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脳疾患への MagnetizationTransfer
-総説 脳疾患への M a g n e t i z a t i o nT r a n s f e r法の応用とその解釈 羽生春夫 要 " ' 日 高分子と水の相互作用を利用した m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r (MT) 法は,従来の撮像法から得られな い微細な分子構造的変化の検出に優れ,組織の特性評価としての有用な情報をもたらす.本法の撮像法 は比較的簡便であり,特別なハードウエアも必要とせず,多くの頭蓋内疾患や中枢神経疾患への臨床活 用が期待される. (脳循環代謝 13 ・ 217~225 , 2 0 0 1 ) キーワード:M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r,m a g n e t i cr e s o n a n c ei m a g i n g,B r a i n 1 . 原理と撮像法 はじめに 生体内のプロトンは,自由水として自由に動け M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r (MT) 法とは,高分子 と水の相互作用を利用した新しい撮像法であ るプロトンから高分子(蛋白質など)に結合し運 る1)本法はすでに, M Rangiographyにおける 動の制限されたプロトンまでさまざまな形で存在 組織コントラストの向上のために広く利用されて する.自由プロトンは狭い共鳴周波数をもち, T いるが,一方組織成分や分子構造の違いなどに 2が長い (>10ms) のに対して,高分子プロト よって異なったコントラストが得られることか Hz) をもち, T 2 ンは広い共鳴周波数(約 20k i o p h y s i c a lまたは b i o c h e m i c a lな情報をもた ら , b が非常に短い (<200μs) ため,通常の方法から らしてくれる.そのため,組織の特性評価 ( t i s s u e c h a r a c t e r i z a t i o n ) としての活用法が期待されて f r e ew a t e rp r o t o n s ( o b s e r v a b l e ) いる.本稿では,はじめに M T法の原理と撮像 法について述べ,次いで脳疾患への臨床応用につ いて解説する. . . . - S a t u r a t i o nt r a n 排 r_.. o f f r e s o n a n c ep u l s e : 東京医科大学老年病科 干1 6 0 00 2 3 東京都新宿区西新宿 6-7-1 a x : 0 3 3 3 4 2 2 3 0 5 T e l : 0 3 3 3 4 2 6 1 1 1,F 図1 M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r法の原理. E m a i l :h a n y u @ m b . k c o mn elP 目 目 -217一 l 脳循環代謝第 1 3巻 第 4号 ことができる.いかなる撮像条件下においても, MR信号は観測されない引 ( 図1 ) . 自 由 プ ロ ト ン の 共 鳴 周 波 数 か ら 離 れ た RF 正常者のデータベースとの比較が必要で、あるが, p u l s e( o f f r e s o n a n c ep u l s e ) を照射すると,高分 筆者の施設ではファントム実験の成績をもとに 子プロトンが選択的に照射され,飽和した高分子 MRI装置ごとに娠像条件を変え,最適条件を設 c h e m i c a lexchange) プロトンの磁化が化学交換 ( f f r e s o n a n c ep u l s eの照射前 定している.なお, o や交差緩和 ( c r o s sr e l a x a t i o n )などの過程を経て, 後から MTR計算画像が作成されるまでの時間は m a g n e t i z a t i o nt r a n s 自由プロトンへ移動する ( およそ 5分程度である. f e r ).この時,自由プロトンの信号強度が減少す 2 . 臨床応用 るが,この信号変化によって高分子プロトン量を 間接的に評価することができる. 一般に, M T効果の程度は下記の式 1 ) 健常者の MTR ( 図2 ) MTR ( m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i o )=[(Mo- 健常脳では,灰白質よりも白質で MTRが高い. Ms)/Mo]x100(%) 特に脳梁で最も高く,これは有髄線維(ミエリン) (Mo=o f f r e s o n a n c ep u l s e照射前の信号強度, の密度に起因している.同様の理由から,灰白質 の中では視床の MTRが比較的高い.正常加齢に Ms=off. ・ r e s o n a n c ep u l s e照射後の信号強度) で表される.これは高分子結合水と自由水の総和 ともなう変化としては,脳梁や前頭葉白質で に対する高分子結合水の割合を示す指標と考えら MTRの 低 下 が み ら れ た と の 報 告 が み ら れ る れ , MTRが高ければ高分子結合水がより多く, がぺ加齢による有意な変化を認めなかったとす 低ければ自由水がより多いことを示す.中枢神経 る報告もあるい. 系では,高分子プロトンはミエリンや神経細胞膜 などに豊富に含まれ,これら高分子プロトンを多 く含む組織では自由プロトンへの磁化移動が大き く自由プロトンの信号低下が大きくなるため (Ms /Moが小となる), MTRは高い.一方,高 分子プロトンが少ない組織(例えば脳脊髄液など) では,自由プロトンへの磁化移動が小さく自由プ ロトンの信号低下が小さいため (Ms /Moが大と なる), MTRは低い.このように,高分子プロ トンと自由プロトンの存在する割合で MTRに差 異がみられることから,組織の分子構造的変化の 評価が可能となる. MTRは 撮 像 条 件 に よ っ て 異 な り , o f f r e s o nancep u l s eの波形,照射時間,強度,周波数な どの組み合わせによって左右される.例えば, o f f - r e s o n a n c e周波数は,小さい方が高分子プロトン の M T効果がより大きくなるが,あまり小さく 図 2 健常脳 ( 7 4歳,久ー 性)の MTR計算画像. 灰白質より大脳白質や脳梁で高信号となる. i 楽 音i l 灰白 すると直接自由プロトンを照射してしまうことに 質の中では,視床がやや高信号となり. f f r e s o n a n c eの位置を設定す なるため,適当な o ことを示す. tJ最{象条件は る必要がある.パルスシーケンスについては, SE 法や GRE法があり, T1強調画像,プロトン密 度強調画像, T2強調画像に類似した画像を得る -218 MTRが高い GRE法 ( T R: 3 9 0m s .T E : 1 2m s . フ リ ッ プ 角 60度)で. o f f . r e s o n a n c eパ ル ス g a u s s i a nt y p e . パ ル ス 強 度 は 13μT. o f f . 21 .5H zの 術 城 帽 で r e s o n a n c e周波数は1.0KHzで. 1 の波形は 8. 19 2ms間照射した. 脳疾患への M a g n e t i z a t i o nT r a n s f e ri 去の応用とその解釈 2 ) 多発性硬化症 ことを示し,これは正常白質の量の減少を反映し M T法は従来のいかなる画像診断法よりも脱髄 たものと考えられる(図 3 ) . この全脳 MTRヒ 巣を鋭敏にかつより特異的に検出することから, ストグラムによる解析は,身体障害度や知的機能 m u l t i p l es c l e r o s i s .MS) 欧米では多発性硬化症 ( 障害とも密接な相闘がみられ11),病態把握や治療 の診断にルーチン検査として活用されている .MS 効果判定などにも応用できる. の病変は,炎症,浮腫,脱髄,グリオーシス,壊 なお, MSに関しては最近の Neurology誌の総 死など多彩な変化を示すが,これを反映して病巣 説 12)を参照されたい. の MTRも多様で、ある.組織学的な脱髄の程度を 3 ) 大脳白質病変 反映して,病巣中心部の MTRは低く,周辺にい ピンスワンガー病や脳血管性痴呆では, T2強 くにしたがって高くなることがしられている 5) 調画像やプロトン密度強調画像, FLAIR画像か また,脱髄の高度な急性期病巣で MTRが低く, ら広範な大脳白質病変(高信号域病変として一様 グリオーシスをともなう慢↑生期では高くなること e r i v e n t r i c u l a rh y に描出され,側脳室に接した p から,脱髄巣の年齢を推定する上でも有用であ p e r i n t e n s i t y,PVHや深部白質にみられる deep る6) 脱髄巣はしばしば造影効果を伴うが,通常 w h i t ematterh y p e r i n t e n s i t y,DWMHがある)が 量の造影剤で造影される病巣は 3倍量の造影剤で 観察され,知的機能障害との関連が指摘されてい 造影される病巣よりも MTRが低くより組織障害 る.同様の白質病変はその他の神経疾患やさらに の強いことが示されている 7) 一方, T2強調画 健常老年者で観察されることも少なくない.画像 像などで一見正常にみえる領域でも MTRの低下 的に観察される白質病変の成因や組織学的背景, がみられ叩),顕微鏡的な脱髄を反映しているも 臨床的意義はそれぞれ異なり,多様な病態が含ま のと推測されている. れているものと考えられるが,従来の撮像法から 最近, vanBuchemら101 .1 )は全脳における MTR それぞれの病態の相違を区別することはできな のヒストグラムを作成し, MS患者では正常者と かった. M T法では,組織病変の相違を反映して の比較からヒストグラムのピークが低下している 大脳白質病変の鑑別の可能性が示されている. 明らかな知的機能障害や神経症状のみられない 老年者の非特異的な大脳白質病変 (PVH領域)の 八八パ仰いいい 100 c ] ) M a 官 MTRは正常白質に比べてわずか 8-14%程度の 低下 13-15)を示すにすぎないが,脳血管性痴呆やピ ンスワンガー病の PVH病変はおよそ 20%前後 の低下がみられ,両者の相違は明らかである 16,17) ( 図4 ).さらに, MSの脱髄巣(約 30%の低下) や慢性期脳梗塞巣(約 35%の低下)ではより高 50 度の MTRの低下がみられており, MTRの測定 c ] ) 側 i 2 5 が種々の原因からなる大脳白質病変の鑑別に有用 となる口) ( 図5 ) . PVH領域は,病理組織学的に 梗塞や脱髄,グリオーシスなど明らかな虚血性の 20 30 40 50 60 MTR 組織障害を示す場合から,ほとんど組織障害をと l u i ddynamicsの障害による脳間質内の もなわず f 図 3 多発性硬化症の全脳における MTRヒストグラ ム ( v a n B u c h e mら仙の報告より引用). 多発性硬化症の患者では,ピークの高さが低く, MTRの低値となるピクセル数が増加している(実 線:多発性硬化症,点線:正常コントロール). 水分貯留からなるより生理的な変化まで多様な病 態が含まれる. MTRの低下は主としで髄鞘や軸 索の崩壊の程度を反映し知的機能障害や神経症 候との密接な関連も認められているべしたがっ -219 脳循環代謝第 1 3巻 第 4号 ピンスワンガー病 非痴呆老年者 T 2 MTR 図 4 ピンスワンガー病忽者 ( 80歳,女性)と非痴呆老年者 ( 8 2歳,男性)の T2 強調画像と MTR計算画像. T2強調岡{象では,広範な PVHが観察されるが両者の相違を区別することは困縦 である. MTR計算画像では,ピンスワンガー病患者の P VH領域はより低信号と なり, MTRの低下がみられる. て,大脳白質病変の組織障害の程度を推定し,臨 おして組織の微細構築学的評価が可能となる 18) 床症候との関連を評価する場合には MTRの測定 筆者の経験では, MTRや ADCの測定 l酬 はとも が有用である.特に今日,定義や概念などに問題 にピンスワンガー病とその他の虚血性白質病変と の多いピンスワンガー病を論じる際には,従来の の鑑別に有用であったが, MTRの方が測定値の 画像診断に加えた M T法による解析は必須と考 変動が少なく再現性が高いこと,病変を識別する えられる. 良好なコントラストが得られること,そして簡{更 虚血性大脳白質病変の鑑別診断に有用な情報を もたらす撮像法としては,他に拡散強調画像があ 性などの点で,実際の臨床の場では MTRの方が 有用と考えている. げられる.この方法では,水分子の拡散係数 ( a p - p a r e n td i f f u s i o nc o e f f i c i e n t,ADC) の i l lJ定をと ビンスワンガー病に類似した虚血性の大脳白質 病変を伴う遺伝性の疾患として CADASIL ( c e r e - -220一 脳疾患への M a g n e t i z a t i o nT r a n s f e r: i 去の応用とその解釈 Hvj り 。 Z3 504 る.したがって,拡散強調画像のように虚血巣の 早期検出としての有用性はないが,梗塞巣の発症 40 後時間の推定や経時的変化の観察などに役立つ. 35 なお,内頚動脈閉塞症による慢性低湛流におい て,梗塞には至らない虚血組織の MTRは種々の 30 p o s i t r o ne m i s s i o nt o 程度に低下し,これが PET( 2 5 NWM PVH-ND 十 12%) PVH 占 D ( -20%) MS-plaque ・ ( 30%) mography) による脳酸素消費量と有意な相聞を I n f a r c t (-35%) 認めることから,組織の可逆性の有無を判定する 図 5 大脳白質病変の MTR (平均±標準偏差)NWM:健常者の正常白質, PVH-ND:非 痴 呆 老 年 者 のP VH,PVH-BD:ビンスワンガ-'}荷の PVH,M S p l a q u e 多発性硬化症のJ J 見髄斑, I n f a r c t :慢 性 W J脳 梗 塞巣. 図の下方に 指標となりうることが報告されている加. 5 ) アルツハイマー病 アルツハイマー病 ( A l z h e i m e r 'sd i s e a s e,AD) では,海馬や海馬傍回を含む側頭葉内側部に高度 NWMに対する MTRの低下率を示す. な病理学的変化が生じ, CTや MRIから海馬領 域の著しい萎縮がみられる.しかし多くの容積 測定 ( v o l u m e t r y ) による成績では海馬領域の萎 b r a la u t o s o m a ld o m i n a n ta r t e r i o p a t h yw i t hs u b c o r t i c a li n f a r c t sandl e u k o e n c e p h a l o p a t h y ) があ る.本疾患でも同様に,大脳白質病変の MTRは 縮は必ずしも ADに特有な変化ではなく,その 他の痴呆性疾患でも同様に観察される.海馬の MTRを測定した検討では, ADでは有意な MTR 低値となるが,さらに正常と思われる白質や灰白 の低下がみられたのに対して,その他の痴呆性疾 質の広範な領域でも MTRの低下が認められてい 患(脳血管性痴呆やパーキンソン病,前頭側頭型 る211 痴呆など)では側頭葉内側部の萎縮がみられでも その他にも大脳白質病変は種々の疾患で認めら p r o g r e s s i v em u l れるが,進行性多巣性白質脳症 ( 有意な MTRの低下がみられなかったことから, ADと そ の 他 の 痴 呆 患 者 と の 鑑 別 に 応 用 で き る べ さ ら に MTRの低下は,病初期からみとめ t i f o c a l l e u k o e n c e p h a l o p a t h y,PML)や HIV脳症 ( H I V a s s o c i a t e dw h i t em a t t e rl e s i o n )の大脳白 質で MTRの低下がみられ,特に PMLでは脱髄 を反映して MTRの低下は著明である却. 組織学的背景についてはまだ十分な検討はなされ 髄鞘の代謝障害に起因した形成不全は白質ジス ていないが, ADの病初期からみられる内嘆野皮 トロフイーと総称されるが,このうち副腎白質ジ 質から海馬支脚, CA1ニューロンに及ぶ神経細 rabbe病 ( g l o b o i dc e l l l e u k o ストロフィ _23)や K d y s t r o p h y )加では,髄鞘の脱落を反映して高度の 胞脱落やグリオーシス,一部有髄線維の減少など られ早期診断としても活用できる可能性が指摘さ れている加(図 6 ) . 海馬における MTRの低下の の変化を反映したものと推測される. また, ADでは脳梁の萎縮がみとめられ,大脳 MTRの低下がみられる. このように,髄鞘や軸索の脱落,崩壊の程度を 皮質病変に伴う二次変性が推測されている.明ら 反映する M T法は,大脳白質病変の診断に対し かな脳梁の萎縮が出現する前から MTRの低下が て鋭敏かつより特異的な撮像法といえるため有用 観察されるためより早期の変性が検出可能と考え られる 29) 性が高い. 6 ) その他 4 ) 脳梗塞 急性期病巣の MTRは低下しないが,その後経 パーキンソン病の大脳基底核で MTRの異常は 時的に低下していき,慢性期では著しい低値を示 認められないが,進行性核上性麻癖では病理組織 す日.これは梗塞巣が経時的に自由水が増加して 学的変化を反映して淡蒼球や被殻および前頭葉白 いくという組織病変に対応した変化と推察され 質で MTRの有意な低下がみられる 30) さらに, -221ー 脳循環代謝第 1 3巻 第 4号 アルツハイマー病 健常老年者 Mo Ms MTR 図 6 アルツハイマー病 ( 7 3歳,男性, MMSE2 0,CDR1 ) と健常老年者 ( 6 8歳 , 上 段 ) , Ms ( 中 段 ) , MTR計算画像(下段). 女性)の Mo ( アルツハイマー病では Mo像 (T1強調画像)で海馬領域の軽度の萎縮が認められ, Ms像で海馬領域は高信号となる.その結果, MTR計算画像ではやや低信号とな りMTRの低下が観察される. 線条体黒質変性症では被殻で高度な MTRの低下 正常圧水頭症で T2強調画像では異常を認めない がみられ,パーキンソン症候群の鑑別診断に有用 ような大脳白質でも MTRの低下がみられ,びま と思われる. ん性白質病変の存在が示唆されている 33) 精神分裂病の側頭葉白質や前頭葉,側頭葉皮質 側頭葉てんかんにおける病側の扇桃体や海馬の でも MTRの低下がみられ,髄鞘や軸索の異常お MTRは低下するが,必ずしも脳波上の焦点とは よび広範な領域での微細なニューロンの障害が推 一致しないことが報告されている刊. 測されている刊. 実験的に作成されたワーラ一変性の経時的変化 筋萎縮性側索硬化症の内包後脚で MTRの低下 がみられ錐体路変性の検出に有用であったとする を MTRの変化として捉えられ,特に早期の微妙 な変化が検出されたとする報告がある 35) 報告がみられる却. 頭部外傷後のぴまん性軸索損傷において,通常 -222- 脳疾患への M a g n e t i z a t i o nT r a n s f e r法の応用とその解釈 の MRIで検出できなかった損傷部位が MTRの 低下として検出され,損傷の程度を定量的に評価 できることが報告されている却. 脳腫蕩における MTRは概して正常組織より低 値となるが,特に悪性腫蕩で低いことが報告され ている 3ぺ転移性脳腫蕩では,造影剤で描出され る病変の周囲でも MTRの低下がみとめられてお り,通常の MRIでは描出されない部分の異常も 検出できる可能性が示されている却. 乳幼児の髄鞘形成過程についての報告もみられ る制0) 新生児期の白質,灰白質の MTRは低値 であったが,生後 3-4カ月以降で MTRが増加 し,髄鞘の量的増加や髄鞘内の脂質組成変化が原 因と推測されている. その他の中枢神経系病変として,視神経や頚髄 病変(多くは MSに関した報告)における臨床応 用が報告されているが,ここでは紙面の都合上割 愛する. おわりに MT法は,従来の撮像法では得られないような 微細な分子構造的変化の検出に優れ,さらに組織 の特性評価としての有用な情報をもたらすことか ら,多くの頭蓋内疾患への臨床応用が期待されて いる.本法の撮像法そのものは比較的簡便であり, 特別なハードウエアも必要とせず,低磁場装置か ら高磁場装置まで多くの MRI装置での利用が可 能なことから,今後幅広い臨床への普及が期待さ れる. 謝辞御校閲をいただきました東京医科大学老年病 学高崎優教授に深謝申し上げます.また,本研 究に御協力をいただきました東京医科大学放射線科 阿部公彦教授および東京医科大学 MRIチームの佐々 木一良氏,勝山宏章氏に感謝申し上げます. 文 献 1 )W o l f fSD,B a l a b a nRS:M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r c o n t r a s t (MTC) andt i s s u ew a t e rp r o t o nr e l a x a ,1 9 8 9 t i o ni nv i v o .MagnR e s o nMed1 0 :134-144 2 ) GrossmanR , IG omoriJM, RamerKN, LexaF J, -223- S c h n a l lMD: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r: t h e o r yand c l i n i c a la p p l i c a t i o n si nn e u r o r a d i o l o g y .R a d i o g r a 9 9 4 p h i c s1 4・279-290,1 B a r k e rGJ .MacManusDG, T o f t sPS, 3 )S i l v e rNC, M i l l 巴rDH: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i oo fn o r malb r a i nw h i t em a t t e r:an o r m a t i v ed a t a b a s e s p a n n i n gf o u rd e c a d e so fl i f e .JN e u r o lN e u r o s u r g 9 9 7 P s y c h i a t r y6 2: 223-228,1 i k eGB,EnzmannDR: M a g n e t i z a t i o n 4 ) MehtaRC,P t r a n s f e rMRo ft h en o r m a la d u l tb r a i n . AmJ N e u r o r a d i o l 1 6 :2085-209 , 11 9 9 5 GrossmanRI , RamerKN , S c h n a l lMD, 5 )D o u s s e tV, YoungLH,G o n z a l e z S c a r a n oF,L a v iE,Cohen JA: E x p e r i m e n t a la l l e r g i ce n c e p h a l o m y e l i t i sand m u l t i p l es c l e r o s i s:l e s i o nc h a r a c t e r i z a t i o nw i t h m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n g .R a d i o l o g y1 8 2: , 11 9 9 2 483-49 RosenblumJD,P r a g e rJM,Metz 6 ) TomiakM M, CE: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r: ap o t e n t i a lmethod t od e t e r m i n et h ea g eo fm u l t i p l es c l e r o s i sl e s i o n s AmJN e u r o r a d i o l 1 5 :1569-1574 ,1 9 9 4 7 )F i l i p p iM,R o c c aM A,R i z z oG,H o r s f i 巴l dMA, R o v a r i sM,M i n i c u c c iL,ColomboB,ComiG: I lu l t i p l es c l e r o s i s M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i o si nl l e s i o n se n h a n c i n ga f t e rd i f f e r 巴n td o s e so fg a d o l i n 9 9 8 i u m .N e u r o l o g y5 0: 1289-1293,1 , I CohenJA,LexaFJ . 8 )L o e v n e rLA,GrossmanR K e s s l e rD,K o l s o nDL:M i c r o s c o p i cd i s e a s ei n n o r m a l a p p e a r i n gw h i t em a t t e ro nc o n v e n t i o n a l i m a g e si np a t i e n t sw i t hm u l t i p l es c l e r o s i s: a s s e s s i z a t i o nt r a n s f e rm e a s u r e m e n t s . mentw i t hmagn巴t R a d i o l o g y1 9 6 :511-515,1 9 9 5 9 )F i l i p p iM, CampiA, D o u s s e tV, B a r a t t iC, M a r C a n a lN, S c o t t iG, ComiG: Am a g n e t i z a t i n e l l iV, t i o nt r a n s f e ri m a g i n gs t u d yo fn o r m a l a p p e a r i n g w h i t em a t t e ri nm u l t i p l es c l e r o s i s .N e u r o l o g y4 5: ,1 9 9 5 478-482 1 0 ) vanBuchemM, A UdupaJ , K McGowan] C ,M i k i y, HeyningFH, B o n c o e u r M a r t e lMP, K o l s o nDL, P o l a n s k yM,GrossmanR I :G l o b a lv o l u m e t r i ce s t i m a t i o no fd i s e a s eb u r d e ni nm u l t i p l es c l e r o s i s b a s 巴do nm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n g .AmJ ,1 9 9 7 N e u r o r a d i o l 1 8・1287-1290 AG rossmanR I .ArmstrongC .P o 1 1 ) vanBuchemM, l a n s k yM.M i k iY .HeyningFH.B o n c o e u r M a r t e l MP.WeiL .UdupaJ K .GrossmanM.K o l s o nDL. McGowanJC: C o r r e l a t i o no fv o l u m e t r i cm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n gw i t hc l i n i c a ld a t ai nMS. N e u r o l o g y5 0 :1 6 0 9 1 6 1 7 . 1 9 9 8 1 2 )F i l i p p iM.GrossmanR , I ComiG: M a g n e t i z a t i o n e u r o l o g y t r a n s f e ri m a g i n gi nm u l t i p l es c l e r o s i sN 5 3( S u p p l e3 ) :S1 S5 3 . 1 9 9 9 目 目 脳循環代謝第 1 3巻 第 4号 1 3 ) WongKT.GrossmanRI .B o o r s t e i nJM.LexaFJ . McGowanJC: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n go f i n t e n s ew h i t em a t t e ri nt h e p e r i v e n t r i c u l a rhyp巴r e l d e r l y .AmJN e u r o r a d i o l 1 6: 2 5 3 2 5 8 .1 9 9 5 1 4 ) MehtaRC.P i k eGB.EnzmannDR: Measureo f m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri nm u l t i p l es c l e r o s i sd e m y e l i n a t i n gp l a q u e s .w h i t em a t t e ri s c h e m i cl e 0 5 1 s i o n s .ande d e m a .AmJN e u r o r a d i o l1 7・1 1 0 5 5 . 1 9 9 6 1 5 ) TanabeJ L .E z e k i e lF .J a g u s tWJ.S c h u f fN .F e i n G:V o l u m e t r i cmethodf o re v a l u a t i n gm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i oo ft i s s u ec a t e g o r i e s:a p p l i c a t i o nt oa r e a so fw h i t em a t t e rs i g n a lh y p e r i n t e n s i t yi nt h ee l d e r l y .R a d i o l o g y2 0 4: 5 7 0 5 7 5 .1 9 9 7 .ReedBR .Nor1 6 ) TanabeJ L .E z e k i e lF .J a g u s tWJ manD .S c h u f fN .WeinerW.C h u iH .F e i nG: Mag' n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i oo fw h i t em a t t e rh y p e r i n t e n s i t i e si ns u b c o r t i c a li s c h e m i cv a s c u l a rdemen8 4 4 .1 9 9 9 t i a .AmJN e u r o r a d i o l 2 0: 8 391 7 ) HanyuH .AsanoT .S a k u r a iH .IwamotoT .T a k a s a k iM.S h i n d oH .AbeK:M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r r a t i oi nc e r e b r a lw h i t em a t t e rl e s i o n so fB i n s w a n g e r 'sd i s e a s e .JN e l i r o lS c i1 6 6 :85-90.1999 .SimmonsA . 1 8 )J o n e sDK.L y t h g o eD .H o r s f i e l dMA W i i l i a m sSCR.MarkusHS:C h a r a c t e r i z a t i o no f w h i t em a t t e rdamagei ni s c h e m i cl e u k o a r a i o s i s w i t hd i f f u s i o nt e n s o rMR I .Stroke30:393-397. 1 9 9 9 1 9 )羽生春夫,新藤博明,柿崎大,阿部公彦,岩 i n s w a n 本俊彦,高崎優:拡散強調画像による B 6: g e r病 の 大 脳 白 質 病 変 の 検 討 . 臨 床 神 経 3 442-450.1996 2 0 ) HanyuH .ImonY .S a k u r a iH .IwamotoT .T a k a s a k iM.S h i n d oH ;K a k i z a k iD .AbeK: R e g i o n a l 妊' e r e n c e si nd i f f u s i o na b n o r m a l i t yi nc e r e b r a l d i w h i t em a t t e rl e s i o n si np a t i e n t sw i t hv a s c u l a rd e 巳B i n s w a n g e rt y p eandA l z h e i m e r 's m e n t i ao ft h d i s 巴a s e .EurJN e u r o l6: 1 9 5 2 0 3 .1 9 9 9 2 1 )I a n n u c c iG .D i c h g a n sM.R o v a r i sN .B r u n i n gR . G a s s e rT .G i a c o m o t t iL .YousryTA.F i l i p p iM: C o r r e l a t i o n sbetweenc l i n i c a lf i n d i n g sandmagn e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n gm e t r i c so ft i s s u edama g ei ni n d i v i d u a l sw i t hc e r e b r a la u t o s o m a ld o m i n a n ta r t e r i o p a t h yw i t hs u b c o r t i c a li n f a r c t sand 4 3 6 4 8 . 2 0 0 1 l e u k o e n c e p h a l o p a t h y .S t r o k e3 2・6 2 2 )E r n s tT .ChangL .W i t tM.W a l o t1 .AronowH . L e o n i d o Y e eM.S i n g e rE:P r o g r e s s i v em u l t i f o c a l l e u k o e n c e p h a l o p a t h y and human i m m u n o d e f i c i e n c yv i r u s a s s o c i a t e dw h i t em a t t e rl e s i o n si n AIDS: m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rMRi m a g i n g .R a d i o l o g y2 1 0 :5 3 9 5 4 3 . 1 9 9 9 2 3 ) MelhemER .B r e i t e rS N .U l ugAM.RaymondGV. -224一 MoserH W: Improvedt i s s u ec h a r a c t e r i z a t i o ni n a d r e n o l 巴u k o d y s t r o p h yu s i n gm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n g .AmJR o e n t g e n o l o g y1 6 6: 6 8 9 6 9 5 . 1 9 9 6 .V i t eC: I n 2 4 ) McGowanJ C .H a s k i n sM.WengerDA v e s t i g a t i n gd e m y e l i n a t i o ni nt h eb r a i ni nac a n i n e modelo fg l o b o i dc e l l l e u k o d y s t r o p h y( K r a b b ed i s e a s e )u s i n gm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rc o n t r a st .J ComputA s s i s tTomogr2 4 :316-321 .2000 2 5 ) HanyuH .ImonY .S a k u r a iH .IwamotoT .T a k a s a k iM.S h i n d o H. Abe K :D i f f u s i o n w e i g h t e d m a g n e t i er e s o n a n c eandm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r i m a g i n gi nt h ea s s e s s m e n to fi s c h e m i c human s t r o k e .InternMed3 7: 3 6 0 3 6 5 .1 9 9 8 2 6 ) KadoH .KimuraH .T s u c h i d aT .YonekuraY. t ohH:AbnormalmagTokimeT .T o k u r i k iY .I n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i o si nn o r m a l a p p e a r i n g w h i t em a t t e ro nc o n v e n t i o n a lMRi m a g e so fp a t i e n t sw i t ho c c u l u s i v ec e r e b r o v a s c u l a rd i s e a s e AmJN e u r o r a d i o l 2 2 :9 2 2 9 2 7 .2 0 0 1 2 7 ) HanyuH .AsanoT .IwamotoT.T a k a s a k iM. S h i n d oH .AbeK: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rm e a s 巴m entso ft h eh i p p o c a m p u si np a t i e n t sw i t hA l u r z h e i m e r 'sd i s e a s e .v a s c u l a rd e m e n t i a .ando t h e r t y p e so fd e m e n t i a .AmJN e u r o r a d i o l2 1:12351 2 4 2 . 2 0 0 0 2 8 ) HanyuH . AsanoT .S a k u r a iH .T a k a s a k iM. S h i n d oH .AbeK: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rm e a s u r e m e n t so ft h eh i p p o c a m p u si nt h ee a r l yd i a g n o e u r o lS c i1 8 8 :79s i so fA l z h e i m e r 'sd i s e a s eJN 8 4 . 2 0 0 1 2 9 ) HanyuH .AsanoT .S a k u r a iH .ImonY .Iwamoto T.T a k a s a k iM.S h i n d o H.Abe K :D i f f u s i o n w e i g h t e dandm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n go f t h ec o r p u sc a l l o s u mi nA l z h e i m e r 'sd i s e a s e .J NeurolSci167:37-44.1999 3 0 ) HanyuH. AsanoT.S a k u r : a iH .T a k a s a k iM. 巴t i z a t i o nt r a n s f e rm e a s S h i n d oH .AbeK:Magn u r e m e n t so ft h es u b c o r t i c a lg r e yandw h i t em a t t e ri nP a r k i n s o n 'sd i s e a s ew i t handw i t h o u td e m e n t i aandi np r o g r e s s i v es u p r a n u c l e a rp a l s y N e u r o r a d i o l o g y4 3 :5 4 2 5 4 6 .2 0 0 1 .SymmsMR .BarkerG J .M a i e rM.Woer3 1 ) FoongJ mannF G .M i l l e rDH.RonM A: N e u r o p a t h o l o g i c a l a b n o r m a l i t i e si ns c h i z o p h r e n i a:e v i d e n c ef r o m m a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n g .B r a i n1 2 4: 8828 9 2 . 2 0 0 1 3 2 )K a t oY .MatsumuraK .K i n o s a d aY .N a r i t aY . KuzuharaS .NakagawaT: D e t e c t i o no fp y r a m i d a lt r a c tl e s i o n si na m y o t r o p h i cl a t e r a ls c l e r o s i s w i t hm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rm e a s u r e m e n t s .Am JN e u r o r a d i o l 1 8: 1 5 4 1 1 5 4 7 .1 9 9 7 目 目 脳疾患への M a g n e t i z a t i o nT r a n s f e r法の応用とその解釈 3 3 ) Hahn 巴1 S,FreundM,Munkel, KH e i l a n dS,J a n s e n 0,R e i d e rM,S a r t o rK: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a t i oi sl o wi nn o r m a la p p e a r i n gc e r e b r a lw h i t emat t e ri np a t i e n t sw i t hn o r m a lp r e s s u r eh y d r o c e p h a l u s .N e u r o r a d i o l o g y4 2 :174-179,2 0 0 0 a r a y a n a nS,P i k eGB,AndermannF, 3 4 )L iLM,N DubeauF,A r n o l dDL: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rr a i l e p t i cf o c u sp a t i e n t s t i oi su n a b l et ol a t e r a l i z e巴p w i t ht e m p o r a ll o b ee p i l e p s y .AmJN e u r o r a d i o l 21:1853-1856,2 0 0 0 , IR o s e n q u i s tAC:MRo f 3 5 ) LexaF,GrossmanR w a l l e r i a nd e g e n e r a t i o ni nt h ef e l i n ev i s u a ls y s tem: c h a r a c t e r i z a t i o nbym a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r r a t ew i t hh i s t o p a t h o l o g i cc o r r e l a t i o n . Am J ,1 9 9 4 N e u r o r a d i o l 1 5 :201-212 3 6 )S i n s o n G,B a g l e yL J,C e c i l KM,T o r c h i a M, McGowanJ , cLenkinskiRE,Mc In t o s hT, KG r o s s manR I: M a g n e t i z a t i o nt r a n s f e ri m a g i n gandp r o t o nMRs p e c t r o s c o p yi nt h ee v a l u a t i o no f a x o n a l i n j u r y:c o r r e l a t i o nw i t hc l i n i c a lo u t c o m ea f t e r ‘ 同 t r a u m a t i cb r a i ni n j u r y .AmJN e u r o r a d i o l2 2: , 12 0 0 1 143-15 3 7 ) OkumuraA,KuwataK,TakenakaK,N i s h i m u r a h i r a k a m iS,S a k a iN,H a y a s h iT,EraS: P u l s 巴d y,S o f f r e s o n a n c em a g n e t i z a t i o nt r a n s f e rf o rb r a i nt u mori np a t i e n t s .N e u r o lR e s2 0: 313-319 ,1 9 9 8 3 8 )B o o r s t e i nJM,WongKT,GrossmanR I,B o l i n g e r M e t a t s t a t i cl e s i o n so ft h eb r a i n: L,McGowanJC: i m a g i n gw i t hm a g n e t i z a t i o nt r a n s f e r .R a d i o l o g y 9 9 4 1 9 1・799-803,1 3 9 )榎 本 京 子 , 渡 部 恒 也 , 天 沼 誠 , 平 敷 淳 子 : 乳 a g n e t i z a t i o n 児髄鞘形成過程における脳実質 m t r a n s f e rc o n t r a s tの 変 化 一 計 算 画 像 を 用 い た 検 討一. 日磁医誌 1 7 :76-83 ,1 9 9 7 t e e n s SC,Vrooman HA, 4 0 ) van Buchem MA,S ZwindermanAH,McGowanJC,R a s s e kM,E n g e l b r e c h tV: G l o b a le s t i m a t i o no fm y e l i n a t i o ni nt h e d e v e l o p i n gb r a i no nt h eb a s i so fm a g n e t i z a t i o n 巴 ,ri m a g i n g:ap r e l i m i n a r ys t u d y . Am J t r a n s f 0 0 1 N e u r o r a d i o 1 2 2: 762-766,2 Abstract C l i n i c a la p p l i c a t i o n sofmagnetizationtransferimagingi nbraindisease HaruoHanyu Departmento fG e r i a t r i cMedicine,TokyoMedicalUniversity 6 7 1Nishishinjuku,Shinjuku-ku,Tokyo1 6 0 0 0 2 3 Magnetizationt r a n s f e rimagingi sar e l a t i v e l ynewtechniquebasedoni n t e r a c t i o n sbetweenimmob i l eprotons (onmacromolecularp r o t e i n s ) andf r e eprotonsi nt i s s u e,andi tcanbeusedt odetectabnorm a l i t i e sbeyondther e s o l u t i o no fconventionalt e c h n i q u e s .Thisa r t i c l ereviewsthec l i n i c a la p p l i c a t i o n so f magnetizationt r a n s f e rimagingi nvariousb r a i nd i s e a s e s . -225一