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ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術導入の経験
ロボット支援腹腔鏡下 根治的前立腺全摘術(RALP) 導入の経験 静岡市立静岡病院 泌尿器科 藤川 祥平, 井口 亮, 野口 哲哉, 佐々木 美晴 2013.11.9 クオリティマネージメント報告会 RALPのメリット (「前立腺癌診療ガイドライン2012年版」より要約) • 従来の開腹恥骨後式根治的前立腺全摘(RRP) と比較して、 ①手術侵襲(出血量・輸血の有無)が小さい ②尿道カテーテル留置期間が短い ③制癌効果は同等 ④術後QOL(尿禁制・勃起機能回復)は同等もしく は良好 RALPのデメリット ①開腹手術と比較して手術時間が長い ②頭低位による手術 →眼圧・気道内圧の上昇、肺コンプライアンス低下の 懸念 ③コストが高い ④触覚がない ⑤故障の可能性(腹腔鏡または開放手術に移行) Shizuoka Hospital, Team da Vinci 2013年7月16日から ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術(RALP)を開始 ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術 (RALP) 下図のように6ヶ所の小切開から手術器具を挿入して手術を行う 1 カメラ(ロボット) 8mm(ロボット) 12mm(助手) 5mm(助手) 2 3 ロボット支援前立腺全摘術(RALP)初期10例 と 腹腔鏡下前立腺全摘術(LRP)直近10例との比較 RALP LRP 手術時間(中央値) 243min 213.5min 尿込み出血量(中央値) 83.5ml 280ml T2症例での断端陽性率 0% 14.2%(1/7例) 尿道カテーテル留置期間 6日 6日 11日 11日 (中央値) 入院期間(中央値) RALPの方が手術時間はやや長いが、出血量は少ない傾向があった。 尿道カテーテル留置期間と入院期間には差がなかった。 各症例の手術時間 (min) 450 400 総手術時間 350 コンソール時間 300 250 200 150 100 50 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 患者さんの病状により手術の難易度が違うため、 手術時間の変遷には一定の傾向はなかった。 10 症例No. 結語 • 当科で導入したRALPの経験を報告した。 • 比較的順調に症例数が増加している。 (2013/7/16~11/12で15例実施) • 勃起機能温存率・術後再発率・尿禁制率な ど、ロボット支援手術の有意性が期待される 項目の長期成績の評価を行っていきたい。