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ガラスの納まり検討 地震時の破損のメカニズム 8-3-4
●セッティングブロックの長さℓの算定 (7) ガラスの納まり検討 ■地震時の破損のメカニズム セッティングブロックはガラス自重で破断が生 ●かかり代、エッジクリアランス、面クリアランス じないように形状を決定します。 ⅰ) ガラスのかかり代はJASS17 ガラス工事に セッティングブロックの長さℓは次式を用い て算出します。 W ℓ= n×t×f ただし、 ℓ:セッティングブロック1個の長さ (mm) W:ガラスの重量(N) n:セッティングブロックの使用個数(通常 n=2) t:ガラスの厚さ (ミリ) f:セッティングブロック単位面積当たり の許 容 荷 重(EPDM-S硬 度90°ではf=0.5N/ mm2) 準じます。 確保するものとします。 上枠 端部縦枠:25mm程度 地震が生じた場合、リブガラスは上下枠に追従 して動きますが、フェイスプレートの動きはリブ ⅱ) ガラスのエッジクリアランスは、次の数値を 地震に対する検討がされていないグラサードは ガラスより遅れ大きなズレを生じます。この大 きなズレによってリブガラスに局所的な曲げ応 :ガラスのかかり代+10mm程度 力が発生し、リブガラスが破損することになりま す。グラサードを設計する場合の耐震構造につ リブガラスの面クリアランスは12mm以上と ⅲ) いてはガラスメーカーにお問い合わせください。 します。 地震による挙動 ●サッシ枠 (躯体) 曲げ (フ リブ 大き ⅰ) サッシ枠は、所要のエッジクリアランス、面ク リアランス、かかり代が確保できる寸法とし 表 7 ガラス重量 ガラス 単位面積重量 呼び厚さ (kg/㎡) 8ミリ 約20 10ミリ 約25 12ミリ 約30 15ミリ 約37 19ミリ 約47 ガラス重量 (N) 単位面積重量(kg/㎡) ×ガラス面積(㎡)×9.81 ます。 ⅱ) サッシ下枠には水抜き孔が必要です。 フェイスプレート ⅲ) リブガラス端部の強度伝達のために、サッシ リブガラス とガラス端部とのクリアランスにはエンドブ 曲げ (フ リブ 大き ロックが必要です。 エンドブロック 平常時の状態 ●セッティングブロックの幅iの設定 地震時の状態 セッティングブロックの幅iはサッシ溝の水抜き 孔を塞がないようにかつ、排水経路が確保され ●セッティングブロックの厚さjの設定 フェイスプレートがロッキングして端部が沈み 込んだ場合においても、エッジクリアランスが確 保されるようにするため10mm程度とし、幅よ りも5mm以上小さい寸法とします。 ●セッティングブロックの設置位置 曲げ応力 (フェイスプレートと リブガラスの 大きなズレで生じる) 図 15 商品関連 セッティングブロックの幅iは、次の両方の式 を満足するように設定します。 i=サッシ溝幅-5~10mm程度 i=j+5mm以上 ただし、 i:セッティングブロックの幅(mm) j:セッティングブロックの厚さ (mm) 8-3 地震による挙動 エンドブロック るように設定します。 リブガラス端部の緩衝材 フェイスプレート ⅳ) 風 圧に対して発生するたわみ率が1/300以 下となるように十分な剛性をもったサッシ枠 リブガラス が必要です。 曲げ応力 (フェイスプレートと リブガラスの 大きなズレで生じる) ●コーナー部 コーナー部は、方立納まりとすることをお勧め 平常時の状態風 しますが、ガラス突合せ納まりとする場合は、 地震時の状態 圧力の受け方や地震時の層間変位の追従方法に ついて詳細に検討する必要があります。 図 16 地震時の挙動 セッティングブロックの位置は、ガラス自重を均 等かつ安定した状態になるようにガラスの左右 端部から1/4となる2箇所に設置します。 フェイスプレート 支持枠上面 セッティングブロック w 4 図 14 w 2 w w 4 セッティングブロック位置 8-3-4