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中学・高校における 麻しん対策の手引

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中学・高校における 麻しん対策の手引
中学・高校における
麻しん対策の手引
~感染症から生徒を守るために~
はじめに
2007年から2008年にかけて、首都圏を中心に、高等学校や大学などで麻しん
(はしか)が大流行し、多くの学校が休校となるなど、大きな社会問題となったことは
記憶に新しいところです。この流行における麻しん発症者の中には、今までにワクチン
を接種したことがなく、なおかつ麻しんにもかかったことのない人たちだけでなく、ワ
クチンを1回接種したものの十分な免疫がつかなかった人やもしくはワクチンで十分な
免疫がついたものの、その後に周囲で麻しんの流行がなく、しだいに免疫が低下した人
なども多く含まれました。
そのため、2006年に開始された小学校入学前の第2期接種に加え、2008年か
ら5年間限定で、中学校1年生および高校3年生に相当する時期の第3期・第4期接種
が開始されました。これにより、1990年4月2日生まれより若い世代は全て、麻し
んワクチンの定期接種を2回受けられることになります。
しかし、東京都の麻しんワクチンの接種率は、第1期こそ全国平均とほぼ同じ(平成
21年度:93.2%)ですが、第2~4期は全国平均を下回っています。特に、第4
期の接種率は著しく低い値(平成21年度:62.1%)にとどまっています。ワクチ
ンの2回接種率が上がらなければ、麻しんに対する免疫を持たない人が増え、再び若い
世代に麻しんが大流行する可能性もあります。
第3期・第4期の対象者のほとんどは、学業やクラブ活動など多忙な生活を送ってい
ます。このため、第3期・第4期の予防接種率を向上させるためには、学校から生徒・
保護者への働きかけが重要です。
本書は、これまでの麻しんに関する国内外の知見と、当課が実施した都内区市町村お
よび私立中学校・高等学校における麻しん対策に関するアンケート結果などをもとに作
成しました。麻しんに関する正しい情報を生徒・保護者に伝えていただき、効果的な接
種勧奨をしていただけるよう、内容を工夫し、各学校の取り組み例なども掲載しており
ます。
本書が学校現場で活用され、麻しん発生時の対応が適切に行われるとともに、第3期・
第4期の予防接種率が向上し、近い将来、日本から麻しんが排除されることを願ってお
ります。
平成23年2月
福祉保健局健康安全部感染症対策課長
成 田 友 代
※本手引は私立学校を主な対象としています。公立学校の麻しん発生時の対応などは各教育委員会の指示に
従ってください。
目 次
〔総論編〕
麻しん対策の必要性
Ⅰ 麻しんとは… …………………………………………………………………………………1
Ⅱ 国内の発生状況… ……………………………………………………………………………3
Ⅲ 世界の発生状況… ……………………………………………………………………………6
Ⅳ 麻しん対策の現状… …………………………………………………………………………7
〔発生時編〕 麻しん発生時の迅速な対応方法
Ⅰ 発生時対応の流れ… ………………………………………………………………………11
Ⅱ 都内で発生した集団感染事例の紹介… …………………………………………………16
Ⅲ 麻しん発生時に関するQ&A… …………………………………………………………19
〔予防編〕
感染拡大防止に向けた平常時対策
Ⅰ 入学時の予防接種歴や罹患歴の確認… …………………………………………………21
Ⅱ 定期接種対象者への予防接種の勧奨… …………………………………………………21
Ⅲ 各自治体の取り組み状況… ………………………………………………………………35
Ⅳ 麻しん予防接種勧奨の取り組み事例紹介… ……………………………………………39
Ⅴ 麻しん予防接種に関するQ&A… ………………………………………………………64
〔その他の感染症〕
Ⅰ 学校において予防すべき感染症… ………………………………………………………67
Ⅱ 日本の定期・任意予防接種スケジュール一覧… ………………………………………72
Ⅲ 感染症の流行状況の把握方法… …………………………………………………………73
〔資料編〕
Ⅰ 感染症に関する参考サイト… …………………………………………………………
79
Ⅱ 情報交換の場の紹介 ………………………………………………………………………79
Ⅲ 東京都内の保健所(感染症に関するお問い合わせ先)… ……………………………80
Ⅳ 参考資料… …………………………………………………………………………………81
〔総論編〕 麻しん対策の必要性
一昔前まで、麻しん(はしか)は、
「誰でも一度かかる、子どものあり
ふれた病気」、「小さいうちにかかっておけば大丈夫」などと思われてい
ました。現在でも、「はしかのワクチンなんて打つ必要はない。はしかに
一回かかってしまえば二度とかからないのだから、自然にかかったほう
がよい。」と考えている人もいるようです。
しかし、今日では、麻しんは「死ぬこともある怖い病気」
「ワクチンで
防ぐことができる、予防すべき病気」
「地球上から排除できる病気」であ
ると考えられています。
なぜ今麻しん対策が必要なのか、その理由について、麻しんの病態や
合併症、国内外の発生状況などをもとに説明します。
麻しんウイルス(東京都健康安全研究センター提供)
Ⅰ 麻しんとは ~決してあなどってはいけない怖い病気~
麻しんは、麻しんウイルスによる感染症です。子どもは、風邪のウイルスや、突発性発しん、水痘(み
麻しんはその中でも特に怖い病気です。高熱が続き、合併症も多いため、発症した多くの人は入院治
療が必要となり、時に死亡することもあります。
また、麻しんにかかって7 ~ 10年後、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を発症することがあります。
極めてまれ(およそ10万人に1人)な病気ですが、発症から平均6 ~ 9 ヶ月で死に至る病気です。
このように、麻しんは決してあなどってはいけない怖い病気です。麻しんウイルスに効く、抗ウイ
ルス薬はなく、発症したら、対症療法しかありません。したがって、ワクチンを接種して予防するこ
とが大事です。
1.症状
典型的には、10 ~ 12日間の潜伏期間の後、38℃程度の発熱及びかぜ症状が2 ~ 4日続き、その後
39℃以上の高熱とともに発しんが出現します。主な症状は、発熱・発しんの他、咳、鼻水、目の充血
などです。後述のとおり、肺炎、脳炎といった重い合併症を発症することもあります。合併症がなけ
れば、主な症状は7 ~ 10日で回復します。
※修飾麻しんとは
幼少時に1回のみワクチンを接種しているなど、麻しんに対する免疫が不十分な人が麻しんウイ
ルスに感染した場合、軽症で典型的でない麻しんを発症することがあります。このような麻しん
を「修飾麻しん」と呼びます。
具体的には、潜伏期間が長くなる、高熱が出ない、発熱期間が短い、発しんが手足だけで全身に
は出ないなどです。感染力は典型的な麻しんに比べて弱いといわれていますが、周囲の人への感
染源になるので注意が必要です。
2.感染経路
空気(飛沫核)感染が主な感染経路です。麻しん患者が咳やくしゃみをすると、周囲に麻しんウイ
ルスを含むしぶきが飛び散り、しぶきが乾燥してウイルスがしばらく空気中を漂います。このウイル
スを含んだ空気を吸った人たちに感染する恐れがあります。その他に、
飛沫感染、
接触感染もあります。
感染力はきわめて強く、麻しんの免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12 ~ 14人の人
が感染するとされています(インフルエンザでは1 ~ 2人)。不顕性感染(感染はしても発症しない=
症状がでない)はほとんどなく、感染した人の90%以上が発症します。
周りへ感染させる期間は、症状の出現する1日前(発しん出現の3 ~ 5日前)から発しん消失後4日
くらいまで(または解熱後3日くらいまで)とされています。
3.合併症
麻しんを合併した場合、約30%の患者にさまざまな合併症がみられます。合併症の半数が肺炎です。
また、頻度は低い(麻しん1000例に1例)ですが脳炎を合併することがあります。この二つは麻しん
による二大死因となっています。
他の合併症としては、中耳炎、クループ、心筋炎などがあります(クループとは、のどの喉頭とい
う部分の炎症で、ゼイゼイしたり、呼吸困難になったりします)
。
ごく稀ですが、麻しんにかかって7 ~ 10年後、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)を発症することがあ
ります。知能障害、運動障害が徐々に進行し、発症から平均6 ~ 9 ヶ月で死に至る病気です。麻しん
患者の10万人に1人がSSPEを発症するとされています。
1
総 論 編
ずぼうそう)、風しん、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)など、様々なウイルスに感染します。しかし、
総 論 編
麻しんに罹患した場合とワクチン接種した場合の合併症発症率の比較
麻しん患者
ワクチン接種
合併症
10万人当たり
10万人当たり
アレルギー反応
0
~1
アナフィラキシーショック
0
0.1
500
~ 33
中耳炎
7,000 ~ 9,000
0
肺炎
1,000 ~ 6,000
0
失明
50 ~ 200
0
下痢
6,000
0
脳炎
100
0.1
亜急性硬化性全脳炎
1
0
血小板減少
?
3.0
熱性けいれん
死亡(60%が肺炎)
10 ~ 100:先進国
5,000 ~ 15,000:途上国
0
(WHOのデータより引用、国立感染症研究所感染症情報センター多屋馨子氏提供)
4.治療
特別な治療法はなく、つらい症状を軽減するための処置(対症療法)が行われます。合併症があれ
ばそれに応じた治療が行われます。
5.予防のポイント
個人でできる唯一有効な予防方法は、麻しんのワクチンを接種し、免疫をあらかじめ獲得しておく
ことです。麻しんは予防接種で防げる病気です。このため、予防接種法の対象疾患として区市町村が
予防接種を実施しています。定期接種では麻しん・風しんの混合ワクチン(MRワクチン)として接種
します。
第1期 生後12 ヶ月以上24 ヶ月未満の者
第2期 5歳以上7歳未満の者であって、小学校入学前の1年間
第3期 中学1年生に相当する年齢の者(年度内に13歳になる者)
第4期 高校3年生に相当する年齢の者(年度内に18歳になる者)
麻しんワクチンの効果、副反応などについて、詳しくは、64 ~ 66ページの「麻しん予防接種に関
するQ&A」をご覧ください。
6.感染症法・学校保健安全法との関係
麻しんは、感染症法の五類感染症に分類され、診断した医師は7日以内に最寄の保健所に届け出る
ことが定められています(東京都では、迅速な対応のため24時間以内の報告をお願いしています)。
届出を受けた保健所は、感染拡大防止のためにご本人やご家族に連絡、ご相談することがあります。
学校保健安全法では第二種の感染症に指定されており、
「解熱した後三日を経過するまで」を出席
停止の期間の基準としています。但し、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがない
と認めたときは、この限りではありません。
2
Ⅱ 国内の発生状況 ~子どもだけの病気ではない!学生の間で大流行!~
2007年から2008年にかけて、高校生、大学生を中心に、麻しんが大流行しました。
チンを1回しか接種せず、その後、周りで麻しんの流行がなく、麻しんウイルスに接する機会がないと、
10年くらいでワクチンの効果が低下してしまいます。それを防ぐために、2006年6月から、麻しん
ワクチンの2回接種(第1期:1歳と第2期:小学校入学前)をすることになりました。
2008年4月からは、5年間限定で、麻しんワクチンを1回しか接種していない中学校1年生(第
3期)と高校3年生(第4期)を対象に、2回目の接種を実施しています。
2009年以降、麻しん患者数は減少しています。しかし、麻しんはもともと周期的に流行する病気
です。ワクチンの接種率が下がれば、再び大流行する可能性もあります。このまま麻しんの患者数を
減らし、日本から麻しんを排除するためには、ワクチンの2回接種を徹底することが必要です。
1.全国における麻しんの発生状況
2008年1月から、
麻しん患者の全数報告が開始されました。2008年の麻しんの報告数は11,015例、
2009年は741例と大幅に減少し、その後も減少傾向が続いています。
(国立感染症研究所感染症情報センター HPより引用)
3
総 論 編
その原因は、麻しんに対する免疫の低下した人が多くなったためと考えられています。麻しんワク
2.東京都における麻しんの発生状況
(1)麻しん患者報告数の推移(2008年~ 2010年)
東京都でも同様に、2009年以降、患者数は大幅に減少しています。
総 論 編
(東京都感染症情報センター HPより引用)
(2)年齢階級別麻しん報告数
2010年に都内で報告された麻しん患者の年齢階級別割合では、5歳未満の割合が最も多くなってい
ます。しかし、20歳以上が全体の44%となっており、麻しんがいわゆる“子どもの病気”でないこ
とがわかります。
(東京都感染症情報センター HPより引用)
4
(3)学校等における発生状況
保健所等が把握している学校等での複数の麻しん患者の発生事例(集団感染の疑い事例)は、下の
図のとおりです。
中学校3件、高等学校16件、専門学校等4件、大学6件、その他3件でした。
2009年以降は、集団感染事例は激減しています。その理由としては、2007年~ 2008年の大流行
時に、多くの人が麻しんウイルスに感染したりワクチンの集団接種を受けて麻しんに対する免疫が高
まったこと、そしてワクチンの2回接種がはじまったことが考えられます。
(東京都感染症情報センター HPより引用)
5
総 論 編
2008年は、42件の集団感染疑い事例がありました。内訳は、保育園・幼稚園4件、小学校6件、
Ⅲ 世界の発生状況 ~日本は「麻しんの輸出国」~
世界では、すでに麻しんを排除※した国がある一方、現在も麻しんが大流行しており、多数の死者
総 論 編
が出ている国々もあります。世界保健機関(WHO)では、日本を含む西太平洋地域において、2012年
までに麻しんを排除するという目標を定めています。
近年、日本は「麻しんの輸出国」という不名誉なレッテルをはられています。2007年には、北米
の麻しん排除国に修学旅行に行った高校生が、現地で麻しんを発症し、同行者全員に麻しん抗体価の
測定が実施され、抗体価の低い生徒はγグロブリン製剤の投与に加えて、麻しん発症の恐れがなくな
るまで停留させられた、という事例がありました(18ページ参照)
。このようなことが起こると、せっ
かくの修学旅行が台無しです。こういったことを繰り返さないためにも、麻しんワクチンの2回接種
を徹底し、個々の麻しん発症を防ぎ、近い将来、日本国内から麻しんを排除することが必要です。
※麻しんの排除とは、これまで以下の3点を満たすこととされてきました。
1) 年間の確定麻しん症例数が人口100万人当たり1未満であること(輸入例を除く)
2) 麻しんに対する集団免疫が95%以上に維持されていること
3) 優れたサーベイランスが存在していること
しかし、2010年12月3日発行のWER(WHOが発行する疫学週報)で、1)の確定麻しん症例は
検査診断がなされているか、あるいは疫学的リンクがある者とされ、1)は麻しん排除が近いことを
示すものであって、麻しん排除を定義したり、達成したことを確定するものではないとされました。
麻しん排除の定義は、
「質の高いサーベイランスが行われている状況下で、12か月以上にわたりその
地域で麻しんの伝播がないこと」とされました。
1.世界の発生状況
2010年3月~9月にWHOに報告された麻しん患者数は、下記のとおりです。
南北アメリカ大陸では麻しんが排除され、輸入例の発生がみられるのみですが、アフリカを中心に、
現在も麻しんが大流行しており、多数の死者が出ている国があります。
(WHOのHPより引用)
6
Ⅳ 麻しん対策の現状 ~麻しんはワクチンで防げる!予防接種率と麻しん抗体価~
麻しんワクチンの接種により、95%以上が十分な免疫を獲得し、麻しんを予防することができます。
しまうため、2006年6月から2回目の接種(第2期)が開始されました。さらに、2008年4月から、
5年間限定で、第3期と第4期の接種が開始されました。
麻しんワクチンは、接種を受けた人が麻しんにかからないためだけに接種するのではありません。
みんながワクチンを受けて免疫をもつことで、麻しんの流行がなくなり、麻しんに対する免疫を持た
ない人(病気などでワクチンを受けられない人や、ワクチンを接種しても十分な免疫がつかなかった
人)も守ることができます。そのため予防接種法では、麻しんワクチンは一類疾病に分類され、対象
者は「予防接種を受けるよう努めなければならない」とされています。
第3期と第4期のワクチン接種は、主に中学校・高校に通学している生徒が対象です。そのため、
接種率の向上には学校の働きかけが重要です。学業や部活等に忙しい年齢であり、保護者の考え方も
様々で、接種が困難な場合もありますが、生徒と保護者に正しい情報を伝え、効果的に接種勧奨を行
うことで、接種率の向上につなげていただきますようお願いいたします。
7
総 論 編
しかし、前述のとおり1回の接種では免疫がつかない人が数%いることと、しだいに効果が弱まって
1.予防接種率
(1)全国の麻しん予防接種率
総 論 編
総合表:都道府県別麻疹ワクチン接種率 2009年度最終評価 接種対象群別結果一覧
2009年4月1日~ 2010年3月31日分
各接種率は、小数点第二位以下を四捨五入
#
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
都道府県
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
富山県
石川県
福井県
山梨県
長野県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
全国
第1期
第2期
第3期
92.4
93.4
94.4
94.0
97.1
95.4
92.9
95.0
93.1
94.1
93.8
92.8
89.8
89.7
96.3
96.0
94.9
95.6
92.3
92.2
92.6
91.7
93.4
93.5
91.7
94.2
88.9
92.5
92.0
94.7
94.1
95.3
94.6
91.4
92.4
94.1
94.2
95.0
88.4
91.8
93.1
91.9
93.1
93.2
91.6
87.8
88.6
92.3
96.2
87.2
96.1
94.0
94.2
93.9
91.5
90.4
92.8
94.4
94.7
94.1
93.2
94.2
95.8
96.7
94.7
93.6
90.7
91.2
94.1
92.6
94.8
95.2
94.7
96.5
93.7
93.2
89.8
93.5
95.6
95.2
95.0
93.2
92.4
94.1
93.4
92.0
91.9
89.7
91.4
91.3
93.1
93.6
93.6
91.8
91.5
93.6
第4期
78.9
92.1
90.7
90.5
94.2
94.2
88.8
97.0
94.3
92.3
84.8
86.0
81.2
76.0
93.0
96.2
91.9
94.8
83.4
92.3
90.1
89.7
85.9
86.7
85.9
93.5
79.9
86.1
83.8
92.7
90.6
93.0
88.3
84.2
86.4
87.4
88.5
90.0
80.2
80.0
92.0
88.6
89.3
87.4
88.5
79.4
84.4
85.9
75.8
85.8
91.3
82.1
88.6
91.7
81.0
81.3
83.7
79.5
73.0
68.9
62.1
58.6
89.9
88.7
87.4
90.2
79.6
86.2
83.5
84.6
83.0
84.6
78.8
79.9
68.1
78.7
78.5
84.7
84.8
89.7
78.2
73.3
82.5
83.5
83.2
85.9
77.1
78.3
89.1
84.6
85.3
74.9
82.2
81.1
76.5
77.0
(国立感染症研究所感染症情報センター HPより引用)
8
(2)東京都の麻しん予防接種率
平成21年度各期別の麻しん予防接種率(全国平均及び東京都)
東京都
全国順位
第1期
93.
6%
93.
2%
28位
第2期
92.
3%
89.
8%
42位
第3期
85.
9%
81.
2%
41位
第4期
77.
0%
62.
1%
46位
東京都の麻しん予防接種率は、全ての時期で全国平均を下回っており、特に、第4期の接種率が著
しく低くなっています。
東京都内の各自治体は、麻しん予防接種対策に取り組んでいます。各自治体の取り組みについては、
「Ⅲ 各自治体の取り組み状況」
(35~38ページ)をご覧ください。
9
総 論 編
全国平均
2.麻しん抗体保有状況
2009年の流行予測調査における全国の麻しん抗体保有率は下記のとおりです。麻しんの発症を予
防するためには、少なくとも1:128、できれば1:256以上の抗体価が必要であると考えられています。
総 論 編
1:128以上の抗体保有率でみると、麻しんワクチンを1歳の時に1回しか受けておらず、ワクチ
ンの効果が減弱してきたと考えられる10歳と15歳で、特に抗体保有率が低く、80%を下回っていま
す。一方、多くの人が第3期・第4期の接種を受けた13歳と18歳では、抗体保有率は90%以上となっ
ています。
なお、麻しんワクチンを接種するのは通常1歳になってからです。乳児(0歳児)は、母親からの
移行抗体(母親がもっている抗体が胎盤を通って胎児の体の中に入る)をもっていますが、4~6ヶ
月でほぼ消失します。母親の抗体価が低ければ、移行抗体も少なくなり、より短期間で移行抗体が消
失してしまいます。ワクチン接種前の乳児を守るという観点からも、麻しんを発症したことがない人
は、ワクチンを2回接種しておく必要があります。
(国立感染症研究所感染症情報センター HPより引用)
10
〔発生時編〕 麻しん発生時の迅速な対応方法
麻しんは感染力がとても強いため、一人でも発生した場合は、感染拡
大を防止するために、迅速に対応することがとても重要です。
麻しんは、感染症法上5類感染症に定められており、診断した医師は
7日以内(東京都の場合は24時間以内)に、最寄りの保健所に届け出
る義務があります。保健所は、届出を基に、感染源検索及び二次感染防
止のために調査を行い、感染拡大の恐れがなくなるまで対応します。
麻しんと診断された生徒や教職員が発生した場合の対応方法について、
説明します。
Ⅰ 発生時対応の流れ
麻しん患者が1名でも発生した場合、直ちに以下の対応を行いましょう。
1.麻しんと診断された生徒又は職員の状況を確認しましょう
(1)病状等:症状の有無、症状出現の時期、受診した医療機関名、診断名、診断方法等
(2)学校での様子:発症1~2日前からの学校での行動歴を確認(出席していた授業、クラブ活動、
行事等)
(3)その他:麻しんワクチン接種歴
2.学校内の状況について確認しましょう
(1)麻しんワクチン接種歴と罹患歴の把握
数、欠席理由
(3)学校の行事等の確認:初発患者発症3~4週間前から麻しんと診断されるまでのイベント等
の有無
3.学校内で情報共有し、関係機関に連絡しましょう
(1)管理者へ報告し、学校全体で発生状況や対応を共有
(2)学校医、保健所等関係機関に直ちに連絡
4.感染のリスクについて学校内や関係機関と共有しましょう
◆感染可能な時期:発病1~2日前以降の登校日(接触)
◆接触が濃い人:同じクラス・部活・クラブ、友人、兄弟姉妹、担任等
◆発病のリスクが高い人:上記のうち、
①ワクチン未接種+未罹患、②ワクチン1回接種+未罹患
◆二次感染者の発病時期:患者と最後に接触した10~12日(潜伏期)後から潜伏期の2倍
経過するまで
5.感染拡大防止対策を行いましょう
(1)麻しんの発生状況について生徒・保護者・全職員に周知(例文参照)
①ワクチン未接種+未罹患、ワクチン1回接種+未罹患に対するワクチン接種を勧奨。
※患者と明らかに接触した場合であっても、接触から3日以内にワクチン接種すれば発病予防
の可能性あり(ただし、100%予防可能とは言えない)
。
②登校前に検温し、37.
5℃以上の場合は、理由を報告し欠席するよう指導。
③受診時は、医療機関へ電話し、学校内で麻しんが発生していることを伝え、受診方法を確認し
てから受診するよう指導。
④学校保健安全法に基づき、解熱後3日までの出席停止。
⑤発症している疑いがある場合、発症するおそれがある場合(aワクチン未接種+未罹患、bワク
チン1回接種+未罹患)は、学校保健安全法に基づいて出席停止とすることができる。
(2)登校中の健康観察を強化
①各クラス担任の協力を得て、欠席状況を毎日集約し、学校長等へ報告(保健所にも報告)
②校内で具合の悪い生徒及び教職員がいる場合は、できるだけ早く帰宅できるよう対応
11
発 生 時 編
(2)麻しんの発生状況を確認:初発患者発症3~4週間前から麻しんと診断されるまでの欠席者
(3)有症状者の出席停止扱いを学校内で検討
(4)行事等の延期、臨時休業等を検討
6.終息について
以下の条件が満たされた場合、学校医、保健所等と相談の上、終息の時期を決定
①新たな患者発生が、迅速かつ確実に把握されている
②最後に麻しんと診断された患者と、生徒・職員等との最終接触日から4週間新たな患者発生
が認められていない
発 生 時 編
12
《通知文書例》
平成○○年○月○日
保護者各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
「麻しん(はしか)」の対応についてのお知らせとお願い
麻しんは、感染力が極めて強い疾患です。感染の拡大を抑え、学校生活への影響を最小
限にするためには、保護者の皆様の御理解と御協力が必要です。
つきましては、下記事項をご確認の上、御協力をお願いいたします。
記
1.生徒の健康状態につきまして、ご配慮をお願いします。
(1)「麻しん(はしか)
」の症状について
①潜伏期間(感染後症状が出るまでの期間)は概ね10日から12日程度です。
②初期症状は、発熱・咳・鼻水など風邪と同様の症状がでます。その後、一旦解熱した後
再び高熱が出るのと同時に全身に発しんが出現し、4~5日高熱が続きます。
③合併症がない限り7~10日程で回復します。
(2)有症状時の対応について
①朝37.
5℃以上の発熱がある場合は、学校を休み、医療機関で診断を受けてください。
」である可能性を伝えて
②医療機関を受診する際には、電話であらかじめ「麻しん(はしか)
受診してください。
③麻しん(はしか)を発症した場合は、速やかに学級担任に連絡してください。
2.「麻しん(はしか)
」の予防接種についてご確認ください。
(1)麻しん(はしか)の予防接種を受けているか、母子手帳でご確認ください。
(2)予防接種を受けていない場合、また不明の場合は、予防接種をお勧めします。
定期予防接種の対象の場合は、無料で予防接種を受けることができます。お住まいの区市町
村の予防接種担当窓口へお問い合わせください。
13
発 生 時 編
麻しんと診断された生徒が1名出ております。
《保健所への報告用紙例》
麻しん(はしか)連絡票(日報)
年 月 日( )
○○○○学校 報告者名:
連絡先
電 話:○○―○○○○―○○○○
FAX:○○―○○○○―○○○○
【欠席状況】
発 生 時 編
所属
熱による
その他の
欠席者数
欠席者数
欠席者合計
在籍数
備考
○年○組
○年○組
○年○組
○年○組
○年○組
職員
合計
※欠席人数:発熱、発しん等麻しんの症状で欠席している人数
【麻しんと診断された方の状況】
クラス
氏名
住所・連絡先
1
2
3
【その他の連絡事項】
14
診断
症状
医療機関
発しん
●発症日 ○最終登校日
発 熱
○○○○
3- 2
○○○○
2- 2
○○○○
○○○○
2- 2
3- 2
○○○○
2- 1
○○○○
○○○○
1- 2
3- 1
○○○○
1- 1
○○○○
○○○○
1- 1
3- 1
氏名
所属
麻しん発生経過一覧
なし
物理
なし
物理
音楽
なし
なし
音楽
美術
音楽
選択
授業
1回
1回
1回
なし
1回
1回
1回
なし
なし
1回
ワク
チン
○
●
1
○
●
○
2
●
3
4
○
○
○
5
6
●
7
●
●
○
●
8
9
○
○
●
○
●
●
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 ・・・
11月
同じクラスや部活等で接触があった方が発症後に登校しないよう周知することが必要です。
有症状時に登校している方がいる場合は、接触した方が感染・発症する可能性が高いです。感染拡大を防止するためには、
※ このように一覧表にすると発生状況がわかりやすいです。また、二次・三次感染者を予測することができます。発症前日や
バレー
なし
野球
相撲
バレー
野球
バスケ
相撲
野球
バスケ
部活
《麻しん発生状況のまとめ方の一例》
発 生 時 編
15
Ⅱ 都内で発生した集団感染事例の紹介
《修学旅行中に発症し感染拡大した事例》
(1) 学校の概要:高等学校 生徒数550名 職員数55名
(2) 経過:3年生170名が、3泊4日で北海道へ修学旅行中、生徒1名が発熱を呈した。
全行程を予定通り過ごし、帰宅した後に発しんが出現し、臨床症状から麻しんと診断された。
最終的に、生徒11名が麻しんと診断された。最終発病者から4週間新たな患者発生がな
いことを確認した。
(3) 学校の対応
発 生 時 編
①保健所への連絡
②臨時休業:3年生のみ12日間
③教職員及び全生徒に対する健康観察及び保健所への報告
④旅行前の教職員及び生徒の健康状況確認
⑤37.
5℃以上の発熱患者に対する出席停止指示
⑥初発患者と濃厚接触者の把握と注意喚起
⑦全校生徒、全教職員のワクチン接種歴、麻しん罹患歴の把握
⑧全校生徒・保護者、全教職員に対する情報提供と注意喚起
⑨非濃厚接触者へのワクチン接種勧奨
(4) 発生状況
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(5) その他
発病した3年生11名の麻しんワクチン接種歴は、あり4人、なし6人、不明1名。 (6) まとめ
修学旅行中に発症した後、残りの行程を予定どおり過ごしたことが、感染拡大の原因の一
つと考えられます。上記のグラフから、
初発患者の発生から1週間~2週間後=潜伏期間に、
新たな患者が発生していることがわかります。
修学旅行前に、麻しんの罹患歴やワクチン接種歴を確認し、未接種者に対してワクチン接
種を勧奨することや麻しんを疑う症状を呈した後、他の生徒と接触しないような対応等を
行うことで感染拡大を最小限に抑えることが可能であったと思われる事例です。
16
《欠席理由を確認していなかったことで対応が遅れ感染拡大した事例》
(1) 学校の概要:高等学校 生徒数670名 職員数65名
(2) 経過:発熱・発しんを呈した1年生が、8日間欠席したが、欠席理由は確認していなかっ
た。登校時に麻しん治癒証明書を持参したことで麻しんであることが判明した。
この生徒は発熱・発しんが出現する前日にバスケット部の公式試合に参加していた。
最終的に全学年に亘って19名が麻しんと診断された。
最終発病者から4週間新たな患者発生がないことが確認され、感染拡大が認められなくな
るまでに、初発患者が確認されてから約2ヶ月間を要した。
(3) 学校の対応
①保健所への連絡
②臨時休業:1年生のみ15日間
③教職員及び全生徒に対する健康観察及び保健所への報告
④37.
5℃以上の発熱患者に対する出席停止及び医療機関受診を指示
⑤初発患者と濃厚接触者の把握と注意喚起
⑥全校生徒、教職員のワクチン接種歴、麻しん罹患歴の把握
⑦全教職員、全生徒・保護者に対する情報提供と注意喚起
⑧学校行事の中止
⑨教育庁と相談の上、緊急ワクチン接種を実施
(4) 発生状況
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(5) まとめ
通常、発しんが出現する3~5日前をカタル期とよびますが、カタル期は周りへの感染力
が一番強い時期です。
カ タル期の1~2日前から感染性があるため、初発患者の診断を早期に把握していれば、
2次感染防止は困難であったとしても、3次感染を防ぐことは可能であったと思われます。
欠席した生徒の症状や受診した結果等を確認することは、麻しんに限らず様々な感染症の
拡大を防止する上でとても重要です。
17
発 生 時 編
《麻しん排除国への海外研修・修学旅行事例》
(1) 学校の概要:高等学校 生徒数1,
000名 職員数 100名
(2) 渡航先:カナダ
(3) 全生徒のワクチン接種状況:麻しんワクチン未接種者約7%、2回接種者約5%
(4) 状 況:修学旅行前に微熱を訴える生徒が2名いたが、受診した結果麻しんの疑いなしと
診断され、予定通り修学旅行に参加した。生徒1名はカナダ入国後も微熱が持続し発疹も
出現したため、麻しん疑いとして検査及び隔離された。
①本人の状況:入国から入院するまでの行動記録を分単位で調査され、隔離室に入院。
②関係者の状況
・麻しん疑い診断以降生徒、教員、添乗員は、抗体検査・抗体陰性者へのγグロブリン接
種・新たな発症者がいないことが確認されるまで、各自の部屋から出ることが禁止され
た。また、宿泊ホテルでのサービス(ベッドメイキング、食事、掃除等)が停止された。
発 生 時 編
・帰国予定時、γグロブリン接種者に微熱を呈する生徒がおり、カナダ保健局と日本大使
館と3時間以上検討した結果、帰国不許可となった。
・微熱を呈した生徒の検査結果が出るまで、指定ホテルで健康監視を受けた。
・帰国便にはカナダの看護師が同乗。
・搭乗した後、全員機外に下ろされ、検温で異常がないことが確認された後再搭乗した。
遅れて出発した理由と安全であることを一般乗客に機内放送で説明された。
③その他
・入院生徒が立ち寄り2時間以上同一空間にいた者の健康チェックが行なわれた。
・カナダでプレス発表され、インターネット・新聞・テレビ等で報道された。
(5)その後の麻しん対策
①抗体検査を実施し、抗体価が基準に満たない場合は予防接種を受け、6週間後再度抗体
検査を実施。
②抗体価が十分にある場合、英文の証明書を渡航先に持参する。抗体価が低い生徒・職員・
添乗員の渡航は不可とした。
(6)まとめ:海外(特に麻しん排除国)と日本の麻しん対策にはかなり温度差があります。
生徒や教職員等が安心して研修・修学旅行に参加し、本来の目的が達成されるよう、学校
の危機管理の一環として対策を講じることが必要です。
18
Ⅲ 麻しん発生時に関するQ&A
Q1
A1
しんに対する免疫がない状態で麻しん患者と接触した時
麻
どうすればよいですか?
麻しんの感染力は非常に強く、免疫のないあるいは不十分な人が麻しんにかかっている
人と接触すればほぼ確実に感染します。発症を防ぐには、接触から72時間以内のワクチ
ン接種、あるいは6日以内のγグロブリンの筋肉注射という方法がありますが、γグロブ
リンは血液製剤なので、使用に当たっては医師と十分相談する必要があります。
ただし、いずれの方法をとったとしても確実に発症を防げるわけではありません。疑わし
い症状が出たら学校を休み、医療機関を受診しましょう。
麻しんにかかった場合いつまで休む必要がありますか?
学校保健安全法では、麻しんは第二種学校感染症として位置づけられており、解熱後3
日を経過するまでは出席停止となります。ただし、学校医等の指示があれば、それに従っ
A2
てください。
周囲へ感染させる期間は、症状が出現する1日前(発しん出現の3~5日前)から発し
ん消失後4日(または解熱後3日)くらいまでとされています。
Q3
麻しんで学校等が臨時休業(学校閉鎖等)になるのはどのようなときですか?
同一学校内で複数の発生が確認されている場合、あるいは発症した生徒(職員)が感染
A3
力のある時期に登校(出勤)していた場合等、学校内でさらに感染が広がる恐れがあると
きには、臨時休業が検討される場合があります。休業日数は、麻しんの潜伏期間を考慮し、
14日程度を目安にすることが多いようです。
Q4
麻しんによる臨時休業中(学校閉鎖等中)に注意することはありますか?
臨時休業中は、人の多く集まる所へ行かないこと、ワクチン接種が必要な人は速やかに
A4
受けること、体調管理に努めることです。学校内で感染力の非常に強い麻しんの患者が発
生しているので、関係者のほぼ全員が麻しんウイルスに曝露されているという前提で考え
る必要があります。
麻しんの免疫が確実にある人(ワクチン接種を1歳以上で2回実施:接種を受けた記録
で確認、麻しんに罹患、抗体検査で十分な抗体価が確認されている)以外は、自分が発症
する可能性と自分に感染力がある可能性を踏まえて行動することが求められます。
19
発 生 時 編
Q2
Q5
学校で行事の前(修学旅行前等)に麻しん患者が発生した場合は
どうすればよいですか?
麻しんは空気感染しますので、多数の人が同じ空間を共有するような行事に、感染力の
ある人が参加していれば、それを契機に一挙に感染が拡大する可能性があります。また、
施設外からの来場者もある行事の場合、不特定多数の人に感染を拡大させてしまう恐れも
あります。
麻しん患者から感染した人が、潜伏期間を経て行事開催頃に発症して、感染を広げるこ
とがないよう対策をとる必要があります。
行事開催前3週間以内に学校内で麻しん患者が発生している場合、行事を中止又は延期
し、麻しん患者が3週間以上発生していないことを確認した上で実施することが、感染拡
大を防止する確実な対策です。
日程変更ができない場合は、麻しんの免疫が確実にある人(ワクチン接種を1歳以上で
2回実施:接種を受けた記録で確認、麻しんに罹患、抗体検査で十分な抗体価が確認され
ている)だけを行事に参加させること、かつ毎日の検温等の健康管理を参加者に義務づけ
ることが挙げられます。
A5
発 生 時 編
Q6
学校等で麻しん患者が発生しているときの学外活動は
どのようにしたらよいですか?
校内の麻しん患者から感染した人が、潜伏期間を経て学外での活動前後に発症し、麻し
んを拡大させることのないよう注意が必要です。そのためには、麻しんの免疫が確実にあ
る人だけを活動に参加させること、かつ検温等、毎日の健康管理を行なうことが望まれま
す。また、学外活動の主催者へ状況を説明する必要もあると思われます。
A6
Q7
A7
修学旅行等の最中に麻しん患者が発生した場合は
どのようにしたらよいですか?
修学旅行に参加している生徒・職員はもとより、現地の人たちに麻しんを広げないよう、
速やかに対応する必要があります。参加者の中で発熱等の症状が出た場合、全員の観光等
の活動を中止して宿泊先からの外出を控える、
発症者は現地の医療機関を速やかに受診し、
診察結果に応じて、代表者がその後の対応を現地の保健所・保健センターに連絡・相談す
るといった対応の流れが考えられます。
必要時すぐに、参加者の麻しんの免疫に関連する情報(ワクチン接種歴、罹患歴、抗体
検査等)が確認できるよう、日頃から情報整理しておくとよいでしょう。
海外(特に麻しん排除国)への修学旅行等において、現地で発症者が出た場合は、参加
者全員が現地保健当局の管理下におかれ、
「行動制限のみならず、全員の採血、抗体陰性
者へのγグロブリンの注射、世界中への情報発信、疑わしい症状が認められた場合には、
飛行機への搭乗拒否、帰国延期となる可能性」や「国際問題に発展する可能性」があると
のことです。
国内外を問わず現地発生時の対応は非常に複雑になりますので、旅行等の前に備えを確
実に行っておくことが望まれます。
(参考)
東京都健康安全研究センター感染症情報センターHP
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/measles/measlesQA/mashinqa3.html
20
〔予防編〕感染拡大防止に向けた平常時対策
感染症が発生した時、いかに迅速で的確な対応を行うことができるか
が、感染拡大を防止する上で大きな鍵を握ります。
迅速で的確な対応を行うためには、平常時から生徒や教職員の健康状
況を把握しておくことが大変重要です。
生徒の健康・安全を守り、円滑な学校運営を行うためには、平常時対
策の充実を図ることが不可欠です。
Ⅰ 入学時の予防接種歴や罹患歴の確認
生徒や教職員が麻しんを発症した場合に、どのような措置をとるか判断するための材料として、麻
しんの予防接種歴と罹患歴を把握しておくことが大変重要です。
1.把握時期
(1)入学時期:健康調査票等で、麻しん以外の感染症も含めて、アレルギーの有無等学校生活を
安心して送る上で、必要な健康状態に関する情報を収集します。
(2)2年次以降:年度のできるだけ早い時期に把握します。
2.把握内容
(1)予防接種歴:母子手帳や証明書等で、確実に麻しんの予防接種を実施していることを確認し
た上で、接種年月日、接種内容等について把握します。接種の記録が不確実な場合は、接種
歴不明とします。
(2)罹患歴:母子手帳や証明書等で、麻しんと診断されたことを確認した上で、罹患年齢を把握
します。保護者の記憶が不確実な場合は不明とします。
(3)その他:抗体検査を実施している場合は、抗体価を確認します。
Ⅱ 定期接種対象者への予防接種の勧奨
(1)第1期:生後12ヶ月から生後24ヶ月に至るまでの間にある者
(2)第2期:5歳以上7歳未満の者であって、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当
該始期に達する日の前日までの間にある者
(3)第3期:13歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間にある者※
(4)第4期:18歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間にある者※
※第3期と第4期は平成20年度から平成24年度までの時限措置
第3期・第4期の対象者の生年月日
中学1年生相当
高校3年生相当
平成20年度 H 7年4月2日~H 8年4月1日生
H2年4月2日~H3年4月1日生
平成21年度 H 8年4月2日~H 9年4月1日生
H3年4月2日~H4年4月1日生
平成22年度 H 9年4月2日~H10年4月1日生
H4年4月2日~H5年4月1日生
平成23年度 H10年4月2日~H11年4月1日生
H5年4月2日~H6年4月1日生
平成24年度 H11年4月2日~H12年4月1日生
H6年4月2日~H7年4月1日生
※保護者の同伴要件について
定期の予防接種は、原則、保護者の同伴が必要ですが、麻しん及び風しんの第3期、第4期の予防
接種においては、あらかじめ、接種することの保護者の同意を予診票上の保護者自署欄等にて確認
できた者については、必要ありません。
※高校2年生の麻しん風しん予防接種の時限措置について
高校2年生のうち、海外へ修学旅行(学校が主催する語学研修、ホームステイ、実習、姉妹校交流等)
に行く生徒も平成23年度に限り対象となる予定です。
21
予 防 編
1.対象年齢
2.効果的な接種勧奨スケジュールとポイント
この接種勧奨スケジュールは、
「学校における麻しん対策ガイドライン」
(国立感染症研究所感染症
情報センター作成)の4ページ積極的勧奨のスケジュール及びいくつかの学校で実際に取り組まれて
いる対策を参考に作成しました。あくまでも一例なので、各学校の状況に応じてスケジュールを計画
してください。
時期
方 法
ポイント
《その1》
○中1の場合、入学前に保護者へ通知し入学式までの
接種を勧奨
3月
接種勧奨の通知
例)事前説明会の活用、事前配布物に同封
○保護者に対しては1年間に限り無料であることをア
ピール
○高3の場合、高2の春休み前に本人に接種勧奨
4月
健康調査票等で得た予防接種状況のデータ入力
《その2》
5月
~
6月
接種勧奨の通知及び
予防接種状況調査
○通知文から切り離せるよう「接種報告書」を付ける
○「保護者会」等があれば保護者へ説明
○保護者面接等で「授業が半日になる時」に、接種を
勧奨
予防接種状況調査の回収
予 防 編
7月
(6月末時点)
データ入力
未接種者に接種勧奨の通知Ⅰ
8月
○「夏休み前」
、
「未接種者」に接種勧奨
○「接種報告書」を付けた通知文
夏休み
予防接種状況調査の回収
(9月末時点)
データ入力
10月
《その3》
《その4》
○この時期に「修学旅行や海外研修等」ある場合、参
加までに接種を勧奨
※東京都の予防接種状況調査(9月末時点の接種状況)
~
《その5》
11月
○「保護者面接」等があれば保護者へ説明
未接種者に接種勧奨の通知Ⅱ
特に高3は、
「大学入学時に接種が求められる」こと
を伝える
○保護者面接等で「授業が半日になる時」に、接種勧奨
12月
冬休み
予防接種状況調査の回収
(1月末時点)
翌年1月
~
データ入力
《その6》
○高3は「受験で来校日が少なくなる前」に接種状況
を把握
※東京都の予防接種状況調査(1月末時点の接種状況)
《その7》
3月
未接種者に接種勧奨の通知Ⅲ
「3月31日まで
○中1は「春休み前」に接種勧奨し、
に接種すれば無料」である旨周知
○高3は「卒業式時」に、接種勧奨
※公立学校の予防接種状況調査は、教育委員会の指示に従ってください。
22
3.接種勧奨時期別の通知例文と既存媒体の紹介
効果的な接種勧奨スケジュールに合わせて、いくつかの通知参考例を作成しました。学校の状況に
応じてお使いください(福祉保健局のホームページに掲載する予定です)
。
《中学1年生用》
①4月1日から入学前(春休み期間中)までの接種勧奨通知
②予防接種状況調査の通知
③未接種者に対する接種勧奨通知Ⅰ(夏休み前)
④未接種者に対する接種勧奨通知Ⅱ(秋頃)
⑤未接種者に対する接種勧奨通知Ⅲ(春休み前)
《高校3年生用》
①4月1日から始業式(高校2年生春休み中)までの接種勧奨通知
②予防接種状況調査の通知
③未接種者に対する接種勧奨通知Ⅰ(夏休み前)
④未接種者に対する接種勧奨通知Ⅱ(秋頃)
⑤未接種者に対する接種勧奨通知Ⅲ(卒業式)
※高校生の場合は、18歳になる年度が高校2年生あるいは高校1年生で、高校3年生ではない場合
もありますので、その生徒にも忘れないように接種勧奨をお願いします。
①文部科学省と厚生労働省のリーフレット(生徒向け)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/08032517.htm
②田辺三菱製薬株式会社のリーフレット、ポスター、マンガ小冊子(生徒向け、教師・保護者向け)
https://www.wakuchin.net/tools/orderable
このサイトから注文することができます(無料)
。また、啓発ツール活用事例も掲載されてい
ます。
③国立感染症研究所感染症情報センター
ポスター: http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn09.html
DVD: http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/Video/measlesVideo.html
※DVDは、平成20年に、各中学校・高等学校に1枚配布していますので、ご確認の上連
絡してください。
※各自治体の取り組み状況はP35~38をご覧ください
23
予 防 編
※通知と一緒に既存のリーフレットや小冊子等を活用すると効果的です。
《中学1年生用》
①入学前の接種勧奨通知
平成○○年3月○○日
新中学1年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん予防接種についてのお願い
入学を控えた新1年生の保護者の皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、厚生労働省は、平成19年度に高校や大学で麻しんが大流行したことを受け、平成
20年度から24年度までの時限措置として、今までに1度しか麻しん風しん予防接種を受け
る機会がなかった中学1年生(第3期)及び高校3年生に相当する年齢の人(第4期)を対象に、
法律に基づいた麻しん風しん予防接種を開始しました。
麻しんの感染力は極めて強く、学校内で一人でも発生すると、
授業やクラブ活動等をとおして、
免疫のない12~14人に感染すると言われています。感染拡大を防止するために、休校措置
をとることとなり、学校生活への影響も危惧されます。
予 防 編
つきましては、4月1日から入学式までに麻しん風しん予防接種を受けるよう御協力をお願
いします。
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、中学1年に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、健康調査票に接種年月日を記入の上、担任に提出してください。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
24
《中学1年生用》
②予防接種状況調査の通知
平成○○年6月○○日
中学1年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん予防接種状況の確認について
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、3月○○日に麻しん風しん予防接種についてお知らせしたとおり、中学1年生は、麻
しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の第3期定期予防接種の対象になっています。まだ、
予防接種を受けていない方は、できるだけ早めに接種してください。
予防接種状況を確認するために、下記の該当する箇所にチェック及び必要事項を記載の上、
○月○日( )までに担任までご提出ください。
◆予防接種にかかる費用は、中学1年に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の接種状況用紙を担任に提出してください。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
□ 麻しん(はしか)及び風しんに罹ったことがある → 麻しん(有・無) 風しん(有・無)
□ 今までに予防接種を2回受けたことがある
1回目実施年月日: 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
2回目実施年月日: 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
□ 平成○○年4月以降に第3期麻しん風しん予防接種を受けた
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: □ 提出期限までに第3期麻しん風しん予防接種を受けていない
1年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 25
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
《中学1年生用》
③未接種者に対する接種勧奨通知Ⅰ(夏休み前)
平成○○年7月○○日
中学1年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
夏休み期間中における麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、年度始めにお知らせ致しましたとおり、中学1年生は、麻しん風しん混合ワクチン(M
Rワクチン)の第3期定期予防接種の対象になっています。
麻しんの感染力は極めて強く、学校内で一人でも発生すると、授業や部活動等をとおして免
疫のない12~14人に感染すると言われています。ひとたび発生すると、感染拡大を防止す
るために、休校措置をとることとなり、学校生活への影響も危惧されます。
つきましては、夏休み期間中に予防接種を受けて新学期を迎えられるよう、御協力をよろし
くお願いします。
なお、接種を済まされた場合は、下記の麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してくだ
さい。
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、中学1年に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の第3期麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してく
ださい。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
3期麻しん風しん予防接種報告書
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: 接種内容: MRワクチン(麻しん風しんワクチン)・麻しん単独ワクチン・風しん単独ワクチン
1年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 提出年月日: 年 月 日
26
《中学1年生用》
④未接種者に対する接種勧奨通知Ⅱ(秋頃)
平成○○年10月○○日
中学1年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、年度始めにお知らせいたしましたとおり、
中学1年生は、
麻しん風しん混合ワクチン(M
Rワクチン)の第3期定期予防接種の対象になっています。
麻しんは予防できる疾患であり、麻しんの流行を防止するためには、95%以上の人が2回
予防接種を受けることが必要です。
このお知らせは、○月○日現在、第3期定期予防接種の実施が確認されていない方が対象と
なっています。まだ接種を済ませていない場合は、お住まいの区市町村から届いている麻しん
風しん混合ワクチンの予防接種の案内を確認の上、できるだけ早めに接種してください。
なお、接種を済まされた場合は、下記の用紙に必要事項を記載の上、担任に提出してください。
キリトリセン
第3期麻しん風しん予防接種報告書
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: 接種内容: MRワクチン(麻しん風しんワクチン)・麻しん単独ワクチン・風しん単独ワクチン
1年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 提出年月日: 年 月 日
27
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、中学1年に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆インフルエンザ等の予防接種を予定している場合は、接種間隔を設ける必要があります
ので、事前に医療機関にご相談ください(医師が必要と認めた場合は同時接種も可能と
されています)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の第3期麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してく
ださい。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
《中学1年生用》
⑤未接種者に対する接種勧奨通知Ⅲ(春休み前)
平成○○年2月○○日
中学1年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、年度始めにお知らせいたしましたとおり、
中学1年生は、
麻しん風しん混合ワクチン(M
Rワクチン)の第3期定期予防接種の対象になっています。
麻しんは予防できる疾患であり、麻しんの流行を防止するためには、95%以上の人が2回
予防接種を受けることが必要です。
このお知らせは、○月○日現在、第3期定期予防接種の実施が確認されていない方が対象と
なっています。まだ接種を済ませていない場合は、3月31日まで無料で予防接種を受けるこ
とができますので、お住まいの区市町村から届いている麻しん風しん混合ワクチンの予防接種
の案内を確認の上、できるだけ早めに接種してください。
なお、接種を済まされた場合は、下記の用紙に必要事項を記載の上、担任に提出してください。
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、中学1年に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の第3期麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してく
ださい。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
第3期麻しん風しん予防接種報告書
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: 接種内容: MRワクチン(麻しん風しんワクチン)・麻しん単独ワクチン・風しん単独ワクチン
1年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 提出年月日: 年 月 日
28
《高校3年生用》
①高校2年生春休み中の接種勧奨通知
平成○○年3月○○日
新高校3年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん予防接種についてのお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、厚生労働省は、平成19年度に高校や大学で麻しんが大流行したことを受け、平成
20年度から24年度までの時限措置として、今までに1度しか麻しん風しん予防接種を受け
る機会がなかった中学1年生(第3期)及び高校3年生に相当する年齢の人(第4期)を対象に、
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、高校3年相当の年齢の人に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、健康調査票に接種年月日を記入の上、担任に提出してください。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
29
予 防 編
麻しん風しん予防接種を公費負担で開始しました。
麻しんの感染力は極めて強く、学校内で一人でも発生すると、
授業やクラブ活動等をとおして、
免疫のない12~14人に感染すると言われています。感染拡大を防止するために、休校措置
をとることとなり、学校生活への影響も危惧されます。
また、大学入学時や海外留学の際に麻しんの予防接種証明等の提出を義務付ける大学や国も
あります。
つきましては、3月下旬から4月上旬に、お住まいの区市町村から予防接種の通知が届きま
すので、春休み中(4月1日から始業式まで)に予防接種を受けるよう御協力をお願いします。
《高校3年生用》
②予防接種状況調査の通知
平成○○年6月○○日
高校3年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん予防接種状況の確認について
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、3月○○日に麻しん風しん予防接種についてお知らせしたとおり、高校3年生は、麻
しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の第4期定期予防接種の対象になっています。まだ、
予防接種を受けていない方は、できるだけ早めに接種してください。
予防接種状況を確認するために、下記の該当する箇所にチェック及び必要事項を記載の上、
○月○日( )までに担任までご提出ください。
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
予 防 編
◆予防接種にかかる費用は、高校3年相当年齢の人に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の接種状況用紙を担任に提出してください。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
□ 麻しん(はしか)・風しんに罹ったことがある → 麻しん(有・無) 風しん(有・無)
□ 今までに予防接種を2回受けたことがある
1回目実施年月日: 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
2回目実施年月日: 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
□ 平成22年4月以降に第4期麻しん風しん予防接種を受けた
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: □ 提出期限までに第4期麻しん風しん予防接種を受けていない
3年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 30
《高校3年生用》
③未接種者に対する接種勧奨通知Ⅰ(夏休み前)
平成○○年7月○○日
高校3年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
夏休み期間中における麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、年度始めにお知らせ致しましたとおり、高校3年生相当年齢の人は、麻しん風しん混
合ワクチン(MRワクチン)の第4期定期予防接種の対象になっています。
麻しんの感染力は極めて強く、学校内で一人でも発生すると、授業や部活動等をとおして免
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、高校3年相当年齢の人に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の第4期麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してく
ださい。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
第4期麻しん風しん予防接種報告書
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: 接種内容: MRワクチン(麻しん風しんワクチン)・麻しん単独ワクチン・風しん単独ワクチン
3年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 提出年月日: 年 月 日
31
予 防 編
疫のない12~14人に感染すると言われています。ひとたび発生すると、感染拡大を防止す
るために、休校措置をとることとなり、学校生活への影響も危惧されます。
また、大学入学時や海外留学の際に麻しんの予防接種証明等の提出を義務付ける大学や国も
あります。
つきましては、夏休み期間中に予防接種を受けて新学期を迎えられるよう、御協力をよろし
くお願いします。
なお、接種を済まされた場合は、下記の麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してくだ
さい。
《高校3年生用》
④未接種者に対する接種勧奨通知Ⅱ(秋頃)
平成○○年10月○○日
高校3年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
日頃より本校の教育活動に御協力いただき、ありがとうございます。
さて、年度始めにお知らせ致しましたとおり、高校3年生相当年齢の人は、麻しん風しん混
合ワクチン(MRワクチン)の第4期定期予防接種の対象になっています。
麻しんは予防できる疾患であり、麻しんの流行を防止するためには、95%以上の人が2回
予防接種を受けることが必要です。
また、海外留学時や大学入学時に麻しんの予防接種証明等の提出を義務付ける大学や国もあ
ります。
このお知らせは、○月○日現在、第4期定期予防接種の実施が確認されていない方が対象と
なっています。まだ接種を済ませていない場合は、お住まいの区市町村から届いている麻しん
風しん混合ワクチンの予防接種の案内を確認の上、できるだけ早めに接種してください。
なお、接種を済まされた場合は、下記の用紙に必要事項を記載の上、担任に提出してください。
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、高校3年相当年齢の人に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
◆インフルエンザ等の予防接種を予定している場合は、接種間隔を設ける必要があります
ので、事前に医療機関にご相談ください(医師が必要と認めた場合は同時接種も可能と
されています)
。
◆予防接種を受けた後は、下記の第4期麻しん風しん予防接種報告書を担任に提出してく
ださい。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
キリトリセン
第4期麻しん風しん予防接種報告書
接種年月日: 年 月 日
医療機関名: 接種内容: MRワクチン(麻しん風しんワクチン)・麻しん単独ワクチン・風しん単独ワクチン
3年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 提出年月日: 年 月 日
32
《高校3年生用》
⑤未接種者に対する接種勧奨通知Ⅲ(卒業式)
平成○○年3月○○日
高校3年生保護者 各位
○○○○○○学校
校長 ○○ ○○
麻しん(はしか)風しん定期予防接種のお願い
卒業の日を無事迎えられた保護者の皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、年度始めにお知らせいたしましたとおり、高校3年生の年齢に相当する人は、麻しん風
しん混合ワクチン(MRワクチン)の第4期定期予防接種の対象になっています。
麻しんは予防できる疾患であり、麻しんの流行を防止するためには、95%以上の人が2回
予防接種を受けることが必要です。
このお知らせは、○月○日現在、第4期定期予防接種の実施が確認されていない方が対象と
なっています。まだ接種を済ませていない場合は、3月31日まで無料で予防接種を受けるこ
とができますので、お住まいの区市町村から届いている麻しん風しん混合ワクチンの予防接種
の案内を確認の上、できるだけ早めに接種してください。
◆区市町村から配布された予診票をもって、医療機関で接種してください。
◆原則、保護者の同伴が必要ですが、保護者の同意が予診票保護者自署欄等で確認できる
場合は、保護者の付き添いなしで接種することができます。
◆接種できる医療機関や予診票等、ご相談はお住まいの区市町村(予防接種担当)へお問
い合わせください。
33
予 防 編
◆麻しん風しん予防接種は法律に基づいた定期予防接種です。
◆予防接種にかかる費用は、高校3年相当の年齢の人に限り無料です。
(麻しん風しんワクチンを自己負担で接種する場合、1万円前後かかります)
。
4.予防接種率の計算方法及び結果報告
各学校で集計していただいた麻しん予防接種率は、東京都を経由して、東京都麻しん対策会議へ報
告します。この会議は、東京都医師会、保護者代表、専門機関、行政等で構成され、年1~2回開催
されます。東京都の麻しん発生状況や予防接種実施状況等の基礎情報に基づき、実情に応じた対策の
検討・推進等を行っています。
《予防接種率の計算方法》
分母のうち、年度内に麻しん含有ワクチンを接種した生徒数
接種率(%)= ×100
各年度の定期予防接種の対象となる生徒数(人)
※分母には、麻しんに既に罹患した生徒も含みます
予 防 編
34
Ⅲ 各自治体の取り組み状況(第3期・第4期MRワクチン)
(1)特別区の取り組み状況(平成22年度)
定期予防接種事業は、予防接種法において、実施主体は区市町村と定められています。自治体によっ
て、予防接種の案内時期、未接種者への勧奨回数や時期、公費負担の対象等が異なります。
学校から生徒や保護者にワクチン接種の働きかけを行なう際の参考にしてください。また、平成
23年度については、改めて区市町村へご確認ください。
初回通知送付後の勧奨
通知送付
時期
対象者
通知時期
未接種者
12月
全員
7・11月
4月下旬
未接種者
3月下旬
江戸川区 3月下旬
3月下旬
荒川区
板橋区
あ行
足立区
任意接種公費負担
18歳未満 備 考
第3期 第4期
で未罹患
もれ もれ
・未接種者
窓口
連絡先
×
×
○
保健予防係
03-3880-5892
1月
×
×
×
健康推進係
03-3802-3111
未接種者
1・2・3月
×
×
×
予防対策課
03-3579-2318
未接種者
1月
×
×
○
健康サービス係 03-5661-2466
○
×
○
第3期もれ:
中学2 ~ 3年生で 保健衛生課
MR3期未接種者
03-5744-1263
葛飾区
4月上旬
未接種者
12・2月
×
×
×
母子保健係
03-3691-9636
北区
3月下旬
未接種者
2月
×
×
○
健康増進係
03-3908-9016
江東区
3月下旬
×
×
×
保健係
03-3647-5906
新宿区
3月下旬
全員
2月
×
×
○
保健予防課
03-5273-3859
品川区
4月上旬
未接種者
第3期1月、
第4期7月
○
×
○
第3期もれ:
中学2 ~ 3年生で 保健予防課
MR3期未接種者
03-5742-9153
渋谷区
3月下旬
―
―
-
未接種者
-
2月
×
第3期もれ:
H7.4.2 ~ 9.4.1
生で1回接種又は
○(※) 未接種者
感染症対策係
※H5.4.2 ~ 7.4.1
生で未罹患・未接
種者
03-3463-2416
○
×
第3期もれ:
H7.4.2 ~ 9.4.1
生で1回接種又は
○(※) 未接種者
保健計画課
※H5.4.2 ~ 7.4.1
生で未罹患・未接
種者
03-5608-6191
×
×
×
保健予防課
03-3391-1025
×
×
×
母子保健担当
03-5432-2445
○
さ行
墨田区
3月下旬
杉並区
3月下旬
世田谷区 3月下旬
未接種者
2月
―
全員
―
8月
35
予 防 編
3月下旬
か行
大田区
初回通知送付後の勧奨
通知送付
時期
台東区
対象者
通知時期
任意接種公費負担
18歳未満
第3期 第4期
で未罹患
もれ もれ
・未接種者
備 考
窓口
連絡先
未接種者
7・1月
×
×
×
予防係
03-3847-9471
千代田区 3月下旬
未接種者
1月
×
×
○
健康推進課
03-5211-8161
未接種者
7・2月
×
×
×
健康推進課
03-3541-5930
2月、 転 入
者 に7・9
月
第3期もれ:
H8.4.2 ~ 9.4.1
健康推進課
生で未罹患・未接
種者
03-3987-4173
た行
3月下旬
中央区
3月下旬
3月下旬
未接種者
中野区
3月下旬
練馬区
3月下旬
な行
豊島区
○
×
×
第3期全員7・3月
第4期未接種者7月
×
×
×
保健予防分野
03-3382-6500
未接種者
×
×
×
予防係
03-5984-2484
1月
は行
3月下旬
全員
7月
○
○
×
港区
4月上旬
未接種者
7・1・3月
×
×
×
予 防 編
文京区
ま行
目黒区
4月上旬
―
―
○
○
第3期もれ:
MR 3期接種期間
最終日翌日から第
4期開始前日まで
第4期もれ:
感染症係
MR 4 期 接 種 期
間最終日翌日か
ら20歳 の 誕 生 日
前々日まで
03-5803-1834
保健予防係
03-3455-4770
第3期もれ:
H7.4.2 ~ 9.4.1
生でMR 3期未接
種者
第4期もれ:
○(※) H3.4.2 ~ 4.9.1 保健予防課
生でMR 4期未接
種者
※H5.4.2 ~ 7.4.1
生で未接種・未罹
患者のみ
03-5722-9503
36
(2)市町村の取り組み状況
初回通知送付後の勧奨
通知送付
時期
昭島市
対象者
通知時期
任意接種公費負担
第3期 第4期
もれ もれ
18歳未満
未罹患
未接種
3月下旬
未接種者
12・2月
×
×
×
あきる野市 4月上旬
未接種者
11・2月
×
×
備 考
窓口
連絡先
健康課
042-544-5126
×
健康課
042-558-1111
042-378-3421
0428-23-2191
4月上旬
未接種者
7月
×
×
×
青梅市
3月下旬
未接種者
11・2月
×
×
×
健康課
あ行
稲城市
第3期は12月に学
校を通して接種勧 健康課
奨
未接種者
9・2月
×
×
×
福祉健康課
0428-83-2777
3月下旬
未接種者
7・1月
×
×
×
健康推進係
042-492-5111
国立市
3月下旬
未接種者
8・2月
×
×
×
小金井市 4月上旬
未接種者
8・3月
×
×
×
―
×
×
×
1月下旬頃
×
×
×
3月頃の日曜日に
医師会と協力し臨 健康課予防係
時接種予定
042-346-3700
―
×
×
×
他市の協力医療機
健康推進係
関でも接種可能
03-3488-1181
か行
奥多摩町 3月下旬
清瀬市
国分寺市 4月上旬
―
042-572-6111
042-321-1240
042-321-1801
狛江市
3月下旬
立川市
4月上旬
未接種者
12・2月頃
×
×
×
第3期は7・9月
に学校を通した接 母子保健係
種勧奨も実施
042-527-3272
多摩市
4月上旬
未接種者
9・2月
×
×
○
健康推進課
042-376-9111
調布市
3月下旬
未接種者
8・1月
×
×
×
狛江市・三鷹市・
世田谷区の医療機 健康推進課
関でも接種可能
042-441-6100
042-438-4021
な行
羽村市
3月下旬
八王子市 4月上旬
東久留米市 4月上旬
―
未接種者
×
×
×
小平市・東久留米
市の医療機関でも
接種可能
健康課
その他の区市は医
療尉感がある自治
体に要確認
-
×
×
×
健康課
042-555-1111
7月( 第4
期のみ)
×
×
×
保健センター
042-625-9128
1月
-
未接種者
未接種者
2月
×
×
×
×
×
×
×
×
は行
×
東村山市 4月上旬
東大和市 3月下旬
―
未接種者
―
11月
37
小平市・東村山市・
西東京市・清瀬市
健康課予防係
の指定医療機関で
も接種可能
第3期は9月に学
校を通して接種勧
奨
子育て支援課
東 久 留 米 市 他11
市の医療機関でも
接種可能
第3期は3月頃に
学校を通した接種 健康課予防係
勧奨も実施
042-477-0030
042-393-5111
内線3365
042-565-5211
予 防 編
4月上旬
た行
小平市
西東京市 3月下旬
未接種者
保健センター
他市の医療機関
(協定市:府中市)健康課
で接種可能
健康推進課
通知送付後の勧奨
通知送付
時期
対象者
通知時期
任意接種公費負担
18歳未満
第3期 第4期
で未罹患
もれ もれ
・未接種者
備 考
窓口
連絡先
3月下旬
未接種者
2月
○
×
○
第3期もれ:
過去に1回接種し 健康課
た中学2・3年生
042-581-4111
福生市
3月下旬
未接種者
2月
×
×
×
特別な理由がある
場合は他市医療機 保健センター
関で接種可能
042-552-0061
3月下旬
全員
1・2月
×
×
×
国立市・小金井市
の協力医療機関で 健康推進課
も接種可能
042-368-5333
日の出町 3月下旬
未接種者
7・12・3月
×
×
×
健康推進係
042-597-0511
檜原村
第4期未接種者 7・10・1月
×
×
×
第3期は学校を通
して接種勧奨を行 福祉けんこう課 042-598-3121
い、集団接種
○
第3期もれ:
H7.4.2 ~ 9.4.1
生でMR 3期未接
種
健康課
第4期もれ:
H3.4.2 ~ 4.4.1
生でMR 4期未接
種
042-725-5422
0422-46-3254
は行
日野市
府中市
町田市
4月上旬
3月下旬
未接種者
12月
○
○
予 防 編
未接種者
1月
○
○
×
武蔵野市 3月下旬
未接種者
1月
×
×
○
三鷹市の協力医療
健康課
機関でも接種可能
0422-51-0700
×
×
×
年数回市報に掲載 健康推進課
042-565-9315
ま行
3月下旬
調布市・武蔵野市・
杉並区・世田谷区
の協力医療機関で
も接種可能、1・
3月広報に掲載
第3期もれ:
健康推進係
14歳 に 属 す る 年
度末までの者
第4期もれ:
19歳 に 属 す る 年
度末までの者
三鷹市
武蔵村山市 4月上旬
―
―
瑞穂町
4月上旬
未接種者
12月
×
×
×
健康管理係
042-557-5072
大島町
4月中旬
未接種者
7・12月
×
×
×
けんこう係
04992-2-8141
6月上旬
未接種者
7・9月
×
×
×
健康課保健係
04996-2-5570
接種都度
全員
5月
×
×
×
住民課
04992-9-0011
新島村
3月下旬
未接種者
9・1月
×
×
×
さわやか健康センター 04992-5-1856
神津島村 4月上旬
未接種者
7・12・3月
×
×
×
保健センター
三宅村
未接種者
11月
島町村
八丈町
利島村
3月上旬
御蔵島村 4月中旬
―
―
集団接種
04992-8-0010
×
×
×
村民生活課
04994-5-0902
×
×
×
総務課
04994-8-2121
青ヶ島村 6月
―
―
×
×
×
総務課
04996-9-0111
小笠原村 6月上旬
―
―
×
×
×
村民課
04998-2-3939
38
Ⅳ 麻しん予防接種勧奨の取り組み事例紹介
1.A中学校 全生徒数:約300名(中1の在籍数100名)
養護教諭1名
POINT
●学校行事に合わせて実施
●年度が始まる前、休み前に接種勧奨
●未接種者に対して接種勧奨
●担任の協力及び情報提供
●自治体が小学校に対して実施した麻しん予防接種状況調査を活用
●管理職には麻しん対策ガイドラインを根拠に理解・協力を得る
●教職員の予防接種歴・罹患歴を把握し、学校の負担で抗体価検査、ワクチン接種を実施
《年間スケジュール》
時 期
内 容
啓発リーフレット
工夫点
次年度教育方針説明会で、新1・2
3月下旬 年生に対して、麻しん風しん予防接
種の早期接種を呼びかける
7月上旬
麻しん予防接種歴、罹患歴調査①
(※1)
文部科学省・厚生労
●担任からテスト1週間前に配布。テスト
働省のパンフレッ
期間中は部活なく早く帰宅できるため
トを全員に配布
●各クラスの集計結果は各担任へ報告。学
年全体及び各クラスの結果を管理職、学年
主任へ報告
●テスト終了後の個人面談の時期に合わせ、
保護者に働きかける
麻しん予防接種歴、罹患歴調査①回
収・集計
7月 未接種対象者に接種勧奨(接種報告
夏休み前 書の配布)
(※2)
9月 接種報告書の回収
10月上旬 未接種対象者に調査②(※3)
中旬 調査②回収
田辺三菱製薬の
リ ー フ レ ッ ト・ マ ●未接種者の個人宛に通知
ンガ小冊子
12月 未接種対象者に接種勧奨(接種報告
冬休み前 書の配布)
(※4)
2月中旬 未接種対象者に調査③(※5)
感染症情報センター
●担任からテスト1週間前に配布。テスト
のリーフレット、田
前は部活がなく早く下校できるため、テス
辺三菱製薬のミニハ
ト後の個人面談で保護者に働きかける
ンドブック
3月上旬 調査③回収
※通知文書例P40~P44参照
39
予 防 編
6月下旬
配布時期:6月
《通知文書例 ※1》
麻しん(はしか)に関する調査御協力ください
平成○○年6月○日
○□△中学校保健室
近年の麻しん大流行を受け、平成20年度より国の麻しん排除5ヵ年計画が始まりました。これによ
り、中学1年生は公費負担で麻しんと風しんの予防接種を受けられるようになりました。
自治体による麻しんに関する調査が行われているところもあると思いますが、本校でも国の麻しん
対策ガイドラインに従い、集団感染及び蔓延防止のため、1年生を対象に麻しんに関する調査を行い
ます。
(2、3年生は昨年度以前に実施済み。)これまで、保健調査票や個別にご報告いただいた中で
重複する部分もあるかと思いますが、2回目の接種の有無、罹患歴を含め、調査にご協力をお願いし
ます。
また万一、本校で麻しんへの罹患が確認された場合には、保健所への報告を行いますので、正確な
内容のご記入をお願いします。なお、今後もガイドラインに従い、10月と2月に追跡調査を行う予定
にしておりますので、ご承知おきください。
ご記入後、保健連絡袋に入れて担任へ提出してください。提出期限は7月○日(○)です。
予 防 編
麻しん接種歴、罹患歴調査
1年 組 氏名 ●接種歴
・母子手帳など、確実に接種の有無がわかるもので接種日を確認し、記入してください。
・母子手帳を紛失し、記憶も曖昧な場合には「不明」に○をつけてください。
・予防接種ワクチンとは、麻しん単体または麻しん風しん混合(MRワクチン)とします。
・2回目が未接種の場合は、接種予定を記入してください。
(例:7月中に接種予定、8月中に接種予定など)
1回目
2回目
接種済
接種済
未接種 ・ 不明
平成 年 月 日
平成 年 月 日
未接種
●罹患歴:罹患の有無、または、疑わしい場合や記憶が曖昧な場合には「不明」のいずれかに○をつ
けてください。
有り
無し
不明
●備 考:体質、アレルギー等の関係で接種できない場合はその旨ご記入ください。
(お願い)
夏期休暇中に予防接種を受けた場合には、夏期休暇前に配布予定の「予防接種報告書」で2回目の予
防接種が完了したことをお知らせ願います。
40
配布時期:夏休み前
《通知文書例 ※2》
麻しん(はしか)予防接種について
平成○○年7月○日
○□△中学校保健室
先日は、麻しん(はしか)に関する調査に御協力いただき、ありがとうございました。
お伝えしていますとおり、国の麻しん対策の一環として、中学1年生に相当する年齢を対象に、麻
しん風しん混合ワクチンの接種(定期予防接種)が各区市町村において実施されています。
公費負担で接種できるのは、今年度いっぱいとなっておりますので、早めの予防接種をお勧めします。
今後、夏期休暇中を含め、予防接種を受けられた場合には、下記「麻しん予防接種報告書」を担任
へご提出ください。
なお、各区市町村によって指定医療機関等が異なりますので、詳しくは、各区市町村の予防接種担
当窓口にお問い合わせ下さい。
き り と り
予 防 編
麻しん予防接種報告書
1年 組 氏名 保護者氏名 印
平成 年 月 日に、
( 麻しん風しん混合MRワクチン ・ 麻しん単体ワクチン )←どちらかに○してください
を接種しましたので報告いたします。
なお、麻しん単体ワクチンを選択した場合は、風しん単体ワクチンの接種が別に必要です。
平成 年 月 日提出
41
配布時期:10月
《通知文書例 ※3》
1年 組 保護者様
麻しん(はしか)予防接種歴調査
平成○○年10月○日
○□△中学校保健室
年度始めよりお伝えしていますとおり、国の麻しん対策の一環として、中学1年生に相当する年齢
を対象に、
麻しん風しん混合ワクチンの接種(定期予防接種)が各区市町村において実施されています。
これを受け、本校では、「学校における麻しん対策ガイドライン(国立感染症研究所感染症情報セン
ター作成、文部科学省・厚生労働省監修)」における積極的勧奨の動きに応じ、夏休み前に接種歴調査
を行いました。今回はその後の接種状況を把握するために2度目の接種歴調査です。麻しん予防接種
歴調査票②の該当するものにご記入いただき、10月○日( )までに担任へ提出していただきます
ようお願いします。
また、今後もガイドラインに従い、2月末に3回目の調査を行いますのでご承知おきください。なお、
今回の調査票提出後の予防接種を受けた場合には、麻しん予防接種報告書を随時提出してください。
予 防 編
麻しん予防接種報告書 ※今回の調査以降に予防接種を受けた場合に随時ご提出ください。
1年 組 氏名 保護者氏名 印
平成 年 月 日に、
( 麻しん風しん混合MRワクチン or 麻しん単体ワクチン )←どちらかに○してください
をしましたので報告いたします。
※なお、麻しん単体ワクチンを選択した場合は、風しん単体ワクチンの接種が別に必要です。
平成 年 月 日提出
麻しん予防接種歴調査票② ※提出期限 10月○日( )
1年 組 氏名 保護者氏名 印
※該当する箇所にそれぞれ記入、○をつけてください。
2回目接種状況
接種済(以下のどちらかに○)
・麻しん単体ワクチン
未接種
・麻しん風しん混合(MRワクチン)
接種日:平成 年 月 日
備考
(注意)○万一、麻しん(はしか)にかかってしまった際には、この情報を元に保健所へ報告しますので、
正確なご記入をお願いします。また、体質の関係などで、予防接種が受けられない場合は備考欄にご
記入ください。
42
配布時期:冬休み前
《通知文書例 ※4》
1年 組 保護者様
麻しん(はしか)の予防接種について
平成○○年12月○日
○□△中学校保健室
年度の始めからお伝えしていますとおり、国の麻しん(はしか)対策5ヵ年計画の一環として、中
学一年生を対象に麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の定期予防接種が実施されています。
公費負担で接種できるのは今年度いっぱいとなっていますので、早めの予防接種をお勧めします。
(現
在高校3年生も公費負担の対象ですが、現中学1年生が高校3年生になるときには、麻しん対策5ヵ
年計画が終了していますので、MRワクチンの定期予防接種を受けることはできません。)
今後、冬期休暇中を含め、予防接種を受けられた場合には、下記「麻しん予防接種報告書」を担任
へご提出ください。
なお、各区市町村によって指定医療機関等が決まっていたり、インフルエンザ流行の中ですので、
予防接種の時間を指定されたりすることがあります。
詳しくは、各区市町村の予防接種担当窓口や各医療機関等にお問い合わせ下さい。
き り と り
予 防 編
麻しん予防接種報告書
1年 組 氏名 保護者氏名 印
平成 年 月 日に、
( 麻しん風しん混合ワクチン or 麻しん単体ワクチン )←どちらかに○をしてください
を接種しましたので報告いたします。
※なお、麻しん単体ワクチンを選択した場合は、風しん単体ワクチンの接種が別に必要です。
平成 年 月 日
43
配布時期:2月
《通知文書例 ※5》
1年 組 保護者様
麻しん(はしか)予防接種歴調査
平成○○年 2月○日
○□△中学校保健室
年度始めよりお伝えしていますとおり、平成19年度の麻しん(はしか)大流行を受け、中学1年
生に相当する年齢を対象に、麻しん風しん混合ワクチンの接種(定期予防接種)が各区市町村におい
て実施されています。
本校では、文部科学省・厚生労働省からの「学校における麻しん対策ガイドライン」の積極的勧奨
の動きに応じ、これまでに2回、予防接種歴調査を行ってきました。今回はその3回目の調査となり
ます。下記の麻しん予防接種歴調査票③に、予防接種を受けておられる場合には接種日を、未接種の
場合には未接種に○をご記入いただきますようお願いいたします。提出期限は3月○日( )です。
また、麻しん(はしか)の予防接種を公費負担で接種できるのは、今年度いっぱいとなっています
ので、早めの接種をお勧めします。
今回の予防接種調査票③提出後に予防接種を受けた場合には、下記の接種報告書を随時提出してく
ださい。
予 防 編
接種報告書 ※今回の調査にて「未接種」で提出、その後、接種した場合ご提出ください。
1年 組 氏名 保護者氏名 印
平成 年 月 日に、
( 麻しん単体 ・ 麻しん風しん混合 )ワクチンを接種しましたので報告いたします。
↑どちらかに○してください
※なお、麻しん単体ワクチンを選択した場合は、風しん単体ワクチンの接種が別に必要です。
麻しん予防接種歴調査票③ ※提出期限 3月○日( )
1年 組 氏名 保護者氏名 印
※該当する箇所にそれぞれ記入、○をつけてください。
2回目接種状況
接種済
接種日:平成 年 月 日
未接種
備考
(注意)
○ 万一、麻しん(はしか)にかかってしまった際には、この情報を元に保健所へ報告しますので、正確なご記入をお
願いします。
○ ここでいう予防接種のワクチンは、麻しん単体または麻しん風しん混合ワクチンとします。
○ 体質の関係などで、予防接種が受けられない場合は備考欄にご記入ください。
44
2.B高等学校 全生徒数:約850名(3年生240名)
養護教諭2名
POINT
●担任が主体となってホームルームにおける接種勧奨
●入学時に集めた情報を基に1年次より指導開始
●保護者会に合わせてアプローチ
●養護教諭から担任への情報提供(生徒の麻しん接種歴)
●保健だよりの活用
●大学入学時に麻しん予防接種証明が必要であることを周知
《年間スケジュール》
時期
内容
工夫点
●麻しん予防接種状況を確認する欄を設
けた
保護者会にて担任が実施
1年:未罹患、接種歴のない生徒の保護者へ接種勧奨
3年:麻しん風しん予防接種勧奨
5月
田辺三菱製薬のミニハンドブック(生徒)
保護者へ予防接種勧奨通知(※2)を配布
文部科学省・厚生労働省リーフレット(保護者)
●クラスの接種状況(※1)を養護教諭
から各担任へ情報提供し、担任から生徒
へアプローチ
●保護者会時に担任より保護者へアプ
ローチ
7月 第4期未接種生徒に対し担任より接種勧奨
夏休み前 田辺三菱製薬のリーフレット(生徒・保護者)
9月
夏休み中の麻しん風しん予防接種状況聞き取り調査
第4期未接種生徒へ担任から接種勧奨
10月 第4期未接種生徒へ養護教諭より個別に接種勧奨
1月
冬休み中の麻しん風しん予防接種状況聞き取り調査
第4期未接種生徒へ養護教諭より個別に接種勧奨
●三者面談時に担任から生徒、保護者へ
個別指導
●調査結果は担任より養護教諭へ
●接種終了生徒は随時保健室へ報告
●養護教諭から担任へ情報提供
●調査結果は担任より養護教諭へ
3年前、試験期間中に麻しんの集団感染を経験。学校運営に支障を来したことで、教職員の麻しん対
その他 策への認識に変化がみられる。養護教諭から教職員に向けて予防接種の重要性等説明し、担任が中心
となって生徒への指導に当たっている。
※通知文書例等P46~P47参照
45
予 防 編
4月 保健調査票の回収
《※1 麻しん罹患・予防接種歴一覧》
麻しん罹患・予防接種歴一覧
5月○日現在
年
組
番号
3
1
1
A
3
1
2
3
1
3
予防接種歴
名前 麻しん罹患 罹患年齢
1回目
2回目
なし
H 6.
3月
H 22.
4月
B
不明
H 7.1月
3
C
あり
1
4
D
なし
H6.
1月
H 22.
5月
3
1
5
E
なし
H 5.
12月
H 19.
5月
3
1
6
F
あり
1歳
3
1
7
G
あり
8か月
3
1
8
H
3
1
9
3
1
3
1歳
抗体検査
不要
不要
予 防 編
H 7.
9月
不要
なし
H 6.
2月
H 20.
4月
I
なし
H 6.
4月
H 19.
5月
10
J
なし
H 5.
12月
1
11
K
あり
3
1
12
L
なし
H 6.
4月
H22.
4月
3
1
13
M
なし
H 6.
5月
H22.
4月
3
1
14
N
なし
H 6.
3月
H 19.
5月
3
1
15
O
なし
H 6.
2月
3
1
16
P
なし
H 5.12月
3
1
17
Q
なし
H 8.
12月
3
1
18
R
なし
H 6.
7月
H22.
4月
3
1
19
S
なし
H 7.
10月
H 21.
12月
3
1
20
T
なし
H 8.1月
3
1
21
U
なし
H 6.
9月
3
1
22
V
なし
H 6.
1月
3
1
23
W
なし
H 5.
9月
3
1
24
X
なし
H 6.
2月
3歳
不要
H16.
4月
H 22.
5月
*麻しんに罹ったことがなく、2回の予防接種を受けていない生徒には接種を勧める必要があります。
●入学時に得た情報をエクセルファイルで保存。
●生徒に接種状況の聞き取り調査をする際に、プリントしたものを養護教諭から担任へ配布。
●担任が聞き取り調査後、新たな情報を記入し養護教諭へ返却。データを上書きしていく。
46
《通知文書例 ※2》
平成○○年5月○○日
保 護 者 各 位 ○○○高 等 学 校 校長 ○ ○ ○ ○
養護 ○ ○ ○ ○
麻しん(はしか)
・風しんの予防接種に関するお願い
<確実に予防するために>
麻しんの発病を確実に予防するためには、2回の予防接種が必要であるといわれています。
1歳以上での1回接種、また前回の接種から10年以上経過していて過去に麻しんと風しん両
方に罹患していない場合は、麻しんが主に流行する5月より前に2回目の予防接種を済ませて
おくことをお勧めいたします。
<接種に際して>
高校3年生に相当する年齢の人は、お住まいの市区町村から「麻しん風しん混合ワクチン接
種の案内」が既に届いていることと思います。高校生が予防接種を受ける際には、保護者の同
伴は必須ではありませんが、必ず保護者の同意と署名が必要となります。かかりつけの病院へ
お問い合わせ下さい。また、接種後に「接種証明書」を手渡された際は、大学受験や渡航時な
どに提示を求められる場合がありますので、母子手帳と一緒に大切に保管なさってください。
47
予 防 編
平成19年に高校・大学を中心に麻しんが流行したことにより、国は麻しんの予防を確実に
するために、麻しんの定期接種を2回行うように予防接種法施行令を改正し、平成20年度か
らの5年間は、各年度の中学1年生と高校3年生相当年齢の人に対して2回目の「麻しん・風
しん定期接種」の実施が進められています。
本校でも、3年時(年齢によっては2年あるいは1年時)に予防接種を受けるよう生徒への
指導を行っております。接種に際しては保護者の皆様にもご理解、ご協力を頂きますようお願
い申し上げます。
3.C中学・高等学校 全生徒数:中学校約100名 高等学校約250名 養護教諭1名
POINT
●学校行事に合わせて接種勧奨を実施(詳細は学校保健委員会で検討)
●入学前から接種を勧奨
●高校生は海外修学旅行(高2)までに接種を勧奨
●未接種者へ接種勧奨通知を配布(年に2回)
●職員会議や主任会議で現状を報告・担任へ協力を依頼
●全職員(非常勤含め)に抗体検査を実施・依頼
《年間スケジュール》
時期
内容
啓発リーフレット等
工夫点
●新入生登校日に、健康調査票と
併せて配布
2月 新中学生に通知(※1)を配布
予 防 編
3月
新高校1年生に通知(※1)を配
布
4月
中学全体会で保護者対象に麻しん 田辺三菱製薬リーフレット、ハン
予防接種勧奨
ドブック、国立感染研DVD
●罹患歴、接種歴を把握
6月 未接種者に通知(※2)を配布① 田辺三菱製薬リーフレット
9月 高校2年生の未接種者に通知
夏休み明け (※2)を配布
●保護者面接週間に合わせて配布
●夏休み中の接種状況を確認し、
未接種者に通知を配布
●保護者面接週間に合わせて配布
11月 未接種者に通知(※2)を配布②
3月 中学1年生の未接種者に通知
終業式 (※2)を配布
●【高校2年生】面談の際に担任
から保護者へ、海外修学旅行(12
月)までの接種を依頼
田辺三菱製薬リーフレット
●配布日に電話でも接種を勧奨
(再配布の理由を説明)
●クラス毎に罹患歴・接種歴の一覧表(EXCEL)を作成・担任へ情報を還元
●学期末の職員会議で保健室利用状況の報告と併せて予防接種率を報告
※通知文書例P49~P50参照
その他
48
配布時期:2・3月(新入生登校日用)
《通知文書例 ※1》
保護者各位
○×△中学校・高等学校
校長 ○○ ○○
麻しんの集団感染対策に関するお願い
拝啓
ご入学おめでとうございます。
さて、ご承知のように、近年の高校・大学を中心とした麻しんの大流行により、2007年8月厚
生労働省において、わが国における「麻しん排除計画」が策定されました。本校では、学校における
麻しんの集団感染対策のため、下記のとおり対応致しますことをご承知おきいただくとともに、お子
様方が学校生活を安心して送るためにご協力をお願いいたします。
敬具
麻しんの感染力と予防接種について
予防接種歴・罹患歴の届出について
・過去に麻しんにかかったことがなく、これまでに予防接種を2回受けていない方は、始業式までに
予防接種を受け、健康調査票に接種年月日をお書きください。
・過去に麻しんにかかったことのある方は、健康調査票に詳細をお書きください。
※持病やアレルギー等のある方は、かかりつけの医師とご相談の上、保健室までご連絡ください。
学校行事及び宿泊行事への参加について
・校内外の行事において、開催の3週間前に、校内で1名以上の麻しん患者発生が確認されている場合、
麻しんに対する免疫を獲得していないと考えられる生徒(健康調査票に記載のない場合)は、開催
中に発症し、不特定多数の人に感染させる可能性があるため、開催当日の朝に検温し、その原因が
明らかではない37.5℃以上の発熱を認めた場合は行事に参加できなくなる可能性があります。
・海外の宿泊行事において、麻しんに対する免疫を獲得していないと考えられる生徒(健康調査票に
記載のない場合)は、現地での発症の可能性があるため、参加は認められません。
※わが国における定期予防接種の特別措置について
2
008年4月1日から5年間の期限付きで、MR(麻しん風しん混合)ワクチンの定期予
防接種対象が、中学1年生相当年齢と高校3年生相当年齢に拡大されました。中学2年生か
ら高校2年生までのお子様も特別措置の対象として予防接種を推奨しているところもありま
すので、お住まいの区市町村にお尋ねください。
49
予 防 編
・麻しんは感染力が極めて強く、免疫を持っていない人が感染すると必ず発症します。また、合併症
の発症率や入院率も高い疾患のため、予防が重要な感染症です。
・過去に罹患したことのない人や麻しんの予防接種を2度受けていない人は、発症する可能性が非常
に高い状況にあります。麻しんの発症予防策は予防接種を2回受けることです。
・万が一、本校生徒・教職員が麻しんにかかった場合には、少なくとも2週間程度の休校措置をとる
こととなり、授業や学校行事への影響が危惧されます。
配布時期:6・9・11・3月
《通知文書例 ※2》
保護者各位
○×△中学校・高等学校
校長 ○○ ○○
麻しんの集団感染対策に関するお願い
平素より、本校の教育にご理解賜りましてありがとうございます。
さて、ご承知のように、近年の高校・大学を中心とした麻しんの大流行により、2007年8月厚
生労働省において、わが国における「麻しん排除計画」が策定されました。本校では、学校における
麻しんの集団感染対策のため、下記のとおり対応致しますことをご承知おきいただくとともに、お嬢
様方が学校生活を安心して送るためにご協力をお願いいたします。
敬具
麻しんの感染力と予防接種について
・ 麻しんは感染力が極めて強く、免疫を持っていない人が感染すると必ず発症します。また、合併症の発症率や入院率
も高い疾患のため、予防が重要な感染症です。
・ 過去に罹患したことのない人や麻しんの予防接種を2度受けていない人は、発症する可能性が非常に高い状況にあり
ます。麻しんの発症予防策は予防接種を2回受けることです。
・ 万が一、本校生徒・教職員が麻しんにかかった場合には、少なくとも2週間程度の休校措置をとることとなり、授業
や学校行事への影響が危惧されます。
予防接種歴・罹患歴の届出について
予 防 編
・ 過去に麻しんにかかったことがなく、これまでに予防接種を2回受けていない方は、早急に予防接種を受け、下記の
報告書を担任にご提出ください。
※持病やアレルギー等のある方は、かかりつけの医師とご相談の上、保健室までご連絡ください。
学校行事及び宿泊行事への参加について
・ 校内外の行事において、開催の3週間前に、校内で1名以上の麻しん患者発生が確認されている場合、麻しんに対す
る免疫を獲得していないと考えられる生徒(健康調査票に記載のない場合)は、開催中に発症し、不特定多数の人に
感染させる可能性があるため、開催当日の朝に検温し、その原因が明らかではない37.5℃以上の発熱を認めた場
合は行事に参加できなくなる可能性があります。
・ 海外の宿泊行事において、
麻しんに対する免疫を獲得していないと考えられる生徒(健康調査票に記載のない場合)は、
現地での発症の可能性があるため、参加は認められません。
※わが国における定期予防接種の特別措置について
2008年4月1日から5年間の期限付きで、MR(麻しん風しん混合)ワクチンの定期予防接種対象が、中学1年
生相当年齢と高校3年生相当年齢に拡大されました。中学2年生から高校2年生までのお子様も特別措置の対象とし
て予防接種を推奨しているところもありますので、お住まいの区市町村にお尋ねください。
キ リ ト リ
ワクチン接種報告書
下記のとおり、麻しんワクチン(MRを含む)の予防接種を受けましたので、報告致します。
接種日:平成 年 月 日 医療機関名 中学・高校 年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
50
4.D中学・高等学校 全生徒数:中学・高等学校各900名 養護教諭2名
POINT
●年度が始まる前の接種勧奨
●未接種者に対して接種勧奨
●保健委員会、保健係教師と担任の協力
●保健だよりの活用
●麻しんの集団感染の経験を対策に活かす
《年間スケジュール》
時期
内容
啓発リーフレット等
工夫点
入学1次手続きで配布し、二次手
続きで回収
新中学1年生に麻しん予防接種勧
奨通知(報告書付)を配布(※1)
入学に必要な書類と共に保護者宛
に郵送し、入学式までの接種を勧
奨
新高校3年生に麻しん予防接種勧
奨通知を配布(※2)
3月 *麻しん既往歴がある者と予防
接種歴2回の者は除く。なお、
高校生の場合、年齢によって
は新高校2年生、1年生の場
合もあり。
●学年・クラス・生徒名を記載し
た封筒に、保護者宛として封をし
て、養護教諭→担任→生徒へ渡す
生徒全員に保健調査の追記・変更
届を配布し、罹患歴・予防接種歴
の追加・変更を把握
4月 保健室だよりで接種勧奨
9月
未接種者に接種勧奨(接種報告書
付)
(※3)
2月
中学1年生の未接種者に接種勧奨
(接種報告書付)
(※4)
● 他 の 書 類(PTA総 会 資 料 ) と
共に保護者宛に郵送し、変更があ
る生徒のみ始業式に提出
文部科学省・厚生労働省リーフ
レット
●接種報告書の回収は、生徒→担
任→学年保健係教師→養護教諭
●保護者に確実に届ける必要がある書類は、学年毎のPTAで配布又は、学校から保護者へ郵送する
他の書類がある場合は、その際に同封する。
●学年保健係教師から、麻しん風しん予防接種の必要性についてPTAで説明する。
その他
●保健係会のメンバーに教頭を入れて検討。
●保健委員会(教師1名、養護教諭2名)で保健だよりを作成。
●麻しんの集団発生により1週間の学年閉鎖の経験もあり、麻しん対応に理解・協力が得られている。
通知文書例等P52~P56参照
51
予 防 編
新中学1年生入学予定者に健康手
帳を配布し、予防接種歴把握
配布時期:3月(中学生用)
《通知文書例 ※1》
平成○○年3月○日
保護者各位
麻しんの「より確実な免疫獲得のため」のお知らせ
□○△中学高等学校
校長 ○○ ○○
麻しんは感染力が非常に強く、罹患後まれに急性脳炎を来たし後遺症を残したり、死亡に至ったり
することがある重篤な疾患です。流行した場合、社会にも大きな影響を与えるため、一人一人が積極
的に予防に取り組むことが重要とされ、より確実な免疫獲得のために、現在、2回のワクチン接種の
徹底が呼びかけられています。
以上のことから、より確実な免疫獲得のために、入学前に2回目のワクチン接種をぜひ受けておく
ようにお願い致します。
新中学1年生につきましては、定期予防接種3期にあたりますので、費用は公費負担となる可能性
があります。最寄りの医療機関もしくはお住まいの区市町村、保健所、医師会などへお問い合わせく
ださい。
なお、接種を済まされた場合は、下記報告書を入学後クラス担任へ提出してください。
予 防 編
【定期予防接種対象年齢】
◆以下の時期にそれぞれ1回ずつ、計2回の麻しん風しんワクチン接種を受ける
第1期:1歳児
第2期:小学校入学前1年間の幼児(平成18年度より)
~平成20年4月1日から5年間の時限措置~
第3期:中学1年生に相当する年齢の者※
第4期:高校3年生に相当する年齢の者※
※ただし、麻しんと風しんの両方に既に罹患したことが確実な者及び予防接種をそれぞ
れ2回接種した者を除く
※すでに麻しん予防接種を2回接種済みで健康手帳で報告されている場合は提出の必要はありません
キリトリセン
麻しん風しん2回目接種完了報告書
2回目の麻しん風しん予防接種を受けました
予防接種日 年 月 日接種
中学1年 組 番
生徒氏名 保護者氏名 印
52
配布時期:3月(高校生用)
《通知文書例 ※2》
平成○○年3月○日
保護者各位
麻しんの「より確実な免疫獲得のため」のお知らせ
□○△中学高等学校
校長 ○○ ○○
麻しんは感染力が非常に強く、罹患後まれに急性脳炎を来たし後遺症を残したり、死亡に至ったり
することがある重篤な疾患です。流行した場合、社会にも大きな影響を与えるため、一人一人が積極
的に予防に取り組むことが重要とされ、より確実な免疫獲得のために、現在、2回のワクチン接種の
徹底が呼びかけられています。
以上のことから、より確実な免疫獲得のために、新学期開始前に2回目のワクチン接種をぜひ受け
ておくようにお願いいたします。
新高校3年生につきましては、定期予防接種4期にあたりますので、費用は公費負担となる可能性
があります。最寄りの医療機関もしくはお住まいの区市町村、保健所、医師会などへお問い合わせく
ださい。年齢によっては新高校2年生あるいは1年生の場合もありますので、注意してください。
なお、接種を済まされた場合は、下記報告書を新学期にクラス担任へ提出してください。
◆以下の時期にそれぞれ1回ずつ、計2回の麻しん風しんワクチン接種を受ける
第1期:1歳児
第2期:小学校入学前1年間の幼児(平成18年度より)
~平成20年4月1日から5年間の時限措置~
第3期:中学1年生に相当する年齢の者※
第4期:高校3年生に相当する年齢の者※
※ただし、麻しん風しんの両方にに既に罹患したことが確実な者及び予防接種をそれぞ
れ2回接種した者を除く
キリトリセン
麻しん風しん2回目接種完了報告書
2回目の麻しん風しん予防接種を受けました
予防接種日 年 月 日接種
高校3年 組 番
生徒氏名 保護者氏名 印
53
予 防 編
【定期予防接種対象年齢】
配布時期:9月
《通知文書例 ※3》
平成○○年9月○日
保護者各位
麻しん風しん混合ワクチンの定期予防接種についてのお知らせ
□○△中学高等学校
校長 ○○ ○○
今年3月にお知らせいたしましたとおり、中学1年生と高校3年生相当年齢の人は、麻しん風しん
混合ワクチン(MRワクチン)の定期予防接種の対象になっています。
ご子息においては、接種完了報告書が未提出となっています。まだ、接種を済まされていない場合は、
お住まいの区市町村から届いている麻しん風しん混合ワクチンの予防接種のご案内などをもう一度確
認の上、できるだけ早めに接種してください。なお、詳しくは最寄りの医療機関もしくはお住まいの
区市町村、保健所、医師会などへお問い合わせ下さい。
なお、接種を済まされた場合は、下記報告書を必ずクラス担任へ提出してください。
【定期予防接種対象年齢】
予 防 編
◆以下の時期にそれぞれ1回ずつ、計2回の麻しん風しんワクチン接種を受ける
第1期:1歳児
第2期:小学校入学前1年間の幼児(平成18年度より)
~平成20年4月1日から5年間の時限措置~
第3期:中学1年生に相当する年齢の者※
第4期:高校3年生に相当する年齢の者※
※インフルエンザの予防接種を予定している場合は、接種間隔にご注意ください。
麻しん風しん予防接種後にインフルエンザ予防接種を受ける場合は、4週間以上
インフルエンザ予防接種後に麻しん風しん予防接種を受ける場合は、1週間以上
の間隔が必要ですので、あらかじめ接種スケジュールの調整を行ってください。
なお、医師が特に必要と認めた場合は、インフルエンザと麻しん風しんワクチンの同時接種が可能です。
キリトリセン
麻しん風しん2回目接種完了報告書
2回目の麻しん風しん予防接種を受けました
予防接種日 年 月 日接種
中学1年・高校3年 組 番
生徒氏名 保護者氏名 印
54
配布時期:2月(中学生用)
《通知文書例 ※4》
平成○○年2月○日
保護者各位
麻しん風しん混合ワクチンの定期予防接種についてのお知らせ
□○△中学高等学校
校長 ○○ ○○
昨年お知らせいたしましたとおり、中学1年生は、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の
定期予防接種の対象になっています。
ご子息においては、接種完了報告書が未提出となっています。定期予防接種の対象は3月末日まで
となります。まだ、接種を済まされていない場合は、お住まいの区市町村から届いている麻しん風し
ん混合ワクチンの予防接種のご案内などをもう一度確認の上、できるだけ早めに接種してください。
なお、詳しくは最寄りの医療機関もしくはお住まいの区市町村、保健所、医師会などへお問い合わせ
ください。
なお、接種を済まされた場合は、下記報告書を必ずクラス担任へ提出してください。
【定期予防接種対象年齢】
第1期:1歳児
第2期:小学校入学前1年間の幼児(平成18年度より)
~平成20年4月1日から5年間の時限措置~
第3期:中学1年生に相当する年齢の者※
第4期:高校3年生に相当する年齢の者※
※ただし、麻しんと風しんの両方に既に罹患したことが確実な者及び予防接種をそれぞ
れ2回接種した者を除く
キリトリセン
麻しん風しん2回目接種完了報告書
2回目の麻しん風しん予防接種を受けました
予防接種日 年 月 日接種
中学1年 組 番
生徒氏名 保護者氏名 印
55
予 防 編
◆以下の時期にそれぞれ1回ずつ、計2回の麻しん風しんワクチン接種を受ける
《保健室だより 平成22年4・5月号 一部抜粋》
保護者の皆様へ
◆◇◆校内の健康状況と家庭での健康管理について◆◇◆
生徒一人一人がより質の高い学校生活を送るためには、何よりも健康が第一です。
それには、ご家庭と学校の連携や協力が必要不可欠と考えています。次のことをご承知の上、
ご配慮いただきたくお願いいたします。
1.感染症の流行及び予防について
平成19年春に10代の麻しん(はしか)が全国的に流行し、本校においても様々な予防対
策を実施してきました。WHOの平成24年麻しん排除計画を受け、行政において2回目のワ
クチン接種をしていない世代に対して、中1と高3にあたる年齢で5年間、定期予防接種を実
施するという時限措置が行われています(今年度3年目)
。まだ2回目の接種をしていない場合
は、ぜひこの機会に接種してください。
また、昨年度は、メキシコ発の新型インフルエンザが日本国内でも流行し、本校においても
たくさんの生徒が罹患するという、これまでにない経験をいたしました。このように、感染症
に悩まされる昨今となっています。
感染症の感染経路は、経口感染、飛沫感染、空気感染、接触感染など、病気の種類によって様々
予 防 編
です。学校のように集団生活を行っているところでは、流行拡大の危険性が非常に高く、一人
一人の健康管理や予防に対する意識がより重要となります。日頃から、
「かからない」そして「う
つさない」ことに努めて欲しいと思います。
~~~~~ご家庭での毎朝の健康観察をお願いします~~~~~
感染症の発病なども含め、ご家庭での健康観察、健康管理には充分に留意していただき、登
校前に体調不良の症状が見られる場合は、必ず検温を行って、体温が37.5℃以上ある場合は
登校を控えてください。また、熱がなくても症状によっては、無理をして登校することがない
ようにしてください。病気は早期発見、早期治療が大切です。無理をして登校しても、かえっ
て悪化してしまい、本人がつらいだけでなく、保護者の方のお迎えが必要になったり、周りの
人にもうつしてしまったりする危険性があることを十分にご理解いただき、ご配慮ください。
※登校する場合は、まず病院を受診し、医師に相談してください。
~~~~~緊急連絡先は常に連絡が取れるようにお願いします~~~~~
体調不良や負傷等で、ご家庭に緊急に連絡を取らなければならない時、連絡が取れない場合
があります。緊急連絡先は常に連絡が取れるようにしておいてください。
56
5.E中学・高等学校 全生徒数:中学・高等学校各約1,
000名 養護教諭2名
POINT
●学校行事に合わせて実施
●中学生は保護者、高校生は本人へアプローチ
●未接種者に対して接種勧奨
●修学旅行前や海外研修前に接種勧奨
●大学入学時に麻しん予防接種証明が必要であることを周知
●教職員の協力及び情報提供
●保健だよりの活用
●教職員の予防接種歴・罹患歴を把握し、学校負担でワクチン接種
《年間スケジュール》
時期
入学前に接種勧奨通知を配布
(※1)
新高校3年生
工夫点
●教科書配布時に通知(無料であ
接種勧奨通知(※2)を配布
ることを強調)
クラス毎に国立感染研のDVDを ●高3には、養護教諭から担任へ
鑑賞
依頼文(※3)を出し、担任から
指導
PTAで国立感染研のDVDを鑑
接種勧奨通知(※4)、文部科学省・ 高3には、担任から本人へ直接渡
4月 賞し、文部科学省・厚生労働省リー
厚生労働省リーフレットを配布 す
フレットを配布
5月下旬 接種勧奨通知を配布(※5)
担任から接種勧奨
6月 PTAで未接種者に接種勧奨
7月上旬
中旬
担任から保護者へ勧奨
保健だよりで接種勧奨
未接種者に接種勧奨
(※7)
9月 PTAで未接種者に接種勧奨
11月
2月
●中1には、6月保護者面接期間
中の接種を勧奨
●高3には、養護教諭から担任へ
依頼(※6)
進路行事期間中の接種を勧奨
高3には、未接種者の生徒名で文
書を出す
担任から保護者へ勧奨
三者面談時に接種勧奨
大学入学要件にしている学校が多
いことを説明
保健教科「感染症の予防」でDV 1回の鑑賞だと忘れるため再度意
D鑑賞
識づけ
3月 PTAで未接種者に接種勧奨
●担任には、生徒の罹患歴・1回接種・2回接種・未接種を一覧にして情報提供
●学校生活に合わせて学年主任・担任と協力して取り組む
その他
●生徒が行動化できるよう配慮
●日頃から教員と養護教諭が良好な関係を保つ
※通知文書例P58~P63参照
57
予 防 編
3月
新中学1年生
配布時期:3月(中学生用)
《通知文書例 ※1》
平成○○年3月○日
新1年生保護者 各位
○△◇中学高等学校
麻しん風しん第3期予防接種についてのお知らせ
春暖の候、新入生の保護者の皆様にはご入学を控え、お慶びのことと存じます。
平成19(2007)年に、高校・大学を中心とした若者の間で麻しん(はしか)が大流行したこ
とを受けて、国は予防接種法を改正し、平成20年度から24年度の5年間、中学1年生(第3期)
に対する麻しん風しんワクチンの無料接種を始めております。
麻しんは感染力がたいへん強いため、一人の生徒が感染すると、周囲にいる免疫の無い生徒にどん
どん感染が広まってしまいます。国立感染症研究所感染症情報センターでは、「接種率が95%を超え
なければ、流行が再び起こるおそれもある」とし、厚生労働省では、接種の割合を95%とする目標
を掲げました。すでに、医療・福祉や教育・保育関係等では、抗体検査や予防接種の確認を行なって
おり、また、入学者全員に接種証明等の提出を義務付ける大学もあります。
過去にワクチンを一度しか接種していない方、麻しんワクチンを接種したかどうかわからない方、
予 防 編
麻しんに罹患したことのある方でも風しんに罹患していない方は予防接種の対象となります。早めの
接種をお勧めします。
平成○○年度中学1年生は、定期接種の1年間に限り、無料で接種をすることができます。それ以
降は有料(1~2万円程度)となります。4月になればお住まいの区市町村から、生徒個人宛にお知
らせが届きますので、春休み中に受けることが可能です。
不明な点は、区市町村の広報や予防接種担当部門(保健センター等)でお尋ねになるか、本校の保
健室までお願いします。
※接種後、証明となるものが発行されますので、大切に保管しておいてください。後日、学校側から
も確認させていただきます。
58
配布時期:3月(高校生用)
《通知文書例 ※2》
平成○○年3月○日
保護者 各位
○△◇中学高等学校
麻しん風しん第4期予防接種についてのお知らせ
春暖の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平成19(2007)年に、高校・大学を中心とした若者の間で麻しん(はしか)が大流行したこ
とを受けて、国は予防接種法を改正し、平成20年度から24年度の5年間、高校3年生(第4期)
に対する麻しん風しんワクチンの無料接種を始めております。
麻しんは感染力がたいへん強いため、一人の生徒が感染すると、周囲にいる免疫の無い生徒にどん
どん感染が広まってしまいます。国立感染症研究所感染情報センターでは、「接種率が95%を超えな
ければ、流行が再び起こるおそれもある」とし、厚生労働省では、接種の割合を95%とする目標を
掲げました。すでに、医療・福祉や教育・保育関係等では、抗体検査や予防接種の確認を行なっており、
また、入学者全員に接種証明等の提出を義務付ける大学もあります。
過去にワクチンを一度しか接種していない方、麻しんワクチンを接種したかどうかわからない方、
接種をお勧めします。
平成○○年度高校3年生は、定期接種の1年間に限り、無料で接種をすることができます。それ以
降は有料(1~2万円程度)となります。4月になればお住まいの区市町村から、生徒個人宛にお知
らせが届きますので、春休み中に受けることが可能です。
不明な点は、区市町村の広報や予防接種担当部門(保健センター等)でお尋ねになるか、本校の保
健室までお願いします。
※接種後、証明となるものが発行されますので、大切に保管しておいてください。後日、学校側から
も確認させていただきます。
59
予 防 編
麻しんに罹患したことのある方でも風しんに罹患していない方は予防接種の対象となります。早めの
配布時期:3月(担任用)
《通知文書例 ※3》
平成○○年3月○日
高校2年生担任各位
○△◇高等学校保健室
麻しん(はしか)
・風しん(三日ばしか)の予防接種について
平成19年度に若者を中心に麻しんが大流行したことを受けて、国は平成20年度から24年度の
5年間、中学1年・高校3年に相当する年齢の人に、2回目の麻しん・風しんワクチンの無料接種を
始めました。
厚生労働省は、流行防止のために95%以上の接種率が必要との目標を掲げています。麻しんの予
防接種率は、東京や大阪など大都市で接種率が低迷していると報道されています(平成20年度の全
国平均77.3%、東京都は60.7%でした)。本校では、担任の先生のご指導により95%の目標に
達しています。
高校2年生は、4月になれば居住地の区市町村から個人宛に通知が届きますので、春休み中に予防
接種を受けることができます。是非「DVD」の視聴とあわせて担任の先生からご指導をお願いします。
予 防 編
1.麻しんは、感染力が非常に強いが、予防できる病気です。
ワクチンで予防できる。2回ワクチンを受けておくと、まずかからずにすむ。
2.平成20年度大学入試において、医療・福祉・教育関係の大学等では、麻しんに関す
る調査を行い、抗体検査や予防接種の確認がありました。
3.主な大学の8割が、平成21年度の入学予定者に対し、入学前の感染予防対策を求め
ることになっていました(日本小児科医会等の調査)。
神戸大学:「予防接種済み証明書」、「抗体検査結果証明書」などの提出
東京大学:募集要項に、「予防接種自己申告書」を入れ罹患歴がない場合は、入学ま
でに「追加接種を極力完了しておくこと」
4.平成22年度は、「新型インフルエンザ対策」がクローズアップされ、マスコミでの麻
しん報道も沈静化していました。しかし、大学では入学予定者に対して、麻しんに関
する文書を配布しており、入学時には調査もある旨伝えてください。
※ 予防接種後に証明となるものが発行されますので、大切に保管しておくこと
(後日、学校で予防接種状況の確認をします。大学受験でも必要になることがあります。
)
60
配布時期:4月(高校生用)
《通知文書例 ※4》
平成○○年4月○日
高校3年生・保護者の皆様
○△◇中学高等学校
麻しん・風しん予防接種状況の確認について
桜花の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
麻しん・風しんの予防接種については、3月○日にもお知らせしましたのでご承知のことと思います。
平成19年に10代20代を中心に麻しんが大流行し、高校や大学では休校が相次ぎました。国は国
内から麻しんを排除することを目的に、平成20年度より5年間、これまでに一度しかワクチンを受
けていない世代に対し、定期予防接種を実施しています。
これまでに麻しん及び風しんの両方に罹ったことが確実な人、予防接種をそれぞれ2回受けている
ことが確認できる人以外は必ず受けるようお願いします。別紙リーフレットも参考にしてください。
予防接種状況確認のため、下記の該当する番号に○印、必要事項を記入の上、提出願います。
これから予防接種を受ける場合は、接種後に提出してください。
キ リ ト リ
(2)高校2年生までに予防接種を2回受けた
1回目実施年月日 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
2回目実施年月日 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
(3)今回MR4期(第4期定期予防接種)を受けた
接種年月日 年 月 日
医療機関名 年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
61
予 防 編
(1)麻しん(はしか)・風しんに罹ったことがある
配布時期:5月(中学生用)
《通知文書例 ※5》
平成○○年5月○日
中学1年 保護者の皆様
○△◇中学高等学校
麻しん・風しん予防接種状況の確認について
麻しん・風しん予防接種については3月○日にもお知らせしましたように、感染症予防対策として
予防接種法が改正され、平成20年4月より中学1年生に相当する年齢の人が、麻しん(はしか)、風
しん第3期定期予防接種の対象者になっております。
これまでに、麻しん及び風しんの両方に罹ったことが確実な人、予防接種をそれぞれ2回受けてい
ることが確認できる人以外は必ず受けるようお願いします。先に配付しておりますリーフレットも参
考にしてください。
既に、居住地の区市町村から予防接種の案内が届いていることと思います。まだ予防接種を受けて
いない人は、6月の保護者面談期間中に受けることをお勧めします。予防接種状況確認のため、下記
の該当する番号に○、必要事項を記入の上、6月○日( )までにご提出ください。
キ リ ト リ
予 防 編
(1)麻しん(はしか)・風しんに罹ったことがある
(2)小学6年3月までに麻しん予防接種を2回受けている
1回目実施年月日 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
2回目実施年月日 年 月 日(麻しん) 年 月 日(風しん)
(3)今回MR3期(第3期定期予防接種)を受けた
接種年月日 年 月 日
医療機関名 (4)提出期限までに第3期定期予防接種を受けていない
1年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
62
配付時期:5月(担任用)
《通知文書例 ※6》
平成○○年5月○○日
高校3年生担任各位
○△◇高等学校保健室
麻しん・風しんの予防接種について
5月31日現在第4期麻しん・風しんの予防接種状況は、別紙のとおりです。
進路行事の期間中に予防接種を受けるよう、強く勧めてください。
予防接種を受けた生徒は、必ず4月○日配付のプリントを提出させてください。
予備のプリントは保健室にあります。
配付時期:7月(高校生用)
《通知文書例 ※7》
3年 組 番
氏名 麻しん風しんの予防接種について
すでにご案内のとおり、予防接種法が改正され、高校3年生相当年齢の人を対象に、麻しん風しん
の第4期定期予防接種を実施中です。
麻しんは予防できる病気であり、麻しんの流行をくい止めるためには、95%以上の人が2回の予
防接種を受けることが必要です。このお知らせは、7月○日現在、第4期定期予防接種済みの確認が
取れていない人が対象となっています。出来るだけ早い接種をお勧めします。
接種後は、下記の用紙に必要事項を記入し、担任に提出してください。予防接種を受けているが学
校に届けを提出していない人も、この用紙に記入し提出してください。
キ リ ト リ
麻しん風しん混合ワクチン第4期定期予防接種を受けました
接種年月日 年 月 日
医療機関名 3年 組 番 生徒氏名 保護者氏名 印
63
予 防 編
○△◇中学高等学校
Ⅴ 麻しん予防接種に関するQ&A
クチンの効果は?
Q1 ワ
1回のワクチン接種により、麻しんの免疫ができる割合は約95%です。周囲で麻しん
A1 の流行があると、免疫のつかない約5%の方は発症する可能性があります。より確実に免
疫をつけるために、2006年6月からMRワクチンの2回接種が開始されました。
血中抗体はワクチン接種後約2週間から出現しますが、麻しんの患者さんと接触して緊
急に発症を予防したい場合、接触後72時間以内に予防接種を受けることで発症防御の可
能性があります。ただし、100%ではありませんので、事前に予防接種を受けておくこ
とが重要です。
Q2
A2
予 防 編
Q3
A3
Q4
A4
クチンによる免疫はどのくらい持続しますか?
ワ
以前は麻しんワクチンのような生ワクチンを接種した場合、免疫は終生続くと考えられ
ていました。ワクチン接種後麻しん罹患者と繰り返し接する機会があったので、結果とし
て免疫が増強・持続していました。
近年、麻しんの流行が減少して麻しん罹患者と接種する機会が少なくなり。麻しんワク
チン接種による免疫が低下して麻しんに罹患してしまう例が増えています。現在では、ワ
クチンによる免疫の持続期間は10年程度と考えられています。
クチンの副反応は?
ワ
1回目の接種後5~10日に、発熱が20%程度、発しんが10%程度の割合で出現し
ます。その他、じんましんが約3%、低年齢で接種した場合は、発熱に伴うけいれんが約
0. 3%に見られます。稀な副反応として、脳炎・脳症や血小板減少症紫斑病が100万
~150万人に1人以下見られますが、麻しん罹患による脳炎発症の危険性の方が高いと
いわれています。
2回目の接種後は、発熱約7%、発しん約2%と1回目に比べて副反応の頻度は低くな
ります。
しんの予防接種は、どうして2回必要なのですか?
麻
理由は3つあります。①1回の接種で免疫がつかなかった子どもたちに免疫を与えるこ
と、②1回の接種で免疫がついたにも関わらず、その後の時間の経過とともにその免疫が
③1回目に接種しそびれた子どもたちにもう一度、
減衰した人たちの免疫を強化すること、
接種の機会を与えることです。
Q5
しんの再接種で副反応が強くなることはありませんか?
麻
A5
再接種の際に副反応が強くなるという報告はありません。Q3に記載したように初回接
種時より、副反応の出る割合としてはむしろ低くなるという報告もあるようです。
64
Q6
A6
Q7
A7
去に麻しんまたは風しんにかかったことがあっても、
過
麻しん風しん混合ワクチンを接種して大丈夫ですか?
過去に麻しんまたは風しんにかかったことに間違いがなければ、成人になっても十分な
抗体を保持していることが多いので、当該疾患の予防接種の必要はありません。ただし、
他の疾患と思い違いしている場合もあります。特に風しんは思い違いの頻度が高いといわ
れています。
過去に麻しんまたは風しんのいずれか一方に罹ったことのある人が、MRワクチンを接
種することは差し支えありません。また、麻しん又は風しん単独ワクチンを受けることも
できます。
しんにかかって免疫をつけた方が、ワクチン接種よりもよいのでは?
麻
自然感染で麻しんを発症すると、重症化や合併症による後遺症のリスク、また死亡する
可能性もあります。そして周囲の人にそのようなリスクを与えることにもなります。麻し
んに自然にかかった後の強い免疫というのは、
そのような代償のあとに得られるものです。
一方、ワクチンを2回接種すれば、確実に免疫が持続します。ある程度の頻度で副反応
があることは避けられませんが、症状の重さも重症になる割合も格段に低いものです。周
囲の人に麻しんを感染させるリスクもありません。
Q8
種歴、罹患歴がはっきりしない場合はどのようにすればよいですか?
接
A8
定期予防接種としてMR混合ワクチンを接種して差し支えありません。
Q9
平成19年春の麻しんの流行で、麻しん又はMR混合ワクチンを
受けた者も対象者としてもよいのですか?
A9
Q10
A10
Q11
A11
1歳以上で麻しん風しんも両方ともそれぞれ2回ずつ予防接種を受けたことが記録によ
り確認されている場合は、受けなくても構いませんが、免疫を確実にするという見地から、
3期又は4期の時期に定期接種として実施して差し支えありません。
3期、4期は4月から6月までの接種が望ましいとされていますが
何故ですか?
麻しんの流行は、一般に新学期に当たる4~6月に多いので、その時期に間に合うよう
にという配慮です。その時期に間に合わなかった場合は、定期の期間内に受けることが重
要です。
3期、4期に当たり、過去に1回も接種したことがない場合は
どうしたらよいですか?
定期接種としてMRワクチンを接種して差し支えありません。成人までに1回しか接種
を受けないことになるので、免疫ができないこともあります。有料にはなりますが、かか
りつけ医と相談して2回目の接種を受けることをお奨めします。
65
予 防 編
予 防 編
Q12
A12
Q13
A13
Q14
A14
保護者の同伴がなくても予防接種を受けることが可能ですか?
麻しん及び風しんの3期、4期の予防接種においては、あらかじめ、接種することの保
護者の同意を予診票等の保護者自署欄で確認できた場合は、保護者の同伴は必要ありませ
ん。
妊娠の可能性がある場合に注意することはどのようなことでしょうか?
一般に生ワクチンは、胎児への影響を考慮して、全妊娠期間で接種を行なわないことに
なっています。また、麻しんのワクチンとしては、現在は麻しん風しん混合ワクチンが一
般に用いられていますが、風しん成分を含むワクチンの接種後2ヶ月間は避妊する必要が
あるので注意が必要です。あくまでも理論的なリスクを回避するための対応であり、妊娠
を知らずに風しん成分を含むワクチンの接種を受けて、胎児に影響があったという具体的
。
報告例はないようです(中絶を考慮する必要はありません)
別の種類の予防接種を受ける場合、どのくらい接種間隔をあければ
大丈夫ですか?
MRワクチンは生ワクチンです。生ワクチンを接種した後に、別の予防接種を行なう場
合は、27日以上の間隔をあける必要があります。インフルエンザのような不活化ワクチ
ンを接種した後に、別の予防接種を行なう場合は、6日以上の間隔をあける必要がありま
す。なお、医師が特に必要と認めた場合は、複数のワクチンを別々の部位に同時に接種す
ることが可能です。
(参考)東京都健康安全研究センター感染症情報センターHP
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/measles/measlesQA/mashinqa2.html
平成22年度予防接種実施者のための予防接種必携
66
〔その他の感染症〕
学校において予防すべき感染症の予防方法や発生時対応等についてご
紹介します。
感染症の拡大防止を行う上で、各感染症の特徴や発生状況を把握し、
感染症予防対策に活かすことがとても重要です。
Ⅰ 学校において予防すべき感染症
(1)学校感染症の種類と出席停止期間の基準(学校保健安全法施行規則第18条・第19条)
種別の考え方
疾患名
第一種
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ熱、痘そう
南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッ
サ熱、急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性
感染症法の一類感染症及び 呼吸器症候群(病原体がSARSコロナウイ
二類感染症(結核除く) ルスであるものに限る)、鳥インフルエンザ
(病原体がインフルエンザウイルスA属イン
フルエンザAウイルスであってその血清亜型
がH5N1であるものに限る)
出席停止期間の基準 等
治癒するまで
*新型インフルエンザ等感染症、指
定感染症及び新感染症は第一種の感
染症とみなす
インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1)
解熱した後二日を経過するまで
及び新型インフルエンザ等感染症を除く)
百日咳
特有の咳が消失するまで
第二種
麻しん
飛沫感染する感染症で児童
流行性耳下腺炎
生徒等の罹患が多く、学校
において流行を広げる可能 風しん
性が高いもの
水痘
解熱した後三日を経過するまで
耳下腺の腫脹が消失するまで
発しんが消失するまで
すべての発しんが痂皮化するまで
咽頭結膜熱
主要症状が消退した後二日を経過す
るまで
結核
症状により学校医その他の医師が感
染の恐れがないと認めるまで
第三種
学校教育活動を通じ、学校 コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染
病状により学校医その他の医師が感
において流行を広げる可能 症、腸チフス、パラチフス、流行性角結膜炎、
染の恐れがないと認めるまで
性があるもの
急性出血性結膜炎、その他の感染症
(2)出席停止の期間の考え方
学校保健安全法施行規則では、感染様式と疾患の特性を考慮して、感染が成立しやすい程度に病原
体が排泄されている期間あるいは免疫がない等の理由で発症するおそれがある人を、出席停止期間の
基準としています。このため、
微量の病原体が存在しても、
他人に感染するおそれがない程度であれば、
いの励行やプールの前後のシャワーの使用などにより、他人への感染のおそれは低くなります。体調
が許せば出席は可能ですが、無理をして出席しないような指導も必要です。
なお、出席停止の措置については、校長は「出席を停止させることができる。
」のであって、当該
疾患であれば必ず出席停止に「しなければならない。
」ということではありません。流行の地域特性
等による現場の判断が重要視されています。
(3)臨時休業いわゆる学校閉鎖、学年(学級)閉鎖
臨時休業は、臨時に学校の全部又は一部の授業を行なわないものであって、出席停止より強力な感
染症予防上の措置です。学校の設置者は必要があるときは、臨時休業を行なうことができます。一般
的には、欠席率が通常時より急速に高くなったとき、又は、罹患者が急激に多くなったときは、その
状況を考慮し、さらにその地域における流行状況を考慮の上、時期を失することなく行なうことが必
要です。
(参考)東京都感染症マニュアル2009
67
その他の感染症
出席停止の措置を講じる必要はありません。また、便中に病原体が排泄されるような疾患では、手洗
(4)感染性胃腸炎(ノロウイルス、ロタウイルス等)
・冬期から初春(11~3月頃)に流行する。ノロウイルスは12月頃がピークで、ロタウイルス
は3月頃がピーク。
特 徴
・ウイルスは食品内で増加せず、人の口から入って小腸粘膜で増加する。
・感染力が非常に強く、10~100個で感染する。(便1グラム中に100万~1億個のウイルス
が含まれている。
)
・いくつかのウイルス型があるため、同じシーズンで再感染することがある。
・主症状は嘔気、嘔吐、下痢。血便はない。
症 状
・その他の症状として、発熱、腹痛などがある。
・ほとんどの場合、1~2日で軽快する。
・無症状でも感染している場合がある。
・食品媒介感染:ウイルスによって汚染された食品による感染
東京都健康安全研究
センター提供
例)二枚貝等を生あるいは加熱不十分なまま喫食
調理従事者等がウイルスで汚染された手指で調理し、汚染された食材を喫食
・接触感染:ウイルスで汚染された手指、衣服、物品等に、他の人の手指が接触することにより手
感 染
経 路
指が汚染され、それが口に入ることで感染
例)ウイルスで汚染された手指で触ったドアノブ等を他の人が触る
ウイルスで汚染された嘔吐物をマスクやエプロン、手袋を装着せずに処理する
・飛沫感染:患者の吐物や下痢便等が床に飛び散り、飛沫を吸い込むことで感染
※床で嘔吐した場合、吐物は半径2m前後に飛散する。
・その他:吐物や下痢便の処理が適切に実施されず、残存したウイルスを含む小粒子が、掃除等の
物理的刺激によって空気中に舞い上がり、吸い込みそれが腸管に入ることで感染(塵埃感染)
潜伏期間
治 療
平常時
対 策
・感染してから平均1~2日。12時間程で発症する場合もある。
・特効的薬剤がないので対症療法を行うが、脱水がある場合は経口、非経口的輸液を行う。
・日頃から生徒や職員の健康状態を把握し情報を集約する。
・地域の流行状況を把握し、校内で感染拡大する前に通知等で注意喚起を行う。
・体調が悪い生徒は、できるだけ早く帰宅させ医療機関への受診を促す。
その他の感染症
・日頃から食事前やトイレ後等の手洗いを励行する。
・学校内の有症状者数をクラス毎に確認する。下痢・嘔吐症状を有する生徒が複数いる場合は、有
症状時の登校を控えるよう伝え、医療機関への受診を促す。
・校内で嘔吐した生徒や職員がいた場合、周囲にいた生徒や職員は感染・発症する可能性が高いた
め1~2日間健康状態に留意し、嘔気・嘔吐・下痢等症状がある場合は、登校・出勤しないよう
に伝える。
発生時
対 応
・学校医や関係機関等に報告する。
・吐 物や下痢便は、次亜塩素酸による消毒を行う。処理時は、マスク、エプロン、手袋を装着し、
吐物や下痢便を吸い込んだ布や紙はビニール袋に入れて処理する。
・生徒や職員がよく触れる場所(ドアノブ、エレベーターボタン、蛇口、手すり等)を毎日次亜塩
素酸で消毒する。
・有症状者が10名以上になった場合等、最寄りの保健所へ報告・相談する。
・保護者に対して、校内の状況や注意点、家庭内における対処方法等についてお知らせする。
・学校行事の延期又は中止を検討する。
68
(5)腸管出血性大腸菌感染症
・6~10月、夏期に患者数が多いが冬期にも発生あり。
・毒素を産生する。
特 徴
・感染力が強く、50~100個程度で感染する。
・血清型はO157が最も多いが、O26、O111、O103、O146等様々な血清型がある。
・感染症法の三類感染症疾患に定められており、診断した医師は保健所に届け出る義務がある。
症 状
・主症状は水様便、血便、腹痛、吐き気等。
・3歳以下の場合、HUS(溶血性尿毒症症候群)の発症率が高い。
・無症状の方から重症の方まで症状は様々である。
・食品媒介感染:腸管出血性大腸菌によって汚染された食品による感染
例)
牛肉などを生あるいは加熱が不十分な状況で喫食(生レバー、ユッケ等)
感 染
経 路
調理従事者等が細菌で汚染された手指で調理し、汚染された食材を喫食
・接触感染:腸管出血性大腸菌で汚染された手指、衣服、物品等に、他の人の手指が接触すること
により手指が汚染され、それが口に入ることで感染
細菌で汚染された手指で触ったドアノブ等を他の人が触る
例)
潜伏期間
治 療
細菌に感染し症状がある人と同じ浴槽に入る
・感染してから2~5日が最も多いが、1週間以上のこともある。
・対症療法、補液、抗菌薬投与等を行う。強い止痢剤は使用しない。HUSを発症している場合は、
状況によって腹膜又は血液透析を行う。
平常時
対 策
・日頃から生徒や職員の健康状態を把握し情報を集約する。
・体調が悪い生徒は、できるだけ早く帰宅させ医療機関への受診を促す。
・日頃から食事前やトイレ後等の手洗いを励行する。
・保健所が患者に対して調査した結果、学校内での感染や二次感染の恐れがある場合、感染症法に
基づく調査を保健所が実施するので、これに対応する。
・患者のプライバシーに配慮し、同クラスや同クラブ等接触がある生徒や職員の健康状態を把握す
発生時
・患者が使用したトイレ(ドアノブ、レバー、蛇口等)等はアルコールで消毒する。
・健康状態を確認した結果、有症状者が複数いる場合は、対応方法について保健所に相談する。
・患者に対しては、学校保健安全法の学校感染症(第三種)として対応する。
・集団感染が発生した場合、潜伏期間の2倍である10日間、新たな患者発生がなくなるまで、生
徒及び教職員の健康状態を把握する(保健所と相談。)
東京都健康安全研究センター提供
69
その他の感染症
対 応
る。
(6)百日咳
特 徴
・百日咳は麻しんと並び感染力が強い。
・三種混合(DPT)ワクチン接種により、発生数は減少したが、近年、成人例の報告が増加。
・カタル期(約1~2週間)
:最初は感冒様症状で始まり、1~2週間のうちに咳が強くなる。
※菌の排出はこの時期に最も多い。
症 状
・けい咳期(約2~3週間)
:発作性・けいれん性の咳。乳児の場合、無呼吸発作、チアノーゼ、け
いれん等の症状で発症することがある。
・回復期(2~3週間)
:咳が次第に軽減する。
※成人やワクチン接種後の感染者では特有の発作性、けいれん性の咳症状が見られることが少な
く、症状が典型的でないため見逃されやすい。
・飛沫感染:患者の咳とともに排出される百日咳菌を吸い込むことによる感染
感 染
経 路
・接触感染:百日咳菌で汚染された手指で触れた物品に、他の人の手指が接触することにより手指
が百日咳菌で汚染され、それを吸い込むことで感染
手を口にあて咳をした後、手洗いせずに触れた場所を他の人が触る
例)
※母体由来の抗体は生後3ヶ月過ぎには、ほぼ失われているので、乳児期早期でも感染する可能
性がある。
潜伏期間
治 療
・平均7日で、4~21日間と幅がある。
・カタル期であれば、抗菌薬投与が有効である。 ・抗菌薬等投与した場合でも、けい咳発作を速やかに改善させることは困難である。
・三種混合(DPT)ワクチン接種歴を確認する。
平常時
対 策
・咳エチケットを徹底する。
・日頃から生徒や職員の健康状態を把握し情報を集約する。
・体調が悪い生徒は、できるだけ早く帰宅させ医療機関への受診を促す。
・地域の流行状況を把握し、校内で感染拡大する前に通知等で注意喚起を行う。
・学校内で咳症状を有する生徒及び職員の状況を確認する。
・有症状者がいる場合は、発症時期、受診の有無、診断名、治療内容等を確認する。
その他の感染症
・有症状者が複数いる場合は、学校医や関係機関等に報告・対策を相談する。
・生徒や職員が百日咳と診断されたり、有症状者が複数いる場合は、最寄りの保健所へ報告・相談
発生時
対 応
する。
・生徒や教職員に対して、咳エチケットの徹底をはかる。
・保護者に対して、校内の状況や注意点、家庭内における対処方法等についてお知らせする。
・学校行事の延期又は中止を検討する。
・患者に対しては、学校保健安全法の学校感染症(第二種)として対応する。
・集団感染があった場合、潜伏期間の2倍である14日間、新たな患者発生がなくなるまで生徒及
び教職員の健康状態を把握する。
70
(7)結核
・37℃で酸素が多い環境を好む(肺で増殖して肺結核になりやすい。)
・乾燥に強い(痰の中の菌が乾燥して空気中を長期間漂う。)
特 徴
・紫外線に弱く2~3時間で死滅する。
・他の細菌に比べると分裂が非常に遅い。
・結核菌に感染しても、80~90%の人は発病しない。
・感染症法の2類感染症疾患に定められており、診断した医師は保健所に届け出る義務がある。
・肺結核の症状:咳、痰、倦怠感、微熱、胸痛、体重減少等風邪に似た症状だが、特徴的な症状が
症 状
ない場合もある。
・肺外結核の症状:結核菌が増殖する臓器によって症状が違う。脳、髄膜、耳、胸膜、腸、骨、関
節等全身の様々な場所で菌が増殖し、症状を引き起こす。
例)結核性髄膜炎:発熱、頭痛、嘔吐、けいれん等
・空気感染(飛沫核感染)
:排菌している結核患者が咳やくしゃみをする際に、結核菌を含むしぶき
感 染
経 路
が飛散し、しぶきが乾燥して結核菌が空気中を漂い、その結核菌を吸い込み、肺の奥(肺胞)ま
で到達し、体の免疫細胞(マクロファージ)が菌を排除できない場合に感染する。
※結核菌に感染しただけでは、他の人に結核をうつすことはない。また、発病した状態でも、体
の中で結核菌が増殖し、咳やくしゃみの際に体の外に結核菌が出される(排菌している)状態でな
ければ、他の人に感染させることはない。
潜伏期間
・感染から半年~2年後に発病する人が多い。
・まれに数十年後に発病する場合もある。
・結核の治療は、2~4種類の抗結核薬を最低6ヶ月以上服用する。
治 療
平常時
対 策
・肺結核で排菌している場合:感染性が消失するまで、約2ヶ月間入院治療。
・排菌していない、又は肺外結核の場合:通常外来治療。
・職員の定期健康診断の徹底を図る。
・生徒の結核検診の徹底を図る(問診調査の重要性を保護者に周知する)。
・2週間以上咳が継続する場合は、受診を勧奨する。
・咳エチケットの徹底を図る。
発生時
対 応
・学校を管轄する保健所と今後の対策を検討する。
接触者検診の対象、実施時期、方法や説明会、通知等
・患者に対しては、学校保健安全法の学校感染症(第二種)として対応する。
東京都健康安全研究センター提供
71
その他の感染症
・学校医、関係機関等へ報告する。
風疹
日本脳炎
風疹
*2 麻 疹(はしか)
麻 疹・風 疹
混 合( M R )
2
歳
第1期
1
歳
3
歳
4/2生まれ
4
歳
*5
第2期
6
歳
7
歳
9
歳
10
歳
DT
11
歳
12
歳
13
歳
14
歳
16
歳
8/1生まれ
(乾燥細胞培養ワクチン)
第2期
第4期
高校3年生に
相当する
1年間の者。
1回、
基礎疾患を有する者で著しく免疫反応が抑制されている者は2回
接種
(1∼4週間隔)
として差しつかえない
2010年8月27日以降、
第2期定期接種が可能となりまし
た。
また、
第1期で受けそびれていた人も、
この年齢で残り
の回数を定期接種として受けられることになりました。
中学校
1年生に
12/1生まれ
相当する
1年間の者。 4/1生まれ
20
歳
母子感染防止事業
19
歳
やむを得ない事情を有する場合のみ
接種年齢
4/2生まれ
4/1生まれ
18
歳
2010年8月27日現在
接種が定められている年齢
8/1生まれ
12/1生まれ
17
歳
標準的な接種年齢
接種
15
歳
4/2生まれ
第3期
5歳から7歳未満で小学校就学前1年間
(4/1∼3/31)
の者。
8
歳
2∼4週間隔で2回、
24週を経過した後に
1回、
合計3回接種
毎年1または2回
(1∼4週間隔)
2009年10月16日に薬事法に基づき製造販売承認され、
2009年12月から接種開始。
3回
(0、
1、
6ヵ月後)
筋肉内接種
4週間隔で2回、
20∼24週を経過した後に1回、
合計3回接種
毎年2回
(1∼4週間隔)
脾臓摘出患者における肺炎球菌感染症予防には健康保険適用有。
2009年10月から再接種可能。
但し、
再接種を行う場合には、
必要性を慎重に考慮した上で、
前回接種から
十分な間隔を確保して行うこと
2回
(1∼4週間隔)
(乾燥細胞培養ワクチン)
第1期
2009年2月23日に乾燥細胞培養による新しい日本脳炎ワク
チンが薬事法に基づき承認され、
2009年6月2日から定期接種
として使用開始となりました。
2005年5月30日以降、
積極的勧
奨が差し控えられていましたが、
2010年度は3歳児への初回接
種について、
積極的な勧奨が再開されました。
4/1生まれ
5
歳
ver. 2010.08.27
能)
。
3回目の接種後おおむね1年の間隔をおいて,
1回皮下接種。
接種開始が生後7ヵ月以上12ヵ月未満の場合は、
通常、
4∼8週間の間隔で2回皮下接種
(医師が必要と認めた場合には3週間間隔で接種可能)
。
2回目の接種後おおむね1年の間隔をおいて,
1回皮下接種。
接種開始が1歳以上5歳未満の場合、
通常,
1回皮下接種。
*4 2009年10月16日に薬事法に基づき製造販売承認され、
2010年2月24日から国内での接種開始。
生後2ヵ月以上7ヵ月未満で開始し、
27日間以上の間隔で3回接種。
追加免疫は通常、
生後12∼15ヵ月に1回接種の合計4回接種。
接種もれ者には、
次のような
スケジュールで接種。生後7ヵ月以上12ヵ月未満の場合:27日以上の間隔で2回接種したのち、
60日間以上あけて追加接種を1歳以降に1回接種。1歳:60日間以上の間隔で2回接種 。
2歳以上9歳以下:1回接種。
*5 妊娠中に検査を行い、
HBs抗原陽性
(HBe抗原陽性、
陰性の両方とも)
の母親からの出生児は、
出生後できるだけ早期及び、
生後2ヵ月にHB免疫グロブリン
(HBIG)
を接種、
ただし、
HBe抗原陰性の母親から生まれた児の場合は2回目のHBIGを省略しても良い。
更に生後2,3,5ヵ月にHBワクチンを接種する。
生後6ヵ月後にHBs抗原及び抗体検査を行い必要に応じて任意の追加接種を行う (健康保険適用)。
*6 HPV16型・18型
(子宮頸癌予防)
。
日本産科婦人科学会、
日本小児科学会、
日本婦人科腫瘍学会連名の
「ヒトパピローマウイルス
(HPV)
ワクチン接種の普及に関するステートメント:平成21年10月16日付」
によると、
推奨される年齢は、
以下の通りとなって
います。
「優先的接種推奨年齢:11∼14 歳の女子。
11∼14 歳で受けることができなかった場合の接種推奨年齢:15歳∼45歳の女性。
」
C Copyright 2010 IDSC All Rights Reserved. 無断転載・改編を禁ずる。
○
*1 D:ジフテリア、
P:百日咳、
T:破傷風 を表す。
*2 原則としてMRワクチンを接種。
なお、
同じ期内で麻疹ワクチンまたは風疹ワクチンのいずれか一方を受けた者、
あるいは特に単抗原ワクチンの接種を希望する者は単抗原ワクチンを接種。
*3 2008年12月19日から国内での接種開始。
生後2ヵ月以上5歳未満の間にある者に行うが、
標準として生後2ヵ月以上7ヵ月未満で接種を開始すること。
接種方法は、
通常、
4∼8週間の間隔で3回皮下接種
(医師が必要と認めた場合には3週間間隔で接種可
(ヒトパピローマウイルス)
HPV *6
A型肝炎
B型肝炎
種
(流行性耳下腺炎)
接
水 痘
インフルエンザ
(23価多糖体)
肺炎球菌
(7価結合型)
肺炎球菌 *4
(インフルエンザ菌b型)
Hib *3
A 型インフルエンザ
H Aワクチン(H 1 N 1 株)
(国 産)
︵
平
成
20
年
4
月
∼
5
年
間
︶
9
カ
月
8/1生まれ
6
カ
月
12/1生まれ
DPT
3
カ
月
*2 麻疹(はしか)
出
生
時
日本の定期/任意予防接種スケジュール
(20歳未満)
麻 疹・風 疹
混 合( M R )
ポ リ オ
(経口)
BCG
おたふくかぜ
意
任
国家事業
法
種
接
防
期
一
類
疾
病
予
防
接
種
予 定
DT II 期
*1 DPT I 期
Infectious Disease
Surveillance C e n t e r
IDSC
国立感染症研究所感染症情報センターホームページより転載
Ⅱ 日本の定期・任意予防接種スケジュール一覧
その他の感染症
72
Ⅲ 感染症の流行状況の把握方法
東京都感染症情報センターのホームページ、感染症の発生動向を確認することができます。この調
査は、感染症法に基づき、感染症の発生状況を把握・分析し、情報提供することにより、感染症の発
生及びまん延を防止することを目的として行われています。
都内の流行状況をタイムリーに把握することで、学校内での感染症発生予防や拡大防止に役立てる
ことができます。
発生状況を確認することができる疾患は、以下の一覧のとおりです。
また、東京都感染症情報センターのホームページから、どのような情報を閲覧することができるか、
その一部をご紹介します。
(平成23年2月現在)
感染症類型
一類感染症
疾 患
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、
マールブルグ病、ラッサ熱
急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(病原体が
二類感染症
コロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る)
、鳥イン
フルエンザ(H5N1)
三類感染症
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフ
ス
E型肝炎、ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)
、A型肝炎、
エキノコックス症、黄熱、オウム病、オムスク出血熱、回帰熱、キャ
サヌル森林病、Q熱、狂犬病、コクシジオイデス症、サル痘、腎症候
全数把握疾患
性出血熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、炭疽、チクングニア熱、つ
四類感染症
つが虫病、デング熱、東部ウマ脳炎、鳥インフルエンザ(H5N1を
除く)
、ニパウイルス感染症、日本紅斑熱、日本脳炎、ハンタウイルス
肺症候群、Bウイルス病、鼻疽、ブルセラ症、ベネズエラウマ脳炎、
ヘンドラウイルス感染症、発しんチフス、ボツリヌス症、マラリア、
レジオネラ症、レプトスピラ症、ロッキー山紅斑熱(計42疾患)
アメーバ赤痢、ウイルス性肝炎(A型肝炎及びE型肝炎を除く)
、急性
脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介性脳炎、東部ウ
マ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く)、
五類感染症
クリプトスポリジウム症、クロイツフェルト・ヤコブ病、劇症型溶血
性レンサ球菌感染症、後天性免疫不全症候群、ジアルジア症、髄膜炎
菌性髄膜炎、先天性風疹症候群、梅毒、破傷風、バンコマイシン耐性
黄色ブドウ球菌感染症、バンコマイシン耐性腸球菌感染症、風しん、
麻しん(計16疾患)
新型インフルエンザ
等感染症
新型インフルエンザ、再興型インフルエンザ
73
その他の感染症
野兎病、ライム病、リッサウイルス感染症、リフトバレー熱、類鼻疽、
感染症類型
疾患
インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ等感染症を
除く)
、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、
感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、百日咳、
定点把握疾患
週単位報告疾患
ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、不明発しん症※、川崎病※、急性
出血性結膜熱、流行性角結膜熱、クラミジア肺炎(オウム病除く)、細
菌性髄膜炎(髄膜炎菌性髄膜炎は除く)
、マイコプラズマ肺炎、無菌性
髄膜炎(計20疾患)
性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖形コンジロー
月単位報告疾患
マ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、淋菌感染症、トリコモナ
ス症※、梅毒様疾患※、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、薬剤耐性ア
シネトバクター感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症(計10疾患)
※印の疾患は東京都単独の定点把握疾患
※定点把握疾患は、東京都が指定した定点医療機関からの報告に基づき発生動向を把握します。
・小児科定点医療機関から報告される疾患
インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ等感染症を除く)
、RSウイルス感染症、
咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発
性発しん、百日咳、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎
・内科定点医療機関から報告される疾患
インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ等感染症を除く)
(東京都感染症情報センター http://survey.tokyo-eiken.go.jp/epidinfo/epimenu.do)
その他の感染症
74
1.全数把握疾患
1類感染症から5類感染症まで、1週間単位で発生状況を確認することができます。
2.定点把握疾患
男女別、年齢別、保健所別や5年間の推移等確認することができます。
《年齢別》
その他の感染症
75
《推移グラフ①:インフルエンザ》
新型インフルエンザが流行した2009年(青)は、例年流行しない時期に大きな山があることが
ひと目でわかります。このように、グラフ表示することで、いつ頃から流行が始まり、いつ頃終息に
向かうのか、発生動向を確認することができます。
《推移グラフ②:感染性胃腸炎》
例年秋から冬にかけて流行する感染性胃腸炎。2010年(赤)も例年と同様に10月下旬から少
しずつ医療機関一ヶ所あたりの報告数が増加してきています。 その他の感染症
76
《推移グラフ③:百日咳》
2010年(赤)6月頃に、成人の間で流行した百日咳の発生状況です。
19週(5月10日~16日)を境に急激に増加していることがわかります。
《推移グラフ④:手足口病》
例年夏に流行する感染症ですが、2010年(赤)は過去5年間で最大の流行状況でした。
その他の感染症
77
〔資 料 編〕
Ⅰ 感染症に関する参考サイト
①世界の感染症情報
・WHO http://www.who.int/en/
麻しんに関するページ http://www.who.int/topics/measles/en/
・厚生労働省検疫サイト http://www.forth.go.jp/
予防接種機関 http://www.forth.go.jp/cgi-bin/promed/search_vaccine.cgi
②国内の感染症情報
・国立感染症情報センター http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
・厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou.html
③東京都の感染症情報
・東京都感染症情報センター http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/
④刊行物(東京都)
・学校等における感染症予防チェックリスト
h ttp://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/chetukurisuto/files/
chetukurisut_gakko.pdf
・社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアルダイジェスト版
学校等の施設でも御活用いただける内容になっています。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/noro/files/nmd.pdf
・防ごうノロウイルス感染
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2007/11/DATA/20hbr502.pdf
・家庭や施設における二次感染予防ガイドブック
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/nijikansen.pdf
・海外旅行者のための感染症予防ガイド
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/gaido.pdf
・結核~長引く咳は赤信号
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/seki2006.pdf
・性感染症(STI)ってどんな病気?
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/sti_1.pdf
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/sti_2.pdf
・エイズ・性感染症に関する検査・相談のための保健所マップ
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/koho/kansen/files/22hc_map.pdf
Ⅱ 情報交換の場の紹介
②東京学校保健研究会 http://www.nichibun.com/tougakuho/
③東京私立学校保健研究会
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資 料 編
①全国養護教諭連絡協議会(連絡先:03(3433)5767)http://www.yougo.jp/
Ⅲ 東京都内の保健所(感染症に関するお問い合わせ先)
(1)特別区・保健所政令市
保健所名
住 所
電話番号
千代田保健所
東京都千代田区九段北一丁目2-14
03-5211-8161
中央区保健所
東京都中央区明石町12−1
03-3541-5936
みなと保健所
東京都港区赤坂四丁目1−26
03-3455-4701
新宿区保健所
東京都新宿区新宿五丁目18−21
03-3209-1111
文京保健所
東京都文京区春日一丁目16−21
03-5803-1834
台東保健所
東京都台東区東上野四丁目22−8
03-3847-9471
墨田区保健所
東京都墨田区東駒形一丁目6-4
03-3622-9178
江東区保健所
東京都江東区東陽二丁目1-1
03-3647-5879
品川区保健所
東京都品川区広町二丁目1-36
03-5742-9153
目黒区保健所
東京都目黒区上目黒二丁目19−15
03-5722-9896
大田区保健所
東京都大田区蒲田五丁目13-14
03-5744-1262
世田谷保健所
東京都世田谷区世田谷四丁目22-35
03-5432-2441
渋谷区保健所
東京都渋谷区宇田川町1−1
03-3463-2416
中野区保健所
東京都中野区中野二丁目17−4
03-3382-6500
杉並保健所
東京都杉並区荻窪五丁目20-1
03-3391-1025
池袋保健所
東京都豊島区東池袋一丁目20-9
03-3987-4172
北区保健所
東京都北区東十条二丁目7-3
03-3919-3101
荒川区保健所
東京都荒川区荒川二丁目11-1
03-3802-3111
板橋区保健所
東京都板橋区大山東町32-15
03-3579-2321
練馬区保健所
東京都練馬区豊玉北六丁目12-1
03-5984-2484
足立保健所
東京都足立区中央本町一丁目17-1
03-3880-5892
葛飾区保健所
東京都葛飾区立石八丁目18-6
03-3691-9635
江戸川保健所
東京都江戸川区中央四丁目24-19
03-5661-2464
八王子市保健所
東京都八王子市旭町13-18
042-645-5111
(2)多摩・島しょ地域
保健所名
住 所
電話番号
管轄地域
資 料 編
西多摩保健所
東京都青梅市東青梅五丁目19-6
青梅市、福生市、羽村市、
あきる野市、瑞穂町、日
0428-22-6141
の出町、檜原村、奥多摩
町
南多摩保健所
東京都多摩市永山二丁目1-5
042-371-7661 日野市、多摩市、稲城市
町田保健所
東京都町田市中町二丁目13-3
042-722-0621 町田市
多摩立川保健所
東京都立川市柴崎町二丁目21-19
立川市、昭島市、国分寺
042-524-5171 市、 国 立 市、 東 大 和 市、
武蔵村山市
多摩府中保健所
東京都府中市美好町二丁目51-1
武蔵野市、三鷹市、府中
042-362-2334 市、 調 布 市、 小 金 井 市、
狛江市
多摩小平保健所
小平市、東村山市、清瀬
東京都小平市花小金井一丁目31-24 042-450-3111 市、東久留米市、西東京
市
島しょ保健所
東京都新宿区西新宿二丁目8-1
大島出張所
東京都大島町元町字馬の背275番地4 04992-2-1436 大島町、利島村
新島支所
東京都新島村本村六丁目4-24
04992-5-1600 新島村
神津島支所
東京都神津島村1088番地
04992-8-0880 神津島村
三宅出張所
東京都三宅島三宅村伊豆1004番地
04994-2-0181 三宅村、御蔵島村
八丈出張所
東京都八丈町三根2番地
04996-2-1291 八丈町、青ヶ島村
小笠原出張所
東京都小笠原村父島清瀬
04998-2-2951 小笠原村
03-5320-4342 島しょ全域
80
Ⅳ 参考資料
○ 学校における麻しん対策ガイドライン
http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/guideline/school_200805.pdf
○ 国立感染症研究所感染症情報センターホームページ http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html
○ 東京都感染症情報センターホームページ
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/measles/index.html
○ WHO(世界保健機関)ホームページ
http://www.wpro.who.int/health_topics/measles/
○ 東京都福祉保健局健康安全部感染症対策課 東京都感染症マニュアル2009
○ 財団法人予防接種リサーチセンター 予防接種実施者のための予防接種必携 平成22年度 資 料 編
81
中学・高校における麻しん対策の手引~感染症から生徒を守るために~の作成にあ
たり、以下の関係者に多大な御協力をいただきました。
・ 国立感染症研究所感染症情報センター第三室室長 多屋馨子先生
・
・
・
・
・
学校法人共立女子学園 共立女子中学高等学校
学校法人日本橋女学館 日本橋女学館中学校・高等学校
学校法人保隣教育財団 保善高等学校
学校法人武蔵野東学園 武蔵野東中学校
学校法人早稲田高等学校 早稲田中学校・早稲田高等学校
・ 東京都教育庁地域教育支援部義務教育課
・ 東京都教育庁都立学校教育部学校健康推進課
中学・高校における麻しん対策の手引
~感染症から生徒を守るために~
登録番号(22)361
平成23年2月発行
編集・発行 東京都福祉保健局健康安全部感染症対策課
〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号
電話 03(5320)4482 (ダイヤルイン)
印 刷 東京コロニー 東京都大田福祉工場
〒143-0015 東京都大田区大森西二丁目22番26号
電話 03(3762)7611
石油系溶剤を含まないインキを使用しています。
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