとつの宗教団体に所属し,熱心に信仰しているo 宗教団体に所属しているが,あまり活動していないo -グループ1(以下略称Gl) (以下略称G -グループ2 2) ③ 既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰をきちんと持っているo ープ3 ④ -グル (以下略称G3) 宗教活動はしていないが,宗教・信仰に関心がある. (以下略称G -グループ4 4) ⑤ ⑥ -グループ5 宗教団体に所属せず,宗教・信仰に関心もないo (以下略称G6) 宗教に反対である. -グループ6 (2)宗教観尺度(4件法, 6尺度, (以下略称G5) 40額目) 宗教観を測定する尺度として,同じく高木・青田・森(1987)が作成した「宗教観尺 皮+の中から40項目を用いた。 第Ⅰ尺度 心の支えとして宗教を肯定する尺度(10項目) 第Ⅱ尺度 宗教の幣害を指摘する尺度(10項目) 第Ⅲ尺度 神仏の存在や加護を信じる尺度(5項目) 第Ⅳ尺度 宗教を人間の弱さの現われと捉える尺度(5項目) 第Ⅴ尺度 宗教を人との和や愛情と捉える尺度(7項目) 124 張 第Ⅵ尺度 日昇・高木 秀明 超自然的存在を認める尺度(3項目) 評定ほ「まったくそう思わない+, 「あまりそう思わない+, 「すこしそう思う+, 「非常に そう思う+の4件法であり,それぞれに1点-4点の得点を与えた。 4.結果の整理 (1)度数分布 ① 被験老の学年,性,年齢の分布を調べた。 ② 宗教態度の分布を調べ,日本と中国との比較を行った。 (2)宗教観における性差と日中間の差 宗教観の各下位尺度について,平均及び標準偏差を求め,性差と日中間の差を調べるた めに, t検定を行った。 (3)宗教態度と宗教観の関連 宗教態度によって,被験者をグループに分仇各グループの宗教観得点を求め,分散分析 によって,宗教態度と宗教観の関連を調べた。この結果について,日中間の比較を行った。 結 果 と 考 察 1.度数分布 (1)被扱者の学年,性,年齢 調査対象者である日中大学生被験者の学年と性の内訳をTable1,年齢の内訳をTable2 に示した。総数は日本人830名,中国人858名である。 Table lをみると,日本の方ほ, 中国の方は, Table 2, 1, 3年生が,日本の被験老全体の7割以上を占め, 3年生が中国の被験老全体の8割弱を占める。L中国の被験者の中には, 4年生がいなかった。 l日中大学生の学年別,性別の人数 (括弧内はyo) Table2によると,日本の男性は 20歳と21歳の年齢層が最も多く,日 学年 中 男 女 男 女 男 女 男 女 男 合計 女 114 本の男性被験者全体の6割弱を占め 103 (25.7) 316 (27 0) 192 20 2 (38.1) 89 (22.4) (52.3) 103 (23.2) 160 57 (19.3) 荒 119 (30.8) 303 (36.5) 43 読 器 161 227 (47.6) 268 (31.2) 398 (46.4) (9.7) (o.o) 0 8 (6.1) 0 (0.0) 444 (100.0) 386 (100.0) (o.o) 381 830 (100.0) (100. 0) 477 (100.0) の女性は19歳と21歳の年齢層が最も 多く,日本の女性被験者全体の7割 弱を占める。平均年齢は19.9歳であ る。中国の大学生は男女共に20歳と 21歳の年齢層が最も多く,中国の被 験老全体の6割強を占める。平均年 齢ほ,男性が20-7歳,女性が20.3歳 0 51 (2.1) る。平均年齢ほ20.8歳である。日本 858 (100.0) である。 全体を捻括してみると,日中大学 生被験者の年齢は,日中ともに19, 20, 21歳で全体の8割弱を占める。 平均年齢は日本の大学生が20.4歳, 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 2 Table 年齢 性 16 男 ∼ 17 女 罪 18 女 男 19 女 男 女 男 21 女 男 女 男 女 罪 女 罪 女 男 女 罪 日中大学生の年齢別,性別の人数 (括弧内は%) 中 0 1 (0.0) 0 (o.3) 0 (o.o) 1 (o.o) 6 (o.2) ll (1.4) 28 (2.9) 22 (3.4) 23 (5.7) 62 (14.0) 166 (43.0) 53 228 (27.5) (13.9) 125 72 (14.6) (15.1) 136 106 (23.9) (35.7) (16.′ 1) (44.7) 213 15 5 100 (34.9) (26.2) 10 0 95 (25.9) (19.9) 35 67 (15.1) 30 97 (9.2) 72 (ll.7) 37 (8.4) (7.8) (7.8) 34 21 (7.7) &5j 5 19 (1.3) (4.0) 10 9 (2.3) (2.4) 7 0 (o.o) (1.5) 4 2 (0.9) (o.5) 1 0 (o.3) (0.0) 0 8 (o.o) (2.1) 0 1 (o.o) (0.2) 0 5 (o.o) (1.3) 0 9 (1.9) 男 20.8 20.7 女 19.9 20.3 罪 女 34 (4.0) (4.8) (o.o) 女 2 (o.2) 444 381 830 _也386 (100.0) (100.0) 辿坦二遡 477 (一oo. 0) 125 張 126 Table 秀明 日昇・高木 3 日中大学生の宗教態度 性 国 宗 教 態 性 男 日 度 女 空 日 国 中 本 人数 性 本 人数 (%) 人数 (yo) a 国 中 G 1:ひとつの宗教団体に所属し,熱心に膚伸しているo 9 5 5 4 (2.0) (1.5) (1.3) (1.0) G 2:宗教団体に所属しているが,あまり活動していない。 (7.2) G 3:既成の宗教は信仰していないが,自分自身の盾仰を きちんと持っている。 G 4:宗教活動はしていないが,宗教・信仰むこ関心があるo G 5:宗教団体に所属せず,宗教・信仰に関心もないo G 6:宗教に反対である。 合 6 30 6 (1.8) (7.8) (1.5) 32 40 21 34 23 (9.0) (6.2) (8.9) (5.9) 84 112 (18.9) (33.0) 257 172 (57.9) 23 9 15 (6.8) (2.3) (3.8) 339 国 df-5 441381 269330 -442-386 M (100. 0) df=5 x2=27.33 p<0. 001 性差 中国 男性女性 男性t女性- 宗教猷度E人数 第Ⅰ尺度:心の支えとして宗教を 393 (100. 0) 日中大学生の宗教観 日,.本 性 384 (100. 0) p<0.001 4 (56.2) 22 x2-32.21 Table 221 (57.8) (5.0) (100. 0) 日中間の差(x2検定) (31.6) 222 (50.7) 444 計 124 84 (21.9) 日中間の差 日本中国 男性 -294-344 2・.30 2.44 2.29 2.32 0.59 0.54 0.57 0.52 *** 肯定する尺度. 第Ⅱ尺度:宗教の幣害を指摘する 尺度 第Ⅱ尺度:神仏の存在や加護を盾 SD M 2.94 2.8.2 2.35 2.25 SD 0.58 0.50 0.51 0.42 2.36 1.86 1.89 0.70 0.62 *** M2.05 ** ** *** じる尺度 第Ⅳ尺度:宗教を人間の弱さの現 われと捉える尺度 第V尺度:宗教を人との和や愛情 SDO.68 0.55 M 2.73 SD 0.53 .2・.69 0.49 2.57 2.56 0.49 0.43 M 2.36 2.49 2.39 2.44 SD 0.55 0.49 0.54 6.47 M 2.52 *** と捉える尺度 第Ⅵ尺度:超自然的存在を認める SD *** *** *** *** *** *** \、 *** 尺度 女性 *****串 .0.74 ** p<0.01, *** p<0.001 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 すると,第Ⅰ尺度については,日本の男子大学生は,女子大学生より, 127 「Jbの支え+とし てめ宗教を否定していることがわかる. 第Ⅱ尺度に関してほ,日本の男子大学生は,女子大学生よ り, 「宗教の幣害+を指摘し り, 「神仏の存在や加護+杏 ているといえる。 第Ⅲ尺度についてほ,日本の男子大学生は,女子大学生よ 信じていないことがわかる。 第Ⅳ尺度でほ,有意な性差がみられず,ともに宗教を「人間の弱さ+の現われと捉える 僚向がある。 第Ⅴ尺度でほ,日本の男子大学生は,女子大学生より,宗教を「人との和や愛情+と捉 えていないことがわかる。 り, 第Ⅵ尺度では,日本の女子大学生ほ,男子大学生よ 「超自然的存在+を認めている といえよう。 中国の大学生についてみると,第Ⅱ尺度のみFL_性差がみられた。中国の女子大学生は, 男子大学生より, 「宗教の幣害+を指摘していないことがわかる。 つぎに,日中間の差を検討してみると,日本の男子大学生と中国の男子大学生との間に 紘,第Ⅱ,第Ⅲ,第Ⅳと第Ⅵ尺度の4下位尺度,日本の女子大学生と中国の女子大学生と の間には,第Ⅰ,第Ⅱ,第Ⅲ,第Ⅳと第Ⅵ尺度の5下位尺度において,それぞれ有意差が 認められた。 第Ⅰ尺度については,中国の女子大学生ほ,日本の女子大学生より, 「心の支え+とし ての宗教を否定する傍向のあることがわかる。 第Ⅱ尺度についてほ,日本の男女大学生ほ,中国の男女大学生より, 「宗教の幣害+・を 指摘する債向の強いことがわかる。 第Ⅲ尺度についてほ,中国の男女大学生は,日本の男女大学生より, 「神仏の存在や加 護+を信じていないことがわかる。 第Ⅳ尺度では,日本の男女大学生ほ,中国の男女大学生より,宗教を「人間の弱さ+の 現われと捉えていることがわかる。 第Ⅴ尺度では,男女ともに,日中間の有意差は認められない。 第Ⅵ尺度では,日本の男女大学生は,中国の男女大学生よ り, 「超自然的存在+を認め ていることがわかる。 以上のことをわかりやすく説明するために,日本の男女大学生と中国の男女大学生の下 位尺度得点をプpフィールにして, Fig.1に示す。 このプロフィールをみると,中国の男女大学生のプロフィールほほぼ重なり,日本の男 女大学生のプロフィールからは離れていることがわかる。 中国の大学生は男女ともに, 「神仏の存在や加護+を信じていないことが最も顕著な特 徴であり, 「超自然的存在+もあまり認めていない。また,宗教を「心の支え+としてあま り肯定していないが,その幣害もあまり感じてはいない。 日本の大学生にほ,男女間で相違があり,男子は宗教を相当否定的に捉える傾向があ 「神仏の存在や加護+も虜まり信じて り,その幣害や,人間の弱さを感じている.また, 128 日昇・高木 ま す あ そま うり 盟 わ そっ 第Ⅰ尺度 心の支えとして宗教を肯定する尺度 秀明 うた 恩く わ 吃 し な い 非 常 こ い そ に そ う 盟 ラ う 忠 う 3 4 2 第Ⅱ尺度 宗教の弊害を指摘する尺度 第Ⅲ尺度 神仏の存在や加護を信じる尺度 第Ⅳ尺度 宗教を人間の弱さの現われと捉える尺度 ■ヽ 弟Ⅴ尺度 宗教を人との和や愛情と捉える尺度 第Ⅵ尺度 超自然的存在を認める尺度 ′一 Fig. 日本(罪) 中国(男)----∼ 日本(女)・-----I-・- ̄・・・- 中国(女) -一-・-・-・- 1日中大学生の宗教観のプロフィール いない.女子ほ男子よりも肯定的に宗教を捉えているが,それでも,中国の男女大学生よ り,宗教を否定的に捉える健向がみられる。 3.宗教態度と宗教観の関連 日中大学生を宗教態度ごとにグループ化し,各グループの宗教観得点を示したものが, Table 5とTable6である。 まず,日本の大学生について検討する。 Glの「ひとつの宗教団体に所属し,熱心に信 仰している+人ほ,宗教観の第Ⅰ尺度得点や,第Ⅴ尺度得点が高く,第Ⅱ尺度得点と第Ⅳ 尺度得点が低い,すなわち, Glの人ほ,宗教を非常に肯定的に捉え,欠点をあまり感じ ていない。更に第Ⅲ尺度得点と第Ⅵ尺度得点が高く,神仏や超自然的存在を信じている。 G2の「宗教団体に所属しているが,あまり活動していない+人の特徴ほ,第Ⅲ尺度得 点が低いことであり, 「神仏の存在や加護+をあまり信じていないようである。そのため に,宗教団体に所属していても,宗教活動をする意欲が生じないのであろう。 G3の「既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰をきちんと持っている+人の 特徴は,第Ⅱ尺度と第Ⅵ尺度の得点が高いことである。このグループの人達ほ「超自然的 存在+を認めているが,既成の宗教には幣善が多いと考えており,既成の宗教には引かれ ず,自分なりのものを信仰しているのであろう。 G4の「宗教活動ほしていないが,宗教・信仰に閑JLlがある+人の特徴は, G3と同様 である。しかし,このグループの人達ほ,まだ自分なりの信仰を持つには到っていない。 G5の「宗教団体に所属せず,宗教・信仰に関心もない+人の特徴は,第Ⅱ尺度と第Ⅳ 尺度の得点が高く,第Ⅲ尺度得点が低いことである。このグループの人達ほ,宗教を否定 的に据え, 「神仏の存在や加護+を信じていない。 G6の「宗教に反対である+人の特徴ほ,第Ⅱ尺度と第Ⅳ尺度の得点が高く,第Ⅰ尺度, 大学生の宗教態度とノ宗教観忙圃する日中比較研究 % a * # # ・粋 港 ( 確 ♯ ☆ ☆ 港 % ☆ * * * # 令 # * # 港 ☆ ( ヰ ,Ti! * 釈 胡 卦 i( 港 * I I * F ,Tg * * 監R 朝 鮮 1く 咲 9 * 港 港 ☆ 令 港 ・姶 普 ☆ e 敬 正Ⅰ ) # % # 叫… * ☆ i 瀞 瀞 f 1 普 4t 8・ i * ヽ-′ ▼{ 妊 ☆ ☆ 港 * 罵 鶴 i A * % # * 単 ≠ く=〉 * CO ト■ u5 < N LL) .汁 i 一群 i .ゝ ヽ 00 く.O 義 睡鵡 ぐ/) 1ぜ LE) (X) 亡ヽ 「守Idl ㌍J N > く=〉 亡つ 也 Cqく=〉 Cq ⊂> Cqく⊃ く.D Cqの 0)く♪ t=> oS c; CO tヽ のtD 慧喜l慧望 Cq ⊂〉 梶 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G3の「既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰をきちんと持っている+人の 特徴は, G2と同様に第Ⅱ尺度と第Ⅲ尺度の得点が低いことであるo このグループの人達 が,自分なりの信仰を持っている理由については,よくわからない。 G4の「宗教活動はしていないが,宗教・信仰に関心がある+人の特徴も,第Ⅱ尺度と 第Ⅲ尺度の得点が低いことである9このグループの人達が,宗教や信仰に関心がある理由 については,この結果からは明らかではないが,最近の中国青年の思想的変化を反映して いるのであろうか。 G5の「宗教団体に所属せず,宗教・信仰に関心もない+人の特徴ほ,第Ⅰ尺度,第Ⅲ 尺度,第Ⅵ尺度の得点が低いことである。このグループの人達ほ,宗教を否定的に捉える 債向があり, 「神仏の存在や加護+, 「超自然的存在+を信じていない。宗教態度と宗教観 の対応が認められる。 G6の「宗教に反対である+人の特徴ほ,第Ⅰ尺度,一第Ⅲ尺度,第Ⅴ尺度と第Ⅵ尺度の 得点が低いことである。このグループの人達は, G5よりも更に強く宗教を否定的に捉 え, 「神仏の存在や加護+, 「超自然的存在+もまったく信じていない.それゆえに宗教に 反対する態度を示すのであろう。 中国の大学生においても,宗教態度と宗度観の間にほ,ある程度の関連が認められた。 しかし,一部のグループにおいてほ,その関連はあまり明瞭ではなかりた. 総 合 考 察 以上の研究結果に基づいて,日本の大学生と中国の大学生の宗教態度と宗教観につい て,給食考察していく。 まず,宗教態度については,日中大学生ともに宗教団体に所属したり,宗教活動を行っ ている老,あるいほ宗教に反対する者は非常に少ない。多くの大学生は宗教・信仰に対し て無関心であるが,関心のある者をみると,中国の大学生の方が閑J白を持っている者が多 い。現代は第三次宗教ブームといわれることもあるが,日本の大学生はむしろ中国の大学 131 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 生よりも宗教・信仰に関心を持っている者が少なく,大学生の中にほそのようlな宗教ブー ムは存在していないと言えようo 中国の大学生に宗教・信仰に関心のある老が多いのほ, ヰ国の開放政策によって大学生の関心が未知の対象に広がりつつあるためであろうか。 つぎに,宗教観についてほ,日本の大学生は男女ともに中国の大学生より,宗教を相当 否定的に捉える僚向があり, ていて, 「宗教の幣害+や「人間の弱さ+の現われとして宗教を感じ 「神仏の存在や加護+もあまり認めていない。科学の発展した社会の中で,物質 文明の恩恵に浴しながら成長してきた日本の大学生は,一′宗教の必要性をあまり感じていな いようである。中国の大学生の方は男女間で相違がなく,最も顕著な特徴ほ「神仏の存在 や舶護+, 「超自然的存在+を認めていないことであるが,日本の大学生ほどにほ宗教を否 定的に捉えていない。中国の大学生はその教育軌社会的影響の下ノで唯物論的考え方を獲 得し,そのため軒こ神仏などは信じていない反面,宗教と接する機会が非常に少ないため に,宗教の幣害を感じることもないのであろう。 -最後に,宗教態度と宗教観の関連について考察していく。本研究の結果によると,日本 の男女大学生においてほ,宗教態度と宗教観の間にほ極めて密接な関連のあることが認め られた。 「ひとつの宗教団体に所属し,熱心に信仰している+L人達は,他のグループよりも「心 「神仏の存在や加護+を信じている。 の支えとして+宗教を非常に肯定し, の幣害+, 「人間の弱さ+など宗教の欠点をあまり感じてはいない。 「宗教 ′そして, 「宗教団体に所属しているが,あまり活動していない+人達ほ,宗教団体に所嵐してい ても,宗教活動を行う意欲があまりなく, 「神仏の存在や加護+をあまり信じていない。 「既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰をきちんと持ってし1,る+人達ほ,既 成の宗教に幣害を感じて,既成の宗教には引かれず,ちゃんと自分自身の倍加を持うてい る。 「宗教活動は㌧ていないが,宗教・信仰に関心がある+人達は, 「超自無的存在+を認め ているが,同時に「宗教の弊害+も感じており,宗教に対する態度ほ横棒的なものとほ考 えられないo 「宗教団体に所属せず,宗教・信仰に関心もない+人達と「宗教に反対である+人達は ともに宗教を否定的に捉え, これほ, 「宗教の幣害+を感じ, 「神仏の存在や加責+を信じていない。 「宗教に反対である+人達において特に顕著にみられた。 ところが,中国の大学生においては,宗教態度と宗教観の問にある程度の関連が認めら れたが,一部のグループにおいては,その関連はあまり明瞭でほなかった.この点におい て,日本の大学生とほ相違がみられた。 宗教態度と宗教観の間に関連が認められたのほ, 熱心に信仰している+人達, い+人達, G lの「ひとつの宗教団体に所属し, G2の「宗教団体に所属しているが,あま り活動していな G5の「宗教団体に所属せず,岸教・信仰に閑・ヒ♪もない+人達とG6の「宗教 に反対である+人達であるが, G3の「既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰 をきちんと持っている+人達とG4の「宗教活動はしていないが,宗教・宙仰に関心があ る+人達においては,その関連はあまり明瞭ではなかった。 132 張 また, 日昇・高木 ノ秀明 「ひとつの宗教団体に所属し,熱心に信仰している+人達ほ,宗教を相当肯定的 にみているが, 「神仏の存在や加護+を信じているわけではない。 「既成の宗教は信仰していないが,自分自身の信仰をきちんと持っている+人達ほ, 仏の存在や加護+をあまり信じていないが, 「神 「宗教の幣害+もあまり感じていないようで あり,結局,自分自身の信仰を持っているわ桝こぅいてほ不明瞭である. 「宗教活動ほしていないが,宗教・信仰に関心がある+人達は,宗教や信仰に関心があ る理由についてほ,その宗教観からほ明らかでない。むしろ,中国の近年の動向が,青年 の中にこの事うな態度を育てつつあるのかもしれない.この点について,以下考察してみ よう。 70年代末から始まった中国の経済改革はすでに10年目に入ったが,経済改革の進行と対 外開放による中国青年の精神構造,社会認知と社会意識の変化ほ極めて大きい。学習意欲 が一段と強くなり,外来文化と伝統文化に対するイメージの変化も出て来たo中国伝統文 化の保守性,後進性,現代生活や現代思想とのずれなどに対する批判の声ほますます高く なった。中国現代青年の意識と観念を更新しようという動きが現われ,精神構造と意識観 念において大きな変化がみられるようになった。 このため,中国青年は前のようにマルクス主義と毛沢東思想だけを求めることをやめ, いろいろな新たな思想観念を追求する傾向が強くなった。宗教観についても,一つの社会 意識として,中国青年の関心がますます高くなっていることが考えられる。この傾向が本 研究の結果にも反映されているのでほないかと推察される。 【謝辞】本研究調査の実施にあたっては,北京師範大学林崇徳教授,同中継亮助手,天 津師範大学沈徳立教授,華南師範大学菓忠根副教授,内蒙古(内モンゴル)師範大学張慕 薙教授,香川大学短期大学部掘啓造助教授,横浜国立大学非常勤講師新倉涼子博士に多大 な御協力をいただきました。記して謝意を表します。 また,調査項目の中国での印刷及び実施を御指導いただいた北京師範大学児童心理研究 所所長・教授林崇徳博士に厚く御礼申し上げます。 引 今田 恵1955宗教意識の発達 用 文-戟 牛島義友(蘇)青年心理学講座Ⅰ文化と人生金子書房p.101, p. 104. 金児暁嗣 1987日本人の宗教行動と宗教意識三隅二不二(監)現代社会心理学有斐閣Pp.398-416. 後藤洋文 1981オカルトの意味するもの ジュ1)スト総合特集「現代人と宗教+有斐閣Pp.117-122. 大村英昭 1988現代人と宗教大村英昭・西山茂(編)現代人の宗教有斐閣p.12. 高木秀明 ・青田富二雄・森美奈子1987現代大学生の宗教意識(1), (2)日本心理学会第51回大会発表 論文集, 544-545. 高木宏美1959日本の新興宗教岩波新書Pp.6-7. 詫摩武俊1986青年の宗教意識を探る研究フォーラム朝日新聞1986年10月25日付夕刊 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 付 133 録 Ⅰ・乗数態度質問項目 <日本語> 「あなたは・宗教とどのように関わっていますかo下記の項目のうち,あなた匠あてはまるものを1 つ選び,その番号に○をつけて下さい。+ 1・ひとつの宗教団体に所属し,熱心に信仰している. 2.宗教団体に所属しているが,あまり活動していない。 3・既成の宗教は信仰していないが,自分自身の盾仰をきちんと持っている。 4・宗教活動はしていないが,宗教・信仰に関心がある. 5.宗教団体訂こ所属せず,宗教・信仰紅関心もない. 6.宗教をこ反対である. <中国語> 「以下共有六千同塵,邸一項這合千体泥?靖只将造合千体的一項,用tiO”把速一項約数号圏起来.+ 1.仇属干英一宗教団体井熱心地膚仲之。 2.仇属干某-宗教団体,但不太参加宗教括功o 3・畠然井不信仰既成的宗教,但自己有明碑的宗教信仰。 4.畠然不参加宗教括功,但夫心宗教、宗教信仰等何題. 対宗教,宗教信仰也莫不失心。 5.既不束属干任何宗教団体 6.反対宗教。 ⅠⅠ.乗数観賞間項目 <日本語> 「あなたは,宗教や信仰についてどのようVこ考えていますかoそれぞれの萌目について, あなたの考 えにあてはまるところに1つ○をつけて下さい+ (「非常にそう思う+, 「すこしそう思う+, 「あまりそ う思わない+, 「まったくそう思わない+の4肢択一) 1.第Ⅰ尺度(「心の支えとして宗教を肯定する+尺度)項目 (1)信仰心を持つことで,安らぎや幸せを感じることができる。 (2)宗教活動には,活動そのものに一体感があり,充実感を得ることができる. (3)信仰心を持つことによって,心が洗われる。 (4)宗教活動中こよって,皆で同じ体験を共有し,共感することができる. (5)宗教は,人の手に余る哀しみを和らげ,率いとなる。 (6)宗教活動を通じて,信者同士のつながりができ,発しさを感じることができる。 (7)信仰心は,心の拠り所や生きがいとなる。 (8)盾仰によって,自己を内省し,反省することができる. (9)宗教は,人生観,世界観,価値観の基準を与えてくれるo (10)盾仰心を持つことによって,自分の考えや主張を確立することができる。 2.第Ⅱ尺度(「宗教の弊害を指摘する+尺度)項目 (1)宗教には,排他性や他への攻撃性,差別がみられる. (2)宗教組織は,強潮的である。 (3)信仰は,盲目的で,他を顧みない。 (4)信仰のために,他に迷惑をかけても気づかなくなる。 I(5)宗教活動は,生活を束縛する。 (6)宗教ほ,偽善的である。 (7)宗教は,国の考えに影響し,政治に利用され,争いK:発展する。 (8)信仰は,形式的,一時的になりやすい. (9)宗教活動は,金銭に結びつき,営利に陥り易い. (10)宗教によって,思想が偏り,物事を客観恥科学的,論理的に見ることができなくなる. 3.第Ⅱ尺度(「神仏の存在や加薬を信じる+I-尺度)項目 (1)神は存在する。 (2)自分の心の中に仏がいると思うo 張 134 日昇・高木 秀明 (3)いつも,神に見守られていると思う。 (4)背後霊に護られていると患う. (5)人間は,心の修行をL,正しい行為を重ねることで,その使命を全うして霊界に戻り,輪廻・ 転生を繰り返しながら高次の段階に進む。 4.第Ⅳ尺度(「宗教を人間の弱さの現われと捉える+尺度)項目・ (1)信仰心とは,自分以外のものにたよる心である. (2)宗教は,自信を失った人間の逃げ場となる。 (3)信仰を持つことは,他力本願で,消極的である。 (4)信仰は,精神安定剤の役割をはたす。 (5)宗教とは,大いなる自然の力に恐怖した人間の自己防衛手段である. 5.第Ⅴ尺度(「宗教を人との和や愛情と捉える+尺度)項目 (1)信仰とは,明るく菜しい家庭を築き,円満を保つことである。 (2)盾伸することによって,お互いに助け合う気持ちを養うことができる。 (3)信仰とは,感謝する気持ちを学ぶことである。 (4)信仰心を持つことによって,人との交わりに我を出さず,和を持って接することができるo (5)宗教心とは,自分の育った土地や風土への愛情を持つことである。 (6)信仰心を持つことによって,生き物に対し,愛情が深くなる。 (7)宗教心とほ,自分の愛し,信じるものを敬い,重んじることである。 6.第Ⅵ尺度(「宗教に反対する+尺度)項目 (1)理屈抜きで「すごい+と感じられるような,感覚的で神秘的な力を認めているo (2)自然の中には,人間を越えたものが存在する. (3)宇宙をコントp-ルする大きな何かが存在する。 <中国語> 「清玖真岡凄下列短句,板据件自身的判断,瓜短句右側的四紳不同的判断屡次中・逸捧与件相遣合的 (「完全是送祥+, 「大体是速梓+, 「大体不是送梓+, 「完全不 一群,象所挙例子部梓,用"○′′圏起来+ 是送梓+,四秤判断居次中速捧相違合的-秤.) 1.第工尺度項目 (1)怖有宗教信仰之心,可以感受到安然与幸福o (2)通達宗教活劫,有-神和括劫合力ー体的感受,仇而得到充冥感. (3)怖有宗教信仰之心,可以洗礼人的売魂。 (4 由宗教括劫,可使大家共有,共感相同的志度体晩, (5 宗教可以伸姶人以温暖之手,解消愁哀,救渡人生。 (6 遺迂宗教活功,可以瑛結信者同士,共享快宋。 (7 宗教信仰,能威力人的精神支柱、人生日栃。 (8)由宗教信仰,能対自己進行内情,反省。 (9)宗教能袷我∬]形成人生乱世界魂,併任親的柘准. 払Q)仔有宗教信仰之心,可以南立自己的思想和主臥 2.第Ⅱ尺度項目 (1)宗教,是排他性、対他人攻舌性及差別性軌 (2)宗教姐貌是強御的。 (3)宗教信仰是盲目的、不頃共他的。 4 労了自己的宗教信仰,即使袷他人添麻煩,也竃不在乎o 5 宗教活劫束縛人的生活。 6 宗教是偽善的。 宗教対国家的指専思想施加影晩官利用政治,専致紛争. 7 8 宗教膚仰是形式的、一対可以簡単形成的。 (9)宗教括葡萄金銭相違錆,易干菅私舞弊。 (10)宗教,使人的思想偏寓正嫡軌道,仇而不能客現地、科学地、遣輯地看待事物o 3.第Ⅱ尺度項目 (1)神是存在的。 大学生の宗教態度と宗教観に関する日中比較研究 我玖労,在我的心中有併的存在. 我想,我始終都受到神的保佑。 4 我想,我受弼背后神泉的守折。 5 人,逆行心的修行、重夏着正文的行カ,及而在完成使命,返TB晃界之后,再托固韓生,循珂往 宴,以致述入更高一簸的境界. 4.第Ⅳ尺度萌日 (1)宗教信仰之心,是依頼干身外之物而存在之心。 (2)宗教是失去自信的人逃避場。 (3)宗教盾仰,是外力的普渡放生之雇,困而是消扱的. (4)宗教信仰起到一千精神安定剤的作用。 (5)所謂宗教,是人糞困恐怖干大自然的威力而想出的-秤自我防丑的手段o 5.第Ⅴ尺度項目 (1)由宗教盾仰,可以建立明快的家庭,保持莫満幸福。 2 3 (2)宗教信仰,可鹿人与人之内界成相互帝助的晶虞. (3)宗教倍仰,長盛人学会感謝的情感体軌 (4)通達宗教活功,可以使自己不以我労先,而是以"和”カ出炭点去和他人交往。 (5)宗教之心,是対弄青白己的土地,夙土的深厚重感. (6)怖有宗教宿仲之心,可以加深対生命之物的愛。 (7)所塀宗教之心,是対自己的所愛,所膚之仰慕和崇敬。 6.第Ⅵ尺度項目\ (1)全英明奇妙地感到有-秤偉人的,感官上的、神秘的力量地存在。 (2)在大自然中,有超人美的宗西存在。 (3)控制宇宙的什/i超然大物是存在的. 135