ー狭間に立つ詩人ー リーヤン・リー (けや離。==四七の。) 略歴

リ ー ヤ
ン
・リ i
(ピー
団O昌5瞬 ピ①①) 略 歴
一 狭間 に立 つ詩 人 -
リ ー ヤ ン ・リ ー
梶
原
照
子
り 居 を落 ち着 け る。 リ ー は ピ ッツバ ー グ 大 学 、 アリ ゾ ナ
大 学 、 ニ ュー ヨ ー ク 大 学 (夢 Φのけ
象 Φd三 <①邑 昌 。hZΦ≦
くo葵 Oo=①αqΦ 卑 ゆδ 鼻 Oo﹃け
) な ど で 学 び 、 一九 八 六 年
に 処 女 詩 集 肉o越 を 出 版 。 一九 九 〇 年 に 第 二 詩 集 ﹃譜
回 想 録 § 恥 § 諾 & のS 融 ﹄ 物恥§鳴§守§ 謡。鳴、 二 〇 〇 一
Q電 § §
現 在 アジ ア系 ア メリ カ 人 の詩 人 の な か で最 も 高 く 評 価
さ れ て い る 詩 人 の 一人 。 一九 五 七 年 に イ ン ド ネ シ ア の ジ ャ
暗譜 N卜o竃 ぎ ミ、 一九 九 五 年 に 散 文 詩 に 近 い
カ ル タ に生 ま れ る 。 父 は 中 国 出 身 で、 毛 沢 東 の 主 治 医 だ っ
年 に第 三 詩 集 b
口oo神 ミ さ
℃o簿 蔓
ミ 讐 討 を出 版し ている。 ま
た が 、 政 争 で家 族 と と も に イ ンド ネ シ ア に 亡命 。 リ ー や
た 二 〇 〇 七 年 二 月 に 選 詩 集 き 6§ し
口ご 鴇 o§肋 が 出 版 さ れ
︾≦喫負
ン ・リ ー が そ こ で 生 ま れ る が 、 リ ー の 父 は ス カ ル ノ 政 権
た 。 リ ー の 詩 集 は 数 々 の 文 学 賞 を 受 賞 し 、 ZΦ≦ 団o蒔
︾毛 母 負 ↓ゴΦ い四コ口曽ロ 閃o`コαp戯oづ 団 富 田 q
ζ Φヨ oユ巴
dコぞ ①﹃ω律風ω U色 目 oお
由 し て 、 一九 六 四 年 に ア メ リ カ に 移 住 す る 。 リ ー の 父 は
日ゴo >ヨ Φユ8 コ しdoo冒 ﹀ ≦母 α oh芸 Φ切Φ8 お Oo一
⊆∋ σ二。。
oooゴ≦ 霞 訂
そ の 後 イ ン ド ネ シ ア を 亡 命 し 、 香 港 、 マカ オ 、 日 本 を 経
下 で ス パ イ の容 疑 を か け ら れ、 十 九 ヶ月 投 獄 さ れ る 。
ペ ン シ ルヴ ェニア 州 の小 さ な 町 で長 老 派 教 会 の牧 師 と な
鵬
と いう 問題 を 孕 ん でお り 、 ア メリ カ 文 学 史 にお け る リ ー
の 位 置 づ け も 、 ア ジ ア系 ア メ リ カ 文 学 の 代 表 と し て 周 縁
閃o￠昌α象 δ P
と 尋 ね る と 、 と き に 冗 談 交 じ り に ﹁シ カ ゴ か ら ﹂ と 答 え
嫌 い、 例 え ば イ ン タ ヴ ュー の 際 に 、 会 見 者 が ﹁ご 出 身 は ?﹂
リ ー は 、 中 国 系 、 ア ジ ア系 と し て 範 疇 化 さ れ る こ と を
﹀ ≦oa 訴 げΦ勺oΦ↓
蔓 ωo。一
9 団 oh>∋ Φユ8 、
ωb。08 妻 三 一
〇3
化 さ れ て いる の か、 アメ リ カ 文 学 の正 典 と し て評 価 さ れ
O欝 一
〇昌αこ oω8 三 昌Φ ζ 一
一
Φω
Opユoω ≦ 一
一
一
冨 ∋ ω ﹀≦ 9己 な ど が 挙 げ ら れ る 。 ア イ オ ワ
る の か 、 と い う ア メ リ カ 文 学 史 の読 み 直 し の 問 題 を も 伴 っ
↓7① 勺国Z
大 学 や ノ ー ス ウ ェ ス タ ン 大 学 な ど 幾 つか の 大 学 で 詩 人 と
て い る。
・作 品 解 説
し て 教 鞭 を 取 った 。 現 在 、 妻 と 二 人 の 息 子 と 共 に シ カ ゴ
に在 住 。
作 者
て、 ア ジ ア系 ア メ リ カ人 と し ての 彼 の アイ デ ン テ ィ テ ィ
ら し て いる
(
一
ゴ﹁
幅
四①同ωO一
一㊤)。 ま た ト ッド ・ マ ー シ ャ ル と
な か で 最 も 高 く 評 価 さ れ て い る 詩 人 の 一人 で あ る 。 リ ー
の イ ンタ ヴ ュー で 、 リ ー は
に つい て の話 題 に入 ろ う とす る会 見者 の明 白 な 意 図 を そ
自 身 は し ば し ば 、 自 分 は 詩 人 と し て の名 声 を 確 立 し て い
﹁宇 宙 と の 対 話 ﹂ を 真 の詩 の 特 質 と し て 指 摘 し 、 ア ジ ア
リ ー ヤ ン ・リ ー は 、 現 在 ア ジ ア 系 ア メ リ カ 人 の 詩 人 の
な い、 と いう 自 己 評 価 を す る の だ が、 ア メ リ カ 文 学 の い
系 アメ リ カ 人 作 家 と し て の立 場 に つい て の質 問 は ﹁文 化
上 の意 義 と の対 話 ﹂ に つい て の質 問 で あり 、 自 分 は そ れ
﹁文 化 と の 対 話 ﹂ を 超 え る
を 産 出 す る § 鳴さ §§
正典 1
︾ミ 討9§
に は 全 く 携 わ って いな い、 と 説 明 し て い る。 ま た詩 は 真
ミ ︾§鳴滝§ 謡自 計§ ミ越 (二〇 〇 三 年 、 第 六
版 ) にリ ー の詩 が 収 録 さ れ て い る こと は、 ア メ リ カ文 学
の自 己 の探 求 であ り 、 探 求 によ って真 の自 己 と は宇 宙 で
わ ゆる .
.
Oき 8 。1
史 にお け る リ ー の詩 人 と し て の高 い評 価 を 示 す も の だ ろ
あ る と 悟 る こ と で あ り 、 ﹁真 の自 己 と の 対 話 ﹂ ﹁宇 宙 と の
対 話 ﹂ が 自 分 の 詩 作 だ と 語 っ て い る (ζ 震 のび巴 = ωOlωb。)。
う 。 た だ し 、 リ ー の 低 い 自 己 評 価 は 、 ﹁詩 人 と は 何 か ﹂
コ
﹁詩 と は 何 か ﹂ と い う 命 題 へ の り ー の 考 え と 関 わ っ て い
り ー は文 化的 な系 譜 では な く 精 神 上 の系 譜 を 強 調 し、 宇
る。 ま た、 リ ー の作 品 の評 価 は 、 アジ ア系 ア メ リ カ人 の
宙 と自 己 の真 の姿 を 探 求 す る と いう 詩 人 の使 命 を自 分 と
詩 と し て読 まれ る のか 、 ア メ リ カ詩 と し て読 まれ る のか、
悩
シ オ ド ア ・レ ト キ の名 を 挙 げ て い る (
ζ 輿 ωゴ巴= ωb。
.置 O)。
分 か ち 合 う 先 行 詩 人 と し て 、 ウ ォ ル ト ・ホ イ ッ ト マ ン や
は
ヨ Φヨ o蔓 、
、
) と 愛 の 教 え で あ る 。 こ の作 品 の な か で 、 リ ー
す る こ と で あ る 。 そ れ は 、 ﹁記 憶 の 技 法 ﹂ (.
.
9 Φ 餌誹 oh
に出 す こと では な く 、 父 か ら 学 ん だ重 要 な教 え を再 発 見
え 、 ﹁柿 ﹂ と い う 言 葉 か ら 連 想 さ れ る 記 憶 を 手 繰 り 寄 せ
.
雨雲 ω一
∋ ∋ 8 ω、 (柿 ) を 中 核 を 成 す メ タ フ ァ ー に 据
き さ ら に マリ ー ・ジ ョ ー ダ ン と の イ ン タ ヴ ュー で は 、 エ ミ
﹁わ た し は 何 者
リ i ・デ ィ キ ン ソ ン へ の 深 い 敬 愛 に つ い て 語 っ て い る
(一〇a oづ)。 デ ィ キ ン ソ ン の 有 名 な 一節
て いく 。 思 い起 こさ れ た 出 来 事 を 直 線 的 な 時系 列 によ っ
て並 べず 、 連 想 の赴 く ま ま に 配列 し、 過去 様 々な 時 点 と
あ な た は 誰 ? ﹂ (.
.一
.
ヨ Zoσo身 一 乏 げo 母 ①
現 在 が 交 錯 す る よ う な構 成 を 取 ってお り、 これ が り ーが
でも な い !
︽o葛 じ
を、 移 民 のト ラ ウ マ的 な 体 験 と し て着 目 す る こ とが 多 い。
リ ー が 小学 校 で直 面 し た 言 語 上 の障 壁 と 教 師 によ る体 罰
衝 突 を強 調 す る傾 向 が あ る。 八 歳 か ら 英 語 を 学 び 始 め た
ヨoコω.
、の解 釈 にお い て、 移 民 と し て の り ー の文 化 的 な
を 感 じ さ せ る のだ ろ う。 実 際 、 リ ー の 代 表 作 ,
.
闇雲 臨日・
び 付 け ら れ て読 ま れ る こ と は、 詩 の真意 が 逸 れ る 危 険 性
据 え ら れ 、 特 に中 国 系 移 民 と し て の文 化 的背 景 と 強 く 結
にと って、 自 分 の詩 が ア ジ ア系 ア メ リ カ 文学 の枠 組 み に
こ のよう な、 あ る種 預言 者 的 な詩 人観 、 詩学 を 抱 くリ ー
味 合 う よ う に リ ー の記 憶 を五 感 で追 体 験 す る 。 柿 が 連 想
が 、 熟 した 柿 の甘 さ と重 さ と重 な り合 って、 読 者 は 柿 を
の であ る。 愛 の甘 さ 、 年 月 を経 て ﹁熟 し た ﹂ 記 憶 の重 さ
触 り / お前 の手 の な か の、 そ の熟 し た 重 さ ﹂ に辿 り 着 く
のが あ る/ 愛 す る人 の髪 の匂 い/ パ ァシ モ ン (柿 ) の手
は 、 最 終 連 で 父 の残 し た言 葉 ﹁決 し て人 か ら去 らな いも
詩 全 体 を通 し て現 在 進 行中 の行 為 であ り 、 語 り手 ﹁ぼく﹂
﹁失 った 何 か﹂ を 探 す が 、 こ の ﹁失 った 何 か﹂ の探 索 は、
ろ う 。 例 え ば 、 第 九 連 で青 年 時 代 のリ ーは 家 の地 下 室 で
接 し 、 メタ ー詩 的 に表 現 さ れ る の も り ー の詩 の醍 醐 味 だ
﹁何 者 で も な い こ と ﹂
(.
.
poσoα︽ー
ゴooα、
.
) は 、 詩 人 のあ る べき 姿 で あ り 、 文 化
詩 作 で駆 使 す る ﹁記 憶 の技 法 ﹂ の 一例 であ る。 ま た 過 去
確 か に中 国 系 移 民 と し て のり ー の実 体 験 が 詩 のな か に散
さ せ る記 憶 の 一つと し て、 小 学 校 で の柿 にま つわ る発 音
上 、 社 会 的 な レ ッテ ルを 剥 がし た裸 の自 己 に向 き 合 う こ
の出 来 事 の再 現 に留 ま ら ず、 そ れ が 現 在 の詩 作 行 為 と 隣
か ら リ ー が 作 った 言 葉
と が 目 さ れ て いる 。
りば め ら れ て いる が 、 詩 の主 題 は文 化 的 な衝 突 を 明 る み
鵬
体 験 を 前 景 化 す る と 、 詩 全 体 に 流 れ る ﹁失 わ れ な い 愛 の
の失 敗 と 教 師 に よ る懲 罰 が 描 か れ る の であ り 、 こ の移 民
父 の言 葉 と 同 時 に、 現 在 の妻 と の性交 の場 面 が 描 き 出 さ
永 続 す る愛 の記 憶 を 描 き 出 す .
噂興 ω巨 ∋ 8 ω, に お い て、
熱 く 、 それ ま で の自 分 を 殺 し愛 を知 る も の へと 再 生 さ せ
し た 愛 の教 え を 描 き 出 し て い る 。 父 の 愛 は 焔 の よ う に
る。 .
、
↓ゴΦ O澤 .
.に お い て、 リ ー は 父 が 幼 い 自 分 に 調 教
が 愛 で あ り 、 そ れ を 再 現 す る も の が ﹁記 憶 の 技 法 ﹂ で あ
が
(ζ 一
一
一
Φ﹃QOα)、 リ ー に 影 響 を 及 ぼ し た 父 の 教 え の 核 心
リ ー は 自 分 の 詩 の 多 く が ﹁父 と の 対 話 ﹂ で あ る と 語 る
が 現 在 の自 分 に及 ぼす 影 響 を 現 在 進 行 中 の出 来 事 と し て
いooα.
"にお い ても 顕 著 に見 ら れ る 。 既 に亡 く な った 父
の交錯 は 、 、
、
ζ 嘱 閃p誓 Φ﹃﹂ コ =Φo︿Φ戸 一
ω 幻$ 色目σq O三
が 現 在 と 直 結 し て い る こ と で あ る。 過 去 、 現在 の時 間 軸
リ ー の詩 の時 間 軸 は過 去 、 現 在 を交 錯 し、 過去 の出 来 事
共 有 さ れ る も の と し て描 か れ る こ と で あ り 、 も う 一つ は 、
疇 化 さ れ ず 、 そ の聖 化 さ れ た エ ロテ ィシ ズ ム は 普 遍 的 に
愛 の概 念 が 親 子 間 、 夫 婦 間、 精 神 的、 肉 体 的 、 な ど に範
れ る 。 そ こ に は り ー の 詩 の 特 質 が 表 れ て お り 、 一 つは 、
た。 リ ー は後 に、 詩 が 書 か れ た契 機 に つ い て こ のよ う に
描 き 出 し て いる 。 勿 論 、 宗 教 的 な 霊 魂 不 滅 の 観 点 か ら 父
.
述 べ て い る 。 ﹁ホ テ ル に 妻 と 滞 在 し て い る と き に、 妻 が
の影 響 に つい て解 釈 す る こと も 可 能 だ が、 む し ろ 過 去 生
記 憶 ﹂ の物 語 が見 落 と さ れ てし ま う の であ る 。
泣 い て いる 声 で目 が 覚 め た 。 探 す と 、 バ スタ ブ の端 に腰
前 中 の父 の姿 と 現 在 の天 上 で の父 の姿 が重 な り 合 って浮
た 。 そ の 当 時 父 は も う 死 ん で い た が 、 か が ん で妻 の鉄 片
リ i 自 身 が ホ イ ット マ ン と の 共 通 点 に 言 及 す る だ け で
か び 上 が る こと に、 リ ー の詩 の特 質 が 見 ら れ る だ ろ う 。
ほ のお
てお り 、 よ く 見 る と 親 指 の爪 の下 に金 属 片 が刺 さ って い
を取 り除 き な が ら 、 父 か ら こ の優 し さ を 学 ん だ の だ と自
ホ イ ット マ ン、 レ ト キ 、 ウ ィ リ ア ム ・カ ー ロ ス ・ウ ィ リ
な く、 近年 のリ ー の評 価 は ア ジ ア系 の枠 組 み を超 え て、
.
掛 け て片 手 を 握 って泣 い て いた 。 彼 女 の手 か ら血 が流 れ
﹁教 え 、 優 し
る さ の贈 り物 ﹂ を今 度 は 他 の誰 か に与 え る こと が で き る、
覚 した﹂ (
ζ ○団①﹃ω ω㎝IQQ①)。 父 か ら 学 ん だ
ア ム ズ 、 デ ニ ー ズ ・レ ヴ ァト フ 等 と の 親 近 性 が 指 摘 さ れ
る よ う に な った 。 実 際 、 前 述 し た 範 疇 化 さ れ な い 愛 の 概
(
ω①)。
.
.
↓げΦ 9 津、
、に お い て、 亡 き 父 か ら の愛 の調 教 の場 面
念 や 五 感 を 喚起 す る 詩 的 表 現 は、 ホ イ ット マ ンの詩 を 彷
と感 じ た ので あ る
(UO昌p①) と の 愛 の 場 面 に 接 続 し 、 人 の 心 に
が妻 ド ナ
搦
彿 と さ せ る 。 ま た 、 詩 の 読 書 行 為 を ホ イ ット マ ン ほ ど エ
と 夜 、 驚 異 と恐 怖 な ど 二 項 対 立 的 な 概 念 の どち ら に も留
像 は、 世 界 の真 理 は対 極 的 な 概念 が 同 時 に生 成 喚 起 す る
姿 だ 、 と い う り ー の世 界 観 と 直 結 し て いる 。 生 と 死 、 昼
と 述 べ て い る 。 相 反 す る 事 象 の狭 間 に 立 つ、 と い う 自 己
ま ら ず 生 成 流 転 す る 世 界 像 は、 .
.
ぎ 芸 Φ UuΦσqヨ 三 コα
q.
.に
ロテ ィ ック に 描 き 出 し た 詩 人 は い な い 、 と レ ス リ i ・A ・
こ
フ ィ ード ラ ー は評 し た が、 リ ー は 詩 作 行 為 を 非 常 に エ ロ
﹁恋 人 の 身 体 や
テ ィ ック に捉 え て い る。 非 母 国 語 であ る 英 語 で詩 を 書 く
こと に つい て質 問 さ れ た と き に、 リ ーは
'描 か れ て い る 。 ま た 、 こ の 詩 で 世 界 を 流 転 さ せ る ﹁初 め
の 女 ﹂ は 、 リ ー の 詩 人 像 を 反 映 し て い る よ う に思 わ れ る 。
顔 を 触 る の と同 じ よ う に 感 じ る。 恋 人 の身 体 は異 質 な も
のだ 。 だ か ら英 語 を使 う と き も 同 じ だ 。 心 か ら愛 す る人
﹁女 ﹂ が 世 界 の 時 を 動 か し 、 世 界 を 創 り 出 す 行 為 は 、 詩
人 が言 葉 によ って世 界 の真 理 を 切 り 出 だ す 行為 と重 な つ
(
閃一
￠ゴO﹃け
団 ㊤刈)。 リ i
の 身 体 を 触 って い る よ う に感 じ る 。 英 語 は 恋 人 の よ う で 、
詩 は 身 体 の よ う だ ﹂ と 語 って い る
て いる の では な いだ ろう か 。
以 下 に 、 第 一詩 集 肉o。
・
鳴か ら .
.
↓ゴΦO痒 。 と .
.
勺①﹁ω一
∋・
の こ の よ う な詩 作 行 為 の エ ロテ ィ シズ ム は、 読 書 行 為 の
エ ロテ ィシ ズ ム に結 実 し てお り 、 リ ー の五 感 を喚 起 す る
日 oづω、
、
、 第 二 詩 集 § ⑩Ω 竜 § ¥
汁壽 N卜o竃 ぎ 袋 か ら
.
、
ζ ︽ 国母 げΦ﹁し コ =$ <Φコ﹂ ω 幻$ 色 目σq O三 ピo⊆α.
.
、 第三
.
.
萱 葺 Φ しuΦσqヨ 三 昌σ
q.
.を
ホ イ ット マ ン に 接 続 す る 詩 人 だ と 云 え よ う 。
﹂
≦α
q譜討 か ら
表 現 は し ば し ば 官 能 性 を も た ら し て い る。 こ の点 でも、
詩 集 し
口8 冷 ミ さ
拙 訳 と と も に ご 紹 介 す る の で 、 リ ー の 詩 世 界 の 一端 を 賞
し か し 、 留 意 し な け れ ば な ら な い の は、 いわ ゆ る 主流
の (ヨ ー ロ ッパ 系 白 人 の ) ア メ リ カ 詩 人 と の 類 似 点 が 見
警 矯難 聴.
(
課 控 。驚
床 し て頂 き た い。
の詩 が ア ジ ア系 ア メ リ カ文 学 では な く 主 流 の アメ リ カ 文
注
鐙羅
出 さ れ 、 リ ー 自 身 も そ れ を 認 め て い る か ら と い って 、 リ i
学 に与 す る、 と い う分 類 を す べき では な い、 と いう こと
(
-)
政窺
畔 に集 う人 々 に 父 が話 す ﹁
夜 ﹂ と ﹁種 子 ﹂ の講 話 のど こ
そもそ轟 疇化自体を拒絶す・のだが、自分
は 相 反 す る 事 象 の ﹁狭 間 ﹂ に い て 、 そ の 緊 張 を 解 消 す る
に 軍 事 政 権 を 脅 か す 危 険 性 が あ る のか 、 と 問 う て い る
だ.且
(
閃一
`ゴ鋤﹁け︽ ⑩㊤)、
の では な く維 持 す る こ と を 好 ん で いる
捌
(駆①)。 た だ し 、 新 設 の ガ マリ エ ル 大 学 の 副 学 長 と し て 、
.§ ⑩ O§
国忌 二〇コP NOOq
卜塾ぎ 袋蹟 卜塁
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§
っ て い る 。
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っ て い る 。 ζ ≡ 興
織§ .穿 防塁 。
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(卜oOOO)"Qoω1㊤㊤'
勺﹁①ω①コO① O{ 餌コ
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ア メ リ カ か ら 多 く の学 者 や教 師 を 招 聰 し た こと が 、 中 国
#、
.(9 電 お lOO) の 第
人 だ と い う こ と に 加 え て 、 嫌 疑 の 主 因 だ った の だ ろ う 、
(一〇〇Q一㊤)。
ぎ α
qΦ誘 o= 一一 参 照 。
と 分 析 し て い る
.目 玉 ω カ ooヨ
ヨ ⇔三 目αq ロω① ＼ oh曄 Φ o口① 9 ぎ σ
q
国 <o﹃旨 三 コσq 首
(2 )
、
、
一 〇ヨ
ヨ
(3 )
二 連 で 、 リ ー は
oh ヨ ⑦∋ o蔓 ■
.
.と 語
●
こ 昌 竈
一九 八 ○ 年 に 亡 く な
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ま 01望 参 照 。
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リ ー の 父 は
∋ Φ"＼ 昌 ① ゆ耳
(4 )
[Φ昌 Φ ﹀ .霊 。巨
参 昭⋮
。
(5 )
ピ a雪
§ 臓 卜§ § ミ 越 (匂コoω8 身 ゆ①帥ooP 一⑩①O) 参 照 。
(6 )
匿隷軋鳴、﹂穿 防塁 防 O養 さ
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閃一
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①5 [①ω一
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、 帖嵩 §
引用文献
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岡 7﹂7餌﹁θ団" ζ ゆ梓一7Φ≦ 。.
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O﹃①Ooヨ αq UΦ8 h9 ζ 団 団8 ﹁け
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薯 c ∋ 8 ω霞 Φω ○コ Φ巳 Φ∋ Φのω
一α置 ≦ 冨 3
H已 α づ。; 洋 弓
冨 巨 α pα
q田 口曾 日 二 p。ρ
b § ミ ミ。
・§ 織 ぎ ミ
pげ。くΦヨ ︽ 冨 巴 ・
誓 Φh
冨 3 Φω。h9 ω。旦 言 Φ
冨 邑 ω9
、
12
か
ほ ら見 て ご ら ん、 ぼ く が ど ん な 風 に妻 の親 指 の爪 を削 ぐ
そ
ぼ く が 妻 の右 手 の 上 に か が み こ ん で い る こ の 場 所 に 。
こ こ に到 達 し て いた こと だ ろ う 、
も し 君 が そ の少年 の後 を た ど って い た ら、
植 え 付 け て いる のを 目 にし た だ ろ う。
しず く
君 は
一人 の 男 が 少 年 の 手 の ひ ら に 何 か を
銀 色 の 滴 を 、 小 さ な焔 を
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ぼ く の手 のひ ら か ら 金 属 のと げ を 引 ぎ 抜 く た め に
父 は 小 声 で物 語 を 話 し た 。
それ で ぼく は 刃を 見 な い で父 の美 し い顔 を見 つめ て いた 。
物 語 が終 る前 に、 父 は取 り除 い て いた
彼 女 が少 しも 痛 み を 感 じ な い よう に細 心 の注意 を払 って。
暗 い水 の泉 、 一つの祈 り 。
父 の声 が ま だ 聞 こえ る、 それ は
今 そ の物 語 を 思 い出 せ な いが
これ を ﹁小 さ な 暗 殺 者 ﹂、
ぼ く を 埋 葬 す る金 属 、
そ のと き ぼく は、 指 で破 片 を つか ん で、
こん な 風 に ぼく の手 を 取 った の は。
ぼく が 七 つのと き だ った、 父 が
ぼく が 死 ん で し ま う か と 思 った鉄 片 を 。
そ し て父 の手 を 思 い出 す 、 それ は
﹁ぼく の 心臓 に深 く潜 り込 む金 ﹂ と 名 づ け よ う 、
ぼく が金 属 の とげ を取 り除 く の を よ く 観 察 し てご ら ん。
ぼ く の顔 に添 え た
と は 思 わ な か った 。
と叫 び は し な か った。
死 が こ こに 訪 れ た !
ぼ く は傷 を掲 げ て
ぼ く の 頭 上 にふ り あ げ た
.
優 し い愛 の二 つ の道 具 、
ほ のお
調 教 の 焔。
も し 君 が あ の午 後 に足 を踏 み 入 れ て いた な ら
30
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ぼ く が し た の は 、 子 ど も が ず っと 取 っ て お き た く な る も
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Wrensaresmall,plainbirds,Itookthemandsetbothonmybedroomwindowsill
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yarniswhatoneknitswith.whereeachmorningacardinal
Wrensaresoftasyarn.sang,Thesur,thesur.
Mymothermadebirdsoutofyarn,
110vedtowatchhertiethestuff;Finallyunderstanding
abird,arabbit,aweeman.
.hewasgoingblind,
myfathersatupallonenight
Mrs.Walkerbroughtapersimmontoclasswaitingforasong,aghost.
andcutitupIgavehimthepersimmons,
soeveryonecouldtasteswelled,heavyassadness,§
aChineseapple.Knowingandsweetaslove.
itwasn'tripeorsweet,Ididn'teat
butwatchedtheotherfaces.Thisyear,inthemuddylighting
ofmyparents'cellar,Irummage,100king
MymothersaideverypersimmonhasasunforsomethingIlost
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inside,somethinggolden,glowing,Myfathersitsonthe
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warmasmyface.blackcanebetweenhisknees,
handoverhand,gripPingthehandle.
Once,inthecellar,Ifoundtwowrappedinnewspa-He'ssohappythatI'vecomehome.
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(柿 ) と プ リ シ ジ ョ ン
違 いも 分 か ら な いと 言 って。
パ ァ シモ ン
教 室 の 隅 に ぼ く を 立 た せ た
ぼ く の 頭 の後 ろ を は た い て
六 年 生 の と き ウ ォー カ ー 先 生 は
パ ァシ モ ン
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(正 確 ) の
ど う や って選 ぶ か
智計 詠 ミ 傍∼
oω吋ρ §
ほう
豊 潤 な 香 り が す る 。 ど う や っ て食 べ る か
底 を 嗅 い で み て。 甘 いも の は
熟 し た も の は柔 らか く 茶 色 の点 が あ る。
パ ァ シ モ ン を 。 こ れ は プ リ シ ジ ョ ン (正 確 ) だ 。
識§ 蛛
討鳴 の読声
↓ミ の⑦ 野鴨δ 噛
ミ § § 勲 隷 ミ 鳴メ
O鳶 ミ 鳴管 ミ ミ ミ 恥ミo誉
・
ナ イ フ な ん か 何 処 か に 放 や っ て、 新 聞 紙 を ひ く 。
ミ 鳴。。ミ 謡寒 き ミ 鳴討議 恥
昼鳶 9鴇 § § ミ 恥ミ謡翼
◎
皮 を か み、 すす り、
そ っと 皮 を む い て 、 果 肉 を 傷 つ け な い よ う に。
§ 鳴題 N魯 § 譜風 守馬
§繕
N旨 § 耐風 ミ ⑩§ 討§ 織鴬 野 ミ 識§ 8
塁 鳴。
・90器 "
鵬
呑 み 込 む 。 さ あ 、 食 べ.
てご ら ん、
そ の果 肉 を 、
甘 い甘 い実 、
フ ァ イ ト (闘 い ) は ぼ く が フ ラ イ ト
き に した こ と で、
と き に 感 じ た こ と だ った 。
フ ラ イ ト (恐 怖 ) は ぼ く が フ ァ イ ト
(恐 怖 ) を 感 じ た と
(闘 い ) を し て い る
ド ナ が 服 を 脱 ぐ 、 彼 女 の腹 は真 白 だ 。
母 は ヨ ー ン (毛 糸 ) で 鳥 を 作 った 。
レ ン (ミ ソ サ ザ イ ) は ヨ ー ン (毛 糸 ) の よ う に 柔 ら か い。
ヨ ー ン (毛 糸 ) は 編 み 物 を す る と き の も の だ 。
そ のす べ てを 、 芯 ま で。
夜 露 に 濡 れ コ ウ ロギ で そ よ ぐ
レ ン (ミ ソ サ ザ イ ) は 小 さ な あ り ふ れ た 鳥 の こ と で 、
庭 で、 ぼ く ら は 裸 で横 にな る、
ぼ く は 母 が そう し た も のを 糸 で結 び あ げ る のを 見 る のが
母 は 言 った 、 す べ て の パ ァシ モ ン の な か に 太 陽 が 一つず つ
他 の生 徒 の顔 を 観 察 し て いた 。
ぼく は食 べず に
熟 し ても いな けれ ば 甘 く も な いこと が 分 か ってい た の で、
味 わ え る よ う に と。 そ れ が
皆 が い わば 中 国 のリ ンゴ を
切 り分 け た
ウ ォー カ ー 先 生 は パ ァシ モ ンを 一つク ラ スに持 ってき て
鳥 や、 う さ ぎ や 、 小 さ な 人 間 を 。
大 好 き だ った 。
顔 を 上 げ、 顔 を 下 げ。
ぼく は彼 女 に中 国 語 を 教 え る 。
忘 れ ち ゃ った よ 。
.
(恐 怖 )、 レ ン (ミ ソ サ ザ
チ ュー チ ュー 。 露 -
き み と ぼ く。
忘 れ ち ゃ った よ 。
コ オ ロギ ー
裸 ニー、 ウ ォー 1
ぼ く は 彼 女 の 足 を 広 げ て、
忘 れ ず に言 う、
き み は 月 の よ う に 美 し い、 と 。
ぼく を 悩 ま せ た
(闘 い ) と フ ラ イ ト
他 の言 葉 は、
フ ァイ ト
イ ) と ヨ ー ン (毛 糸 )。
1
3
4
あ る 、 と 。 黄 金 色 で 、 赤 く ほ て って 、
黒 い藤 製 の杖 を 膝 で挟 み、
父 は 擦 り 切 れ た 木 の 階 段 に座 っ て い る 、
全 て見 え な く な った、 と 父 は 答 え る 。
問だ。
ぼく は目 の具 合 は ど う か、 と 父 に尋 ね る 、 全 く 愚 か な質
父 は ぼ く が 帰 って き た の で と て も 嬉 し そ う だ 。
柄 を 右 手 、 左 手 交 代 で握 り締 め て いる 。
暖 か いも の、 ぼく の顔 の よ う に。
あ る と き 地 下 室 で、 ぼく は新 聞 紙 に包 ま れ た 二 つのパ ァ
シ モ ン を 見 つけ た
そ こ に 忘 れ ら れ た ま ま 、 ま だ 熟 し て な か った 。
ぼ く は そ れ を 取 って 二 つと も 寝 室 の 窓 枠 の 処 に 置 い た 。
そ こ に毎 朝 力 ージ ナ ル が来 て
数 枚 の 毛 布 の 下 に ぼ く は 箱 を 一 つ見 つけ る 。
自 分 が 盲 目 にな る と
父 が 画 い た 三 つ の絵 を 広 げ る 。
父 の傍 に腰 を下 ろ し、 巻 き 軸 を ほ ど い て
歌 った 、 太 陽 、 太 陽 、 と 。
終 に納 得 し て、
ハイビ スカ スの葉 と 白 い花。
箱 の中 に巻 き軸 を 三本 見 つけ る 。
父 は 一晩 中 起 き て
二 つ の パ ァ シ モ ン、 熟 し き っ て 画 布 か ら 落 ち た が って い
毛 繕 い を し て いる 二 匹 の猫。
つい
ぼく は父 にパ ァシ モ ンを手 渡 し た、
こ れ は パ ァ シモ ンだ よ 、 父 さ ん 。
問 い掛 け る、 これ は ど れ だ ね ?
父 は両 手 を挙 げ て画 布 に触 って、
る。
待 って いた 、 歌 を 、 聖 霊 を。
それ は丸 く 膨 ら み、 悲 し み のよ う に重 く 、
愛 の よ う に 甘 か った 。
こ の 年 、 両 親 の 家 の地 下 室 の
・
ぽ う っと 曇 った 照 明 の な か 、 ぼ く は ひ っか き 回 し て 捜 す
ぼ く が 失 った 何 か を 。
燭
決 し て人 か ら去 ら な い も のが あ る 、
画 いた 。 これ ら を 目 が 見 え な いま ま 画 いた ん だ 。
わた し は何 百 回 と な く 目 を 閉 じ た ま ま で柿 を
正確 さ。
手 首 に こめ た あ の力 強 さ 、 あ の張 り 詰 め た
お お、 絹 の画 布 を 滑 る 筆 のあ の感 触 隅
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考 え て いる 。 い や。 父 は耳 を 澄 ま し て いる の だ、 庭 の子
音 を 聞 こ う と 。 あ れ は 笑 い 声 だ った の か 、
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泣 き 声 だ った の か ?
供達 の
昏 Φ昌 ω讐 αo≦ 昌 8 p≦ 巴 叶ぎ ω貯 二〇菖oコ
左 右 さ れ る 、 何 故 な ら、 父 は朗 読 を続 け る か、
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坤 oヨ 三 のひqo9 ︽Φρ σ三 巴 ωo 守oヨ o﹃o島 o.
悲 し み か ら 子 供 の 一日 を 救 い 出 す た め に駆 け 寄 る か 、 ど
あ ま り に 多 く の こ と が そ の答 え に
冒づΦ≦ ゴΦ ≦器 o口Φ一
陣 ⑦ヨ ρ ≦ =o oq9 ヨ 同 一
①霞 三 目σq
ぼ く の 父 が 一足 一足 重 み を か け て 、 確 か な リ ズ ム で 地 上
た。
天 上 にお い て今 そ う な よ う に、 地 上 でも か つて そう だ つ
ちらかだから。
.
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を 歩 いた の で、
ぼく の肩 は父 の 眼差 し で
ΦωooOΦσ同 市 づα 9 Φω8 0Φσ︽ ωΦP
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痛 ん だ 。 ぼく の 父 の肩 が
力 強 い前 後 の リズ ム で動 く、
≦ o詳ω猟 pび、
⇒Φ国お げ興 ρ げΦお 9津Φ﹃蓉 o h言 α o葺け
艦
O討 ＼卜O巴鴨 ぎ ミ ω㊤1轟O)
擢 を 漕 い で 痛 ん だ の で 、 ぼ く の人 生 は 今
(↓討鳴O賊
電 報
謡奪
一
ω詳 震 巴 ωΦo= 9ヨ Φ三 三 ααΦづ 一
昌 誓 Φづ①答 ヨ oヨ ⑦昌亀
郷 愁 、 沈 思 。 父 は月 に 一度
ぼく に本 を 朗 読 さ せ た が、 ぼ く は読 む な り す ぐ
す べてを 忘 れ た。 そ し て知 識 が や ってく る のは
ぼ く の 父 が 、 天 上 で、 朗 々 と 読 み 上 げ て いる
ぼ く の父 が 、 天 上 で、 朗 々と 読 み 上 げ て い る、
大 通 り で 一瞬 我 を忘 れ る と き だ け な のだ。
ぼく が 階 段 を 一跨 ぎ し ょ う と し て いる と き や
とを
聖 書 の ﹁詩 篇 ﹂ や 福 音 を 。 今 父 は自 分 が 読 ん だ も の の こ
獅
ぼ く は こ の 一千 年 期 に 遅 れ て や っ て き て
父 に と っ て は 甚 だ し い 失 望 だ った が 、
父 は た だ 待 っ て い た 、 ち ょ う ど い つも 誰 か が
陸 路 で の逃 亡 か 海 路 で の 逃 亡 か を 。
ωゴ① ω四窃 9 Φ ≦〇二ρ σ①σqニコ 〇二けoh昌oけ三 口σq"
ぼ く の よ う な 。 父 は 力 弱 き 人 間 の 一人 だ った の だ 、
ω冨 ︽ p巳
〇三 〇hσq茜 ω宰 p 一
〇く①﹁.
ωヒ8 0昌自 註P
・
の答 え を。
遠 く で 、 近 く で 、 こ こ で 、 来 世 で も 、 た だ 待 って 見 つ け
=①﹁<o一
8 一
ω9 ①≦ 卑 ①﹁oh9 卑 b一
〇〇①
﹀ ≦o∋ き 一
ωω℃Φp匹 昌σ
Q ヨ " 豆 ゆo① o= Oo屏ω.
一∋ 夢 。 国①。、一塁5一
5。
、
次 の瞬 間 に潜 ん で いる のは 賛 美 か 悲 嘆 か ?
出 そ う と す る よ う に、
残 り の 日 々 の 終 わ り ま で留 ま る こ と が
で き な い者 の よ う な の だ 。 世 界 の
始 ま り は ぼ く には 漠 と し てお り 、 世 界 の結 実 は
ぼ く に は 到 達 で き な い。 ぼ く に は
星 の光 の 源 や星 の光 の到達 点 が 分 か ら な い。
そ し て 既 に 新 た な 一年 が 均 衡 の 外 へ滑 る よ う に
過 ぎ て い く。 け れ ど ぼ く は 学者 連 を さ げ す ま な い。
父 はか つて の蔵 書 と ぼ く ら の所 持 品 を荷 造 り し 、
o昌α ho二目αω 葺 ①江∋ ① 9 嘆 Φ.
ぼく の父 も学 者 で ぼ く は 父 を愛 し て いた 、
そ れ か ら 座 り 込 ん で 待 って い た 、 彼 の神
玄 関 口 で 、 ぼ く は 観 察 し て い て 、 突 然 分 か った 、
ω8 昌αωσ団 ε 旨 旨 o
q
か ら の指示 を、 そう だ、 だ が 同 じ く ラ ジ オ か ら の指 示 を。
父 も ぼ く の よ う な 人 間 の 一人 だ と 。 ま ぐ さ の 下 で 学 び を
旅 行 鞄 、 箱 、 古 新 聞 、 切 り抜 き 記事
冒 鋤づO o三 〇h口∋ Φ 雪 α ヨ oヨ Φコε 3
得た
の な か に 座 って い る 間 に知 識 が や って 来 た よ う な 人 だ った 。
芸 Φ σoα風ωα09 二口Φ
α
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コαq ω8 00ヨ σq
父 は 決 め な か った 、 平 和 か 戦 争 か 、 故 国 か 国 外 逃 亡 か を 、
鎚
oh昌①Φα oロα ωo碧 o詳ざ
そ の場 に初 め の時 を 刻 み出 す。
彼 女 の声 は そ の岩 場 に流 れ る水
捕 ま る こと か ら 、 恋 人 の イ エス と ノ ー の 間 か ら
こ こ に在 る の は、 す るり と抜 け出 し てき た か ら
彼 女 は 言 う 、 無 か ら始 ま る こ の世 界 が
9 ①げ①霞 け.
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δ 餌 σO曽け9つα OO﹁ω一
コ P ℃冨 O① Oh﹁OO困の
●
留 ま る こと と 行 く こと の間 か ら、
、
ω#き α①O 三 四 δ o評回 覧 90Φ
噂
一杯 に 測 り だ す こ と
ば らば ら に引 き 裂 か れ た姿 。
岩 礁 に乗 り 上 げ て
岩 場 の船 と 擢
女 は ひ と り 話 し て い る 。 彼 女 の声 は
夜 と 昼 を、 息 子 た ち と 娘 た ち を 。
心
身 体 の原 則
要 求 と欠 乏 と いう
時 と契 機 の中 に、 外 に、 踏 み出 す 歌 を 歌 う こ と に よ って
討財 ら膳-幽α)
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國 oヨ ①oo日 ぎ o
q ヨ 誓 Φ 葺 ①Φω雪
初 め に
女 が ひと り 岩 場 で話 し てい る。
39
1
そ れ は 光
風 と 火 を 伴 った
岩 場 の内 部 に 宿 り 続 け る 光 。
海 の記憶 、 そ れ が 残 って い るも の。
典
への帰 郷。
岩 場 で の郷愁 。
森
出
甑
.
↓︼
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﹀骨 壽冴 (菊ooげ①磐 Φ昌 udO> 国α㍗
鳴 O執竜 軌蕊 §
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