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植物検疫制度等の概要と果物の輸出促進の講演

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植物検疫制度等の概要と果物の輸出促進の講演
植物検疫制度等の概要と果物の輸出促進の講演
平成26年8月5日(火)の理事会に先立ち、大友植物防疫課長から講演をしていただき、その
後質疑応答が昼食をはさんで行われた。講演は資料1「植物検疫制度等の概要」、資料2「我が
国農畜産物の輸出と動植物検疫」、資料3「農産物の輸出に必要な植物検疫措置と手続」、参考
「農林産物・食品の国別・品目別輸出戦略」を用いて、生果実に関連する部分を中心に説明があ
った。
輸出に関心のある方はこちらもあわせて参照してください。
農林水産省ホームページ
「我が国農畜産物の輸出と動植物検疫」に関する地方ブロック説明会
http://www.maff.go.jp/j/syouan/soumu/yusyutu/kaigi.html
農林水産物等の輸出促進対策
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/
資料1
植物検疫制度等の概要
消費・安全局植物防疫課
平 成 2 6 年 8 月
1 植物検疫制度(国際植物検疫)の概要
○ まん延した場合に有用な植物に損害を与えるおそれがある「検疫有害動植物」が外国から侵入することを
防ぐため、貨物、携帯品、郵便物などにより輸入される全ての植物やその容器包装について輸入植物検疫
を実施。
○ 植物の輸出に際しては、その植物が輸入国の要求する条件に適合しているかどうかについて検査する輸
出植物検疫を実施。
輸入植物検疫
海外から検疫有害動植物(※)が我が国に侵入し、
これらがまん延して農作物に深刻な被害を及ぼす
ことを防ぐために以下の措置を実施
・輸入の禁止
・輸入農産物等の検査
・検査結果に基づく消毒・廃棄等
の処置
・栽培地(相手国内)での栽培地検査
※ 検疫有害動植物
まん延した場合に有用な植物に損害を与えるおそ
れがある有害動物又は有害植物であって、次のい
ずれかに該当するもの
・国内に存在しないもの
・既に国内の一部に存在しており、かつ、国により緊
急防除等に関し必要な措置がとられているもの
輸出植物検疫
・輸出相手国が検査証明を要求す
る品目について、相手国の要求す
る検査を実施
・ 栽培地検査を要求されている場
合は、当該検査についても併せて
実施
・ これら検査に合格した旨を示す証明
書(植物検疫証明書)が無いものは輸
出できない
( 輸出相手国が検査を要
求していない品目につい
ては、検査・検査証明は
不要)
1
2-1 植物防疫に関する国際基準とその対応
○ 国際植物防疫条約( IPPC )
FAO植物防疫部門内のIPPC事務局で管理された多国間条約。1997年に改正され、2005年10月に発効した。
現在、181ヶ国が加盟。
○ 衛生植物検疫措置の適用に関する協定( SPS協定 )
WTO協定の一部として協定が制定され、1995年1月に発効した。
国際植物防疫条約( IPPC )
植物と植物製品の病害虫の侵入とまん延を防止し、
病害虫防除のための措置を促進して有効な行動を
確保するもの。
衛生植物検疫措置の適用に関する協定( SPS協定)
国際貿易において、検疫・衛生措置が、国際貿易に
係る不当な障害・偽装された制限となることを防ぎ、関
連の国際機関等によって作成された国際基準等に基
づいて各国の検疫・衛生措置の調和を図ること等を目
また、IPPCの規定に従って、植物検疫措置に関す
的とする。
る国際基準(ISPM)が策定されている。我が国は
① 科学的原理に基づいた検疫措置の適用
ISPM策定に係る中核となる委員会である基準委員
② 原則として国際基準に基づいた検疫措置の実施と
会(SC)に委員を派遣する等ISPMの策定段階から
措置の調和の促進
積極的に参画している。
③ 危険性の評価による適切な検疫措置の決定
④ 検疫措置の内外無差別の原則
国際基準に整合した検疫措置を講じなければならない
2
(参考)国際基準との整合(WTO SPS協定)について
国際機関
世界貿易機関(WTO)
1.SPS委員会の設置
2.協議及び紛争の処理
3.協定の運用・実施状況のレビュー
連 携
• コーデックス委員会
• 国際獣疫事務局(OIE)
• 国際植物防疫条約(IPPC)
国際基準の作成
通報、情報の提供
協力の推進
加 盟 国
1.検疫・衛生措置についての原則
(1)科学的原則に基づいて適用
(2)同様な条件にある加盟国間において不当な差別をしない
2.適切な検疫・衛生措置の決定
リスクの評価に基づき、適切な検疫・衛生措置を決定
3.調和の促進
(1)原則として、国際基準に基づいた措置
(2)ただし、科学的正当性等があれば、国際基準に基づいた場合よりも高いレベルの保護水準を達成できる措置が可能
4.措置の同等
輸入国は、自国の措置と異なる措置であっても、適切な保護水準が達成されることを輸出国が証明する場合には、こ
れを同等なものとして認める。
5.透明性の確保
検疫・衛生措置の変更があれば、WTOへ通報
3
2-2 植物検疫措置に関する国際基準(ISPM)
○ SPS協定において、IPPCの枠内で活動する機関が作成する植物防疫に関する基準は、国際基準に指定され
ている。
○ この国際基準として、 IPPCは、1995年以降、「植物検疫措置に関する国際基準(ISPM)」を策定している。
○ これまでに36本のISPMが採択されている。
○ 2009年、2010年、2012年、2013年に、日本にて植物検疫処理に関する技術会議(TPPT)を開催。
現在採択されている主なISPM
現在検討されている主なISPM
No. 1 国際貿易における植物の保護及び植物検疫措置の適用に関する
植物検疫の原則
No. 4 病害虫無発生地域の設定のための要件
No.15 国際貿易における木材こん包材の規制のための指針
No.26 ミバエ類の有害動植物無発生地域の設定
No.28 規制有害動植物に対する植物検疫処理
No.32 有害動植物のリスクに応じた品目の分類
IPPC運営のための組織図
・ミバエ類に対するカンキツ類の低温処理
・種子の国際移動
・穀類の国際移動
・海上コンテナによる病害虫移動の最小化
・中古車両・機械の国際移動
・輸入許可書の使用に関する指針
植物検疫措置に関する委員会(CPM)
:日本人職員が参画
IPPCの総会であり、国際基準の採択を行う
戦略的計画部会 ( SPG)
CPMへの勧告
IPPC事務局
基準策定機関
基準委員会 (SC)
国際機関、地域機関
連絡調整
ISPMドラフティング機関
設置
国際基準案の作成プロセスの管理
報告
技術会議(TP)
特定の分野に常設(検疫処理(TPPT)等5分野)。
専門家作業部会(EWG)
国際基準案毎に毎回設置。
4
3-1 輸入検疫の課題(リスクに応じた検疫措置)
○ 我が国への新たな病害虫の侵入を効果的・効率的に防止する上では、リスクに応じた適切な植物検疫措置
を講じることが重要
○ 最新の文献、諸外国からの情報等を踏まえ、病害虫の侵入・定着・まん延の可能性や、まん延した場合に
農業に与える経済的被害について評価を行う病害虫リスクアナリシス(PRA)を行い、その結果に基づいて我
が国が侵入を警戒する病害虫の見直し及び当該病害虫に対する検疫措置の見直し等を実施。
開始
ステージ2
リスク評価
新たな病害虫リスクの可能性が判明
リスク評価の開始の決定
国内未発生
侵入・定着・まん延の可能性
経済的影響の可能性
国内に一部発生
公的防除実施
リスク管理
ステージ3
病害虫のリスクアナリシス
ステージ1
新たな病害虫を発見
No
Yes
検疫しない
検疫の対象を決定
リスクに応じた適切な措置を選択
輸入禁止
輸出国に栽培地 検査、
熱処理、精密検定等を要求
輸入後、隔離して
から精密な検査
輸入検査
など
侵入を防ぐ措置を決定
検疫の実施
5
(参考) 輸入植物検疫の見直しの概要
輸入禁止対象病害虫
相手国での栽培地検査要
求対象病害虫
(H26.5.1時点で226種)
継続的に
病害虫リ
スクアナ
リシス
(PRA)を
実施
対象病
害虫の明
確化
適切な
検疫措置
の適応
相手国での処理、精密検
定等の対象象病害虫
国内における措置
目視検査、精密検定、隔離
検査対象病害虫
最終的に1500種
~
を想定
未確認病害虫
検疫の対象外
新たな被害を及ぼさない病
害虫(非検疫病害虫)
完了
PRA
検疫の対象外
完了
PRA
検疫の対象外
(169種)
・暫定的に目視主体の水際
検査
未了
PRA
被害を及ぼす可能性が
明らかでない病害虫
相手国での栽培地検査要
求対象病害虫
検疫の対象
未了
PRA
(H26.5.1時点で778種)
目視で発見が
困難なものは
見逃すおそれ
新たな被害を及ぼさない
病害虫(非検疫病害虫)
国内における措置
目視検査、精密検定、隔離
検査対象病害虫
完了
PRA
検疫の対象
検疫の対象
被害を及ぼす可能性が明ら
かでない病害虫
相手国での処理、精密検
定等の対象象病害虫
輸入禁止対象病害虫
輸入検査で新たに発見、文献調査等で新たに判明した
病害虫について、遅滞なく PRA
を実施する
・輸入時の精密検査対象種
(223種)
・目視主体の水検査
・リストアップせず包括的に
検疫対象とする(種類数は
不明:非検疫以外の有害動
植物種はすべて含まれる)
H23の
省令改
正時に
新たに
設定し
た枠組
み
輸入禁止対象病害虫
完了
PRA
栽培地検査要求対象病
害虫
将来
見直し(H23~H27)
制度見直し前(~H22)
非検疫病害虫
最終的に500種~
を想定
6
3-2 諸外国からの輸入解禁要請への対応
○ 我が国が侵入を警戒している病害虫の寄主で輸入が禁止されている植物について、諸外国から輸入解禁要請があった場
合には、輸出国における殺虫処理技術等、我が国への当該病害虫の侵入を防止するための検疫措置について、2国間で技
術的協議を実施。
○ 我が国は、「植物検疫における輸入解禁要請に関する標準的手続について」に基づき、輸出国が開発した殺虫処理技術等
の評価、日本側専門家による現地での殺虫技術等の確認、公聴会等の手続きを経た上で、輸出国における殺虫等検疫措
置の実施を条件に輸入を解禁。
○ なお、解禁手続の進行状況は農林水産省のホームページ及び通商弘報で公開。
輸入解禁までの手続き
輸出国からの解禁要請
輸出国が開発した殺虫
処理技術等の評価
2014年7月現在で評価中の品目
・中国産マンゴウ、かんきつ類
・ベトナム産マンゴウ
・マレーシア産パパイヤ
・イスラエル産とうがらし、トマト等
・イタリア産キウイフルーツ
・南アフリカ産アボカド
・ペルー産ぶどう等
等
現地確認
2014年7月現在で協議中の品目
・豪州産ぶどう
(ミバエ類の無発生地域の認定)
・カナダ産とうがらし属植物
・ペルー産アボカド
・台湾産いんどなつめ
・ペルー産うんしゅうみかん
公聴会等の手続きを経て
輸入解禁
最近解禁した品目
・豪州産ぶどう(低温処理)(2014年)
・トルコ産レモン(2014年)
・アルゼンチン産かんきつ類
(品目・品種追加)(2014年)
・イタリア産スウィートオレンジ
(品種追加)(2014年)
・チリ産さくらんぼ(条件変更)(2014年)
・タイ産ポメロ(2012年)
・イスラエル産かんきつ類(オア)(2011年)
・パキスタン産マンゴウ(2011年)
7
3-3 輸入解禁までの手続き
輸出国による輸入解禁要請
公聴会・
パブリックコメントによる意見の募集
説明会
日本側植物検疫専門家による
現地確認試験(
調査)
データの確認
結果によっては再提出を要求
現地確認試験(
調査)
データの提出 (
輸出国側)
日本側植物検疫専門家による現地確認試験・
調査
日本側植物検疫専門家による計画の承認
結果によっては再提出を要求
現地確認試験又は現地確認調査の計画提出 (
輸出国側)
日本側植物検疫専門家によるデータの確認
結果によっては再提出を要求
試験データ及び調査データの提出 (
輸出国側)
消毒技術開発試験、無発生の調査等の実施 (
輸出国側)
日本側植物検疫専門家による計画の承認
結果によっては再提出を要求
試験又は調査の計画の提出 (
輸出国側)
8
輸入解禁
(検疫関係規則の改正)
資料2
我が国農畜産物の輸出
と動植物検疫
平 成 2 6 年 8 月
-目次-
1 食品の輸出に求められる条件
・・・・・ 1
2 動植物検疫制度について
・・・・・ 3
3 動植物検疫の現状と国別・品目別輸出戦略
・・・・・ 7
4 輸出円滑化のための取組と検疫協議の状況
・・・・・ 9
1 食品の輸出に求められる条件
◇ 食品の輸出では、食品安全(汚染物質、残留農薬、衛生管理等)、表示(使用言語、食
品添加物表示等)、動植物検疫等に関し、輸出先国の法令に適合するよう対応すること
が必要。
例: 輸出先国の残留農薬基準に応じた農薬の選択(農作物)
HACCP手法によると畜場の衛生管理(食肉)
食品の輸出に当たって求められる対応例
食品安全
・ 汚染物質、残留農薬、食品添加物等に関する規格基準
・ 施設の認定・登録及び規範(HACCP、GMP等)に従った管理
表
・ 使用言語(現地語での表示)
・ 食品添加物、栄養成分、遺伝子組換え作物の表示 等
示
動植物検疫
・ 動物の伝染性疾病や植物の病害虫の侵入防止措置
商業的基準
・ GLOBALG.A.P.、有機認証等
1
(参考) 輸入国における輸入手続の流れ
○ 食品が輸入される際には、
① 動植物検疫による家畜の疾病や植物の病害虫の侵入を阻止、
② 食品安全に関する基準への合致による食品の安全性の確保
③ 表示や商業的基準の確保
について、検査等により確認された後、消費者の元に届けられる。
検疫担当機関
動物検疫担当
植物防疫担当
その他の
食品等
食品の輸出には
植物病害虫
の侵入防止
関税担当
物
類
菜
実
輸入食品の
安全性確保
食品衛生担当
国
穀
豆
野
果
保税地域
出
食 肉
畜産物
輸入国
輸
動物の疾病の
侵入防止
表示等の
規則への
適合
消
費
者
保税地域
産地や関係事業者に輸出先国の規則等に関する情報を提供し、
生産段階から理解を深めて取り組むことが必要。
2
2 動植物検疫制度について
動植物検疫制度の目的・役割
○ 農畜産物の輸出に際しては、我が国に発生する動物の伝染性疾病及び植物の病害虫
※
を輸出先国に広げることがないよう、輸出先国の求める輸出検疫 を実施。
※
○ また、輸出先国では、自国内の農畜産業を守るため、農畜産物の輸入に際して、検査 を実施し、
動物の伝染性疾病や植物の病害虫の侵入を防止。
※ 動物の伝染性疾病や植物の病害虫の発生状況は、国や地域によって異なることから、輸
出先国の検疫条件は一様ではなく、国、地域、品目により異なる。
農畜産物の輸出に関する手続き
日本
輸出先国
動物検疫所
相手国の
植物防疫所
輸出検疫
輸出申請




書類審査
現物検査
必要に応じ、くん蒸等
輸出検疫証明書の発行
動植物検疫部局
通関・輸出
輸入検疫
 書類審査
 現物検査
 必要に応じ、くん蒸等
通関・
市場流通
3
動植物検疫制度に関する国際的ルール(WTO/SPS協定)
○ 動植物検疫措置は、WTO/SPS協定に基づき、国際的なルールに沿って実施することが原則。
( SPS協定:衛生植物検疫措置の適用に関する協定)
(Agreement on the Application of Sanitary and Phytosanitary Measures)
国際機関
世界貿易機関(WTO)
1.SPS委員会の設置
2.協議及び紛争の処理
3.協定の運用・実施状況のレビュー
通報、情報の提供
連 携
• 国際獣疫事務局(OIE)
• 国際植物防疫条約(IPPC)
• コーデックス委員会
SPS協定(加盟国(159ヶ国))による国際的な
ルールの概要
国際基準の作成
協力の推進
1.検疫・衛生措置についての原則
(1)科学的原則に基づいて適用
(2)同様な条件にある加盟国間において不当な差別をしない
2.適切な検疫・衛生措置の決定
リスクの評価に基づき、適切な検疫・衛生措置を決定
3.調和の促進
(1)原則として、国際基準に基づいた措置
(2)ただし、科学的正当性があれば、国際基準に基づいた場合よりも高いレベルの保護水準を達成できる措置が可能
4.措置の同等
輸入国は、自国の措置と異なる措置であっても適切な保護水準を達成することを輸出国が証明する場合には、これ
を同等なものとして認める。
5.透明性の確保
検疫・衛生措置の変更があれば、WTOへ通報
4
(参考)検疫措置の具体的内容
検疫措置
動物検疫
植物検疫
輸入禁止
病性が激しく、伝播力が強い悪性の家 農作物に大きな被害を及ぼす可能性
畜伝染病の発生地域からの肉等の輸 が高く、輸入検査での発見が困難な病
入を禁止
害虫の寄主植物の輸入を禁止
特別な条件付きでの
輸入
輸入禁止対象疾病・病害虫の侵入防止措置(加熱、くん蒸等)が確実にとられる
ことを条件に輸入を許可
通常の輸入検査
衛生条件を満たす証明書の添付、家畜
伝染病の病原体を拡げるおそれの有
無を検査。おそれのある場合は、廃棄・
返送又は消毒
植物検疫条件を満たす証明書の添付、
病害虫の有無を検査。検疫対象の病
害虫が発見された場合は、廃棄・返送
又は消毒
5
(参考)輸出解禁に向けた検疫協議について
○ 輸出先国における日本産農畜産物の輸入解禁や輸入条件の緩和にあたっては、事前に具体
的輸出条件について協議する必要。
○ 輸出条件の取り決めに当たっては、科学的知見に基づくリスク評価等が行われ、要請から合
意に至るまで数年以上を要するのが通例であり、双方の合意が得られなければ、協議が長期に
及ぶ場合もある。
○ なお、輸出国と輸出相手国で同様の病害虫が発生している場合などは、特別な輸出条件無
く輸出が可能な場合もある。
② 輸入国による疾病・病害虫のリスク評価





疾病や病害虫の発生状況や輸出検疫措置に関する資料作成・提供
追加データへの要求・対応
検疫措置の有効性証明試験
現地査察
輸入国側では、複数の機関で評価を行う場合もある
輸入国側
輸出国側
① 輸入解禁又は条件緩和の要請
③ 輸出条件の合意
 具体的検疫措置等の合意
 輸入国側では規則改正が必要
6
3 動植物検疫の現状と国別・品目別輸出戦略
輸出戦略上の重点国へは、これまでの検疫協議の取組等により、我が国の重点品目は既に概ね輸出が可能。
コメ、林産物、お茶、花卉類
香港
シンガポール
台湾
中国
韓国
米国
カナダ
豪州
EU
ロシア
コメ
林産物
※1
お茶
◎
◎
○
☆
○
◎
◎
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
◎
◎
○
◎
◎
◎
◎
◎
◎
花卉類 ※1、4
(植木・盆栽)
○
○
○
○
○
○※3
○
○
○
○
(鉢物)
(切り花)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
青 果 物
リンゴ
香港
シンガポール
台湾
タイ
ベトナム
インドネシア
マレーシア
米国
カナダ
EU
ロシア
中東
◎
◎
☆
○
●
○
◎
☆
○
○
○
○
カンキツ類
◎
◎
○
☆※2
×
○
◎
☆※3
◎
○※4
○
○
イチゴ
ナシ
モモ
ナガイモ
サツマイモ
◎
◎
○
○
×
○
◎
○
×
◎
○
○
◎
◎
☆
○
×
○
◎
☆
○
○
○
○
◎
◎
☆
○
×
○
◎
×
×
×
○
○
◎
◎
○
○
×
○
◎
○
◎
◎
○
○
◎
◎
○
○
×
○
◎
×
◎
◎
○
○
※1
※2
※3
※4
※
◎
○
☆
●
×
国・地域及び品目によっては輸出不可
産地拡大に向けて協議中
条件緩和に向けて協議中
国・地域及び品目によっては栽培期間中の検査が必要
原発事故に伴う輸入規制により、都道府県によっては
輸出不可な国・地域及び品目がある
凡
例
重点国及び重点品目
輸出検査が不要
輸出検査を受ければ輸出可
二国間で定めた条件(栽培期間中の検査や
牛肉の月齢制限等)を満たせば輸出可
: 現在輸出不可だが輸出解禁に向けて協議中
: 現在輸出不可
:
:
:
:
7
(参考)日本からの農産物の輸出に関する植物検疫の状況
(平成25年10月11日現在)
1. 現在、輸出が可能な主な品目及び国・地域
みかん
韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア、米国、カナダ、
オーストラリア、ニュージーランド等
りんご
台湾、中国、香港、フィリピン、タイ、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、UAE、EU、ロシア、米国、
カナダ、オーストラリア、ニュージーランド等
なし
台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア、米国等
さくらんぼ
韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、ロシア等
いちご
韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア等
トマト
韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア等
ながいも
韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア、米国、カナダ等
かんしょ
韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア、カナダ等
精米
韓国、台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、UAE、EU、ロシア、米国、カナダ、
チリ、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランド等
※ 原発事故に伴う輸入規制により、都道府県によっては輸出不可な国・地域及び品目がある
2. 現在、輸入解禁を要請し、協議中の国・地域
○りんご:ベトナム、韓国、インド
○なし:韓国、インド
○もも(ネクタリン):オーストラリア、中国
○かき:中国、米国
○ぶどう:中国、オーストラリア
○いちご、キウイフルーツ、さくらんぼ、すいか、メロン、かんきつ類、ながいも:中国
8
4 輸出円滑化のための取組と検疫協議の状況
○ 輸出者の利便性向上のため、
・ 輸出可能な国・品目や、実際の輸出に当たっての手続に関するブロック別説明会を開催
・ 検疫条件等の情報提供・技術指導
・ 輸出者の要請に応じた栽培地・集荷地・市場での輸出検査
等を実施。
○ 現在輸出が不可能な国・品目に対しては、継続的に検疫協議を実施。
輸出円滑化のための取組
説明会の開催
輸出可能な国・品目や、
実際の輸出に当たっての
手続等に関し、全国で
ブロック別に説明会を順
次開催。
集荷地等での輸出検査
植物防疫官が、輸出者の
要請により、輸出農産物
の栽培地や集荷地に出向
いて輸出検査を実施。
検疫条件等の情報提供
○ 産地や輸出業者等に
対し、検疫条件等の情
報提供、病害虫の防除
方法についての技術的
指導。
○ 輸出検査申請書等の
関係書類のインター
ネットを通じた提供。
現在協議中の
品目・国(一部)
対 米 国
・ かき(輸出解禁を要請)
・ うんしゅうみかん(検疫条件の緩和
を要請)
対 豪 州
・ もも(輸出解禁を要請)
・ ぶどう(輸出解禁を要請)
9
(参考) 輸出円滑化のための取組内容
○ 輸出に当たっての手続や各国の検疫条件について、ブロック別に説明会を開催。
○ 輸出関係者への検疫条件等関係情報の提供や技術的指導を実施。
○ 輸出者の希望に応じ、栽培地、集荷地や市場での輸出検査を実施。
輸出に関する説明会の開催
情報提供
集荷地検査
○ 平成25年10月より、輸出に
当たっての手続や各国の検疫
条件についてのブロック会議
を全国9ブロックで順次開催。
○ 植物防疫官が、産地や輸出業
者等への検疫条件等の提供や
病害虫の防除方法についての技
術的指導。
○ 植物防疫官は、輸出者の要
請により、輸出農産物の栽培地
や集荷地に出向いて輸出検査
を実施。
題:
現在輸出が可能な国・品目
輸出の際必要な検疫措置
実際に輸出を行う際の手続
・台湾向けモモ等生果実選果
員技術研修会
対象者:
都道府県、市町村、生産者団
体、商社等、輸出に携わる者
○ 輸出検査申請書等の関係書
類のインターネットを通じた提
供。
議
•
•
•
・EU向け盆栽等の輸出に関す
る説明会 等
例:①長野県川上村での
台湾向けレタスの
集荷地検査
②大阪市中央卸売
市場での台湾向け
温州みかん
等
(件数)
7000
6000
5000
4000
開 催:
10月11日 北海道ブロック
10月15日 沖縄ブロック
10月18日 関東ブロック ほか
3000
2000
1000
0
20年
21年
22年
23年
24年
10
(参考) 植物検疫協議の現状
相手国名
農
産
物
関
係
日本からの要請内容
相手国からの要請内容
中 国
ぶどうの解禁を要請
その他9品目の解禁を要請
マンゴウの解禁を要請
その他9品目の解禁を要請
米 国
かきの解禁を要請
うんしゅうみかんの検疫条件の
緩和を要請
加工用ばれいしょの国内の一部区間での陸路輸送
を要請
豪 州
もも、ぶどうの解禁を要請
ぶどう、ブルーベリーの解禁を要請
11
(参考) 輸出解禁の実例と輸出実績
国名
品目名
要請年
解禁年
豪州向け
昭和60年
平成2年
(4年8ヶ月)
なし
農
産
物
関
係
米国向け
りんご
台湾向け
果実
(りんご、なし、もも)
昭和62年
平成6年
(7年2ヶ月)
平成17年
平成18年
(11ヶ月)
主な条件
輸出金額(百万円)
22年
23年
24年
0
0
0
19
0
0
5,755
5,880
3,252
・生産県の指定
・園地の登録
・生産地域の指定
・園地検査
・低温処理及び臭化メチルくん蒸
・日米合同輸出検査
・園地防除の徹底
・選果こん包施設の登録
・登録選果こん包施設での選果
12
資料3
農産物の輸出に必要な
植物検疫措置と手続
平 成 2 6 年 8 月
-目次-
1 日本からの農産物輸出ができる国・品目
・・・・・ 1
2 一般的な輸出の流れと植物検疫
・・・・・ 3
3 農産物の輸出に必要な検疫措置の具体例
・・・・・ 7
4 集出荷場や市場等での輸出検査の実施
・・・・・ 20
5 インターネットによる輸出検査の申請
・・・・・ 21
6 観光客のお土産での持ち帰り需要への対応について
・・・・・ 28
日本からの農産物輸出ができる国・品目
○ 現在、輸出が可能な主な品目及び国・地域
品目
検査を受けずに輸出できる国
(平成25年10月11日現在)
輸出検査のみで輸出できる国
(植物検疫証明書の添付で輸出可能)
特別な措置を必要とする国
みかん
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、
韓国、台湾、パキスタン、ノルウェー、ロシア等
カナダ、等
タイ、インドネシア、EU、スイス、米国、
オーストラリア、ニュージーランド等
りんご
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、 中国、フィリピン、タイ、インドネシア、ブルネイ、スリラ 台湾、米国、カナダ、オーストラリア、
等
ンカ、パキスタン、EU、スイス、ノルウェー、ロシア等 ニュージーランド等
なし
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、 フィリピン、タイ、インドネシア、ブルネイ、スリランカ、
台湾、カナダ等
等
パキスタン、EU、スイス、ノルウェー、ロシア等
さくらんぼ
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、 韓国、台湾、タイ、インドネシア、ブルネイ、インド、ス
等
リランカ、パキスタン、ノルウェー、ロシア等
いちご
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、 韓国、台湾、タイ、インドネシア、ブルネイ、スリランカ、
EU、スイス等
パキスタン、ノルウェー、ロシア、米国等
トマト
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、 韓国、タイ、インドネシア、ブルネイ、スリランカ、パキ
EU、スイス、カナダ等
スタン、ノルウェー、ロシア等
かぼちゃ
韓国、台湾、タイ、ブルネイ、スリランカ、パキスタン、
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、
インドネシア等
ロシア等
EU、スイス、ノルウェー、カナダ等
ピーマン
台湾、タイ、インドネシア、ブルネイ、スリランカ、パキ
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、
スタン、ロシア等
EU、スイス、ノルウェー、カナダ等
精米
香港、シンガポール、マレーシア、UAE、
韓国、台湾、フィリピン、タイ、インドネシア、ブルネイ、
EU、スイス、ノルウェー、米国、カナダ、
スリランカ、パキスタン、ロシア等
中国、インド
チリ、ブラジル、オーストラリア、ニュー
ジーランド等
1
(参考)輸出条件の早見表
諸外国に植物等を輸出する場合の検疫条件一覧(早見表):貨物編
種 類
くだもの
カ
キ
輸出相手国・地域
韓 国
ア
ジ
ア
中
東
欧
州
北
米
・
中
南
米
大
洋
州
Q
キ
ウ
イ
フ
ル
ー
ツ
サ
ク
ラ
ン
ボ
Q
Q
日
本
ナ
シ
西
洋
ナ
シ
ビ
ワ
本表は平成25年6月14日現在の情報に基づくものです。
やさい(果菜)
ブ
ド
ウ
ミ
カ
ン
モ
モ
リ
ン
ゴ
イ
チ
ゴ
(
温
州
カ
ボ
チ
ャ
キ
ュ
ウ
リ
ス
イ
カ
ト
ウ
ガ
ラ
シ
やさい(葉菜)
ト
マ
ト
ピ
ー
マ
ン
メ
ロ
ン
キ
ャ
ベ
ツ
ネ
ギ
ミ
ョ
ウ
ガ
やさい(根菜)
レ
タ
ス
シ
ョ
ウ
ガ
ダ
イ
コ
ン
タ
マ
ネ
ギ
ナ
ガ
イ
モ
ニ
ン
ジ
ン
ワ
サ
ビ
コ
メ
緑
茶
(
精
米
(
製
茶
)
)
備 考
)
×
×
×
Q
Q *1
×
×
Q
Q
×
×
×
Q*2
×
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q*3
Q
Q
Q
◎
*12
Q
Q
Q
◎
台 湾
Q
Q
Q
☆
☆
Q
Q
Q
☆
☆
Q
Q
Q
Q
Q
×
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
中 国
△
△
△
PQ
△
△
△
△
△
PQ
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
☆
Q
香 港
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
フィリピン
△
△
△
PQ
PQ
△
△
△
△
PQ
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
PQ
◎
Q
【 表中の記号について 】
(輸出できるもの)
◎: 植物検疫証明書(注1)無しで輸出できます。
Q: 植物検疫証明書を添付すれば輸出できます。
P: 相手国の「輸入許可証(注2)」の取得が必要です。
☆: 二国間合意に基づく特別な検疫条件を満たしたもののみ輸出できます。
ベトナム
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
タ イ
Q
Q
Q
Q
Q
×
Q
☆
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
(注1:植物検疫証明書は輸出検査に合格すると発給されます。)
(注2:輸入許可証は輸出相手国より発給されます)
シンガポール
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
(輸出できないもの又は不明)
マレーシア
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
インドネシア
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q *11
Q
Q
Q
Q*11 Q *11
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q*11
Q
Q
Q
Q
Q
ブルネイ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ
×
PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ PQ PQ PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ*13 【注釈】
インド
△
△
PQ
△
△
△
△
△
PQ
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
PQ
△
△
△
PQ
スリランカ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ
×
PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ PQ PQ PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ*13
パキスタン
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ
PQ
PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ PQ PQ PQ PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ
PQ PQ*13
アラブ首長国連邦
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P
P*13
EU
Q
◎
×
Q
Q
◎
Q*4
Q *9
×
Q
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
Q *8
◎
◎
◎
スイス
Q
◎
×
Q
Q
◎
◎
Q *9
×
Q
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
ノルウェー
◎
◎
Q
Q
Q
◎
Q
Q
Q
Q
Q*5
◎
◎
◎
◎
Q*5
◎
Q*5
◎
◎
◎
Q *5
◎
◎
Q
◎
◎
◎
◎
◎
ロシア
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
Q
◎
* 8 フランス(ブルターニュ地域)、アイルランド、ポルトガル(アゾレス諸島)、フィンランド、イギリス(北アイ
ルランド)向けは輸出検査が必要、他の国又は地域は検査不要
米国(本土)
×
PQ*6
×
☆
×
×
×
☆
×
☆
PQ*6
×
×
×
×
×
×
×
×
×
PQ*6
×
◎
×
PQ*6 PQ
×
PQ*6 ◎
◎
* 9 栽培地検査及び消毒が必要
カナダ
◎
◎
△
◎
Q*9
◎
△
Q*9
△
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
P
◎
◎
P
P
Q*10 Q*10
△
△
△
△
P
P
P
P
◎
Q
△: 輸出相手国の検疫条件が未設定のため輸出できないか、又は不明。
×: 相手国が輸入を原則禁止しています。
* 1 四国、九州及び南西諸島で生産されたものの輸出は不可
* 2 与那国島で生産されたものの輸出は不可
* 3 北緯30度以南の南西諸島、小笠原諸島、大東諸島で生産されたものの輸出は不可
* 4 キプロス向けのものについては果実に葉がついてなく、ブドウネアブラムシに対する栽培地検査又
は消毒が必要
* 5 4月16日~9月30日の期間に輸入される場合は、植物検疫証明書が必要
* 6 奄美諸島、小笠原群島、琉球諸島、トカラ列島、火山列島で生産されたものは輸出不可
* 7 FCL(Full Container Loads)貨物については、植物検疫証明書が必要
◎
* 1 0 栽培地検査が必要
メキシコ
△
△
△
△
△
△
△
×
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
* 1 1 消毒が必要
ペルー
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
◎
* 1 2 南西諸島で生産されたものの輸出は不可
チリ
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
◎
◎
ブラジル
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
◎
◎
オーストラリア
☆
☆
△
☆
△
△
△
☆
△
☆
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
◎*7
◎
ニュージーランド
△
△
△
△
△
△
△
☆
△
☆
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
☆
△
△
△
◎
◎
* 1 3 植物検疫の対象とならない場合(輸入許可証及び植物検疫証明書が不要)があります
【EU加盟国】 (平成25年6月現在)
アイルランド、英国、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、スウェーデン、スペ
イン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、
ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク (計27カ
国)
※注意事項・ご利用方法
1.利用上の注意
当早見表に掲載されている検疫条件は正確な情報の提供に努めておりますが、元となる諸外国の検疫規則は変更されることがあり、実際の内容と異なっている場合があります。実際の輸出に際しては、相手国の最新の受入条件の確認をお勧めします。
また、検疫条件は、各国の植物検疫上での要求であり、当早見表で輸入が可能となっている場合であっても、各国の他の法令やワシントン条約等により輸入が制限される場合があります。
2.諸外国の輸入許可制度について 輸出相手国の輸入許可に関する照会・手続については、現地輸入者等の関係者を通じて輸入国の農業担当当局または植物検疫当局に確認するか、あるいは対象国の在日大使館にお問い合わせください。
2
一般的な輸出の流れと植物検疫
栽培期間中の検査
植物では、栽培期間中に病
害虫の発生が無いことを確
認するための検査も必要な
場合もある。
輸出準備
実 施 者
生産者・輸出者
輸 出 品
(植物防疫所)
植物検疫の輸出検査
の申請
輸出者
輸出検査(書類・現物)
植物防疫所
植物検疫証明書の発行
植物防疫所
税関への申請
輸出者
検疫措置の例
・目視による病害虫の確認
・くん蒸、加熱や低温処
理による殺虫
税関での確認
税関でも、植物検疫による
検査の完了等を確認。確認
できなければ輸出は許可さ
れない。
(関税法第70条第2項)
通
関
船積み・航空機
輸出先国
(植物検疫、通関)
輸出者
輸出者
輸出先国が輸入検査を実施
3
輸出検査の流れ
① 輸出者(申請者)は、植物防疫所に検査希望日、輸出相手国名、輸出数量等を事前連絡
② 植物防疫所(植物防疫官)は、申請者と輸出検査日程を調整
③ 輸入許可証又はその写しを取得している場合は申請時に植物防疫所に提示
④ 植物防疫官は輸出相手国が検疫対象とする病害虫等について検査(輸出検査)
(ただし、相手国が合格証明書を要求してない場合は、輸出検査は不要)
⑤ 検査が合格であれば植物検疫証明書を発給
申請者は、輸出相手国の輸入許可証又
はその写しを取得している場合は、申請
時に植物防疫所に提示
植物検疫証明書の発給
検査合格の場合
輸出検査の申請と輸出検査の実施
植物防疫所への輸出検査の
事前連絡
植物防疫官は、輸出
相手国の検疫要求に
基づく検査を実施
(港や空港、集荷地)
輸出
4
(参考)輸出手続きに要する一般的な期間
植物検疫関係
輸出手続き
輸出準備
輸 出 品
台湾向けモモ
タイ向けカンキツ類
(成田空港での輸出検査)
(生産地での輸出検査)
約2~5ヶ月
約7ヶ月
(登録園地管理・
選果・梱包)
(栽培地検査)
約2時間
約2日
米国向けうんしゅうみ
かん
(生産地での輸出検査)
約7ヶ月
(栽培地検査)
植物検疫の
輸出検査の申請
輸出検査(書類・現物)
(午前中検査)
(タイ検査官と
の合同検査)
約2日
植物検疫証明書の発行
税関への申請(輸出申告)
3~4日
3~4日
(産地からの輸送)
(産地からの輸送)
約30分※
通
1日※
関(輸出許可)
船積み・航空機
午後の便で輸出
1日※
※ 輸出業者からの聞き取りによる時間(農水省調べ)
5
(参考)輸入手続きに要する一般的な期間
植物検疫関係
輸入手続き
フィリピン産マンゴウ
フィリピン産マンゴウ
(空港での輸入検査)
(海港での輸入検査)
荷口積み卸し
保税場所
約2時間
5時間~24時間
植物検疫の
輸入検査の申請
輸入検査(書類・現物)
約2時間
2時間~4時間
植物検疫証明書の発行
税関への申請(輸入申告)
0.3時間※
通
2.6時間※
関(輸入許可)
市場へ輸送
※ 第10回輸入手続の所要時間調査(財務省)による通関所要時間
6
農産物の輸出に必要な検疫措置の具体例
検疫措置の例
具体的措置内容
具体的要請国・要請品目例
輸出検査による植物検疫証
明書の発給
・目視による検査
(検定室内での線虫検査)
台湾:サクランボ、イチゴ、ながいもなど
ベトナム:小麦粉、精米など
米国、香港:種子
施設や園地の相手国への登
録
・輸出に際し、事前に相手国へ
栽培園地(精米施設)等の登録
が必要
中国:精米
台湾:もも、すもも、なし、りんご
栽培期間中の検査の実施
・植物防疫所による病害虫の発
生調査
台湾:ナシ穂木
EU:草本植物の種子、盆栽、植木など
米国:盆栽、温州みかんなど
種子に感染するウイルス等
の遺伝子検査
・ウイルス等病菌に対し、PCR等
生化学手法を用いた精密検定
オーストラリア:トマト種子
くん蒸、加温処理、低温処理
等による消毒
・くん蒸及び低温処理・・・・・・・・
・くん蒸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・熱処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
米国:りんご
中国:精米、木材(樹皮付き)
EU:木材チップ
7
輸出先国の要求に基づく検査
(栽培地検査)
種子や苗木類などの輸出に際しては、輸出先国が侵入を警戒する病害虫について
① 病菌やウイルス病などの寄生がないこと
②生産地における検疫対象病害の無発生であること
の証明を要求される場合がある。
このような要求については、輸出検査時期には病気に感染していることの判定が困難なため、発
現率の高い時期に栽培地で検査を行っている。
EU加盟国向け栽培地検査
・年6回の栽培期間中の公的検査
・地上50cm以上の棚上栽培等
EU加盟国向けマーガレット挿し穂
・タバココナジラミがいないこと
・ハモグリバエ等病害虫の消毒等
8
スイカ種子(チリ向け種子)
トマト種子(各国向け種子)
・褐斑細菌病等の病気の無発生
・かいよう病等の病気の無発生
ラン苗 (コロンビア向けインビトロ苗)
・フザリウム等の病気の無発生
カーネーション苗 (スペイン向け)
・タバココナジラミ等の病害虫の無発生
9
EU加盟国向け盆栽の栽培地検査
高さ50cm以上の棚での栽培
マツバノタマバエの発生の検査
カミキリムシ類等防除のための栽培施設
10
輸出先国の要求に基づく検査
(輸出検査)
輸出前に海空港にある植物防疫所や集荷地等において、目視による病害虫の付着を確認
する。また、検査の対象となる病害虫が線虫や病菌の場合には、室内での検定を実施する。
葉タバコの検査
・害虫の無発生
りんご生果実の検査
・害虫の無発生
11
栽培用種子の検査
・病害虫の無発生、異物の無混入
台湾向けナガイモ等の検査
・
・センチュウの無発生
ボタン苗木の検査
・害虫の無発生
EU諸国向けゴヨウマツ等の検定
・漏脂胴枯れ病の無発生
12
米国向けうんしゅうみかん生果実の検疫
米国は、我が国に発生するミカンバエ等の病害虫の侵入を防止するため、我が
国からのうんしゅうみかん生果実の輸入を禁止していたが、日米での技術的検討
を踏まえ、昭和43年ワシントン州等4州への輸出が認められた。その後、順次輸
出可能な地域が拡大し、現在では、米国全州への輸出が可能となった。
【主な検疫条件】
① 指定地区はミカンバエ及びカンキツかいよう病の発生がないこと
② カンキツかいよう病の侵入を防止するための緩衝地区(幅400m)
を有すること
※指定地区にはうんしゅうみかん以外のカンキツ類の植栽禁止、緩衝地区には
うんしゅうみかん、はっさく、ユズ等10種類を除くカンキツ類の植栽の禁止
③果実の表面殺菌
④日米両国検査官による合同輸出検査
など
13
指定園地でのカンキツかいよう病の
発生状況確認
日米両国検査官による合同輸出検査
での病害虫の無発生を確認
14
米国向けりんご生果実の検疫
米国は、我が国に発生するモモシンクイガ等の病害虫の侵入を防止するため、
我が国からのりんご生果実の輸入を禁止してきた。このため、昭和62年以降モモ
シンクガの殺虫技術の開発等を行い、二国間協議を経て、一定の条件の下、平成
6年から輸出をしてきているところである。
【主な検疫条件】
① 日本側検査官による幼果期及び収穫期の園地検査
② 果実の低温処理(1.1℃以下で最低40日間)と臭化メチルくん蒸
(果実の中心温度が10℃以上又は15℃以上で38g/m3もしくは
48g/m3で2時間)
③ 日米両国検査官による合同輸出検査
④ 梱包は封印と米国向けの表示
など
15
日本側検査官による園地検査
・灰星病、赤星病の無発生
日米合同輸出検査
低温処理
(1.1℃以下で最低40日間)
こん包され封印されたりんご
16
台湾向けりんご・もも等の生果実の検疫
台湾は、我が国に発生するモモシンクイガの侵入を防止するため、りんご、なし、
もも等生果実を平成18年2月1日から輸入禁止とする旨を公表した。
このため、輸出継続に向け台湾側と検疫措置について協議を重ねた結果、平成
18年2月7日、一定の条件の下に輸出が再開されることとなった。
【主な検疫条件】
① 生産園地における徹底した防除
② 選果こん包施設の登録
③ 台湾側検査官の来日調査(生産園地及び選果こん包施設)
④ 梱包への台湾向け表示等の貼付
など
17
台湾側検査官による園地確認
登録された施設での選果
台湾側検査官による施設確認
・モモシンクイガの防除
モモシンクイガ
果実の名称 りんご
都道府県名 ○○県
選果施設名又は
施設コード
台湾向け表示のある梱包
植物防疫官による輸出検査
・モモシンクイガ等の害虫の無発生
○○-01
台湾向け表示
18
台湾向けレタスの輸出検査
○ 長野県川上村で生産されるレタスの台湾向け輸出検査は、名古屋植物防
疫所から出張して、検査を実施。
○ 生産地内の集荷施設において、目視による病害虫検査を実施するととも
に、その一部を持ち帰り、検定室内での線虫検査を実施。
目視による検査
・ミカンキイロアザミウマ等の害虫の無発生
19
集出荷場や市場等での輸出検査の実施
 植物検疫については、空港や港での輸出検査の他、集出荷場や市場等での検査(集荷地検
査)も実施し、生産者や輸出事業者の出荷ロスの低減等に寄与しています。
 この集荷地検査に当たっては、予め最寄りの植物防疫所にご相談いただくとともに、検査後は
清浄性の維持が必要なことにご留意下さい。
集荷地検査の内容
集荷地検査の流れ
輸出される数量に応じ、
① 輸出農産物から検査対象数を抜き取り、
○ 輸出品目・輸出先・検査希望日を最寄りの植
物防疫所に連絡
② 原則として目視により、病害虫の付着を確認
(必要に応じて持ち帰り、病害虫の有無を検査)
○ 品目や輸出先に応じた検査方法を伝達し、検
査日程・段取りを調整後、植物防疫官が訪問
(植物防疫官の検査には費用負担は求めません)
③ 問題無い場合には「合格」として植物検疫証明
書を発給
8000
○ 集荷された輸出農産物を目視や必要に応じて
持ち帰り、検査機器により病害虫の有無を検査
集荷地検査の実施状況
○ 病害虫が無ければ、合格として植物検疫証明
書を発給
4000
○ 証明書添付後は、病害虫の再汚染の防止を
図りつつ輸送。
0
平成18年度
平成20年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
(予測)
平成26年
(予測)
20
インターネットによる輸出検査の申請
・ 輸出したい品目と数量がきまりましたら、次の手続きで植物防疫所に輸出検査申請書を
提出してください
1.電子申請の場合
・ 右赤枠の「電子申請窓口」を選択してください。
21
・ 開いた画面は次のとおりです。同じページ下段に「PQネットワークを初めて利用される方へ」
を始め利用マニュアルがありますので、ご参照ください。
22
・ 具体的には次の画面で必要事項を入力していただくこととなります。
23
2.マニュアル申請の場合
・ 右赤枠の「申請手続等一覧」をクリックし、開いた画面から「植物等輸出検査申請書」を選択し
てください。
24
・ 検査申請書を開いて必要事項を記入し、植物防疫所に提出してください。
25
26
(参考)インターネットによる問い合わせ先
(植物防疫所ホームページ)
27
観光客のお土産での持ち帰り需要への対応について
 海外からの観光客の方々がお土産として持ち帰る際に、手荷物(携帯品)として植物検疫を受
ける必要がありますが、多くの国では、手荷物の場合、輸出検査による植物検疫証明書の添
付で持ち込みが可能となります。また、輸出検査を受けなくても持ち込める国もあります。
メリット
 観光客が自分で持ち帰るため、相手
国での受け入れ業者が不要です
(ケース1)。この場合、相手国への輸
送も観光客 が自ら持ち帰りますの
で、輸出手続きや費用がかかりませ
ん。
 各地方空港等に就航する相手国の検
疫条件に応じた植物検疫を行うこと
で、不特定多数の国の検疫条件に合
致させる必要がありません。
 また、相手国によっては、輸出検査を
受けなくても持ち出しができます(ケー
ス2)。
活用場面の提案
ケース1
観光客が生産地又はWEBで注文した果物を(生
産者等が)出発便に併せ一括して空港に運び、そ
こで輸出植物検査を受ければ、観光客の搭乗手続
きに併せ個々に手渡せる。
ケース2
シンガポール、香港など輸出検査を受けな
くても果物等を持ち出せる国を明示して販
売する。
28
(参考)関東の空港から手荷物で農産物を持ち出す場合の植物検疫条件
(平成25年7月現在)
空港や港
茨城空港
静岡空港
静岡空港
就航便行き先
中 国
韓 国
農産物の例
検疫条件
梅干
輸出検査不要
チューリップ切り花、製茶、落
花生(焙煎)、乾燥イモ
輸出検査
精米、ナシ、ミカン、メロン、イ
チゴ
持ち出し不可
精米、イチゴ、ワサビ、製茶
輸出検査不要
ミカン
輸出検査
担当
植物防疫所
茨城:鹿島出張所
静岡:清水支所
静岡:清水支所
(四国、九州以南産は規制)
静岡空港
台 湾
製茶
輸出検査不要
精米、ワサビ
輸出検査
ミカン、イチゴ
持ち出し不可
静岡:清水支所
29
(参考)輸出植物検疫協議の実績
国 名
品目名
要請年
解禁年
りんご
昭和62年
平成6年
(7年2ヶ月)
米 国
うんしゅう
みかん
豪 州
台 湾
ニュージー
ランド
昭和36年
昭和42年
(7年)
うんしゅう
みかん
昭和63年
平成21年
(21年10ヶ月)
なし
昭和60年
平成2年
(4年8ヶ月)
果実
(りんご、なし、
もも、すもも
等)
平成17年
平成18年
(11ヶ月)
りんご
昭和63年
平成5年
(5年11ヶ月)
うんしゅう
みかん
昭和63年
平成11年
(11年10ヶ月)
主な検疫条件
輸出金額(百万円)
22年
23年
24年
19
0
0
・生産地域の指定
・園地の登録
・日米植物検疫当局の合同園地検査及び
輸出検査
・果実の表面殺菌
8
0
0
・生産地域の指定
・園地及び選果こん包施設の登録
・園地検査
・輸出検査
・果実の表面殺菌
0
0
0
0
0
0
5,755
5,880
3,252
0
0
0
9
4
10
・生産地域の指定
・園地検査
・低温処理及び臭化メチルくん蒸
・輸出検査
・生産県の指定
・園地の登録
・輸出検査
・園地防除の徹底
・選果こん包施設の登録
・登録選果こん包施設での選果
・生産地域の指定
・園地及び選果こん包施設の登録
・園地検査
・ミバエ類のモニタリング調査
同上
30
(参考)輸出植物検疫協議等の状況
・輸出促進に当たっては、それらの検疫措置の緩和を相手国に求めるとともに、輸出できない品目につい
ては輸入解禁を要請し、両国の植物検疫専門家間の技術的協議を実施。
・現在、6カ国19品目について、解禁を要請するほか、検疫条件の緩和等を要請。
相手国への解禁要請
相手国における病害虫
リスクアナリシスの実施
2014年7月現在、相手国で病害虫
リスクアナリシスが実施されている品目
・中 国 ぶどう、かき、もも、いちご、メロン
すいか、さくらんぼ、キウイフルーツ、
ながいも、かんきつ類
・韓 国 なし
・豪 州 もも、ネクタリン
・イ ン ド りんご、なし
検疫条件の協議
2014年7月現在、検疫条
件の協議中の品目
・豪州 ぶどう
・韓国 りんご
・米国 かき
・ベトナム りんご
輸出解禁
最近解禁された品目
・タイ いよかん等かんきつ7品目(2011年)
うんしゅうみかん(2007年)
・豪州 うんしゅうみかん(2009年)
・中国 精米(2008年)
検疫条件の緩和等
その他の案件
・米国向けうんしゅうみかん
の検疫条件緩和
・タイ向けかんきつ類の産
地の追加指定
・中国向け精米の施設の追
加指定 等
31
(参考)輸入植物検疫協議の実績
国 名
品目名
要請年
解禁年
(期間)
りんご
昭和57年
平成6年
(約13年)
せいようすもも
平成8年
平成13年
(5年1ヶ月)
レモン
昭和54年
平成4年
(13年)
主な
対象病害虫
主な検疫条件
コドリンガ
火傷病
・生産地域の指定
・園地検査
・低温処理及び臭化メチルくん蒸
・輸出検査
コドリンガ
・生産地域の指定
・臭化メチルくん蒸
・輸出検査
米 国
チチュウカイミバエ、
クインスランドミバエ
豪 州
台 湾
平成22年
(4年3ヶ月)
・生産地域の指定
・園地検査
・低温処理または
ミバエ類の未発生地域からの輸出
・輸出検査
グレープフルーツ
平成18年
ドラゴンフルーツ
平成16年
平成22年
(6年)
ミカンコミバエ種群、
ウリミバエ
昭和63年
平成5年
(約5年)
コドリンガ
火傷病
・生産地域の指定
・園地検査
・低温処理及び臭化メチルくん蒸
・輸出検査
コドリンガ
・生産地域の指定
・園地検査
・臭化メチルくん蒸または
くん蒸しない(検疫)方式
・輸出検査
りんご
ニュージー
ランド
さくらんぼ
昭和54年
昭和60年
(約7年)
・生産地域の指定
・蒸熱処理
・輸出検査
32
(参考)輸出の取組事例と植物検疫
品目
国
検疫措置
ながいも
台湾
・輸出検査が必要
りんご
台湾
・生産園地、選果技術員及び選果こん包施設の登録
・台湾側検査官による生産園地及びこん包施設の査察
・輸出検査
みかん
タイ
・輸出園地及びこん包施設の登録
・タイ側検査官との合同輸出検査
なし
ロシア
・輸出検査が必要
いちご
台湾
・輸出検査が必要
33
(参考)
農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略
平 成 2 6 年 8 月
国別・品⽬別輸出戦略
輸出戦略の策定
戦略に沿った事業
者⽀援・輸出環境
整備等の実⾏
検証結果を踏まえ
た国別・品⽬別輸
出戦略の改訂
全国協議会の枠組
みを活⽤した検
証・⾒直しを実施
農林⽔産物・⾷品の輸出額を
2020年までに1兆円規模へ拡⼤
目次
1. 食文化・食産業のグローバル展開・・・・・・・・1
2. 農林水産物・食品の輸出促進に向けて・・・・・・2
3. 水産物の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・4
4. 加工食品の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・5
5. コメ・コメ加工品の輸出戦略・・・・・・・・・・6
6. 林産物の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・7
7. 花きの輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・・8
8. 青果物の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・9
9. 牛肉の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・・10
10. 茶の輸出戦略・・・・・・・・・・・・・・・・・11
1.食文化・食産業のグローバル展開
○ 日本の食文化の普及に取り組みつつ、日本の食産業の海外展開と日本の農林水産物・食品の輸出促進を
一体的に展開することにより、グローバルな「食市場」(今後10年間で340兆円から680兆円に倍増)を獲得。
○ このため、世界の料理界で日本食材の活用推進(Made FROM Japan)、日本の「食文化・食産業」の海外展開
(Made BY Japan)、日本の農林水産物 ・食品の輸出(Made IN Japan)、の取組を一体的に推進。
日本食文化の普及
日本食の普及を行う人材育成、
メディアの効果的活用等を各省連携して実施
世界の料理界で日本食材の活用推進
(Made FROM Japan)
日本食材と世界の料理界とのコラボレーション
※世界中のシェフが日本のゆずをメニュー化
※中華料理の高級食材として輸出されるホタテ
日本の「食文化・食産業」の海外展開
(Made BY Japan)
① ビジネス環境の整備
② 人材育成
③ 出資による支援
日本の農林水産物・食品の輸出
(Made IN Japan)
国別・品目別輸出戦略の実行
(全国協議会の枠組みを活用した検証・見直しを実施)
1
2.農林水産物・食品の輸出促進に向けて
○ 日本の農林水産物・食品輸出の現状
 巨大な食の世界市場規模に対し、日本の輸出金額は5千億円前後
(億円)
日本産農林水産物・食品輸出額推移

6,000
5,160
壁5,000
4,000
3,609
4,008
5,078
4,490
2,378
2,077
現在340兆円の世界の食の市場規模は、
2020年には680兆円に倍増との推計
1,748
1,482
2,000
88
1,000
2,038
104
非関税措置も厳しくない国・地域への商
4,511 4,497
談の機会の提供による、産地の取組支
1,950
1,724
2,040
3,000
4,920
4,454
118
93
106
1,736
1,698
123
118
2,652
2,680
援が中心。
90
92
2,359
2,168
2,678
2,883
2,637
2,865
これまでの輸出支援策は、関税が低く、

一方で、各国との市場獲得競争や原発
事故の影響もあり、輸出金額5千億円の
0
2004
2005
2006
2007
農産物
2008
林産物
2009
2010
2011
2012
水産物
壁にあたっている。
資料:財務省貿易統計を基に農林水産省作成
○ 「食」への評価と農林水産物・食品輸出額の相関
 ジェトロの調査によると、「食」の人気が一番高いのは日本だが、「食」への支持が輸出に結びついていない。
 日本の輸出先は、関税が低く、非関税措置も厳しくない地域が中心。
イタリアの農林水産物・食品輸出額の内訳(2011)
日本の農林水産物・食品輸出額の内訳(2011)
【好きな外国料理】
質問:『好きな料理かつ外食で食べる外国料理はどれですか』
・ (n=)は回答個数。
・ 本設問においては、実施国の料理
は選択肢から除外。
・ 複数回答可としており、総回答数
に対する回答個数の割合を示した。
総額
434億ドル
(3兆4,679億円)
総額
51億ドル
出典:ジェトロ「日本食品に対する海外
消費者調査(中国、香港、台湾、韓国、
米国、フランス、イタリア)」
資料:International Trade Centre
HSコード1~24、44を集計
2
○ 農林水産物・食品輸出の方向性①:重点国・重点品目
 日本「食」への支持を背景に、日本「食」の基軸となる食品・食材を、食市場の拡大が見込まれる国・地域へ輸出することに
より、2020年までに1兆円目標を達成。
2020年品目別・国別輸出額イメージ
1兆円
○ 農林水産物・食品輸出の方向性②:3Es
 市場の状況に応じ、原発事故の影響の最小化を起点に、①相手国が求める認証・基準への対応や基準のハーモナイゼー
ション等の輸出環境の整備(ENTER)、②商流の確立支援(ESTABLISH)、③商流の拡大支援(EXPAND)の3つのE施策を集
中的に実施。
原発事故への
対応
輸出環境の
整備
START
STEP1
○輸入規制措置の緩和・撤廃に向け
て、諸外国・地域に正確な情報を提
供した上で、科学的根拠に立った対
応を強く要請
○海外メディア等の活用による日本
食の安全性のPR
商流の確立
STEP2
○相手国が求める認証・基準への対応・基準のハーモナ
イゼーション
○規制等情報の提供
○ハラール、GLOBAL G.A.P.等、世界の食市場において通
用する認証の取得に対し、十分かつきめ細やかに支援
商流の拡大
STEP3
○情報提供を始め、商談会、海外でのマッチングの場、各
種イベントへの支援等総合的なサポート体制を充実・強化
(ジェトロ等)
○共同輸送・混載による物流費の抑制
○産地間連携による日本の農林水産物を年間を通じて安
定的に供給できる体制を構築
○農林漁業成長産業化
ファンド、Made BY Japan
との有機的な連携
3
3.水産物の輸出戦略
輸出の現状
○原発事故に伴う諸外国の輸入規制
の強化やリーマンショックの影響で近
年の輸出額はやや低迷。
○主な輸出先は、香港、米国、中国、
タイ、ベトナム、台湾等。
○品目別には、ホタテガイ、真珠、干
しナマコ等の輸出額が多い。
国別輸出実績(2012年)
分析
2020年目標と輸出拡大策
○ 輸出額目標:3,500億円
○世界的に水産物に対する需要は増
大。特に、中国、EU、米国、インドネ
シアで高い伸び。
○ 日本産水産物の品質に対して、世
界から高い評価。
○輸出先国の衛生管理基準への適
合、衛生証明書の添付など、外国政
府が求める要件に適切に対応する
必要。
○個々の漁協・事業者が個別に輸出
に取り組んでいるため、マーケティン
グ・ブランディングが十分でない、小
ロット・季節対応となってしまい売り場
が望む供給が難しいなどの課題。
国家的マーケティング
・輸出相手国への働きかけ(原発事故に伴う輸入規制
の緩和・撤廃に向けて、科学的根拠に立った対応を
要請する等)
・養殖生産物をはじめとする日本の魚のブランディング
・生鮮・加工品の組合せ販売・産地間連携の促進による
安定供給
【重点品目の考え方】
① 資源的に余裕があり、輸入国で一定の食習慣があるもの
(例:ブリ、サバ、サンマ等)
② 国際競争力のある水産加工品
(例:第二のカニかま、ファストフィッシュ、真珠等)
③ 国際商材(例:ホタテ、サケ、タラ、錦鯉等)
【重点国・地域の考え方】
① 新興市場:所得が拡大しているなど、需要増加が見込ま
れる国・地域(例:EU、ロシア、東南アジア、 アフリカ)
② 安定市場:水産物の消費量が多く、日本産水産物が評価
されている高・中所得国・地域(例:東アジア、米国)
品質管理水準の向上
世界の食用魚介類の
国別年間供給量の推移
品目別輸出実績(2012年)
・品質管理体制の確立(対米・対EU向けHACCP
取得の促進等)
・迅速な衛生証明書発給体制の構築
・品質保持(冷凍・解凍・一次加工)技術の向上
きめ細やかな支援
・現地ネットワークやノウハウの蓄積を活かした
継続的なサポート
・重点国・地域への進出に必要な情報の提供や
売込手法の提案【ジェトロとの連携強化】
ベストプラクティスの構築
1961
資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成
1971
1981
1991
2001
2009
・生産者・流通・小売業者等が連携した、水産物
輸出のビジネスモデルの構築
4
4.加工食品の輸出戦略
輸出の現状
分析
○加工食品の輸出は、農林水産物・食
品全体の1/4を占めるが近年横ばい。
○2012年の輸出額は1,299億円。
(億円)
1,600
加⼯⾷品の品⽬別輸出額の推移
1,368
1,359
732
759
55
117
109
91
51
95
101
82
265
2008
1,464
1,286
2020年目標と対応方向
○近年伸び悩んでいる輸出額を増やすため
には、輸出できる加工食品の種類の拡大と
新規市場の開拓がカギ。
○最終製品輸出の他、海外の日系外食
チェーン等への調味料や原材料提供も有
力。
1,299
1,200
調味料
805
668
650
54
101
119
94
50
88
102
103
47
94
121
117
271
291
275
270
2009
2010
2011
2012 (年)
800
400
アルコール飲料(清酒以外)
海外進出企業(⾷料品)の原料調達先(2010年度)
清涼飲料
菓子(米菓を除く)
植物性油脂
第三国からの調達
(6.1%)
⽇本からの調達
(5.8%)
その他
0
(億円)
1,600
1,200
800
400
加⼯⾷品の国別輸出額の推移
1,368
1,359
299
280
208
270
183
147
111
161
128
121
420
2008
1,464
1,286
1,299
255
260
225
211
170
133
137
164
134
85
173
124
108
398
433
422
422
2009
2010
2011
2012 (年)
277
314
米国
香港
台湾
韓国
中国
その他
現地調達
(88.1%)
出典:経済産業省「海外事業活動基本調
査」
(注:⾷料品製造業のみの値。)
※味噌、醤油など日本の調味料は「日本食」の根幹をなす
ものであり、調味料だけは日本製にこだわる事業者も多い。
○ 輸出額目標:5,000億円。
○Made BY Japanの取組に伴う日本からの原材料調達の増
加と輸出環境整備、食文化発信により、「出せる市場に出
す」から、 「出したい市場に出す」へ。
○原材料の国産化による付加価値の向上を推進。
主な品目ごとの目標と方向性
○調味料類 ( 1,600億円)
みそ、醤油といった日本食を象徴するコンテンツを普及。
・新興市場:EU、ロシア、インドネシア、マレーシア、ベトナム、
タイ、シンガポール、フィリピン、中国、中東、ブラ ジル
・安定市場:米国、台湾、韓国、香港、豪州
○菓子類(米菓以外)、清涼飲料水 (1,400億円)
大手メーカーの商品販売を促進するとともに、中小企業の商品
についてジャパン・ブランドの確立を支援。
・新興市場:インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、
シンガポール、フィリピン、インド
・安定市場:香港、台湾、米国、韓国
○レトルト食品、植物性油脂、めん類、健康食品、牛乳・乳製品、
アルコール飲料(日本酒除く)、その他 (2,000億円)
日本の高度な製造技術を活かしたレトルト食品、牛乳・乳製品、
植物性油脂、めん類及び食品製造用原料等について、日本食の
普及やMade BY Japanの取組と併せて進める。
・新興市場:
(レトルト食品等) EU、ロシア、インドネシア、ベトナム、タイ、
マレーシア、シンガポール、フィリピン、中国、
中東、ブラジル、インド
(アルコール飲料) EU、ロシア、ベトナム、タイ、フィリピン、中国、
シンガポール
0
○主な輸出先は米国、台湾、韓国等日本食
市場がある程度確立した国。
○アルコール飲料の輸出は増加基調。
○清涼飲料水の輸出は他品目に比べ中国、
UAEのシェアが大。
○日本食の普及促進、ジャパン・ブランドの確
立等の輸出促進策の実施が重要。
○相手国政府や取引先から求められる場面
が増えている食品衛生管理基準、その他規
制への対応も重要。
目標達成に向けて
政府 : 輸出環境整備を推進。
民間 : 海外市場のニーズを敏感につかみ、積極的な市場開拓・
市場展開及び商品の開発・供給に努める。
ジェトロ :マーケティングに基づく事業者への総合的なサポート体制
の充実・強化。
5
5.コメ・コメ加工品の輸出戦略
輸出の現状
分析
○ 精米の輸出量は、5年間で約2倍
の2千t(約7億円)。香港・シンガポール
で約7割。中国向けは、過去最大で
も100t程度。
(億円)
精米(商業用)輸出額推移
8
香港
2020年目標と対応方向
○ 日本産米に対する評価は高いが、
許容できる価格差には限界。
○ 精米から長期間経過後も販売され
ているケースもあり品質にも疑問。
○ 中国市場では、品質差を上回る高
価格で流通しているのが実情。
シンガポール
6
台湾
4
オーストラリア
ドイツ
2
その他
0
2008
2009
2010
2011
2012 (年)
○ 2012年の米菓輸出額は、約30億
円。主な輸出先は、台湾、米国、香
港等。
○ 2012年の日本酒輸出額は約90
億円。輸出先は、米国・香港で全体
の5割。
日本酒輸出額推移
(億円)
100
米国
香港
韓国
EU
台湾
中国
シンガポール
その他
80
60
40
20
0
2008
2009
2010
2011
2012 (年)
香港における
米の小売価格(円/kg)
新潟県産
こしひかり
米国産
こしひかり
950
490
中国市場における
日本産米小売価格内訳(試算)
約1,300円/kg
流通マージン
約720円/kg
関税・増値税等
約180円/kg
FOB価格等
約410円/kg
○ 世界のワイン消費量は、約2,400
万klで、主要な消費国はEU、米国
等。中国の消費量が上昇傾向。
○ 世界の酒市場の大きさを考えれ
ば、日本酒の輸出額の拡大余地は
大きい。
各国を代表する酒の輸出額(2011年/億円)
日本酒
88
仏ワイン
7,740
英スコッチ
5,150
○ 輸出額目標:600億円。
○ 精米だけでなく、包装米飯・日本酒・
米菓も含めたコメ加工品の輸出に力
を入れる。
 コメ(包装米飯含む)
現地での精米の取組や炊飯ロボットと合わせ
た外食への販売など、日本米のプレゼンスを
高める取組を推進。
★重点国
新興市場:台湾、豪州、EU、ロシア等
安定市場:香港、シンガポール
 米菓
相手国のニーズに合った商品の開発、手軽
なスナックとしてのプロモーション強化。
★重点国
新興市場:中東、中国、EU
安定市場:台湾、香港、シンガポール、米国

日本酒
発信力の高い都市や重点市場でのイベント・
事業を実施するほか、セミナー等を通じて、日
本酒の良さについて普及。日本酒の生産増
に対応した酒造好適米の増産が可能となるよ
う措置。
★重点国
新興市場:EU、台湾、中国、ブラジル、
ロシア、韓国
6
安定市場:米国、香港
6.林産物の輸出戦略
輸出の現状
○2012年林産物輸出額は123億円。
うち木材は93億円で近年横ばい。
○きのこの輸出額は4億円。
分析
2020年目標と対応方向
○中国では住宅建設が拡大傾向で木
材需要の裾野が拡大。
○他方、スギ、ヒノキが構造用材として
中国「木構造設計規範」に明記されて
いないため、木造軸組住宅の販売が
できていない。
○近年、韓国では香りの良さなどからヒ
ノキの内装材利用が人気。消費者
ニーズを踏まえた製品を提案するとと
もに、現地企業等と連携し、販路を拡
大する事業者も一部ある。
○日本産木材の認知度は低く、消費者
向け、業界向けの認知度向上が必
要。
中国
韓国
強み
・軸組工法が気候風土に
適合。
・内装材としてヒノキ材利用
が人気。
弱み
・木構造設計規範にスギ、
ヒノキ、カラマツが明記さ
れていない。
・日本産木材の知名度が
低い。
・2×4に比べ価格が高く、
施工が難しい。
・木造軸組工法の技術者
が少ない。
・日本産木材(特に構造
材)の知名度が低い。
・2×4に比べ価格が高く、
施工が難しい。
・木造軸組工法の技術者
が少ない。
機会
・住宅市場の拡大。
・木材を輸入に依存。
・オンドルのフローリング材
として利用。
・木材を輸入に依存。
脅威
・米国、カナダ材による
2×4工法のシェア拡大。
・米国、カナダ材による
2×4工法のシェア拡大。
林産物の輸出額の品目別内訳(2012年)
○ 輸出額目標:250億円。
林産物
重点国 : 中国、韓国
対応方向:
【中国】
 中国「木構造設計規範」の改定
(2014年度内告示・施行見込)。
【韓国】
 韓国におけるヒノキを中心とした
内装材市場の更なる拡大。
【中国・韓国】
 協力ネットワークの構築、情報収
集、情報発信(全国団体を通じた
オール・ジャパンでの取組、ブラ
ンド創り)。
 技術者向け講習会の開催を通じ
た人材育成、日本産木材の利用
促進。
 森林組合や産地間連携による共
同輸出、周年供給体制の構築。
 常設展示場の設置による通年で
のPRによる日本産木材、住宅の
認知度向上。
7
7.花きの輸出戦略
輸出の現状
分析
○花きの輸出額は増加傾向で、2012年
は83億円。
うち植木等(植木・盆栽・鉢もの)が82
億円、切り花が1億円。
(億円)
花きの輸出額の推移
花き全体
 多様で高品質。
 「所得倍増」に向け、今後新たな販
路を開拓し、輸出の動きを加速させ
ることが必要。
植木・盆栽
※植木等の主な輸出先はベトナム、中国、香港
※切り花の主な輸出先は、米国、中国
 日本ブランドが確立。
 植木については、近年、急激に輸出
量が増加したため、イヌマキ等一部
品目の資源が枯渇しつつあるため、
新たな輸出品目の開拓が必要。
○花きの産出額は近年3,500億円程度
で推移。
鉢もの・切り花
(年)
(億円)
花きの産出額の推移
(年)
 輸出の歴史が浅く、海外における
日本産の認知度が低いことから、
さらなるプロモーションが必要。
 継続的な長期出荷に対応できる
安定した価格・数量の確保が課
題。
 長時間輸送に耐えうる鮮度保持
技術の普及・開発が課題。
2020年目標と対応方向
○ 輸出額目標:150億円。
植木・盆栽
重点国: 新興市場:EU
安定市場:中国
方向性:
 輸出品目の拡大。
具体的対応:
 海外からのバイヤー招へいや見本市等を通じ、
新たな輸出品目を開拓。
鉢もの
重点国: 新興市場:シンガポール
安定市場:中国、香港
方向性:
 輸出の拡大及び認知度の向上。
具体的対応:
 産地間連携による年間を通じた安定的な供給体
制の整備。
 品種識別技術の開発等、知的財産権の保護強
化。
切り花
重点国: 新興市場:シンガポール、カナダ、EU、
ロシア
安定市場:米国、香港
方向性:
 輸出の拡大及び認知度の向上。
具体的対応:
 産地間連携による安定的な供給体制の構築。
 統一規格やロゴ等によるジャパン・ブランドの
浸透。
 見本市の開催等による花文化と併せた効果的
な発信。
 長時間輸送に耐えうる鮮度保持技術の開発・
普及。
8
8.青果物の輸出戦略
輸出の現状
分析
○野菜・果実等の輸出は、世界的不況
等により、2007年をピークに減少傾向
(2012年 約80億円)。
【果実】
主要な果実の輸出額のうち、約6割を「りんご」
が占める。
輸出先は、台湾・香港で全体の約9割。
○ 輸出額目標:250億円。
○ 現在の主要輸出先である
台湾に加え、成長の著しい東
南アジア等に着目した戦略
的な市場開拓が重要。
億(円)
○ 青果物をジャパン・ブランド
として確立するためには、
マーケティングと品揃え、周
年供給の確保が重要。
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
【生鮮野菜】
主要な生鮮野菜の輸出額(2012年)のうち、約
9割を「ながいも」が占める。
輸出先は、台湾・香港で全体の約7割。
億(円)
※その他
(キャベツ、
だいこん、
レタス)
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2020年目標と対応方向
○ 一方で、原発事故に伴う輸
入規制によって、主要取引先
である台湾・香港は、一部地
域からの輸入を停止中。
(具体例)
いちご・・・栃木県
なし・・・・・福島県、千葉県
もも・・・・・福島県
○ 重点品目:
(例) りんご、柑橘類、いちご、なし、もも、
ながいも、かんしょ、
「第2、第3のりんご、ながいも」
○ 重点国:
(新興市場)シンガポール、タイ、ベトナム、
インドネシア、マレーシア、
カナダ、米国、EU、ロシア、中東
(安定市場)台湾、香港
○ 方向性:
①富裕層に加え、人口の多い中間層もター
ゲットとし、マーケティング等の強化により、
売れる品目を発掘しつつ市場を開拓。
②東南アジアやEU、ロシア、中東において、
産地間連携、卸売市場の活用等により、
りんごや他の品目を組み合わせ、日本産
青果物が海外の店舗に常時並ぶ「多品目
周年供給」体制を構築。
○ 輸出環境整備:
①原発事故による輸入停止措置の解除。
②検疫等の制限に対する戦略的働きかけ。
③鮮度保持・長期保存技術の開発。
9
9.牛肉の輸出戦略
輸出の現状
分析
○2012年の輸出額は51億円、輸出量
は863トンといずれも過去最高。
○市場の大きい米国やEUで重点的に
活動する必要。
前年同期比
150%
(億円)
米国、EUの牛肉消費量及び輸入量
60
(単位:1,000トン(枝肉ベース))
50.6
50
40.5
40
30
1.0
22.6
3.6
37.7
0.9
23.0
34.0
34.6
0.3
2.6
12.2
8.2
2.1
20
4.5
10
9.4
5.7
7.6
6.6
2008年
カンボジア 香港
2009年
ラオス マカオ
1.5
0
2.1
米国
EU
消費量
11,651
7,941
輸入量
933
367
2.2
5.0
0.6
11.3
13.3
15.3
2011年
ベトナム
2012年
2.6
2010年
シンガポール
出典:米国農務省HP(2011年)
9.7
米国
その他
○ 2012年8月に対米輸出が再開し、
現在香港、マカオ、シンガポール、
米国、タイ、カナダ、UAE等への輸
出が可能。
○2013年3月には、EUへの輸出が認
められたところ。 (※)
○ロース、ヒレ等の高級部位だけでな
く、バラ等多様な部位の販売促進が必
要。
○牛肉需要が見込まれる国・地域(ロ
シア、メキシコ、中国等)への輸出解
禁に向けた働きかけが必要。
○相手国の要求するHACCPやハラー
ル認証等に対応した食肉処理施設の
整備が必要。
輸出国・地域別の施設認定状況 (2013年7月現在)
※ 輸出施設の認定が行われると、実際の輸出が
可能
米国 カナダ EU 香港 UAE
施設数
7
5
0
9
2
シンガ
マカオ タイ
ポール
10
52
出典:厚生労働省HP
○輸出額目標:250億円(4千トン相当)
【新興市場】 米国、EU、カナダ、香港、
マカオ、シンガポール、タイ、UAE
【有望市場】ロシア、メキシコ、中国、台
湾、イスラム圏(インドネシア、マレーシ
ア、サウジアラビア他)等
具体的な輸出拡大策
9.4
12.9
1.1
2020年目標と対応方向
34
 焼肉等の日本食文化と一体的なプ
ロモーション。
 商談会開催や見本市出展等を支
援。
 ジェトロによる米や果物などと一体
的な日本食材の販売促進。
和牛統一マーク
焼肉店の海外進出
輸出環境整備
 輸出解禁に向けた衛生協議
(ロシア、台湾、中国等と協議)。
 HACCP等施設整備への支援。
 ハラール認証を取得しようとする
取組に対し、きめ細やかな支援
を措置。
10
10.茶の輸出戦略
輸出の現状
分析
○2012年の茶輸出額は約50億円で、 5
年前と比べ約1.5倍に増加。その半分
は米国向け。
○EU向けは震災以降減少しているが、
シンガポール向けは拡大傾向。
○世界的な健康志向の高まりから、各
国の緑茶需要は増加傾向。
○他国産に比べてブランド力がある日
本茶が進出しやすい状況。
○日本茶の価格は平均して現地・他国
産の2~4倍。安いものは家庭用、高
いものは贈答用として販売。
日本からの緑茶の輸出額の推移
(億円)
25
米国
シンガポール
(千トン)
EU
1200
台湾
カナダ
タイ
800
香港
20
15
10
2020年目標と対応方向
国別のお茶の消費量(各3年間の平均)
2007年~2009年
2009年~2011年
400
(年)
2012年の輸出額の国別割合
 新興市場:EU、ロシア
 安定市場:米国、香港、台湾、シンガポール
生産サイドの対応方向
 輸出に対応した茶栽培技術、加工技術の
確立、病虫害に強い茶の開発。
 有機栽培の推奨。
 健康成分高含有品種の開発・普及。
 茶樹中の放射性セシウム低減の徹底。
 輸出相手国の食品衛生関係規制に対応し
た基準に合った生産体制の確立。
輸出環境整備
 米国の有機同等性の承認の取得。
 EU向けのGLOBAL G.A.P.認証取得支援。
 EU、香港、台湾の残留農薬基準への対応。
5
0
○ 輸出額目標:150億円。
(基準に沿った生産体制確立、相手国でのインポート
トレランス設定の支援)
0
(出典:茶関係資料(日本茶業中央会))
○米国では、「緑茶は健康」とのイメー
ジがあり、市場が拡大傾向。
○EUでは残留農薬問題や放射性物
質にかかる規制により日本茶の輸入
量は伸び悩み。
マーケティング
 日本食・食文化の発信とあわせた売り込
み。
 日本茶の安全性や健康イメージ、カテキン
など機能性成分による効能をPR。
 富裕層だけでなく中間層もターゲットとした
新規需要層の開拓。
 フレーバーティー等相手国の嗜好に合った
商品を開発。
11
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