...

平成27年3月6日

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

平成27年3月6日
議
事 日
程
(第3号)
平成27年3月6日(金曜日)午前10時
開議
日程第1 会議録署名議員の指名について
日程第2 一般質問
日程第3 議案の訂正について
出席議員(15名)
議長
中
島
達 也
1番
田
中
副
武
2番
今
井
政 良
3番
今
井
美
好
4番
今
井
政 嘉
5番
各
務
吉
則
6番
山
川
博 己
7番
中
島
博
隆
8番
伊
藤
嚴 悟
9番
一
木
良
一
10番
服
部
秀 洋
11番
吾
郷
孝
枝
12番
中
島
新 吾
14番
中
野
憲太郎
16番
二
村
勝 己
欠席議員(なし)
欠
員(1名)
地方自治法第121条の規定により説明のため会議に出席した者の職・氏名
市
教
育
長
野
村
長
大 屋
誠
副
市
長
中
島
薫
哲
治
会 計 管 理 者
川
口
太 三
総
務
部
長
星
屋 昌
弘
経営管理部長
桂 川
国 男
市
民
部
長
二
村 尚
彦
福
祉
部
長
松
村
勝 久
健康医療部長
熊
﨑
武 司
農
林
部
長
中 島
義 彦
観光商工部長
二
村
文 裕
建
設
部
長
齋 藤
和 弘
上下水道部長
今
井
雅 彦
環
境
部
長
今 井
弘 司
教
長
中
川 好
美
消
長
熊
﨑
守
金 山 病 院
事 務 局 長
今
井 能
和
萩 原 振 興
事 務 所 長
今
井
藤 夫
小 坂 振 興
事 務 所 長
土
川 正
文
下 呂 振 興
事 務 所 長
大
谷
克 己
金
事
加
藤 和
男
馬
事
藤
森
充
育
山
務
部
振
所
興
長
-159-
防
瀬
務
振
所
興
長
本会議に職務のため出席した者の職・氏名
議会事務局長
中
丸 修
書
田
立
記
治
雅 宏
-160-
書
記
大 坪
仁 文
午前10時00分
開議
◎開議の宣告
○議長(中島達也君)
おはようございます。御苦労さまでございます。
ただいまの出席議員は15名で、定足数に達しております。
直ちに本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
なお、報道機関、広報「げろ」及び下呂ネットサービスより取材の申し込みがございますので、
これを許可いたします。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎会議録署名議員の指名について
○議長(中島達也君)
日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、1番
田中副武君、2番
今井政良
君を指名いたします。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎一般質問
○議長(中島達也君)
日程第2、一般質問を行います。
持ち時間は質問・答弁含めて40分以内とし、簡潔・明瞭にお願いいたします。
それでは、通告書の順位のとおり発言を許可いたします。
16番 二村勝己君。
○16番(二村勝己君)
おはようございます。16番
二村でございます。
一般質問を行います。
自然災害、これは私ども人間ではどうすることもできない、予期せぬこともいっぱいあるきょ
うこのごろでございます。
昨年、26年は夏の豪雨災害、そして12月の豪雪というようなことで、非常に私どもの身辺で大
きな災害が発生したところでございます。特に8月の豪雨災害、これは分水嶺に近いところの集
中豪雨というようなことが多かったところでございますが、高山方面、そして下呂方面でも、特
にこの馬瀬地域や山之口方面等々で非常に大洪水となりまして、河川を初め道路、それから農地、
そういったものが非常に災害を受けたということで、今、馬瀬地域におきましても、その復旧工
事が急ピッチで進められております。今までこんなことは見たことがないんですが、馬瀬川を掘
り返してしまうというぐらいなことで、10メートルの工事をするにしても、200メーターも300メ
ーターも掘らんと、水切りをしないと工事が進まないというようなことで工事が進められており
-161-
ます。安全に、そして完全な復旧を願うものでございます。
また、この12月の大雪でございますけれども、倒木によりまして停電というようなことが発生
いたしました。そして、現在の日常生活に電気というのはいっときも欠かすことができないとい
う中でございます。そんな中での停電ということで、そして寒さも加わりまして、皆さん非常に
いろんな不安の声が聞かれたところでございます。しかし、雪が大変降り積もっているがために、
道路を除雪しないことには、電気の線の切れているところへ到達できないというようなこともご
ざいまして、なかなかこれは一生懸命、最後までやっていただいたんですけれども、手間がかか
ったというようなことで、地区によりましては3日も停電というようなところもございましたし、
7日というところもあって、丸一日、朝6時前に停電して夜中に近いときに復旧したと、そんな
ことでした。夜、私が感じたのは、電気も街灯も何もついてない真っ暗闇の地区をずうっと見て、
これは電気というものはありがたいものだということをつくづく感じた次第でございました。
そんなことで、これは誰のせいでもございませんが、豪雪によって、今温暖化というようなこ
とから、雪が重かったんじゃないかという説があるわけですが、雪がとにかく重い関係で、今ま
で倒れたことのないような大木が倒れたと。そして道路へ倒れる、電線を切るというようなこと
で非常な災害が起こりました。
また、家屋なんかにおきましても、屋根裾を初め小屋だとかハウスだとか、あるいは獣害ネッ
トがずうっと方々に張っているところです。そういったところにも多大な被害があると。だけど、
今現在では雪深くて、下呂なんかへ来ると雪がどこにあるのかと不思議なくらいなことなんです
が、私どものほうでは、まだ捜査するところにも至らないというぐらいの大雪でございます。そ
してまた、ちょっとのぞいたところですが、谷川においても相当の倒木があると。だから、谷の
中にも、夏の大洪水のときにどんなことが起こるのかなあというような心配もいたしております。
そういったことで、きょうこのことに触れたいということで取り上げたところでございます。
倒木といっても、倒れた木だけじゃなくて、やはり今後の夏の台風シーズンというようなとき
に、またその木が、今は倒れなかったけれども、案外電気の線のそばにあるというようなことで、
この害もまた発生するんじゃないかというような心配もいたしているところでございます。
そんなことで、今回の停電を初め倒木ということについて、これはなかなか地域だけでは取り
組めない問題がいっぱいあるわけでございます。県のほうでも新聞に出ていたんですが、この豪
雪を踏まえて、雪を飛ばす除雪車もこの10年間に100台もふやして各地へ設置するというような
こと、あるいは電線が切れたということで、高山方面でも非常に幾箇所も長い停電が続いたんで
すが、そういったことで電力会社、そして県、市町村で負担を持って、これに取り組むというよ
うな姿勢も示されているところでございます。
そんなことで、下呂市でも早急にこれに取りかかって、雪が解けんことには何ともなりません
けれども、次のシーズンに向けて備えをしていかなならんということを思っております。そんな
ことで、この措置についてどのような考えで取り組むのか、どういうような事業費によってこれ
が取り組めるのかというようなところをお聞きしながら、そして皆さんに安心して今後の備えに
-162-
していく指針にしていただきたいということを思っております。
また、2つ目には、地方創生と地域の振興というようなことで、これは皆さんも取り上げられ
ているところでございますが、今、やはり地方に活力を、そして地方が元気にならなきゃ日本が
元気にならないというような考えのもと地方を生かしていく、それぞれ地方といっても、やはり
下呂市も地方のうちでございまして、一朝一夕で地域を振興するといったってできるものじゃご
ざいません。けれども、取り組む姿勢というものがあって、そして予算の伴うこと、伴わないこ
とがいろいろあるとは思いますけれども、取り組む姿勢があってこそ、こういった地方は生きて
いけるんじゃないか。いわゆる住んでいる人たちが夢を持ち、そして生きがいを感じて生きてい
ける、そんな地域社会をつくっていかないかん。そのためにどのような方策を持ってこれに取り
組んでいこうとしているのかということをお聞きし、また席のほうでもお尋ねしたいと思います。
個別にお願いしたいと思います。
○議長(中島達也君)
それでは、最初の質問に対する答弁をお願いします。
農林部長。
○農林部長(中島義彦君)
まず私から、森林整備という観点から答弁をさせていただきたいというふうに思います。
まず8月の豪雨による馬瀬川の氾濫、また12月の大雪による倒木による停電、地域の皆様には
本当に大変な御苦労をされた年ではなかったかというふうに私どもも感じております。特に12月
の雪害による倒木が各所で発生いたしました折、地元の自治会や地権者の皆様に本当に大変な御
理解、御協力を賜りまして、倒木処理につきましてスムーズに対処させていただきました。改め
て感謝申し上げる次第でございます。
さて、議員おっしゃいますように災害に強い安全な下呂市づくりのための林野整備をしていく
ためには、間伐など森林整備が重要であるということは、何度となく述べさせていただいておる
ところでございます。森林経営計画の立てられる森林につきましては、国の補助事業である森林
整備事業を導入して現在実施しております。また、森林経営計画の立てられない森林につきまし
ては、県の清流の国づくり森林・環境基金事業を積極的に活用いたしまして、除伐、間伐に努め
ているところでございます。
また、清流の国づくり森林・環境基金事業の中の里山林整備事業には、集落の山際の林などを
整備して野生動物による被害を減少させるための緩衝帯、いわゆるバッファーゾーンをつくると
いうメニューがございます。野生動物の生息数が多い馬瀬地区におきましては、この事業をうま
く活用すれば、野生動物の被害対策を主目的に山際の荒廃した森林の整備も行えるんではないか
なあというふうに我々は考えております。
また、谷筋に倒れ込んでしまった倒木の除去を目的とする事業というのは残念ながらございま
せんが、先ほど申しましたように、森林整備事業の中で不用木を除去するという項目もございま
す。また、来年度の予算には、未利用材の搬出事業という予算も計上させていただきました。こ
-163-
れを活用することも一つの手段ではないかというふうに我々も考えておりますので、また担当の
林務課にて御相談に応じさせていただきたいというふうに思っております。
以上です。よろしくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
続いて、建設部長。
○建設部長(齋藤和弘君)
昨年12月には例年にない大雪に見舞われ、馬瀬名丸の積雪指定観測地点においては、例年1カ
月の累積積雪量が40センチほどですけれども、3.7倍の150センチにも達しております。その影響
で倒木による交通どめや、馬瀬地域においては約400戸が最大43時間にわたり停電しました。現
在の暖房器具はほとんどが電気に頼っているため、真冬の停電は本当につらいものではなかった
かと思います。
議員の御指摘のとおり、道路沿線の立ち木の伐採は、運転者の視距や凍結防止、さらには電気、
通信などのライフラインを守る上でも重要であると思いますので、県の沿道間伐推進事業の活用
などを、地元の区長さんと相談しながら危険な箇所の解消に努めていきたいと思います。
議員の御指摘いただきました普通河川等での倒木につきましては、まだ積雪があるため被害状
況は把握しておりませんが、倒木により河川等が閉塞し、下流域の住家に甚大な影響を及ぼす可
能性もあるため、早い時期に調査を行い、対処したいと思いますので、御理解いただきますよう
よろしくお願いします。
○議長(中島達也君)
続いて、馬瀬振興事務所長。
○馬瀬振興事務所長(藤森
充君)
二村議員が申されましたように、昨年でございますが、7月の豪雨と停電、それから12月の豪
雪と倒木がございまして、多大な被害を、特に馬瀬地域でございますが、もたらしました。この
時点では、倒木の処理とか、それから除雪作業についてはフル稼働でございました。人的な被害
はございませんでしたが、多大な被害があったということは、現在も続いておるわけでございま
すけれども、現在、谷川沿いを見ましても、非常に倒木があちらこちらで見受けられております。
先ほど二村議員が言われましたように、今度の夏の豪雨等にも非常に危険があるのではないかと
いうことも再三伺っております。そのためにも調査を進めながら、また地域の皆様方の理解を求
めながら、順次計画的に進めていければなということを思っております。
馬瀬地域でございますけれども、合併前から水源涵養林造成については力を入れておりますが、
補助金と馬瀬地域の予算枠の中でも補助金等の予算を持っておりまして、支給するなどして継続
して行っておる状況でございます。
馬瀬地域は、何回も申し上げますが、日本で最も美しい村という連盟に加盟をしておるところ
でございます。引き続いて間伐事業や林道環境整備事業、沿道修景事業を積極的に進めていかな
きゃならないということを思っておる次第でございます。景観保全は言うまでもございませんが、
-164-
停電、災害の発生、それから道路凍結防止、そういう地域の安全にもつながってまいりますので、
これからも積極的に地域の皆さんの御協力を得ながら進めてまいりたいと思います。
ちなみに今までの近況の実績でございますが、沿道修景を申し上げますと、地域の方々の協力
を得ながら24年度から26年度まで3年間、沿道修景を続けてまいりました。また、27年につきま
しても御協力をいただきまして、市道惣島線でございますが、そちらの沿道修景に力を入れてい
きたいと思っております。以上です。
〔16番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
16番 二村勝己君。
○16番(二村勝己君)
ちょっと申しおくれてしまったんですが、今、振興事務所長がいろいろ御高配いただいておる
んですが、昨年の豪雨災害におきましても、皆さんにいち早い避難勧告というようなことで、注
意を呼びかけていただいたというようなことで人災に至らなかった。また、豪雪におきましても、
高齢者宅の道路からのうちへ行く道を雪かき、いろんなことにも携わっていただきました。そう
いうようなことで振興事務所長が中心とされて、皆さんの人身保護のために一生懸命、言われな
くても頑張っていただいたということを本当に感謝いたしておるところでございます。そのおか
げで何ら人身に関する事故が起きなかったということを本当に感謝申し上げます。ありがたく思
い、御礼を申し上げたいと思います。
今、それぞれお答えがあったところですが、やはりこれは獣害対策にも役立つから、沿道修景
というのは大事だし、集落の伐採というのは電気の線が通る、通らない関係なしに大事なことで
あると私は思っております。ですから、できるところからこれは進めていかないかん。だけど、
沿道の場合、そのほとんどのところに電気の線が通っているところでございますから、こうした
取り組みが電力会社とも密接な関係を持って、そして電気の線を切ったら何もならないことでご
ざいますので、そういったことにも、市が協力関係で進めていただかなならん。だから、この事
業は市単独というか、そういった一体の取り組みをしていただいてから進めてほしいということ
を思います。それにつきましてどんな考えを持ってみえるか、お聞きしたいと思います。
それから、先ほど谷川へ倒れ込んでいる木の伐採というようなことについては、森林整備のほ
うの費用が出んとは言いながら、やはりこれは災害につながっていくことではないかと。
私は奈良県の十津川村で一回、豪雨災害で人造のダムができたというぐらいの大災害が起こっ
たんですが、やはりそういうようなことにつながらないのかということで、非常に危惧しておる
ところでございます。そんなことで、これは早急に伐採をして、もちろん谷沿いに林道があるわ
けじゃございませんので、谷だけで措置していかなきゃならん問題である。そしてほとんどの木
が用材としては間に合わん木になっているということでございますので、これは切って措置せな
いかんということを私は思います。
そういうことで、これに多大な費用もかかるんじゃないかというようなことを感じるんですけ
-165-
れども、これは個人のことでなくして、やはり地域を守る、下呂市を安全な地域にするという思
いからこれに取り組んでいただきたいと思います。これについての考え方をお願いします。
○議長(中島達也君)
建設部長。
○建設部長(齋藤和弘君)
私のほうからは電力会社と一体になってということで、議員の御提案いただきましたライフラ
イン保全対策事業費補助金について答弁させていただきます。
これにつきましては、大雪に伴うライフライン被害軽減対策の推進ということで、県の危機管
理部の防災課の予算が平成27年度に新設をして400万円ほどつけてございます。電力会社と県と
市が協力して道路際にある立ち木を伐採することで、大雪による停電、道路の寸断、集落の孤立、
停電に伴う断水などの被害の発生を抑止するというような目的で創設された事業ということを伺
っておりますが、まだ照会文書が届いておりませんので、今後、それらの情報を周知していきた
いと思います。ただ、地元の承諾が得られまして条件が整うようであれば、我々も要望していき
たいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(中島達也君)
次に、副市長。
○副市長(中島
薫君)
今の二村議員に言われたとおりでございまして、非常にひどい雪害があったということでござ
います。私の記憶をしておりますと、最近では、御承知かもしれませんが、恐らく平成14年の正
月だと思いますが、岐阜県の中央、ここら辺の下呂市ではやはり金山がひどかったということで、
あれも湿雪でございました。あの当時、県におりまして、本当にいろいろな対応について、3月
補正もさせていただいた記憶が県のサイドといたしましてはあるということを今思い出しました。
そんな中で、今の農林部長、あるいは建設部長からいろんな事業のメニューがあるということ
でございまして、我々といたしましては、その制度をフルに活用したいと。ただ、いろいろな条
件がございます。ですから、その条件に合致したものを的確に申請をし、的確に事業に結びつけ
ていきたいなというふうな考え方でございます。
治山事業という事業も実はございますが、基本的には、渓流、山腹等の豪雨等で荒れたところ
を国2分の1、県2分の1という制度で実際あるわけでございますし、この下呂市内でも治山事
業を実際やっております。これがある意味で一番有利な事業かもしれませんが、これもいろいろ
な基準、制約がございますので、やはり本当に必要で、これは危ないよというところで目的にか
なった現実がある場合は、当然治山事業も考えられるということでございます。
いずれにしましても、いろんな制度をフル活用させていただきながら、これから雪が解けて林
道が入れるときになりましたら、やはりつぶさに地元の住民の皆様方の御協力を得ながら調査を
して、いろいろな事業を導入していきたいなというふうに考えておりますので、よろしくお願い
申し上げます。
-166-
〔16番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
16番 二村勝己君。
○16番(二村勝己君)
取り組む姿勢がわかりましたので、ありがたいと思っております。
それで、これは一つの例ですけれども、郡上の明宝地区なんかにおきましては、ことしも馬瀬
でも家のそばの倒木が相当見受けられた。だけど、直接当たった、わずかに離れている、あるい
は倒れた木が突き刺さるような形で来ているというようなことで、とにかく人家から上、明宝の
場合は30メートルまで切ってしまうんだと。そして道路からも30メートルくらいは切ってしまう
んだかという取り組みがされて、そして今日に至っておると。そして、今も明宝の振興事務所か
ら上流部にかけて取り組んだといって、はや伐採が始まっております。そういうところを見ると
取り組みが早いなということを感じてきたところでございますけれども、そういうようないろん
な事業費を充ててこれに取り組んでみえるということで、本当にありがたい。
だけど、この下呂市も取り組む姿勢でこれから向かうということでございます。それで、今言
われたように、地域の人、それから振興事務所を中心にこの実態を調査されて、これも記録にと
どめたり写真を撮ることもしたりして、それで将来の参考にしていくと。そして屋根の雪おろし
なんかも、まず大丈夫だと思っていた人たちが、屋根が折れているというのが現実でございまし
て、やはりこういうことは教訓として今後に残していなかいかんということを私は思います。
そんなことですが、時間の関係で次の答弁を。
○議長(中島達也君)
2番目の答弁をお願いします。
市長。
○市長(野村
誠君)
地方創生への取り組みについての御質問でございます。
国の地方創生、4つの基本目標を持っております。1つが地方の雇用の創出ということですね。
2番目が地方への新しい人の流れ、3つ目が若い人の就労、結婚、出産、子育ての充実と、4つ
目が地域づくりと、地域の連携というようなことをうたっておるわけであります。
折しも下呂市もちょうど第2次総合計画が平成27年度から始まっていくわけであります。下呂
市の目標としましても、やはり地域づくりであり、人口減対策であり、行財政改革ということで
ございます。
下呂市は10カ年の計画でございまして、10年先を見据えた計画づくりをしたわけであります。
地方創生は5カ年であります。しかしながら、この難しい地方創生ということが5年でできるか
なあと。これは本当に一遍に金をかけてできることではないと思いますけれども、しかしながら、
この2次総と整合性を持ちながら下呂市版の地方創生の戦略をつくり上げていくということであ
ります。この戦略をつくりに当たりましては、やはり市民の皆さんといいますか、各種団体、各
-167-
産業の方々とのコミュニケーションを図りながら、戦略を練り上げていくという姿勢でおります
ので、よろしくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
次に、経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
今ほど市長が申しましたように、この地方創生に関しましては、仕事の創生、人の創生、まち
の創生ということで、これらの取り組みが個々の問題事象への対症療法的なものではなくて、
「しごと・ひと・まち」が自立して維持できる良好な環境をつくるというところに位置づけられ
ております。
このたび国のほうから補正ということで地域経済活性化・地域住民生活等緊急支援交付金とい
うことで交付がされます。来年度策定します下呂市版の総合戦略に向け、この地方創生先行型の
事業として、現在検討させていただいておりますものの中に、木材の活用の拡大、新規就農者の
ための生活環境整備、中にはアユなどの特産品の活用というようなことで、第一次産業の振興に
向けたもの。それから移住・定住促進に向けたもの。この中には空き家とか空き店舗等の対応も
あるかと思います。それから観光客の皆さんを中心としましたWi-Fi等の通信環境の整備、
それから一番大事なところかもしれませんが、結婚、それから出会いの場の支援ということで、
現在検討をさせていただいております。
先ほど市長が申しましたように、しごと・ひと・まち創生の中で、いろいろないい環境をつく
っていくということが大事なところでございます。ある種、施策に横断的な連携を持たせながら
やっていくということになります。地域における産業、雇用、企業等の技術開発など、産官学金
労など、各種団体の御意見を伺いながら来年度の計画づくりを進めてまいりたいと思っておりま
すので、よろしくお願いいたします。以上でございます。
〔16番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
16番 二村勝己君。
○16番(二村勝己君)
下呂市にはいろいろな資源があるということを私は思っております。いわゆる小坂の滝でもそ
うですし、馬瀬川もそうですし、東海の水がめの岩屋ダム、そして温泉というようなことで資源
がある。これをいかに生かしていくということも大事なことではないだろうかと思っております。
それで、観光というと何か泊まる人が観光だというようなふうに見たり、それから見て歩くこ
とが観光だという考えも、これも間違ってはいないんですけれども、やはり滞在型の観光でなき
ゃ私はだめだと。どうしてかというと、経済効果を高めることに取り組まないと、ごみだけを置
いていくというようなことでは、これはとても観光につながっていかないと、経済効果が高まら
ないと私は思います。
その中でいつも何回か提言もしてきたんですが、大事な川がある。馬瀬川、この飛騨川、そう
-168-
いったものの有効活用というとおかしいことですが、漁業組合だけに任せないで、漁業組合を応
援してやってほしいんですよ。
なぜかというと、今釣り人口も減ってきたとかということもございますけれども、優秀な遡上
のアユ、昔は遡上のアユを入れておったんですが、そういうアユを応援してやるようなことも、
買って放流してやる、そういったことも一つの応援だろうと思いますし、それからこの前、病院
の跡地へ介護施設が来るというようなことでございます。温泉を利用したところをやる。温泉を
利用してそういったような施設をつくるということになれば、これは資源を生かして経済効果を
高めることになる。雇用から食材から発生することですから、そういうようなことも取り組んで
いかないかんということを私は思っております。
それから下呂市には谷川が非常に多いわけでございます。私はいつも手前の店員さんに、これ
を利用して小水力発電を試み、そして停電になったときそれを利用することができるかもしれん
し、そして花火を土曜日の晩、10分ほどやって、これが誘客につながるというような思いもない
わけではないですけれども、やはり下呂のまちにおいては、合掌村からずうっと駅までイルミネ
ーションをつけて、そして一晩中これによって照らすというようなことも一つの方策だと私は思
っておるんですよ。ですから、下呂市が取り組めることは、こんなことを言って申しわけないけ
ど、幸田なんかへ行ってこの12月を見ると、昼の12時には日が陰ってしまっている。そんなとこ
ろで太陽光をやったってなかなか電気は起きない。馬瀬あたりでもやってみえるけど、まだ雪が
かぶって全然発揮できないというようなことでございますので、これは雨の日、夜、曇りには全
然発電はしませんから、そういうようなことに取り組む姿勢がないと、これは単にやってやると
か、そういうことじゃない。下呂市の将来を見据えて取り組むことだと私は思っておりますので、
そういうことにも取り組んでほしいという願いを持っておるところです。
第2次総合計画の中もまだ全部把握したんじゃないですけれども、美しい水を守ると、これは
結構なことでいいですけど、その川をいかに生かしてそこへ釣り客が来る。その釣り客と旅館と
タイアップして、そこへ引き続いて来た人に旅館が何らかの後押しをする。そして家族がついて
くる方もあるわけなんですが、そういった人の配慮、そして1泊すればそこに割引のようなこと
も設けておく。これは漁業組合だけではできないことなんですよ。ですから、そういう観光には
団体が一緒になって取り組む姿勢をやっていかないと、今までどおりのことで来そうなものだと
いったって、なかなか人がふえる、どこでも競争でこれは取り組んでいるところですから、そう
いう体制づくりをしていかなだめだと。そして滞在型ということは、経済効果が高まるというこ
とを私は思っております。それで、見る観光も大事なことですけれども、いわゆる体験する観光、
これにも力を入れていかないかんということを私は思いますので、そういう取り組みをお願いし
たいと思います。
それから、下呂のまちは非常に用地が少ない、土地がない。これは仕方のないことなんですけ
れども、もしそういう空き地のような、今の病院跡地もそうなんですが、バスが来てもとめると
ころがないようなことではいかんと。
-169-
私は、けさの新聞に白川郷の白川村ではバスのターミナルをつくるんだというような計画がさ
れていると。それは北陸新幹線が来るということで、そこからバスの乗り入れがあるということ
になるとバスがとまるところが必要である。下呂はバスをとめるところもないような狭いところ
です。観光客が来てもとめるところもないというような、こんな狭いところでどうするかと。そ
れはやっぱりそういうものがあれば、それに取り組んでやっていかないかんと私は思います。考
え方をお聞きします。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
観光のことについて今御意見をいただきましたし、またまちづくりも地域づくりもそうであり
ますが、下呂市におきましては、観光につきまして、平成22年から第1次観光計画をつくりまし
て、今年度で終わりということで、新たな2次計画をつくっていくわけでございます。
1期の計画の中でも、やはり地域の資源を、また人を生かしていく。まず私も人が大事だと思
います。特に馬瀬におきましては、馬瀬地方自然公園づくり委員会を中心としていろんな取り組
みをされております。また、美しい村連合の活動もしておりますし、また水辺の館を中心とした
活動をされておることも存じておりますし、一生懸命やっておられる。また、昨年の秋も名古屋
の堀川の皆さんが馬瀬を訪れられた。これは馬瀬が岩屋ダムの上流のいわゆる水源地であるから
大事にしていこうということで、西村地区の皆さんと交流を図られたわけであります。
これは行政がというよりも、私たちも名古屋市とのつき合いはありますけれども、やはりそう
いった名古屋市の市民の人たちが、水辺を、水源地を大事にしようということで、今つき合いが
始まってきておるわけでありますから、こういう動きを大切にしていきたいということでござい
ますし、また馬瀬のアユにつきましても、先般の馬瀬地方自然公園づくり委員会の10周年のとき
にも、美しい村ももちろんであるけど、おいしい村をつくっていこうと。これはいわゆる馬瀬の
産物、代表的なものがアユでありますが、それを活用してブランド化していこうというような動
きがあるわけであります。
そしてまた、ほかのことでありますが、例えば小坂の高トレでも、やはりあそこを運営しよう
とする人があって、今高トレが動いておるわけでありますから、行政が全てやれるわけではござ
いませんが、そうした活動する人たちを支援する、大切にしていくことが、これから観光にとっ
ても大事なことではないかということを思っております。
〔16番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
16番 二村勝己君。
○16番(二村勝己君)
このふるさと創生、地域振興ということにつきましては、平成になったころですが1億創生と
いうようなことで1億円をやる、各市町村でどんなことにも使ってもいいが、地域が発展するた
-170-
めの策をやれというようなことでしたが、この下呂市ですけど、益田郡は、下呂は除いて皆温泉
を掘削して、温泉で地域を、そして観光客を、経済効果を高めようとして取り組まれたところで
す。それが今に至って本当によかったということを思っておりますが、やはり金のかかること、
かからないことがございますけれども、やはり取り組む姿勢があるかないかでこれは決まってく
ることでございます。ですから、そういった団体とも密接な関係を持ちながら、この地域振興、
そしてふるさと地方創生というようないい言葉に乗って、このチャンスを物にしていただきたい
ということを願って質問を終わります。
○議長(中島達也君)
以上で、16番
二村勝己君の一般質問を終わります。
続いて、8番
伊藤嚴悟君。
○8番(伊藤嚴悟君)
一般質問をさせていただきます。
ことしは戦後70年目を迎える年になりました。そうした中で、シリアでは戦争が起きておりま
す。我々の日本人、邦人2人がISによって殺害をされました。大変悲惨な映像が映ってまいり
ました。
そして、ことしに入って、大学生が知り合いの年配の女性を殺してみたいから殺すというよう
な事件が起きております。
昨今では、少年が年下の少年をあのような悲惨なやり方で殺すという事件が起きております。
私は上村君、そしてそれぞれお亡くなりになった皆様方に対して、心から御冥福をお祈り申し上
げたいと、そのように思います。この上村君の事件については、通告はしておりませんけれども、
教育長の見解をお聞きしたいと思います。
そこで、下呂市は合併をして11年目を迎える年になりました。そうした中で、合併当時のこと
を思い出しますと、まさしくクリーンセンターの建てかえが大きな合併協議会での懸案として、
合併特例10年間のうちに建設をしなければならないという議論をしたという記憶があります。し
かしながら、なかなか計画が進まず、特例が5年延長したことによってようやく計画が軌道に乗
ってきたという報告を受けております。
そうした中で、住民の皆様を初め、それぞれのそのときの役員の方々、大変御苦労をされたと
いう記憶があります。市長みずからがあそこに決める、ここに決めるということをこの会場で発
言をされたという記憶もあります。そういう経緯を踏む中で、私は今のところに建物を建てかえ
させていただけるという環境をやむを得ず苦渋の選択で決断をされた住民の皆様方には、心から
敬意と感謝を申し上げるものであります。したがいまして、私が通告しております案件について、
答弁をしていただきたいと思います。
それと当時に、この環境問題は、東北の地震でも見られるように大変大きな幅の広い問題でご
ざいまして、今現在、原発の影響によって強制退去をしておられるのが7万9,000人まだ見える
わけであります。そして、先般では、第2号の原子力発電所の屋根から放射能に汚染された雨水
-171-
が流れておったと。そして、漁業関係者は、ようやく漁業に対しての情熱を持ってやろうかとい
うやさきにこのようなことが起きたということで報道されております。したがいまして、このク
リーンセンターについてはしっかりとした安全対策が必要であろうと、こういう経緯から見ても
感じておるわけでございます。
それから2つ目の質問につきましては、私もその年になりましたけれども、今、日本で認知症
の将来に対する不安が大変広がっております。これから800万人とも25年には言われております
けれども、私はやはり今の予算議会を通じて思いますことは、予測のできることは早く手を打っ
て、そして5年、10年先を見据えて対策を始めておくのが、過去の事例を踏まえても、我々がし
っかりと取り組んでいかなければならないことだということを痛感いたしております。
今現在、下呂市の人口は3万5,000を切りました。先般の10年先の見通しでは、3万人を切る
という予測が出ております。昨年お亡くなりになられた方々は五百数十名見え、そして誕生され
た子供さんたちは二百数十名と、こういう数字が出ておる。この数字を見た限り、私どもはこれ
から10年先、今社会問題になっております認知症に対し、しっかりとした対策と施策を事前に進
めていくのが今の責務であろうというふうに思いますので、どうかこの2点について答弁をよろ
しくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
それでは、最初の質問に対する答弁をお願いします。
環境部長。
○環境部長(今井弘司君)
まず新クリーンセンターの建設におけます進捗状況についてでございますけれども、ことし4
月に行う予定をしております入札公告のための資料づくりを行っております。資料としましては
入札説明書、落札候補者選定基準書、発注仕様書、提出書類様式集でございます。
新クリーンセンター整備事業総合評価技術委員会、メンバーは学識経験者としまして、大学の
教授2名に参加していただき5名で構成しておりますが、先ほど申しました入札説明書、落札候
補者選定基準書、発注仕様書等につきまして、環境に配慮した施設、安全・安心な施設、経済
的・効率的な施設を目指し、検討を行っております。
2つ目の安全基準につきましては、現在検討中の仕様書の中でうたっておりまして、公害防止
基準といたしまして、排出ガス基準値としまして、ばいじん量、硫黄酸化物、塩化水素、窒素酸
化物、一酸化炭素、ダイオキシン類等につきまして、国・県より厳しい市独自の基準値としまし
て、特にダイオキシン類につきましては、国の基準値5に対しまして、50分の1の0.1としてい
きたいとして現在検討をしております。
騒音基準、振動基準は国の基準値を、悪臭基準、飛灰処理物の排出基準、焼却残渣のダイオキ
シン類含有量、そして作業環境のダイオキシン類濃度につきましては、国の基準値でいきたいと
いうことで検討を行っております。
3番目の地元住民とのコンセンサスにつきましては、地元3地区、これは小川区大渕町内会、
-172-
そして少ケ野区三原町内会、宮地区川下町内会でございますが、代表者で構成をしております下
呂市クリーンセンター運営協議会におきまして、先ほど申しました新クリーンセンター整備事業
総合評価技術委員会において諮っております内容を報告しながら、主に地域との公害防止協定に
つきまして協議を行っております。特に先ほど申し上げましたダイオキシン類の基準値につきま
しては、各地域に持ち帰って協議をしていただいている状況でございます。
また、大渕町内会から昨年9月に地域振興策についての追加要望がございましたので、12月回
答を行い、1月の町内総会におきまして説明をしました。現在、地元町内会役員会において協議
を進めていただいております。
三原町内会の地域振興策につきましては、補正対応にてできることから順次行っておるという
ことでございます。また、川下町内会の地域振興策であります水道の整備につきましては、本年
度設計を行い、新年度工事に着手、完成する予定でおります。
4番目のクリーンセンター整備の今後のスケジュールと完成予定時期についてでございますけ
れども、今後のスケジュールでございますが、4月に入札公告を行い、参加申し出があった業者
の資格審査、提案書類の審査を行いまして、11月に落札者を総合評価により決定し、12月議会で
承認をいただき契約、実施設計を行い、平成28年4月工事に着手、平成30年12月に完成し、試運
転を行い、平成31年4月稼働の予定でございます。
○議長(中島達也君)
続いて、教育長。
○教育長(大屋哲治君)
中学校1年生という若さで遼太君が命を失うという事件がございました。本当にどうそのこと
の考え方を述べるかということが難しいほど、私も衝撃的でございました。
また、単にこの事件だけではなしに、今までもそういった類いの事件があって、本当に命とい
うことについて一体どういう考え方で臨んでいるのかということをそのたびごとに考えるわけで
すけれども、今回のことについてもいたたまれないことであります。
このことについて考えると、当然命の大切さについては、全ての人間が大人も子供も考えなけ
ればならないということで、例えば一つの面で言うと学校教育について考えていけば、その中で
命の道徳教育であるとか、命の大切さであるとか、そういったことについて、子供たちにそれぞ
れの学年、年齢に応じて指導をしておる、教育をしておるわけですけれども、それと同じように
家庭においても、社会においても、地域においても、全ての人間が一つの方向に向かって、命を
大事にするという方向に向かっていかなければならない。お互いの命はみんなのものであるとい
うことでやっていかなければならないということが当然のことなんですが、どうもこの件に関し
ては、本当に命を十分に考えない、普通のこととして処してしまった、そんな感じが見てとれま
す。遼太君が抜けたいと思う気持ちがなかなか果たせなかったということも大きな大きな課題で
あろうかというふうに思います。
一方で18歳の少年、あるいはそれを取り巻く少年たち、この子たちの充実感が、本来は我々大
-173-
人が導いてやるべきものではなかったかと、そういった点も一つはあります。常に申し上げてい
るのは、過ちは当然あるわけでございますけれども、そういったことに対して、もっと違う面で
の人生を生きる充実感を感じさせることができる大人でなければいけないという面もあるんでは
ないかなあということを考えております。
情報が十分、私どもには伝わってこないところがありますので、まだまだ深いものが双方にと
ってあるんではないかと思いますけれども、とにかく遼太君の命が失われたと。今回の件に関し
ては、本当に悲しい思いでいっぱいでございます。十分ではございませんが、以上でございます。
○議長(中島達也君)
環境部長。
○環境部長(今井弘司君)
先ほど答弁しました2番目の安全基準につきまして、騒音基準と振動基準につきまして、国の
基準という発言をしたということですが、県の基準を使っておりますので、訂正をさせていただ
きます。
〔8番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
8番 伊藤嚴悟君。
○8番(伊藤嚴悟君)
まずはクリーンセンターについてですけれども、皆さん、思い返していただきたいと思います
が、私の聞くところによりますと、旧下呂町のときの処理施設を含めると、大方半世紀にわたっ
てあの地域にあるということで、私は本当にあそこの住民の皆様方の立場になって考えると、や
はり大変不安な気持ちで今回了解をされたんだなあと。この気持ちをやっぱりしっかりと大事に
して我々は受けとめていかなきゃいけないなあという思いであります。
それで、部長はたしか5年ぐらい環境部長を務めてみえるんではないかなあという思いをして
おるんですけれども、非常に苦労もあったと思います。よくぞここまで計画が具体的になるよう
な準備をしていただいたなあと。そういう意味では苦労に対して敬意を表しますが、どうかこれ
が31年完成というお話でございました。円滑に、そして住民の皆さんにしっかり安心していただ
けるような安全基準をしっかり守って、そしてなおかつ国の公共電力でというような会社ですら
あのようなことをやっておるということを考えると、本当に安全をしっかりと基準をクリアして、
住民の皆さんに安心していただけるような手法をとっていただきたい、そういう私なりのお願い
をしておきます。それについて。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
何回かこの件に関しましても答弁してきております。
本当に地元の皆さんの御苦労があって、苦渋の決断で現在地での新クリーンセンター建設を認
-174-
めていただいたということは、本当にありがたく思っております。
議員が言われましたように、現在のクリーンセンターは平成5年の稼働であります。これは益
田広域連合であります。それ以前の年代はちょっと今正確には言えませんが、言われましたよう
に半世紀にわたってのクリーンセンターの場所があそこにあるということでありますから、本当
に安全基準といいますか、そういったものを守りながら、環境を守りながら、そういった工事を
しながら、また稼働していかなければならないと思っております。
〔8番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
8番 伊藤嚴悟君。
○8番(伊藤嚴悟君)
どうかよろしくお願いをいたします。
先ほど教育長の答弁をいただきました。あのような悲しい出来事が起きたという事実を踏まえ
ると、我々が想像を絶するような、子供たちの中にもそういう問題があるのかなあと、こういう
思いでおります。本当に命の大切さ、それは今のイスラム国の問題もそうですし、そして大学生
の事件もそうですけれども、やっぱり我々はいま一度、命のとうとさと平和の大切さというもの
を、今この時期を踏まえてさらに再度認識をしっかりしていかなければならない責任がある、こ
ういうことを痛感した次第であります。
私はそこで一言、教育長にお願いというか思いを伝えますと、やはり今の18、17の子供たちと、
そして今の13歳の子供、そういう関係を見ますと、やはりそういうようなつながりの中には、
我々大人がしっかり目配りをしていくという気持ちも大事じゃないかなあ。あそこでああいうふ
うにして集まっておるけれども、そういう中で、我々はしっかりと目配りを持ちながら子供たち
の行動を見詰めていくということが、今回のあの事件を通して私なりに痛感した次第であります。
どうかそういう意味で、もう二度とああいう悲しい事件がないようなふうに、みんなで気をつ
けていくということを再認識した事件だというふうに思いますし、その悲しみは、ただ被害者の
子供だけでなくして、加害者の方々、そのまた友達の方々、子供たち、多くの多くの人たちにこ
の悲しい思いが将来つながっていくということを考えていかないと、ただ3人の問題というもの
ではないんだということを我々はしっかりと認識して、見守っていかないかんということを思う
次第であります。それに対して教育長の思いをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(中島達也君)
伊藤議員、教育長、これは通告にない案件ですので、次の本来の議論に戻したいと思いますが。
次に行ってよろしいですか。
○8番(伊藤嚴悟君)
はい。
○議長(中島達也君)
じゃあ2番目の答弁をお願いします。
-175-
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
2番目の質問で、認知症支援対策ということで3つほどいただいております。
まず最初に、認知症サポーターの実績と今後の目標ということでございます。
認知症サポーターとは、平成17年から始まった厚生労働省が行う、認知症を知り、地域をつく
るキャンペーンの認知症サポーター100万人キャラバン事業ということで、認知症サポーター養
成講座が行われ、それを受けた方が認知症サポーターであります。
認知症サポーターには何か特別にやってもらうというものではなく、認知症を正しく理解をし
てもらい、認知症の人や家族を温かく見守る応援者になっていただくものという内容で、自分で
できる範囲の中でボランティア活動をしていただくということでございます。
平成26年12月末には、下呂市では1,521人の方が受講していただいております。議会の皆様に
も受講していただきました。そして、こういうオレンジリングというものを渡させていただきま
した。ちなみに全国では、26年12月末現在では569万人ほどの方が受講されております。また、
認知症サポーター養成講座を開催し、講師役を務めていただく方をキャラバンメイトと言い、現
在下呂市では30名の方が登録をいただいております。
第5期の介護保険事業計画、平成24年から26年には目標を1,000人ということで設定して、地
域開催や民生委員、児童委員の皆さん、希望するシニアクラブ、介護予防サロン等の団体で実施
し、目標を達成することができました。
第6期介護保険事業計画、これは27年から29年ですけれども、こちらのほうでは、受講者の累
計を2,500人、期間中1,000人というような目標を立て、計画させていただきました。今後は福祉
にかかわる組織、地域の方に加え、市内の事業者、職域での研修など、また出前講座等を活用し
ながら広げていきたいと思います。さらに小・中学生のころから認知症を知ってもらうというこ
とで、現在教育委員会を通じ、市の校長会で提案をし、どのような方法が効果的に行われるかと
いうことで、現在協議をしているところでございます。
また、キャラバンメイトもようやく30人となりまして、この2月9日には初めてキャラバンメ
イトの方が集まっていただいて、キャラバンメイトの会議をしておりまして、そこでどういう形
で例えば小学校の講座に協力いただけるとか、そのようないろいろな協議をしていただいたとこ
ろでございます。
次に、認知症支援対策と体制整備という点でございます。
認知症の有病率は厚生労働省の研究班が発表した資料では、先ほど議員も言われましたように、
2012年時点で65歳以上の方の15%、460万人であると推計されております。さらに認知症になる
可能性がある認知症予備分、軽度の認知障害の方の高齢者が約400万人ということで合わせて800
万人、認知症800万人時代と言われているような状況であります。また、団塊の世代の方が75歳
以上となる2025年には、65歳以上の5人に1人、700万人が認知症になると推計されております。
また、昨年11月、東京で認知症サミットが開催されたり、認知症行方不明者1万人というよう
-176-
な報道がされる中で、認知症という課題が非常に大きく取り上げられるようになりまして、2月
24日にはNHKで認知症キャンペーンというようなことで、「認知症
わたしたちにできるこ
と」をテーマにした番組が放映される中で、認知症に対するいろいろな意見が寄せられたものを
見ました。
下呂市では、平成26年9月末現在の認定者数が2,072人いらっしゃいますが、主治医の意見書
の認知症高齢者の日常生活の自立度で、日常生活に支障を来すような症状や行動の見られる方が
1,235人となっております。平成20年9月に比べると418人増加しております。また、その8割が
75歳以上であり、今後75歳以上の人口がふえることに伴い、認知症高齢者も徐々にふえていくと
いうような見込みをしております。
また、第6期介護保険事業計画の中では、標準的な認知症ケアパスの作成、普及と認知症の早
期診断、早期治療、対応などの構築を図っていくことが必要であるということで計画をしており
ます。
最初に申し上げました認知症ケアパスとは、認知症の人やその家族が認知症と疑われる症状が
発生した場合に、いつ、どこで、どのような医療や介護のサービスを受ければよいかが理解でき
るよう、認知症の状況に応じた適切なサービス提供の流れを作成し、普及を図っていくものでご
ざいます。下呂市としては、モデル地区を設定し、作成した認知症ケアパスを見直しながら、下
呂市に適した認知症ケアパスを作成していく予定でございます。
次に、認知症の早期診療、発見という点では、医療と介護との連携のもとに認知症の人や家族
に対して個別の訪問を行い、適当な支援を行う専門員や専門職から成る認知症初期集中支援チー
ムを設置し、医療機関、介護サービス事業所や地域の支援機関をつなぐ対応や認知症の人や家族
を支援する相談業務を行う、これも認知症地域支援推進員という方を設置し、その方と先ほど申
しました認知症初期集中支援チームが連携をとりながら対応をしていくというような形で、計画
上は平成30年4月からの実施をめどにはしておりますんですが、現在、認知症支援チームを構成
するメンバーとしては、認知症サポーター医という方が必要になりますので、その方が下呂市に
は今1名しかいらっしゃらないので、3月にその方にいろいろ御相談をしながら進めていくとい
うような取り組みをさせていただきたいと思いますし、現在下呂温泉病院、南ひだせせらぎ病院
の協力を得ながら設置に向けて動いているところであります。
次に、3番目の家族支援体制の具体策についてということでございますが、国においては、認
知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で暮らし続けるこ
とができる社会の実現を目指すことを目標にしております。認知症の人とその家族が住みなれた
地域で暮らし続けることができるように地域の理解を深めるために、引き続き認知症サポーター
養成講座は続けていきたいと思っております。
また、下呂市地域包括支援センターの総合相談事業では、認知症に関する相談もふえてきてお
り、安心して相談できる体制を引き続き維持していきたいと思っております。また、家族の方に
対しては、介護知識、意見、情報交換の場として家族介護教室を行っております。つい最近では、
-177-
11月に在宅支援する認知症の方の介護に対する支援についてをテーマにして、家族の方22名、介
護関係者24名が参加して教室を開催したところであります。
また、第6期介護保険事業計画において、認知症初期集中支援チームや認知症地域支援員を設
置することにより、認知症の人や家族の支援する相談体制を強化し、初期の認知症の人や家族が
安心して過ごせ、気楽に相談できるような、また認知症カフェの設置等も検討していきたいと思
っております。以上です。
〔8番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
8番 伊藤嚴悟君。
○8番(伊藤嚴悟君)
今、部長から下呂市の実態と考え方をお聞きさせていただきました。
私は、行政はスピード感を持って事に対応していくというのが一番大切だというふうに思って
おります。したがいまして、この問題は一日も早く具体的に取り組んでいくということが大事で
はないかというふうに思っております。
先般ニュースで、美濃加茂市でも実際に認知症のモデルをつくって訓練をしておるのが報道さ
れておりました。私は、我々下呂市民が実感としてそういう対応をしていくには、やはり身近に
そういうことを感じられる経験があってこそいろいろな関心が高まっていく、そういうものでは
ないかなあと思います。飛騨地方で唯一、高山市ではカフェを開催されたというニュースが新聞
に出ておりました。
私どもも身につまされる年になってきましたので、私も市長もそうですし、同じ年の人が随分
見えるんですけれども、我々はやはりこういう問題についてはなるべく隠したいというような気
持ちが、どうしても家族も含めて生まれてくるんではないかなあというふうに思いますので、こ
れは現実的な社会の問題として、みんなが共通の意識で捉えていって、早期発見をし、そういう
相談員をしっかりと地域地域に人数を確保して、そういう意味での対策を具体的にとっていく必
要性があるんではないかなあと。
それで、国のほうでも新オレンジプランというようなことを言っておられまして、予算もこと
しはふえております。これは非常にある意味で国民的な新しい社会的問題として捉えていく、そ
の選択として、下呂市は具体的に早期にそういうことに着手をして、そして一つの住みよい下呂
市のイメージづくりにも大切な役割を果たしていく。そして、それに伴って若者や子供たちにな
るべく負担がかからないような環境づくりを、こういう問題を一つ捉えてもやっていくというこ
とが、下呂市が住みやすく、そして心豊かな市民性のまちになる。
確かに経済的な発展も大事ですけれども、私はこれからの社会は、ともにきずなを深めて、思
いやりの心でみんなが生活していける、そういう雰囲気のまちだ。こういうものをしっかりと目
指してまちづくりをやっていくことが大事ではないかなあというふうに思います。それがすなわ
ち、言いかえれば子供たちや若者が自信と誇りを持って住みたいまち下呂というふうに、長い生
-178-
活環境の中から育っていって、大人になっても下呂市に定住していただける、そういうような環
境をぜひとも具体的に進めていってもらいたい、そういうことを強く思っております。これに対
しての答弁をいただきたいと思います。
○議長(中島達也君)
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
まさに伊藤議員の言われるとおりでありますし、先ほど2025年には5人に1人が認知症という
ようなことを申しましたけれども、これは逆に捉えると5人のうち4人は認知症じゃないわけで
ございますので、そういう元気な方がNPOをつくっていただくとか、今度は同じ老人でも支え
る側、見守っていただくような仕組みをつくっていくことがこれから必要かなあと思っておりま
すし、高齢者の方が元気に生き生きといろいろ取り組まれる様子を見ていただくことが活気にも
つながっていくと思いますので、在宅の介護を進めていく上ではそのような仕組みづくりという
のが必要でありますので、そのような形の取り組みも計画の中には入れておりますので、そうい
うふうな方向で進んでいきたいと思います。以上です。
〔8番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
8番 伊藤嚴悟君。
○8番(伊藤嚴悟君)
今の部長の考え方、私もそういう方向でぜひ進めていただきたいと思います。
一つの例を挙げますと、やはり認知症になられた方はわからないわけですね、ある意味で。で
き得る限り家庭で、そして地域で生活ができるフォローをしっかりと行政が対応していくと。こ
ういう環境づくりと雰囲気づくりをしていくことがまさしく予防にもなり、そしてそういう方々
を一人でもふやさない環境づくりに、これこそまさに先駆けて下呂市が対応していくという姿勢
で、この予算でこれからの環境の中で人づくり、それをサポートする人づくり、そういう人たち
にもしっかりと理解を得られて、協力を願えるような環境をつくっていただいて、少しでもそう
いう数が減るような、抑えられるような施策を早目から手を打ってやっていただきたい、お願い
をしまして質問を終わります。
○議長(中島達也君)
以上で、8番
伊藤嚴悟君の一般質問を終わります。
休憩いたします。再開は11時30分といたします。
○議長(中島達也君)
休憩前に引き続き一般質問を行います。
2番 今井政良君。
-179-
午前11時16分
休憩
午前11時30分
再開
○2番(今井政良君)
2番 今井政良です。
議長の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
私は何度かこの下呂市の人口減少、少子・高齢化というようなことで質問をさせていただきま
したけれども、今回もさせていただきます。
まず、質問に入る前に、下呂市の人口動向を見ました。下呂市の将来人口を、住民台帳9月末
現在でコーホート変化率で推計した資料をもとに報告します。
平成26年の年少人口、ゼロ歳から14歳の人口につきましては4,011人、全体の11.4%でありま
す。平成37年、2,896人で全体の10.2%となります。1,115人の減少になります。平成26年の生産
年齢人口は、15歳から64歳でありますが1万8,568人、全体の52.9%、平成37年の生産人口は1
万3,805人で全体の48.5%、4,763人の減少となります。
平成26年の前期高齢者人口、65歳から74歳の方でありますが5,390人、全体の15.4%、平成37
年の前期高齢者は4,379人と全体の15.4%であります。1,011人の減少となります。平成26年の後
期高齢者人口、75歳以上でありますが7,119人、全体の20.3%、平成37年の後期高齢者人口は
7,398人と全体の25.9%に当たります。後期高齢者人口だけが279人の増加となるこの下呂市であ
ります。
下呂市の平成26年全世帯数1万2,426戸のうち、単身高齢者世帯1,910戸あります。また、高齢
者のみ世帯数でありますが、1,712戸であります。そういったようなことから、今後高齢者世帯
の割合がふえていくと予測されます。これらの数字から見ても、市として少子・高齢化対策に重
点を置き、思い切った政策が重要と思われます。こんな観点から、大きく4項目について質問を
いたします。
1つ目としまして、少子・高齢化に向けた市の支援策についてお伺いいたします。5点伺いま
す。出産・子育て支援の観点から、就業・就農支援の観点から、移住・定住支援の観点から、認
知症対策について、在宅介護支援について、5点お伺いいたします。
大きく2点目としまして、市内保育園の現状と今後の運営方針についてであります。2点ほど
お伺いいたします。未満児保育と3歳児以上の保育の現状について、2点目としまして、統合等
も含めた今後の運営方針についてお伺いいたします。
3点目でありますが、地方創生事業について、市長の考えと市の取り組みについてお伺いいた
します。
4つ目として、今話題となっております庁舎整備に伴う振興事務所、竹原出張所についての方
針と方向性について、3点ほどお伺いいたします。
1つ目としまして、新庁舎整備説明会での市民の意見をどのように市長は受けとめられたのか、
お伺いいたします。
2点目としまして、新庁舎整備によって現庁舎、振興事務所の解体工事費、耐震化等をやった
場合の工事費はどのぐらいかかるのか。説明会では余り細かく説明がされませんでしたので、こ
-180-
の場をかりてお伺いいたします。また、解体された場合、跡地利用としての考えについてお伺い
いたします。
今回4項目、多品目にわたっておりますので、簡潔・明瞭に一括で答弁をお願いします。
○議長(中島達也君)
それでは、順次答弁をお願いします。
まず最初に、福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
最初の少子・高齢化に向けた市の支援策についてということで、少子化の中でも出産、子育て
支援の観点からということでございます。
平成24年度に子ども・子育て支援法が成立しまして、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て
支援の量や質の向上を進めるために、平成27年度4月から子ども・子育て新支援制度がスタート
いたします。
この中では、今までの保育における保育に欠けるから保育を必要とする家庭を支援する仕組み
に変わります。従来の保育園に加え小規模保育事業、19人までの未満保育や事業所内保育事業に
対する支援も行われるようになります。利用者は、そういう意味では多様な施設の中から選択で
きる仕組みとなっていくわけでございます。
下呂市では、現在子ども・子育て会議において、下呂市子ども・子育て支援事業計画を策定し、
平成29年をめどに認定こども園化や園児数の減少に伴う保育園の方向性を検討していきたいと思
います。また、安心して育児休業が取得でき、スムーズな職場復帰が図れるような雇用環境の整
備、支援につながるよう予約入園制度とか、国が進める放課後子ども総合プランに基づき、平成
31年度までに全小学校区での放課後児童クラブ、学童保育の開設が求められていることから、学
校や教育委員会との協議を重ねながら、将来的には全校区の設置を目指し、検討をしていきたい
と思っております。
どちらにしましても、子供を安心して産み育てることができる地域をいかにしてつくっていく
かということが重要でありまして、結婚、出産、子育てといったライフステージの中で切れ目の
ない支援を継続していくことが大切であると考えます。
また、今後の子育て支援については、「みんなで子育て
子育ちを支えるまち
下呂市」を基
本理念に策定しました下呂市子ども・子育て支援事業計画をもとにしながら、施策の確実な推進
を進めていきたいと考えております。以上です。
○議長(中島達也君)
次に、農林部長。
○農林部長(中島義彦君)
私のほうからは、就農ということで答弁をさせていただきます。
平成19年度から本年度までの市内へ新規就農者は19名でございます。内訳といたしましては、
蔬菜11名、肉用牛3名、菌床シイタケと蔬菜の複合が2名、水稲1名、水稲と蔬菜の複合が1名、
-181-
花卉1名でございます。
また今後、平成29年度までに我々が把握しておる限りでございますけれども、10名の方が就農
するということを予定しておりまして、先ほどの19名と合わせました29名のうち7名の方は岐阜
県外からの就農者でございます。人数としては小さい数字かもしれませんけれども、名古屋や大
阪といった都市部で開催いたしました就業・就農ガイダンスに参加した成果があらわれ始めてき
ているなということを感じております。
次に、新規就農者に対する支援でございます。
まず国費の補助事業といたしましては、青年給付金事業というものがございます。これは2年
間でございまして、1年間に150万円を新規就農した方に支払うというものでございます。これ
は準備型と言われております。
2番目に青年就農給付金事業、これは経営開始型と言われておるものでございまして、これも
1年間に150万、最長5年間給付されるというものでございます。1番、2番ともに45歳未満と
いう制約があるものでございまして、そのほかに研修指導費等助成事業もございます。
続きまして、県の単独事業といたしましては、就農支援活動サポート事業というものがござい
まして、下呂地域担い手育成総合支援協議会に対しまして、就農のPR、レリーフの作成とか、
就農ガイダンス活動に対する支援をいただいております。
あすなろ農業塾実施事業というものがございまして、研修生を受け入れました先進農家に対し
て、指導費の一部を助成しておるものでございます。
そして就農支援協力金事業というものがございまして、就農希望者の農地確保を協力農家に対
します1反当たり5万円の支援というものもございます。
最後に、下呂市の独自の支援事業としましては、これは来年度予算にも計上させていただいて
おりますけれども、馬瀬の元青木島教員住宅を下呂市へ新規就農する農業研修生のための住宅と
して本年度耐震診断をいたしました。その結果に基づきました工事を行います。それと県単独の
新規就農者研修施設事業を活用いたしまして、JAが事業主体となって夏秋トマトの研修用ハウ
スを2カ所設置させていただきます。
今後も県・市、JA、農業委員会、認定農業者協議会の5者が強力にタッグを組ませていただ
きまして、下呂市の新規就農の支援や誘導に最善を尽くすとともに、下呂でしかできないきめ細
かい支援や、移住後の親身なアフターフォローに努めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(中島達也君)
次に、観光商工部長。
○観光商工部長(二村文裕君)
それでは、まず観光の観点からお話をさせていただきます。
私ども地域性を有効に活用するために資源のブラッシュアップを行ってきました。その中に農
業体験がございます。今後はこれらの資源に送客をいたしながら、体制の整備を行うとともに、
-182-
農園や地域の生産性を図りたいというふうに考えております。多くの人が訪れることによりまし
て生産性が上がり、就農へとつながるものではないかというふうに考えております。
次に、商工の観点から出ございますが、来年度から市外からの定住をされる就業・就農者に対
して支援を現在総合政策のほうで検討しております。そして、先般行われましたガイダンスでも、
多くの就業・就農者の方に御来場をいただいております。
ただ、12月現在で求人者数が834名、昨年の1.9倍、有効求人倍率が3倍を超えております。こ
れは経済情勢が好転したとは少し言いがたく、市内に人がいないために出会いがないということ
につながるかと思います。そこで、先ほど農林部長のほうからも少しお話がございましたけれど
も、県外のイベントに参加をいたしまして、私どもの情報を提供することで、市内への就業・就
農につながればというふうに思っております。そして、先般のガイダンスでも、その効果が少し
ずつあらわれております。
そして、何よりも最後に、就業・就農につきましては、若者の定住、にぎわいを生み出すため
に大変重要なことでございまして、起業、新たななりわいでございますけれども、それらを含め
まして農林部とともに今後考えていかなければならないというふうに私どもは思っております。
以上でございます。
○議長(中島達也君)
次に、経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
私どものほうの部署といたしましては、市役所の中の組織を横断的に調整するという立場でか
かわりを持たせていただいております。特に移住者の受け入れ体制の整備であったりとか、空き
家・空き地の利用、住宅整備、若者定住に関連します関係課と調整をさせていただきまして、総
合的な対策を講ずるということで今取り組みをさせていただいております。
空き家の紹介等につきましては、一番大きな課題となりますのが、やはり地域の皆さんの受け
入れ体制、受け入れの了解、それから受け入れられる場所に住む皆さんに、まずは御理解がない
と定住にはつながらないということでございます。逆に移住を希望される方々に対しましても、
この下呂の地での近所づき合いであったりとか、自治会活動であったりとか、しっかりそのあた
りを理解していただきながら、了解された上で移住をしていただくというようなことが大切かな
あということでございます。お互いの情報交換がしっかりできる仕組みづくりということで、現
在取り組みをしております。引き続きこの課題に対しまして、積極的に取り組んでまいりたいと
思っております。
また、空き家の提供等に関しましては、宅地建物取引業協会という協会がございまして、その
飛騨支部のほうとも協議を行っております。基本的には協力がいただけるというふうに伺ってお
りますが、今ほど申し上げました課題等も含め、引き続き協議、調整をさせていただきたいとい
うことで続けてまいりたいと思っております。以上でございます。
○議長(中島達也君)
-183-
次に、高齢者対策の答弁をお願いします。
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
高齢者対策としてでございますが、認知症についてということで、先ほど伊藤議員の質問の中
でお答えした部分と重複するかもしれませんが、下呂市では、昨年、26年9月末で認定者2,072
人いらっしゃって、その中の意見書で日常生活支援自立度の観点から見ますと1,235人の方が認
知症であり、その約8割が75歳以上であるというような状況であります。また、国の資料からす
ると65歳以上の方の15%が認知症有病率ということで、下呂市の10月末人口に当てはめると
1,880人というような予想がされます。
認知症の方への介護給付サービスとしては、認知症対応型通所介護、認知症対応型共同生活介
護、いわゆる認知症グループホームがありまして、これにつきましては、第5期計画の中で小坂
地域と萩原、馬瀬地域で認知症グループホームが整備され、36床ふえ、現在99床、認知症グルー
プホームの床数があります。
平成25年度決算ベースで見た介護給付実績は、認知症対応型の共同生活介護では1億7,878万
4,000円、認知症対応型通所介護では4,038万5,000円という実績でございます。また、認知症対
策事業としまして、認知症を理解する講座の開設のテキスト代、介護支援事業、家族介護者教室
への費用、権利擁護事業の中の成年後見費用等の任意事業という位置づけでの事業を行っており
ます。また、今後の認知症対策としては、第6期介護保険事業計画の中で認知症初期集中支援チ
ーム、認知症地域支援推進員の設置、引き続き認知症サポーター養成講座の開催などを実施して
いく予定でございます。
続きまして、在宅介護支援についてということでございますが、高齢者の多くは在宅での生活
を希望されております。介護が必要となった場合、軽度の方は在宅サービスを利用しながら過ご
せる一方で、重度の方の多くは施設利用サービスをされております。
現在、先ほど議員が言われたように、下呂市の世帯の3割近くが65歳以上の独居、高齢者2人
世帯ということで、この傾向は今後も増加すると考えられておりますが、そのような中で在宅介
護を支えるべき人も減り、高齢化する中で介護が必要になっても住みなれた地域で暮らし続ける
ようにできるためには、在宅介護の整備ということで、市町村が中心となって、介護だけではな
く医療や予防、生活支援、住まいを一体的に提供する地域包括ケアシステムを2025年、平成37年
までに構築していくことが求められております。そのために、第6期介護保険事業計画では地域
の状況に応じた新たなサービスの創出や取り組みを積極的に推進する方向でございます。地域ニ
ーズと資源の把握、多様な主体への協力依頼、関係者のネットワークづくり等を具体的に進めて
いく体制づくり、仕組みづくりが必要でありますし、生活支援コーディネーターや協議体という
ようなものを設けながら検討していきたいと思っております。
また、在宅介護における家族支援の制度としては、任意事業としての家族介護支援事業と在宅
福祉の日常生活用具給付など、いわゆる介護用品クーポン券などを実施しておりまして、今年度
-184-
の実績では、現在248人の方に支給をしたところでございます。
この事業については、介護保険制度の改革の中で事業内容を見直し、在宅で介護する家族にと
って利用効果があるのか、何がいいのかというところも含め検証し、家族介護の慰労に対する制
度に変更することがよいのかも含め、新たな総合事業の中で検討をしていきたいと思っておりま
す。
また、在宅で介護をされている家族の方の精神的、肉体的な負担は非常に大きく、負担を軽減
できるような相談体制や介護サービスのあり方について、引き続き検討を進めてまいりたいと思
います。以上です。
○議長(中島達也君)
続いて、2番目の市内保育園の答弁をお願いします。
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
引き続き2番目の市内保育園の現状と今後の運営についてということで、まず未満児保育と3
歳児以上の保育の現状についてということでございます。
現在、市内の10園のうち7園で未満児保育を実施しております。平成27年2月末の現状で未満
児の入所者総数は101人となっています。しかしながら、新制度の施行に伴い、平成27年度の入
所から就労理由とした基準の下限が下げられたことに伴い、未満児保育の利用の増加が見込まれ
ます。来年度の2次募集の最終段階では、利用者内定者数は平成26年の入所者数を超える117人
の方が申し込みをされております。
こうした現状を踏まえ、地域型保育事業の実施等により受け入れ体制の拡充を図ってまいりま
すが、今後の増加も予想されることから、さらなる量的確保が必要であります。そのために、平
成29年度をめどに未満児総数の30%の受け入れが可能となるような子ども・子育て支援実施計画
に沿って計画的に整備を行う予定です。また、3歳児以上につきましては、2月末で3歳児が
247人、4歳児が268人、5歳児が281人、合わせて796名でございます。
今後の運営方針についてということですが、子ども・子育て支援新制度の施行に合わせて、全
ての3歳児以上のお子さんが保育の必要性の有無に関係なく入所できる環境整備と年代に応じた
教育保育が受けられる体制整備を行う予定です。
その1つが、保育園の認定こども園化です。市内にある60人以上の保育園を幼児期の発育や発
達の違いなどに合わせた保育・幼児教育の提供ができるような年代別クラス編成を行うために保
育所型の認定こども園に移行します。また、それ以外の保育園については、未満児対応の小規模
保育所への移行を検討します。具体的には6園を認定こども園とし、それ以外の4園を認定こど
も園の分園として、この分園保育所に併設する形で小規模保育所を設置します。こういう方法に
よりまして、小規模保育園が通園のステーションとしての機能も持ち合わせ、保護者の送迎に係
る負担軽減と、未満児保育と子育て支援サービスの確保を同時に行うものです。
今後の保育園の運営については、平成27年度から子ども・子育て支援新制度の施行を踏まえ、
-185-
平成25年9月から実施しております子ども・子育て会議を今までに9回行いましたが、そこでの
ニーズ調査、会議での保護者の方々の意見を反映し、策定しました子ども・子育て支援事業計画
を基本とし、質の高い幼児期の学校教育、保育の提供、保育の量拡大・確保と地域の子ども・子
育て支援の施策を進めていきたいと考えております。以上です。
○議長(中島達也君)
次に、3番目の地方創生事業についての答弁をお願いします。
経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
まち・ひと・しごと創生総合戦略における国の長期ビジョン、2060年までの中期展望では、1
つ目に人口減少問題の克服として、人口減少の歯どめと東京一極集中の是正、2つ目に成長力の
確保を掲げており、2019年度までの5年間の基本目標として4つの基本目標を掲げております。
地方においては、国と同じように2060年までを基本とする人口の現状分析と、人口の将来展望
による人口ビジョンの策定と、国と同様に、1つ目が、地方における安定した雇用を創出する。
2つ目が、地方への新しい人の流れをつくる。3つ目が、若い世代の結婚、出産、子育ての希望
をかなえる。4つ目が、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域
を連携するとした4つの基本目標の実現のための具体的な施策を総合戦略として計画することと
されております。
下呂市におきましては、今定例会に上程をさせていただいております平成27年度から実施され
る第2次総合計画により、向こう10年間の下呂市のあるべき姿を捉え、人口減少、行財政改革、
地域づくりを重点プロジェクトに位置づけております。国が示しましたまち・ひと・しごと総合
戦略と同時スタートということもあり、これを機会と捉えて3つの重点プロジェクトの視点から、
国が示した4つの基本目標の実現のために具体的な施策を盛り込んだ下呂市版の総合戦略を計画
として策定してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
次に、4番目の答弁をお願いします。
市長。
○市長(野村
誠君)
4番目の御質問にお答えをいたします。
庁舎整備の市民説明会についてどう捉えておるか、受け取るのかというような御質問でござい
ます。
市内15カ所で市民説明会をしてまいりました。大変寒い中、625名の方が参加いただいたわけ
でございます。大変厳しい御意見もございました。しかしながら、行政全般の事務事業を進めな
がら、特に今の御質問がございました地方創生の下呂市版の総合戦略を立てる中、また第2次総
合計画をあわせて進める中でも、やはりこの時期が庁舎の一本化の整備というのが大切なことで
あると。一般の行政を進めながらも、財政的な観点からも、今庁舎整備をすることが重要である
-186-
と思います。特に31年問題を控えまして下呂市の財政が、これは残念ながら人口減少もあったり
して財政が厳しくなっていく中であっても、合併特例債が平成30年度末まででございますので、
今庁舎の整備に取り組む必要があると考えております。
○議長(中島達也君)
次に、総務部長。
○総務部長(星屋昌弘君)
庁舎に関する2つ目の御質問について、私のほうからお答えします。
新庁舎整備によって現庁舎、振興事務所の解体工事費、それから耐震化工事費はどのぐらいに
なるのかという御質問でございます。
現在、市で考えておる新庁舎整備によって取り壊しを考えておる庁舎としましては、この下呂
庁舎、それから萩原庁舎、小坂振興事務所、馬瀬振興事務所というのが影響してくるというふう
に現在考えております。
この4つの施設の取り壊し費用、これは仮でございます。あくまでも他施設の実績から推計し
た数字でございます。消費税は10%ということで計算をさせてもらっております。4つの施設の
合計の取り壊し費用が2億1,500万を見込んでおります。
それから耐震化でございます。必要最低限の耐震化と、それからリフレッシュ工事を伴った耐
震補強という2つが考えられるかと思います。必要最低限というところで耐震化と、それから屋
根と冷暖房の工事のみを行った場合、この4つの施設の工事費で8億2,100万を考えております。
それからリフレッシュ工事をあわせて行った場合につきましては、14億1,100万を考えておりま
す。
続きまして、跡地利用についての考えというお尋ねでございますが、現在のところ跡地活用に
ついては、特に考えはございません。これはあくまでも基本的な考え方でございますけれども、
公の施設の見直し方針では、各庁舎と振興事務所は存続直営というふうになっておりますけれど
も、統合し、必要でなくなった施設につきましては、基本的には取り壊しをし、活用目的のない
市有地につきましては売却をするということで、市の負担軽減と、それからあと市の有効活用を
図らなければならないということで現在も進めております。建物も含めて売却する場合も考えら
れるかと思います。こうした考え方は、昨年12月定例議会でも一般質問でお答えしました公共施
設等の総合管理計画にも結びつくものであるというふうに考えております。ただし、こうした計
画を進めるには、周辺住民の皆さんとのしっかりとした協議が必要であるということは承知して
おります。以上でございます。
〔2番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
2番 今井政良君。
○2番(今井政良君)
あと10分ほどしかありませんので、再質問させていただきます。
-187-
まず1番目の出産、子育て支援についての提案をしたいと思いますので、よろしくお願いしま
す。
まず、先ほどいろんな事業をやるというようなことで説明は受けましたけれども、私なりに、
今こういった少子・高齢化の社会が迫っておるというようなことで、特に若い世帯、出産、子育
てをされる世帯について、例えば出産時におきましては1人当たり10万円、小学校入学時にも1
人当たり10万円というようなことで、市内で使える商品券で支給をしたらどうかなと。
もう1つについては、未満児保育。特に女性の方が働きながら子育てを100%していただける
ような形の中で、未満児保育料の半額助成、また3歳児以上の保育料の全無料化というようなこ
とも提案をしたいと思いますが、その点、市長、考えはどうですかね。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
少子化対策としてはすばらしい御提案だと思いますので、検討させていただきたいと思います。
それと、私のほうからも今井議員にちょっと御提案したいんですが、議員の地元、三ツ石地区
は大変子供さんが多い、また3世代、4世代が多いと聞いております。竹原地区で出されており
ます農地・水・環境団体の広報紙を見ますと、よく三ツ石地区が取材されておりますけれども、
本当に子供さんが多いわけでありますから、そういったところでも、何か少子化対策につながる
ようなヒントがあるんじゃないかと思いますので、どうかまた御提案をいただければありがたい
と思います。よろしくお願いします。
〔2番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
2番 今井政良君。
○2番(今井政良君)
逆に説明してくれというようなことで光栄に思っておりますので、せっかく資料を持ってきま
したので、私の住んでおる乗政三ツ石の人口比率というようなことで参考にさせてもらって、ま
た今までの事業の中で現在があるんじゃないかなあということで、本当は再質問を準備しておっ
たんですけど、せっかくですので、この場で逆に説明をしたいと思います。
私の住んでいる三ツ石地区につきましては、ゼロ歳から14歳が42名、この2名はことし3月、
4月の春、2名が生まれます。全体で24.9%に当たります。下呂市は先ほど言いましたように全
体で11.4%ということで、2倍以上、このゼロ歳から14歳の人口が多い地区でございます。
また、16歳から64歳につきましては72名ということで、全体の42.6%に当たります。下呂市が
52.9%。65歳から74歳が32名見えます。全体の18.9%ということで、下呂市は15.4です。この差
につきましては、非常に団塊世代の65から68、69、その方が非常に多いということで、このパー
セントが上がっているようになっております。それから75歳以上につきましては23人ということ
で13.6%、下呂市が20.3%ということになっております。
-188-
また、1戸当たりの人口を見ますと、下呂市が2.8人に対して三ツ石は4.7人います。全世帯で
は36戸でございます。下呂市は1万2,426戸。1世帯当たりの子供数につきましては、割ってい
ただくとわかりますが1.17が三ツ石、下呂市は0.32ということで4倍近く子供がいるというよう
なことでわかるかなあと思っております。また、子供については16軒の家族の中で42名見えます
が、1戸当たりで割りますと2.625というようなことで、非常に子供がおります。
過去を振り返ってみますと、私の子供が小学校のときに、平成2年、ちょうど乗政は圃場整備
をするというようなことで、私の地域も圃場整備をやるというようなことで、将来に向けて子供
たちに何を残そうかなというようなことで取り組みました。おまえが委員長をやれというような
ことで、プールとグラウンドを町内で土地を買ってやりました。そのころ三ツ石は旧下呂町であ
りましたけれども、久野川と三ツ石が僻地というようなことで、非常に補助率も高く、あの時分、
非常に財政的にもよかったかなあと思いますけれども、たまたまおやじもあの時分は町会議員を
やっておりましたので、そういった関係もありまして、そういった事業でつくりました。土地と
プールをつくるということで、子供がいない世帯が非常に多かったわけですけれども、何とかみ
んなの力でということで1週間に4日、毎日というようなことで検討をやった覚えもあります。
そういったようなことで、もう今25年たちますけれども、今思いますと、本当にあのときやれ
よと言ってくれた思いが今生きているんじゃないかと思います。あの当時は乗政区へも頭を下げ
て、何とか区としてもお願いできんかなという話もしましたけれども、あの当時、急に4月に思
いついて7月完成というようなことで、本当に急遽の話でしたので、なかなか理解はしていただ
けませんでしたけれども、トンネルで補助事業をいただいてやったというようなことでおります。
それから今、三ツ石、ここにも多面的機能の関係で竹原の農地・水・環境保全会というような
ことで、竹原マップをつくっていただいております。こういったようなことで非常に自然に恵ま
れた地域でありますので、自然を生かした地域づくりがこういった子供につながるんじゃないか
なあと思います。
それから、やはり若い人たちが帰ってきてくれている。去年も3軒の家族が帰ってきてくれま
した。8人ほど人口もふえました。やはりそれは自分たちが生まれた地域だから、自分がまたこ
こで親の面倒も見るというような姿をあらわしたんじゃないかなあと。それとやはり同級生がた
くさんいますので、それも一つの要因ではないかなあと。やはり一人だけで活動できなければ、
友人、同級生、先輩、後輩がいっぱいおるから帰っていって一緒に暮らそうという、そういった
本心がこういった地域につながっているんじゃないかなあと思いますし、また三ツ石は、昔は三
ツ石人と言われまして、本当にどの顔を見ても同じような顔ばかりで、誰がどこの人やわからん
ぐらいでしたけれども、今、いろんな地域からお嫁さんが来ていただいております。本当に活発
で地域になじんでいただいておりますし、地域の方も「おはよう」「おかえり」という声かけが
非常に朝晩響きます。そういったようなことで、地域を守っていただいた成果ではないかなあと
思います。
それから最後に1つ、竹原出張所についてちょっとお願いしますが、現在職員で対応しており
-189-
ますけれども、平成31年度の庁舎、振興事務所の体制整備をされる上で、ぜひ竹原、上原、中原
地区担当として、地域力向上支援員の配置をぜひお願いしたいと思いますが、市長、せっかくで
すので一言お願いします。
○議長(中島達也君)
市長、15秒です。
○市長(野村
誠君)
地元の皆さんの要望とか、そういうことも鑑みながら、担当のほうと検討したいと思います。
○議長(中島達也君)
以上で、2番
今井政良君の一般質問を終わります。
休憩いたします。再開は午後1時といたします。
午後0時10分
休憩
午後1時00分
再開
○議長(中島達也君)
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
11番 吾郷孝枝さん。
なお、資料配付とパネルの持ち込みが求められておりますので、これを許可いたします。
ただいまから資料を配付いたします。
〔資料配付〕
○11番(吾郷孝枝君)
まず最初に、少子化対策、子育て支援について質問をしたいと思います。
ことし成人式を迎えた若者が416人だったのに対し、この1年間の出生数は約200人、この20年
間で半分に減っている。何とかしなければ、こういった心配の声が上がっています。各地域で行
われた庁舎整備の説明会の中でも、市民の方々から人口がどんどん減っている。庁舎をどうする
かより人口減少をどう防ぐかだといった声も多くありました。
こういった声に市長は、新年度からの第2次総合計画の中でしっかり対応していきますと答え
られていました。確かに第2次総合計画の重点施策のトップに人口減少対策、出産、子育てをし
っかり応援しますとあり、経済的な援助を含め、総合的に支援しながら重点的な少子化対策に取
り組みますと明記されています。ところが、中身は、従来の子育て支援をそのまま列記しただけ
かと思えるような中身です。市民説明会で新庁舎にお金を使うよりもっと子育て支援に力を入れ
てほしいという市民に対し、市長は、残念ながらこれまで子育て支援をいろいろやってきました
が、ほとんど効果が上がっていないのが現実ですと、こう答えてみえました。この市長の答えに
は、今後の子育て支援に対する熱意が私は感じ取れませんでした。
県内の多くの自治体では、新年度予算に向けて少子化対策、子育て支援に全力で取り組もうと
しています。例えば、可児市は駅前子育て支援施設や小学校にエアコン設置、海津市の人口対策
定住奨励の商品券交付や、山県市の格安空き家紹介と購入改修500万円上限の半額補助、家賃の
-190-
半額補助、各務原市は1歳児に誕生会、4歳児全ての弱視検査の実施など、子育て支援に重点を
置いた予算が発表されています。また、県内外で高校卒業までの医療費無料化、学校給食費無料
化など、自治体の存亡をかけた真剣な取り組みも始まっています。当市においても大胆かつきめ
細かな少子化対策、子育て支援を熱意を持って本気で進めるときではないでしょうか。
飛騨市は、合併時の3万人が現在2万5,000人にまで減少していますが、人口減少を抑えるた
めの子育て支援策に集中的に投資する積極型予算を組みました。人口減少対策実行プランに沿っ
た16件、総額1億1,000万円の新規事業を柱とした予算です。若い人への投資を惜しまない予算
だとし、人口減少をとめるのは難しいが、いかに人口減少を抑えるかが喫緊の課題と位置づけ、
定住促進、移住促進窓口、移住促進サイト、空き家バンク、子供の入園、小・中学校入学祝い商
品券支給、女性が働きやすい職場環境整備補助など、必死の取り組みが進められようとしていま
す。
高山市は次世代のための予算案と位置づけ、少子化対策や子育て支援策の充実に重点を置きま
した。少子化対策、子育て支援は県内各自治体の新年度予算を見ても、これまでの取り組みを見
ても、飛騨地域の3市の比較をしても、下呂市が一番おくれているのではないでしょうか。そこ
で、私は飛騨3市の保育料の減免制度について比較をしてみました。
こちらの表をごらんください。
この表の緑色の部分にあるように、現在3番目の子供さんの保育料については、飛騨3市とも
全額免除となっています。ただし、下呂市だけは、こちらの表で黄色の部分ですが、3番目の子
供さんでも3歳未満児の場合は保育料が半額負担です。同じ表のピンクの部分を見てください。
第2子の保育料ですが、下呂市は上の子と下の子が同時に保育園に通っている場合のみ、第2子
の保育料が半額となります。飛騨市は同時入所に限らず第2子の全員を半額にしており、高山市
は第2子を全員およそ3分の1に軽減しています。
ちょっと表を変えます。
こちらの棒グラフをごらんください。
これは保育園に同時入所でない第2子の保育料を比較したものです。赤が下呂市の保育料です。
飛騨市は青、高山市は3歳児が黄緑、4歳、5歳児が緑です。以前も紹介しましたが、高山市か
ら下呂市に家族で引っ越してこられた方が、下の子の保育料が高山にいたときと比べ物すごく高
くなった。どうして下呂市はこんなに高いのですかと言われました。一定の所得のある家族だと、
下呂市の保育料は高山市の3倍から4倍も高いことがわかります。これは第2子についての保育
料です。
私は前にも下呂市の第2子の保育料をせめて飛騨市並みに、同時入所でなくても半額に軽減す
るよう提案してきましたが、第2子の保育料を全員半額にしても、下呂市は保育料そのものが高
いこと、しかも低所得世帯ほど高いことが、こちらのグラフからもわかると思います。つまり、
保育料そのものの見直しをする必要があると思います。また、早急に第2子の保育料を同時入所
に限らず半額にするよう求めます。
-191-
このことは12月議会でも取り上げ質問しました。そのとき市長は検討しますと答弁されました。
その後、どのように検討されたのか、今どうお考えなのか、市長にお尋ねをいたします。
政府も地方創生の基本目標に若い世代の就労、結婚、子育ての希望の実現を掲げ、人口減対策
の具体策を決めました。5歳児における幼児教育無料化方針の実施は先延ばしとなりましたが、
方針として幼児教育無料化の方向です。また、子ども・子育て支援法では、年長児の幼児教育無
償化も計画に上がっています。世界を見ても、既に先進諸国では保護者負担はゼロが常識となっ
ています。また、3歳児未満児保育の希望は近年高まっています。女性が出産、育児と仕事の両
立がしやすいよう、市が未満児保育に責任を持ち、財政支援も含めた積極的な支援が求められて
います。しかし、未満児の保育料が高過ぎて利用できないといった声があります。
お配りした資料で飛騨3市の3歳未満児の保育料を比較していますが、所得段階のほぼ全ての
段階で下呂市の未満児保育料が3市の中で一番高くなっています。一番対象世帯の多い第4段階、
第5段階での飛騨市との比較では、月額で1万円も差があります。下呂市が1万円も高いんです。
いま一度、保育料の根本的な見直しをして、保護者負担の軽減を図る必要があると考えます。こ
の点についてお答えください。
次に、小・中学生の要保護・準要保護の就学支援については、昨年の9月議会の委員会審議に
おいて、私の質問に対し、教育長より来年度から内容を見直して拡充したいとの答弁がありまし
た。12月議会でどのように拡充されるのかをお聞きしましたところ、予算の範囲内ですが、準要
保護の給食費を一部補助から全額補助に拡充と答えてみえます。昨年9月と12月で私の質問の趣
旨は、国で就学援助の対象に追加されたPTA会費、児童・生徒会費、クラブ活動費、通学用品
などについて、飛騨市、高山市では既に支給になっているのに、下呂市では未支給のままなので、
早急に支給対象にするよう求めたものですが、この点の明確な答弁をいただいていません。国が
認めている就学援助の対象は交付税措置されるべきものです。近隣自治体では、既に支給対象に
加え実施されているわけですから、早急に実施すべきものと考えます。このことはこれまでに何
度も取り上げ質問していますので、明確な御答弁を簡潔にしてください。
次に、若い子育て世帯は子供の成長とともに住宅の改修や住みかえなど、住宅へのさまざまな
需要があります。先日も格安の空き家を探しているという若い人を近くの空き家へ案内したとこ
ろ、台所、トイレ、風呂場といった水回りの改修に相当のお金がかかりそうだったので諦め、ま
ちの中のアパートを借りられました。空き家対策、定住促進の観点からも、若い世帯への住宅リ
フォーム補助を具体化し、子育て支援を本気で進めるまちづくりを求めます。御答弁ください。
また、地域に残っている若者やIターン、Uターンの若い人たちの一番の願いは、安定した働
き場所が下呂市にあることです。下呂市内の限られた企業に頼るだけでは、人口減少問題は解決
しません。今、市民が一番必要だと考えているのは高齢者福祉施設です。100人定員の特養だっ
たら、そこで働く人が100人必要とされています。若い人の雇用拡大につながり、地域の消費を
高めることにもなります。これからのまちづくりの起点とすべきではないでしょうか。この点、
市長のお考えを伺います。
-192-
2番目の質問に入ります。
老後の安心を築くまちづくりのために、これは主に介護問題に入りますけれども、これは庁舎
整備の説明会の会場で市民の方から、下呂病院跡地に立派な庁舎をつくって下呂市の観光客がふ
えるのか。今困っている介護問題が解決するのか。庁舎の説明会がされている今夜も、どこかの
家で老いた親を誰が面倒を見るのかで家庭内闘争まで起こっている。尻に火がついたような庶民
の現状がわかっているのか。売り上げが減って、老い先どうやって暮らしていったらいいのか、
正直言って庁舎どころではない。サニーランドは400人以上も待ちがあって入れない。民間施設
は高過ぎてとても入れない。庁舎に24億円もかけるくらいなら、その分を高齢者福祉施設に回し
てほしいと、市長も言われているように大変厳しい意見が出ておりました。
説明会の会場ばかりではありません。まちのあちこちで「動けんようになっても行くところが
ない」「庁舎より老人ホームをつくってほしい」「毎月の医療費がかさんで大変」「年金は減る
一方で物は高くなった」「税金も高くなるばかりで生活が苦しくなった」、こんな声をよく聞き
ます。そこで今回、私はこの4月からの介護保険料の大幅値上げの問題と介護制度の大改悪の問
題について質問し、市民の老後の安心を築くためにはどうしたらいいのか、皆さんと一緒に考え
たいと思います。
ことし4月から下呂市は65歳以上の人の介護保険料を基準額で月額710円、年間8,520円もの大
幅値上げを予定しています。この大幅値上げは、本人が住民税非課税でも家族の誰か一人でも住
民税を払っていれば、年金から天引きされる介護保険料です。この介護保険料、年間4万9,680
円から5万8,200円にはね上がることになります。
以前、介護保険は使わないので保険料を払いたくない、少ない年金から介護保険料を天引きし
ないでほしい、こういって市のほうへ行っても取り合ってもらえなかったと言って嘆くお年寄り
もありました。限られた年金から容赦なく天引きされる介護保険料の大幅値上げは、高齢者の生
活を圧迫するだけではなく、買い控えや老後の楽しみとしている毎週の喫茶店サロン、日帰り旅
行の自粛など、地域経済までも冷え込ませるのではないかと思います。高い保険料を取られてい
ても、いざというとき介護施設もいっぱいで入れない、在宅で必要なサービスも受けられないよ
うでは自宅で暮らすもの困難です。保険料を取られて支援なしでは、介護保険制度そのものの崩
壊につながりかねません。
そんな中、政府が進めようとしている介護保険制度の見直しは大変な内容です。要支援1、2
の人のサービスを介護保険から切り離し、3カ年の間に市の事業に移行させることや、これまで
1割負担だった介護サービスの利用料が一定の所得のある人は2割負担と倍になること。また、
特養ホームには要介護3以上でないと入れなくなること。大部屋でも部屋代が必要になり、食費
も高くなり、施設へ払うお金が1カ月分、今までの2倍になる人も出てきます。こういった大変
な内容です。
この問題点については12月議会でも取り上げていますので、詳しくは述べませんが、今、下呂
市において一番の問題は、介護施設が足らないということです。特養施設をふやさない限り、介
-193-
護制度の改正による利用制限によって在宅介護者が大幅にふえ続け、在宅介護を担う事業所や人
員が十分整っていないと家族にしわ寄せされ、介護離職を余儀なくされたり、介護地獄の再来と
もなりかねません。既に全国で、介護・看病疲れが原因の自殺、殺人が警察庁発表だけでも年間
300件を超えています。限界に来ている在宅介護、特養の待機者問題の解決は待ったなしです。
下呂市はこの4月からの第6期介護保険計画において、これらの問題解決のための具体的な手だ
てが打てるのか、介護保険料の大幅な値上げとあわせてお聞きします。
市民の多くの人が老後の不安を抱いている中、健康に暮らせる自然環境と病気になっても住み
なれたところで必要な医療が受けられる入院施設があることや、人の助けが必要になったときで
も年金の範囲内で必要とする介護サービスがきちんと受けられるようなまちであれば、誰もが安
心してこのまちに住み続けたいと思えるのではないでしょうか。
下呂市は自然環境や医療環境にも恵まれていると思います。老後の安心につながる最後の受け
皿、介護施設が全く足りないのが現状です。それは、あさぎりサニーランドとかなやまサニーラ
ンドの整備を最後に、公設の介護施設をつくらず、全て民間頼みにしてきたことが原因ではない
でしょうか。これらは、困っている市民が利用できるような介護施設を市が責任を持って建設し、
運営は民間に任せて協力し合っていくことが大切だと考えます。
このように、健康、医療、介護の環境が整ったまちづくりこそ、誰もが安心して暮らせるまち、
老後の安心を築くまちづくりだと思いますが、市長の考えをお聞きします。
以上、一括して御答弁ください。
○議長(中島達也君)
それでは、順次答弁をお願いします。
市長。
○市長(野村
誠君)
人口減少問題、中でも少子化は深刻であります。確かに保育料の問題につきましては、今説明
がありましたように他市と比べて劣っておるというようなことは、この数字でわかるわけであり
ます。しかし、それぞれの市の考え方もあるわけでありますが、保育料につきまして、今御提案
がございました。今言いましたように、少子化対策の中でこれも大事な施策だろうということを
思っております。私が就任してから第3子からの無料化を始めたわけでありますが、これがさら
に拡充していかなければならない面もあると思います。もう一方で、先ほど今井議員からお話が
ございましたように、地域のきずなというか、地域づくりというか、地域力、そういったことも
やはり少子化の対策に大きなヒントがあると思っております。今度の地方創生の中で、こういっ
た今の御提案も含めながら検討してまいりたいと思います。
あと、福祉部長より述べさせていただきます。
○議長(中島達也君)
それでは、①、②について答弁をお願いします。
福祉部長。
-194-
○福祉部長(松村勝久君)
第2子の保育料については、12月答弁をさせていただいたとおりでございますけれども、2番
目の未満児の保育料でよろしいですか。
未満児の保育料につきましては、保育士の配置基準が0歳児では1対3、3歳未満では1対6
というような形で園児1人当たりに係る人件費が高く、3歳児以上に比べ保育単価が高くなって
いるというようなことがございます。
また、未満児保育について、現状では未満児の全ての親さんが希望されているものではなく、
その20%ぐらいの方が御利用されているということと、保育サービスの公平性から、保育料の負
担軽減については十分な検討が必要かと考えます。
また、未満児保育を利用されていない方につきましては、子育て支援センター、児童館、子育
て広場、一時保育などの充実を図ることが支援につながると思いますし、未満児保育利用者のみ
の公的負担の軽減とならないで、未満児を抱えていらっしゃる皆さんの全体的なバランスを考え
て検討を行っていく必要があるんではないかと考えます。
○議長(中島達也君)
次に、就学援助の拡充について答弁をお願いします。
教育部長。
○教育部長(中川好美君)
私からは、就学援助の拡充についてお答えいたします。
平成27年度から新たに要保護・準要保護児童・生徒への就学援助費の中の給食費を全額支給す
るよう予算計上しております。また、引き続き特別支援教育の就学奨励費として、特別支援学級
に在籍する児童・生徒の保護者に支給します。
育英資金につきましては、今年度、基金に9,000万円を積み増ししました。それにより平成27
年度以降の経済的理由により学費の支弁が困難な中、高等教育を目指す方への貸し付けに対応し
てまいります。
今後も、現在実施している支援制度を継続するよう努めていきたいと考えております。以上で
ございます。
○議長(中島達也君)
続いて4番、5番。
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
まず子育て世帯への住宅リフォームの補助についてということでございますが、子育て支援対
策については、先ほど今井議員もいろいろな提案をいただいたように、いろいろな切り口での支
援があると考えております。その中で子育て世代への住宅リフォームの補助という御提案であり
ますが、子育て支援については、子供、保護者、それぞれの視点に立って、支援として何が必要
か、何を支援できるのかを考えながら、施策として総合的・財政的な観点から検討していく必要
-195-
があると考えております。
次に5番目ですが、福祉施設を雇用の場にというようなことでございますが、福祉施設整備に
ついては、県の介護保険事業計画の圏域ごとの福祉施設の整備と市町村の介護保険事業計画との
整合性が必要であります。また、介護保険では、施設整備や介護保険料増の要因にもつながって
いきます。また、介護保険施設を初めとする福祉施設については、その施設で行う事業等につい
て、人員、設備及び運営についてのさまざまな基準が定められております。また、雇用に当たっ
ては資格の有無が必要とされる場合もありますので、実際のところ、介護の人材というのは不足
している中で、施設を整えて、実際にそういう人材が集まるかということも視野に入れながら考
えていく必要があると思っております。以上です。
○議長(中島達也君)
続いて、2番の答弁をお願いします。1番から4番まで続けてお願いします。
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
介護保険の大幅値上げについてということでございますが、金額につきましては、先ほど吾郷
議員が言われたように基準額4,850円ということでございますが、その要因として1つ、今回の
介護保険法の改正の中で、介護保険財政に占める65歳以上、いわゆる1号被保険者の負担する割
合が、従来は21%であったものが22%に改正されました。それに伴う影響として197円ほどの増
額要因があります。
それと負担軽減ということで、第1段階から第3段階の低所得者の方に、国・県・市が負担し、
保育料軽減を図る制度があります。ただし、今回、消費税の財源を基準としておったので、第1
段階の方のみ、27年度からは基準が0.5というのが0.45の負担になりますし、それ以外の第2、
第3段階の方については29年、消費税が上がってからの軽減というような形になります。
次に、在宅介護と特養の待機者ということでございますが、昨年6月に行いました特別養護老
人ホームの待機者調査によりますと、530人の方が入所待ちということでございますが、重複し
て申し込まれたり、早目に申し込んだりする人を精査して530人ということですが、現状として、
自宅に住居して、独居で本当にすぐにでも入らなければいけないというような方が23人ほどとい
うような形で推計をしております。
また、27年度から特養の入所については要介護度3から5の認定に限るということでございま
すが、介護1、2の方でも一定の条件に該当される方は特例入所という制度もあります。
続きまして、介護サービスの利用料の負担増と利用制限ということですが、介護サービスの利
用料につきましては、今回の介護報酬の改正の中で、介護報酬が平均して2.27%のマイナス会計
となっております。これによりサービスを受ける側もサービス利用料は減額となり、負担は減り
ます。また、利用制限額につきましては、それぞれの介護度によって限度額が定めておりますが、
その中での利用ですし、それを超した部分については御本人さんの全額負担となりますが、利用
に当たってはケアマネジャーのケアプランの中で、いろいろと御本人と相談しながら、利用につ
-196-
いて検討をしていくということであります。
それと4番目の健康、医療、介護の良サイクルの構築ということ。これは本当にこういうこと
を構築していかないと、在宅の介護は成り立っていかないということであります。第6期介護保
険計画では、第5期の計画から継続して団塊の世代の方が75歳以上になる2025年をめどに、介護
になっても住みなれた地域で自分らしく暮らす生活が送れるようにということで、住まい、医療、
介護、予防、生活支援を一体的に提供できるような地域包括ケアシステムの構築を目指している
ところであります。
また、介護保険計画の中では、新たな総合事業としての取り組みが必要でありまして、各市に
おきましては、一定期間までにいろいろな整備体制を整えていくということが必要になりまして、
今回の議会の条例の中でも幾つか出させていただいたところであります。以上です。
〔11番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
11番 吾郷孝枝さん。
○11番(吾郷孝枝君)
まず最初に子育て支援というのか、人口減少対策問題について、子育て支援をもっとしっかり
やらなくちゃいけないんじゃないかと。
特に保育料については、この飛騨3市の比較をしてみましたら、まず保育料そのものが下呂市
は3市と比べて高い、この見直しをやっぱりしなくちゃいけなんじゃないかと。この点が1つと、
特に私が強調したいのが、第2子の保育料を、もうほかの高山市、飛騨市は2分の1にしている
わけですから、これを同時通園じゃなくて2分の1にしなくちゃいけないんじゃないかと。この
点について、市長は12月も検討するとおっしゃいました。きょうはきちんとどういうふうに検討
したのか、どうだったのかという返事がいただけるかと思ったんですけれども、やはりまだ下呂
市には下呂市のやり方があるというような返事で、非常に私、残念だなということを思いますけ
れども、これから地域をどうしていくかということを考えたときに、どうしても子育て、特に保
育料ですね。保育園の果たす役割は非常に大きいので、ここのところの見直しをきちんとしてい
ただきたいというふうに思います。
それから第3子の保育料ですけれども、これは先ほど市長が言われましたように、第3子の保
育料については、同時通園を条件とせずに無料化になりましたけれども、未満児の部分を見ます
と、高山市、飛騨市は第3子であっても未満児の場合は無料なんですよ。下呂市だけ半額という
ふうになっているんです。ここも見直す必要があるんじゃないかと思いますが、まずこの点で一
言御答弁ください。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
確かに保育料のことが少子化に拍車をかけておるというような御意見かと思いますけれども、
-197-
それだけでなしに、やはりまずは雇用であり結婚でありということでありますが、総合的に判断
して、今後対応を考えていきたいと考えております。
〔11番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
11番 吾郷孝枝さん。
○11番(吾郷孝枝君)
先ほど福祉部長も、未満児保育が3市の中で下呂市が一番高く設定されているという部分で、
非常に未満児の対象が割合としては少ないと。公平性の観点からのというお話をされましたけれ
ども、今地方創生の中に、保育料と具体的には上がっておりませんけれども、その地域地域に合
った形で子育て支援を進めるように、こういう指針になっています。ですから、私はここの部分
が下呂市は欠けているので、ここの部分をぜひ改善していただきたい。
これは特に働く女性が働きやすい環境をつくることになりますので、子供が3人あっても働き
たい、これはすごく応援すべきじゃないですか。ですから、こういうことはそういう観点からぜ
ひ検討していただきたいというふうに思います。
それから、特養施設をもう1カ所つくらないかんということを先ほど申しました。これは若い
人の働く場をつくることにもなるのでという提案をしましたけれども、ここで金山病院の元院長、
今顧問の古田先生のほうのコメントというのか、今月3月号広報「げろ」に載っておりました。
ここをちょっと紹介したいと思いますけれども、今、家庭では核家族化、老々2人、独居生活な
どの在宅で介護ができる人がいなくなっています。介護が必要な人から見ると受け入れる施設が
足りない、家庭でも介護が受けられない、病院でも医療が必要でなければ入院できない、こうい
った現状があると。これは当市に限ったことではないとおっしゃっています。国は財政難のため
公的施設への入所基準を狭め、家庭介護を推進しようとしていますが、これは在宅生活を支援す
る体制があって、家庭を守る人がいてこそできることです。こういうふうにおっしゃっています。
私も本当にこのとおりだと思います。
そこで福祉部長、今年度からの新しい第6期介護保険計画の中で、今介護制度も変わったこと
も兼ね合わせて計画を立ててみえると思いますけれども、ここの中で介護施設、どうですか、下
呂市は足りているとお考えですか。まず一言お願いします。
○議長(中島達也君)
福祉部長。
○福祉部長(松村勝久君)
施設の整備状況につきましては、介護保険計画の中でありますが、先般、去年、教育民生の委
員会で近江八幡市を視察させていただきました。そこと比較した場合、下呂市人口3万5,000、
近江八幡は8万人ちょっとのところですが、施設を比較してみると下呂市のほうがかなり多いと
いう現状です。あと5期の計画の中でグループホームの建設を進めて、5期の間に36床ふえまし
て、現在グループホームでは99床あります。入所するための金額等が高いとか、いろんな部分の
-198-
制約はありますけれども、施設的には徐々にそういうような形で整備は進んできておりますし、
特養につきましては、やはり今大きなものをどんとつくるというよりは、現状の需要に合わせた
ような形で、介護保険では下呂市内において20床の増床というような計画をして、現状の施設の
中にふやすというか、なるべくコストのかからない形で増設していくというようなことで考えて
おります。以上です。
〔11番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
11番 吾郷孝枝さん。
○11番(吾郷孝枝君)
今、大体足りているんじゃないかというような返答でしたけれども、これは全く足らないです、
市民の感情からいくと。
先ほど介護施設、特養の待機者530人とおっしゃいましたね。しかし、緊急の人は23人だと。
これは独居で一人ではどうしようもない人の数です。本当は今、お孫さんがおじいさん、おばあ
さんの面倒を見ている、働きながら。こういう状況もいっぱいあるんです。家族の中で誰か一人
でも介護する人があったら、もうそれはここの23人の中に入ってない。本当に今介護施設を求め
ている方で年金でも入れる、そういう介護施設をやっぱり市がきちっと責任を持っていく必要が
あるというふうに思います。
それから、先ほど近江八幡の例を出されましたけれども、岐阜県の介護施設の充足率は全国で
41位です。非常に充足率は低いんですよ。下から47都道府県の中で41位、こういう状況で、近江
八幡はまた高齢化率も違うと思うんですよ、下呂市とはね。下呂市は高齢化率が非常に高い。そ
うすると、やっぱり本当に必要とする人がたくさんいる、こういうところをしっかり見てほしい
と思います。
最後になりましたけれども、本当にどうしたらこの下呂市を元気にしていけるのか。これは本
当に若者のこともそうですけれども、全国的な問題です。今全国から注目されている元気な自治
体は、主に平成の大合併をしなかった市町村です。長野県の町や村、島根県や徳島県の山間地域
など、何十年も前から過疎化が進んだため、独自に努力して、何十年もかけてまちづくりを進め
てきた地域です。これが今やっと脚光を浴びているんですよ。長野県の下條村は合併を選択しな
いという宣言の中でこのように述べています。
村にとって合併してもメリットはない、独自の道を選択すると……。
○議長(中島達也君)
時間です。
以上で、11番
吾郷孝枝さんの一般質問を終わります。
続いて、6番
山川博己君。
なお、資料配付が求められておりますので、これを許可し、ただいまから配付いたします。
〔資料配付〕
-199-
○6番(山川博己君)
6番 山川博己です。
本日、3月6日は二十四節気の第3に当たる啓蟄であります。冬ごもりしていた虫がはい出て
くるという意味で、春の季語にもなっています。日本人の細やかな感性を育んできた季節感をあ
らわす美しい言葉であると思います。
また、ちょうどひな祭りの時期にも当たり、この時期にはこの益田地域、あるいは飛騨地域で
「がんどうち」と言われる行事が行われ、これもまた地域の季節感あふれる伝統行事として長く
受け継がれてほしいものだと思います。
昨今の凶悪化する少年犯罪の現実を見聞きするにつけ、こうした日本伝統の細やかな情緒や気
配り、そして子供は地域で見守り育てるという思いが育まれていれば、こういった凶悪な事件も
起こり得ない犯罪ではないだろうかと残念な思いが募るところであります。
さて、通告に従い、下呂市の基幹産業である観光振興に関連して、3つのテーマで一般質問を
行います。
昨日の一般質問でも話題になっておりましたが、平成26年度の下呂温泉宿泊客は1月までの前
年比で3万5,298人のマイナス、4.19%の減少となっており、天候不順や御嶽の噴火など、マイ
ナス要因が重なっていたとはいうものの、一方では、外国人観光客の入り込みは31%の増加とな
っています。
こうした状況に鑑み、逆境をはね返し、順境をさらに伸ばすために、下呂市は新しいビジョン
を組み立て、新しい切り口の観光戦略に取り組むべきではないかと考え、以下の3点について、
提言を含めた質問を行いたいと思います。
初めに、観光振興の国際戦略についてであります。
新聞報道によりますと、岐阜県では、2015年度の組織改編で国際観光局を新設し、関ケ原古戦
場や岩村城下町といった観光地の魅力向上にも力を入れるとしています。また、白川村の合掌づ
くり集落、本美濃和紙、高山祭の屋台行事、古川祭の起し太鼓・屋台行事、清流長良川のアユ、
この5つをまとめて紹介し、首都圏でイベントなどを開催するとし、県観光課は県内にも世界に
誇れる遺産があることを国内外に発信したいとしています。一方で、下呂市の観光の状況は、こ
うした国際戦略に乗りおくれているのではないかと懸念されるところであります。
日本への外国人旅行客でありますが、1,500万人が目前に迫り、2020年までには2,000万人を迎
える時代に当たり、その国際戦略について伺います。
2つ目に、下呂市のスポーツ振興戦略についてであります。
同じく岐阜県ではスポーツ振興課を地域スポーツ課と競技スポーツ課に分けて、スポーツ大会
の誘致や2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けた人材育成に取り組むとしています。
御嶽山麓の高地トレーニングセンターを備える下呂市としてとるべき戦略について伺います。
3番目に、新築が予定される市役所についてであります。
これは議会で可決をされなければできないことではありますが、通ったものと過程をして質問
-200-
をさせていただきます。
新築が予定される市役所1階部分には、観光、スポーツ、各種イベントなどの総合情報センタ
ーの設置をというものであります。
新市役所の1階部分は、市全域の観光情報総合発信基地として、また国際観光戦略の情報発信
基地として、ビジターセンターや第1次観光計画にも盛り込まれていますコンシェルジュデスク
などを設置するとともに、スポーツや各種イベント情報の総合発信基地として交流創造センター
にすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、市役所内にも国際戦略課の設置を提案したい
と考えますが、いかがでしょうか。市長のお考えを伺います。
以上、3点について個別に御答弁願います。
○議長(中島達也君)
それでは、最初の質問に対する答弁をお願いします。
観光商工部長。
○観光商工部長(二村文裕君)
それでは、国際戦略についてお答えをさせていただきます。
県が開催いたします首都圏でのイベントは、県内各地が連動させまして実施をするものでござ
いまして、当然私ども下呂市も参画をしております。特に白川郷の世界遺産登録、この12月にな
りますけれども、20周年は飛騨地区の大きな節目のイベントでございまして、飛騨地域の観光協
議会の重要なPR事業として捉えております。
この事業を進めるに当たりまして、今年度よりこの協議会の事務局を務めるのが下呂市となっ
ておりまして、北陸新幹線の開業を契機に県内の観光地が連携して、白川の20周年と本美濃和紙
の世界遺産登録を広く前面に打ち出していこうという提案を私どもがしております。また、国際
戦略も同様に広域連携で推進をいたしますし、中部運輸局のほうへ私ども職員の派遣も継続する
予定でございます。
そして私どもの合掌村のほうには、白川郷から移設された合掌集落があり、飛騨工房では、本
美濃和紙と同じ材料を使用した紙すきの体験ができるなど、当市にとっては2つの世界遺産が一
度に堪能できる施設として国内外へのPRをしたいと考えております。
そして、議員がおっしゃるとおり、現在の外国人の宿泊状況につきましては、ことし1月現在
で3万478人となっております。既に昨年全体の数値を大きく上回っており、現在、過去最高と
いうふうになっております。
また、宿泊人数こそ高山市に及ばないものの、売上高においてはそれを超えておるんじゃない
かという情報も伺ってはおります。これは国の事業を積極的に受け入れている結果であり、職員
派遣の効果とも言えるというふうに思っております。
そしてまた、今回のまち・ひと・しごとの交付金で飛騨の観光協議会におきまして、地酒のツ
ーリズム、日本酒にまつわる食文化の海外でのプロモーションも計画をしておりますし、そのほ
かにも商工会のにぎわい補助金を活用いたしまして、外国人との意思疎通ができる、きのう御紹
-201-
介しました指さし会話帳とか外国語版のGグルメ、Gランチを作成しまして、誘客を図るように
進めております。
また、旅館関係者におきましても、外国人のフロントなどへの積極的な雇用を進められておら
れますし、県の事業によりまして、従業員の多言語会話教室などの開催も予定をされております。
そしてまた、先ほどの交付金を利用いたしまして、Wi-Fiのアクセスポイントの増設、外国
語のマップなどの充実を図っていきたいというふうに考えております。以上でございます。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
今の御答弁の中で世界遺産登録20周年の白川郷とか、あるいは世界遺産に登録された美濃和紙
との連携も図っていくというような答弁でありました。強力な観光資源を持った他地域との広域
連携はとても大切なことでありますし、この飛騨の圏域全体としてそういった連携をとりながら
観光戦略を進めていくということは、とても大事なことであると思いますので、それはそれで進
めていただきたいというふうに思います。
ところが一方で、下呂市の観光の差別化といいますか、下呂市の個性ある観光の切り口をつく
っていくということも、一方ではとても大事なことだろうというふうに思います。そういう意味
で、国際戦略を行うことは下呂市のブランド化を世界にアピールするということで、とても大切
なことだろうというふうに思いますので、こういった提言をさせていただきました。
昨年11月にフランスのアルザス地方のコルマールで開かれた世界旅行博覧会へ県は大々的に参
加をいたしました。市長も観光課の課長補佐と一緒に参加をされましたけれども、残念ながら途
中で鎌倉部長の急逝ということがあって急遽日本へお帰りになりましたけれども、そのときに私
も別の民間団体で参加をしておりまして、お手伝いをさせていただきました。
その折に大変評判だったのは、岐阜県のブースで浴衣の着つけ体験を行ったんですが、これが
フランスの女性に大変好評でありまして、もう行列ができてなかなかさばき切れないというよう
な状況がありました。
それから日本酒の紹介コーナー、岐阜県には幾つもの造り酒屋さんがありますけれども、そち
らのコーナーも大変好評でありましたし、それから飛騨牛を提供するレストラン、こちらにも行
列ができまして、岐阜県の飛騨牛が大変な好評でありました。
そういうことを踏まえながら、岐阜県はアルザスの南部地方のオーラン県と友好協定を調印さ
れましたし、それから高山市はコルマール市と友好協定を調印された。そして、白川村はフラン
スで最も美しい村と言われるリクヴィルという、ワインで有名な村でありますけれども、そこと
交流提携を結ばれた。そして、それに先立って、飛騨の酒造組合はアルザスのワイン街道と言わ
れるワイン醸造地帯と交流提携を結ばれたわけであります。
一方で、古田知事がまた新しい国際戦略を表明しておられまして、世界3大古戦場ということ
-202-
を最近言っておられます。それはどういうことかといいますと、リンカーンの人民の人民による
という演説で有名な南北戦争のゲティスバーグの戦いですね。それからナポレオンが最終的に敗
北をしたワーテルローの戦場、そして関ケ原の古戦場と、この3つを世界3大古戦場として提携
を結んで世界交流を進めていこうという発想であります。大変スケールの大きい発想かというふ
うに思います。
下呂市もこういうことにあやかって、ぜひともそういう国際戦略を進められたらどうかという
ふうに思うわけでありますが、市長も最近よく言っておられます馬瀬地域と世界の美しい村連合、
これとのどこかとの提携。フランスには美しい村がたくさんありますので、そういったところと
の提携。それから、日本三名泉を脱皮して、世界三名泉というような大きなスケールでこういっ
た交流を進められたらどうかと。イギリスには風呂のバスの語源になったバース温泉という古代
ローマ時代から続く温泉地がありますし、それからフランスにも非常にたくさんの温泉地があり
ます。有名なのはお水で有名なエビアン水のエビアンとか、それからヴィシーとかがありますが、
そういうところと提携を進めて日本三名泉から世界三名泉へ脱皮していくというような考えもあ
ります。
それから、金山にあります岩屋岩陰遺跡、これは大変古代のロマンを誘う太陽の観測所だった
のではないかということが裏づけられておりますけれども、これもイギリスにありますストーン
ヘンジとか、それからメキシコにありますテオティワカンでしたかね。そういった太陽観測の遺
跡と提供しながら世界三大太陽観測遺跡群の提携を行うとか、非常にスケールの大きい夢のある
観光戦略を進められてはどうかというふうに思うわけですけれども、その辺いかがでしょうか。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
大変壮大な提案をいただきまして、ありがとうございます。
この世界戦略でございますが、先ほど観光部長が若干言ったと思いますが、昇龍道プロジェク
トを中部運輸局が提唱して、これで3年目になると思いますが、一昨年、台湾へ行きまして、民
間の人と一緒に行ったわけでありますけれども、その効果があらわれて台湾からのお客さんが倍
増しておるかと思います。こういったことが下呂市、下呂温泉にとって有効な施策であったと思
っておりますし、これからも必要でないかと思っております。
それでフランスのお話もございましたし、アメリカの話も、本当に全世界的なお話をいただき
ました。それで今後下呂市の観光につきましては、岐阜県での広域観光を軸としながらも、世界
戦略ということも必要になってくるんではないかなあと思っております。
実は一昨日、私がフランスへ昨年秋に行きましたときに、日本大使公邸で一緒に食事をした人
が来ました。日本でちょっと団体は忘れましたが、酒サムライという称号を与えられた人で、大
変日本酒の好きな方で、3時間ほどおつき合いをしましたが、大変強い方でございました。やは
りそういった方も下呂温泉でお泊まりをいただきまして、大変好評であったと聞いておりますが、
-203-
こういった小さい話ではありますけれども、そういった方々が今下呂を訪れてきてくださる。そ
してまた、次の質問にありますが、高トレにつきましても、外国のアスリートが多く訪れてくる
ようになるわけでありますから、やはり今後、そういった状況を見ながら、それこそ地方創生の
戦略の中でどうしていくか。それこそ民間の皆さんの御意見もいただきながら、また情勢を見な
がら、そういった対策をやっていかないかんと思っております。
職員をスリム化する中で、今、国際戦略課というのは考えてはありませんけれども、そういっ
た施策は進めていくということでありますが、これは5カ年だけの戦略をつくるわけであります
が、それだけで済まないわけでありますから、今後そういったことも視野に入れながら考えてい
きたいと考えております。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
ありがとうございます。
先ほどメキシコの遺跡の名前を間違えまして、チチェン・イッツァであります。春分の日にな
ると蛇の模様が影であらわれるという、結構世界的に有名な場所でありますけれども、これも太
陽観測の遺跡であるというふうに言われておりますが、そういうところでありまして、ちょっと
訂正させていただきます。
世界戦略につきましては、すぐに世界中から観光客が来ていただけるというものではないだろ
うというふうに思います。ただ、そうした世界戦略を打ち出すことで下呂市のブランド力が上が
るということを私は考えておりますので、ぜひ古田知事の世界戦略にうまくのっかっていただき
まして、下呂市もそういった世界戦略を進めていただくということは、ブランド力アップという
ことで大いに役立とうかと思いますので、ぜひ国際戦略課は別として進めていただきたいという
ふうに思うところでございます。よろしくお願いをいたします。
では、2番目の質問。
○議長(中島達也君)
次に、スポーツ戦略について答弁をお願いします。
経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
高トレエリアの関係でお答えをさせていただきたいと思います。
飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア、例年約2万人の方に御利用をいただいてお
ります。2020年開催の東京オリンピック、パラリンピックに向け、国内のトップアスリートを初
め、今まで以上に多くの方々に利用をしていただき、好成績を上げていただくことを目指して、
現在岐阜県、高山市と飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会を中心に連携
しながら、ハード・ソフト両面の整備を進めております。
-204-
ハード面では、平成27年度当初予算に旧濁河スキー場に新たにクロスカントリーコースの設置
工事と濁河温泉高原スポーツレクリエーションセンターのトイレ改修工事に係る経費を計上させ
ていただいております。
ソフト面におきましては、高地トレーニングを効果的に実践するための医科学サポート体制の
充実に取り組みます。これは高地トレーニングでの相談体制であったりとか、トレーニングプロ
グラムの提案、選手の体調管理、滞在時の食事メニューの調整、身体の状況チェックや疲労回復
を主なテーマとしまして、ハイシーズンには専門スタッフを配置しながらサポートをするという
ものでございます。あわせて、このサポートに必要な計器類についても、順次整備をしてまいり
たいというふうに考えております。
また、議員御指摘の人材育成への取り組みでございますが、平成27年度より市内の小・中学校、
高等学校及び特別支援学校の児童・生徒の皆さん、この飛騨御嶽高原、高地のトレーニングエリ
アの活用を促すということで、子供さん方にエリアの価値を認識してもらいながら、将来に向け、
市内からぜひトップアスリートを輩出したいということを目指しまして、濁河エリアにおける
小・中学校生の宿泊助成事業に取り組むということで予算を計上させていただいております。
このエリアにおきましては、7月から9月までのハイシーズン、このシーズンには社会人、大
学生、高校生の合宿が集中しておりますけれども、それ以外の時期に広く市民の皆さんにも高ト
レエリアを体感していただけるというような機会が提供できないかということで、これらのメニ
ューづくりにも取り組んでまいりたいと考えております。いずれにしましても、この濁河温泉の
高トレのセンターの指定管理者のほうと連携をとりながら進めてまいりたいと考えております。
また、このエリアは2020年の東京オリンピック、パラリンピック以降も継続して維持しながら
発展させていくことが大切と考えております。そのような意味からも、市内からぜひトップアス
リートの輩出をしたいということで、長期的な視野の中で対応してまいりたいと考えております
ので、よろしくお願いいたします。以上でございます。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
ありがとうございました。
今、答弁いただきました中で3つの注目点があったかなというふうに思います。
まず1点は、旧濁河スキー場に新たにクロスカントリーコースを設置するというお答えであり
ましたが、このクロスカントリースキーは、最近、静かなブームになっているようでありますし、
ウインタースポーツとしては中高年も利用していただけるところだろうというふうに思いますの
で、これは大いに進めていただきたいなあと思うところであります。
それから、高地トレーニングを効果的に実践するために科学的・医学的な裏づけも行っていく
と。これはスポーツ医学、アスリートを育てるという意味で、これも非常に大きな要素かなとい
-205-
うふうに思いますので、ぜひ積極的にお進めいただきたいというふうに思います。
それから、もう1つ大事なことは、地域の少年少女、子供たちにあのエリアを味わっていただ
いて、それから将来のアスリートを育てるという意味でも、3つ目にはこれも非常に大事なこと
かと思いますので、この3つはぜひ積極的にお進めいただきたいなあというふうに思うわけであ
りますが、それにあわせて、1番目の質問でも申しましたように、ここもやはり国際的な戦略が
ぜひ必要かというふうに思います。フランスのナショナルチームが2015年の北京世界陸上に向け
て合宿を張られるかもしれないというような話も聞いたことがありますし、そのほか外国チーム
も何かあそこで合宿をされるかもしれないというようなお話を聞いておりますけれども、その辺
のところについてはいかがでしょうか。
○議長(中島達也君)
経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
まず1つ、クロスカントリーコースでございますが、スキーのクロスカントリーではなくて、
普通に走るほうのクロカンということですので、よろしくお願いをしたいと思います。
それから海外選手の利用でございますが、昨年、アメリカ、フランス、イギリスということで、
現地を関係者に視察をしていただきました。今後の利用につきましては、まだ確実なところを伺
っておりませんので何とも申し上げられませんが、今後、利用をいただけるということであれば、
あのエリアでできる限りの対応についてはさせていただきながら、今後も利用をしていただきた
いということを考えておりますので、よろしくお願いします。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
クロスカントリーについては、スキーではなくて歩くほうのクロスカントリーということです
ね。それも大いに結構かと思いますし、あわせて冬のクロスカントリースキーもできるような方
向に向かっていただくといいのかなあというふうに思います。サマーもウインターもクロスカン
トリーができるよということだろうというふうに思いますので、御努力を願いたいと思います。
そして、国際ナショナルチームの招聘でありますけれども、これもやはりそういったチームが
あそこで合宿をしていただければ、本当に世界的に名前を売っていける場所になりますし、先ほ
どの1番目の質問とあわせて国際戦略ができるということは、下呂市のブランド力とともにあそ
この高地トレーニングエリアのブランド力を高めることになりますので、これも積極的な誘致を
進めていただきたいというふうに思います。
それから、それとあわせて御岳エリアは、各務議員もいつも質問しておられますけれども、非
常に雄大な美しい自然を備えた地域でありますし、それからジオパーク構想というものも一生懸
命地域の方が進めておられます。このジオパークも世界ジオパークというものがありますし、そ
-206-
れからこれを発展的に考えれば、御岳エリアの世界遺産登録なんていうことも考えられるのでは
ないかなあというふうに思いますので、ぜひ行政としてもこのジオパーク構想、それから世界遺
産にのっかる構想というものを積極的に進められてはいかがかなというふうに思いますけれども、
いかがでしょうか。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
小坂の滝めぐりが平成20年8月に岐阜県の宝もの第1号になりました。あれから7年弱たって
おります。それにつきましても、やはりNPOの皆さんを初め、そこで動いていただける人があ
ってこそ、今があると思います。また、ジオパーク構想についても、そういった形で小坂の皆さ
んが今一生懸命その認定に向けて努力されておるということでありまして、当然行政としても支
援していくわけであります。また、観光的にも、今おっしゃったようにすばらしい雄大な景色が
ございますし、対面には乗鞍岳が見えるというようなことで、観光的にもすばらしいところでは
ないかと思っております。
そういったことで、今後やはり国際戦略ということも本当に大事になってくると思いますし、
それこそ皆さんのお知恵をかりながら、どういった形で国際戦略ができるかということも含めて、
今後皆さんのお知恵を拝借しながらやっていきたいと思います。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
国際戦略というのは、岐阜県と連携しながらこれから大いに進めていただきたいことだと思い
ますので、ぜひ積極的に努めていただくように提言をさせていただきたいと思います。
それと、先ほど間違えましたクロスカントリーですけれども、これ、スキーのコースも考える
ということはいかがでしょうか。
○議長(中島達也君)
経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
当エリアは鈴蘭のエリアも入っております。鈴蘭のほうでどっちかといいますと冬季の部分の
コースを設置するような形で、要は4つのブロックで今考えておりますので、余り競合するよう
なものはあちこちにつくっても非常に難しいものですから、今回は1,300メータークラスのコー
スと1,700メータークラスのコースの2つをつくるということで、今の協議会の中で進める一つ
の事業として取り組んでいきたいということでございますので、よろしくお願いをしたいと思い
ます。
〔6番議員挙手〕
-207-
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
鈴蘭高原もスキー場は閉鎖されてしまいまして、冬がとてもさみしくなったということでござ
いますので、また一方で今静かなブーム、それから中高年も楽しめるというクロスカントリース
キーもぜひああいうところでできたらいいなあというふうに思いますので、積極的にお進めいた
だきたいというふうに思います。
では、3番目の質問の答弁をお願いします。
○議長(中島達也君)
それでは、3番目の答弁をお願いします。
市長。
○市長(野村
誠君)
3番目の御質問にお答えをいたします。
まず、新庁舎整備検討会の報告書の中に、最優先すべき庁舎の機能ということで御意見をいた
だいております。まず1つが防災、災害対応の拠点になること、2つ目が総合窓口の設置、それ
から3番目がユニバーサルデザインであること、4番目が広い駐車場があること、それから5が
コストの低い庁舎という報告書の中でうたわれております。
そういった中で、今の総合窓口というのが、議員御質問の中にちょっと対応するかなあと思い
ますが、この中にはやはりビジターセンター等も考えていくべきであろうと思います。特に私が
今提案しております病院跡地の庁舎建設については、下呂温泉の、また下呂市の中心地であるこ
と、またJR下呂駅の近辺であることから、やはり当然のこととして総合窓口としては必要であ
ろうかと思っておりますし、外人さんのお客さんがふえておるわけですから、やっぱりそういっ
た方々に対応することも、その機能として必要になってくるんではないかと思っております。
いずれにいたしましても、この議決が得られれば、ワークショップ等でいろんな御意見を伺い
ながら対応してまいりたいと思っています。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
下呂温泉病院の跡地に市庁舎をということでございますが、この下呂温泉病院の跡地について
はさまざまな御意見が市民の皆様方からも出ておりまして、特に多かったのは、下呂温泉病院跡
地には観光施設をつくるべきではないかという御意見が多かったように私も聞いております。そ
れはそれでとてもすばらしい御意見であろうかと思いますし、あそこは下呂温泉の観光の中心地
でもありますので、そういった発想は必要かなというふうに思うわけでありますけれども、一方
では、行政が施設をつくって観光客を呼ぶという時代はもう終わっているのではないかというふ
-208-
うに思います。
夕張なんかがいい例で、観光施設をつくり過ぎて破綻をしたというような例もありますので、
民間がやられる分にはそれなりの採算性を考えながらやられるんでしょうけれども、行政はそう
いうものをつくるべきではないというふうに私は考えておりまして、一方、じゃあ行政がやるべ
きことは何かというと、今提言させていただいたような情報発信をできるだけたくさんやるとい
うことだろうというふうに思いますので、ぜひあそこに市役所ができるということになりました
ら、1階部分はそういう交流の拠点にしていただきまして、交流センターでもいいと思いますが、
そういうことで下呂市が持っているたくさんの情報を発信する場所にしていただきたいと。あそ
こへ観光客の方が寄っていただければ、下呂市全域のいろんな情報が手に入るというような場所
にしていただけると、非常に下呂市全体の観光が生きてくるのではないかというふうに思います。
それで先ほど資料配付をさせていただきましたが、裏表のプリントでございますけれども、地
方創生の拠点となる道の駅というものと、その裏側が道の駅による地方創生拠点の形成というふ
うになっております。これは政府のホームページからダウンロードした地方創生に関する資料で
ございますけれども、まず1ページ目の左側にあります地域外から活力を呼ぶゲートウエー型と
いうのがありまして、インバウンド観光、これは先ほど観光部長も御答弁いただきましたけれど
も、Wi-Fiとか外国人に対応するいろんな要素を入れまして、多言語に対応した案内などを
外国人観光案内所認定の取得をするということでありますね。
それから1行飛びまして、外国発行クレジットカードの利用可能なATMを設置するとか、そ
れからその下の無料公衆無線LAN環境、Wi-Fiでありますね。こういったものを整備する。
それから、電気自動車による周遊観光を可能とするEV充電施設の設置。これは合掌村で計画を
されておるようでありますけれども、観光の中心地であるああいったところにもこういうものを
設置するということで、このプランは道の駅というふうになっておりますけれども、最近は道の
駅を発展させてまちの駅というようなことも言われているようでありまして、まちのお客様が集
中するところにこういった利便性を高める場所を設置するということが、この地方創生の補助金
対象にもなる。2ページの下のほうにそれぞれの省庁の交付金の明細が載っておりますけれども、
こういったものを活用して新市役所の1階部分を一大交流センターにするという発想もできるの
ではないかというふうに思いますが、この地方創生のプランとあわせて、こういった考えはいか
がでしょうか。
○議長(中島達也君)
観光商工部長。
○観光商工部長(二村文裕君)
道の駅の事業につきましては、私どもも多少かじったというか、一応地整のほうに企画提案を
いたしまして、それからそこで採択をされる事業でございますけれども、それの面がありますけ
れども、私どもも市内には幾つかの市有地、跡地利用がございまして、その中で市有地のほうの
研究会等々を開催したり、山川議員がおっしゃられるとおりに、もし施設をつくった場合には、
-209-
施設を管理運営するなどの提案を今御検討いただいておるところでございます。
そして、それらがある幾つかの施設、跡地につきましては、その立地条件を有効に活用するた
めには、やはり下呂市、下呂温泉のシンボル的な施設の設置を初め、国内へのお客様も対象とす
る総合的な役割を果たす施設も必要かというふうに伺っておりますし、提案も受けております。
そうした中で、現在市が提案をしております市有地、市役所の用地におきましても、JRの駅
に近いことなどから、友好的に活用することは検討しなければいけませんし、また今に延びまし
た計画との調整やすみ分けなどは必要になってくるかと思っておりますが、ただ、情報を発信す
る場所としては最適ではないかというふうに思っておるところでもあります。
そして、今後につきましては、私どものマーケティング委員会のほうからの提言もございます
ので、まちづくりによる観光客の滞在時間の延長が重大な問題でございますので、これからは案
内所やコンベンションビューローをいろいろと活用しながら、十分に考慮しながら無駄のない施
設をつくることに取り組む必要があるかと思います。そして、官民が一体となった、いわゆるビ
ジターセンターとか、観光計画の中の観光コンシェルジェ的なものは必要でございますので、今
後、全市がつながるようなことが大変重要だと思いますので、そして観光立市らしい整備が必要
かというふうに考えております。
〔6番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
6番 山川博己君。
○6番(山川博己君)
ちょっと時間がなくなってまいりましたので、簡潔に閉めたいというふうに思いますけれども、
今回の議案書の中に配付されました下呂市の第2次総合計画案でございます。この7ページに、
「もっと住みたい、訪れたい、みんなのふるさとわくわく下呂市」というページがございまして、
小坂、萩原、下呂、馬瀬、金山の非常にたくさんの情報がここに盛り込まれています。これはほ
とんどが観光情報につながる情報なんでありますけれども、なかなかこれだけの情報を一括で把
握し、一括で発信できる場所が今下呂市にはないわけであります。でありますから、こういった
たくさんのすばらしい情報を一括で発信できるような場所が、ぜひ下呂市にはこれから必要にな
っていくだろうというふうに思いますので、ぜひ新しい市役所の1階部分はそういた拠点にして
いただきたいなというふうに提案をするわけでございます。観光施設をつくるべき時代はもう終
わっているということと、あわせてそのような提言をさせていただきたいというふうに思います。
このことについて、市長に御答弁をいただき、質問を終わりたいと思います。
○議長(中島達也君)
市長。簡潔にお願いします。
○市長(野村
誠君)
貴重な提案をありがとうございました。
しかしながら、まだまだインフラ整備とか、下呂市は足りないところがありますし、民間の中
-210-
でもまだ観光施設が必要だという御意見もありますので、慎重に検討していきたいと思います。
○議長(中島達也君)
以上で、6番
山川博己君の一般質問を終わります。
休憩いたします。再開は午後2時30分といたします。
午後2時21分
休憩
午後2時30分
再開
○議長(中島達也君)
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
14番 中野憲太郎君。
○14番(中野憲太郎君)
14番 中野でございます。
通告に従いまして一般質問を行わせていただきます。
一般質問に入ります前に、この2月18日の中日新聞の夕刊に、「温泉街の昭和に幕」という記
事で大きなカラー版で中日新聞に載っておりました。これは下呂のボウリング場を経営してみえ
る経営者の方が3月いっぱいで一応幕を閉じるという記事でございます。中日新聞でございます
ので、岐阜はもちろん、愛知、三重、静岡、各中部地方に流れた記事だと思います。
その中で、46年に開業され、そしてブームのときには時間待ちの行列ができ、また温泉客の
方々も時間の許す限り楽しんでいただいたという、下呂市にとっても有意義な遊技場だったとい
うことでございますし、特に昨年まで、102歳まで生きられた小坂町の吉野さんが、100歳でボウ
リングを楽しんでいるというようなことは、これはマスコミ等でも話題になったボウリング場で
ございます。経営者の向井さんは、ここ数年ずうっと厳しい経営だったが、吉野さんもいて何と
か続けようと思っていたと。会員の常連客には申しわけないが、新しい若い客もなかなかふえず
やむを得ないというように中日新聞の記者の方に言ってみえました。閉館には社長は無念の表情
だが、今まで頑張って続けてきたことに拍手を送りたいと中日新聞の支局長が最後にコメントを
出してみえます。私も長年、下呂市、また市民の方、観光客に対して、ボウリングというスポー
ツを長い間、非常な経費をかけながらやっていただいたことに感謝を申し上げる次第です。
2人の議員からもお話がございましたように、島根県の美しい海がある離島から、一人の若い
少年が家族とともに政令都市の140万人いる関東の市へ家庭の事情でかわってきた。その少年が、
私なんかでは考えられませんけれども、4歳、5歳年上のグループの中の一人として、かなり悲
惨な事件がございました。学校へ行きたい、同級生とバスケットボールがやりたい、そういう発
信をしながらなかなかそれが伝わってこなかったと。最終的にはああいう事件になって、無残な
形で葬られたというようなことでございます。
今までいろんな青少年にかかわる事件は悲惨な事件がございました。しかし、これほど長い間、
あの事件の起きた河川敷へ、県内外から本当に多くの方が花を持って、またジュースを持ってお
見舞いに見える。マスコミの報道によれば、お年寄りの御年配の方も見えると。なぜ救ってやれ
-211-
なかったのかというような声が聞こえてきます。これが本当に日本人の心といいますか、そうい
うものが無念さになって伝わってくるような事件でございました。どうかこういう13歳という年
の若者が発信したこと、やはり我々も今後とも注意深く見ていかなければいけませんし、青少年
体制の問題に対して、いろいろと議論を重ねていかなければならないというようなことを思って
おります。
どうか上村君におかれましては、天国でまた新しい仲間を迎えて、バスケットボールを楽しん
でもらいたいというようなことと、遺族の方々にお悔やみを申し上げます。特におばあちゃんが、
孫の遺体を見たときに本当に悲しかった。しかし、それと同時に、自分の娘の子供さんですので、
その2人を見たときに本当にいたたまれなかったというようなコメントを出してみえましたけれ
ども、こういう悲惨な事故が今後出ないような明るい社会にしていかなければならないというよ
うなことを思っております。
まず最初に、庁舎整備の件について質問します。
本議会でも数人の方が質問されました。これは当然、この20日の最終日には議決をしなければ
ならないというようなことでございます。一部重複するところもありますけれども、市の将来に
とって極めて重要な事例ですので、重ねて質問いたします。
私はこの問題が起きたときから、庁舎問題には、私は今行われている分庁方式、それが今の合
併特例債という期限つきの有利な起債がある以上、これは耐震で直してしっかりリフォームをし
て、そして前の振興事務所の充実をしていくこと。これが一貫して私の考えでございます。今も
そうでございます。この件については、立ち話みたいなことでございましたけれども、市長とお
話をしたこともございます。中野君の考えはそうかというようなことも聞きました。
理由は、私はやはりこの4町1村が16年に合併した面積の広さ、852平方キロという、岐阜市
の約4倍以上ですね。そして人口は10分の1。県庁所在地のところと比べて非常に大きな面積を
持っている。そういう中で、やはり情報発信の場をどこに持っていくのか。そして、一番この庁
舎を建てるに当たり重要視された安心・安全の問題、有事が起きたとき、私はこれは一本化より
も、これからは分庁のほうが全国的に今後注目されるんじゃないかと。
もうわずかで北陸新幹線、富山、金沢まで行きます。そして、リニアが東京-名古屋間を40分
ほどで行きます。今、東京にある企業も一極集中から地方へ出ております。部署によっては各県
へ、また各市へ分けて、そして企業をしっかり守っていく、こういう形になってきつつある。そ
ういう中で、私は下呂市はやはり分庁にして、周りの振興事務所を充実させていって、これは16
年から正解だったと思う。それがこういうふうに下呂市の3カ所で市有地を使ったところで決め
るという、極めて私にしてみれば異様なことで決められたというようなことは非常に遺憾でござ
います。
昨年の議会報告会、市政報告会、さきに各地で行われた庁舎整備に係る説明会、1月26日は観
光協会、旅館組合、商工会連合協議会、合同の話し合いなど、どの会場でも下呂温泉病院跡地へ
の新庁舎建設に、私が感じた時点では、積極的に賛成する意見は少数で、会場によっては反対一
-212-
色でございました。
私が特に感じたのは、1月26日、観光関連団体、市民合同会議130名の中で、今の新市役所の
選定委員会のメンバーでもありましたので、その点を説明しますという下呂市を代表する企業の
委員会のメンバーが発言されました。選定委員会がなぜ必要だったのか、委員の中でも話し合い
が出ていたところであります。我々は議会制民主主義の中で日々の生活をしているわけですが、
市民の代表である議会と、執行部である市長以下の中でどんどん討議していただき、もんで決め
ていただければ、それで済むのではないかと当初から思っていました。それを議会にかける前に
市民から広く意見を求め、委員会で討議し、事前準備をなぜしなければならないのかと、私とし
ては思っていました。その任に当たれということで何回か会議に参加し、審議して市長に答申を
したということでございます。
設定条件が市のときに新しい市役所をということ、今やっている分庁方式が非合理的であると
いうことがあって、なおかつ今の庁舎では耐用年数を過ぎて、この先、20年、30年先の孫の代ま
で使っていくことが困難であるから新しいものをつくるというようないろんな前提条件がある中
で、出先機関である県事務所を使用するなど、いろんな前提条件があった上での話し合いであり、
我々委員会のメンバーが答申しただけのことであり、最終的には、市の執行部と議会がそれでよ
いのかを十分にもんでもらうことが非常に必要だと思います。ぜひともそのことについて十分に
もんでいただきたいという発言をされました。
下呂病院の跡地を適地と言われた委員さんですら、委員会のあり方、進め方に違和感、不信感
を感じておられる。そうした中で進められ、結論が導かれた委員会であったことが明らかになっ
たわけでございます。あの場所が庁舎の位置として必ずしも適地とは言えない。庁舎整備に優先
して、今やらなければならないことはもっとほかにあると、いろんな意見が各地で聞かれました
が、全ての根底はここにあるのだと思います。
非常に寒い時期に多くの市民を集めて意見をお聞きしたのは何のためであるか。市民の声を市
政に反映していくためのものであって、意見を聞いたというアリバイづくりとか、最終的に行政
の都合を一方的に押しつけるようなあく抜きのためではないはずです。
市長はある会場において、賛成の意見はこうした場でなかなか言いにくい。確かにそうです。
反対の声がどうしても大きくなるという。市長のところへは賛成の意見もたくさん入る。私もそ
う思います。しかし、市長を初め、執行部の面々がずらりと並んだところで反対の意見を述べる
ことも相当の勇気が要るという市民の方の声も会場でありました。
1年近く10回にわたる会議を開催して、市の説明を受け、議論を重ね、最終的に報告書にある
ような主張された委員さんでさえ違和感、不信感を抱くような内容でしたので、市民の皆さんが
不信感を抱くことは当然であります。
地方分権の流れの中で、これからは市民の皆様にも主体的に地域づくりに参加していただかな
けば、自治体運営は成り立たない事態に突入されていると言われています。これは市長が常々い
つも申してみえます。私もそう思います。地域力の強化とは、そうしたことを踏まえての取り組
-213-
みであると、私も理解しております。住民の積極的な地域づくりへの参加を進めるためには、何
より行政への信頼感が不可欠です。相互の信頼があって初めて成り立つものでございます。
今回の庁舎整備の問題を、多くの市民の声をある程度無視する形で強引に推し進めようとすれ
ば、行政への不信感、また信頼は、私は失われると思います。議員も地元だけでなく、他の会場
にも積極的に足を運んで多くの住民の皆さんの意見に耳を傾けられました。それぞれの議員が肌
感覚で、そこから伝わる雰囲気を読み取ったはずでございます。住民を代表し、市民の声を代弁
する我々議員も、私は不信感を増長しましたし、住民の参画を阻害し、自治体運営の将来を危う
くするというような結論を出すわけにはいきません。そうしたことを踏まえ、私は一貫して市の
庁舎は、この広い下呂市、分庁方式、そして下呂の今建っているこの庁舎をしっかり耐震補強し、
リフォームし、そしてここから自治体としての、行政としての責任を市民に発信していくことが
大事ではないかというようなことに変わりはございません。
この問題につきまして、私は通告に、確認のために市長からはいろいろ答弁をいただいており
ますので、事務方の責任者である担当部長にお聞きいたします。
議論に参加して下呂病院の跡地を主張された委員さんですら違和感、不信感を抱かれるような
進め方であったという発言が現実にあるわけです。結論ありきではないとか言われますけれども、
受け取る側はそのように受け取っていない。これがある程度不信感につながっている。委員会の
あり方、進め方を担った事務局の責任者の担当部長さんは、この点をどう考えておられるのか、
答弁をいただきたい。
次に、委員会の報告を尊重すると言われていますが、報告の中に市有地を優先するという方針
にこだわらず、市の将来を考えて最も適切な位置を選定してくださいという項目がありますが、
この意見を受けて、具体的にどこの土地、何カ所と比較してどういう試算の中でこう結論を出さ
れたのか、説明をいただきたい。また、振興事務所についても、具体的な計画に並行して進めよ
という内容もありますが、さきに示されたのは具体的に欠けるものでしたし、移転するものにつ
いては、その跡地をどうするかなどについては全く示されていませんが、その点について答えて
いただきたい。これは11日の委員会、20日の最終日に議決しなければならないですので、整備、
位置について、当然これはいろんな執行部の会議でまとまっているものと思います。説明を簡潔
にお願いしたい。
どこの会場でも強い要望がありました。市長もお聞きして、この意見には誠意を持って答えて
おりましたが、振興事務所の充実強化に対してどう答えていくのか、説明いただきたい。一本化
という言葉は一本なんです。分庁方式でやるということなら、これは振興事務所の充実ができま
すが、一本化ということはもう完全に一本なんです。それは間違いないです。それをどういう形
で振興事務所の充実強化をやっていくのか。住民が不便を感じない窓口業務の継続と地域づくり
の拠点として充実させていくというようなお話もされていました。地方分権の流れの中で、住民
の参画、住民自治を進めるためにも、災害時の円滑な対応のためにも、高齢化が進む中で地域に
根づいた安心した暮らしを守るためにも、振興事務所の役割はますます重要になっていきます。
-214-
庁舎も一本化で建てる。一部2部署を総合庁舎へ移す。これで振興事務所の充実もやっていく。
こういうことが本当にできるのか、お答えをいただきたい。
先が見えない不安を住民の皆さんが感じておられます。部から課にすることで、どうして住民
の望む振興事務所の充実強化につながるのか、私はわかりません。部長職を取って課長職にする。
その点にも答えていただきたい。
最後に組織の見直しの件についてですが、以前、議会にも31年度の姿として組織の見直しの素
案が示されました。その中に農林部と観光商工部を合わせて1部にするような内容、建設部と上
下水道部、1部にするような内容があったと記憶しております。農林部、建設部については、下
呂総合庁舎へ入るというような説明を各地でしてみえますが、この方向性でいけば観光商工部も
上下水道部も下呂総合庁舎へ入ることになるのか、方針が変わっているのか、その点も説明して
いただきたい。
答弁は一括で、私は自席において再質問させていただきますので、通告どおり、担当部長、ま
た責任ある執行部から答弁をいただきたいと思っております。
○議長(中島達也君)
それでは、庁舎整備についての答弁をお願いします。
市長。
○市長(野村
誠君)
中野議員の御質問にお答えしたいと思います。
何回かお答えしておりますけれども、下呂市内15カ所におきまして庁舎整備の説明会を行いま
した。本当に皆さん、寒い中大勢来ていただきまして、御意見をいただきました。皆さんが心配
されることは、やはり下呂市の将来を心配されての御意見だったと理解しております。この中で、
私どもも昨年来、市民アンケート、またはワークショップ等々、議会のほうも議会報告会という
形でやりました。私も市政報告会をやっていきまして、また12月議会は皆さんと議論をしてまい
りました。そして、ことしの1月、2月の説明会になったわけでございます。
そういった中で、新庁舎整備検討委員会を一昨年11月に立ち上げました。これは市民の各界の
代表の皆様方、公募による委員さん、またアドバイザーを含めた委員会組織となっております。
それが10回にわたって大変な御苦労をしていただきまして、激論もあったというふうに聞いてお
りますが、昨年の9月に報告書という形でいただいたわけでございます。
それで、市民の声を聞いたのかというようなお話でございましたけれども、やはり市民説明会
の中で庁舎の耐震化とか、組織の見直しとか、財政問題、市民の皆さんにはふだん、失礼かと思
いますが、なじみの薄い話を長々としたと思います。それが非常にわかりにくかった点があった
かなあということは反省をしております。しかしながら、この庁舎整備につきましては、耐震性
の問題とか、組織の見直しはどうしてもやっていかなきゃいかんことでございますし、また財政
の問題からもやっていかなきゃいかんということでございます。もちろんこれは3分の2以上の
議決をいただかないとできないということでありますが、先ほど来、この一般質問で答えており
-215-
ますように、今後の地方創生の総合戦略であり、2次総合計画の実践ということが、これから本
当にまちづくり、地域づくり、そして子育て、教育にもつながっていくわけでありますから、庁
舎だけを今、私どもも考えておるわけではございません。もちろん庁舎も大事であります。
そういった中で、特に財政の問題からしても今がチャンスだと。合併特例債が平成30年度まで
使える中で、クリーンセンターもそうでありますが、この庁舎も合併以来の大きな課題であった
わけでございます。皆さんからも今、庁舎をつくるよりも、そんな金があるならほかのことをや
れと言われた御意見もありました。確かにそれはわかるわけでありますけれども、先ほども言い
ましたように、行政一般につきましては、2次総の実践であり、総合戦略を策定していくことに
よって行政全般を進めていくわけでありますから、御理解をいただきたいと思います。
それから中野議員、分庁方式でいいという御意見でしたが、1つ例といたしまして、これは静
岡県の伊豆の国市でございますが、韮山庁舎というのがあるようでございますけれども、そこは
分庁方式で韮山庁舎というのが老朽化しておる。1977年築ですから38年たっているんですね。こ
れを耐震化すると5億9,000万かかって寿命が31年延びる。新築すると6億1,000万で耐用年数が
65年と。ちょっと数字がよくわかりませんけど、これはインターネットでとったんですけど、そ
ういった例もあるわけです。もう分庁方式はとらないと。効率が悪いということも一つの例とし
てあるわけでございまして、やはり思うわけでありますが、議員がおっしゃいましたように851
平方キロと大変広い中で、本庁機能を一本化するということはいかがかという御意見であります
が、今後、それこそ振興事務所の役割というのは大きくなっていくことは、我々も認識しておる
わけでございます。
やはり財政面、また効率の面、耐震性の面から見ても、そして財政的な面から見ても、今やる
べきであるということを思っておりまして、市民の皆さんの十分な御理解は得ていないかもしれ
ませんが、どこかの時点で、今やらなければ先送りになって、いずれかの時代にこういった問題
が出てくることは間違いないわけでございますから、チャンスとしては今だということを思って
おります。
○議長(中島達也君)
続けて、総務部長。
○総務部長(星屋昌弘君)
私のほうから検討委員会の進め方につきましてと土地の関係、それから振興事務所について述
べさせていただきます。
検討委員会の進め方につきまして御質問がありました。昨年の11月に発足をしまして、10回に
わたって大変御苦労をいただいて会議を進められたということは、私も重々わかっております。
検討委員会をまず立ち上げるに当たりまして、市のほうで半年間、職員でいろんな調査をしま
した。その資料に基づいて、例えば市が方針を出すということもあろうかと思いますけれども、
やはり今の時代、市民のいろんな方の御意見を聞きながら一つの方向性を導いていくということ
で、こういった検討委員会、市民を交えての会議というものを設けるというのが通例でございま
-216-
す。そんな中で、やはり庁舎の機能とか規模、それからまた場所についてまでを求めるというこ
とで、本当に大変な御苦労があったかと思います。
その会議に入るに当たりまして、まず最初に、やはり一番大変だったのは一本化の必要性、議
員も提案をされてみえますけれども、本当に一本化が必要なのかということについて、すごく時
間をかけて議論をしたというふうに私は記憶しております。それからアドバイザーの方も言って
みえたんですけれども、これだけたくさんの委員の方から意見が出る会議も本当に珍しい、大変
いい委員会ではないかなというような御意見もいただきました。最終的には一つの報告書を出す
ということで、会議が進んでいくに従いまして、委員の皆さん方もその重責というものに対しま
して、大変御苦労されたというふうに私も感じております。私どもがこういうふうに持っていく
ということではなくて、あくまでも住民の皆様方が本当に自主的に進められたということは、私
は感じております。
それと土地につきましてですけれども、これがやはり一番大きな課題となりました。最終的に
は事務局のほうで案をということで、これも委員の方から提案がありましたので出させていただ
いたわけなんですけれども、当初は予定しておりました6,000平米の市有地として、一角でとれ
る場所を全てリストアップしまして御報告をさせていただいた。その中でなかなか絞り込めない
というところもありまして、市として3案を出させていただきました。それがこの庁舎を中心に
する案と、もう1つが萩原の星雲会館を中心とする案、それから下呂温泉病院跡地を中心とする
案ということでした。
その後、総合庁舎につきましていろんな御意見がありまして、あそこにつきましても、できる
限りの資料をということで、私どもも提出させていただいたんですけれども、やはり県の所有の
土地でございますので、十分な資料が提出できなかったというような経緯もございます。
それから、庁舎を一本化した後に、その後のあいた土地をどうするのかという御質問もあった
かと思います。先ほど午前中の答弁でもお答えさせていただきましたように、まだ具体的な計画
というのは、市としては持ち合わせておりませんが、庁舎の一本化の大きな目的の中には、やは
り行政のスリム化、いろんな意味でのスリム化というものがございます。有効活用できるものに
つきましては、有効活用できたらというふうに考えておるというところでございます。
それから振興事務所と庁舎のあり方ですけれども、先ほども2つの機能ということでお話をさ
せていただきましたが、これからの行政を進める中で、本庁舎を中心として全市的にいろんな行
政展開をしていきたいということを考えております。そして、当然市民の方が利用するために不
便のないように窓口的な業務、それから緊急的な対応につきましては、振興事務所で機能を持た
せる。あとそれ以外につきましては、本課の者が動いていくということで、今後の行政は考えて
いけたらなと。そうすることによりまして、いろんな意味で効率のいい行政が展開できるのでは
ないかということを考えております。
私のほうからは以上でございます。
○議長(中島達也君)
-217-
次いで、2番、3番、関連がありますので、一括で簡略に。
経営管理部長。
○経営管理部長(桂川国男君)
今ほど振興事務所の件につきましては、総務部長のほうから基本的に本庁舎を中心とした体制
づくりということで申し上げました。
下呂市の職員数につきましては、合併以来200名以上の職員数を結果的には削減をしてまいり
ました。現在の定員管理の計画の中では、まだ削減をする必要があるということでございます。
今後、交付税等の削減が進めば当然人件費の削減も余儀なくされるわけでございます。何らかの
対策を講ずる必要があるということはおわかりいただけるのかなというところでございます。
合併以来、毎日の業務の見直しを行ってきております。ルーチンワーク、決められた業務の回
し方、これらの簡素化や、また外部の委託なども含めて、いろいろな手法を事務の中に改善とし
て取り入れながら行ってきております。今後さらなる見直しが急務となっておるというところで
ございます。
こういう中で、議員がおっしゃいますように広い面積を持つ下呂市でございますので、まず基
本的には、一般事務等の職員を何とか維持をしていく必要があるということで、今回は管理職を
できるだけ減らしながら人件費をできるだけ削減したいということで、部長職、課長職を部であ
ったり課の統合により減らしていこうというのが1つでございます。そういう中で、今回振興事
務所の管理職につきましても、部長職から課長職へ切りかえをしていきたいという部分でござい
ます。
それから平成25年7月の議会で詰めさせていただきました組織図につきましては、これは当初、
当時の計画でございますので、今の状態の中で当然見直しが必要というふうに思っておりますの
で、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
〔14番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
14番 中野憲太郎君。
○14番(中野憲太郎君)
今、話を聞いてびっくりしましたけど、全然やってないじゃないですか。今話を聞いて本当に
全部行政側に立った、自分たちの都合ですよ、これ。市民の側に何も立ってないじゃないですか。
私はびっくりしました。
先ほど質問したそういうのも我々にも見せたわけでしょう、全協の中で。それも今変わってい
る。庁舎整備検討委員会の報告を尊重すると言っておられるのには、その報告書の中にある市有
地を優先するという方針にこだわらず、市の将来を考えて最も適切な位置を選定してください。
振興事務所のあり方を並行して進めてください。さまざまな可能性を検討して、その結果が明ら
かにされるものと思っておりました。今答弁を受けて本当に非常に残念です。
庁舎の問題が不調に終わった場合、現在進めようとしている農林、土木が県の総合庁舎へ入る
-218-
ことも白紙になると説明会の会場で言われたとお聞きしております。この問題は庁舎整備とは別
の視点で進めようとしていることではないんですか。市長も岐阜県との連携強化を図るためと施
政方針の中で言ってみえます。農林、土木事業のハード・ソフトにわたって、県との連携の中で
市全体の事業の促進を図ることが目的である。目的である以上、私は庁舎整備とは切り離して考
えるべきだと思います。不調に終われば白紙に戻す。県との連携強化は必要ないということでし
ょうか、お答え願います。
○議長(中島達也君)
副市長。
○副市長(中島
薫君)
今の御質問にお答えさせていただきます。
あくまでもこの問題は一本化ということから始まったということでございます。ただし、先ほ
どから担当のほうからも説明させていただきますが、本当に検討委員会が苦渋でいろいろな議論
を重ねられたと、いろいろな歴史もある、地域性もある、思いもある。こういう現実の中であの
ような報告書をいただいたという結果でございます。
そこで、市長が一本化をあえて崩して庁舎の主は下呂に置く。ただし、農林と土木については、
事業の関連性、性格等々を勘案されて、報告書の御意見も十分拝聴し、決定をしたということで
ございます。ですから、この問題と農林、土木の総合庁舎に置くという問題はセットでございま
すので、当然この問題が本来の趣旨にならなければスペースクリアであるという認識でございま
す。
〔14番議員挙手〕
○議長(中島達也君)
14番 中野憲太郎君。
○14番(中野憲太郎君)
市の考え方、一本化の考え方で、今市長、副市長、総務部長、経営管理部長からお聞きしまし
た。私は今の答弁を受け、本当にこれが、森の住所から下呂市のJR、下呂駅前の一丁目一番地、
観光の拠点であるところへ庁舎の位置が変わって、そこに今建てられることが、将来、子供や孫
たちにとって非常にいいことだということを言われております。耐震補強はそれほど信用のない
ものなんですか。学校を何校やったんですか、合特で。学校の生徒は耐震補強だけで危ないんで
すか。県の総合庁舎は、県の警察署は、あれだけのお金をかけて耐震補強をやったのは、5年か
10年しか持たないんですか、耐震補強というのは。私はそれでは下呂市内の20校、13校の小学校、
7校の中学校が耐震補強して、間もなくまた耐震補強をやらなきゃならない。そういう学校が幾
つも出てくると思います。私は今の技術で耐震補強をやれば、しっかりした建物、有事のときに
当然そこの拠点となって、その場所から市民の安心・安全は図られるものと思っております。
もうあと4日で3・11が来ます。本当にあの大きな地震が来て、真っ昼間ですので、昼間、全
部役場の庁舎へ職員が集まって指令を出そうと思った。どうですか、その地震のときには壊れて
-219-
ないんですよ。その20分、30分後に来た津波で全部、庁舎も職員の方もやられてしまった。私は
耐震補強というのは、そんなに将来の子供や孫、20年、30年後には、その子供や孫は考えるでし
ょう。時代も変わってくるでしょう。そういうときに下呂市がどういう体制でその時代にいると
いうときに、その時代を、そして下呂市をそのときに担っていく人たちは、そのときに考えるじ
ゃないんですか。それまではしっかり、有利な合特があるなら、それで今やらなければならない
事業をどんどんと推進していただいて、そして分庁方式で振興事務所をしっかり充実させて、そ
してこの広大な、先ほど市長も言われました850平方キロメートルの地を守っていく。そして核
となる観光は、この病院跡地または下呂館のところから発信していけるような、そういうある程
度の施策をどんどんと市民に見せてくださいよ。ただ耐震補強だけでは10年か20年でだめになっ
てしまうようなことを言われたら、もう下呂市の住宅なんか全滅してしまうんじゃないんですか。
もう時間がございませんので、私はこれで終わりますけれども、まだ11日に委員会がございま
す。そして、20日の本議会へと入っていくわけでございます。いろんな意味で、これはどんな問
題でも、国会でもそうです。集団自衛権の問題があれば集中審議する。閣僚の政治献金について
問題があれば集中審議する。それは当然です。この問題が2日間でたくさん庁舎問題が出たとい
うことは、私は当然なことと思います。それほど議員の皆さんが考えていることだと思いますの
で、どうかしっかり議論を尽くしていきたいと思います。これで終わります。
○議長(中島達也君)
以上で、14番
中野憲太郎君の一般質問を終わります。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎議案の訂正について
○議長(中島達也君)
次に、配付してあります日程第3、議案の訂正についてを議題といたします。
訂正理由の説明を求めます。
上下水道部長。
○上下水道部長(今井雅彦君)
議案の訂正がございましたので、ここで訂正させていただくものでございます。
議案の訂正について。
平成27年第1回下呂審議会定例会に提出した議案を訂正したいので、下呂市議会会議規則第19
条第1項の規定により、議会の承認を求めるものでございます。
1.議案名、議第54号 平成27年度下呂市水道事業会計予算でございます。
訂正内容につきましては、別紙でございますので1枚めくっていただきたいと思います。
平成27年第1回下呂市議会定例会議案、訂正内容の正誤表でございます。傍線の部分が訂正の
箇所でございます。右側が誤りで左側の表が訂正した後の表でございます。
これは下呂市の公営企業会計予算書の242ページの関係でございます。右の表でいきますと第
4条関係の中央、下線の金額でございますが889万、それから下段の771万5,000円が左のほうで
-220-
訂正した数字でございますけれども、2段目下線部分3,411万、次に下線部3,293万5,000円に訂
正するものでございます。
最初に戻っていただきまして、3.訂正理由につきましては、浄書誤りがあったためでござい
ます。
平成27年3月6日提出。
訂正があったことに対しまして深くおわび申し上げるとともに、御承認のほどよろしくお願い
申し上げます。今後はこういった議案作成に当たり、こうした誤りがないよう再度チェック体制
を強化し、徹底したいと思いますので、以上よろしくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
市長。
○市長(野村
誠君)
ただいま上下水道部長から訂正をさせていただくようにお願いしました。こういった議案の訂
正につきましてはたびたびございまして、きつくお叱りを受けたところでございますけれども、
今後こういった議案作成につきまして、本当に慎重を期して、今後こうしたことのないように努
めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中島達也君)
これより質疑を行います。
質疑はありませんか。
〔挙手する者なし〕
質疑なしと認めます。
これで質疑を終結いたします。
お諮りします。ただいま議題となっております議案の訂正について、承認することに御異議あ
りませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
異議なしと認めます。よって、議案の訂正については承認することに決定いたしました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎散会の宣告
○議長(中島達也君)
以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
7日から19日までは、委員会等開催のため休会といたします。
次の会議は、3月20日午前10時より本会議といたします。
本日はこれで散会いたします。御苦労さまでございました。
午後3時14分
-221-
散会
以上会議の次第を記載し、その相違ないことを証するためここに署名する。
平成27年3月6日
議
長
中
島
達
也
署名議員 1番
田
中
副
武
署名議員 2番
今
井
政
良
-222-
Fly UP