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MDK 留学支援制度 留学報告 2015 年 3月 金沢大学 野村結 早いもので
MDK 留学支援制度 留学報告 2015 年 3月 金沢大学 野村結 早いもので、3月も終わろうとしています。日本では桜も咲き始 め、キラキラとした新年度が始まろうとしている頃だと思います。 ロシアもいわゆる雪解けの季節になり、まだ気温はマイナスですが、 すこしずつ日も延びて足取りも軽くなってきました。それでは今月 も報告をさせていただきたいと思います。 【ロシアでの生活について】 今月はかなり毎日が忙しくあっという間に終わってしまいました。 ドイツからの新しいルームメイトのおかげで私たちの部屋は毎日と ても明るく笑いがたえません。毎週のようにドイツ料理や日本料理 など自分たちの国の紹介をし合っています。今月は、特に自分が日 本人であるということを意識した時間がたくさんありました。今月 から、合気道で知り合ったロシア人の方に、スカイプで日本語を教 えるという活動を始めました。そして、冬にも期間限定で行った書 道教室も再開してほしいとのことで、教室をひらくことになりまし た。また、今月末にカザンで行われた日本文化のフェスティバルで、 ロシア人の友達と二人でステージで日本の歌を歌いました。このよ うに自分が日本人として必要とされているということを強く実感し ました。それはなぜか、やはり日本という国の魅力のおかげだと思 います。しかし同時に日本という国に対するイメージと現実の齟齬 も感じました。それは日本文化のフェスティバルに赴いた際、日本 文化といってもやはりアニメやマンガなどのサブカルチャーばかり であったことです。確かにその文化は日本特有のものであり、今の 日本の文化を支えているものだとも思っていますが、それだけでは ないということを知ってほしいと感じました。日本の奥ゆかしく繊 細な文化にこそ日本の美しさがあると思います。アニメやマンガを きっかけに日本をもっと知りたいと思ったときにこそ、海外にいる 私たちが日本のよさについて伝えることができればいいと思います。 そのためにはもっと私自身も日本のことを知りたいと思うようにな りました。帰国後は、日本という国に誇りをもってたくさん知りた いと思っています。 フェスティバルでの出演。左が私で、右はロシア人の女の子です。 【ロシア語の学習について】 後期が始まって二ヶ月が経ちました。授業はとても興味深いもの ばかりです。前期はついていくことに必死だったヨーロッパのグル ープでも、他の留学生に負けずに発言することができるようになり ました。それと同時に、まだまだロシア語文法の基礎ができていな いことも実感していました。すると、いつもお世話になっている教 授が違うコースの文法の授業に参加させてくれると言ってください ました。今はそのコースでその教授の授業を聴講していますが、わ たしが不安だった範囲を穴埋めしてくれるかのような授業で楽しく て仕方ありません。他の言語とは違い、かなり複雑な文法をもつロ シア語をマスターするには並大抵の努力では足りません。また、話 し言葉と公式な文章ではまったく形式が異なります。学部の授業も 聴講していますが、その違いにかなり戸惑いますが、これも慣れる ことが一番大事なのだと思います。すこし行き詰まっていたロシア 語ですが、様々なチャンスをいただくことができて新しいステップ を踏み出せたような気がしています。 残りの時間は驚くほど短いですが、1 日 1 日を無駄にせず、しっ かりと味わって生活したいと思います。今の時点で私の留学はかな り実りのあるものだと思うことができます。これからの時間ももっ と充実させていきたいと思っています。ご精読ありがとうございま した。