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平成27年3月 体力向上推進委員会 -2- ・調査部 1 はじめに 過去数年間
平成27年3月 体力向上推進委員会 ・調査部 1 はじめに 過去数年間で著しく体力向上している東北小学校と体力課題解決研究指定校である第二中学校を参考に、数 値の変動と実践例を照らし合わせながら、体力向上における具体的な手立てをまとめる。 2 東北小学校の取組 (1) 過去3年間の新体力テストの結果(東北小学校) 全校(男女)96項目中 男子(1~6年) 女子(1~6年) 48項目中 48項目中 一昨年 29項目・30.2% 15項目・31.2% 14項目・29.1% 昨年 58項目・60.4% 29項目・60.4% 29項目・60.4% 今年 64項目・66.6% 32項目・66.6% 32項目・66.6% 伸 び に 着 目 (2) 考察 体力向上の背景には、まず昨年度の自分の記録や県の平均値を児童に伝え、児童一人一人の目標値を明確 にしたことが挙げられる。そうすることで、記録を向上させる意欲付けとなる。次に、場を工夫したことで ある。投力の向上のために、ボール投げのピッドを校庭に2つ作り、いつでも投げる練習のできる場を設け た。また、教師の指導法の講習会を行い、各項目の体力向上のポイントをおさえたことも大きな要因である。 最後に、体力アップカードによる学校・家庭での反復練習である。毎日継続して行うことで、確かな伸びを 児童自身が感じることができ、さらに記録を伸ばそうとする好循環につながった。 このように、具体的な取組をきめ細かく、根気強く行っていることが伺える。また、その取組を学校と家 庭で連携することで、より持続的で効果的なものにしていることがうかがえる。 (3) 体力向上実践例(種目別) ○20mシャトルラン ドレミのリズムに合わせて走り、緩やかな半円を描きながらターンする。 ○50m走 ※1 スタート時に、体育座りや後ろ向きなど様々な体勢からスタートする。 ○ボール投げ ※1 ボールをリリースするタイミングをつかめるようにするため、ビニールテープで高さの目安を示す。 ○握力※2 地面に平行になるよう腕を前方に突き出し、手の形をグー、パー、グー、パー ・・・と連続で行う。 ○上体起こし 2人1組でペアを作り、ボールを用いながら上体起こしを行う。 ※2 ○長座体前屈 ※3 ペアを組んで、背中から負荷を与えながらストレッチを行う。 ○反復横跳び ※4 カラーコーンやマーカーコーンなどの高さの違う道具を進行方向の両側に置き、 ※3 タッチしていく。 ○立ち幅跳び 砂場の上にタッチする目標をつり下げて、そこに向かって跳ぶようにする。 -2- ※4 平成27年3月 体力向上推進委員会 調査部 3 第二中学校の取組 (1) 平成26年度 新座市立第二中学校 体力テスト結果 【昨年度の県との比較】 ○:上回る △:同じ ▼:下回る 握力 上体 長座 反復 持久走 50m走 立ち ボール投げ 起こし 体前屈 横跳び 幅跳び 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 1年生 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▼ ▼ ▼ ○ ▼ ○ ○ ○ ○ ○ 2年生 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▼ ▼ ▼ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 3年生 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▼ ○ ○ ○ ○ ○ ▼ ○ ○ 昨年度は14項目で下回っていたものが、今年度は9項目に改善されています。また、学年が上がるに つれて体力の課題が改善されています。 (2) 第二中学校の取組 体力課題解決研究指定校として、平成25年度・26年度に取り組んだ内容を紹介します。 4 ① 見通しを立て、そして振り返りを行う体育授業の展開 ② タブレット端末の活用 ③ 体育的活動の充実(昼休みの全校体育 休み時間の体育館開放 部活動における基礎の補強運動) 考察 東北小学校、第二中学校ともに、新体力テストの記録に大きな伸びが見られた。両校の取組を見ると、児童 生徒の興味・関心を高め、主体的な体育的活動につながる仕掛けが見られた。今後は、このような取組を参考 に、各学校の実態に合わせた活動を推進していく必要があると考える。 -3-