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八百屋新聞第2号

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八百屋新聞第2号
八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
刈屋さんちの安心野菜
安心野菜
〒940-0145
新潟県長岡市
第
―二号あいさつ ―
刈屋さんちの
夏を連れてきた 名の若者が去る
太平洋高気圧とともに刈屋家に
栃堀 2885-6
月の上旬より /sty
F
E-mail
kariya.br@gmail
.com
ブログ
http://blog.lived
oor.jp/kariyabr/
ツイッター
kariyabr
秋野菜の植え付けができるように
とうございました。おかげさまで
てくれた若者諸君、改めてありが
めに惜しみなくマンパワーを貸し
げます。またこの夏、畑改善のた
皆様へこの場を借りてお礼申し上
した。いつもお世話になっている
して格好がつくようになってきま
枝豆、トウモロコシ …
と収穫物も
増え、なんとか﹁一人八百屋﹂と
てからはトマト、ナス、オクラ、
0258-89-7689
お待ちしております。
︵兄︶
なり、この秋は春 夏
しまい、毎週毎週ピーマン、ピー
‐シーズン以
マン、シシトウ、シシトウ と
…いっ 上の収穫を期待することができそ
うです。次は実りの季節に再訪を
た具合で特定の野菜ばかり多く集
初のうちは夏野菜の生育が遅れて
販売させていただいています。最
の店頭にて、毎週水曜日に野菜を
月中旬からはmarilouさん
た新潟市古町のむすびや百さん
leのお 人からご紹介いただい
した。
と、急に秋が顔をのぞかせ始めま
20
電話 /FAX
9
2
まっていたものの、夏が本格化し
-1-
第二号
7
︽日々是耕日︾
大根水没 ―
―
月
日栃尾地域でお世話に
第一回交流会 ―
―
完璧にボケていた。大根の播種、
る空気に、その陽気さに頭の中は
土が乾き、草花が一斉に咲き乱れ
たんだ。雪解けから晴天が続き、
方
木、森蔵の両青年の協力も得て会
た。当日は家族や滞在中だった伏
待して第
隣同士の人たち 名を刈屋家に招
忘れていた。ここは、田んぼだっ なっている人、近所の人、畑がお
順調 だ っ た 。 な
発芽、間引き ‥‥
んだ、1年目でも上手く育ってく
回目の交流会を開催し
場を設営、料理の準備をした。夕
時になって参加者が自慢の料
れるんだ。と、たかをくくっていた。 理をもって集まると、早速乾杯!
しかし、梅雨。3日続けて雨が降っ 初対面の人が多い中、はじめは緊
張があったものの、お酒の力も
紹介も兼ねて
人 言ずついただ
-2-
17
た。そこは畑ではなく田んぼ。大
月頃に開催予定だ。
︵兄︶
締めとなった。次回は秋野菜のお
に吹き込んでほしい﹂ 。
‥時間は
あっという間に過ぎ、宴酣の中、
寄りから学ぼう﹂
﹁新しい風を栃尾
い﹂﹁農業は年の功﹂﹁地元のお年
く。﹁雪掘りの仕事を手伝ってほし
1
20
1
あって徐々に打ち解けだす。自己
1
8
6
根はほぼ全員水没。大根は息がで
きずに腐っていくしかなかった。
せめて畝を立ててやれば。しかし、
全部後の祭
り。すま
ん!︵弟︶
いしい
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八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
に多くの若者が栃掘を訪れた。
この夏、刈屋兄弟の友人を中心
山から
かげで
なのお
れた若者4名を次ページ以降で紹
めている。刈屋家の﹁日常﹂に触
食卓を彩る野菜たちが芽を出し始
にぬかるんでいた畑に今では秋の
足を踏み入れると底なし沼のよう
野菜の植え付けや収穫、おいし
見下ろ
介していきたい。
︵伏木︶
― みん
い食事、都市では経験できないよ
す畑の
わけぇもんがやってきた
―
うなのんびりとした暮らし・・。
風景が
︽この夏の刈屋家訪問者︾
7
様々な期待を胸に訪れた彼らを
一変し
月末の水害で
佐藤愛実、伏木洋平、飯田唯、森
尾友美子、渡辺嶺也︵敬称略︶
-3-
待っていたのは、
た。スコップによる水路掘りに始
らと乾いた土に変わっていった。
だった土が、みるみる軽くさらさ
に伝わってくる。重く固い粘土質
で行ったため、土の状態が直に手
しかし機械を通さずほぼ手作業
肩も炎症を起こした。
ではあった。汗はとめどなく流れ、 吉田聖、関口未央、織田和徳、瀨
坂東倭、船津優、佐藤悠、金耕渉、
尾辺昭彦、大澤佑美、昆野正照、
崩れた土砂の撤去作業と開懇作業
つの畑で完了した。きつい作業
種まきをする。そのプロセスが計
まり、鍬で土を耕し、畝立てをし、 田曜光、山川志典、昭和女子大生、
中には
野菜に
触れら
れな
かった
人もい
たとか
︵笑︶
。
4
の仕事。
だった。農作業というよりは土方
八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
きのバスを探して、バス会社の社
おべっちへ。長岡駅から栃尾行
尾辺 昭彦︵おべっち︶
イル抜群、数多くの失言、ハレン
﹁わたし胴が長いんです﹂
。スタ
大澤 佑美
員に﹁担当じゃないから。﹂と冷た チな風貌。刈屋さんちの畑に立つ
で図々しくもケータイの充電をさ
くされた、あなた。栃尾のバス停
来への夢、悩みを口にする繊細な
あった。しかし話をしてみると将
ギャル大澤さんの光景は異様で
と言い﹁荒木幸男︵祖父ちゃんの
の料理はどれも絶品。鯨汁、カボ
ない方が美人だった。まず、彼女
に乗り何も知らず﹁忠左エ門まで。﹂ 女性だった。安心した。化粧をし
名前︶元気か?﹂と問われ﹁知り
女子大生との交流会と聞いて会場
タになって家に帰った時に交わす
ら、その日の作業を終え、クタク
ません﹂と誠実に答えた、あなた。 チャのケーキ。味もさることなが
についてみたら、おじさんばっか
いやりとり。そして家の中から漂
りでびっくりしながらも、オード ﹁ただいま﹂﹁おかえり﹂の何気な
ブルを平らげた、あなた。毎晩オ
そんなあなたをみんな慕ってい
あなた。
︵伏木︶
なワンピースを垣間見た気がした。
んちに今後なくてはならない大切
ベ式マッサージを施術してくれた、 う夕飯の香り。﹁これだ!﹂刈屋さ
ます。また会いましょう。︵弟︶
-4-
せてもらった、あなた。タクシー
八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
能力は高いと思っていたが、見識の
プは以前からコミュニケーション
ではありありと見えてくる。特にソ
かったその人の魅力、人柄が刈屋家
とだが、
それまで拾い 上 げ き れ な
こを訪れる全ての人に共通するこ
の情報はほとんど間違っていた。こ
前に刈屋兄弟に伝わっていたソプ
﹁日本に帰って来て幻滅した﹂。事
金 耕渉︵ソプ︶
はこの夏最高の 品であった。た
のグリーンカレー、トマトパスタ
が上手い。中でも本場タイ仕込み
揮されたのは台所。とにかく料理
かせる。そんな彼女の真骨頂が発
快活な人で、常に周りに笑顔を咲
タが舞い降りた。瀬尾さんは明朗
ヒロインのメルに萌えた翌日、シー
映画﹃コクリコ坂から﹄を見て
瀨尾 友美子
深さ、
何事にも丁寧に取り組む姿
ても丁寧なのだ。 つ つの下ご
だ料理が上手いだけではない、と
1
勢、
生き方・・。どれもがお手本そ
八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
がかかるということをやっと少し
収穫、
流通まで相当長い時間や手間
く、
畑が使える土地になる段階から
料理はそれを煮込む時間だけでな
いった言葉を紹介します。﹃一品の
のものだった。最後に彼が残して
あなたが私たちのシータです。︵兄︶
レまで掃除してくれるデキ女ぶり。
た際には、洗面台、お風呂、トイ
よって決める。料理当番から外れ
なく、﹁どんな食材が使えるか﹂に
ある。料理も﹁何を作るか﹂では
しらえに工夫がある、スピードも
1
理解できました﹄。︵伏木︶
1
-5-
︽晴耕雨読∼今号の1篇∼︾
いつか私も君も、その隣の君も、
な
く聞いた歌だ。栃堀では夏の終わ
﹁夏の終わり﹂この夏に幾度とな
︻編集後記︼
んにもなくても、きょうというひ
みおさんは信じている
みおさんは信じている
りを告げるかのように肌寒くなり、
きょうというひ ―
―
くたびれたオーブンと、店先にひっ に、笑い合っている姿を
今日もまた朝顔が咲いている
ひに
兄弟の祖父は家にこもることが多
ずいぶん変わってきた。近年刈屋
い日だねってな風に、きょうという カ月で刈屋兄弟を取り巻く環境も
みおさんは信じている
かったらしいが、最近では畑を見
の世界への案内板
淹れたてのコーヒーの香りと、焼き と、私は信じている ︵弟︶
援よろしくお願い致します。
︵伏木︶
けていくのだろう。今後ともご支
跡が刻まれ、前には新たな道が拓
とに刈屋兄弟の後ろには新たな足
一つ、また一つ季節が過ぎ去るご
きな言葉が聞かれるようになった。
入れば村は変わる﹂といった前向
発言が目立ったが、﹁わけぇもんが
も変わった。以前は昔を懐かしむ
物に出るようになった。話の中身
シャツ が 私 を 誘 っ て
たてのパンの香り、鳥のさえずり
と、
直太朗の
くれる
のもあるんじゃない、と
水をあげる立ち姿、目に見えないも
パンを詰め実の付かないゴーヤに
﹁お金はいいから﹂と袋いっぱいに
みおさんは信じている
T
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そりと掲げられた旗が、もうひとつ なにはともあれ、今日はなんだかい 雨がしとしと降っている。この数
八百屋新聞 第二号 2011 年 9 月 21 日(水曜日)
撮影:関口未央
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