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南極地域観測に対する協力について 3-1 教育・訓練
政策評価書(要旨) 施策等名 政策体系 1 2 3 (総合評価) 南極地域観測に対する協力について 3-1 教育・訓練 施策等の概要 ①概要と必要性 担当部局 実施時期 人事教育局人材育成課 平成20年10月~21年3月 ②目標 南極地域観測事業は、閣議決定により、文部科学省に置かれて いる「南極地域観測統合推進本部」の下、関係省庁の協力により 実施されている科学調査活動であり、文部科学大臣が、毎年度、 気象庁・国立大学等の職員等を隊員とする「南極地域観測隊」を 編成し、南極地域において研究観測を実施している。 防衛省は、自衛隊法(昭和29年法律第165号)第100条 の4の規定に基づき、観測隊員や観測器材等の南極地域への輸送 等の協力を昭和40年から行っている。自衛隊の南極観測船(砕 氷艦)による輸送等は、安全、確実かつ効率的な手段であり、南 極地域観測事業の継続的な実施のため必要な協力となっている。 南極地域観測事業の継続的な実施により、地球規模での環境変 動の観測・研究・予測が可能となるなどの成果がある。自衛隊は、 観測隊員や観測器材等の南極地域への輸送等の協力を行なってお り、任務の多様化・国際化、装備品の高度化等への対応、必要な 知識や技能を習得させるための教育訓練を行う。 南極地域における科学的調査について、円滑な輸送その他の協 力を行なうため、自衛隊の装備等の効果的な活用が必要であり、 また、南極観測支援の業務に支障がでないように、専門的な技術 の教育訓練を実施している。 評価 ①施策等の効果 ②効果の検証 ③手段・方法 自衛隊は、昭和40年(第7次)から砕氷艦『ふじ』、昭和5 8年(第25次)から砕氷艦『しらせ』により、観測隊員や観測 器材等(燃料、設営資材、観測器材等)の輸送の協力や、南極往 復の航路上において行われる艦上においての観測支援と、南極大 陸周辺及び昭和基地周辺における野外観測支援並びに昭和基地等 に対する作業支援等を行っている。 南極地域観測は、「ふじ」の就航により第7次隊から再開され た。「ふじ」の時代には、昭和基地の科学観測基地として拡充整 備、みずほ観測拠点の設置など、観測の地理的範囲が広がるとと もに、ロケットによるオーロラ観測、隕石の発見、オゾンホール の発見など、観測成果がある。 ③施策等の有効性 ④方策等の検討 自衛隊の砕氷艦は、昭和基地への観測隊員や観測器材等の輸送 のための安全、確実かつ効率的な手段である。南極地域観測に対 する協力は、過酷な気象等の諸条件下での任務であり、そのため の教育訓練は、自衛隊員に専門的な知識や技能を付与することに なり、自衛隊の任務の多様化や、限られた人的資源の中で幅広い 分野の知識や技能を隊員に習得させる意味においても有効な施策 である。 観測事業において、観測と並び物資と人員の輸送が重要であり、 『ふじ』、『しらせ』へと砕氷艦の能力が大きくなるにつれ、安 全かつ順調な協力が継続され、また、円滑な輸送その他の協力を 行なうため、専門的な技術の教育訓練を実施している。 『しらせ』の後継船においては、『しらせ』と同等以上の砕氷 能力、輸送能力を有し、環境に最大限配慮したエコ・シップの実 現のため、廃棄物、排出物の削減及び二重船殻構造等の環境保護 対策等の環境保護対策等が講じられている。 今後の対応 今後の南極地域観測事業の展開に当たっても、砕氷艦の構造、 航法等に熟知した自衛隊による協力が期待されており、南極地域 観測は、過酷な気象等の諸条件下での任務であり、当該事業の協 力のために必要な教育・訓練を実施し、引き続き自衛隊による協 力を継続していく。 その他の参考情報