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1.<予防接種編> Q 妊婦は風しんにかからないように予防接種を受け

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1.<予防接種編> Q 妊婦は風しんにかからないように予防接種を受け
1.<予防接種編>
Q 妊婦は風しんにかからないように予防接種を受けられますか?
A 妊娠中は風しんの予防接種を受けられません。風しんワクチンは生ワクチンという種類
で、生きたワクチンだからです。なおインフルエンザワクチンは不活化ワクチンという種
類で、妊娠中も接種可能です。
Q 妊娠しています。家族に予防接種をすすめるべきですか?
A ぜひともおすすめします。特に 20~40 歳代の男性、つまり妊婦さんの夫世代において
免疫を持っていない人の割合が高く、風しん患者数が最も多いです。家族の接種が妊婦さ
んへ影響することもありません。なお、近年、麻しん(はしか)も時々流行しますので、
接種を受ける場合は、麻しん風しん混合ワクチン(MR ワクチン)をおすすめします。
Q 産後に予防接種を受けられますか?
A 受けられます。出産後など、今回の妊娠が終了した時は良い機会です。すみやかに受け
るようにしましょう。産後 4 日目に接種している施設によると、効果や副反応について特
に問題はありません。風疹抗体価が HI 法で 16 倍以下の方が対象ですが、それ以上の方が
接種を受けても差し支えはありません。
Q 授乳していますが、予防接種を受けてもいいですか?
A 受けられます。母乳中にわずかにワクチンの成分が検出されることがありますが、それ
による赤ちゃんへの影響はありません。
Q 麻しん風しん混合ワクチン(MR ワクチン)がいいのですか?風しんだけのワクチンは
ありますか?
A
風しんだけの単抗原ワクチンもあります。そちらを選択しても差し支えはありません。
ですが、近年、麻しん(はしか)も時々流行しますので、接種を受ける場合は、MR ワクチ
ンをおすすめします。
なお、風しんの単抗原ワクチンは生産量が少ないため、至急、ワクチン接種を希望され
る場合は、MRワクチンを接種されることをおすすめします。
Q もう子どもを産む予定はないので、予防接種は受けなくてもいいですね?
A できるだけ受けてください。みんなで免疫を持って日本から風しんと麻しんを無くして
しまいましょう。自分が風しんにかかって妊娠中の女性に移してしまうことも考えられま
す。
Q 一日も早く子どもが欲しいので、予防接種を受けたくないのですが?
A 風しん抗体(=免疫)がない人や、あるかどうかわからない人、風しん予防接種を 2 回
以上受けたことがない人は、妊娠の計画を 2 ヶ月だけ待って MR ワクチンを受けてくださ
い。パートナーにも忘れずに受けてもらいましょう。風しんワクチン接種は妊娠の可能性
のない月経中や直後の時期を選び、2 ヶ月間の避妊を原則とします。
Q 不妊症の検査を始めようと思っています。予防接種を受けてもいいですか?
A 不妊症の検査には少々時間がかかりますので、治療が始まる前に、MR ワクチン接種を
済ませましょう。ただし、検査中に妊娠することがありますので、できれば、検査開始前
に接種を済ませて避妊するか、医師に相談して妊娠に直接つながる検査を待ってもらうよ
うにしましょう。
Q 風しんの予防接種を受けて 2 ヶ月以内に妊娠が判明してしまいました
A
妊娠中に風しんワクチンを接種されたため胎児に障害が出たという報告はこれまで世
界的にもありませんので、妊娠を中断する理由にはならないとされています。アメリカで
は避妊期間は 1 ヶ月です。まずは産婦人科を受診し相談してください。
Q 予防接種を受ける前に、抗体検査を受けた方がいいですか?
A 抗体検査を受け、十分高い抗体価があることが確認された場合には、予防接種を受ける
必要がなくなります。しかし、抗体価が低い場合(一般に HI 抗体価が16以下の場合)は
予防接種が必要になります。
なお、時間のない場合は、予防接種の前の抗体検査は必ずしも必要ありません。抗体のあ
る人が予防接種を受けても問題ありませんし、ブースター効果と言って弱くなった免疫の
再活性化が期待できます。現在の幼児が MR ワクチンを 2 回受けているうちの 2 回目を受
けると考えてはいかがでしょうか。
Q 母親から、
「あなたは子どものころ風しんにかかった」と言われましたが?
A よほど確実な診断だったのでなければ、予防接種を受けてください。子どもさんの診断
の場合、血液検査による確実な診断をなされていないことがあり、大人になって実は風し
んの免疫がなかった、というケースが約半数あるようです。
Q 予防接種はどこで受けられますか?
A お近くの小児科や産婦人科、内科診療所などにお問い合わせください。
Q 前回の妊娠で風しん抗体価が HI 法で 16 倍なので、産後に風しんワクチン接種を受け
ましたが、今回妊娠初期検査でまた 16 倍と言われました。もう一度接種を受けた方がいい
ですか?
A 低抗体価(HI 法で 8 倍または 16 倍)の方が風しんワクチン接種を受けて数ヶ月以上経
つと、同程度の抗体価となっているケースが多くみられることがわかってきました。こう
した場合に再度接種をすべきかの結論は出ていません。接種後 1 ヶ月程度で測定すると抗
体価が上昇しているので、効果が全くないわけではないと考えています。
2.<妊娠と風疹>
Q 妊娠しています。気をつけることは?
A 妊娠 24 週頃まで、特に妊娠 12 週未満の妊娠初期は可能な限り人ごみを避ける、子ども
の多い場所への長居を避ける、同居の家族に予防接種を受けてもらう、発疹(ブツブツ)
や発熱が見られたらかかりつけの医師にまず電話で相談する(他の妊婦さんへの配慮)、風
しん患者との濃厚かつ確実な接触があったらかかりつけの医師に相談する、などの注意を
してください。風しん患者と一瞬すれ違っただけでは通常は心配ありません。
Q 妊娠初期でなければ 風しんにかかっても大丈夫ですか?
A
妊娠週数がすすむほど赤ちゃんへの影響の確率は下がります。前項では念のため妊娠
24 週頃までの注意を促していますが、排卵前および妊娠 20 週以降の発症では基本的に永続
的な障害を残しません。
Q 風しん抗体が陰性でなければ心配ないですか?
A 抗体を有する方でも、風しん患者との濃厚な接触により、まれに再感染から先天性風し
ん症候群を起こした例が報告されています。初感染に比較すればリスクはかなり低いので
すが、万が一を考えて、風しんの流行中は上記の注意事項を実行してください。
Q 先天性風しん症候群の発生状況は?
A 1999 年~2013 年 5 月 19 日現在の 15 カ年の累積発生数は 29 症例です。
(15 カ年の年間平均発生数 2.1 人、2012 年出生数 103 万3千人)
Q 風しんの抗体価が高く、最近風しんにかかったかもしれないと言われ心配です。自分に
は症状もなく、まわりに風しん患者もいません
A
まずは問診を再確認します。風疹を疑う症状(発熱,発疹,リンパ節腫脹など)、風し
ん患者との濃厚な接触の有無などです。これらがなければリスクは低いと考えられます。
リスクの程度を専門家が判断する相談窓口がありますので、かかりつけの医師とよく相談
してください。
⇒国内各地区ブロック相談窓口
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