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【今、生きている】 【祖父からの贈り物】

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【今、生きている】 【祖父からの贈り物】
感じたことや考えたことを発表
「少年の主張」田川地区大会は、田川市郡8市町村から選ば
れた9人(本市からは2人選出)が、普段の学校生活や日常生
活などで感じたことや心に思い考えたことを発表するものです
昨年 11 月 21 日に行われた田川市大会で優秀賞を受賞した
村上さんと貞兼さんが本市代表として出場。学校関係者や保
護者などが大勢詰めかけた会場で、堂々と発表しました。
審査の結果、貞兼さんと糸田中学校2年生の廣末愛理さん
が、8月に久留米市で行われる「少年の主張」福岡県大会に田
川地区代表として推薦されました。
ひろすえ あ い り
【祖父からの贈り物】
さ だ か ね
み さ き
弓削田中2年 貞兼 美咲さん
7番目に登壇した貞兼さ
んは「祖父からの贈り物」
と題し、昨年6月に亡くな
った祖父から学んだことを
発表しました。
貞兼さんは、大好きだっ
た祖父が亡くなり「聞いた
瞬間、頭が真っ白になり涙
があふれてきた。もう祖父
と話せないと思うととても
悲しく、なんでもっと話さなかったのだろう。まだ何もし
てあげられていないと後悔した」と話しました。
また、幼稚園に通っている頃は毎朝バス停まで一緒
に行き、笑顔で「いってらっしゃい」と見送ってくれた
ことや、祖父がつくる具だくさんのみそ汁が大好きだっ
たこと、おしゃべりをしながら一緒に習字教室に通った
思い出などを振り返りました。
「祖父がいない今、寂し
いと思う気持ちはすぐに変えられないが、祖父の生き方
から学んだ大切なことを心にとどめ、前を向いて歩いて
いきたいと思った。祖父が教えてくれた大切なこと。そ
れは、いつも笑顔で元気に過ごし、周りの人には温かい
言葉をかけ、困っている人がいたら一緒になって行動す
ること。どんなことにも全力を尽くし、努力は必ず報わ
れることも教わった」と語りました。
その後、将来薬剤師を目指していることに触れ「将
来の夢を実現するには難しいことをたくさん乗り越えて
いかなければならないが、どんな困難にも私は負けない。
それは、祖父が人として大切な生き方という贈り物を残
してくれて、そしていつも応援してくれていると信じてい
るから。今を、これからを全力で歩いていく」と力強く
決意を述べました。
◆問い合わせ 生涯学習課青少年対策室(☎44―5110)
【今、生きている】
む ら か み
な な せ
金川中2年 村上 七星さん
全体の4番目として登壇
した村上さんは「今、生き
ている」と題し、命の大切
さを訴えました。
村上さんは、4年前に
病気で亡くなったいとこが、
弱音ひとつ言わずにきつい
治療を受け必死に生きよう
としていたことから「命と
は、尊く、力強く、そして
はかないもの。私は、いとこの死を経験し、今、生きて
いることがどれほど尊いことなのか考えるようになった」
と述べました。引き続き、我が国では、年間 16 万頭以
上もの犬や猫が殺処分されていることや、飼い主や動物
保護団体に働きかけ、協力を求めた結果、北九州市で
は殺処分された保護動物の数が6年間で 87%も減少し
たということに触れ「生きている命に対してどう向き合
うか、その意識を変えることで、守られる命がこんなに
たくさんある」と話しました。
発表の最後には「あなたがむなしく過ごした今日は、
昨日亡くなった人があれほど生きたいと願った明日」と
いう小児がん病棟の看護師がテレビで話していた言葉
を紹介。
「今、生きていることに感謝する。それは自分を
含めすべての命を大切にすること。亡くなった人たちの
思いを大切にすることにつな
がる。そして、私たち一人ひ
とりが命の大切さを意識する
ことで、心ない「死ね」の2
文字を、落書きから、人の口
から消すことができると思う」
と訴えました。
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