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大阪市監査基本方針
大阪市監査基本方針 監査委員は、地方自治法に基づき市長、議会、他の行政委員会から独立して設置され た第3者機関として、公正で合理的かつ能率的な本市の行財政運営を実現するため、違 法、不正の指摘だけでなく、是正指導に重点を置いて監査等を実施し、本市の行財政運営 における合規性、効率性、妥当性の確保を保障することを責務としている。 本市の財政は極めて厳しい状況にあり、引き続き、厳正な予算の執行に努めることは もとより、さらなる経費の削減や成長戦略による増収を図るなど、全市を挙げて財政再 建に取り組むことが必要となっている。 監査等にあたっては、公正不偏の立場から、本市の「財務に関する事務の執行」や「経 営に係る事業の管理」 、 「行政事務等の執行」が法令等に基づき適正に処理されているか を主眼としつつ、 「最少の経費で最大の効果を挙げているか」また「常にその組織及び運 営の合理化に努めているか」に意を用い、年度毎に監査実施方針及び監査計画を策定の うえ、経済性、効率性、有効性の視点を重視し、効率的・効果的な監査等を実施してい く。 平成 25 年度監査実施方針 1 重点項目 大阪市監査基本方針に基づく効率的・効果的な監査等とするため、平成 25 年度につい ては、主として次の項目に重点を置き、監査等を実施する。 (1)監査内容の質的向上 大阪市監査基準(都市監査基準準則)に基づき基本チェックを徹底し、合規性に加え、 経済性、効率性、有効性の視点を重視するほか、リスク・アプローチ監査等の視点の 強化や特定テーマによる横断的監査の実施などにより市政の課題等を明確にするとと もに、住民監査請求にも的確に対応する。 また、任期付職員として公認会計士を増員するとともに、新たに弁護士を登用、併 せて出資団体監査等の外部委託を引き続き実施し、専門性、外部性を高めることによ り監査機能を充実強化する。 (2)部局中心型から事業中心型監査へのシフト 主として部局単位で周期的に監査を行う方式から、共通課題等が明らかになりやす い事業単位で監査を行う方式へのシフトを引き続き進め、その比重を高めていく。 (3)監査の実効性の確保 監査結果における未措置事項等へのフォローアップ及び全所属を対象とする監査結 果に関する事例説明会を継続実施するとともに、受検局職員に対する多様な研修等を 実施する。また、内部統制機能が発揮されているかを主たる着眼点として継続的に監 査を実施する。 (4)市民への監査の取組状況・結果の周知 指摘の根拠規範、求める措置内容等の明確な記載、内容理解の一助となる図表等の 挿入など、よりわかりやすい監査結果の表記を行うとともに、ホームページに公表後 の監査結果を速やかに掲載する。また、市民向けに監査結果とその措置状況を簡潔・ 平易に解説するコンテンツを整備・公表するとともに、見やすく活用しやすいホーム ページとなるよう、改善を進める。 2 各監査等別の実施方針 (1)財務監査 ア 定期監査 事務部門においては、部単位又は局等における特定の事務事業を中心として対象 を定め実施するほか、共通の財務事務等について、特定のテーマを定め横断的に実 施する。 技術部門においては、部局等単位で工事等の施行状況及び関係施設の維持管理状 況を対象に実施する。 イ 随時監査 事務部門において、特定テーマによる横断的監査やリスク・アプローチ監査等の 視点を強化して実施する。 (2)行政監査 財務事務との関連性及び実施の必要性を踏まえ、原則として、財務監査の全てに併 行実施する。 (3)出資団体等監査 出資団体、財政援助団体、公の施設の管理を行わせているもの等に対し、出納その 他の事務の執行が適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼として実施する。実 施に際しては、当該団体等に関する所管局の事務も対象とする。 ア 出資団体監査等については、本市の出資金額及び団体の事業規模等に応じて、引 き続き外部委託により順次実施する。 イ 出資団体以外の公の施設の指定管理受託者に対する監査については、指定管理者 制度の運用の今後の動向を見極めながら、抽出により実施する。 (4)決算審査等 ア 決算審査については、決算その他関係諸表の計数の正確性を検証するとともに、 予算の執行又は事業の経営が、適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼とし て実施する。また、区の予算執行権限の強化に伴い、各区役所における決算審査の 手法を検討する。 イ 基金の運用状況審査については、基金の運用状況を示す書類の計数の正確性を検 証するとともに、基金の運用が適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼とし、 決算審査に併行して実施する。 ウ 「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき算定された健全化判断比 率及び資金不足比率について、適正に算定されているかどうかを主眼とし、決算審 査に併行して実施する。 エ 決算審査等の一環として、公営企業管理者及び各所管局長等から決算概要の説明 聴取を実施する。 (5)例月出納検査 毎月例日を定め、会計管理者及び企業管理者の保管する現金の在高及び出納関係諸 表等の計数の正確性を検証するとともに、現金の出納事務が適正に行われているかど うかを主眼として実施する。 (6)住民監査請求 合規性をベースに、社会的相当性を取り入れて適切な結論を出す。 (7)その他 監査の実効性を確保するため、監査結果において未だ措置されていない事項へのフ ォローアップを継続実施するとともに、引き続き、全所属を対象とした監査結果に関 する事例説明会を開催する。