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平成 20 年度レファレンス研修 国立国会図書館 人文科学分野事例紹介
平成 20 年度レファレンス研修 国立国会図書館 人文科学分野事例紹介 平成 21 年 3 月 6 日 平成 20 年度レファレンス研修 レファレンス業務の現状と主なツール紹介(2)人文科学分野 事例紹介 国立国会図書館 主題情報部人文課 ◆事例1(所蔵調査) 『大蔵経 高麗版』 【W941-29】という資料を見たい。ネットで調べて NDL にあることが 分かったが、NDL-OPAC で検索しても出てこない。(来館利用者) 回答 『国立国会図書館漢籍目録』【UP111-490】の p.499 に掲載(以下、抜粋)。 「大蔵経 高麗高宗 23-38 刊 1967-69 1341 册 高麗版 W941-29」 ①『高麗大蔵経. 総目録・索引・解題 日本語版』 【HM2-39】で内容細目を確認してもらう。 『大蔵経 高麗版』の内容細目は上記①のほか、②『国立国会図書館所蔵朝鮮関係資料目 録』(付録 pp.77-95)【GE3-42】と③本館総合案内横のカードボックスがある。②と③は同 じ内容。 ①は②・③よりも細かい内容(経典の中の細目)が確認できるが、NDL 所蔵の【W941-29】 の冊数には対応していない。索引は韓国語の五十音順。 ②と③は、経典が【W941-29】の何冊目にあたるかがわかる。 例)摩訶般若鈔経 5 巻→第 138 冊 ただし、複数冊に渡る経典では、見たい箇所が何冊目にあたるかわからないため、①でお およその見当をつけるしかない。 例)大般若波羅蜜多経 600 巻→第 1-121 冊 「大般若波羅蜜多経 第二会 歓喜品」が見たい場合 →①で大般若波羅蜜多経 巻 402 にあたることが分かる。 ○経典を探すレファレンス 当館 HP 上の「テーマ別調べ方案内」の「大蔵経(一切経)」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101024.html 一切経解題辞典 / 鎌田茂雄[他]. -- 大東出版社, 2002.3 ▼宗教関係だと、寺社・教会の調査(連絡先調査)なども見られる ○また、経典も含め、漢籍は検索ツールが分かれている。 当館 HP 上の「テーマ別調べ方案内」の「漢籍・中国書の所蔵を調べるには」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101018.html 全国漢籍 DB http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki/ ◆事例2(所蔵調査) 『鎌倉名所記』を見たい。 『新編帝国図書館和古書目録』には(京-258)、 (104-231)があるが、 白石克「「鎌倉名所記」諸版について」(『斯道文庫論集』14、1977)には(118-71)の記載。 ほかに、目録未記載の資料はないか。 回答 『国書総目録』によると「鎌倉名所記」はNDLで2点所蔵(NDL-OPAC も)。和図書 で 新版鎌倉名所記 / 沢寿郎. -- かまくら春秋社, 1974(GC78-48) も所蔵。 間島 由美子「国立国会図書館所蔵江戸期以前寺社縁起関係目録」 (『参考書誌研究』 (40、 1991)によれば、当館には 7 点の所蔵が確認できる。 名所記は貼り込み帖のような形になっている場合が多い。また、寺の略縁起に山号のみ記載 がある様に、書名で検索が難しい場合も多いが、上記文献は地域別、寺社別となっているた め、検索可能(例:鎌倉の極楽寺の略縁起が見たい場合→OPAC を検索してもヒットしない が、上記文献 p.40-41 によれば「相州鎌倉霊鷲山略縁起」 「車座日本一体 釈迦尊略縁起」の 所蔵が確認できる。) そのほか、当館作成細目などの例。 ・藤元 直樹「幕末・明治初期雑誌目次集覧」『参考書誌研究』 (65) [2006.10] ・相島宏:「中国詩詞翻訳索引-1-宋代」『アジア資料通報』(31-1)[1993] ・ 同「中国詩詞翻訳索引-2-遼・金・元代」(『参考書誌研究』(58)[2003] ・ 同「中国詩詞翻訳索引-3-明代」(『参考書誌研究』(61)[2004] ・ 同「中国詩詞翻訳索引-4-清代」(『参考書誌研究』(62)[2005] ・ 同「中国詩詞翻訳索引(5)先秦~隋代(『参考書誌研究』(63)[2005] ・宮地哉恵子「国立国会図書館所蔵幕末・明治期錦絵・摺物等の版元・印刷所一覧(稿) 」 『参 考書誌研究』(47) [1997.03] ・田口栄一「「鴬宿雑記」内容紹介と索引」『参考書誌研究』 (36) [1989.08] ・村上清子「国立国会図書館所蔵写真帳・写真集の内容細目総覧―明治・大正編―」(『参考 書誌研究』(33)[1987.11] ・石渡裕子「国立国会図書館所蔵戦前期美術展覧会関係資料目録」『参考書誌研究』(50) ・貴重書画像データベース http://rarebook.ndl.go.jp/pre/servlet/pre_com_menu.jsp ・目次データベース(近日公開) ・近代デジタルライブラリー http://kindai.ndl.go.jp/index.html ◆事例3(所蔵機関調査:雑誌) 下記資料の所蔵調査および所蔵機関調査。 資料名:『香蘭』 出版事項:東京;香蘭短歌会 昭和 4 年(1929)7 巻 5 号~12 号に「附録;壺中の天地」はあるか。 典拠:慶應大所蔵分の目次に、附録についての記載あり 調査済み資料:Nacsis-Webcat、NDL-OPAC(貴館請求記号:Z13-363) 照会済み図書館とその調査結果:(館名略) 附録所蔵無し 2 回答 当館では所蔵なし。下記データベース(1)~(11)より、三康図書館にて第 7 巻 5 号~12 号 を所蔵していることがわかった。また、(5)によると第 7 巻 5 号については、大阪府立図書 館および筑波大学附属図書館中央図書館にも所蔵あり。「附録;壷中の天地」の有無につい ては、直接各図書館へご照会を薦める。 調査済み文献・データベース (1)三康図書館 http://www.f2.dion.ne.jp/~sanko/index.html 『香蘭』 香蘭詩社 v.7n.1(昭 4)-v.17n.6(昭 14) 月刊 (2)お茶の水図書館 和雑誌リスト http://www.ochato.or.jp/newpage10.htm (3)国文学研究資料館 OPAC http://opac.nijl.ac.jp/ (4)日本近代文学館 http://www.bungakukan.or.jp/ (5)NACSIS Webcat http://webcat.nii.ac.jp/ (6)神奈川近代文学館資料検索システム http://www.kanabun.or.jp/kensaku.html (7)京都府図書館総合目録ネットワーク http://www.library.pref.kyoto.jp/klibnet/index.html (8)大阪府 Web-OPAC 横断検索 http://www.library.pref.osaka.jp/cgi-bin/book.cgi (9)大阪府立図書館 http://www.library.pref.osaka.jp/ (10)Nara-Ken Library Search http://opacsvr01.library.pref.nara.jp/cssys/index1.html (11)兵庫県内図書館横断検索 http://www2.library.pref.hyogo.jp/cgi-bin/ilisod/odplus.sh 下記文献 12~16 に「壷中の天地」に関する記述があったので紹介。 (12)大貫迪子「香蘭史」(九)(『香蘭』44(4) 香蘭短歌会 1946.4 pp.6-7) 【Z13-363】 「今までの六号雑記が八月号(引用者注:昭和 2 年 8 月号(第 5 巻 8 号)から壷中の 天地と改名された。」 「六号雑記」については、下記に記述あり。 (13)大貫迪子「香蘭史」(八)(『香蘭』44(3) 香蘭短歌会 1946.3 pp.6-7) 【Z13-363】 「誌上の一部に小さい六号活字で勝手なことの書ける六号雑記欄があつたのもこの頃 (引用者注:昭和 2 年)のことである。 」 (14)大貫迪子「香蘭史」(十六)(『香蘭』44(12) 香蘭短歌会 1943.12 pp.8-9,11) 【Z13-363】 昭和 4 年 5 月号(第 7 巻 5 号)についての記述。 「木俣修氏が香蘭の編輯に非常に努力 されたのもこの頃で歌評に論文に壷中の天地にその才気を発揮されてゐた。」 「「壷中の天 地」は相変らず他誌にはみられぬユーモアとアイデアで会員の人気を呼んでゐた。」「藤 川忠治氏の短歌評論もこの月発刊された事が壷中の天地に紹介されてゐる。この壷中の 天地の、マイクロホンがとても愉快で、(中略)駄洒落をとばしてゐるがそこにある辛ら つな風刺的真髄をこめた世評をものしてゐる。 」「香蘭、モガ、モボ珈琲店調(新宿の部) (中略)こうした与太文も壷中の余禄となつたもので(後略)」 (15)大貫迪子「香蘭史」(十八)(『香蘭』45(1) 香蘭短歌会 1944.1 pp.8-9) 【Z13-363】 「この年の七月十四日、相模川漁歌会を海老名支社主催で催した。(中略)この記事が 昭和四年八月号の「壷中の天地」に掲載されてゐるので左に抜抄する。(後略)」*「香蘭 史」(十八)となっているが、「香蘭史」(十七)は前後の号を確認したが見当たらず。 (16)大貫迪子「香蘭史」(二十)(『香蘭』45(3) 香蘭短歌会 1944.3 pp.8-9) 【Z13-363】 3 第 7 巻 12 号について下記の記述がある。「香蘭名鑑(壷中の天地)は、木俣修、桜井 徳儀、成田栄三、木村松次郎の四氏が紹介されてゐる。」 その他の調査資料 (17) 「 香 蘭 創 刊 前 後 」 ( 『 次 郎 歌 話 』 上 村 野 次 郎 著 香 蘭 短 歌 会 1990 pp.109-130 ) 【KG334-E37】 (18) 『 現 代 短 歌 大 事 典 』 篠 弘 , 馬 場 あ き 子 , 佐 佐 木 幸 綱 監 修 普 及 版 三 省 堂 2004 【YU21-H373】 (19)『雑誌新聞文献事典』天野敬太郎編纂 金沢文圃閣 1999 【UP54-G9】 雑誌の所蔵機関 ・三康図書館 http://www.f2.dion.ne.jp/~sanko/index.html ・成田山仏教図書館 http://naritasanlib.jp/ ・お茶の水図書館 http://www.ochato.or.jp/ ・日本近代文学館 http://www.bungakukan.or.jp/ ・神奈川近代文学館 http://www.kanabun.or.jp/kensaku.html 雑誌に関する国立国会図書館の文庫 布川文庫 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_100040.html(テーマ別調べ方案内) 近現代の詩(短歌、俳句等)関係資料の所蔵機関(上記以外) 日本現代詩歌文学館 http://opac.shiikabun.jp/Scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=WEBOPAC&NSPACE=GSB 俳句文学館 俳句図書館 現代詩ライブラリー ▼俳句の DB:現代俳句データベース http://www.haiku-data.jp/ ◆事例4(所蔵機関調査:楽譜) サトウハチロー/作詞・鈴木静一/作曲「いつもの角で」という歌の楽譜および歌詞全文を 探している。無ければ CD 等の音源の有無。 歌詞の一部:『くしゃみの出る朝 いつもの角で ばったり出逢った まっかなベレー くし ゃみの出るのが 何より辛い …』 典拠:昭和25年頃ヒットし、NHKで聞いたとのこと。ネット検索の個人の掲示板より、N HKラジオ歌謡で流れたらしい。歌は「栗本正と東京放送合唱団」。 『Music Forest 音楽の森』 というサイトでは、歌手「平井英子」とあり。 調査済み資料:下記の資料にはありませんでした。 「全音歌謡曲全集」「日本のうた(野ばら社)」 「日本流行歌史」など。 「NHKヒットソング集1~4(日本放送出版協会・1969)」 「昭和流行歌総覧 戦前・戦 中編(柘植書房・1994)」 「日本童謡事典(東京堂出版・2005)」 「童謡のつくりかた(サ トウハチロー/著 野ばら社・1963)」 「叱られぼうず サトウハチロー童謡集(全音・1 953)」 「スカンクカンクプー(サトウハチロー/詩 全音・1961)」 「ボクの童謡手帖(サ 4 トウハチロー/著 東洋経済・1953)」など。 照会済み図書館とその調査結果:公共図書館、類縁機関(館名、機関名略) 見つからず。 回答 当館のレファレンス情報システム目次検索(館内提供)の他、当館の所蔵する文献、音 源、およびインターネットサイトを含む(1)~(21)を確認。当館所蔵資料の中には、楽譜、 歌詞、音源は見当たらず。インターネットサイト(15)に、ピアノ譜、音源の所在について情 報あり。 調査済み文献・データベース 下記の(1)~(11)に該当作品の収録はなし。 (1)『思い出のラジオ歌謡選曲集』 工藤雄一.全音楽譜出版社, 2003.8【YM311-H782】 (2)『思い出のラジオ歌謡選曲集. 2 』 工藤雄一 全音楽譜出版社, 2004.8【YM311-H1174】 (3)『特選ラジオ歌謡』 / 全音樂譜出版社 全音樂譜出版社, 1948.10【YM311-H1540】 (4) 『 な つ か し の ラ ジ オ 歌 謡 傑 作 集 ;- さ く ら 貝 の 歌 ; 他 』 - [ 録 音 資 料 ]. キ ン グ , [19--] 【YMA-108-7-3】 (5)『NHK 国民歌謡・ラジオ歌謡集;-オリジナル原盤による懐しの歌シリーズ』 [録音資料]. -- コロムビア, [19--]【YMA-113-11-4 ; YMA-113-11-5】 (6)『なつかしのラジオ歌謡』/藤山一郎 [録音資料]. -- ビクター, [19--]【YMA-121-14-6】 (7)『NHK ラジオ歌謡より ヒット・ソング集』 [録音資料]. キング, [19--]【YMA-147-10-4 ; YMA-147-10-5】 (8)『ラジオ歌謡から名曲アルバムまで』 [録音資料].ポリドール, [19--]【YMA-249-6-1 ; YMA-249-6-2】 (9)『懐かしのラジオ歌謡名曲集』 [録音資料]. コロムビアミュージックエンタテインメン ト, 1988【YMC-27-1-15】 (10)『決定盤!ラジオ歌謡・国民歌謡』 [録音資料]. キング, 1991.7【YMC-54-26-4】 (11) 『 昭 和 歌 謡 全 曲 名 . 戦 前 ・ 戦 中 編 』 村 越 光 男 , 佐 藤 孝 夫 . 柘 植 書 房 新 社 , 2006 【KD841-H737】 文献(12)を調査したところ、文献(14)に「ラジオ歌謡」に関する記事が散見される事が判 明。文献(14)の資料現物、および文献(14)の目次(昭和 46~52 年分)を収録する文献(13)を確 認。照会事項によれば「昭和 25 年頃ヒット」とのことであったので、文献(14)は 1949 年 3 月~1951 年 4 月までを確認。 (12)『放送関係文献総目録. 1』放送文献総目録作成委員会 日外アソシエーツ, 1983.2 【UC1-7】 (13) 『戦後雑誌目次総覧. 上下 』 東京大学社会科学研究所戦後改革研究会. 東京大学出版 会,1976,1977 【UP54-14】 (14)『放送』[マイクロ資料] 国立国会図書館(製作) 【YA-530】 *所蔵 Vol.1,no.1(May 1931) - 11 巻 8 号(1941 年 9 月) ; 1 巻 1 号(1941 年 10 月) – 12 巻 2 号(1952 年 3 月) *原資料の出版事項: 東京 : 放送文化連盟 5 *現物資料、および文献(13)に収録の目次を確認したところ、調査期間(1949 年 3 月~1951 年 4 月)の範囲で、多くの号に「ラジオ歌謡入選作品」「ラジオ歌謡」あるいは、「放送文芸 応募作品第○○回審査結果発表-歌詞」という記事に、後述の「日本ラジオ歌謡研究会-曲名一 覧」 (サイト(15))にある曲の楽譜や、歌詞の掲載あり。特に記事「ラジオ歌謡」は、10 巻 9 号(昭和 25 年 9 月)~11 巻 5 号(昭和 26 年 5 月)に連続して掲載され、毎号 2 曲の歌詞と楽 譜を収録しているが、「いつもの角で」の掲載はなし。 なお、インターネット検索エンジン Google で「ラジオ歌謡」等のキーワードを検索した ところ、以下のサイト(15)により、 「日本ラジオ歌謡研究会」という会が、「いつもの角で」 のピアノ譜と音源を所蔵している、という情報が得られた。 (15)「日本ラジオ歌謡研究会 - 曲名一覧」http://www.rajiokayou.net/ *このサイトによれば、 「いつもの角で」は、全 845 曲中 290 番目の曲に該当するらしく、 同研究会でピアノ譜と音源を所蔵しているとのこと(2006 年 6 月現在)。同サイトでは、 「日本ラジオ歌謡研究会」が所蔵しているピアノ譜、音源の利用の可否、および連絡先等 は不明だが、関連の情報を掲載する下記のサイト(16)があり。 (16)「なつかしの ラジオ歌謡(日本ラジオ歌謡研究会 会長 工藤雄一の CD、編著書を紹 介するページです。)」 http://yspro.zero-yen.com/ サイト(16)は、文献(1)、(2)の編著者で、日本ラジオ歌謡研究会会長の工藤雄一氏の CD 等の販売情報を紹介するサイト。日本ラジオ歌謡研究会の連絡先情報はないが、CD 等の製 品販売をする会社の連絡先が、「会社概要」の頁にあり、参考になると思われる。 この他、(17)~(21)を検索したが、楽譜、音源、歌詞を収録する資料の所在に関する情報 は得られず。 (17)国立音楽大学 WebOPAC http://www15.lib.kunitachi.ac.jp/webopac.asp (18)桐朋学園大音楽学部 OPAC http://opac.tohomusic.ac.jp/ (19)東京藝術大学 OPAC http://opac.lib.geidai.ac.jp/opc/ (20)民音音楽資料館 OPAC http://webopac.min-on.or.jp/csp/mosw/cal950.csp (21)JASRAC 作品検索サービス http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/ ご照会について情報が 得られるかどうかは不明だが、NHK の放送に関して以下の博物館があり。下記のホームペ ージでは所蔵資料の検索等はできないが、問い合わせることもひとつの方法と思われる。 (22)NHK 放送博物館 http://www.nhk.or.jp/museum/ ・国立国会図書館所蔵の楽譜は、現在「YM」の記号が付される。唱歌 ・目次検索システムに、楽譜集の目次も入力。→近日公開の予定 YM311 http://refsys2.ndl.go.jp:8001/work/mokuji_menu2.html ・楽譜を多く所蔵している機関:下記機関など。 国立音楽大学附属図書館 http://www.lib.kunitachi.ac.jp/webopac/webopac.htm 桐朋学園大学音楽学部附属図書館 http://opac.tohomusic.ac.jp/ 民音音楽博物館 http://webopac.min-on.or.jp/csp/mosw/cal950.csp 東京藝術大学附属図書館 http://opac.lib.geidai.ac.jp/opc/ 6 ◆事例5(所蔵機関調査:外国) 『ベートーヴェンの筆談手帖』ワルター・ノール著 1922 年を原文で読みたい。 典拠: 『ベートーヴェンの生涯』ロマン・ロラン著 片山敏彦訳 岩波書店 の「文献・追加」 に1922年に前半が出版されたと載っている。 調査済み資料:Nacsis-Webcat、NDL-OPAC(貴館請求記号:Z13-363) 照会済み図書館とその調査結果:(館名略) 附録所蔵無し 回答 当館の所蔵は見当たらず。他の所蔵機関について下記1~7などのデータベースを調 査したが、国内の所蔵機関は判明せず。異版の所蔵は、British Library、ドイツ国立図書 館などで所蔵が確認できる。 なお、図書館の目録により書名の異同(‘Ludwig van Beethovens Konversationshefte’ または‘Konversationshefte’)や、著者名のスペルの違い(‘Walther’または‘Walter’)に注 意する必要。 1.国立音楽大学附属図書館 http://www.lib.kunitachi.ac.jp/webopac/webopac.htm 2.桐朋学園大学音楽学部附属図書館 http://opac.tohomusic.ac.jp/ 3.民音音楽博物館 http://webopac.min-on.or.jp:8080/csp/mosw/cal950.csp 4.東京芸術大学附属図書館 http://www.lib.geidai.ac.jp/ 5.早稲田大学図書館 http://wine.wul.waseda.ac.jp/ 6.慶應義塾大学図書館 http://www.mita.lib.keio.ac.jp/ 7.OCLC WorldCat http://www.worldcat.org/ 8.British Library integrated Catalogue http://blpc.bl.uk/ 9.Karlsruher Virtueller Katalog http://www.ubka.uni-karlsruhe.de/kvk.html 10.『孤独の対話 : ベートーヴェンの会話帖』 山根銀二著 岩波書店 1968 (当館請 求記号:KD233-2) ウェブサイトの最終アクセス日は2007年2月20日 洋図書、洋雑誌の調査は、近年ではインターネットによる調査が中心になる場合が多い。 ◎外国の総合目録 WorldCat(http://www.worldcat.org/)早大、上智大等が含まれている。 Karlsruher Virtueller Katalog(http://www.ubka.uni-karlsruhe.de/hylib/en/kvk.html)ドイ ツ語圏 British Library integrated Catalogue (http://catalogue.bl.uk/F/?func=file&file_name=login-bl-list) 大英図書館 Copac National, Academic, and Specialist Library Catalogue(http://copac.ac.uk/)英国 Library of Congress Online Catalogue(http://catalog.loc.gov/)米国議会図書館 7 ◆事例6 (書誌的事項調査:戦前の雑誌記事) 『月刊日本文学』(請求記号:Z13-1173)の 3 巻 3 号掲載の元野八郎著「京大国文科評判記 (上)」の(下)の掲載巻号年。 典拠:利用者が直接、雑誌『月刊日本文学』3 巻 3 号で確認済。 調査済み資料:『月刊日本文学』3 巻 4,5 号で掲載がないことを確認済。 回答 「(上)」掲載誌『月刊日本文学』 (下記(1))や京都大学国文学科関連の資料(下記(2)、(3))、 雑誌記事の目次・索引(下記(4)~(11)他)等を調査したが、該当する記述は見つからず。 また、 『月刊日本文学』 (下記(1))の 3 巻 6 号以降の存在については、当該誌や雑誌関連資 料(下記(12)、(13)他)、各機関の所蔵(下記(14)、(16)他)を調査したが、刊行の有無や所 蔵情報を得ることはできなかった。 調査済み文献・データベース (1)『月刊日本文学』 日本文学社 【Z13-1173】 所蔵:1 巻 1 号~3 巻 5 号(昭 6.6~7.10) 1 巻 6 号「編輯後記」に「次号からは毎号「学校案内記」を登載する予定です。先づ東 京帝国大学の 国文学科から始め、順次京都、東北(以下略) 」との記述(p.154)。2 巻 3 号「編輯後 記」に「京大国文科評判記は筆者の都合により次号にまはしました。」との記述(p.152)。 休刊、廃刊、誌名変更等に関する記述は見当たらず。 (2)『国語国文』 京都大学文学部国語学国文学研究室編 1931- 【Z13-345】 昭和 6~8 年刊の各号の「雑誌要目」、「編集後記」に該当記述見つからず。 (3)『京都大学文学部五十年史』 京都大学文学部 1956 【377.21-Ky995k2】 (4)『近代雑誌目次文庫 1-24 国語・国文学編』 ゆまに書房 1989-2000 【up54-E4】 第 5 巻に「月刊日本文学」 (1 巻 1 号~3 巻 5 号)の目次掲載あり。 「京大国文科評判記」 は「(上)」 のみ。 (p.169)第 23 巻「著者名索引 1」に「元野八郎」は 1 件。 「(上) 」のみ。 (p.210) (5)『明治・大正・昭和前期雑誌記事索引集成. 人文科学編』 石山洋〔ほか〕編 皓星社 1995-1997 【UP54-E16】 (6)『雑誌索引 : 戦前雑誌記事索引』 下戸前繁松編輯 大空社 1994 【UP54-E13】 (7)『東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫所蔵雑誌目次総覧』 大空社 1993-1998 【UP54-E10】 (8)『近代国語学書目・解題選 1-14』 ゆまに書房 1992 【KF1-E2】 (9)『国語国文研究雑誌索引』 浪速高等学校編 星野書店 昭和 10 【R910.39-N48 ウ】 資料(2)の臨時増刊 3 冊の合本。 (10)『大宅壮一文庫雑誌記事索引総目録. 件名編』 大宅壮一文庫 1985 【UP54-36】 (11)皓星社データベース http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/main01.html (12)『雑誌新聞文献事典』 深井人詩補訂 金沢文圃閣 1999 【UP54-G9】 (13)『日本近代文学大事典. 第 5 巻 新聞・雑誌』 日本近代文学館編 講談社 1977 【KG2-36】 (14) 『 全 国 公 共 図 書 館 逐 次 刊 行 物 総 合 目 録 1-6 』 国 立 国 会 図 書 館 1963-1968 【027-Ko548t3】 8 (15)成田山仏教図書館 http://naritasanlib.jp/ (16)三康図書館 http://www.f2.dion.ne.jp/~sanko/index.html →古い雑誌記事索引・目次は 『東京大学法学部附属明治新聞雑誌文庫所蔵雑誌目次総覧』150 冊(大空社) 『明治・大正・昭和前期雑誌記事索引集成』(皓星社) 皓星社データベース(http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/main01.html) 『近代雑誌目次文庫』『明治前期学術雑誌論文記事総覧』『雑誌索引』『戦時下の言論』などを 参照。 ◆事例7 (書誌的事項調査:翻訳文献) 『弁証法はどういう科学か』三浦つとむ∥著 昭和 43 年 9 月(講談社現代新書)の p.147 の 9 行目に記載のある資料、アヴェナリウス『心理学の対象の概念としての紀要』を読んでみ たい。あれば、引用部分の複写も希望したい。 典拠:『弁証法はどういう科学か』三浦つとむ∥著 昭和 43 年 9 月(講談社現代新書)のみ。 調査済み資料:当館には、講談社現代新書の『弁証法はどういう科学か』を所蔵せず、利用者 の提示したコピー部分のみの情報から調査。調査概要は、以下のとおり。文脈から判断し、ア ヴェナリウスとは、ドイツの哲学者 Richard Avenarius(1843-96)を指すと思われる。 『哲学 事典』では、主著として 1)Krilik der reinen Erfahrung 2 巻 1888-1900 同 2 版は 1907-082) Der menschliche Weltbegriff 1891 同 3 版は 1912 の 2 点が紹介されている。 『 キ リ ス ト 教 人 名 辞 典 』 で は 、 上 記 1 ), 2 ) の ほ か に 1876 年 に Zeitschrift fur Wissenschaftliche Philosophie(科学的哲学雑誌)を創刊と紹介されている。この辞典では、 上記の資料名を 1)純粋経験の批判,2)人間の世界概念と翻訳。 『岩波 哲学・思想事典』では、ほかに著書として、「最小力量の原理に基づく世界認識とし ての哲学」1876があがっているが、こちらは、原書名が記載されていない。 当館には、アヴェナリウスの原著があるが、「心理学の対象の概念としての紀要」の原書名 が不明のため、該当するものがあるのか判断できず。Nacsis などで検索するも当館以外の所蔵 館を確認できるが、いずれも原書。 『翻訳図書目録』は、所蔵している 1945-2003 までのものを調べたが、Richard Avenarius の翻訳を見出すことはできず。 回答 下記資料(1)、(2)に似た日本語書名の著作についての記述があったが、当館では所蔵なし。 同様に下記(3)~(7)他を調査したが、所蔵機関はなし。 次に日本語訳の存在について、下記(8)~(11)他を調査したが、該当する資料を見つけるこ とはできず。 原著については、資料(1)の "Bemerkungen zum Begriff des Gegenstandes der Psychologie" で調査をしたところ、当館では未所蔵だが、 NACSIS Webcat にて 一橋大学での所蔵が確認できた。(下記(12)①) さらに、掲載誌である "Vierteljahrsschrift fur wissenschaftliche Philosophie" についても該当号を所蔵している機関あり。(下記(12)②) 9 調査済み文献・データベース (1)『歴史における意識 : 主観性の現象学のための研究 マッハ・フッサール・シャップ ・ウィトゲンシュタイン』 ヘルマン・リュッベ著 晃洋書房 1988 【HD84-E7】 「R.アヴェナリウス「心理学の対象の概念への註」(R. Avenarius, Bemerkungen zum Begriff des Gegenstandes der Psychologie, in: Vierteljahrsschrift fur wissenschaftliche Philosophie 18, 1894, S.137-161) 一五〇ページ以下の「心理学の対象としての『内部』*」。」との記述。(p.61) (2)『唯物論と経験批判論. 上』 レーニン〔著〕 新日本出版社 1999 【H111-G14】 「R.アヴェナリウス「心理学の対象の概念についての覚え書き」 、『科学的哲学のため の季刊誌』第一八巻(一八九四年)および第一九巻(一八九五年)。 [『科学的哲学のための季刊誌』は、アヴェナリウスが一八七六年に創刊した経験批 判論者たちの雑誌で、マッハも協力した]」との記述。(p.65) (3)国立国会図書館総合目録ネットワークシステム http://unicanet.ndl.go.jp/ (4)東京都立図書館蔵書検索 http://catalog.library.metro.tokyo.jp/ (5)Jcross(図書館横断検索) http://www.jcross.com/bibcrs/bibcrs2mnu.html (6)早稲田大学学術情報検索システム http://wine.wul.waseda.ac.jp/ (7)WorldCat http://www.worldcat.org/ (8)『思想哲学書全情報. 1945-2000』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2001 【H1-G5】 (9)『翻訳図書目録. 明治・大正・昭和戦前期 4(総索引)』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2007 【UP63-H9】 (10)『全集・合集収載翻訳図書目録』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 1995-1996 【UP63-E2】 (11)UNESCO Index Translationum http://databases.unesco.org/xtrans/xtra-form.shtml (12)NACSIS Webcat http://webcat.nii.ac.jp/webcat.html ①Bemerkungen zum Begriff des Gegenstandes der Psychologie / von Richard Avenarius. -- (BA5504878X) [S.l.] : [s.n.], [1895] p. [181]-274 ; 24 cm 注記: "Abgedruckt aus der Vierteljahrsschrift fur wissenschaftliche Philosophie Bd. 18, 1894, S. 137 ff. u. 400 ff. und Bd. 19, 1895, S. 1 ff. u. 129 ff." 著者標目: Avenarius, Richard ②Vierteljahrsschrift fur wissenschaftliche Philosophie. -- (AA00471738) Jahrg. 1 (1877)-Jahrg. 25 (1901). – Leipzig 翻訳文献の調査 ・ 『翻訳図書目録』、『全集・合集収載翻訳図書目録』(日外アソシエーツ) ・ UNESCO Index Translationum (原著の書誌事項確認) http://databases.unesco.org/xtrans/xtra-form.shtml ▼文学書(1968~1930):国立国会図書館『明治・大正・昭和翻訳文学目録』(風間書房) ・ *テーマ別調べ方案内「翻訳図書(邦訳)」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101067.html 10 ▼日本語資料の翻訳を調べる *テーマ別調べ方案内「日本文学の翻訳を調べるには」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101113.html ◆事例8 (事実調査:古代の人物) 秦具瞻の人物概要(どういった事を行っていたのか)および家系図等が載っている資料を見 たい。 典拠:・ 『平安時代の宗教文化と陰陽道』 (山下克明 岩田書院 1996)の 102~106 ページの< 表 1 奈良・平安・鎌倉時代の陰陽頭・陰陽助>の 104 ページの陰陽頭の項 ・『平安時代の宗教文化と陰陽道』(山下克明 岩田書院 1996)の 107~113 ページの<表 2 奈良・平安・鎌倉時代の陰陽寮諸博士>の 108 ページの漏尅博士の項 調査済み資料:・『安倍晴明 : 謎の大陰陽師とその占術』(藤巻一保 学研 1997) ・『安倍晴明の一千年 : 「晴明現象」を読む』(田中貴子 講談社 2003) ・『陰陽師 : 安倍晴明と蘆屋道満』(繁田信一 中央公論新社 2006) ・『安倍晴明伝説』(諏訪春雄 筑摩書房 2000) ・『安倍晴明 : 陰陽の達者なり』(斎藤英喜 ミネルヴァ書房 2004) ・『まじない習俗の文化史』(奧野義雄 岩田書院 1997) ・ 『呪術・占いのすべて : 「歴史に伏流する闇の系譜」を探究する!』 (瓜生中,渋谷申博 日本文 芸社 1997) ・『図説日本呪術全書』(豊島泰国 原書房 1998) ・『安倍晴明 : 陰陽の達者なり』(斎藤英喜 ミネルヴァ書房 2004) ・『陰陽道叢書 1-4』(斎藤英喜 名著出版 1991-1993) ・『讀史總覽』(人物往来社 1966) ・『國史大辭典』(国史大辞典編集委員会 吉川弘文館 1979-1997) ・『日本史大事典』(平凡社 1992-1994) ・『平安時代史事典』(古代学協会, 古代学研究所 角川書店 1994) ・『国書人名辞典』(市古貞次 [ほか] 岩波書店 1993-1999) ・『人名よみかた辞典』(市古貞次 [ほか] 日外アソシエーツ 1994) ・『日本著者名・人名典拠録』(日外アソシエーツ編集部 日外アソシエーツ 2002) ・『号・別名辞典』(日外アソシエーツ編集部 日外アソシエーツ 2003) ・『日本人名大事典』(平凡社 平凡社 1979) ・『京都市姓氏歴史人物大辞典』(京都市姓氏歴史人物大辞典編纂委員会 角川書店 1997) ・『日本姓氏大辞典』(丹羽基二,日本ユニバック 角川書店 1985) ・『古事類苑 方技部』(神宮司廳 吉川弘文館 1967-1971) ・『群書類従』『續群書類従』(塙保己一 続群書類従完成會) ・『元号事典』(川口謙二, 池田政弘 東京美術 1977) ・東京大学史料編纂所データベース→大日本史料索引データベースのホームページ アドレス (URL)(http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/)2007.1.26 現在 上記資料を調査したところ、秦具瞻という人物は天徳年間の勘申者であり、陰陽頭時には、同 僚として天文博士に賀茂保憲、天文得業生に安部晴明が在任していたという事が分かった。ま た、天徳 4(960)年 11 月 4 日、天皇が仮御所(「冷泉院」 )へ遷御した際の式にて、移徙法と 11 いう新殿舎浄化呪法を行ったとのこと。 回答 経歴や系図について、下記(1)、(2)の人名辞典、(3)~(8)などの系図文献を調査したが、該 当の記述は見当たらず。 そのほか、秦氏に関する文献(9)~(12)、陰陽道に関する文献(13)、(14)などを調査したと ころ、文献(13)の p.128 に、同一人物と思われる「秦具胆」の名前があったが、依頼館調査 済み事項欄に記述されている以上の情報はなし。(文献(13)は依頼館でも所蔵。) また、「具瞻」だけでなく「具胆」という文献(13)にあった表記からも、依頼館調査済み 以外の東京大学史料編纂所の各種データベース(下記(15)~(17))を調査したが、典拠文献 にある秦具瞻の出典(「本朝世紀」および「日本紀略」)以外に具瞻について記載のある史 料は判明せず。 調査済み文献・データベース (1)『平安人名辞典 : 長保二年』槙野広造編 高科書店 1993【GB12-E48】 (2)『地下家伝』三上景文著 正宗敦夫編・校訂 自治日報社 1968 3 冊 日本古典全集本(日本古典全集刊行会昭和 13 年刊)の複製【GB43-1】 (3)『姓氏家系大辞典』太田亮著 角川書店 1963 3 冊 初版は姓氏家系大辞典刊行会昭和 9-11 年刊【288.1-O832s-ka】 3 巻 pp.4710-32「秦」 (4)『系図綜覧』国書刊行会編 ピタカ 1977 2 冊 大正 4 年刊の複製【GB43-135】 (5)『日本系譜総覧』日置昌一著 名著刊行会 1973 昭和 11 年刊の複製【GB12-6】 (6)『系図纂要』新版 名著出版 1990-99 33 冊【GB12-E36】 (7)『古代豪族系図集覧』近藤敏喬編 東京堂出版 1993【GB43-E247】 p.126,182-184,199-203 に秦氏系図あり。 (8)『古代氏族系譜集成』宝賀寿男編著 古代氏族研究会 1986 3 冊【GB43-314】 下巻 pp.1411-1473 秦系氏族あり。 (9)『秦氏の研究 : 日本の文化と信仰に深く関与した渡来集団の研究』 大和岩雄著 大和書房 1993【GB43-E245】 (10)『秦氏とその民 : 渡来氏族の実像』加藤謙吉著 白水社 1998【GB161-G127】 (11)『秦氏とカモ氏 : 平安京以前の京都』中村修也著 臨川書店 1994【GC156-E111】 (12)『「秦王国」と後裔たち : 日本列島秦氏族史 : 家蔵版』 牧野登編著 歴史調査研究所 2001【GB43-G302】 (13)『日本陰陽道史総説』村山修一著 塙書房 1981【HR511-G26】 (14)『陰陽道関係史料』詫間直樹,高田義人編著 汲古書院 2001【HR511-G1302】 (15)東京大学史料編纂所 古記録フルテキスト DB http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller (16)同 古文書フルテキスト DB http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller (17)同 平安遺文フルテキスト DB http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller (追加)日本古代氏族人名辞典. -- 吉川弘文館, 1990.11【GB12-E26】 12 (追加)日本古代人名辞典. 第 1 巻 / 竹内理三,山田英雄,平野邦雄. -- 吉川弘文館, 1958 【281.03-Ta573n】 (データベースは DB と略した) 公家、武家の調査→「レファレンスツール紹介」参照。江戸町人は 『江戸買物独案内』 『江戸学辞典』に翻刻あり。 歴博 DB(江戸商人・職人データベース) http://www.rekihaku.ac.jp/doc/gaiyou/edos.html ・「江戸商人名前一覧」( 『三井文庫論叢』) ・番付の複製、影印…『番付集成』 (YP5-47)など。大金持ち、大商人などを拾える。 ・『諸問屋名前帳』(旧幕引継書目録 3~6 人文 R) ・ 『日本史総覧』 「主要問屋一覧」 「江戸幕府御用達町人一覧」 (近世Ⅰ) 。 「豪商系図」(近世Ⅱ) ・江戸時代の商標、引札、広告の複製、影印…NDL-OPAC で「引札」 「江戸 商標」 「江戸 広 告」などで検索。 ◆事例9(事実調査:家系) 塩谷(しおのや)氏の家系図を知りたい。ご自身のルーツをお探しということで、できるだ け近現代につながる資料を探している。 典拠:利用者の苗字が「塩谷(しおのや)」である。塩谷と名乗りはじめたのが「宇都宮氏 朝 業(ともなり)」ということは寛政重修諸家譜より確認しています。 調査済み資料:『新編 姓氏家系辞書』(秋田書店)『寛政重修諸家譜』第 21 (続群書類従完成 会)『地方別日本の名族』 3(新人物往来社)『藤原氏族系図』第 4・5 巻合併号(展望社) 回答 塩谷氏の家系図を掲載した資料として、依頼館調べ済の文献 16 のほか、下記文献 1~7、 9~13 までが確認でたが、明治時代まで続く系図が記載されたものは見当たらず。 下記文献 8 によれば、下記文献 12 から 15 が「系図文献目録」などに挙げられている。 また、依頼館調べ済の『寛政重修諸家譜』(下記 16)中の 塩谷家2家の子孫にあたる人物 (幕末期)の記事が文献 17、18 に掲載。文献 19 から 21 等に、塩谷姓についての記事があ るが系図は掲載されず。 個人の姓や苗字の由来や家系については、文献調査に限界があることを注記し、当館 HP 「調べ方案内 姓氏・家系」 (http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101070.html 参照)を紹介する。 調査済み文献・データベース(頁は略す) 1.国史大系. 第 58 巻 / 黒板勝美,国史大系編修会. -- 新訂増補. -- 吉川弘文館, 1957 (210.08-Ko548-K) 「尊卑分脈」の第 1 巻。塩谷朝業以下数代の系図が掲載。 2.姓氏家系大辞典 / 太田亮. -- 角川書店, 1963 (288.1-O832s-ka) 第 2 巻「塩谷」項のうち「宇都宮氏族」に文献1の系図が転載されている。「宇都宮系図」 「塩谷系図」より引用がある。「塩谷」項には、23 家が掲載されているが、系図が掲載 されているのは「有道姓児玉党」。 3.系図纂要. 第 6 冊 上. -- 新版. -- 名著出版, 1992.11 (GB12-E36) 13 塩谷朝業の名あり。子孫の系図は「隆綱」まで。隆綱には天和、元禄頃の人物。なお、別 家の塩谷姓もあり。 4.系図纂要. 第 5 冊 下. -- 新版. -- 名著出版, 1992.7 (GB12-E36) 塩谷の名があるが宇都宮氏流ではない。 5.塩屋・塩谷一族. -- 日本家系家紋研究所, 1976.11 (W194-81) 「藤原姓(宇都宮氏伝)塩谷一族」に系図もあり。別家の系図も含まれている。 6.塩屋・塩谷一族. -- 日本家系家紋研究所, 1976.11 (W194-909) 内容は 5 と同一と思われるもの。 7.塩屋・塩谷一族. -- 日本家系協会, 1989.9 (W194-2317) 「宇都宮系の塩谷氏」、「江戸幕臣の塩谷氏」(説明によれば、宇都宮系の末)が掲載。 別家の系図もあり。 8.系図文献資料総覧 / 丸山浩一. -- 増補改訂. -- 緑蔭書房, 1992.5 (GB1-E34) 「塩谷」姓に関しては、依頼館調査済の『寛政重修諸家譜』のほか、文献 12~15 が掲載。 9. 改選諸家系譜 [マイクロ資料]. -- 雄松堂書店, [1993] (YD-413) 第 13 リール 62 巻に「塩谷氏系略」 10. 諸系譜 [マイクロ資料]. -- 雄松堂書店, [1993] (YD-414) 第 3 リール 第 14 冊 巳に塩谷を名乗る人物。 11.百家系図 [マイクロ資料]. -- 雄松堂書店, [1993] (YD-415) 第 2 リール 第 14 冊の(千本系図中)に塩谷を名乗る人物あり。 第 3 リール 第 26 冊に塩谷氏の系図あり。 12.諸家系図纂 [マイクロ資料]. -- 雄松堂書店, [1993] (YD-416) 第 4 リール 塩谷を名乗る人物が数名あり(「児玉」中)。 13.佐竹家中総系図 写本 3 冊 東京大学史料編纂所所蔵 中巻に「塩谷」姓があり。所蔵史料目録データベース (http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller) によりイメージ画像が確認できる。 14.由緒書 明治 5 年写 83 冊(合本) 弘前市立弘前図書館所蔵 文献 8 の p.450 に記事。「塩谷」姓が含まれる。卒族が明治 5 年に書きあげたもの。 15.駿府塩谷家先祖書(文政 9 年頃) 静岡県立図書館「近世文書」10 静岡県立中央図書 館所蔵 13 から 15 の書誌は、当館では未所蔵。 16. 寛政重修諸家譜. 第 21 / 堀田正敦. -- 新訂. -- 続群書類従完成会, 1966 (288.21-Ka479-H) 2 家の塩谷家の記事があり。 17.寛政譜以降旗本家百科事典. 第 3 巻 / 小川恭一. -- 東洋書林, 1997.12(GB397-G5) 文献 16 掲載の 2 家を含む 3 家の塩谷家の記事があり。 18. 江戸幕臣人名事典 / 熊井保. -- 改訂新版. -- 新人物往来社, 1997.11(GB397-G4) 塩谷桃庵の記事があり。 19.日本名字家系大事典 / 森岡浩. -- 東京堂出版, 2002.7 (GB12-G44) p.267 に「塩谷」項あり。 20.姓氏家系大事典 / 丹羽基二. -- 新人物往来社, 2002.10 (GB12-G49) 「塩谷」項あり。 14 21.姓氏家系歴史伝説大事典 / 志村有弘. -- 勉誠出版, 2003.7 (GB12-H22) 「塩谷」項あり。家系の解説、家紋のほか関連人物などについて記される。 家系調査は人文課レファレンスの中でも多いが、刊行資料での調査には限界がある。 一般的な調べ方案内を当館 HP「調べ方案内 姓氏・家系」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101070.html ◆事例 10(事実調査:特定分野の人物) 足立正声(天保 12-明治 40)に関する文献を探している。宮内省の役人であった。(口頭) 『国史大辞典』を調べると、項目は立てられていない。一箇所、陵墓の関係で、登場する のみ。宮内省の官吏であることから、国学系統の人物の可能性。さらに、鳥取藩士、官僚 といった側面からも調査が可能 回答(関係文献掲載資料のみ) ・『和学者総覧』国学院大学日本文化研究所 汲古書院, 1990.3(H2-E2) →『国学者雑攷』 ・『神道人物研究文献目録』國學院大學日本文化研究所. -- 弘文堂, 2000.3(HL1-G6) →『礫室遺草』 『特別叙勲類纂(死没者)』『明治維新人名辞典』 『大日本人名辞書』・・・・ ・『明治維新人名辞典』日本歴史学会. -- 吉川弘文館, 1981.9(GB12-48) →『剥蘇集』『桜花集』『礫室遺草』/『鳥取県郷土史』「鳥取藩史稿本」「主猟 官兼諸陵頭男爵足立正声伝」(『史談会速記録』294)「百」 ・『大日本人名辞書』 ・『日本人物文献目録』 法政大学文学部史学研究室. -- 平凡社, 1993.10(GB1-E55) →『礫室遺草』「主猟官兼諸陵頭男爵足立正声伝」「幕末の鳥取二十士」(『歴史 地理』20-2-3) ・『人物レファレンス辞典』 →『コンサイス日本人名事典』 三省堂編修所[他]. -- 第 4 版机上版. -- 三省堂, 2004.7 (GB12-H26)→『礫室遺草』 ・『三百藩家臣人名事典』第 5 巻 家臣人名事典編纂委員会. -- 新人物往来社, 1988.12 (GB12-E4)→「飯田家文書」『鳥取藩幕末秘史』『剥蘇集』 ・『新潮日本人名辞典』新潮社辞典編集部. -- 新潮社, 1991.3(GB12-E33) ・『日本人名大事典』第 1 巻. -- 平凡社, 1979.7(GB12-37) →『香取郡郷土史』『剥蘇集』 ・『幕末維新人名事典』 / 宮崎十三八,安岡昭男. -- 新人物往来社, 1994.2(GB12-E59)・ 『名家伝記資料集成』森繁夫[他]. -- 思文閣出版, 1984.2(GB12-57)→24 件の文献 ・『明治宝鑑』松本徳太郎. -- 原書房, 1970. -- (明治百年史叢書)(GB8-10)p.447 ・『百官履歴』1 日本史籍協会. -- 北泉社, 1997.1(AZ-146-G4):履歴あり ・『平成新修旧華族家系大成』上 / 霞会館華族家系大成編輯委員会. -- 霞会館, 1996.9 (GB43-G33):子孫 15 ・旧華族家史料所在調査報告書 / 学習院大学史料館. -- 学習院大学史料館, 1993 (GB5-E106)宮内庁書陵部などの所蔵資料を紹介 ほか、神習文庫等、国学関係の図書館 も案内 『礫室遺草』『剥蘇集』の所蔵調査に関しては、当館なし。前者は鳥取県立図書館、後者 は不明。 ◇ 多様な側面からの調査が必要。 郷土資料は、地元で所蔵している場合も多い。 ◆事例 11(事実調査:和歌の解釈) 藤原俊成の和歌で「俊成卿文治6年五社百首」の中の「杜若」の項の「神山や太田の沢のか きつばたふかき頼みはいろに見ゆらん」の解釈を知りたい。記載のある資料の有無を教えてほ しい。 典拠:「俊成卿文治6年五社百首」については「群書類従 第11」にあり、p.372 に同句が記 載されているのを確認。 調査済み資料:「藤原俊成全歌集」 (笠間書院 2007)、「日本歌人講座3」 (弘文堂)、 「三省堂 名歌名句辞典」(三省堂)、「通解 名歌辞典」(創拓社)、「新編 和歌の解釈と鑑賞事典」(笠 間書院)以上当館調査済→記載なし 「和歌文学大系 22 長秋詠藻」(明治書院 1998)、「歌びと俊成」(教育出版センター 1978)、 「藤原俊成 藤原良経 日本詩人選23」 (筑摩書房 1975)、 「国文古典和歌文学」 (開 文社 1955)、 「日本古典文学大系 別巻 1.2」 (岩波書店 1976.1978)以上茨城県立図書館調査 →なし 照会済み図書館とその調査結果:(館名略) 資料なし 回答 和歌の辞典類や、NDL-OPAC(http://opac.ndl.go.jp/index.html)や国文学論文目録デー タベース(http://base1.nijl.ac.jp/~ronbun/)などでヒットする、藤原俊成関係の研究書・ 論文、『群書解題 第 9 巻』p.53(続群書類従完成会編 続群書類従完成会 1986.10 【UM81-4】)記載の参考文献のいくつかを確認したところ、下記論文に解釈が記載されて いた。 調査済み文献・データベース (1)小林一彦「上賀茂の歌枕 大田の沢のかきつばた」 『あふひ』 (10)(2005.3) pp.14-19 【Z22-B163】 解釈部分の引用(p.17 より) 春季の「杜若」題を、賀茂周辺の地名と結びつけて詠もうと企図したとき、俊成は地 名「大田の沢」を選び取った。大田神社が賀茂社の摂社であることを十分に意識し、神 の加護を願う「深き(「沢」の縁語でもある)頼み」に稲を表す「田の実」を掛け、「大 田」の縁語としている。その上で、摂社の神域に咲いたかきつばたの濃く深い紫色に、 賀茂の神の御威光と我が身への御加護が顕現している、と詠むのである。 16 他に、以下の資料を確認したが、和歌や解釈は見あたらず。研究書については、目次か ら該当すると思われる部分や、引用歌索引を通覧したのみ。 (2)『日本名歌選』 久保田正文編 学生社 1956【911.109-Ku756n】 (3)『日本名歌名句評釈』 鈴木正彦著 文化書房 1966【911-Su846n】 (4)『日本名歌集成』 秋山虔〔ほか〕編 学灯社 1988.11【KG712-E13】 (5)『日本秀歌秀句の辞典』 小学館辞典編集部編 小学館 1995.3【KG2-E55】 (6)『短歌講座 第 6 巻』所収「藤原俊成歌集講話」(大井広著) 改造社 1932 【911.108-Ta893-K】 (7)『日本文学講座 第 7 巻』所収「藤原俊成」(大井広著) 改造社 1934 【910.8-N684-k】 (8)『和歌文学講座 第 7 巻』(中世・近世の歌人)所収「藤原俊成」(田中裕著) 和歌文学会編 桜楓社 1970【KG712-2】 (9)『新古今歌人の研究』 久保田淳著 東京大学出版会 1973【KG129-6】 (10)『藤原俊成の研究』 松野陽一著 笠間書院 1973【KG124-3】 (11)『藤原俊成判詞と歌語の研究』 安井重雄著 笠間書院 2006.1【KG124-H4】 (12)吉原敏雄「俊成歌集について」 『国語と国文学』14(8)1937.8 pp.85-89【YA5-17】 (13)吉原敏雄「俊成の短歌作品の発展-五社百首が完成期を示す-」 『国語と国文学』15(3)1938.3 pp.19-33【YA5-17】 (14)中島洋一「藤原俊成に於ける歌風の展開」 『日本文芸研究』10(1)1958.3 pp.60-78【Z13-442】 (15)佐藤恒雄「御子左家三代の悲願」 『香川大学教育学部研究報告 第1部』(117)2002 pp.1-8【Z22-130】 また、『新編国歌大観』(CD-ROM 版)(当館の館内電子情報提供サービス)や依頼館調 査済みの『藤原俊成全歌集』(松野陽一,吉田薫編 笠間書院 2007.1【KG47-H40】)によ ると、 『夫木和歌抄』にも収録されているが、 『夫木和歌抄』の解釈などは NDL-OPAC や国 文学論文目録データベース、NACSIS-Webcat(http://webcat.nii.ac.jp/)で検索する限りで は見あたらず。 和歌に関する資料 →・和歌に関する網羅的ツールとしては『新編国歌大観』 、『校註国歌大系』 電子版『新編国歌大観』も便利 など。 *テーマ別調べ方案内「和歌・俳句の検索」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101081.html ◆事例 12(事実調査:漢詩の出典) 中村不折の書「龍眠帖」の元になっている漢詩の解説を読みたい。 典拠:ご自分の家に中村不折の書「龍眠帖」の写しがある。その意味を知りたい。 調査済み資料:「中村不折秀作集」で、蘇轍の詩「李公麟山荘図」であることがわかった。自 17 館所蔵の「中国の名詩鑑賞8」「宋元明清詩集」「漢詩・漢文解釈講座4巻」「唐宋八大家文読 本(新釈漢文大系)1~5、7巻」には蘇轍の詩がなかった。6巻は自館になし。蘇轍の詩「李 公麟山荘図」の解説が載っている書籍を探していただきたい。 照会済み図書館とその調査結果:利用者本人が中村不折縁故地の図書館にて調査したが判明せ ず。 回答 データベース(1)および文献(2)により、蘇轍『欒城集(らんじょうしゅう)』巻十六に収録 されている「李公麟山荘図」という五言絶句二十首が当該詩にあたることがわかった。 そこで、この漢詩の読み下し、意味、解説について、文献(5)~(28)を調べたが、読み下 し、意味、解説は見つからず。なお、下記文献(2)~(3)に、蘇轍の詩が書かれた経緯につい ての記述あり。それによれば、この詩は、北宋の文人、李公麟(のち龍眠山人、龍眠居士 と号す)が自身の山荘を描いた図を主題に詠まれたものであるらしい。 調査済み文献・データベース (1)『文淵閣四庫全書電子版 : 日本語版』デジタル文化出版 [2005] CD-ROM 【YH231-H8892】 (2)『中国絵画史 上』鈴木敬著 吉川弘文館 1981【KC257-9】 「本文編」 pp 308-324「李公麟」 李公麟が蘇軾に山荘図の記を頼んだこと、蘇轍に小詩二十章の題詠を依頼したことな どが記載されている。また、そのことが書かれた『欒城集』の一部が読み下し文で 引用されている。 (3)西野 貞治「李公麟-北宋文人画の巨擘-の家系と行跡について」 (『人文研究』 25(1) 大阪市立大学大学院文学研究科 1973.10 pp.92-101)【Z22-481】 「元祐 4 年のころ、公麟はかねてから帰休の計をなして経営していた王維の輞(車偏に 網のつくり)川山荘にも比する舒城の山荘を自ら画いて、数年前から親しくしていた 蘇軾に詩を乞うたところ、軾は自らは記を書き、弟轍に詩二十首を作らせている」と の記述あり。 (4)『図解書道史 第 4 巻』藤原楚水著 省心書房 1972【KC634-5】 p.152 に李公麟の紹介があり、その中で「元符三年(1100)痺を病みて到仕し、龍眠山荘 に老居し、自ら山荘の図を作り、爾の後はまた龍眠山人と号した」 との記述あり。 (5)相島宏「中国詩詞翻訳索引-1-宋代」 (『アジア資料通報』31(1)1993 年 1 月 pp.2-54)【Z8-985】 (6)『CD・翻訳図書目録 45/92. 芸術・文学編』日外アソシエーツ編 日外アソシエーツ 1997 【YH231-662】 (7)『CD・翻訳図書目録 : 1992-2000』日外アソシエーツ編 日外アソシエーツ 2001 【YH231-1092】 (8)『翻訳図書目録. 2000-2003』3(芸術・言語・文学) 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2004【UP63-H3】 (9)『世界文学全集綜覧 : 完全収録版 : CD EPWING 版』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2005 【YH231-H7368】 18 (10)『作家名から引ける世界文学全集案内』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 1992 【KE111-E21】 (11)『作家名から引ける世界文学全集案内. 第 2 期』 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2004 【KE111-H18】 (12)『全集・合集収載翻訳図書目録. 45/75』3 日外アソシエーツ 1996 (各巻タイトル ; 芸術・言語・文学) 【UP63-E2】 (13)『全集・合集収載翻訳図書目録 : 76/92』3 日外アソシエーツ 1995 (各巻タイトル ; 芸術・言語・文学) 【UP63-E2】 (14)『宋詩鑑賞辞典』前野直彬編 東京堂出版 1977【KK62-4】 (15)『漢詩名句辞典』鎌田正,米山寅太郎著 大修館書店 1980【KK62-9】 (16)『漢詩大系. 第 16』青木正児等編 集英社 1966 (各巻タイトル ; 宋詩選 / 今関天彭,辛島驍著) 【921-Ka479】 (17)『漢文叢書』塚本哲三編 有朋堂 (第 26-28 唐宋八大家文)【082-Ka3832】 (18)『漢文大系. 第 4 巻』富山房編輯部編 増補版 富山房 1972 (各巻タイトル ; 唐宋八家文.下) 【US1-16】 (19)『宋詩選』入谷仙介著 朝日新聞社 1967【921.5-I511s】 (20)『宋詩選注』1~4 銭鍾書[他] 平凡社 2004-2005 (東洋文庫)【KK143-H1~4】 (21)『註釈三蘇文苑』李叔元編 内藤耻叟点 秋元晋 明治 14 【YDM100364】 (22)『唐宋八大家文訳語. 巻上 1,巻下 1,2』城井寿章訓訳 梅巌堂〔ほか〕 明治 9 【YDM100454】 (23)『唐宋八大家文格纂評』 川西格輔編 柳原喜兵衛等 明治 11 【YDM100428】 (24)石塚 敬大 「蘇轍と屈原と--制科を中心として」(『國學院雜誌』106(11) (通号 1183) 國學院大學綜合企画部 2005.11 pp.135-147) 【Z22-162】 (25)朱剛;種村和史訳「蘇轍晩年の詩について--箪瓢 吾 何をか憂へん、詩を作りて中腸熱す」 (『橄欖』 12 宋代詩文研究会 [2004.9.15] pp.112-139) 【Z12-785】 (26)石本 道明 「蘇轍『詩集傳』と朱熹『詩集傳』」 (『國學院雜誌』102(10) (通号 1134) 國學院大學綜合企画部 [2001.10] pp.14-28)【Z22-162】 (27)伊藤 忠綱 「蘇軾の繪畫論形成と李公麟」 (『二松』(通号 14) 二松学舎大学大学院文学研究科 2000 pp.229-252)【Z12-739】 (28)岸田勉「李公麟論再考」 (『佐賀大学教育学部研究論文集』19 佐賀大学教育学部 1971.9 pp.43-58)【Z22-296】 漢詩に関する資料 →網羅的ツール『文淵閣四庫全書電子版』、『大漢和辞典』 など。 翻訳について:相島宏「中国詩詞翻訳索引」(『アジア資料通報』31-1(1993)『参考書誌研 究』58,61~63(2003~2005)) *テーマ別調べ方案内「漢詩の出典」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/asia/theme_asia_16.html 「漢詩の口語訳、書き下し文」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/asia/theme_asia_15.html ◆事例 13(事実調査:歌詞の調査) 次の歌の正確な歌詞が知りたい。以下は利用者が記憶していたフレーズ。 19 題名:ナイアガラの瀧(?) 1.アメリカカナダ ふたつを合わせて 大瀧 ナイアガラ 響きは万雷か 天地もゆらぐ 2.瀧の上を(“下を”かも?) 小舟に乗りて(以上) 典拠:質問者の方(現在 86 歳の女性)が、およそ 80~74 年前(昭和 2~8 年頃)、小学校の音 楽で習ったとのこと。 調査済み資料:『日本唱歌集』岩波書店<KD319-E78> 『日本唱歌全集』井上武士編 音楽之友社 1993<YM311-1799> 『日本の唱歌』上:明治編 金田一春彦,安西愛子編 講談社 1977<KD319-41> 『日本の唱歌』中:大正昭和編 金田一春彦,安西愛子編 講談社 1977<KD319-41> 『唱歌教材目録(明治編)』国立音楽大学音楽研究所 <KD1-72> 『音楽研究所年報』第 5 集「唱歌索引(明治編 1 曲名・歌詞索引)」<KD111-102> なお、「d-score 童謡、唱歌、クラシックのダウンロード」というサイト (http://www.d-score.com/cover.html)の検索窓に”ナイアガラ”といれると「ナイアガラ」 (作 詞 葛原しげる/作曲 小松耕輔)という曲(データは作詞・作曲者名のみ)が出てくるが、関 連があるかどうかは不明。 回答 葛原しげる(1886-1961) 、小松耕輔 (1884-1966)の情報をもとに両者の作品を収録した下 記資料(1)~(14)等を調査したところ、資料(1)に当該歌と思われる作品の歌詞と楽譜が掲載 されていた。 1 番の歌い出しは「懸崖十五丈、一時に落(おつ)る 四百丈の大滝に 天地もふるふ 滝はふたつ、」となっており、その後が照会の歌詞とほぼ同じだが、「カナダ」が「キャ ナダ」と表記され、 「天地もゆらぐ」ではなく「天地もふるふ」で終る部分が異なっている。 2 番の歌詞の途中にも「滝の下を 小船にのりて」という部分が含まれている。 なお、資料(1)には作詞者が明記されていないが、日本音楽著作権協会(JASRAC)の作 品検索データベース(http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/)でも葛原しげるとなっている。 調査済み文献・データベース (1)『大正少年唱歌』小松耕輔〔ほか〕共編 目黒書店 昭和 6 【YD5-H-特 277-308】 (マイクロフィッシュ) pp.180-181 「ナイアガラ」 小松耕輔作曲 (2)『小猫の鈴』 葛原〓(しげる) 文正堂, 大正 10 【YD5-H-特 100-893】 (3)『沙羅の木』 小松耕輔作曲 アルス 大正 11 【YD5-H-特 117-14】 (4)『童謡遊戯. 第 1,2 集 』葛原〓(しげる)著 小松耕輔,梁田貞曲 桜木書房 大正 13 【YD5-H-特 115-840】 (5)『かねがなる』 葛原〓(しげる) 培風館 大正 14 【YD5-H-544-117】 (6)『けんけん子雉』小松耕輔作曲 葛原〓(しげる)作歌 東光閣書店 大正 15 【YD5-H-特 279-70】 (7)『葦の笛』 葛原〓(しげる) 培風館 昭和 3 【582-80】 (8)『童謡唱歌名曲全集. 第 1 至 8 巻』 小松耕輔等編 京文社 昭和 6-7 【614-124】 (9)『新日本小学唱歌. 第 6-8,12-14 輯』 成田為三,小松耕輔編 宝文館 昭和 6-7 【YD5-H-特 277-330】 20 (10)『葛原しげる童謡集』 日本童謡社 昭和 10 【693-133】 (11)『新日本小学唱歌. 第 10 輯』成田為三,小松耕輔編 宝文館 昭和 6【YD5-H-特 270-313】 (12)『小松耕輔作曲選集〔第 1 集〕』 牛山充等編 小松耕輔作曲選集刊行会 1956 【YM7-3】 (13)『小松耕輔作曲選集. 第 2 集』 堀内敬三,井上武士,小出浩平編 小松耕輔作曲選集刊行会 1966 【YM7-3】 (14)『小松耕輔・本居長世・梁田貞・中山晋平』音楽之友社編 音楽之友社 1993.8 【YM311-3323】 *最終アクセス 2007.10.19 曲名、作者、歌い出し などから調査。 目次データベース *テーマ別調べ方案内「歌詞を調べるには」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101084.html ▼唱歌の索引:国立音楽大学音楽研究所『音楽研究所年報』第 5 集(〔昭和 58 年度〕) 別冊 〔3〕 「唱歌索引」国立音楽大学音楽研究所, 1985.3 歌いだしから検索 ▼国立音楽大学附属図書館 童謡・唱歌索引 http://www.lib.kunitachi.ac.jp/collection/shoka/shoka.htm 大正期、昭和前期の童謡・唱歌を収録する楽譜・唱歌教材・雑誌を歌い出しやインチピット (冒頭の旋律)から検索可能。 ◆事例 14(事実調査:絵画) 17 世紀のスペインの画家ムリーリョ,バルトロメ,エステバンは、多くの宗教画(キリスト教 関係)を描いているが、「受胎告知」と称される作品を描いているか。描いていれば作品を掲 載している資料があるか。 典拠:特に典拠なし。 「受胎告知」という名前の絵画は多くの画家によって描かれているが、宗 教画を多く描いているムリーリョも描いているのではと思い調査している。 調査済み資料:・西洋美術全集絵画索引 1994年 日本図書館協会 該当なし ・ファブリ世界名画集81(ムリリョ) 1973年 平凡社 該当なし ・NHKプラド美術館4 1992年 日本放送出版協会 該当なし 回答 下記 1~11 の資料を調査したところ、2~4 にムリーリョの画「受胎告知」 (Anunciacion、 Annunciation)の図版が掲載されていた。「受胎告知」をテーマあるいはタイトルとするム リーリョの作品は複数あるようだが、当館では全作品集を所蔵しておらず、以下の資料で 確認できた以上のことは不明。 調査済み文献・データベース 21 (1) The Dictionary of art Vol.22 / editorial advisory board, Terukazu Akiyama [et al.] ;consulting editor, Hugh Brigstocke ; editor, Jane Turner.New York Grove's Dictionaries 1996 【K2-A34】 pp.342-348 Murillo, Brtolome Esteban p.345 During this same period Murillo produced works of a more intimate character, on a smaller scale and with gentle themes. Among these are the Mystic Marriage of St.Catherine (Lisbon,Mus.N.A.Ant.), two versions of the Annunciation (Madrid,Prado;St Petersburg,Hermitage)and three versions of the Holy Family (Budapest,Mus.F.A.;Chatsworth,Derbys; Munich,priv.col.). 上記によれば、「受胎告知」は、プラド美術館、エルミタージュ美術館で所蔵している らしい。エルミタージュ美術館、プラド美術館のホームページに図版あり。 エルミタージュ美術館 ( http://www.hermitagemuseum.org/fcgi-bin/db2www/quickSearchDL.mac/DLgallery ?selLang=English&tmCond=murillo&START_ROW_NUM_DL=5&x=10&y=142007.) プラド美術館(後日の調査による) (http://www.museodelprado.es/es/pagina-principal/coleccion/galeria-on-line/galeria-on -line/obra/la-anunciacion-5/ ) (2) Museo del Prado, inventario general de pinturas Vol.1(La coleccion real) Madrid Museo del Prado 1990 【K3-A371】 p.32 No.41 Murillo (Bartolome Esteban) 図版(モノクロ)5×6cm La Anunciacion de Nuestra Senora p.35 No.56 Murillo (Bartolome Esteban) 図版(モノクロ)5.5×4.5cm La Anunciacion (3) Murillo, des Meisters Gemalde : in 292 Abbildungen / herausgegeben von August L. Mayer. 2., neubearbeitete Aufl. Stuttgart Deutsche Verlags-Anstalt 1923 【KC331-5】 p.23 Die Verkundigung The Annunciation L'Annonciation 図版(モノクロ)13×15.7cm 上記 2 の No.41 と同じ作品のようですが、上部が切れている。 (4)『受胎告知』増島麻衣子訳 ファイドン 2004 【K16-H495】 p.188-189 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ カンヴァスに油彩 1665-70 頃 ウォーレス・コレクション・ロンドン 図版(カラー)14.5×10.4cm *ウォーレス・コレクションのホームページにも掲載あり。 (http://www.wallacecollection.org/collections/gallery/artwork/709) *上記 2 の 2 点とは別の作品のようです。 (5) The Prado Museum / Santiago Alcolea Blanch 2nd rev. ed. Barcelona Poligrafa 2002 【K3-B82】 (6)『プラド美術館』ホセ・ロヘリオ・ブエンディーア〔ほか〕解説大高保二郎監修 大高保二郎〔ほか〕訳 岩波書店 1997 【KC16-G1003】 (7)『受胎告知』高久眞一著 日本基督教団出版局 1998 【KC387-G10】 (8)『聖母マリアの美術』諸川春樹、利倉隆著 美術出版社 1998 【KC387-G9】 22 (9)『プラド美術館』ホセ・アントニオ・デ・ウルビノ編 田辺徹訳 みすず書房 1990 【KC16-E846】 (10)『名画でたどる聖母の生涯』 パオラ・モレッリ,アンドレア・ガレアッツィ文 石川康輔訳 ドン・ボスコ社 1993 【KC16-E2344】 (11)『受胎告知』 矢代幸雄 新潮社 1973 【KC471-3】 →全集、主題書誌、画題等による調査。 主題書誌:『美術作品レファレンス辞典』 東京都立中央図書館『西洋美術全集絵画索引』 *テーマ別調べ方案内 「美術作品(西洋)の図版を探す」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101100.html ▼美術品の価格を掲載する資料:テーマ別調べ方案内「美術品の価格」 http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101066.html *『美術年鑑』美術年鑑社 〔Z42-57〕 *『美術名典』芸術新聞社 〔Z42-251〕 ▼芸術家について 恵光院白『美術家索引』(西洋篇、日本・東洋篇)(日外アソシエーツ) 『日本美術年鑑』に掲載されることも ◆事例 15(事実調査:図版) 女書生の写真またはイラスト(明治時代、女学校ができる前、女性が男子学生の格好をしてい た。洋書を手に持ち、タバコをくわえているのが特徴) 調査済資料 :NDL-OPAC NACSIS-Webcat 大日本百科全書/小学館 ブリタニカ百科事典 日本風俗史講座 / 長坂金雄編輯. -- 第 7 巻. -- 雄山閣, 1929 明治文化全集 / 明治文化研究会編 1 億人の昭和史・14.15 巻/毎日新聞社 , 1977 佐賀百年史 : 明治・大正・昭和秘蔵写真集 / 佐賀新聞社出版部編/佐賀新聞社 , 1984 明治の日本 : 「横浜写真」の世界 彩色アルバム/ 横浜開港資料館, 横浜開港資料普及協会編 /有隣堂 , 1990 写真集明治大正昭和神戸 / 荒尾親成編/ 国書刊行会 , 1979.1 明治の日本 : 宮内庁書陵部所蔵写真 / 武部敏夫, 中村一紀編/吉川弘文館 , 2000.11 23 回答 文献 1)『国史大辞典』の「女学生」の項目を見たところ、日本で初めて女学校が設立され たのは、明治 3 年(公設では明治 5 年)で、当時の女学生が「男装風に袴をつけ、朴歯の下駄 を履き、洋書を手にして歩」いたことを記載している。また、文献 2)では、当時の女学生を 「書生」とも呼んだ旨が記載され、袴に下駄、洋書を抱えた女性の挿絵(出典:『怪化百物語』) が掲載されている。さらに、文献 3)では、女学校創設期の女学生として、2)と同じ挿絵を 掲載している他、「女学生と煙草」というタイトルの図 2『団団珍聞』(明治 28 年 8 月 3 日号) を掲載している。 文献 4)~5)にも、明治初期の女学生が「男子の用いる袴を着し、足駄をはき、腕まくりな どして、洋書を提げ往来」する様子や、当時の女学生の男装に関して記載がある。 文献 6)~12)他、明治時代の各種写真集を調査したところ、文献 6)、7)に文献 2)同様の 記事と図版があったが、文献 3)以外で煙草を持つもの、および写真は確認できなかった。 調査済み文献・データベース 1)『国史大辞典. 第 7 巻』国史大辞典編集委員会. 吉川弘文館, 1986【GB8-60】 *「女学生」p.665 2)『日本風俗史事典』 日本風俗史学会. -- 弘文堂, 1979.2 【GB8-61】 *「女学生」の項目-- 図版「明治期の女学生」(『怪化百物語』)p.311 3)『図説明治事物起源事典』 湯本豪一. -- 柏書房, 1996.11 【UR1-G28】 *「女学生」pp.374~375 図 1:『怪化百物語』明治 8(1875)年 p.374 (図 1 は、貴館調査済みの『明治文化全集』 (日本評論社)第 20 巻の「書生」p.323 の項目に拡大掲載されている。) 図 2:『団団珍聞』(明治 28 年(1895)年 8 月 3 日号) 4) 岡 満男:「日本女性の男装と洋装と--明治・大正期の新聞記事を中心に (おしゃれ特 集)」(『風俗』 9(3・4) p.38~45 1970.9 【Z8-119】) 5)『明治事物起源. 上巻』石井研堂. 増補改訂.春陽堂書店, 1996.1 【UR1-G15】 *「女学生の粗野」p.539~540 6)『服装の歴史. 2』村上信彦 理論社, 1974 【GD64-15】*貴館所蔵資料 *「なぜ男装がはやったか」pp.84~92 *挿絵掲載(タイトル・出典不明) p.89 7)『近代日本服装史 』昭和女子大学被服学研究室. 近代文化研究所, 1971 【GD64-4】 *第 2 章女子の服装-Ⅰ前期-1,初期の服装 pp.135-136 *図版「女子師範学校・豊原国周画(明治 20 年)」 p.136 掲載 *掲載図版は、「国立歴史民族博物館ホームページ:館蔵資料データベース」 24 http://www.rekihaku.ac.jp/up-cgi/login.pl?p=param/syuz/db_param でヒットする 「当 世開花別品競 女子師範学校」(国周画 明治 20 年)が該当するかと思われるが、画像資 料の掲載はない。 8)村上 清子:国立国会図書館所蔵写真帳・写真集の内容細目総覧--明治・大正編<特集>(『参 考書誌研究』 (通号 33) p1~10,1~436 1987.11【Z21-291】) 9)『写真図説日本学生の歴史』 講談社, 1970 【FD37-71】 10)『日本錦絵新聞集成 [電子資料]』 土屋礼子. -- 文生書院, c2000 【YH231-41】 11)『幕末・明治古写真帖』 新人物往来社, 2000.8. (別冊歴史読本) 【GB354-G111】 12)『幕末明治の古写真』 学習院大学史料館, 2005.3 【GB415-H43】 ※【 】内は当館請求記号。※インターネットの最終アクセスは平成 17 年 11 月 29 日。 図版を調べる(日本) →江戸時代の図版 テーマ別調べ方案内「江戸時代の庶民生活がわかる図版」 (http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101114.html)に参考資料を掲載。 →明治時代の写真 テーマ別調べ方案内「写真を探す(日本)」 (http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101116.html)に参考資料を掲載。 電子展示会「写真の中の明治・大正-国立国会図書館所蔵写真帳から」 (http://www.ndl.go.jp/scenery_top/index.html) →肖像 テーマ別調べ方案内「肖像(日本人)」 (http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_101102.html)に参考資料を掲載。 電子展示会「近代日本人の肖像」(http://www.ndl.go.jp/portrait/index.html) ◆事例 16(補足的な事例:書誌的事項調査) 添付の資料のコピー元が何か知りたい。 回答 添付資料には生年、生没年が記されている人物がある。文献 1 で再確認したところ、生 没年の記載のある山崎節堂は 1976 年没、生年のみ記され没年の記されていない木村知石は 1983 年没。そこで、 (A)山崎節堂の没年(1976 年)から、木村知石の没年(1983 年)の 間に出版された資料に絞った上で、 (B)536 頁以上の頁があり、(C)大きさが添付資料の コピーの「かげ」と同程度(B5版)の資料を調べたところ、下記文献 2 に、添付資料と同 一と思われる版面があった。 文献 2 は年刊で、毎年ほぼ同様の系譜があるが、昭和 51~54 年版、同 57 年~59 年版は 版面が異なる(昭和 56 年版は未所蔵)。 調査済み文献 1.年鑑書道 / 萱原書房・書道年鑑編集部. -- 萱原書房 2006 年(当館請求記号 Z42-476) 2.美術名典. 昭和 55 年度版. -- 芸術新聞社, 1980.1(当館請求記号 K9-8) 25 手掛りを探す必要。 レファレンスインタビューが重要な場合も ◆事例 17 フグ毒の解毒法(補足的な事例:簡易な事実調査) 質問江戸時代、フグ(河豚、鰒)の毒にあたった人を生き埋めにしたらしいが、そのことを 記述した本はあるか。できれば、江戸時代の文献そのものが見たい。(電話) 回答 食物、動物関係:フグ、フグ料理やフグ毒についての記述は多いが、解毒法については見 当たらず。開架の医書目録は、個別の症状からの検索不可能。江戸学事典類や時代考証事 典類、なし。『古事類苑』『広文庫』:フグの記述は多いが、生き埋めは見当たらず →利用中の資料が多く未調査の資料もあったが、次の資料を紹介。 ・GB97-G60 資料日本動物史. 八坂書房, 2002 p.330 「河豚中毒の記事は必ずしも多くはないが、河豚の毒にあたったときの手当については、 『可笑記』、『牛馬問』、『耳袋』、『甲子夜話』六〇-一六、『同続編』五五-九、『松 屋筆記』八五-七五などに取り上げられているので、」とあるが、これらの文献に生き埋 めの記述があるかどうかはわからない、と案内。 ■電話終了後 「生き埋め」の記述はあったが、典拠不明 ・GB8-E24 図説江戸時代食生活事典. 雄山閣出版, 1989 p.337 「『蒹葭堂雑録』にイカの墨を飲むといいとある。そのほか・・・体を砂の中に埋めて首 だけ出していると治るなどといわれていた」とあるが、生き埋めの典拠は不明。 ・GB8-108 日本俗信辞典. 動・植物編. 角川書店, 1982 p.502 静岡、山口の俗信として「地面を掘り、中毒者を首まで埋める」とあるほか、その他の解 毒方法もあげられているが、典拠なし。 その他の解毒法として、あ)~お)に、1~10 の資料があげられていた。 あ)KG276-G16 江戸川柳飲食事典. 東京堂出版, 1996 p.79 *書名と効能の有るものの 名記載 い)039-O854n-(th)(s) 日本随筆索引. 増訂版. 岩波書店, 1963 p.644 *書名と巻のみ 記載 う)039-O854n-(s) 日本随筆索引. 続. 岩波書店, 1963 p.726 *書名と巻のみ記載 え)914.5-Z353 随筆辞典. 第 1.衣食住編 東京堂, 1960 p.3335-336 *書名と当該部分 の抜粋 お)KE222-18 「説話」大百科事典. 第 8 巻. 名著普及会, 1984 p.204 *書名と当該部 分の抜粋 1.『退閑雑記』 するめ あ)え) 2.『卯花園漫録』 南天の葉、樟脳、つはぶきの茎 3.『合類日用料理抄』 白い蝶 あ) あ)い)え) 26 4.『嘉良喜随筆』 会津の臘 あ)う)え) 5.『蒹葭堂雑録』 イカの墨 あ) 6.『兎園小説』 つのまた あ)い)え) 7.『牛馬問』 砂糖 あ)い)え)お) 8.『松屋筆記』 黒砂糖 あ)い) 9.『甲子夜話』 人糞 あ)い) 10.『譚海』 血の巡りがいい者はあたらない あ)う) 11.『寒檠璅綴』 う) 12.『良山堂茶話』(紫芝園謾筆の河豚説) う) ■追加調査 ・『古事類苑』動物部 p.1510~1522「河豚」 解毒法のみをまとめてはいないので、通覧する必要あり。『倭訓栞』『庖厨備用倭名本 草』『牛馬問』『兎園小説』『蒹葭堂雑録』『雲錦随筆』などから、当該部分を抜粋 ・『広文庫』 「ふく(河豚)>河豚の毒を消す薬」に、『耳袋』『漫游雑記』『市井雑談集』『牛馬問』 『松屋筆記』『可笑記』『簷曝雜記』から、当該部分を抜粋 ・GB22-H82 ほか 重宝記資料集成. 臨川書店, 2004~ 次の巻の索引に、河豚の毒の解毒法があるが、生き埋めはなし。 日用事典. 1~2(1~2 巻) 俗信・年暦. 1~2, 4(16~17, 19 巻) 医方・薬方. 1~2, 4~5 (23~24, 26~27 巻) 料理・食物. 1(33 巻) ・EF27-G893 ふく百華. 『ふく百華』出版委員会, 1996 pp. 178~181 に、賀屋敬の『河豚談』あり。解毒法を何種も集めているが、生き埋めはな し。 ・HA45-3 慊堂日暦. 第 3. 平凡社, 1973. (東洋文庫 ; 237) p.193 天保二年八月十四日に、「河豚は人を殺さず」として、「・・・河豚の毒にあたれば、裸 身にて土上に臥す、軽ければ一夕にて醒め、重くとも三日を出でずして醒む。・・・雪中 に親戚に赴き、その毒にあたり、裸身にて雪に臥し、一夕にて始めて醒めたりと。・・・」 とあり。 民俗学、動物、食物等多面的な調査。 江戸随筆は話の宝庫 ◆事例 18(補足的事例:文献紹介) 1)オーストラリア国道一号線の地理(来館) 2)「死ぬ」事についての形而上学的な単行書を紹介して欲しい(電話) 1回答 ミリオーネ全世界事典. -- 学習研究社, 1981.2(UR1-73) 27 太平洋諸島百科事典 / 太平洋学会. -- 原書房, 1989.9(2 刷)(GJ8-G2) などを紹介する。開架資料では、あまり有効な情報が見当たらない。通常の方法で検索す ると 濠洲東南部道路網図. 第 1 部. -- 〔満鉄東亜経済調査局〕, 〔1942〕. -- (南方交通調査資料 ; 第 10 号 附録)(DK35-15) 等がヒットする。件名「オーストラリア-地誌」とか、広く簡略整理も拾うなら分類「297.1」 など。雑誌記事索引で検索しても「道路 オーストラリア」では道路工学等の資料がヒッ トする。 分類記号=/297.1 and タイトル=(ドライブ or クルマ)で検索し、下記資料を案内。 文献 1.ドライブで旅するもうひとつのオーストラリア / オーストラリア政府観光局. -- 幻冬 舎メディアコンサルティング, 2007.6 (Y77-J20) 2. 家族 4 人クルマ 1 台天然生活。 / 山下恵[他]. -- 東邦出版, 2005.7 (GJ61-H27) 3. オーストラリア・ドライブ&ステイ / 地球の歩き方編集室. -- ダイヤモンド・ビッグ 社, 1996.7. -- (地球の歩き方 ; 257) (Y77-G780) 4.ナラボー平原を越えて / 坂東誠一. -- 朝日ソノラマ, 1993.12 (GJ61-E42) 5. 何だってやれるさ / 宮崎美奈. -- あらき書店, 1993.10 (GJ61-E47) 6.地球の歩き方. 401 / 「地球の歩き方」編集室. -- ダイヤモンド・ビッグ社, 〔1990〕 (Y77-E1224) 2 回答 NDL-OPAC に、件名=生死、分類=H45(人間学・人間論)を入力し検索。 近年の資料で大手出版社のものを紹介 咄嗟の場合に、件名、分類を利用し、効果的に回答することができた事例。 28