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光ダクトシステム概要 - 新エネルギー・産業技術総合開発機構

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光ダクトシステム概要 - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
日建設計
光ダクトシステム概要
2005年12月22日
日建設計
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日建設計
0.照明によるエネルギー消費
・照明による電力消費量は国内の建築分野での消費量の16%
日中の豊富な自然光を建物内部の照明用に利用できれば、
大幅な省エネルギーが可能となる。
照 明によるエ ネルギ ー消費
16%
照明用
16%
自然光の有効利用
日中の屋外照度は晴天時7~10万ルクス。
室内で必要とする照度は300~1000ルクス。
照明以外
84%
照明学会、「照明合理化の指針」、2003年 より
屋外の1/100~1/200の明るさがあればよい。
2
日建設計
1.光ダクトの概要
-光ダクトの特徴-
窓面採光→・ 窓から離れた場所への採光に限界
・ 窓の無い部屋には採光できない
・ 明るさが変動する
光ダクトシステム
垂直ダクト方式
自然光
採光部
•
外光の届かない、建物の奥まで自然採光が可能
•
窓の無い地下空間などでも自然採光が可能
•
人工照明の自動調光制御によって、明るさの変動、不足を補正
安定した明るさを確保することが可能
自然光
建物の暗い所に自然光を運び、
導光部
(光ダクト)
光ダクト
光ダクト
自然光
放光部
光ダクト
採光部
放光部
主反射鏡
水平ダクト方式
放光部
3
日建設計
1.光ダクトの概要
-光ダクトの特徴-
■光ダクトは、可視光反射率95%のアルミ材高反射率ミ
ラーによって構成されるため、採光、搬送効率が高い
■自然光を他のエネルギーに変換せずにそのまま照明用光
源とするため、エネルギー効率の高い自然エネルギー利
用方式
■複雑かつ高価な制御装置を使わないため、一度設置すれ
ば建物の生涯にわたって採光が可能な、長寿命かつ運用
コストの安いシステム
■自然光を採り入れることによる快適性(心地よさ)、殺菌
衛生効果
■人だけではなく、植物、生物生育(バイオマス生産)
のための光として利用することも可能
100%
90%
80%
相対分光分布
■地球上に普遍的の存在する太陽光を利用するシステム
であるため、地域格差のないエネルギー源として、砂漠
地帯、寒冷地を含め、広く世界に適用することが可能
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
300
400
500
600
700
800
波長[nm]
人工照明のみ
昼光のみ
人工照明+昼光
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日建設計
2.オフィスビルにおける事例
- JAXA総合開発推進棟-
放光部
事務室:光ダクト設置範囲
光ダクト
3,200
3,200
約20m
採光部
6.4m×6スパン
延床面積
階数
:13,741.45㎡
:地上10階 (光ダクトは、3階~9階の事務室に設置)
5
日建設計
2.オフィスビルにおける事例
-基準階断面図-
採光部
梁
光ダクト
梁
光ダクト
高さ:390mm
庇
主鏡
拡散光
南側窓面採光
(天空光=拡散光)
放光部
北側窓面採光
(天空光=拡散光)
階高:
4,400mm
天井高:2,800mm
75
1535 40150
(主に直射光)
自然通風口
OAフロア:200mm
床吹き出し空調
6
日建設計
2.オフィスビルにおける事例
-光ダクト内観写真-
一般家庭420世帯分の年間消費電
力を削減することが可能
累積排出LCCO2 [t-CO2]
3000
光ダクト+調光制御によるエネルギー削減効果
(事務室部分)
0
100,000
従来方式
光ダクト
+調光
従来方式
光ダクト+調光
消費電力量[kWh/年]
200,000
2000
1000
約65%削減
65%削減
0
0
年間の照明用消費電力量
7~8年
10
20
30
40
50
60
[経年]
二酸化炭素累積排出量
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日建設計
3.集合住宅における事例
所在地
用途
延床面積
階数
基準階
自然光
:東京都内
:集合住宅
:5,145.16㎡
:地上8階
(垂直型光ダクトにより各戸の浴室等に採光)
:階高3,500mm
採光部
採光部
光ダクト
放光部
便所
放光部
光ダクト
洗面
放光部
放光部
浴室
平面図
断面図
56ヶ所/1本
8
日建設計
4.地下空間における事例
所在地
用途
階数
竣工
屋外照度と待合室の水平面照度(2003年1月)
照度[Lx]
100,000
:沖縄県那覇市
:地下駐車場
:地下2階,地上1階
:1998年3月
10,000
1,000
自然光
採光部
採光部
光ダクト
100
1
2
3
4
5
6
7 8 9
測定回数
10 11 12 13 14 15
晴天時には自然光だけで
十分な明るさ(200~500Lx)を確保
放光部
地下1階待合室
地下2階待合室
断面図
放光部
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日建設計
4.地下空間における事例
採光部外観
室内から見た光ダクト発光部
トヨタ自動車新事務本館
地下食堂の光ダクト
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日建設計
5.戸建住宅における事例
■Y邸 2階屋根面より、透明ガラ
ス瓦を介して採光し、廊下、階段
に自然光を導入している。
透明瓦
■H邸 1階外壁面より採光し、1階
廊下に自然光を導入している。
■N邸 3階屋根部より採光し、1階廊
下に自然光を導入している。
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