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2.2 避けたい語法
●学習予定日 月 日● 2.2 ●学習日 月 日● 避けたい語法 ●学習のポイント● 避けたい語法 > 一文中に同じことばが重複して使われている。 > 読み手に違和感を与える表現の重複。 > 稚拙な印象を与える同音のことばの繰り返し。 > ことわざや言い古された紋切り型表現。 > 読み手が親しみをもてない文語調の表現。 > 認知されていないカタカナ語。 > ビジネス上での文書における,くだけすぎる表現。 > 意図が明確に伝わらない二重否定。 2.2.1 一文中に同じことばは繰り返さない 文の中に,同じことばが繰り返し出てくることがあります。たとえば次のよ うな場合です。 悪い例 以前の説明書は文字が多かったが,最近の説明書は図が多くなっている。 書いているときはあまり気がつかないものですが,読み返してみると少々気 になります。読み手にしてみると何度も同じことを読まされているようで,か なりうるさい感じをもつでしょう。 このような場合は,重複していることばのどちらかをけずる,別のことばに 置き換える,あるいは全体をまったく別の表現に書き換えるなどして,端的に 意味がわかるように整理します。 40 C 2007 JMAM ○ 良い例 以前の説明書は文字が多かったが,最近は図が多くなっている。 これでことばの繰り返しはなくなりました。読み手を疲れさせるだけの,同 じことばの繰り返しは避けるようにします。 2.2.2 同じ意味のことばは繰り返さない 会議などの席上で,「今の現状を申しあげますと……」という発言をよく耳に します。「今」と「現状」は同じような意味のことばなので,会話ではあまり気 にならなくても文章にするとたいへん気になるものです。 文の中では,同じ意味をもつことばを重複して使わないようにします。こと ばの意味を正確にとらえ,読み手に違和感を与えない文章を書くように心がけ ましょう。重複した表現と正しい表現をいくつか挙げておきますので,参考に してください。 悪い例 良い例 >後で後悔する >後悔する/あとで悔やむ >あらかじめ予定していた >予定していた/あらかじめ決めていた >いまだに未解決 >今も未解決/まだ解決していない >今の現状 >現状/現在の状態 >炎天下のもと >炎天下/炎天のもと >50分間の間 >50分間/50分の間 >辞意の意向 >辞意/辞職の意向 >受注を受ける >受注する/注文を受ける >慎重に熟慮する >熟慮する/慎重に考える >被害を被る >損害を被る/被害を受ける 41 C 2007 JMAM ○ ●学習予定日 月 日● 4.2 ●学習日 月 日● ビジネス文書の構成を理解する ●学習のポイント● ビジネス文書の基本書式とフォーマット > ビジネス文書では,横書きが一般的である理由を知り,特に儀礼性の高 い社外文書には,縦書きが用いられることを理解する。 > 前付け・本文・付記から構成されるビジネス文書のフォーマットの基本 型を覚えておき,マナーにかなった文書を作る。 4.2.1 横書きと縦書きのちがい 文書には横書きと縦書きがありますが,ビジネス文書では一般に横書きが多 く用いられます。その理由として,次のようなことが考えられます。 横書きの利点 ①縦書きよりも速く書いたり,読んだりできる。 ②ビジネスの国際化にともない,欧文や算用数字(アラビア数字)が多く 用いられるようになった。 ③パソコンの画面表示と同じ横書きが自然な形となった。 ④左とじになるので,めくりやすい。 例外として,役員の交代,支店などの開設・開業といった改まったあいさつ 状や,契約書など法的拘束力の強い文書などには,縦書きが見受けられます。 一般に,能率性を重んじる文書は横書き,特に儀礼性の高い改まった社外文 書や法律により一定の書式が定められている文書は縦書きと,大まかに区別さ れています。しかし,ファイリングなど管理面の合理化から,ごく一部の例外 を除いて,横書きの文書に統一している場合が多いようです。 100 C 2007 JMAM ○ 4.2.2 フォーマットの基本型を覚える ビジネス文書には,いくつかの作成上のルールがあります。ここではその1 つである基本書式を具体的な形にしたフォーマットを見ていきます。ビジネス 文書のフォーマット(横書き・縦書き)の基本型を文例で示します。∼£の 番号は,あとで説明する文書例の各項目の番号と一致しています。 教育発第○○号 平成××年10月1日 ¸ □□株式会社 前 人事部長 山川 昇様 付 け 東京都港区芝公園3−1−22 能率ビル 株式会社△△△△△△ 教育部長 海野春夫Ë 「管理者教育の現状と方向性」講演会開催のご案内 拝啓 仲秋の候,貴社ますますご隆昌のこととお喜び申しあげます。平素は,格 別のご厚情を賜り心より御礼申しあげます。 さて,弊社では企業人を対象とした種々の教育事業を展開してまいりました。 この度,その一環といたしまして,標記の講演会を下記の要領にて開催いた ¹ 本 文 したいと存じます。ご多忙中誠に恐縮でございますが,ご参加賜りますよう お願い申しあげます。 まずは取り急ぎご案内させていただきます。 敬具 記 1.日 時 11月5日(火曜日) 午後1時30分∼午後3時 2.場 所 本社10階大ホール 3.テーマ 「管理者教育の現状と方向性」 なお, ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 注:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ º ¡ 付 添付資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 記 ¢以 上 £ 担当者:教育部第1課 中野 誠 Tel 03 (1234)△△△△ 101 C 2007 JMAM ○