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Page 1 Page 2 Educati。n 特設科目の特色は、 単独の学部で設置が

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Page 1 Page 2 Educati。n 特設科目の特色は、 単独の学部で設置が
林望講演会「英語で暮らしてみました」
5月10日、日吉キャンパス来往舎シンポジウムスペースにて林望講演会が開催された。林
氏は作家、書誌学者であり、塾昌。「いっさい外国語を勉強することなく」英国で研究生活を
始めた林氏が、「英語で暮らす」体験を通じて感得した言葉の奥深さ、言語習得の意義と魅
力について語ってくれた。会場には150名を上回る来場者があり、席に座れない学生も多く
いたが、美しい日本語と示唆に溢れる林氏の話を、みな熱心に聞き入っていた。以下、来場
者の一人であり、林氏と親交の深い室真理子氏に当日のレポートをお寄せいただいた。
NozumuHayashi−lnspirationtoReachaHigherPlane
Mariko Muro
lnstructorofKeioResearchCenterforForelgnLanguageEducation
EversincelsawNozomuHayashi,ssmiHngfaceonthepostersoncampus,lLookedforwardtotheinspEnngandentertainingtaIk
thatい〟aSCerlainhewouldgive・VVaSnOtdisappoInted・NozomuHayashi.aLsoknownasLLRinbo−SenSei”gaveataIkthatvvassofull
ofbothfunandinsplrationthatwhenIfirstlookedupattheclocklfoundthatanhourhadgonebywithoutmynoticlng●t・
Duringmyrecenttwo−WeekstayinEngland,lreadthebookNozomuHayashiwroteonhisfirstfewmonthsinEngland・Hislectu「e
waslikeaseque.tothatbook.giv■ngbackstagedetailsonhissearchforsuitablelodgings,theunivers■tyPrOfessor’sfamiLyhefirstlived
withinLondon,andtheenchantedtimehespentatthemanorhouseoftheauthorLucyBostoninthevi”ageofHem■ngfordGrey・His
skHlfuHmitationofthelocaEaccentbroughtpeaIsofEaughterfromtheaudiencethatpackedtheroom・
NozomuHayashiencouragedtheyoungerpeopleintheaudiencetotakerisksandlearnfore■gnlanguagesbyjumpingEnandliving
intheculturewheretheLanguageisspoken.0nIylnthatwaycouldone
IearnhowthatIanguageisusedandhowitbecomesalivetothespeakers・
Learn more aboutJapanese cuIture before departure.and taIkto the
特設科目 科目紹介
特設科目 履修希望状況
2006年度の研究活動について
EyesontheFuture:ExpandingtheMeans
OfLanguageandCultura=」nderstanding
ドイツ語による多読の実験授業
アルベルトうーシュ名誉教授講演会
コラム:語悦同舟(4)私の英語遍歴から
Announcements
外国語ラウンジ リニューアル・オープン
NetAcademyについてのお知らせ
編集後記
6 6 7 7 8 8
シンポジウム「多言語・多文化の学校を考える」
1 2 4 5 5
林望講演会「英語で暮らしてみました」
KロORmSmARCエCmZ↓mRrORrORm一GZrAZGUAGmmDUCA↓一〇Z
CONTENTS
Eocal people after arrival.especially the old,Who speaklanguage
COrreCtlyandhavethetimetotalk.
l came avvay from thelectu「e wondering exactEy what gave
Nozomu Hayashitheconfidenceand senseofadventurethatenabled
himtojumpintoBritishsocietyandbesothoroughlYembracedbythe
PeOPLeheencountered.
lfirstmetNozomuHayashimanyyea「SagOinHawaiiwhenhewas
visiting his father,futuroLoglSt Yujiro Hayashi・At the time he vvas
aroundtheageofthestudentsinhisaudience・Hevvasalvvayssmiling,fuH
Ofthesophisticatedkindofwitthatonlyarisesf「OmtrueLearnlnganda
liveLyandcuriousmind.
Afterthelecture,lwonderedwhether his activeand curious mind
arosefromhislearmng,0rtherichandlivelyatmosphereofhisfamlly・Or
perhapsherepresentsthesortofenergyhisgenerationhadandwhich・
sadly,aPPearSlike to have been Lostin this generation of students・
NozomuHayashi,sEectureinspiredme,however,tOkeepsearchingforthe
depth
oftheir
potentialand
to
continue
beLieving■n
the
curiosityand
senseofadventurethatliesvvithin,WaitlngtObediscovered.
特設科目 科目紹介
特設科目の特色は、単独の学部で設置が難しい科目、技能やスキルの向上に特化した科目ということになっています。塾生
のニーズは相変わらず英語(しかも資格試験対策科目)に集中していますが、今号では英語以外の語学の中から、特に個性的で
興味深い取り組みを行っている4科目をご紹介します。「口頭表現の実践」「lT時代の発信型言語習得」「精緻な文法を極める」な
ど、それぞれの科目の豊かな内容を通じて、慶應義塾の外国語教育の懐の深さをお感じいただければ幸いです。
外国語教育研究センター語種別主任 白崎 容子
コミュニケーション能力アップをめざす既習者向けの科目。昨
ぼ同じ状況だ。じっくり理屈を考えるのでなく、ロ出嵯の判断で、
年の開講で、イタリア語という「マイナーな」言語の既習者が、少
おおまかでもいいから状況を把握することが、なにより尊重され
人数とはいえ日吉キャンパスに存在することが判明しただけで
る。日本語のイタリア語式発音にも知らず知らずのうちに慣ら
も、大きな収穫である。一貫教育校で学んだ、趣味で独学した、
される。アジモートミキーコ!と呼ばれた橋本美智子さんが、安
親の仕事の関係でイタリアに住んだことがある、といった経済・
治毛戸幹子さんではなくてどうやら自分のことらしいと気づく
法・商・理工学部のイタリア好きの学生たちが、ネイテイヴ教員の
のにさして困難はないかもしれないけれど、日吉でこうした異文化
もと、しばし現地にいる気分に浸ってコミュニケーションを交わ
体験を積んでおけば、いざ、現地に降り立ったときのカルチャー
す。テキストはリス二ンク教材《Ascoltami!≫。レストラン、銀行、
ショックの緩和には有益だろう。
友人の家などで繰り広げられる会話を聴いて耳を慣らし、語彙を
また、一口に「既習者」といっても、レベルが均一というわけに
増やし、シテユエーションにあわせた会話に自ら挑戦する、とい
はいかない。その点、先生にも苦労がおありのようだが、理解度
う展開そのものは、とりわけ目新しいというわけではない。が、
の高い人がそうでない人に説明することにより、レベルの高い学
文法の説明はほとんどないので、ひたすら勘を働かせて理解する
生は通訳の真似事みたいな練習もさせてもらえることになる。
ことが求められる。文字通り、イタリアにいる気分に浸ることを
余儀なくされる授業なのだ。
「
科目名は、センターにすでに設置されている他言語にならって
「表現技法」とした。昨年、センター主催の講演会に講師としてお
担当のダニエーレ・ペンナッキア先生は、イタリア政府派遣の
見えになったイタリア語同時通訳の田丸公美子さんが、このネー
訪問講師として昨秋赴任された。日本および日本人に対する先
ミングに驚いておられたのが記憶に新しい。自然発生的なエス
入兄は何もないままの来日である。日本人もイタリア人と同じ
プリが精髄のイタリアのお国柄と《表現技法≫という言葉はミス
ようにイタリアのことがわかると思っておられるから、油断はな
マッチなのだろうか。
らない。いざとなれば日本語でどうにかなるだろうといった甘え
も通用しない。ひとりイタリアの小さな町に放りこまれたのとは
外国語教育研究センター特設科目講師 高田 康一
′「
アラビア語文法はその精緻さで名高い。井筒俊彦氏は名著『ア
い。困ったことに、この風潮にのって学生たちの文法に対する意
ラビア語入門』の序文で、「精巧を極めた、そして無限に複雑な機
識があまりに低い。たとえば、格について、日本語では、ある語
械を持つ時計のようなもの」とアラビア語を評した。井筒氏の直
を目的語にするのに「を」をつける。では、英語ではどうするの
弟子二人の薫陶を受ける幸運に恵まれた私の二十代は、初期イ
か。こう尋ねて、答えられる学生がいない。英語では語順が格を
スラム史に関する史料を正確に読めるようになることを目標に、
決定していることにうすうす感づいているだけなのと、はっきり
アラビア語文法に明け暮れた。心底文法が楽しかった。正規の
意識しているのとでは雲泥の差である。もちろん、文法舌痴の責
授業のあとにしていただいた個人授業が終わってからの酒の席
任を学生だけに負わせるのは酷であって、英語教育における文法
でも、恩師との会話はアラビア語文法に終始した。この語は何格
軽視、もっとはっきりいえば英語教師の文法力不足がこの事態を
だから意味はこうだ。いや違う、何格だから意味はこうだ。議論
招いていることはいうまでもない。
はつきなかった。はたからみれば一語について一時間以上も議
ある言語の文法を知ることは、その言語の原理を知ることであ
論しているのは正気の沙汰ではない。それが十年以上も続いた。
って、それこそが語学習得の早道であることを、これからも授業
今の自分があるのは、このときの鍛錬と(自分でいうのはてれく
を通じて、学生たちに訴えていくつもりである。
さいが)注いだ情熱のおかげだと思う。
しかし今や文法の権威は地に堕ちている。オーラル・コミュニ
ケーション能力なるものがもてはやされ、文法は無用の長物扱
2
法学部准教授 楢橋=アンリ,ナタリー
今年度、外国語教育研究センターの特設科目として「フランス
紹介、趣味、余暇の過ごし方、など)をあたえ、音声資料を聴き取
語表現技法1」が装いをあらたに開講された。各学部のフラン
る練習をおこなうとともに、学生を小さなグループに分けて、間
ス語初習者を対象とする会話表現の授業である。これまで外国
違いをおそれず「フランス語で話す」ことを体験させる。もうひ
語教育研究センターの設置講座にフランス語の入門クラスの授
とつは発音矯正で、微妙な音の違いに気づかせたり、日本人学習
業がなかったことから、それを埋めるのが急務と考えてのこと
者にとってとくに困難な発音を反復練習するなどして、フランス
だった。正直なところ、不安もあった。学部の授業が年ごとに充
語の正しい発音を身につけさせることである。
実していくなか、いったいどれくらいの学生がこのプラスアルファ
この授業に多くの意欲ある学生をむかえることができたのは
の授業を履修してくれるのだろうかと。ところが幸いなことにそ
まずは成功といえるだろうし、学部の授業を補完しようとするこ
れは杷憂となった。わたしたちの予想をはるかに上回る数の学
の種の授業への潜在的なニーズがあったことを示してもいる。し
生が集まってくれたのである。
かし問題もないわけではない。学生の数が適正な規模を超えて
では各学部に設置されている多くの授業との違いは何か。フ
いるために、ひとりひとりに充分な発言の時間をあたえることが
ランス語を学習する際に、文法の規則を習得することが不可欠
できない。さらに学部によって、また学部のなかでも担当者や使
なのはいうまでもない。当然、学部の授業はその多くの時間を文
用テキストによって、必然的に文法の進度に差があるために、時
′− 法の説明にさくことになる。だがその反面、限られた時間の中
で、口語フランス語の実践的な練習は不足しがちだ。学生のなか
として学生のあいだにレベル差が歴然としてしまうことがある。
には、ネイテイヴ教師の授業を一度も経験しないまま、学部のフ
者に関しては、外国語教育研究センターの学部横断的な性格を生
ランス語学習の課程を終えてしまう者も少なくない。口語表現
かして、学内で使用されている教材の種頬とそれぞれの進度を調
の実践に重点をおいたこの授業では、フランス語を「話す」「聞く」
査・把握するだけでも、一定の改善が期待できるのではないだろ
のコミュニケーション・ツールとして使ってみたいと思うすべて
うか。
今後、これらの問題は解決していく必要があるだろう。とくに後
の学生の要望にこたえること、そして学部の授業で学んだ(ある
あたらしい授業はまだ試行錯誤を繰り返しているところだが、
いはいま学びつつつある)知識を現実的な場面で試し、補うこと
それでも学生たちはのびのびとして、また熱心に参カロしてくれて
を目的としている。ようするにいまある矢口識をもとに、フランス
いる。はじめの頃の控えめな態度を克服し、少しずつ、ひとりひ
語で会話することに親しむ場、トレーニングする場を学生に提供
とりがみずから主体的にフランス語と向きあうようになってき
するということだ。
た。そしていつか全員が臆することなくフランス語で話せるよ
実際の授業は以下の二つの作業を中心におこなわれている。
まず、個々の学生たちが学部の授業で学ぶ文法の進度に配慮し
うになれたら−そのときこそ、この授業がほんとうに成功した
といえるときなのだろうと思っている。
ながら、毎週、日常生活に関連する異なった会話のテーマ(自己
闇
外国語教育研究センター特設科目講師 宮澤 淳一
パソコンでロシア語を操り、ロシア語でのインターネットの世
んなレヴ工ルの語学力でも可能であり、それを通じて語学力をい
界に乗り出す−「ロシア語で発信しよう」という副題をつけた
っそう高めるべきである。そういう意味で、このクラスはロシア
この講座は、オンラインでのロシア語での「受信」と「発信」を実
語「初心者」も歓迎している(実は「第3・4外国語」としてロシア語
践しながら語学力と「リテラシー」を高めるクラスである。
を履修したい三田キャンパスの学生が潜在的に多いことがわか
英語圏に始まったインターネットは、日本同様、ロシアでも普
ってきたし、彼らは意欲的で、習得も速い)。
及が進み、今や大量のロシア語テキストが電脳空間に存在する。
端末教室を使った授業では、それぞれのレヴ工ルでパソコンを
英露バイリンガルのサイトも有用だが、やはりロシア語を知って
操作し、ロシア語用の検索エンジンからネットサーフィンに繰り
いてこそ触れられるコンテンツも多い。
出す(「初心者」は「紙」の教科書を用いた学習も同時に進める)。
ところが、すでにかなりのロシア語力を習得した学生でも、日
ロシア語で電子メールを書いたり、授業専用掲示板でロシア人や
本語と英語のサイトしか見ない人が多く、パソコンでロシア文字
本学卒業生と交流したりもする。春学期は「読み=受信」が中心
を打ち込むことすら意外にやっていない。本学のパソコン端末
だが、秋学期には「書き=発信」に重心を移し、ウェブサイト(ブロ
では各国語が自由に打てる設定になっているのに、これでは宝の
グを含む)の作成と、「ウイキペデイア」(ロシア語版)への投稿な
持ち腐れである。このクラスはそんな状況を打破して、ロシア語
どをしてもらおうと考えている。
でも「リテラシー」ができるように訓練する場である。
読み書き(受信・発信)の能力を意味する「リテラシー」とは、ど
相恩W$口雷電屯恩『KEl0RESEARCHCENTERFORFOREIGNLANGUAGEEDUCATl0N 2007.Ⅵ)l.13 3
特設科目 履修希望状況
日 吉
曜日
時限
科 目 名
三 田
定員
応募
者数
英語
科 目 名
定員
応募
者数
英語
月 ・3
英 語 最 上 級 ア ドバ ン ス ト英 語
9
水 ・5
英 語 最 上 級 ア ドバ ン ス ト英 語
水 ・4
英 語 最 上 級 25
10
火 ・2
英語翻訳
木 ・2
英 語 最 上 級 金 ・3
英 語 最 上 級 水 ・4
ア ドバ ン ス ト英 語
ア ドバ ン ス ト英 語
25
8
木 ・5
英 語 テ ス ト対 策 ア ドバ ン ス ト英 語
25
10
木 ・5
英 語 異 文 化 トレ ー ニ ン グ
25
49
火 ・3
英 語 ドラ マ
15
木 ・2
英 語翻 訳
木 ・1
英 語初 級
木 ・2
英 語 テ ス ト対 策 T O E F L (Ⅰ)
木 ・2
英 語 テ ス ト対 策 水 ・3
25
16
15
15
T O E F L (Ⅰ)
30
58
英 語 テ ス ト対 策 T O E F L ([)
30
71
火 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)上 級
30
50
13
火 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O 目 C (Ⅱ )上 級
30
45
20
15
火 ・2
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)
30
15 1
30
58
火 ・2
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅲ )
30
14 0
30
87
水 ・3
英 語 テ ス ト対 策 T O E lC (Ⅰ)
30
30
T O E F L (Ⅱ)
30
68
水 ・3
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅱ )
30
71
英 語 テ ス ト対 策 T O E F L (Ⅰ)
30
112
月 ・4
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)
30
67
水 ・3
英 語 テ ス ト対 策 T O E F L ([)
30
51
月 ・4
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅱ )
30
64
土 ・3
英 語 テ ス ト対 策 T O E F L (V V ritin g )
25
8
月 ・3
英 語 経 済 ・金 融 (Ⅰ)
30
72
火 ・4
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)
30
86
月 ・3
英 語 経 済 ・金 融 (Ⅱ )
30
71
火 ・4
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC ([)
30
68
月 ・4
英 語 法 律 ・法 務 (Ⅰ)
30
23
火 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)
30
68
月 ・4
英 語 法 律 ・法 務 ([ )
30
25
火 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC ([)
30
68
火 ・1
英 語 ア カ デ ミ ッ ク ・ラ イ テ ィン グ (Ⅰ)
25
37
月 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)
30
10 5
火 ・1
英 語 ア カ デ ミ ッ ク ・ラ イ テ ィ ン グ (Ⅲ)
25
26
月 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E lC ([)
30
96
月 ・3
英 語 オ ー ラ ル ・プ レ ゼ ン テ ー シ ョン (Ⅰ)(初 級 )
20
46
金 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E IC (Ⅰ)(上 級 )
30
45
月 ・3
英 語 オ ー ラ ル プ レ ゼ ン テ ー シ ョン (Ⅲ)(初 級 )
20
47
金 ・5
英 語 テ ス ト対 策 T O E lC (])(上 級 )
30
44
火 ・4
英 語 ア カ デ ミ ック ・ラ イ テ ィ ン グ (Ⅰ) ̄
25
32
月 ・3
ドイ ツ 語 表 現 技 法 4
25
7
火 ・4
英 語 ア カ デ ミ ック ・ラ イ テ ィ ン グ ([ )
25
27
火 ・4
ドイ ツ 語 表 現 技 法 5
25
4
金 ・4
英 語 オ ー ラ ル ・プ レゼ ン テ ー シ ョン (Ⅰ)(初 級 )
20
54
フ ラ ン ス語
金 ・4
英 語 オ ー ラ ル ・プ レゼ ン テ ー シ ョン (Ⅲ)(初 級 )
20
25
月 ・3
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 3 (Ⅰ)
20
9
火 ・2
英 語 ア カデ ミ ッケ オ ー ラル ・コミ ュニ ケ ー ション
25
月 ・3
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 3 (Ⅲ )
20
7
月 ・4
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 4 (Ⅰ)
20
18
25
20
ドイ ツ 語
ドイ ツ 語
月 ・2
ドイ ツ 語 表 現 技 法 1
25
6
月 ・4
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 4 ([ )
20
17
火 ・4
ドイ ツ 語 表 現 技 法 2
25
4
木 ・2
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 5 (Ⅰ)
20
9
水 ・4
ドイ ツ 語 表 現 技 法 3
25
6
木 ・2
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 5 (Ⅲ )
20
9
ロシア語
フラ ン ス語
水 ・4
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 1 (Ⅰ)
20
28
金 ・3
ロ シ ア 語 表 現 技 法 1 (Ⅰ)
25
6
水 ・4
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 1 ([)
20
30
金 ・3
ロ シ ア 語 表 現 技 法 1 (Ⅱ)
25
7
木 ・1
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 2 (Ⅰ)
20
18
水 ・3
ロ シ ア 語 表 現 技 法 2 (Ⅰ)
25
6
木 ・1
フ ラ ン ス 語 表 現 技 法 2 (])
20
13
水 ・3
ロ シ ア 語 表 現 技 法 2 (Ⅱ)
25
7
水 ・2
中 国 語 聴 解 2 (Ⅰ)(最 上 級 )
25
3
水 ・2
中 国 語 聴 解 2 ([)(最 上 級 )
25
10
ロ シア 語
火 ・4
ロ シア 語 聴 解
中国語
25
13
中国 語
火 ・4
中 国 語 聴 解 1 (Ⅰ)(
上級)
25
5
月 ・5
中 国 語 表 現 技 法 2 (Ⅰ)(最 上 級 )
25
7
火 ・4
中 国 語 聴 解 1 (] )(
上級)
25
1
月 ・5
中 国 語 表 現 技 法 2 ([)(最 上 級 )
25
7
金 ・3
中 国 語 表 現 技 法 1 (Ⅰ)(上 級 )
25
10
金 ・3
中 国 語 表 現 技 法 1 (] )(上 級 )
25
6
金 ・4
ス ペ イ ン 語 表 現 技 法 3 (Ⅰ)(上 級 )
25
11
木 ・3
中 国 文 翻 訳 (Ⅰ)(最 上 級 )
25
7
金 ・4
ス ペ イ ン 語 表 現 技 法 3 (Ⅱ )(上 級 )
25
11
木 ・3
中 国 文 翻 訳 ([)(最 上 級 )
25
6
イ ン ドネ シ ア 語
水 ・1
中 国 語 表 現 技 法 2 (Ⅰ)(最 上 級 )
25
10
月 ・3
7
30
25
金 ・2
16
中 国 語 表 現 技 法 2 (] )(
最上級)
イ ン ドネ シ ア 語 ベ ー シ ッ ク 1
水 ・1
イ ン ドネ シ ア 語 ベ ー シ ッ ク 2
30
1
スペイン語
月 ・2
スペ イン 語
水 ・2
ス ペ イ ン 語 表 現 技 法 1 (初 級 )
25
13
金 ・2
ス ペ イ ン 語 表 現 技 法 2 (中 級 )
25
8
金 ・1
※応募者数は実際の履修申告者数ではありません。
ア ラ ビア 語
水 ・3
ア ラ ビ ア語
30
21
水 ・4
ア ラ ビ ア語
30
9
イ タ リア 語
J
曜日
時限
火 ・3
イ タ リ ア 語 表 現 技 法 (Ⅰ)
25
9
火 ・3
イ タ リ ア 語 表 現 技 法 (Ⅲ)
25
9
2006年度の研究活動について
外国語教育研究センター副所長 境 一三
2006年度は外国語教育研究センターにとって画期的な年でし
ロジ工クト、6)デジタル・コンテンツ・プロジェクトの6つに分け、
た。というのも、私たちの研究活動が、外国語教育研究の分野で
各プロジェクトがそれぞれ複数のテーマについて研究しつつ、相
は全国で初めて私立大学学術研究高度化推進事業「学術フロン
互に関わり合い、全体として一つの有機体として機能するように
ティア」に選定され、5年間にわたり年間4420万円の大型資金を
デザインしました。
運用して進めることが認められたからです。
r
去る5月29日行われたプロジェクト全体会議では、各プロジェ
「行動中心復言語学習プロジェクト」と名づけられたこの研究
クトの研究報告がありましたが、多方面にわたる興味深い報告は、
は、幼稚舎から大学院にいたる慶應義塾全体の外国語教育を対
この学術フロンティア事業の広がりと深さを物語っていました。
象とし、その高度化を研究の面から下支えする目的で企画されま
特筆すべきは、この事業では少年期から青年期までのさまざまな
した。それは、英語教育を軸として、塾内の外国語教育の一貫性
年齢層の外国語学習者を対象に、その外国語能力や異文化間コ
を高め、さらに塾生の複言語コミュニケーション能力を向上させ
ミュニケーション能力の開発に関わるさまざまな試みが行われ
ることを中心的課題として据えています。そして、最終的には言
ているということです。これは他の教育機関にはなかなかまねの
語教育のフレームワークを慶應発として世に問う予定でいます。
できない、慶應ならではのことだと思います。
そのために、全体を1)言語教育政策提言プロジェクト、2)複言
2007年度は、研究体制の改変を行いますが、それにより研究の
語・複文化能力開発プロジェクト、3)英語一貫教育プロジェクト、4)
さらなる進展が期待されます。皆さんにも、どうぞ研究の動向を
異文化間コミュニケーションプロジェクト、5)自律・協働学習プ
見守っていただきたいと思います。
EyesontheFuture:ExpandingtheMeansofLanguageand
CulturaIUnderstanding
AOPプEjジ工クト常勤研究補助員 ClydeHenryLewis,Jr.
Ofthemethods usedfo「IanguageacqulSitionandcultural
「
and Stanford Universlty
understanding,lmme「SionintoglVen enVironments has proved
decided that the addition of
the most「e=able.Althoughimmersion may be p「efer「ed,the
Videowould give more ofa
COStmayhinderopportunitiesformanystudents.KeepIngthis
VOice to students,thereby
in mind faculty members from Keio UniversIty,Reitaku
adding vvords,Sights,
UniversEty.andEmeryHighschooldecidedthatanotheroptFOn
SOunds.and a bit more
VVaS needed,hence the bi「th of Broadening Perspectives:
feeIing to how students
Understanding Culture Through Photog「aphy(∪.C.T.P).
Vievv.and present their
∪.C.T.Pwasdesignedtop「ovidestudentswiththeoppo「tunity
「espectivecultu「es.
Of experienclng anOther cultureinits naturalsettlng VVithout
Fortheupcomngterm,
the hefty prlCe tag.Students from the threeinvolved
StudentswiHbetaughthow
institutionswereg「antedtheopportunityofmeetingweeklyto
to c「eate.edit,and upIoad short films ont00ur Webslte.
discusstheir respective cultures.Iivevia video conferencing
Students willalso have multlPIe means of communication on
equlPment.By meetlngIive,Students had the chance to see.
the websil:e tOinteract outside the confinements of a90
understand,andaskwhypeopIeviewthei「cultureindifferent
minute class.Students wouJd be aEIowed tointeract with one
VVayS,Studentswere responsiblefortaking photos,uPl0ading
anotherandgivefeedbacktotheirpeersabouttheshortfiLms.
itontoourwebpage.anddescribinghowthatparticularpICtU「e
ForafinalproJeCt,StudentsvviH p「esenttheirp011shedproduct
represented their culture,th「ough theirindividualeyes.By
tothei「classmates.asweH as others who maYWish toview
incorporatlng aH ofthesevariables,thefacuIties hypothesized
them.
thatthestudentswouIdbecome’’friends’’,therebyseekingto
betterunderstandandrespectoneanother’scultu「es,
The underlylng theme for Broadening Pe「spectivesis
Creatlng OPPOrtunitiesfo「studentstointeractand understand
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悶㊤WS]雷電宅e『KEIORESEARCHCENTERFORFOREIGNLANGUAGEEDUCATlON 2007.Ⅵ)l.13 5
シンポジウム「多言語・多文化の学校を考える−今私たちに何ができるか、何をすべきか」
奈良教育大学 吉村 雅仁
日時:2007年6月15日(金)午後4時∼7時半
場所:慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎シンポジウムスペース
主催:慶應義塾大学21世紀CO[日本・アジアにおける総合政策学先導
拠点−ヒューマンセキュリティの基盤的研究を通して−
『ヒューマンセキュリティの基盤』としての言語政策チーム
共催:外国語教育研究センター 学術フロンティア 行動中心複言語学
習(AOP)プロジェクト
感性のしなやかな子供達にもっと豊かで、「ことばの力」を伸ばす教
育を提供することはできないものだろうか。このような問題意識を共
有する少数の研究者、実践者が始めた草の根運動の第2回目の集まりが
このシンポジウムである。第1回目は「言語教育における多様性につい
て:初等・中等教育における政策と実践」と題して、主として日本の初
等中等教育の現在の枠組みの中で多様な言語への目覚めないしは気付
きを子ども達に提供する実践報告とそれについての議論を行ったが、
今回は実践者ではなく、言語学・コミュニケーション、国語教育、英語教
育の研究者による、言語教育という広い枠組みから見た国語(日本語)
教育、外国語(英語)教育の現状や課題に関する発表と米国の二言語併
用教育に関する講演を通じて日本の言語教育に関する議論を深めた。
当日は平日の夕方であるにも関わらず60名を超える参カロ者があり、
フロアーからも責重な意見や質問が次々と出された。結果として、こ
の問題に対する関心の高さが伺われると同時に、国語教育、日本語教
育、外国語教育のそれぞれが抱える諸問題を共有し、協働して言語教
育を考えていくことができる場を提供できたのではないかと考える。
企画・司会は、古石篤子(慶應義塾大学教授)、吉村雅仁(奈良教育大学
准教授)が行った。
プログラムは2部構成で、前半は各分野の研究者からの発表及び講
演、後半はフロアーも交えてのディスカッションが行われた。以下その
内容を簡単に報告する。
最初の発表は、茨城大学准教授の福田浩子氏による「日本の言語教
育の諸問題:国語教育と英語教育との敵前」であった。文部科学省から
出された言語教育関連の文書の分析に基づきながら、英語・外国語の
問題、国語・日本語の問題を整理し、言語教育としての視点の必要性及
び言語教育政策を継続的に審議する場を設ける必要性を語った。
次に、鹿児島大学准教授の上告順三郎氏から「言語教育としての国語
教育:言語状況に応じた教育をめざして」と題する発表があった。上谷
氏は、PISA型「読解力」への対応を中心とする国語科教育の現状と課
題、「これからの時代に求められる国語力」への対応を中心とする、教
科を超えた国語教育の課題、「国語力」育成という大きな枠組みにおけ
る国語科教育(「国語」力)の位置づけについて述べた上で、各国の言語
教育政策及び読書活動の国際比較の紹介を通じて比較母語教育研究の
視点を示した。
続いて、大東文化大学教授の冨田祐一氏より「言語教育としての英語
教育:異文化間教育の立場からの提言」と題する発表が行われた。冨田
氏は、戦後日本の言語教育政策における英語教育の位置づけの変遷(社
会的要請)と世界の外国語教育の変遷(言語教育学的要請)を踏まえた
上で、英語教育における異文化間コミュニケーション能力育成を提案し、
自らが開発に関わっているえいごリアンをその具体例として紹介した。
最後に、米国コロンビア大学からゲストとして招いたオフエリア・ガ
′■ヽ
ルシア教授の「米国における二言語主義と二言語併用教育(Bilingualjsm
&BilinguaIEducationintheU.S.)」についての講演があった。講演では、
米国の言語状況(その多様性)の説明に始まり、二言語併用教育の背景
(理論的根拠)、二言語併用教育が米国の言語教育政策の中でどのよう
に扱われてきたかに関する歴史の紹介、これからの複言語主義の意義
そしてグローバリゼーションと言語教育について語られた。
発表、講演の後、フロアーから活発に意見や質問がなされた。例え
ば、大津由紀雄氏(慶應義塾大学教授)から「国語力」に関する質問と共
に「言語力」と「国語力」との違いの整理をすべきとの意見、小笠原林樹
氏(元文部科学省主任調査官)からは多言語・多文化の学校を語る際に
教員の資質能力を問題にすべきという指摘、山崎吉朗氏(日本私学教
育研究所専任研究員)から外国語教育=英語教育という意識の危険性
に関する意見、蔵田葺氏(箱根町教育委員会アドバイザー)からは多言
語・多文化に関する教員研修の要望が出された。その他にも多くの責
重な質問や意見があり、この会の今後の方向を考える上での課題が少
しずつ絞られてきたと言える。
′■ヽ
ドイツ語による多読の実験授業
文学部非常勤講師 吉村 創
英語学習においては、英語力を伸ばすのに必須である「英語に触れ
る量」の十分な確保の手段として多読が注目されているが、他の外国語
学習においてこの学習法はまだそれほど…般的ではない。そこで、ド
イツ語による多読の形を模索するため、上記の実験授業を次の3つの
研究目的を設定しつつ実施している:(1)多読により「読む」能力もしく
はストラテジーがどのように、どの程度獲得されるかを観察する、(2)ド
イツ語による多読授業をどのように組み立てると効果的か、英語によ
る多読授業との相違点を探る、(3)自律学習・協
調学習を促進する手段としての多読授業の実施
方法を検討する。これらの研究テーマから、当
実験授業は「行動中心複言語学習(AOP)プロジェ
クト」のうち特に「復言語・複文化能力開発プロ
ジェクト」および「自律・協働学習プロジェクト」
に何らかの貢献をなすものであると考える。
5月8日から7月10日までの毎週火曜日(計10
回)6時限目(18:10∼19:40)に日吉キャンパス
で実施しており、受講者は文学部、法学部、理工
d
学部・理工学研究科からの大学生・大学院生7名。読書は各自が授業外
で行い、授業では読んできた本の紹介を行う。紹介者があらすじやお
気に入りの文章を紹介した後全員でディスカッションに入るのだが、話
題は物語の内容から、使用されている単語の特徴、話し言葉(せりふ・
電話での会話)や歌詞の表現の特徴など、吉葉としてのドイツ語に関す
るものへと広がり、受講者の学びの視点が伺える。しかし、ディスカッ
ションが一番盛り上がるのは、小学生向けのお話なのにハッピーエンド
でなかったり、不可解な登場人物や物語の展開
に出くわしたりして、ドイツ語作品と日本語作品
における発想の違いに驚くときである。受講者
は多読によって文化の違いを学ぶという、多読
学習の新たな一面を見出したようだ。
この実験授業の受講者を募集する際、各学部・
キャンパスおよび一貫教育校でドイツ語を担当さ
れている諸先生方にご協力をいただきました。
この場をお借りして御礼を申し上げます。
アルベルト・ラーシュ名誉教授講演会
DasF「emdsp「achenlernenistSachede「Lerne「selbst.
WiedasEu「OpaischeSprachenportfolioheafenkann.
「学習者自身がデザインする外国語学習−ヨーロッパ言語ポートフォリオはどのように役立ちうるか−」
AOPプロジェクトメンバー 日向 清人
さる4月2日、来
結果などを記録する「パスポート」、(2)学習者が自分の海外体験
往合で行われた講
を含めた学習履歴を書き留めていく「バイオグラフィー」、そして
演「ヨーロッパ言
(3)その裏付けとなる資料集から成っていますが、ラーシュ先生
語ポートフォリオ」
はバイオグラフィーこそが本体だと強調されていました。
につき参加者とし
最大の特色は学習者本人が自ら言語学習のプロセスを管理す
ての立場からご報
るよう仕向けることにあり、最終的には生涯学習をサポートする
告申し上げます。
インフラと位置づけられています。言語学習のプロセスを学習
多様性を確保し
者本人の責任で管理するわけですから、すぐれて個人的な情報で
ながらヨーロッパ人としてのアイデンティーをどう確保すべきか
あるパスポートについては教師を含め第三者の方から見せよと
と模索が続くなか、折しも言語とは何かという問題意識に立っ
は言えません。他面、教える側も「学習者は間違えるものであり、
て、個人にとっての、あるいは社会にとっての言語の役割、その
その間違いを直すことに自分の存在意義がある」という発想を転
習得のあり方が見直されていたというボトムアップ的要素と、政
換して、学習者にとってのアドバイザーないしメンターに徹する
策的配慮からと卜の移動の自由を担保する言語学習等を重視す
ことが求められます。この点、強く感じたのは、ポートフォリオ
る欧州評議会あるいは欧州連合による思惑というトップダウン的
というものが別段新たなシラバス/教授法を教える側に押しつ
要素がうまくかみ合って生まれたのがこのヨーロッパ言語ポート
フォリオです。
けるといったたぐいのものでなく、学習者に責任を持ってもらう
歴史的には、(どこにいても自分でもって行動できるためには
分、むしろ楽になるという意味で歓迎されてしかるべきものだと
いうことです。
どの程度の外国語運用能力が必要かを示した)1970年代の
講演は、ポートフォリオの仕組み自体発展途上にあり、今後は
Thresholdに続いて言語の別を超えて習熟度を共通の尺度で評
職能の評価に直結したポートフォリオや異文化共存への理解を意
価しようという共通参照枠が開発され、次いで、この自律学習を
識したものといった形でその応用に目が向けられようというコ
旨とするポートフォリオが登場という順番になります。
メントで締めくくられました。
ヨーロッパ言語ポートフォリオの要素は三つで、(1)語学検定の
私の英語遍歴から
日吉学事センター部長 栗谷 文治
中級レベルに足を踏み入れたかな、という感触をつか
これを英会話習得の最後のチャンスと決めて英会話
学校入学を思い立ったのは、日吉への人事異動が
めるようになってきました。しかし、先日たまたま
決まった約3年前のことでした。ヒョウラにいく
外国から電話が入って、もごもご言っていたら、
つかの有名な英会話学校があったことも、決意
「英語をしゃべれる人を出してくれ」と言われて
を促しました。それまでの私の英語学習の遍歴
しまったのには、がっかりでした。
といえば、受験英語にあけくれた大学入学まで
受験英語がいかにも悪者のようにいわれるこ
の時代、空白以下といってよい大学生時代、職
とがありますが、この歳で若い人たちと一緒に
レッスンを受けていてそれほど引け目を感じな
員海夕沌刑多での英語学校体験、ほとんどものにな
くて済むのは、受験英語で文法の基礎をきっちり
らなかった通信教育による自学自習、といったと
ころが主なものでした。結果、常に入門・初級レベル
をうろうろして来ました。
一念発起して入学した英会話学校は、日吉キャンパスと至
つれて、いかに話すかだけでなく、何を話すかが大事になっ
近距離にあるせいか、生徒の3、4人にひとりは慶應関係者と
ゆっくりとでも伝えられるようになればうれしいと思いま
いったところでしょうか。学部生、大学院生、わずかながら
す。
とやっておいたかおかげだと思えます。上級に進むに
てきます。いまさら流暢には無理としても、内容のある話を
教昌の生徒もいますが、職員の生徒が見あたらないのは寂
どうすれば要領よく英会話を身に付けられるかなと思っ
しいです。この3年近くの問、ネイティブスピーカーの講師
ている方には、私の長い英語遍歴から、「自学自習は凡人に
と生徒2,3人でのレッスンを、計450時間ほど受けてきたこ
は絶対無理」「習い事はお金を出さなければ身に付かない」と
とになります。牛の歩みのようではあっても、まあなんとか
いうことをアドバイスしたいと思います。
相恩帆椅勅封EiEe『KEl0RESEARCHCENTERFORFOREIGNLANGUAGEEDUCATION2007.Vbl.13 7
一外国語ラウンジ リニューアル・オープンー
2006年度日吉予算管理部門内調整費を用いて、外国語自習室、第3
校舎教員室、教材編集室等の環境整備を行いました。
1.外国語ラウンジについて
これまで学生の自習に利用されてきた外国語自習室は、ラウンドテー
ブルと鮮やかな色彩の椅子が配置され、名称も新たに「外国語ラウン
ジ」として生まれ変わりました。外国語ラウンジは、多目的(mu腑−
purpose)、柔軟(flexible)、開放的(open)、動的(dynamic)、ユーザに
優しい(user−friendly)、非教条的(non−dogmatic)などのjンセプトに
基づき、外国語教育の可能性を広げる新たな空間としてデザインされ
ました。
外国語ラウンジは、学部生・大学院生をはじめ、通信教育課程の学生
や外国語学校、一貫教育校の生徒にも開放されていますので、自習や
授業の予習復習に取りくむだけでなく、学部や学年を超えた仲間との
協調学習の空間としても利用することができます。大型液晶テレビ、
DVD/ビデオデッキ、PC(Windows4台、Mac3台)を備えていますので、
インターネットやオンライン学習教材を活用する学生の姿も多く見ら
れます。
◆clydetshours
また5月より外国語ラウンジでは、自習室としての機能に加え、学術
フロンティア事業「行動中心複言語学習(AOP)プロジェクト」の一貫
として、CLyde■s hoursという英語教育の時間帯を設けています。
Clyde■shoursとは具体的に、センター研究補助員のクライド・ルイス
先生がチューターとしてラウンジに駐在し、訪れた学生と英語で会話
をしたり、一緒に映画を鑑賞して感想を述べ合ったり、あるいは英語の
ゲーム等を通して、自発的かつ自然なかたちで英語運用能力を育てる
試みです。ネイティブ・スピーカーの発音にいつでも触れることができ
る機会は、まだ全塾的に見て十全に用意されているとは言いがたく、
5月のオープン以来、Clyde’s hoursには連日多くの学生が訪れ、活発
なコミュニケーションが展開されています。
外国語ラウンジは今後、多言語の教育に対応する空間として発展し
ていく予定です。またテレビ会議システムを用いた海外とのグループ
学習や語学検定試験の教材紹介など、学生の語学力向上へ向けた様々
な取り組みを予定しておりますので、ご期待ください。
◆外国語ラウンジ 開室時間
授業期間中 9:00−19:00(但し木曜日は18:00まで、土曜日は15:00まで)
授業期間外 9:00−16:30
◆clyde■shoursの時間帯
月曜日11:00∼17:00 火曜日14:00∼18:00
水曜日11:00∼13:00 木曜日10:00∼17:00
金曜日10:00∼19:00
′ヽ
(2007年7月中旬までは上記時間帯で開催予定)
2.教員室および教材準備エリア(旧・教材編集室)について
教員室および教材準備エリア(教員室奥)も開放的な内装となったこ
とに加え、PC8台を新たに設置し、インターネットも常時利用できる環
境になりました。(インターネットを利用するには、各自で日吉汀Cにて
ネットワークアカウントの申請が必要です。)
また教材準備エリアには世界規格対応のVHSデッキやDVDレコー
ダーも用意しており、各自で教材準備を行うことができます。
NetAcademy「スタンダード・コース」バージョンアップと「英文法コース」新規導入のお知らせ
外国語教育研究センターでは2005年度からアルク社のオンライン英
語学習教材NetAcademy「スタンダード・j−ス」を導入し、日吉ITCの
協力を得て、日吉・矢上の両キャンパスに設置された共用パソコン(固
定端末)を通して学生が自由に利用できるよう支援に努めてきた。
2006年度になって、「スタンダードコース」の教材内容が改訂される
とともに、より広範囲でのアクセスが可能になったため、当センター
では改訂版の導入を行うこととした。また、当センターに設置された
「オンライン教育委員会」の検討を経て、「英文法コース」の追カロ導入も
実現した。この導入を契機に、ITC本部、学事センターの協力を得てア
クセス方法の改善を行い、キャンパス内のどこからでも、有線LAN、無
線LANを問わず利用できる環境を整えることができた。現在、日吉、三
田、矢上キャンパスに在籍する学部1∼4年生が利用できる状態になっ
ており、常にアクセスが見受けられる。
「スタンダード・コース」は英語の総合力を高める教材で、リス二ン
ク、リーディング各80ユニットの練習問題のほか、TOEICテストの本試
験(2時間、200問)を5分の1のスケールにした演習問題20ユニットが用
意されている。「英文法コース」は2000問以上の豊富な問題を解きなが
ら英文のしくみを再復習し、基礎力・文法力を強化するための教材で、
クイズ、チャンツ、ディクテーションの3つの方法で、単調になりがちな
動詞の活用形、比較変化形などの暗記を楽しみながら学習できる。教
室の中だけでは網羅しきれない英語教育の補完にぜひお役立ていただ
きたい。
受験勉強の延長なのか、どうしても多くの学生が外国語を「学ぶ」ことから「楽しむ」方向
に意識を向けることが苦手なようです。必要に迫られて学ぶ外国語と並んで、純粋に楽し
むために学ぶ外国語があっていいと私達は思っています。一寸だけ学びの姿勢を変えるこ
とで、ゆとりが生まれ、外国語に対する柔軟な感性が培われていきます。日本において複
言語学習の一番の意義は、案外こんなところにあるのかもしれません。気長に楽しんで外
国語と付き合って暮らす、こういった気持ちを学生たちに持ってもらいたいと願っていま
す。 (森 泉)
一年で最も夜の短い季節となりました。夕刻のことを「たそがれどき」とも呼びますが、
漢字で書くと「誰そ彼時」。日没近く、薄暗くて人の判別がつかなくなる時刻に、「誰そ、彼
は?」と尋ねたことが語源だそうです。あるいは、「逢魔刻」(おうまがどき)とも言います。
薄暗い夕刻は魔物に逢う時刻と思われていました。昔の人の闇に対する畏怖心と自然崇
拝が伺える言葉です。ふだん使っている日本語の中にも「多言語・多文化」について考える
きっかけは意外と多く存在するのかもしれません。 (山口 昌子)
8
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慶應義塾大学外 国語教育 研究 センター
K E IO R E S E A R C H C E N T E R F O R
FO R E lG N LA N G U A G E E D U C A T IO N
発行 日 2 0 0 7 年 6 月3 0 日
代表者 金 田一 真澄
〒2 2 3 −
8 5 2 1 横浜市港北 区日吉4 −1 −1
T E L O 4 5 −
5 6 3 −1 1 −
1 1 (代表 )
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