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8月の金融政策、政治・経済イベント

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8月の金融政策、政治・経済イベント
楽読
(ラクヨミ)
2016年8月1日
Vol.
1,124
8月の金融政策、政治・経済イベント
7月の金融市場は、米国の堅調な経済指標や企業決算の発表などを受け、同国の主要株価指数が史上最
高値を更新したほか、世界景気の先行き不安が後退し、投資家のリスク回避姿勢が弱まったことから、世界
の株式市場が総じて堅調な推移となりました。なお、日本では、対米ドルで円高が一服となったことに加え、
政府・日銀による強力な財政・金融政策への期待などを背景に、株式市場が大幅に上昇したものの、月末に
かけてはそうした政策期待の後退などを受け、為替が円高・米ドル安に振れ、株価は上げ幅を縮めました。
8月は、25~27日に、米ジャクソンホールに各国の中央銀行総裁やエコノミストが集まり、金融政策について
活発に議論する経済シンポジウムが開かれます。各国の中銀トップが参加することから注目度は高く、今後
の金融政策運営について具体的な発言が出た場合、金融市場に影響を及ぼす可能性も考えられます。今年
は、FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長も参加を表明しており、26日に金融政策や内外の経済情
勢について講演を行なう予定となっています。市場が米利上げの道筋を見極めようとするなか、講演では、
同議長が市場や経済の現状について、どのような認識を示すかが注目されます。
日本では、政府が検討する大規模な経済政策が、2日にも閣議決定される予定です。安倍首相は、今回の経
済対策を、事業規模で28兆円を上回る総合的かつ大胆なものとする意向を示しており、財政投融資を通じた
リニア中央新幹線の延伸前倒しや、外国人観光客誘致に向けたインフラ整備などの方針が盛り込まれる見
込みです。ただし、経済対策のうち「真水」(GDPを直接増やす効果があるとされる部分)は6~7兆円に留ま
ると見込まれており、市場では、表面上の規模よりも実際の景気押し上げ効果に注目が集まるとみられます。
また、15日には、日本の4-6月期GDP速報値が発表されます。市場では、やや持ち直しつつある個人消費が
下支え要因となると見込まれる一方で、為替市場で円高が進んだことから、輸出や設備投資が落ち込む懸
念が拡がっており、そうした影響がGDPをどの程度押し下げるかが焦点になる見込みです。そのほか、3~4
日には英国で金融政策委員会が開かれ、英中銀が利下げに踏み切るかどうか注目されます。
8月の注目される金融政策および政治・経済イベント
8月
予定
1日(月) ■中国、7月の製造業PMI、■米国、7月のISM製造業景況指数
2日(火) ■日本、政府による経済対策の閣議決定、●オーストラリア、金融政策決定会合
3日(水) ●英国、金融政策委員会(~4日)
5日(金) ■米国、7月の雇用統計、※第31回オリンピック夏季大会(~21日、リオデジャネイロ)
8日(月) ■中国、7月の貿易統計
11日(木) ●ニュージーランド、金融政策決定会合、※日本は今年から山の日(祝日)
15日(月) ■日本、4-6月期GDP(1次速報)
16日(火) ■米国、7月のCPI(消費者物価指数)
●金融政策関連
17日(水) ●米国、7月のFOMC(連邦公開市場委員会)議事録の公表
■政治・経済関連
23日(火) ●トルコ、金融政策決定会合
25日(木) ●経済シンポジウム(~27日、米ワイオミング州ジャクソンホール)
30日(火) ●ブラジル、金融政策決定会合(~31日)
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