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幌延深地層研究センター月報 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発

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幌延深地層研究センター月報 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発
2009/7 月号 No.33
2009 年 7 月 29 日 発行
幌延深地層研究センター月報
Horonobe Underground Research Center Monthly report
編集・発行:独立行政法人 日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター
〒098-3224 北海道天塩郡幌延町北進 432 番 2
℡01632-5-2022
http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
本月報は 2009/6/1 ∼ 2009/6/30 までの幌延深地層研究センターの動きです。
1.施設建設状況
(1)幌延深地層研究計画地下施設(研究坑道)工事 ( 深度 500mまで掘削予定 )
・立坑掘削作業
東立坑(維持点検中):掘削深度 140.5m
換気立坑(維持点検中):掘削深度 250.5m
換気立坑
・水平坑道掘削作業
東立坑
深度 140m水平坑道(掘削中):掘削長 143.8m
深度 250m水平坑道(維持点検中):掘削長 42.0m
(2)地上施設工事
・国際交流施設 ( 仮称 ):外装工事及び内装工事中
③
140m水平坑道
②
250m水平坑道
①地下施設全景
(PR 施設より撮影)
②換気立坑
(換気立坑より撮影 深度 250m 地点)
平成21年度施工予定
現在までの施工実績
※このイメージ図は、今後の調査研究の結果次第で変わることがあります。
換気立坑
①
③東立坑
(東立坑より撮影 深度 140m 水平坑道)
④国際交流施設 ( 仮称 )
(外装工事及び内装工事)
幌延深地層研究センター
国際交流施設建設地
至
サ
(国 ロベ
道4 ツ原
0号 野
至
稚内 線)
JR
宗谷
農協
排水処理設備
PR 施設
ゆめ地創館
至 稚内
試験棟
研究管理棟
体育館
消防署
町役場
公民館
警察
トナカイ観光牧場
名林公園
掘削土(ズリ)
置場
郵便局
本線
JR
幌延駅
号線
至 国道40
線
国道232号
豊富町方面
東立坑
トナカイ観光牧場
④
②
掘削土(ズリ)
仮置場
至
旭川
・札
幌
至
(国 旭川
道4 方面
0号
線)
幌延町市街地方面
国際交流施設建設位置図
施設建設位置図
1
幌延深地層研究センター月報
Horonobe Underground Research Center Monthly report
2009/7 月号 No.32
2009 年 7 月 29 日 発行
2.調査研究の紹介
低アルカリ性セメント(HFSC)の原位置試験
幌延深地層研究計画では、高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発の一環として、地下深部に放射性廃棄物の
処分場を建設する際、トンネル等で使用する材料についても研究開発を行っています。
堆積岩に囲まれた環境に放射性廃棄物の処分場を建設する場合、トンネルを維持するための支保※としてコンク
リート材料を用います。通常のコンクリート材料では、地下水を高アルカリ化し、緩衝材や周辺岩盤を変質させる
などの影響を与える可能性があります。このような影響を小さくするために低アルカリ性セメント(HFSC)を用
いたコンクリート材料の開発を行っています。
深度 140m の水平坑道において、これまで実験室で開発を進めてきた低アルカリ性セメント(HFSC)を用い
たコンクリートの吹付け試験を行い、通常のコンクリート材料と同様に施工できるかどうかの確認を行っています。
今後、吹き付けた HFSC を用いたコンクリート材料が、地下水や岩盤に与える影響の程度などを調べて行く予定
です。
※低アルカリ性コンクリート(HFSC): Highly Fly ash contained Silica fume Cement
※支保:トンネルや坑道を掘った時にトンネルや坑道が崩れないように支える構造物
換気立坑
吹付け試験の範囲
140m 調査坑道
東立坑
西立坑
(未着工)
HFSC を用いたコンクリート材料の吹付け試験範囲
深度 140m 水平坑道での吹付け施工の様子
周辺環境に与える影響の少ない
コンクリート材料の研究開発を
進めて行くのじゃ!
エゾリス博士
2
幌延深地層研究センター月報
Horonobe Underground Research Center Monthly report
2009/7 月号 No.33
2009 年 7 月 29 日 発行
3.調査研究の状況
〈幌延町内における現地調査〉
(1)地質環境調査技術の開発
①表層水理調査【気象観測、河川流量観測、樹冠上蒸発散量観測、地下水位・土壌水分観測の各観測(継続)】
(2)地質環境モニタリング技術の開発
①ボーリング孔を用いた地下水長期モニタリング(継続)
・水圧モニタリング(HDB-1,2,3,4,6,7,8,9,10,11 孔 , PB-V01 孔)
②高精度傾斜計を用いた地盤挙動のモニタリング(継続)
③遠隔監視システム ( アクロス ) の開発
・電磁波および弾性波アクロス試験観測(継続)
(3)地質環境の長期安定性に関する研究
①微小地震の観測、GPS 観測(継続)
(4)地下施設 140m 水平坑道での調査試験
①緩み領域における水理試験装置設置作業
②掘削影響領域評価のための試験(孔内載荷試験、トモグラフィ調査)
〈研究機関との共同研究〉
(1)地質・地下水環境特性評価に関する研究
【(財)電力中央研究所との共同研究】
・平成 21 年度調査に向けての準備
(2)沿岸域塩淡境界・断層評価技術に関する研究
【(独)産業技術総合研究所との共同研究】
・平成 21 年度調査に向けての準備
(3)安全評価手法の適用性に係る現地調査
【(独)原子力安全基盤機構、(独)産業技術総合研究所との共同研究】
・平成 21 年度調査に向けての準備
(4)地層処分実規模設備整備事業における工学技術に関する研究
【(財)原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究】
・平成 21 年度調査に向けての準備
4.プレス発表
○幌延町浜里地区における地中レーダ探査の実施について(6/5)
幌延深地層研究計画 平成 21 年度調査研究計画に基づき、幌延浜里地区において地質環境の長期安定性に関する
研究の一環として、地中レーダ探査を実施することをお知らせしました。
○幌延深地層研究計画 平成 20 年度調査研究成果報告の説明について(6/26)
当センターは、幌延深地層研究計画 平成 20 年度調査研究成果報告について、7 月 3 日に幌延町、7 月 6 日に北
海道へ提出および説明、7 月 13 日に地域の皆さまへの説明会を行うことをお知らせしました。
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幌延深地層研究センター月報
Horonobe Underground Research Center Monthly report
2009/7 月号 No.33
2009 年 7 月 29 日 発行
5.センターの動き
○幌延深地層研究センター地下施設(研究坑道)深度 140m水平坑道を公開
当センターは、先月 13 日に深度 140mにおける東立坑と換気立坑をつなぐ水平坑道が貫通、現場の準備が整っ
たことから、6 月 12 日に幌延町長、幌延町議会議員および関係者 16 名にご視察いただきました。出席者から「周
囲は堆積岩だが、想像以上に硬くて驚いた」などの感想をいただきました。
また、当日は地元の報道機関(TV局 5 社、新聞社 6 社)に対しても公開しました。
当センターは、調査研究を行うと共に、引き続き、安全を第一に地下施設(研究坑道)の建設工事を進めてまい
ります。
幌延町関係者のご視察の様子
報道機関による取材の様子
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