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資料4 製品評価技術基盤機構(NITE)の施設整備について

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資料4 製品評価技術基盤機構(NITE)の施設整備について
資料4
製品評価技術基盤機構(NITE)の施設整備について
平成21年6月
1.経緯
現在、製品安全センター本部があるNITE大阪事務所は、大阪合同庁舎第2号館別館
に入居している。しかしながら、昨年6月、「国有財産の有効活用に関する検討・フォ
ローアップ有識者会議」において、同別館は平成26年度以降に廃止されることが決定
された。
これに伴い、NITE大阪事務所は、同別館が廃止される前に移転することが必要と
なったが、財務省は、建て替え後の合同庁舎には独法を入居させない方針であり、既に近
畿財務局からNITE大阪事務所は建て替え後の合同庁舎に入居できない旨通知を受け
ている。
NITEとしては、今後とも、製品安全センターの本部は大阪に置く考えであるとこ
ろ、上記に鑑み、平成25年度中にNITE大阪事務所の移転を完了させるための措置を
講じていく必要がある。
2.措置の検討
現在のNITE大阪事務所は、製品事故の原因究明等を行うため、通常の事務所スペ
ースだけでなく、
① 可変環境試験室や燃焼試験室など建物一体型施設を有する
② 化学分析のための給排気のクリーンアップ施設を要する
③ 軟X線設備など床荷重が1,000kg/m2ほどの大型特殊設備が据え付けられ
ている
等の特徴を有している。
これらの施設・設備を稼働させるため、移転先の建物には、床荷重のほかに、排気・排
水浄化施設、防爆仕様、消火設備、特殊ガス配管施設、独立空調等の特殊な仕様・要件が
必要である。しかしながら、この要件を満たし、かつ、現在の大阪事務所と同程度の立地
条件を有する賃貸物件を見出すことはできていない上、仮に、このような物件があったと
して、賃貸と新規建設とのコスト比較を行ったところ、新規建築した方がコスト面で安価
であることが見込まれ、さらに不動産専門家も賃貸による対応は経済合理性がないと指摘
している。(参考2参照)
したがって、NITE大阪事務所の移転については、建物を新規に建設して移転を行
うこととしたい。
1
3.具体的な施設整備計画
平成25年度中に専用の試験施設等を含む建築物を建設し移転するためには、標準的
な工程に従うと、表1の施設整備計画(案)のとおり、平成22年度から整備を開始す
ることが必要となる。
具体的な支出計画は以下のとおりである。(総費用
約40億円)
平成22年度
建設に必要な基本構想の策定、用地取得を行う(3億円)
平成23年度
建設に必要な基本・実施設計を行う(1.5億円)
平成24年度
建設工事の前半を行う(13.6億円)
平成25年度
建設工事の後半を行い、移転する(21.9億円)
項 目
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
平成26年度
●用地取得
●準備段階
・基本構想
・設計者選定
・地質調査
●設計段階
・基本設計
・実施設計
・工事監理
●工事段階
・工事
・特殊設備工事
・移転
●新庁舎業務開始 ●旧庁舎取り壊し
注)建設は、設計の前段階から、施設建設、移転に至るまでの標準的な工程(4年計画)である。
(社団法人公共建築協会資料より)
表1
NITE大阪事務所の施設整備計画(案)
2
<参考1>
NITE大阪本部事務所の概要
○ 住所 〒540-0008 大阪府大阪市中央区大手前4-1-67
大阪合同庁舎第2号館別館
○ 実効床面積:約4,000m2
○ 職員数(平成21年6月1日現在)
常勤職員
58名
非常勤職員等
32名
合
計
90名
○ 主な試験施設
可変環境テスト施設
電磁シールド型可変環境試験施設
恒温恒湿試験施設
燃焼試験施設
電気製品試験施設
加水試験施設
軟X線施設
電子顕微鏡施設
荷重試験施設
機器分析施設
○ 大阪合同庁舎第2号館別館に同居中又は同居していた他機関の対応
本年3月末、独立行政法人農林水産消費安全技術センター大阪事務所(約20人)が、
西日本地区の検査拠点を集約化した形で、神戸ポートアイランドへ移転した。
なお、現在、在所している官署については、法務省大阪矯正管区が大阪合同庁舎第4号
館へ、国土交通省大阪航空局が新たに建てる庁舎へと、平成 20 年 6 月 12 日付「東京 23
区以外の庁舎等の移転・再配置計画について」において移転先が明記されている。
3
<参考2>
建物を新設した場合と賃貸借した場合の試算比較
試算1:敷地を買って、建物を造った場合のトータルコスト
約40億円
敷地の購入費用
約2.4億円(大阪港湾地区
@102千円/m2×2,300m2)
建設費用
約34億円(実効床面積約4,000m2)
設計費等用
約3.1億円
試算2:建物を借りた場合のトータルコスト
敷金
約46.8億円
約0.8億円
建物の借料
約46億円(@10,500円/坪÷3.3m2×4,000m2
×12か月×30年間)
(参考)
現在の合同庁舎2号館別館の敷地面積
:
約2,300m2
現在のNITE大阪事務所の実効床面積
:
約4,000m2
<専門家のコメント>
NITEの特殊な用途の建物は、一般的な市場では想定されないため、利便性を確保で
きる範囲で、大規模な改装を必要としない賃貸用建物を見出すことは困難である。
本件に係る改装工事は、床の荷重アップ、スペース確保のための柱の撤去など、構造
部分の変更に及ぶような改装も想定され、新築工事に比べて工事単価は大幅に割高となり、
また、退去時に原状復帰する場合にも相当の工事が必要となることから、賃貸による対応
に経済合理性を見出すことは難しい。
4
<参考3>
これまでのNITEにおける施設整備
年度
目的
平成13年度
北海道支所試験室改修工事、東北支所試験室改修
予算額
(百万円)
135
工事、近畿支所改修整備、九州支所空調改修工事
平成14年度
北陸支所排ガス処理施設整備、九州支所排水処理
23
施設整備
平成15年度
本所本館空調設備改修(空気調和機の整備)
平成16年度
本所本館空調設備改修(自動制御装置、ファンコ
35
180
イルユニット、空調ダクト)
平成17年度
再現性確認試験施設整備
184
平成18年度
個人情報等セキュリティ確保のための必要な保
120
護施設の整備工事
平成19年度
平成20年度
サーバ室整備工事(セキュリティ確保対策)
102
補正
エレベータ交換工事(本所本館)
120
補正
製品事故試験施設等整備(再現性確認、燃焼試
208
験・水まわり用品等試験室)
平成21年度
製品事故試験施設等整備(X線CT、初動調査・
57
撮影・保管作業施設)
補正
太陽光パネルの設置等
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