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重要海域抽出のアウトプットイメージ図(1/50 万スケール) 別紙1

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重要海域抽出のアウトプットイメージ図(1/50 万スケール) 別紙1
別紙1
重要海域抽出のアウトプットイメージ図(1/50 万スケール)
重要海域抽出のアウトプットイメージ図(1/200 万スケール)
別紙2-1
基礎分布図サンプル図
1.唯一性、または希少性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
Amante, C. and B. W. Eakins, ETOPO1 1 Arc-Minute Global Relief Model: Procedures, Data Sources and
Analysis. NOAA Technical Memorandum NESDIS NGDC-24, 19 pp, March 2009.
藤倉克則・奥谷喬司・丸山正編;2008,潜水調査船が観た深海生物 深海生物研究の現在,pp487,東海
大学出版会.
環境省;1999,瀬戸内海における海砂利採取とその環境への影響.
環境省;自然環境保全基礎調査.
2.種の生活史における重要性のサンプル図(10 枚)
データの出典:
Amante, C. and B. W. Eakins, ETOPO1 1 Arc-Minute Global Relief Model: Procedures, Data Sources and
Analysis. NOAA Technical Memorandum NESDIS NGDC-24, 19 pp, March 2009.
環境省;2001,生物多様性保全のための国土区分ごとの重要地域情報.
環境省;モニタリングサイト 1000 における島嶼調査サイト(海鳥類調査サイト) .
環境省;自然環境保全基礎調査.
環境省;全国エコロジカル・ネットワーク構想.
環境省;ジュゴンと藻場の広域調査.
水産庁;平成 22 年度魚種別系群別資源評価.
財団法人東京都海洋環境保全協会小笠原海洋センター;2002,事典「くじらの尾ビレ」小笠原・沖縄.
3.絶滅危惧種または減少しつつある種の生育・生息地のサンプル図(8 枚)
データの出典:
環境省;自然環境保全基礎調査.
4.脆弱性、感受性又は低回復性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
OBIS データベース(2012 年 2 月時点の検索結果)
5.生物学的生産性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
海上保安庁海洋情報部;海底地形名リスト.
續辰之介・中尾徹;1986,天然湧昇域の海洋環境特性について、水産土木第 22 巻 2 号、41-58.
6.生物学的多様性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
Amante, C. and B. W. Eakins, ETOPO1 1 Arc-Minute Global Relief Model: Procedures, Data Sources and
Analysis. NOAA Technical Memorandum NESDIS NGDC-24, 19 pp, March 2009.
環境省;サンゴ礁分布図公開システム.
海上保安庁海洋情報部;海底地形名リスト.
7.自然性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
環境省;自然環境保全基礎調査.
8.典型性のサンプル図(1 枚)
データの出典:
環境省;自然環境保全基礎調査.
環境省;サンゴ礁分布図公開システム.
WWF ジャパン;2009, 南西諸島生物多様性評価プロジェクト報告書.
財団法人日本野鳥の会;重要野鳥生息地(IBA).
別紙2-2
MARXAN について
生物や物理環境情報から重要な地域などの抽出を客観的に行うためのツールとして、さ
まざまな空間計画プログラムが開発されている。
このプログラムには、MARXAN、Zonation、ResNet、Ecosystem Based Management Tools
Network 等いくつかあるが、それらと比較し MARXAN は科学的信頼性、高い応用性、国際
的な認知度や、GIS ソフトの互換性などの点で複数の利点があり、世界中で最も利用されて
いる。2010 年時点で、110 カ国で、1600 以上の組織(国際連合、IUCN、全ての主な NGO、
50 の政府機関、220 の大学を含む)において活用実績がある。
1.MARXAN の特徴について
MARXAN は、種や生態系、地形等の情報から、重要海域等の生物多様性保全上優先度の
高い場所や海洋保護区の候補地を科学的に選定するためのプログラムであり、以下の特徴
がある。
(1)科学的信頼性
計算過程が公開されており、科学的な信頼性及び国際的に高い認知度がある。
(2)高い応用性
・目的に応じて、生態系間の連続性への重み付けや、重要な生態系への重み付けなど様々
なパラメーターの設定が可能。
・ギャップ分析、ネットワーク化、保全と持続可能な利用との両立や、海洋保護区拡大
に係る候補地の選定など幅広い用途に活用が可能。
(3)GIS との互換性
環境省で標準使用している GIS ソフト(ArcView)と互換性を考慮して設計されており、
アウトプットは GIS データに容易に変換が可能で、幅広い応用が可能。
2.MARXAN の計算手法について
候補地の選定は、3つの値の総和をスコアで評価する。それぞれの値は目的に応じて自
由に値を設定することが可能で、目的関数の総和の最も低い値が抽出される。
Score =
①Combined planning unit cost
+②(Combined boundary cost × BLM)
+③Combined species penalty factors
①Combined planning unit cost:
各ユニットの面積等をコストとして任意の値を設定可能。
②Combined boundary cost × BLM:
・全てのユニットの最外殻の辺の長さの合計値を算出し、BLM 値を掛けることで、連続
性の重み付けが可能。
・BLM(Boundary Length Modifier)は値を自由に設定することができ、値を増加させる
と生態系間の連続性を確保できるが、コストや SPF とトレードオフになることがある。
③Combined species penalty factors(SPF):
各ユニットに評価対象となる種や生態系が含まれない場合はペナルティーが加算され、
より多くの評価対象が含まれるように計算される。また、評価対象ごとに保全目標を設
定することで重み付けが可能。
1
【参考】
1.MARXAN の計算のイメージ
(1)シナリオ1(Score =17):より多くの種や生態系が含まれるように設定した場合
すべての対象生物群が抽出されるように保全目標値のパラメーターを設定し、BLM 値を
下げることで、対象生物群が確保される。
対象生物群
選定の有無
A
A,B
D
A
A,B
D
A:サンゴ群集
○
B:藻場
○
A,B
B
D
A,B
B
D
C:干潟
○
D:塩性湿地
○
C
E
C,E
C
E
C,E
E:底生生物
○
Combined planning +(Boundary Cost 14×BLM 0.86)+ Combined species penalty factors 0
unit cost 5
(2)シナリオ2(Score=17):種や生態系間の連続性を優先させた場合
BLM 値を上げることで、種や生態系間の連続性を優先させることはできるが、一部の対
象生物群が抽出されずに、SPF の値が加算される。
対象生物群
選定の有無
A
A,B
D
A
A,B
D
A:サンゴ群集
○
B:藻場
○
A,B
B
D
A,B
B
D
C:干潟
×
D:塩性湿地
○
C
E
C,E
C
E
C,E
E:底生生物
×
Combined planning +(Boundary Cost 10×BLM 1.00)+ Combined species penalty factors 2
unit cost 5
2.BLM 値の設定に係るイメージ
BLM 値の設定により断片化した候補地の連続性が確保される。
断片的
BLM=0
連続性
BLM=1
出典:
Klein, C.J., Steinback, C., Scholz, A.J., Possingham, H.P. 2008. Effectiveness of marine reserve networks in representing
biodiversity and minimizing impact to fishermen: a comparison of two approaches used in California. Conservation Letters 1: 44–51.
Matthew Watts,Lindsay Kircher, Hugh Possingham,2010,Introduction to Marxan:Key Concepts in Conservation
Planning.
2
3.MARXAN によるアウトプットイメージ
①~③の設定条件により各生態系の保全目標の割合を仮に一律 30%及び 50%として、サ
ンプルイメージを作成した。メッシュのサイズについては任意に選定が可能で、今回は3
次メッシュ(約 1km×1km)を用いている。サンプルでは、100 回の試行を行い、候補地
として選択された回数を示している。これらの条件を変えることで、ニーズにあった候補
地を示すことが可能。
サンプル図1 ①Cost=1 ②BML=1 ③SPF=1 各生態系の保全目標の割合 30%
サンプル図2 ①Cost=1 ②BML=1 ③SPF=1 各生態系の保全目標の割合 50%
①Cost:Combined planning unit cost
各ユニットの面積等をコストとして任意の値を設定可能。
②BLM:Boundary Length Modifier
値を自由に設定することができ、値を増加させると生態系間の連続性を確保できる。
③SPF: Combined species penalty factors
各ユニットに評価対象となる種や生態系が含まれない場合はペナルティーが加算され、より多くの評価対象が含ま
れるように計算される。また、評価対象ごとに保全目標を設定することで重み付けが可能。
3
別紙2-3
デルファイ法サンプル図
これまで国内では、重要サンゴ群集域及び IBA、重要湿地 500 が生物多様性に係る重要
な地域としてデルファイ法により選定されている。
(1)重要サンゴ群集域
WWF ジャパンは、日本サンゴ礁学会保全委員会と共同で、南西諸島における保全すべき
重要なサンゴ群集域を 154 箇所選定した。重要サンゴ群集域の選定は、日本サンゴ礁学会
保全委員会の広域一斉調査チームと共同で行ったもの。
選定方法として、下記4つの指標を元に、南西諸島のサンゴ群集域を、包括的かつ客観
的に評価する手法を用いた。これらの評価基準に基づき、大隅諸島から八重山諸島にいた
る南西諸島の各諸島について 20 箇所を目安として選定の作業を行い、合計 154 群集域を重
要保全サンゴ群集として選定。なお、トカラ列島や尖閣諸島などの地域は情報不足のため、
選定の対象外となっている。
①地域有識者による評価
②環境庁による 89 年-92 年当時のサンゴ被度調査結果
③環境省による 2006 年のサンゴ被度調査結果
④物理環境データ解析に基づくサンゴ生育の「潜在力」評価結果
(2)Important Bird Areas (IBA)
IBA(Important Bird Areas) 重要野鳥生息地プログラムは、国際的な鳥類保護組織であ
る BirdLife International(BI)が、世界 100 ヶ国以上の加盟団体と共同実施している事業。
1989 年に初めてヨーロッパ版 IBA リストが出版されたことにより始まった。
このプログラムは、「鳥類を指標とした重要な自然環境」を、世界共通の基準(IBA 基
準)によって選定し、個々の生息地はもちろんのこと、それらすべての生息地をネットワ
ークとして世界全体で保全していくことを目的にしたプログラムで、日本国内の IBA 基準
生息地選定作業は 1995 年に始められ、2003 年に終了。国内では 167 地点の IBA 基準生息
地が選定された。
IBA 選定の基準は以下の4つのいずれか(なお、環境条件や生息する鳥類種などから、
ある程度日本独自に判断したものもある)。
①世界的に絶滅が危惧される種
②生息地域限定種
③バイオーム限定種
④群れをつくる種
(3)重要湿地 500
ラムサール条約、新環境基本計画、生物多様性国家戦略などを受け、最新の科学的・専
門的な知見と情報にもとづく湿地保全の基礎資料を得るとともに、開発計画等における配
慮を促すことを目的として環境省が選定したもの。平成 13 年 12 月に環境省 HP インター
ネット自然研究所において、非公開情報を除いた個別湿地 500 箇所を発表した。
重要湿地 500 の基本的選定基準としては、以下の 5 つが挙げられる。
①湿原/塩性湿地、河川/湖沼、干潟/マングローブ林、藻場、サンゴ礁のうち、豊かな
生物多様性を有している又は、相当の規模の面積を有している場合
②希少種、絶滅危惧種、固有種等が生育・生息している場合
③多様な生物相を有している場合
④特定の種の個体群のうち、相当数の割合の個体数が生息・生育する場合
⑤生物の生活史の中で不可欠な地域(採食場、産卵場等)である場合
デルファイ法サンプル図
別紙3
EBSA クライテリアとその他の類似事業の抽出基準対照表
EBSA クライ
EBSA 定義
テリア
EBSA 理由・根
拠
その他の取組の抽出基準との関係
VME
その他
唯一性、また
次 のどれかを含 む
代替がきかな
・唯一性、または希少性
・IBA:生息地限定種
は希少性
地域、
いため
(損 失 した場 合 、類 似 した海 域
(固有性 の高い種(生 息地 限 定種)が相当 数生 息するか、生息 している可
(i)
能性のある生息地)
(ii)
唯 一 性 (その
損失が、多様
や生 態 系 では代 替 することが
種類で唯一の
性あるいは特
できない、比 類 のない又 は希
分 布 地 ) 、希 少
徴の恒久的な
少 な種 を含 む 場 所 あるいは 生
・UNESCO:
性(特定の地
消 滅、またはあ
態 系。具 体 的には、「固 有 種 の
(希 少 、脆 弱 、あるいは絶 滅 の恐 れのある種 の重 要 な生 息 地 を含 む唯 一
域 でのみ分 布 )
らゆるレベルで
生息 地」、「孤 立・希 少・絶 滅 危
(特異な)の場所)
あるいは固有
の多 様 性 の減
惧の種の生息地/保育場/
の種、個体群
少を意味する
繁殖・産卵場」)
あるいは群集
ため
・UNESCO:
(固有種の生息する(多い)場所)
唯一 性、希 少
性あるいは特
・重要湿地 500
異な生息地・生
(希少性、固有種等が生育、生息)
態系
(iii)
唯 一 あるいは
独特な地形学
的あるいは海
洋学的特徴が
ある海域
種の生活史に
個 体 群 が生 存 、繁
種特有の生理学
・唯一性、または希少性
・KBA:非代替性
おける特別な
栄 するために必 要
的 制 約や選 好 性に
(生育 場、隔 離摂 餌 場、繁 殖
(ある種の(生 活 史のどこかにおいて)世 界的 個 体 数の X%がある特 定の
重要性
な地域
連 結 した様 々な生
場、産卵場)
場 所 に分 布 (集 中 )する場 所 。具 体 的 には「限 られた範 囲 にのみ分 布 して
物・非生物的状況
いる種」「広く分布するが特 定 の場所に集中 分 布する種」「顕著な繁殖 地」
が、特 定 の生 活 史
・生息地の機能的重要 性
や機 能 に適 してい
(漁 業 資 源 、特 定 の生 活 史 上
1
「バイオリージョンに限定される種」)
る地域であるため
のステージ(例 えば、生 育 場 ま
IBA:バイオーム限定種
たは育 成 場 )、希 少 な、また は
(ある種 (鳥 )の分 布 域 の大 半 が一 つのバイオームにあるような状 況 が複
絶 滅 の恐 れがある、あるいは
数種において混在する生息地)
絶 滅 が危 惧 されている海 洋 生
物 種 の 生 存 、機 能 、 産 卵 / 繁
IBA:群れを作る種
殖 また は回 復 に 必 要 な連 続 し
(群 れを作 る種 (鳥 )が定 期 的 に生 息 、渡 りに利 用 する場 所 。ボトルネック
ない場所・生息地)
サイト)
・UNESCO:集合・集積地
(生物地理区分上での重要な種群が集合・集積する代表的な場所)
・UNESCO:移動性の生物種
(移 動 性 の生 物 の渡 り、集 合 ・密 集 、繁 殖 又 は採 餌 場 などを含 む生 物 群
が共 有する重 要な場 所、生物 (個体 群)の補充・維 持のため重要な場 所、
これらの種生活史のいずれかで鍵となる生息地となる場所)
・重要湿地 500
(生物の生活史の中で不可欠な地域(採食場、産卵場等)
・南西諸島生物多 様性評価:重要造礁サンゴ類(WWF)
(サンゴ幼生の加入・定着率)
絶滅危惧種ま
絶 滅 危 惧 種 、減 少
絶滅危惧種及び消
・生息地の機能的重要 性
・IBA:世界的に絶滅か危惧される種
たは減少しつ
した種 の生 存・回
失 しつつある生 息
(漁 業 資 源 、特 定 の生 活 史 上
(RDBに準 拠 し、IA類 、IB類 、Ⅱ類 、保 護 依 存 種 、情 報 不 足 種 のいずれ
つある種 及 び/
復のための生息
地の再 生、回 復 を
のステージ(例 えば、生 育 場 ま
かに該当する種の相当数が定期的、恒常的に生息している場所)
または生息地
地 、あるい は、ある
確実にするため
たは育 成 場 )、希 少 な、また は
の重要性
種 の重 要 な群 集 地
絶 滅 の恐 れがある、あるいは
・重要湿地 500
などを含む地域
絶 滅 が危 惧 されている海 洋 生
(絶滅危惧種)
物 種 の 生 存 、機 能 、 産 卵 / 繁
殖 また は回 復 に 必 要 な連 続 し
ない場所・生息地)
2
脆弱性、不安
(人間活 動または
人間活動や自然
・脆弱さ
定性、感 受性 、
自 然 事 象 による劣
現 象 がある地 域 内
( 人 為 的 活 動 に よる ( 環 境 ) 劣
・KBA:脆弱性
または低回復
化 や減 失 に非 常 に
あるいはある構 成
化 の影 響 を非 常 に受 けやすい
(IUCN のレッドリストの絶滅 危惧種に分類された種が通常生息/生育する
力
影 響 を受 けやすい
要 素が効 果 的に管
生態系)
場所)
などの)機能 的 脆
理 されない、または
弱性 をもつセンシテ
非 持 続 的 に利 用 さ
・回 復 しにくい生 活 史 の特 徴 を
ィブな生 息 地 や種
れ つづ け た 場 合 引
持つ構成種 群
が比 較 的 高 い割 合
き起 こされるリスク
(成長 率、成 熟年 齢、新規 加
で見られる地域
の度 合 い自 体 を示
入 率 が 低 いまた は長 寿 命 と い
す基準であるため
う特 徴 をもつ群 集 あるいは生
物種の集まりによって特徴づけ
られている生態系)
生物学的生産
比 較 的 高 い自 然 生
生態系を活性化
・UNESCO:生産性
性
物 学 的 生 産 性 を持
し、生 物 の成 長 率
(地 理 学 的 、生 態 学 的 、海 洋 学 的 に著 しい一 次 ・二 次 生 産 性 の高 い場
つ種、個 体群、ある
と再 生 能 力 の向 上
所、重要な湧昇流・渦などの発生場所)観点から生物種 群 の維持にとって
いは群 集 を含 む地
に果たす重 要 な役
重要と思われる場所)
域
割があるため
生物学的多様
比較的高い生態
進 化 と種 の復 元 力
・構造の複雑性
・UNESCO:生物種群の維持に重要
性
系・生息地・群集・
の維 持 に対 して重
(著 しい生 物 的 ・非 生 物 的 な特
(地理 学 的、生 態学 的、海 洋 学 的(著 しい一 次・二 次 生 産 性の高い場 所、
個 体 群 ま たは 種 の
要性があるため
性 をもつ集 合 ・集 積 により形 成
重 要 な湧 昇 流 ・渦 などの発 生 場 所 )観 点 から生 物 種 群 の維 持 にとって重
多 様 性あがる、あ
された複 雑 な物 理 的 構 造 で特
要と思われる場所)
るいは高 い遺 伝 的
徴 付 けられた生 態 系 。このよう
多様性を含む地域
な生 態 系 では、生 態 学 的 過 程
・UNESCO:種の多様性が高い場所
はこれらの構 造 システムに高
度に依存している場合が多い。
・重要湿地 500
さらに、そのような生 態 系 で
(豊かな生物多様性を有している又は、相当の規模の面積を有する)
は、構 成 種 により生 物 多 様 性
(多様な生物相を有している)
が高い場合も多い)
3
・南西諸島生物多 様性評価:重要造礁サンゴ類(WWF)
(サンゴの種類の多様度)
自然性
人 間 活 動 による撹
自然に近い
・UNESCO:自然性/大規模生息地
乱 あるいは劣 化 が
仕組み、プロ
(多 様で手 付かずの生息 地 や種の密 集 地(例えば、湿 地、島 嶼、分 水 嶺・
ない、あるいは低 レ
セス、機能を
汽 水 域 ・サンゴ礁 生 態 系 といった沿 岸 域 )を含 む原 生 的 自 然 な状 態 にお
ベルである結果とし
持つ地域の
いて、海 洋 生 態 系 及 び種 の個 体 群 の完 全 性 や持 続 可 能 性 を維 持 するた
て、比 較 的 高い自
保護
めに必要な大規模な生息地)
然 度 が見 られる地
基 準 地 として
域
これらの地 域
・南西諸島生物多 様性評価:重要造礁サンゴ類(WWF)
を維持
(サンゴの群集域の広がり、オニヒトデの食害影響)
生態系の復
元力の保護
・重要湿地 500
及び促進
(特定の種の個体群のうち、相当数の割合の個体数が生息・生育する)
EBSA:The Ecologically or Biologically Significant Areas; CBD Annex I of decision IX/20
VME:Vulnerable Marine Ecosystems; FAO (2009) International Guidelines for the Management of Deep-sea Fisheries in the High Seas.
Rome, FAO. 73p
KBA: Key Biodiversity Area; http://www.japanhotspot.net/learn/kba.html
IBA: Important Bird Areas; http://www.wbsj.org/nature/hogo/others/iba/about/index.html
UNESCO(海域世界自然遺産候補地): UNESCO World Heritage Centre (2003) World Heritage Papers 4. Proceedings of the World
Heritage Marine Biodiversity Workshop, Edited by Annie Hillary, Marjaana Kokkonen and Lisa Max. http://whc.unesco.org.
※日本語訳は仮訳
4
別紙4
重要海域の抽出基準と適用例、及び具体的対象に関する一覧(暫定版)
抽出基準
定義
1.唯 一 性 、または希
少性
次のいずれか、または複 数
を含む地域、
(i) 唯 一 性 ( ある種 の唯 一
の分布域)、希少性
(特 定 の地 域 にのみ分
布 )あるいは固 有 性 を
持 つ種 、個 体 群 、ある
いは生物群集
(ii) 唯 一 性 、 希 少 性 を 持
つ、あるいは特 異 な生
息地・生態系
(iii) 唯 一 又 は 独 特 な 地 形
学的あるいは海 洋 学
的特徴を持つ場所
理由・根拠
代替がきかないため
ある種 ・場 所 の消 失 によ
り、多 様 性 あるいは生 態
系 の特 徴 が永 久 に失 わ
れると考 えられる、また
は多 様 性 のレベルが減
少する恐れがあるため
適用例及び
適用例とした理由
具体的対象と使用データ(案)
1-①固有種の分布中心域
:特 定 の場 所 に生 息 する各 分 類
群 の固 有 種 はそこでしかみられ
ない唯 一 のものであり、その種
が消 失 すると代 替 がきかず、我
が国 の海 洋 の生 物 多 様 性 の特
徴的な要素が失われるため
1-②種の唯一の生息地等
:各 分 類 群 の特 定 の種 の我 が
国 EEZ 内での唯一の(または希
少 な)生 息 地 は、その場 所 が 消
失 すると代 替 がきかず、我 が国
の海 洋 の生 物 多 様 性 の特 徴 的
な要素が失われるため
1-③特異・希少な生態系
:熱 水 噴 出 孔 な どの 特 異 ・ 希 少
な生態 系は、その場 所が消 失 す
ると代 替 がきかず、我 が国 の海
洋 の生 物 多 様 性 の特 徴 的 な要
素が失われるため
哺乳類
ニホンアシカ
魚類
ベントス類(貝類、底生生物など)
エツ、シシャモ、ハゼ類など
該当データ未入手
植物(海草、海藻含む。海浜植生は含まず)
鳥類
該当データ未入手
アホウドリ、カンムリウミスズメ
昆虫類
プランクトン
該当データ未入手
該当データ未入手
ネクトン
該当データ未入手
哺乳類
魚類
鰭脚類(キタオットセイ、ゴマフアザラシ、ワモンアザラシ、アゴヒゲアザラシ、クラカケアラ
シ、ラッコなど(自然環境保全基礎調査メッシュデータ)、ジュゴンなど
ムツゴロウ(有明海、八代海)、トカゲハゼ(中城湾)など
ベントス類(貝類、底生生物など)
該当データ未入手
植物(海草、海藻含む。海浜植生は含まず)
鳥類
該当データ未入手
該当データ未入手
昆虫類
プランクトン
該当データ未入手
該当データ未入手
ネクトン
学術的に価値の高い種の唯一の生息地
該当データ未入手
天然記念物(ポイントデータ)
湧水生物群集
湧水生物群集ポイントデータ
熱水噴出孔生物群集
熱水噴出孔生物群集ポイントデータ
鯨骨生物群集
鯨骨生物群集ポイントデータ
砂堆
環境省(1999)瀬戸内海における海砂利採取とその環境への影響(ポイントデータ)
海溝
日本海溝、琉球海溝
学術的に価値の高い生態系
天然記念物(ポイントデータ)
文化庁,国指定文化財等データベース(該当データ確認中)
知床流氷漂着域の経年図(該当データ未入手)
流氷南限域
2.種の生活史にお
ける重要性
個 体 群 の存 続 ・生 息 /生 育
のために必要な場所
様 々な生 物 的 、非 生 物 的
状 況 と種 間 どうしの物 理 的
制 約 や選 好 性 とが相 まっ
て、特 定 の生 活 史 の段 階
や機 能 にとって、より好 適
環境 を作りだす傾 向がある
ため
2-①種の生活史に重要な場所
:繁 殖 地 、産 卵 域 などといった、
種の生 活 史の重 要な段 階にお
ける生 息 場 所 は、個 体 群 の存
続 ・生 息 /生 育 のために必 要 で
あるため
繁殖地(海生哺乳類など)
産 卵 域 (魚 類 (別 紙 5)、サンゴ、甲 殻 類 、ウミ
ガメなど)
1
・ザトウクジラの繁殖地
・ゼニガタアザラシの繁殖地
・アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイの産卵場
・サンゴのソース(シンク)
・カブトガニの主要産卵場
・主要魚類(「H21 魚種別系群別資源評価」の魚種)の産卵場
クライテリア
(基準)
定義
クライテリアの
理由・根拠
適用例及び
適用例とした理由
2.種の生活史にお
ける重要性(つづき)
具体的対象と使用データ(案)
営巣地(鳥類など)
海 鳥 類 の主 要 な集 団 繁 殖 地 (アホウドリ類 、アナドリ、ミズナギドリ類 、ウミスズメ類 、カ
ツオドリ類、カモメ類、アジサシ類、クロウミツバメなど)
・環境省,モニタリング1000海鳥調査の地点
・環境省,生物多様性保全のための国土区分ごとの重要地域情報
・環境省,全国エコロジカル ・ネットワーク構想.
移 動 種 の中 継 地 (シギ・チドリ、ガン・カモなど
の大規模中継地)
主要採餌域
・シギ・チドリの分布渡りルート(調査地点ポイント、モニタリングサイト 1000 ポイント)
・ガン・カモ類の渡りルート(調査地点ポイント、モニタリングサイト 1000 ポイント)
・主要魚類の採餌域(ポリゴンデータ)→広すぎるので使用は要検討
・鰭脚類の採餌域(データロガ-による場所、該当データ未入手)
・ウミガメ類の主要採餌場所(該当データ未入手)
・外洋性鳥類(アホウドリなどの主要採餌場所)(該当データ未入手)
回遊域
・大型回遊魚(サケ、マグロなど)の回遊場、河口など(該当データ未入手)
・鯨類(スナメリ、沿岸性の定住型イルカ、ヒゲクジラ類など)(データについては未確認)
2-②遺伝的多様性を維持するための連続性
:遺 伝 的 多 様 性 を維 持 するため
が保 たれていることは、個 体 群
の存続に必要であるため
3.絶滅 危惧 種また
は減 少 しつつある種
の生育・生息地
4.脆弱性、感受性又
は低回復性
絶滅 危 惧種 及び減 少しつ
つある種の生育・生 息 地や
それらの種 が回 復 するの
に必 要な生 息 地。あるい
は、それらの種 が集 中 する
場所
(人間 活 動または自 然 事
象 による劣 化 ・消 失 に非 常
に影 響 を受 けやすいなど
の)機 能 的 脆 弱 性 をもつセ
ンシティブな生 育 ・生 息 地
や種が、高い割合で見 られ
る場所。また回復に時 間が
かかる場所
絶滅 危 惧種 及び消 失しつ
つあ る 種 や 、そ の 生 育 ・ 生
息 地の再 生、回 復を確 実
にするため
このクライテリアは、ある区
域 や生 態 系 の構 造 内 で自
然 現 象による損 失 や、人
間活動により非持 続的に
利 用されつづけた場 合など
に引 き起 こされるリスクの
度合いを示す基準である
具体的データ未定
3-①絶滅危惧種の生育・生息地
:各 分 類 群 の絶 滅 危 惧 種
(CR,EN,VU に該 当 するもの)や
それに準 じる減 少 傾 向 等 にある
種 の生 育 ・生 息 地 が該 当 するた
め
※国内における評価(Red List)
がある分類 群については国 内 の
ものに準 拠 し、国 内 における評
価がない分類群については
IUCN の評 価 を採 用 して検 討 す
る
哺乳類(別紙6)
ハ虫類(別紙6)
環境省 RL、日本の希少な野生水生生物における(CR、EN、VU)種の分布域
環境省 RL における(CR、EN, VU)種の分布域
魚類(別紙6)
ベントス類(貝類、底生生物など)(別紙6)
環境省 RL、日本の希少な野生水生生物における(CR、EN、VU)種の分布域
環境省 RL、日本の希少な野生水生生物における(CR、EN、VU)種の分布域
サンゴ類(別紙6)
鳥類(別紙6)
IUCN における(CR、EN、VU)種の分布域
環境省 RL、日本の希少な野生水生生物における(CR、EN、VU)種の分布域
昆虫類(別紙6)
環境省 RL における(CR、EN、VU)種の分布域
植 物 (海 藻 含 む、海 浜 植 生 は含 まない)(別 紙
6)
プランクトン、ネクトン
環境省 RL、日本の希少な野生水生生物における(CR、EN、VU)種の分布域
該当データ未入手
4-①低回復性の種・生態系
:自 然 増 加 率 が 低 い 、 高 寿 命 、
成 長 ・性 成 熟 が遅 い、また特 定
の環 境 だけに特 化 して進 化 した
といった種 は回 復 に時 間 がかか
るため
冷水性サンゴ群落
OBIS における冷水性サンゴ群集確認位置
大型サメ類(作業中)
※その他の種については検討中
OBIS における大型サメ類等確認位置
4-②脆弱性・感受性の高い種・生態系
: 供 給 源 が 限 ら れる 、 海 水 の 酸
性 化 に弱 いなど、人 為 由 来 また
は自 然由 来の撹乱により影 響を
受けやすい種や生態 系は、脆弱
であるため
脆弱海岸高ランク(ランク10)生態系
地球温暖化の影響を受けやすい海域
塩水性及び半塩水性草性湿地、淡水性草性湿地、淡水性草木性湿地、低木性湿地
サンゴ礁生態系、干潟生態系(→要検討)
海水の酸性化の影響を受けやすい海域
サンゴ礁生態系、南極海・北太平洋亜寒帯域(→要検討)
外 来 種 (国 内 ・国 外 )により影 響 を受 けやすい
海域
該当データ不明(→要検討)
2
クライテリア
(基準)
5.生物学的生産性
定義
高 い自 然 生 物 学 的 生 産 性
を持 つ 種 、個 体 群 、あるい
は生物群集を含む場所
クライテリアの
理由・根拠
生 態 系 を活 性 化 し、生 物
の成 長 と再 生 能 力 を向 上
させる上で重要な役割があ
るため
適用例及び
適用例とした理由
具体的対象と使用データ(案)
5-①栄養塩を起源とした生産性の高い場所
:栄 養 塩 の供 給 により、食 物 連
鎖 の底 辺 をになう植 物 や植 物 プ
ランクトンの生 産 性 が高 くなって
いる場所は、生物学的生産性が
高いため
クロロフィルa高濃度分布地域
フロント域(海流、潮目、渦など)
クロロフィル a 分布経年図(環日本海海洋環境ウォッチ)
(該当データ未入手)
湧 昇 域 (大 陸 棚 傾 斜 、急 傾 斜 地 などにより湧
昇がおこる場所)
既知湧昇域(續・中尾、1986)
海山(特に、奥尻・後志海山など)
海底地形(海上保安庁海洋情報部)
5-②化学合成生態系(熱水噴出孔生物群集など) 1-③と重複のため空欄
:硫 化 水 素 のよう な 化 合 物 を 利
用 するバクテリアの化 学 合 成 が
食物連 鎖の源 となった化 学合 成
生 態 系 は生 物 学 的 生 産 性 が高
いため
6.生物学的多様性
高 い生 態 系 の多 様 性 (生
息 ・生 息 地 、生 物 群 集 、個
体 群 ) 、あ るいは 高 い 種 の
多 様 性 、あるいは高い遺
伝的多様性を含む場所
種の進化と海洋の種・生
態 系 の復 元 力 の 維 持 にお
いて重要であるため
6-①構造の多様性により生物多様性が高い場所
:多 様 な 構 造 を 持 つ環 境 は、 生
態 系 の多 様 性 だけでなく種 や遺
伝子の多様性も高いため
高被度サンゴ群集
海底谷
海山群分布データ(JODC ポイントデータ)
6-②物理環境(地形、水深)により生物多様性の高い場所
:特 定 の水 深 などの物 理 環 境 を 海底境界層(海底から数十 m)及び深海底
有する場所は、種の多様性が高 特定水深における高い種の多様性
いため
7.自然性
人 間 活 動による撹 乱ある
いは劣 化 がない、あるいは
低レベルである結果とし
て、高い自然 性が保たれて
いる場所
自 然 に近 い構 造 、プロセ
ス、機能を持つ地域の保
護のため
基 準 地 として保 全 してお
くことが必要であるため
予 防 手 段であり、生 態 系
回復の促進のため
サンゴ礁分布図(環境省)
海底地形(海上保安庁海洋情報部)
該当データなし
1000~1500m(プランクトン、ネクトン、漂泳性魚種)、1500~2000m(メイオベントス)
7-①人の影響が及びにくい場所
:人 間 が 直 接 開 発 するこ とが 難
しい場 所 は、高 い自 然 性 が保 た
れているため
海溝(水深 6000m 以上の場所)
海山群分布データ(JODC ポイントデータ)
7-②人為改変・影響の少ない場所
:人 為 改 変 や人 為 の影 響 の程
度が少ない場所は、高い自然 性
が保たれているため
自然海岸
第 5 回自然環境保全基礎調査(ラインデータ)
河川横断工作物の少ない河川の河口
魚 類の遡 上 可 能 範 囲 の割 合 の高 い河 川(一 級 河 川 直 轄 区 間 及 び浦 内 川)(基 礎 調 査
5 回)の河口域
3
クライテリア
(基準)
8.典型性
定義
我 が国 の代 表 的 な生 態 系
や生 物 群 集 などの特 徴 を
典型的に示している場所
クライテリアの
理由・根拠
我が国における代表的な
生態系の構造と機能を顕
著に表している場所は重
要であるため
適用例及び
適用例とした理由
8-①サンゴ礁
8-②海草藻場(アマモ場)
8-③岩礁藻場(ガラモ場)
8-④マングローブ・塩性湿地
8-⑤干潟・ラグーン
8-⑥砂浜(内湾・外海)
8-⑦砂利・礫浜
8-⑧岩礁(岩礁性磯浜)
8-⑨砂堆
8-⑩河口域
8-⑪フロント域、潮目、渦
8-⑫多島海
8-⑬黒潮・親潮移行領域
8-⑭閉鎖性水域(内湾など)
8-⑮日本固有水
など
具体的対象と使用データ(案)
豊 か な 生 物 多 様 性が あ る 、相 当 の 規 模 を 有
し て い る な ど 、 その 生 態 系の 特 徴 を 典 型 的
に表している場所
(重要湿地 500、WWF ジャパン重要サンゴ群集
など)
重要湿地 500(ポイントデータ)
WWF ジャパン重要サンゴ群集(ポリゴンデータ)
IBA, M-IBA(ポイントデータ)
自然環境保全基礎調査のハビタットデータ(藻場、干潟、塩性湿地、サンゴ礁など)
環境省サンゴ礁分布図公開システム
その他ヒアリングなど
物理環境・地形などから典型 的と考えられる場
所
未定
(ヒアリングなど)
4
別紙5
平成22年度魚種別系群別資源評価 図面の公表状況
魚種
マイワシ
マアジ
マサバ
ゴマサバ
サンマ
スケトウダラ
ズワイガニ
スルメイカ
マアナゴ
ウルメイワシ
ニシン
カタクチイワ
シ
ニギス
イトヒキダラ
マダラ
ポイント
ライン
産卵場
分布域
ポリゴン
系群
漁場
索餌場
産卵場
太平洋系群
○
○
対馬暖流系群
○
○
太平洋系群
○
○
対馬暖流系群
○
太平洋系群
○
対馬暖流系群
○
太平洋系群
○
東シナ海系群
○
○
太平洋北西部系群
○
○
日本海北部系群
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
根室海峡
オホーツク海南部
○
太平洋系群
○
オホーツク海系群
○
太平洋北部系群
○
日本海系群
○
A 海域
○
B 海域
○
○
北海道西部系群
○
冬季発生系群
○
○
○
秋季発生系群
○
○
○
伊勢・三河湾
○
太平洋系群
○
対馬暖流系群
○
北海道
○
太平洋系群
○
瀬戸内海系群
○
対馬暖流系群
○
日本海系群
○
太平洋系群
○
○
太平洋系群
○
○
北海道
○
○
太平洋北部系群
○
○
日本海系群
○
1
○
○
○
○
○
分布域
魚種
キアンコウ
キチジ
ポイント
ライン
産卵場
分布域
太平洋北部
○
オホーツク海系群
○
道東・道南
○
太平洋北部
○
根室海峡・道東・日高・
ホッケ
アマダイ類
道北系群
○
道南系群
○
東シナ海
沖縄諸島・
○
アオダイ
○
○
ヒメダイ
○
○
オオヒメ
○
○
ハマダイ
○
○
瀬戸内海東部系群
○
瀬戸内海中・西部系群
○
○
○
群
ハタハタ
日本海・東シナ海系群
○
日本海西部系群
○
○
○
○
日本海北部系群
○
イカナゴ類
宗谷海峡
イカナゴ
伊勢・三河湾系群
○
タチウオ
日本海・東シナ海系群
○
○
東シナ海系群
○
○
瀬戸内海系群
○
サワラ
漁場
○
日本海西部・東シナ海系
キダイ
分布域
○
東シナ海
先島諸島
マダイ
産卵場
○
奄美諸島・
マチ類
漁場
○
胆振
ブリ
ムロアジ類
ポリゴン
系群
2
魚種
ヒラメ
ポイント
ライン
産卵場
分布域
ポリゴン
系群
太平洋北部系群
○
瀬戸内海系群
○
日本海北・中部系群
○
日本海西部・東シナ海系
漁場
産卵場
分布域
○
○
群
○
サメガレイ
太平洋北部
ムシガレイ
日本海系群
○
○
○
日本海系群
○
○
○
ソウハチ
アカガレイ
ヤナギムシ
ガレイ
マガレイ
ウマヅラハギ
北海道北部系群
日本海系群
ホッコクアカ
エビ
シャコ
ベニズワイガ
ニ
ケンサキイカ
ヤリイカ
○
○
○
北海道北部系群
日本海系群
○
日本海・東シナ海系群
○
内海系群
○
○
太平洋北部
日本海・東シナ海・瀬戸
トラフグ
○
○
○
○
○
伊勢・三河湾系群
○
日本海系群
○
伊勢・三河湾系群
○
○
○
○
日本海系群
日本海・東シナ海系群
○
○
太平洋系群
○
○
対馬暖流系群
○
出典:平成22年度魚種別系群別資源評価
http://abchan.job.affrc.go.jp/digests22/index.html
注)マチ類、東シナ海底魚類はそれぞれ4、6魚種系群として扱う
3
○
○
漁場
別紙6
別紙6 分類群ごとの絶滅危惧種リスト(暫定版)
※国内における評価(Red List)がある分類群については国内のものに準拠し、国内における評価がない分類群
についてはIUCNの評価を採用して検討する
分類群
種名(ランク)
哺乳類
トド(VU)→3-①と重複
ゼニガタアザラシ→3-①と重複
ラッコ→3-①と重複
ジュゴン→3-①と重複
ニホンカワウソ
ニホンアシカ
セミクジラ
コククジラ(アジア系統群
ナガスクジラ(日本海系統群、東シナ系統群)
アカウミガメ
タイマイ
アオウミガメ
エラブウミヘビ
ヒロオウミヘビ
イイジマウミヘビ
オサガメ
ナメクジウオ
チョウザメ
太平洋側湖沼系群のニシン、ニシン(涸沼系
群)
エツ
アリアケシラウオ
アリアケヒメシラウオ
カナガシラ
アオギス
クロアジモドキ
ヒレコダイ
オオニベ
クログチ
トカゲハゼ
トビハゼ(東京湾個体群)
コゲウツボ
ナミダカワウツボ
リュウキュウアユ
ベニザケ(ヒメマス)
ホシイッセンヨウジ
タニヨウジ
ヒメテングヨウジ
カワボラ
アゴヒゲオコゼ
ヒゲソリオコゼ
カガミテンジクダイ
ウラウチフエダイ
ヨコシマイサキ
ニセシマイサキ
シミズシマイサキ
ウラウチヘビギンポ
ヒルギギンポ
カワギンポ
ツバサハゼ
ヨロイボウズハゼ
カエルハゼ
アカボウズハゼ
ハヤセボウズハゼ
コンテリボウズハゼ
ハ虫類
魚類
環境省RL
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
水産庁※
危急種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
危急種
絶滅危惧種
危急種
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅(EX)
LP
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧種
危急種
危急種
危急種
危急種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
危急種
危急種
絶滅危惧種
危急種
危急種
危急種
IUCN
分類群
種名(ランク)
ドウクツミミズハゼ
ミスジハゼ
ウラウチイソハゼ
シマサルハゼ
ヒメトサカハゼ
クロトサカハゼ
キセルハゼ
アゴヒゲハゼ
コンジキハゼ
カワクモハゼ
ホホグロハゼ
オガサワラヨシノボリ
コマチハゼ
ヒメサツキハゼ
ドロクイ
ウケクチウグイ
イトウ
アミメカワヨウジ
ナガレフウライボラ
ヤマノカミ
カジカ小卵型
カジカ中卵型
アカメ
アトクギス
トゲナガユゴイ
ヤエヤマノコギリハゼ
ジャノメハゼ
タナゴモドキ
タメトモハゼ
タビラクチ
ムツゴロウ
チワラスボ
ルリボウズハゼ
トサカハゼ
クボハゼ
シマエソハゼ
エソハゼ
マングローブゴマハゼ
コビトハゼ
カワヤツメ
オショロコマ
メダカ北日本集団
メダカ南日本集団
カマキリ(アユカケ)
ナンヨウタカサゴイシモチ
ホシマダラハゼ
アサガラハゼ
ワラスボ
ヒゲワラスボ
シロウオ
ミナミヒメミミズハゼ
エドハゼ
チクゼンハゼ
シンジコハゼ
ハゼクチ
ミナミアシシロハゼ
マサゴハゼ
キララハゼ
環境省RL
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
水産庁※
IUCN
分類群
ベントス類
サンゴ類
種名(ランク)
ゴマハゼ
ボルネオハゼ
サラサハタ
タマカイ
クエ
コクハンアラ
オオアオノメアラ
キジハタ
カンムリブダイ
カブトガニ
アゲマキガイ
オカミミガイ
キバウミニナ
ヌマコダキガイ
ハイガイ
ビョウブガイ
ヒレナシジャコ
ドロアワモチ
ヤベカワモチ
センベイアワモチ
ヒロクチカノコガイ
マンガルツボ(VU)
ワカウラツボ(VU)
オオクリイロカワザンショウガイ
ヨシダカワザンショウガイ
カハタレカワザンショウ
ヤマモトミジンオカチグサガイ
アズキカワザンショウガイ
タケノコカワニナ
カリントウカワニナ
クロヘナタリガイ
シマヘナタリガイ
コハクオカミミガイ
カタシイノミミミガイ
ヒメシイノミミミガイ
シイノミミミガイ
コゲツノブエガイ
カワアイガイ
マドモチウミニナ
イボウミニナ
ナラビオカミミガイ
サカマキオカミミガイ
イササコミミガイ
リュウキュウヒルギシジミ
タイワンヒルギシジミ
ヤエヤマヒルギシジミ
ハナグモリガイ
ヒロクチソトオリガイ
Acanthastrea bowerbanki
Acanthastrea brevis
Acanthastrea hemprichii
Acanthastrea ishigakiensis
Acanthastrea regularis
Acropora abrolhosensis
Acropora aculeus
Acropora acuminata
Acropora anthocercis
環境省RL
水産庁※
IUCN
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧種
危急種
危急種
危急種
危急種
危急種
絶滅危惧種
危急種
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
CR+EN
CR+EN
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
分類群
種名(ランク)
Acropora aspera
Acropora dendrum
Acropora donei
Acropora echinata
Acropora elegans
Acropora globiceps
Acropora hoeksemai
Acropora horrida
Acropora kimbeensis
Acropora kirstyae
Acropora listeri
Acropora microclados
Acropora palmerae
Acropora paniculata
Acropora papillare
Acropora plumosa
Acropora polystoma
Acropora solitaryensis
Acropora speciosa
Acropora spicifera
Acropora striata
Acropora tenella
Acropora turaki
Acropora vaughani
Acropora verweyi
Acropora willisae
Alveopora allingi
Alveopora excelsa
Alveopora fenestrata
Alveopora japonica
Alveopora verrilliana
Anacropora matthai
Anacropora puertogalerae
Anacropora reticulata
Anacropora spinosa
Astreopora cucullata
Astreopora incrustans
Coscinaraea hahazimaensis
Fungia curvata
Fungia seychellensis
Galaxea astreata
Goniopora burgosi
Goniopora cellulosa
Goniopora polyformis
Heliofungia actiniformis
Heliopora coerulea
Hydnophora bonsai
Isopora brueggemanni
Isopora crateriformis
Isopora cuneata
Leptoseris incrustans
Leptoseris yabei
Lobophyllia flabelliformis
Millepora tuberosa
Montipora altasepta
Montipora angulata
Montipora australiensis
Montipora cactus
環境省RL
水産庁※
IUCN
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
VU
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分類群
鳥類
種名(ランク)
Montipora caliculata
Montipora cebuensis
Montipora corbettensis
Montipora friabilis
Montipora gaimardi
Montipora hodgsoni
Montipora mactanensis
Montipora malampaya
Montipora samarensis
Montipora verruculosus
Pachyseris rugosa
Pavona bipartita
Pavona cactus
Pavona danai
Pavona decussata
Pavona venosa
Pectinia alcicornis
Pectinia lactuca
Pocillopora elegans
Porites aranetai
Porites attenuata
Porites cocosensis
Porites horizontalata
Porites napopora
Porites nigrescens
Porites okinawensis
Porites sillimaniana
Psammocora stellata
Seriatopora aculeata
Stylocoeniella cocosensis
Turbinaria bifrons
Turbinaria mesenterina
Turbinaria peltata
アホウドリ
コアホウドリ
セグロミズナギドリ→2-①と重複?
ズグロカモメ
チシマウミガラス
ウミガラス
エトピリカ
ケイマフリ
ヒメクロウミツバメ
クロコシジロウミツバメ
カンムリウミスズメ
ウミスズメ
クロツラヘラサギ
ヘラシギ
カラフトアオアシシギ
クロウミツバメ
アカオネッタイチョウ
アカアシカツオドリ
ヒメウ
ツクシガモ
オーストンウミツバメ
アオツラカツオドリ
コクガン
オオワシ
ホウクロシギ
環境省RL
水産庁※
IUCN
VU
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絶滅危惧Ⅱ類(VU)
EN/日本産個体群
情報不足(DD)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
危急種
危急種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
危急種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
分類群
種名(ランク)
オオアジサシ
ベニアジサシ
コアジサシ
シオアメンボ
昆虫類
イカリモンハンミョウ
シロウミアメンボ
アシナガナガカメムシ
ヨドシロヘリハンミョウ
カワラハンミョウ
ルイスハンミョウ
ハラビロハンミョウ
オオコブズジコガネ
ゴヘイニクバエ
植物(海藻 アサクサノリ
含む、海浜 イチマツノリ
植生は含ま カイガラアマノリ→固有種との重複
ない)
マルバアサクサノリ
ソメワケアマノリ
オオイシソウ
ホソエガサ
カサノリ
クビレミドロ
ニセウシケノリ
フサコケモドキ
ウミボッス
ケイワズタ
ケブカフデモ
ケコナハダ
ハナヤナギ
ホソバワカメ
カラクサモク
コバモク
ウミフシナシミドロ
ヒナイワズタ
キザミズタ
イチイズタ
テングノウチワ
オオハゴロモ
ウスガサネ
スガモ
スゲアマモ
エビアマモ
スゲアマモの仲間
環境省RL
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
CR+EN
CR+EN
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
CR+EN
CR+EN
CR+EN
準絶滅危惧種(NT)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
CR+EN
準絶滅危惧種(NT)
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
CR+EN
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
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絶滅危惧Ⅱ類(VU)
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絶滅危惧Ⅱ類(VU)
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絶滅基部IB類(EN)
水産庁※
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
絶滅危惧種
危急種
絶滅危惧種
危急種
絶滅危惧種
IUCN
カテゴリー対照表
IUCN
EX
EW
CR
EN
VU
NT
環境省(旧)
絶滅種(Ex)
-
絶滅危惧種(E)
絶滅危惧種(E)
危惧種(V)
希少種(R)
環境省(新)
絶滅(EX)
野生絶滅(EW)
絶滅危惧IA類(CR)
絶滅基部IB類(EN)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
準絶滅危惧種(NT)
DD
-
情報不足(DD)
LP
地域個体群(LP)
絶滅の恐れのある
地域個体群
地域個体群(LP)
※日本の希少な野生水生生物
水産庁※
絶滅種
-
絶滅危惧(種)
絶滅危惧(種)
危急(種)
希少(種)
減少(種)
減少傾向
普通
別紙7
海洋生態系の特性に応じた区分とその特徴について
抽出基準 8 の適用例である代表的な海洋生態系を、我が国周辺の海域から洩れがないよ
うに特定するため、垂直区分別の海洋生態系の特徴と水平区分別の海洋生態系の特徴を考
慮する。
海洋の生態系は面的(二次元的)側面だけでなく、深さによって生物の生息環境が変わ
る三次元的特性を有している。また、海流や海底地形によっても海洋の環境は大きく異な
る。これらを踏まえ、海洋保全戦略では、深度による海洋の区分と、主に地形的特徴と海
流の分布を考慮した海域区分が示された(4 章 3)
。
そこで、水温や日光の透過度などの物理条件、そこにどのような種が生息するかという
生物的条件によって垂直方向と水平方向とに区分して海洋環境の特徴を把握しておく。
①垂直区分と区分別の海洋生態系の特徴
潮間帯、潮下帯、漸深海帯、深海帯、超深海帯に大きく分けられ、それらの底帯とそれ
に相当する水柱環境から成る(区分図は図1を、それぞれの区分ごとの特徴については、
表1を参照)
。また、海底地形として、大陸棚、大陸斜面、コンチネンタルライズ、海底谷、
海溝、深海平原、深海丘、海山などがあげられるが、それぞれの地形にはユニークな特徴
がある。
沿岸域
外洋域
高潮位 低潮位
潮上帯
水柱環境(プランクトン+ネクトン)
大陸棚
200m
中深層遊泳魚
大陸棚外縁
潮下帯
表層
表層遊泳魚
底 生
魚
漸深海層
潮間帯
深層遊泳魚
大陸斜面
漸深海帯
3000m
底生環境(ベントス)
深海層
海山
底層遊泳魚
底
生
深海帯
魚
深海平原
海溝
超深海帯
6000m
超深海層
10 000m
図1:海洋の生態的区分(垂直区分)
出典:關文威 監訳,長沼毅 訳(2009)生物海洋学入門第2版、岡村収・尼岡邦夫 編・監修(2007)
日本の海水魚第 3 版、新崎盛敏・堀越増興・菊池泰二 著(1976)海藻・ベントス等を元に作成
表1 垂直区分別の海洋生態系の特徴
区分
潮間帯
海洋生態系の特徴
平均高潮線から平均低潮線までの範囲である。潮の干満により周期的に干出と冠水を
繰り返す環境変動が最も大きい場所で、多様な生息環境が存在し、それぞれに適した生
物群集が見られる。潮間帯では環境条件に著しい勾配があるため、各生物種は狭い帯状
に分布する。生態系は大きく、磯浜(岩礁)
、砂浜、河口域(塩生湿地・マングローブ
林)
、干潟、サンゴ礁などに区分され、底質や塩分濃度などによって異なる特徴を示す。
以下がその概要である。
:
磯浜(岩礁)
物理的構造が複雑なため、種の多様性が高い。潮汐による干出時間の差がもたらす環境
条件や波の荒さ、岩礁の地形、岩石の質などによって構成種が異なる。海面からもっと
も高く離れた潮上帯下縁部には乾燥に強い巻貝(タマキビ類)が付着する。その下の潮
間帯上部にはフジツボ類、イガイ類などが優占する。中亜潮帯ではヒライソガニ、イシ
ダタミ、アマガイなどが多産する。潮間帯下部からは露出時間の長い上部に比べてスト
レスが少ないので、多くの種が見られるようになり、貝類、甲殻類、ウニ類、ヒトデな
どの棘皮動物、フサゴカイなどの多毛類が出現する。藻類ではヒジキ、ウミトラノオ、
アオサ、ヒトエグサなどが見られる。潮だまりはハゼ類や仔稚魚の生育場となる。
砂浜:
磯浜と比べると種の多様性は低いが砂粒の間隙に生息するメイオベントスのような小
さな種やナメクジウオなどが主な構成生物である。砂浜は不安定な環境であり、それに
適応して生息するために多くの動物は穴に潜行している場合が多く、あるいはスナホリ
ガニやナミノコガイのように波とともに渚を移動する貝もある。
また、より径の大きい礫を含む海岸(礫浜あるいは転石海岸)では礫の下に管棲ゴカ
イ類やコケムシ類が、礫と礫の間隙に巻貝やカニ類などが生息する。
河口域(塩性湿地・マングローブ):
海と陸(河川)の生態系の接点に位置する。淡水と海の潮汐作用によって塩分濃度は絶
えず変化し、大雨や暴風、高波などによって撹乱を受けやすい環境である。
汽水の潮間帯には熱帯ではマングローブ林が繁茂し、温帯ではアッケシソウやヨシな
どのアカザ科やイネ科の塩生植物群(塩性湿地)が発達し、多くの小動物や幼生の隠れ
場所となっている。底生生物はマングローブ由来の堆積物や泥上の微小藻類を餌にして
いる。
砂地には水没した形で生育するアマモ類がつくる海草藻場が発達するが、干潮時には
干出する場所もある。
干潟:
干潟は内湾の奥や大きな河川の河口域によく発達する。泥中に潜って生活するゴカイ、
二枚貝、巻貝などの底生生物が優占する生息環境で、シオマネキ(スナガニ科)やカブ
トガニなども生息し、渡りをする水鳥などにも極めて重要な餌場である。
サンゴ礁:
基本的にサンゴ礁は低潮位より浅い場所にはないが、一部の海域で短時間干出する場合
もある。
※水平区分ごとの沿岸域の特徴(表2水平区分別の海洋生態系)も参照。
潮下帯
水深 200mまでの大陸棚縁辺までの海底部とそれに相当する水柱環境(表層と言われ
る)
。地理地形によって異なるが、水深 60mまでの上部浅海帯(上部表層)と 120m~
200mまでの下部浅海底(下部表層)に分けて考えられる。
上部浅海帯では光好性の植物による一次生産が盛んである。潮間帯から連続する岩礁
域、砂泥底、内湾、河口域、サンゴ礁などを含み潮流や塩分濃度などの環境要因も複雑
で、魚の種類や生活様式も多種多様である。岸近くには多彩な沿岸性魚類が生息し、沖
合には回遊性魚類が生息又は回遊する。河川からの栄養塩により一次生産者として植物
プランクトンも発生し、これら植物プランクトン(珪藻類や鞭毛藻類)を底辺として動
物プランクトン、大型動物プランクトン、動物プランクトン食性魚類、魚食性魚類とい
う食物連鎖を形成している。
下部浅海底では、一次生産は好陰性の植物によって行われる。底帯にはタラ、エソ、
カサゴ、コチ、タイ、ヒラメ、カレイ類などの水産重要魚種が多く、沖合では上部表層
性のマグロ類などがこの層まで下降してくる。有光層と弱光層を合わせた深度を占めて
おり、多種類の生物を豊富に生活させている。多くの動物プランクトンが生息している
が、これらの種の多くは比較的小型で透明である。
潮下帯の底質は、上部浅海帯では岩盤が露出して岩礁底となっている所が多く、これ
に対して、下部浅海帯では大部分が砂泥底である。底質を基本とした生態系の特徴は以
下のとおり。
岩礁底(海中林・海藻藻場):
上部浅海帯は陽光性の藻類の卓越した海中林(ケルプ林)ともよばれる藻場が優占する
環境で、多種多様な生物がみられる。暖流・寒流(水温)の影響を受けて暖海性(カサ
ノリ、ハゴロモなど)
、温海性(ホンダワラ類、テングサ類、ワカメなど)
、寒海性(コ
ンブ類、ヒバマタなど)の種がそれぞれ分布する。これらの藻類の葉上には、珪藻など
や微生物、コケムシ類、ヒドロ虫類が多数付着し、様々な貝類、甲殻類、蠕虫類が生息
する。また岩礁にはやサザエ、アワビなども生息する。下部浅海帯では海藻類は姿を消
し、それに代わってトゲトサカ類や、ムチヤギなどの一見植物のような腔腸動物が優占
する景観となる。
砂泥底(海草藻場・砂堆など)
:
砂泥が積もった堆積物底(平坦底)では砂や貝殻砂、礫が主になっている環境が広がり、
砂地には潮間帯から連続して海産顕花植物(アマモ類)がつくる海草藻場が発達するこ
とが多い。アマモの群落の葉上や隙間に小型の藻類が育ち、固着性葉上動物の腔腸動物
やコケムシ類、移動性葉上動物の巻貝や甲殻類の餌場や生息・生育場所となっている。
また、海草藻場は外洋魚種の幼生といった小動物の生息・生育の場や隠れ場所となって
おり、草食性の生物(ウミガメやジュゴンなど)の餌としても直接利用される。また、
潮流により形成される砂堆にはイカナゴなどが生息する。
サンゴ礁:
熱帯・亜熱帯の海域(適温は 23~29℃)には、サンゴ礁が発達し、また暖流である黒
潮の暖かい水温によって、本州中部の沿岸まで、サンゴが分布する海域が広がっている。
サンゴ礁海域は種の多様性がどの生態系よりも高い。サンゴは触手をもつポリプと呼ば
れる個体が、一般には海底に固着して生活している動物でで、サンゴの骨格の石灰質等
が形成する地形はサンゴ礁といわれる。サンゴ礁はそれ自体が生物の集合体であると同
時に、多くの生物に対し、繁殖の場所、安全な隠れ場所、採餌場所を提供するという重
要な役割を担っている。
サンゴ礁生態系のある海域では一般に栄養塩は少なく、サンゴに共生する褐虫藻や、
石灰藻などの付着藻類が植物プランクトンに変わって一次生産を支えている。
※水平区分ごとの沿岸域の特徴(表2水平区分別の海洋生態系)も参照。
漸深海帯
水深 200m程度から水深 2000~3000m の層で大陸斜面にあたる底帯とこれに相当する
水柱環境である。底質は岩礁から泥まで比較的多様で、大陸斜面に沿って起る混濁流が
デトリタスを供給し、生物の生活型や食性も多様である。現存量も大きい。
水深 700m~800m までの層は移行帯とも呼ばれ、植物による光合成は不可能である
が、水温や塩分濃度は安定している。主として好温暖性(水温 10℃以上)の種からな
る。底帯とその付近に生息する魚類の種数は減少するが、ニギス、アオメエソ、ワキヤ
ハタ類の現存量は多い。キンメダイの漁場が多くあるのもこの層である。また、ハダカ
イワシ類などの発光魚が多い。水深 500m までに生息する種の中には夜間浮上する動物
プランクトンやアミ類を追って、海面近くまで遊泳してくる日周鉛直移動を行うものも
多い。大陸棚外縁から移行帯を含む水深 1000m くらいまでの範囲は、原始的な生物が
分布しているとして、旧深海底帯とよばれることもあり、ガラスカイメンのカイロウド
ウケツや十脚甲殻類などこの範囲に特徴的な底生生物が生息する。
水深 1500m までの層は、上部漸深海(底)帯とも呼ばれ、水温は 10~7℃から 4~3℃
である。底帯は大陸斜面中部の上半に相当する。ホラアナゴ、ソコダラ、アシロ、クサ
ウオなどが優占し、チョウチンアンコウなども生息する。深度 1000~2000m ではカイ
メン類が優占する。また、化学合成バクテリアによる一次生産をおこなう熱水噴出孔生
物群集が形成されている場所も多数確認されている。熱水噴出域にはハオリムシ類など
のベントスが高密度で生息する。これまでに確認されている熱水噴出生物群集は主に
1500m 以浅の場所であることがほとんどである。
水深 3000m までの層は、下部漸深海(底)帯とも呼ばれ、大陸斜面中部の下半にあ
たり、傾斜はゆるみ始める。水温は 4~1.6℃で深海性の動物が出現し始める。魚類の分
類群上は上半とほぼ同じであるが、種はより深海性のものに入れ代わる。
深海帯
大陸斜面下部から大洋底に至る水深 5000~6000m までの層で、全海底面積の 75%を
覆う。勾配はきわめて緩くなり、水温は 1.8~1.6℃である。底帯においては平坦な軟泥
上のデトリタス食者が主体であり、種類・量とも貧弱である。堆積物中の好気性細菌は
ここでの物質循環に重要な役割を果たしていると考えられている。300 気圧を超える圧
力は生物にとって臨界的で、魚類ではソコボウズ、ヨミノアシロ(アシロ科)
、ヨロイ
ダラ、シンカイヨロイダラ(ソコダラ科)
、カンテンウオ、ソコビクニン(クサウオ科)
など少数の種に限られ、底生生物などではナマコ類、ヒトデ類などが主である。
超深海帯
6000m 以深の大洋底より深い海溝生態系で、局所的で不連続なのが特徴である。水温
は 2.0~1.1℃。底質は勾配により岩または泥である。多くの海溝は島孤や大陸に沿って
形成されており、デトリタスなどの栄養物の供給があるため、むしろ外洋域中心部の深
海底帯よりも富栄養的な環境にあり、種数は限られているが現存量はやや多い。600 気
圧以上であるため、生息できる魚種は限られ、シンカイヨロイダラ、クサウオ科の一種、
ヨミノアシロなど少数の種が知られている。底生生物としては、多毛類、等脚類、二枚
貝類、ナマコ類などが含まれ、固有種もかなり存在する。有髭動物は水深 10000m まで
分布するものがあり、ユムシ類も 5000m 以深で多く見られる。
参考文献
關文威 監訳,長沼毅 訳(2009)生物海洋学入門第2版
岡村収・尼岡邦夫 編・監修(2007)日本の海水魚第 3 版
ピーター・ヘリング著 沖山宗雄 訳(2006)深海の生物学
大森信・ボイス・ソーンミラー著 (2006)海の生物多様性
新崎盛敏・堀越増興・菊池泰二 著(1976)海藻・ベントス
デイヴィッド・ラファエリ,スティーヴン・ホーキンズ著 朝倉彰
訳(1999)潮間帯の生物学(上)
②水平区分と区分別の海洋生態系の特徴
海洋の海洋区分については海洋保全戦略(4 章 3)で示された海域区分を基本(沿岸域に
ついては、海域区分の線を沿岸まで延長する)とする(図2)。これらの区分ごとに、その
特徴をまとめたものを表2に示した。
図2 浅海(水深 200m 以浅)における海域区分(案)
注:海洋保全戦略の海域区分を沿岸へ延長する補正を行った。
表2 水平区分別の海洋生態系の特徴
区分
地理・地形的特徴
(1)オホ
カムチャッカ半
世界で最も低い緯度で
気候・海流等の特徴
ーツク海
島、千島列島、 サ
季節海氷が生成する海域
ハリン、北海道に で、わが国唯一 の氷海
囲まれた閉鎖性の
域。サハリン東岸に沿って
高い海。
カラフト寒流が南下してい
る。
対馬暖流由来の宗谷暖
流は宗谷海峡から流入
し、北海道オホーツク海
沿岸に沿って知床半島周
辺まで流れている。
冬のオホーツク海北部
で季節海氷が形成される
際に、低温、高塩分で栄
養塩類が豊富な海水が
沈降し、オホーツク海中
冷水を形成する。
生態系・生物資源等の特徴
オホーツク海中冷水は、オホーツク海から北西北太平洋の中
層域に栄養塩に飛んだ水塊として拡がり、この海域の春の植物
プランクトンの大増殖を始めとして、豊かな生物生産を支えてい
る。
季節海氷の底面には付着珪藻類(アイスアルジー)が繁茂し
て沈降し、底生生物群集(主にろ過食者)の餌となっている。
沿岸域では、流氷の漂着により、流氷由来の特有の生物相
が見られる。
水温などの環境は親潮海域に類似しているので、生物相もよ
く似ており、生物量は多いが種数は多くない。
親潮海域同様に、オキアミ類、カイアシ類などの大型動物プ
ランクトンが豊富で、これらを餌とするタラ類、カレイ類、カニ類
など水産有用種の他、海鳥類、鰭脚類、鯨類の索餌海域となっ
ている。
春-初夏のオホーツク海南部は、東北―北海道の河川由来の
サケ稚・幼魚の育成海域となっている。秋の沿岸・河川には、北
洋海域で成長したサケ、カラフトマスが産卵回遊する。
冬-春は極域の氷縁生態系に似た寒冷性海洋生物(タラ類
などの底魚類、ウミワシ類、氷上繁殖型アザラシ類)が優先する
が、夏-秋には暖流系表層回遊魚も来遊する。
(2)親潮・
北海道東岸以
亜寒帯海
北と千島列島で囲
域
われた海域。
黒潮に匹敵する流量を
有する親潮の流域。
親潮は、オホーツク海、
北米・太平洋
西部亜寒帯循環の表層
プレートの衝突域
水から由来し、舌状に南
で、千島・カムチャ
下している。
ッカ海溝が南北に
連なっている。
親潮は低温・低塩分、豊富な栄養塩類の表層流で、外洋域の
一次生産は大型植物プランクトン(珪藻類)の春季大増殖が支
えている。
沿岸では冷水性の生物相が発達する。一般に、生態系の生
物量は多いが種数は亜熱帯水域などに比べると少ない。
オキアミ類、カイアシ類などの大型動物プランクトンや中深層
親潮は、襟裳から南下
性魚類・イカ類が豊富で、これらを餌とするサケ類、タラ類、カレ
する親潮第一分枝(貫
イ類など水産有用種の他、海鳥類、鰭脚類、鯨類の索餌海域と
流)、その分流で北海道
なっている。
―東北沿岸に沿って流れ
る沿岸親潮、沖合の第2
分枝(貫流)に区分されて
いる。
夏-秋の親潮―移行領域には、サバ類、イワシ類、イカ類など
が北上回遊し、彼らの重要な摂餌・成長海域となっている。
秋の沿岸・河川には、北洋海域で成長したサケ(シロサケ)が
産卵回遊する。
沿岸岩礁域には大型褐藻類(コンブ類など)が繁茂し、ニシン
などの重要な産卵場所となっている。また、アワビ類・ウニ類等
の有用底生生物が豊富に生息する。
砂浜域では、アマモ場が広がる。
道東沿岸域には、日本で唯一陸上繁殖するゼニガタアザラ
シが生息し、エトピリカなど希少海鳥類も繁殖している。
表2つづき
区分
(3)本州
地理・地形的特徴
気候・海流等の特徴
生態系・生物資源等の特徴
三陸沖合は、
黒潮続流の沖合の北側
東方混合
北米・太平洋プレ
には、黒潮―親潮移行領
水域
ートの衝突域で、
域(混合水域)が夏―秋
内湾ではアマモ場・海藻藻場がよく発達する。
日本海溝が南北
に広がり、暖水・冷水渦を
潮下帯が広い場所が多く、棘皮動物などが優占する。
に連なっている。
含む複雑なフロント構造
沖合の黒潮―親潮移行領域は、サンマ、サバ類、イワシ類な
三陸沿岸はリ
アス式海岸が発達
している。
が発達する。
三陸海岸には、黒 潮、
温帯性種と亜寒帯性種とが共存する独特の生物相を形成す
る。黒潮流域に見られる亜熱帯性種はほとんど見られない。
どの浮魚類・イカ類、マグロ類やカツオなど大型回遊魚の索餌・
成長海域となっている。
親潮、さらには津軽海流
寒流系及び暖流系両方の魚類相が見られるが、寒冷レジー
が 流 れ 込む 混 合水 域 が
ム期には寒流系魚類およびマイワシ、温暖レジーム期には暖流
形成され、非常に複雑な
系魚類が卓越する。
海洋環境となっている。
春-初夏の三陸沿岸はオキアミ類が豊富で、これらを餌とする
ヒゲクジラ類、赤道渡りをして北上中のミズナギドリ類の重要な索
餌海域となっている。
海溝域には、冷湧水生態系が見られる。
(4)黒潮・
南西諸島から
沖ノ鳥島は日本唯一の
亜熱帯域
本州太平洋沿岸
熱帯域。南西諸島は亜
の房総半島沖に
熱帯域で、本州沿岸は
かけての太平洋側
温帯域。
の広域な海域で、
世界最大級の黒潮が
小笠原諸島を含
南西諸島と本州東 岸を
む。
北上。比較的浅い伊豆
フ ィ リ ピン 海 プ
マリアナ海嶺によって、
レート、太平洋プ
黒潮中深層は拡散す
レート、ユーラシア
る。四国沖には、南西に
プレートの衝突域
向かう黒潮反流が存在し
を含み、南西諸島
ている。
海溝、伊豆小笠原
黒潮は、房総沖から東
海溝、南海トラフ、
に向う黒潮続流となり、
小笠原トラフなど、
北米西岸 へと流れて い
切り立った深い海
る。
溝が多い。
この海域は、黒潮を介して、世界で最も生物多様性の高い
「Coral Triangle」海域とつながっており、世界的にみても海洋生
物の多様性が非常に高い海域と言える。
低緯度海域は、亜熱帯性の海洋環境にあり、沿岸域にはマ
ングローブ・サンゴ礁・海草・海藻などの多様な生態系が見られ
る。
本州沿岸は温帯性で、沿岸域では亜熱帯域に分布中心を持
つ種の一部と、温帯域固有の種とが混在する。この海域では海
草はほとんどがアマモ類で、マングローブはほとんど見られな
い。アラメ・カジメ・ホンダワラなどの海藻類が岩礁域では豊富に
分布する。
黒潮は高温・高塩分、栄養塩類の少ない表層流であり、外洋
域の一次生産は小型植物プランクトンが支えている。
黒潮により暖水性の生物相が見られ、微小生物食物連鎖と
小型動物プランクトン、中深層性魚類・イカ類、小型浮魚類、大
型回遊魚、海鳥類、鯨類を含めた複雑な生食食物網が形成さ
れている。
薩南から房総までの黒潮内側域には、イワシ類、サバ類、沖
合の続流域以南には、サンマ、アカイカの産卵場が存在する。
亜熱帯域は、マグロ類など大型魚類の産卵海域であり、高度
回遊魚類の回遊ルートとなっている。
南日本の砂丘海岸を中心にアカウミガメ北太平洋系群及び
アオウミガメが産卵する。また、小笠原はアオウミガメの最大の産
卵地である。
ホンダワラ類で構成された流れ藻が沖合で産卵場や稚仔魚
の移動に利用されている。
小笠原諸島海域には世界の鯨類の約 3 割の種が生息してい
る。また、一部の島嶼にはアホウドリ類が繁殖している。
伊豆・小笠原海域-マリアナ海域及び南西諸島海域には、熱
水生態系が見られる。
相模湾など一部の海域には、冷湧水生態系が見られる。
表2つづき
区分
(4)つづ
き
地理・地形的特徴
気候・海流等の特徴
瀬戸内海は、「灘」と呼
瀬戸内海は、複雑な海岸線が多いため、多様な海洋環境が
本州、九州、四国
ばれる流れ が穏やかな
存在し、特に内湾性の多様な生物が豊富に生息・生育してい
に囲まれている日
広い海域と、「瀬戸」と呼
る。
本最大の閉鎖性
ばれる潮流の早い狭い
海域である。多島
海域が交互に存在する。
海で、海域の水深
ナ海
(6)日本
海
内海であること、暖流の影響が少ないことなどから、太平洋沿
岸に比べると、亜熱帯性の種が少なく、温帯種が多い。
瀬戸内海の一次生産は比較的高く、マイワシ、カタクチイワ
は浅い。
(5)東シ
生態系・生物資源等の特徴
瀬戸内海は、
シ、シラス、イカナゴなどのプランクトン食性魚類が多い。
瀬戸内海の沿岸には、干潟やアマモ場などの浅場が点在し、
底生生物等の生息の場やカブトガニ繁殖地となっている。また、
各地に砂堆があり、ナメクジウオやイカナゴ等の生息の場となっ
ているため、イカナゴを主な餌とするスナメリの回遊やアビ類の
飛来がある。
南西諸島の西
黒潮の上層部が、狭い
中国大陸側の大陸棚-斜面海域は、日本海同様に、冬の季
側で、200m 以浅
台湾東方の海峡を通って
節風による鉛直混合、春以降の日射量の増加と水温の上昇に
の陸棚が 70%を
東シナ海に入り、トカラ海
伴って植物プランクトンが増殖する。
占めているが、琉
峡から再び太平洋に抜け
球諸島に沿った東
ている。
日本海の対馬暖流および北太平洋の黒潮に沿って北上回
遊する多くの浮魚類(ブリ、アジ、サバ類など)やスルメイカ冬季
シナ海南東海域
その内側の大陸棚斜面
の陸棚斜面は急
域の上層には、中国大陸
峻で、水深 1000m
沿岸由来の中国冷水と黒
以上に深くなって
潮との表層混合水が形成
沿岸域は、環境的には黒潮亜熱帯域と同等であり、生物相も
いる。
され、九州沿岸に沿う半
違いはない。したがって、世界でも有数の生物多様性の高い海
域である。
陸棚域は揚子
時計回りの渦となってお
江などの陸水の影
り、その一部は対馬暖流
響を受けた厚い砂
として日本海に流入して
群の産卵・育成場となっている。
大陸からの大量の物質の供給により、外洋域および大陸棚
域の生物量が非常に大きい。
熱水生態系が南西諸島周辺に多数分布している。
有明海、平戸湾、八潮湾などの閉鎖性の高い内湾を有し、ハ
泥 堆 積 物 で 覆 わ いる。
ゼ類などの固有性の高い種を多く有する。
れている。
瀬戸内海と同様、スナメリなどの海生哺乳類が生息する。
冬の季節風によって日本海は鉛直混合が生じ、中低層の栄
養塩類が表層に運ばれ、春以降の日射量の増加と水温の上昇
に伴って植物プランクトンが増殖する。
対馬暖流は高温、高塩分、低栄養塩類の表層流だが、リマン
海流との複雑なフロント海域では、親潮―黒潮移行領域と似た
高い一次生産が起きる。
主に東シナ海を産卵場とする暖流系魚類(クロマグロ、ブリ、
アジなど)とスルメイカが対馬暖流に沿って北上し、秋以降には
山陰-東シナ海の産卵場に南下回遊する。
大陸棚および斜面域には、南は暖流系、北は寒流系の種が
多い。深海域にはズワイガニ類が多く生息する。
日本海は成立してからまだ時間が短いため、一般に生物多
様性は他の海域に比べて低いが、生産量は少なくない。
干満がほとんど無いため、干潟生態系が発達しない。
沿岸域の底生生物相は、黒潮流域の生物相の一部。ただし
対馬暖流の影響で、暖流系種の分布は太平洋側よりも高緯度
まで広がる。
中深層性域は、日本海固有水の影響を受け、限られた種の
みが分布する。魚類では、キュウリエソ、ノロゲンゲなどが優占
し、その他にホタルイカなどが分布している。
対馬海峡、津
黒潮と東シナ海の中国
軽 海 峡 、 宗 谷 海 沿岸水などの混合した対
峡、間宮海峡に囲
馬海流が北上している。こ
まれた深い海盆状
の海流は、朝鮮半島東岸
の閉鎖性の高い
に沿う流れと本州日本海
海。
沿岸に沿う流れがあり、大
日本海の中央
陸沿岸に沿って南下する
部には大和堆と呼
リマン海流との間に複雑
ばれる浅瀬があ
な暖水・冷水渦やフロント
る。
を形成する。
遠浅で比較的
表層から水深約 300m ま
傾斜の小さい海底
では対馬暖流、下層は
地形(大陸棚の存
1℃以下の日本海固有水
在)。
が占める。この固有水の
由来は、冬の季節風によ
ってロシア沿岸で沈降す
る低温・高塩分水である。
注:本表は海洋生物多様性保全戦略より一部改変して作成したもの。
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