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資料① - JBIC 国際協力銀行

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資料① - JBIC 国際協力銀行
資料①
最近の国際協力銀行(JBIC)の取り組み
-総裁定例記者会見-
平成27年7月23日
株式会社国際協力銀行
1
1.平成26年度業務実績
平成26年度の出融資・保証承諾実績は、271件・3兆2,493億円。
大型資源案件や大型石油精製・石油化学統合プラント拡張事業向け融資等の承諾もあり、
昨年度承諾額を約1兆432億円上回った。
<出融資・保証承諾額>
出融資
輸出金融
輸入金融
投資金融
事業開発等金融
出資
保証
合計
(単位:百万円)
平成24年度
3,937,706
126,674
304,338
3,138,582
293,760
74,350
303,279
4,240,986
平成25年度
1,997,018
126,293
56,251
1,671,029
46,044
97,400
209,156
2,206,174
平成26年度
2,937,096
406,427
0
2,451,080
46,716
32,872
312,300
3,249,397
(注)数値は切り捨ての関係上一致しない場合がある。
平成22年度
平成23年度
金額
構成比
金額
構成比
出融資
11,277
63.9%
13,673
85.7%
輸出金融
1,512
8.6%
2,079
13.0%
輸入金融
1,695
9.6%
1,726
10.8%
投資金融
7,103
40.2%
9,620
60.3%
事業開発等金融
768
4.3%
232
1.5%
出資
198
1.1%
15
0.1%
保証
6,381
36.1%
2,285
14.3%
合計
17,659
100.0%
15,959
100.0%
(注)数値は切り捨ての関係上一致しない場合がある。
平成24年度
金額
構成比
39,377
92.8%
1,266
3.0%
3,043
7.2%
31,385
74.0%
2,937
6.9%
743
1.8%
3,032
7.2%
42,409
100.0%
平成25年度
金額
構成比
19,970
90.5%
1,262
5.7%
562
2.5%
16,710
75.7%
460
2.1%
974
4.4%
2,091
9.5%
22,061
100.0%
(単位:億円)
平成26年度
金額
構成比
29,370
90.4%
4,064
12.5%
0
0.0%
24,510
75.4%
467
1.4%
328
1.0%
3,123
9.6%
32,493
100.0%
2
2.平成27年3月期決算概要
・業務純益は業務粗利益の増加により、H26.3比219億円増加。
・経常利益は貸倒引当金戻入益および組合出資に係る持分損益等により、H26.3比291億円増加。
・当期純利益はH26.3比348億円増加。
・貸出金残高は外貨貸出金の増加により、1兆7,775億円増加。
H27.3(A)
業務粗利益
業務純益
経常利益
当期純利益
貸出金残高
うち外貨貸出金
外貨貸出金米ドル換算額(億ドル) 保証残高
総資産
892
742
913
913
(単位:億円)
(A)-(B)
240
219
291
348
H26.3末(B)
126,554
106,916
1,038
24,226
163,460
(単位:億円)
(A)-(B)
17,775
19,279
12
1,497
21,178
H26.3(B)
1,132
962
1,204
1,261
H27.3末(A)
144,329
126,195
1,050
25,723
184,638
3
3.最近の取り組み
(1) エネルギー・鉱物資源確保への取り組み
国民生活・経済活動を担う資源の安定確保のため、JBICは、日本企業による海外でのエネルギー
資源・鉱物資源等の権益取得や開発に必要な資金を支援した他、エネルギー・鉱物資源プロジェ
クトの実現に向け覚書を締結。
①日本企業によるエネルギー資源の権益取得や開発を支援
米国フリーポートLNGプロジェクト(2014年10月)、イ
ンドネシア ドンギ・スノロLNGプロジェクト(2014年11
月)をプロジェクトファイナンスにて支援。また、オー
ストラリアのガス・コンデンセート田の権益取得や、
カナダのシェールガス権益取得・開発事業への融
資を実施。
その他、米国での石炭火力発電所の排ガスを活用した
CO2-EOR(Enhanced Oil Recovery:原油増進回収)プロジェクトをプロジェクトファイナンス(2014
年7月)及び出資(2014年11月)にて支援。
②日本企業による鉱物資源の権益取得や開発を支援
2014年6月に、三菱商事(株)に対して、ペルー・ケジャベコ銅鉱山の権益を持つペルー法人
Anglo American Quellaveco S.A.の株式取得に係る融資を実施。またベトナムにおける木材
チップ製造・販売事業を支援。その他、2014年8月にはブラジルの資源メジャーVale S.A.と、
2014年10月にはモザンビーク鉱物資源省との間で、業務協力のための覚書をそれぞれ締結。
4
3.最近の取り組み
(2) 海外インフラ事業等への取り組み
我が国産業の国際競争力の維持・向上を図るため、JBICは、日本企業による海外での発電事業や
水事業等を支援。
①融資による支援
2014年8月に、丸紅(株)が参画する英国の洋上風力発電事
業をポンド建てプロジェクトファイナンスにて支援。2014年8
月・9月には関西電力(株)が参画するラオスの水力発電事業
に必要な資金をプロジェクトファイナンス等により融資。また、
2015年3月には、日本企業によるモロッコ海水淡水化プラント
事業向け輸出やタンザニアやベトナム向け発電プラント輸出
を支援。
②出資による支援
2014年6月に、ドバイを拠点とする総合水事業会社
©DONG Energy A/S
Metito Holdings Limited に対する出資参画を決定。
また、2015年1月には、ヤンゴン都市圏を含むミャンマー全域における都市開発プロジェクト等、
収益性が見込めるプロジェクトを初期段階から支援することを目的としたミャンマー・プロジェク
ト開発促進会社の設立に関する株主間契約をミャンマー国家計画・経済開発省との間で締結。
5
3.最近の取り組み
(3) 中堅・中小企業の海外事業展開への取り組み
海外市場の成長を取り込むべく海外事業展開に積極的に取り組む中堅・中小企業が増える中、JBIC
はこれら企業の海外事業展開を地域金融機関や信用金庫とも連携しつつ幅広く支援。
平成26年度の中堅・中小企業案件の承諾件数・金額は平成25年度実績を大幅に上回った。承諾件
数は初の100件超となり、地銀・信金との協融件数も過去最高の43件となった。
【中堅・中小企業案件出融資承諾実績(件数・金額)】
承諾件数
(地銀・信金協融件数(注1))
承諾金額
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
14件
16件
34件
54件
109件
(4件)
(4件)
(8件)
(23件)
(43件)
19億円
36億円
341億円
180億円
1,117億円(注2)
(注1)地銀向け中堅・中小支援ツーステップローンに基づく個別融資契約を含む。
(注2)平成26年度出融資承諾実績には、ミツカングループによるユニリーバ米国子会社が有するパスタソースブランドに関する事業等取得資金に係
る融資約754億円相当が含まれる。
【地銀・信金 業務協力協定締結先(直近3年間)】
銀行名
締結時期
銀行名
締結時期
池田泉州銀行
福岡銀行
熊本銀行
親和銀行
百十四銀行
2011年7月
2011年8月
2011年8月
2011年8月
2012年11月
群馬銀行
西武信用金庫
清水銀行
滋賀銀行
2013年4月
2013年5月
2014年6月
2014年8月
(注)その他、八十二銀行、千葉銀行、静岡
銀行、荘内銀行、京都銀行、中国銀行、広
島銀行、西日本シティ銀行等との間でも締結
済。
6
3.最近の取り組み
(3) 中堅・中小企業の海外事業展開への取り組み(続き)
開発途上国地場金融機関との連携
JBICは日本の地域金融機関を通じた中堅・
中小企業の現地進出支援体制整備のための
覚書を途上国地場金融機関と締結し、海外地
場金融機関による日系企業担当窓口(ジャパ
ンデスク)の開設・拡充、日本の地域金融機
関を交えた具体的な協力・連携について協議
する枠組みを構築。
【覚書締結行・参加金融機関】
国
タイ
銀行名
カシコン銀行
インドネシア バンクネガラインドネシア
インド
フィリピン
ベトナム
(2015年3月現在)
覚書締結時期 参加金融機関数
2011年5月
28行
2011年7月
33行
インドステイト銀行
2012年8月
45行
BDOユニバンク
2013年3月
7行
メトロポリタン銀行
2013年3月
45行
ベトナム投資開発銀行
2013年7月
5行
ベトコム銀行
2013年8月
45行
また、2015年2月に(株)三菱東京UFJ銀行の
タイ法人Bank of Ayudhya Public Company Limitedに対して、中堅・中小企業の海外事業展開支
援を目的とした投資クレジットラインを設定。
情報提供・セミナー等
JBICは、海外事業展開に対するコンサルティングや、専門家による
アジア計12カ国についての法務・会計・税務関連のアドバイザリー・
サービスを取引先企業に対して実施。また、地域金融機関や地方
自治体、商工会議所等と連携し、海外進出に関するセミナーや勉強
会や「移動相談室」の開催等を行うとともに、日本企業の主要な進
出先各国の投資環境について取りまとめ、冊子やウェブサイトを通
じて広く提供。
7
3.最近の取り組み
(4) 地球環境保全等への取り組み
近年、先進国、途上国を問わず、環境保全と経済発展の両立を図ることが共通の課題として認識される中、JBIC
は国際経済社会の持続可能な発展に向け、環境保全・改善プロジェクト等への支援に取り組んでいる。
①地球環境保全業務(GREEN)
2015年3月、南ア法人スタンダードバンク及びトルコ産業開発銀行との間で初めて、再生可能
エネルギー事業等を対象としたクレジットラインをそれぞれ設定。
②再生可能エネルギー関連事業に対する支援
2014年6月、インドネシア・ラジャマンダラ水力発電所プロジェ
クトをプロジェクトファイナンスにて支援。また、2015年1月に
はヨルダンにおける太陽光発電事業をプロジェクトファイナン
スにて支援。
2014年9月には、インド新・再生可能エネルギー省との間で、
インドにおける再生可能エネルギー事業を促進させるための
協力、情報交換を目的とした覚書を締結。
③その他の取組み
石炭火力発電所の排ガスを活用したCO2-EOR(Enhanced Oil
Recovery:原油増進回収)プロジェクトをプロジェクトファイナン
ス(2014年7月)及び出資(2014年11月)にて支援。CO2回収
技術の活用により、石炭火力発電所から大気中に放出される
CO2が削減されると同時に、既存油田からの追加原油生産
が可能となる。
8
3.最近の取り組み
(5) M&A支援への取り組み
JBICは海外展開支援融資ファシリティを活用して日本企業による様々な業種の事業のM&Aを支援し、同ファ
シリティを活用した平成26年度の海外M&A支援承諾実績は、計56件、約6,972億円となった。
○最近の事例
・味の素(株)による米国法人Windsor Quality Holdings, LPの買収資金融資
(冷凍・食品の製造・販売事業)
・Meiji Seika ファルマ(株)によるMedreich Limitedの株式取得資金融資
(医薬品製剤の受託製造・受託開発製造及びジェネリック医薬品の製造・販売事業)
【ハイブリッドファイナンスを活用したM&A支援】
日本政府が2014年6月24日に発表した「「日本再興戦略」改訂 2014」において、海外展開支援融資ファシリティ
について、本邦企業の収益力向上に資する案件に重点化するとともに、劣後ローン・LBOファイナンスの導入
が表明されたことを受けて、2014年7月に同ファシリティを改編。2014年7月には、サントリーホールディングス
(株)による米国法人Beam Inc.買収を、ハイブリッドファイナンス(※)の一形態である劣後特約付融資により支
援。
(※)会計上は負債だが、格付会社が借入人の財務状況を判断する際には、融資額の一部について資本と認
定されるもの
9
4.その他の取り組み
JBICは、日本企業の海外展開を輸出金融・投資金融・保証など様々な金融手法により支援。
①現地通貨建て支援
㈱日進製作所のメキシコにおける自動車エンジン部品の製造・販売事業に対して初のメキシコ・ペソ建て融資を行った他、豪ド
ル、英ポンド、タイ・バーツ、インドネシア・ルピア、インド・ルピー及び中国・人民元建ての出融資を行い、平成26年度の現地通
貨建て出融資承諾実績は計20件、約2,146億円相当となった(2015年3月末時点で11通貨の実績有)。
②船舶関連支援
デンマーク船主等へのばら積み船の輸出を支援した他、香港系海運大手が本邦造船所の中
国法人からばら積み船を購入する資金をローカル・バイヤーズ・クレジットにて支援。また、
2015年3月には、本邦造船所のパラグアイ法人が実施する造船事業に必要な資金を融資。
③プラント輸出支援
トルコSTAR製油所プロジェクトやサウジアラビア・ラービグ石油精製・石油化学統合プラント拡張事業をプロジェクトファイナン
スにて支援。日本企業によるトルクメニスタン政府向けのGas to Gasolineプラント設備一式等の輸出を支援。
④貸付債権等の流動化への取り組み
豪州鉄鉱山関連事業向けプロジェクトファイナンスを対象とする貸付債権の一部譲渡を実施した他、中東地域の電力関連イン
フラ・プロジェクト向けプロジェクトファイナンスを対象とする貸付債権のローン・パーティシペーション※による一部流動化を実
施。(※原債権者が貸付契約上の債権者の地位を維持したままで、当該貸付債権の経済的利益とリスクを参加金融機関に移転させる取
引。これにより、参加金融機関はJBICが保有する貸付債権に対する投資が可能となる。)
⑤GATEによる支援
トルコ政府、チュニジア中央銀行及びインド輸出入銀行が発行するサムライ債(私募円建て外債)に対する保証をそれぞれ承諾。10
5.インフラ・環境ファイナンス部門の部門内改編について
JBICは、2015年7月1日、以下のとおり、インフラ・環境ファイナンス部門内の改編を行いました。
○全ての原子力関連案件及び核燃料サイクル関連案件、並びに電力・新エネルギー・省エネルギー
関連の投資案件及び出資案件等を担当する「電力・新エネルギー第1部」
○電力・新エネルギー・省エネルギー関連の輸出案件等及びGREEN案件(注1)を担当する
「電力・新エネルギー第2部」
○運輸・通信・水関連等の社会インフラ案件を一元的に担当する「社会インフラ部」
(注1)地球環境保全業務の通称です。同部では分野が特定されないクレジットライン型のGREEN案件も担当します。
今回の改編は、インフラ分野を大きく電力インフラと社会インフラに分類し、電力インフラについてはそ
れぞれのプロジェクトの特性に鑑みて分担することにより、JBICのインフラ分野における専門性やノ
ウハウを高め、より機動的、戦略的な業務遂行を図るものです。
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