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グローバル通信3号
2014年10月17日(金) グローバル通信(3)発行にあたり 新島学園中学校高等学校 学校長 岩間秀彬 今年の4月に Global 部門が開設されてから、まだ半年です。この短い間に、 「国際教室」は関わる先生方の情熱とす ぐれた指導が着実に生徒の心をとらえ、 「使える英語」の楽しさとやりがいを生徒に与えていると思います。希望者を募 っての課外授業ということは、授業の内容の充実が常に厳しく求められているという点では、通常の出席が義務つけら れている授業より厳しいものであることを私達教員は自覚して、内容の充実に励んでいます。7月の「エンパワメント・ プログラム」は、カリフォルニア大学の学生を迎えて、参加生徒は、まさに、英語漬けの1週間でした。ここで、英語 力の上達はもとより、それをはるかに凌駕する「人間力」が培われたことは、想定をはるかに超えた成果でした。この プログラムに出席した生徒全員が満足し、大部分の生徒が来年も是非出席したいと願い、多くの生徒が、 「Positive Thinking」を体感し、これから生きていく中で、 「自己肯定感」を大切に育てていきたいと、決意していました。 グローバル部門の目指すべき方向は、新島学園が、ローカルな場所にありながらも、教師も生徒も全体としてグロー バルな視点や考え方を育てていき、世界に出て行っても常に Positive に考え行動できる生徒を世に送り出すことです。 そのためには、英語教科の教職員だけでなくすべての教職員が、グローバルな視点や考え方を持つようになることを目 指すべきであり、新島襄の建学の精神はしっかり堅持しながら従来の考え方や規則などに縛られることなく、 「70点で もGO」の精神で新しいことへチャレンジしていく心を育てていくことです。グローバル部門がその精神と活力の発信 源としての役割を認識し、実践していくことを、心から願っております。 1 今後の主な予定をお知らせします 10月28日(火)~30日(木)立命館アジア太平洋大学研修(23名参加、引率:中野、青木) 11月18日(火)JICA国際協力講座(5限:中学対象、6限:高校対象)於:礼拝堂 12月12日(金)~30日(火)アメリカボストン語学研修 1月下旬 「国際教室」(中1~高2)プレゼンテーション(成果発表会) 2 9月から着任されたジェニファー・コーエン先生の自己紹介です! I am Jennifer C ohen, the new native E nglish teacher at N iijim a G akuen. I am from Long Island, N ew Y ork in the U S A . T hank you for w elcom ing m e into your school! I am delighted to join the N iijim a staff and I am really enjoying teaching O C and E nglish Zone classes. I am really looking forw ard to having fun w ith the students and supporting them in developing their skills to becom e confident individuals and lifelong learners. In gratitude. 3 Jennifer Cohen 充実のオーストラリア交流校研修 ウェストボーン・グラマースクールと2名ずつ相互に生徒を短期留学させるプログラムが始まったのは、2005年 です。新島生は夏に4週間ほど、ウェストボーン生は冬に7週間ほどホームステイします。通常のクラスに入り充分に 相手校の学校生活を味わうことができます。今年の夏に出かけた新島生2名の報告を聞いてみましょう。 (半田和博) 私のオーストラリア交流校体験 高1B 神田沙弥 私がオーストラリアに着いてまず参加したのは日本語の授業でした。生徒達が日本語を話していたことに驚きました。 初日はあまり話せなかったものの、翌日からは皆話しかけてくれて友達もたくさんできました。授業は選択科目を3つ 選ぶことになっており、私は日本語と美術と英語を選びました。他には数学、体育、理科、保健などがありました。教 室まではバディーが毎回同伴してくれたので、広い敷地内でも迷うことはありませんでした。朝は先ずHR、授業は9: 00に始まり、2限と3限の間にはスナックタイムがあり、皆お菓子を持参したり購買で買って食べていました。日本 では考えられないことです。ランチは寒い中を歩きながら外で食べている子が多く、私も外で食べました。友達と共通 の話題で盛り上がり、楽しいひとときでした。オーストラリアの学校は、男女関係なく皆仲が良くて良いと思います。 日本だと特定の友人としか話さない私でしたが男子の友達もたくさんできました。今でもその人たちとはSNSで連絡を取 り合っています。 留学に行くと英語を学ぶだけでなく、その国の文化を学べたり、家族と離れることで自立ができたり、友達もできて、 とてもいい体験ができました。帰ってきてから友達には「英語話せるようになった?」とよく聞かれるのですが、1ヶ 月では話せるようにはなりませんでした。話す力より聞く力のほうがついたと思います。 ウェストボーン滞在の思い出 高2C 高橋知花 オーストラリアの中期留学を通じて私は多くのことを経験しました。私は英語圏の国に一度も行ったことがなく、最 初はとても心配でしたが、学校の先生、同じハウス友達、ホストファミリー、皆が私達を温かく迎えてくれました。オ ーストラリアで過ごした日々は驚きの毎日でした。特に毎日の学校では、見るものすべてに興味深く、日本との違いを 実感しました。まず、日本では教科ごとに教科書が何冊もありノートも何冊も必要ですが、現地の生徒は皆一人一台、 ラップトップという小型のノートパソコンを持ち、教科書を開く、ノートを書く、問題を解くその都度全てにパソコン を使用していました。また、テストの得点確認、先生への質問もパソコンを通じて行っていました。科目も日本とは違 い、体育も 2 種類あり、日本と変わらない体育の授業のほかに、ボーリング、アーチェリー、フィットネスなどのスポ ーツの授業がありました。いろいろな学年の生徒がいるので楽しく活動ができ、みんなとの距離も縮まりとても楽しい いい思い出になりました。週末にはホストシスターと街へでかけました。メルボルンの街はとても大きく、ビルの間に は歴史を感じる教会、レストラン、劇場、駅が立ち並び、日本ではあまり見ることのできない光景がとても新鮮でした。 最後の週末には、街中にあるフラッグスタッフ公園で、野生のポッサムに餌をあげたり、ヤラ川を散歩したりと、とて も充実した時間を過ごしました。今回の留学を経験して、語学力とコミュニケーションを向上させることができました。 また、オーストラリアでの生活は短い時間でしたが、何にも変えられない充実したかけがえのない時間となりました。 4 2学期の国際教室の様子 中1:9月から始まった中1の国際教室では、まず基本的な自己紹介からスタートしました。次に、自分の大切なもの を実際に見せながら(show)、それについて話す(tell)という発表を行い、相手に自分の思いを伝えるということを 学びました。みな楽しみながら意欲的に取り組んでいるので、1月に行われる成果発表会では、さらに成長した姿が見 られるかと思います。 (沖園早苗) 中2:2学期からジェニファー・コーエン先生が加わり、一層国際的になりました。現在、参加者は英語で書かれた本 を読みながら、話し合いを通して内容理解を深めたり文章構成について考えたりしています。今後は、英語で物語を書 いたりすることに挑戦していきます。また、教員や生徒間での話し合いを通して尐しずつですが、参加者は何とか自分 の意見を伝えることができるようになってきました。3学期の発表が楽しみです。 (川合健史) 中3:We have been using drama techniques and team building activities to help students become more aware of how they can understand others and communicate more effectively. Students are becoming more comfortable interacting and speaking in English through role play and body language exercises, listening games, and the use of charades and gestures. Students have learned other means to express their ideas and apply metacognitive strategies to their exchanges. I am looking forward to their presentations in February. (Jennifer Cohen) 高1:2学期の始めは、お薦めの本・歌・映画から一作選んでレビューを書き、1人ずつプレゼンテーションを行いま した。Introduction-Body-Conclusion の構成に仕上げ、感動した場面(歌詞)を取り上げて紹介し、「なぜお薦めなの か」を自分の言葉でしっかり表現しました。「その作品をぜひ読んで、聴いて、観てみたい!」と思わせるような素晴 らしい発表ばかりでした。最近では agree/disagree する際の口語表現を身につけ、自分の意見を伝えるトレーニングを しています。回数を重ねる毎に、活発に意見を言う姿が見られるようになってきました。(アンドリュース美穂) 高1:2 学期から Nakano 先生と Ms. Ishizaka のティームでの国際教室が始まりました。高校の国際教室には男子が尐な い中、このクラスは男子が多く特に活発で、頼もしいクラスです。英語の歌を練習し始めていますが、男子の声がよく 響き、1 月末にはかっこいい唄の披露ができると思います。また、クラス内でもっと自然に英語で話せるように、基本的 な日常会話表現の練習をしていこうと思っています。 (石坂泰子) 高2:2 学期からは、Ms. Ishizaka が Keith 先生の後を引き継ぐことになり、新たな雰囲気での国際教室が始まりまし た。みな個性あふれ、積極性のある生徒達です。1 月末に行われるプレゼンに向けて皆で内容を決め、計画し練習をし始 めています。10 月中はクラス内での練習、11 月は舞台練習、12 月は他のクラスとの合同リハーサルです。高校生合同プ レゼンテーションを是非たのしみにしていて下さい。 (石坂泰子) リターニー:このクラスは、長期留学から日本に戻った生徒と、過去に海外に長期移住していたバイリンガルの生徒を 対象にしたクラスです。全てを海外経験に基づいたトピックにしぼり、自分の体験談を約10分間話し、その後意見交 換をします。自分の「感情」を表現しながら話すスピーチを心掛けています。クラスの最後の 15 分間はA4サイズの 20 行の用紙に reflection を書く作業に集中します。 5 (石坂泰子) APU研修が間近に迫っています! あの新企画がついに動き出す!今月 10 月 28 日(火)~30 日(木)の三日間、九州は大分県にある、APU(立命館アジ ア太平洋大学)にて ALL English の研修に行ってきます。待ち構えているのは外国人留学生へのインタビュー、グルー プディスカッション、プレゼンテーション等多岐にわたります。また今回は幸いにも学校から補助金が一万円以上出ま す!一人あたり四万三千円(+食費)!今年行けない人も来年は是非是非積極的に参加してくださいね。英語で考え、 英語で伝える三日間。しっかり準備してしっかり学んできたいと思います。 6 (中野翼) アメリカボストン研修の準備、順調に進む 第1回アメリカ(ボストン)研修が2005年に行われてから、早くも今年で第10回となります。ボストンは、新 島先生が脱国してたどり着いた先であり、留学生として刻苦勉励し、周囲の感化によりキリスト教徒となって大いなる 志を立てられた場所です。参加者は初めは15、6名でしたが、ここ数年は30名を超え、ついに今年は50名になり ました。海外に対し積極的な姿勢が高まっているのはよいことです。今回も実りある研修になることを願っています。 そして、次の段階として将来長期留学にも関心が向かう人も生まれるでしょう。 期間:12月12日(金)~12月30日(火) 費用:399、000円 参加者(予定) :中3:19名、高1:22名、高2:9名 引率:川合、山本(ゆ) 、ISA添乗員1名 研修のポイント:・新島学園の原点を見る・ホームステイと自立生活の現実・本場での英語訓練 ・地下鉄、バスの通学・種々の校外研修・アメリカのクリスマス体験・異文化コミュニケーション ・ニューヨーク夜景 今後のスケジュール 10/31 研修国学習会 11/10 異文化研修会 12/1 最終準備会 1/27 CASECテスト(事後) 、帰国後オリエンテーション 7 (半田和博) ホストファミリー大募集!! 毎年、学園生徒のご家庭にホストファミリーの登録をお願いしています。今回は特に、オーストラリアからウェスト ボーン生2名(女子高2相当)が 7週間(12/6~1/24)ステイしますので、彼女らをホストしていただける 方が必要です。すでに募集プリントは中3~高2のご家庭に配付されていますが、今のところ全く足りません(プリン トにありますように3週間と4週間で2家庭です) 。ぜひご協力をお願いします。 8 (半田和博) 留学者・留学希望者状況をお知らせします 新島学園高校では、毎年3~5名の長期(1年)留学生を派遣しています。今年度はすでに3名をニュージーランド、 カナダ、イギリスに行き、近々1名がオーストラリアに向かいます。来年度留学については、具体的な準備が始まって いる者がすでに3名おり、考慮中の者も数名いるという状況です。傾向として例年女子の方が多いです。今年は新たな イベントとして、 「長期留学報告の集い」を始めました。第1回は9月18日放課後に行われ、40名以上の参加があり ました。内容は1年留学から帰国したばかりの生徒3名と教育実習生のパワポによるプレゼンです。多くの参加者が留 学の夢を膨らませたことと思います。留学仲介機関については新島学園では身近なJFIE(ISA)やロータリーが 多いですが、その他の団体を介する生徒もめずらしくありません。 9 (半田和博) JICA国際協力講座を企画しています 発展途上国の実情を知り、日本との関係や国際協力がなぜ必要なのかを考える機会です。グローバル部発足後、初め ての試みの一つであり、従来とは異なる観点からの意識啓発を狙いとしています。 講座タイトル: 「国際協力から世界の中の日本を知る」 講師プロフィール:矢部 哲也 (JICA 群馬デスク 国際協力推進員) 群馬県立前橋東高等学校、山梨大学教育人間科学部、同大学院修士課程修了。大学院卒業後、幼いころから続けていた 柔道を生かし、2010 年から 2012 年の 2 年間、青年海外協力隊として中央アフリカ、ガボンにおいて柔道指導を行う。帰 国後、現職の JICA 群馬デスクに着任し、群馬県内において国際協力の普及活動中。 編集後記 (田中聡子) ~エンパワーメントプログラムを終えて~ 今回は各担当者からの言葉をそのまま載せる形で編集しました。もっと写真を入れたかった のですが、今回は紙面の都合上ご容赦下さい。ところで、学園HPのエンパワーメントプログ ラムの実施アンケート結果をご覧頂けましたか。初日と2日目は控えめだった生徒たちも、最 終日には見違えるように自己表現ができるようになっていました。 英語力はまだまだ不足していますが、それは二の次・・・意欲と熱意が何よりも大切だと実 感させられた5日間でした。この企画は来年度も同時期に実施する予定です。来年度の中3以上の生徒から募集します ので、ふるってご参加下さい。それまでに、授業や国際教室を通じてコミュニケーション力と発表力をできる限り研い ておいて下さい。 (グローバル部長 田中聡子)