（2014年8月26日）（PDF/483KB）

2014年6-7月発行
16時間の断食中でも・・・
6月29日、今年のラマダンが始まりました。ラ
マダンとはイスラム教徒が行う断食のこと。日の
出から日の入りまで一切飲まず食わずの一ヶ月を
過ごします。普段はオフィスで砂糖が沢山入った
甘いコーヒーや紅茶を飲み、もくもくと煙を燻ら
せながらタバコを吸っている同僚たちが、そのす
べてを朝4時から夜8時まで断つのです。真夏のラ
マダンは最も過酷だそうで、一体、どんな風にな
るのだろうと不安に思いながら出勤したラマダン
初日。空腹と寝不足で明らかに目がうつろで、打
ち合わせをしていても集中力が欠けているのは一
目瞭然でした。
第6号
田中理事長プロジェクト来訪
7月19日、田中理事長がプロジェクトサイトの
一つ、バカア難民キャンプを視察し、職業訓練・
雇用センター（TEC）で香水づくりの研修を受
け、現在は自宅で香水を作って販売する小規模ビ
ジネスを続けているパレスチナ難民の女性、ナダ
さん宅を訪問しました。
左からラシム氏（プロジェクトカウンターパート）、田中理事長、ナダさん
田中理事長からナダさんに対し、研修受講後、
香水販売を行うようになってどのように生活が変
わったか、将来の夢などについての質問があり、
「いつか香水ショップを開きたい」と笑顔で答え
たナダさん。最後に、田中理事長に手作りの香水
プロジェクト定例会議の様子
しかし、ラマダンを言い訳にプロジェクト活動
を進めない訳には行きません。予定どおり、ラマ
ダン5日目の7月3日、外務省パレスチナ局アクラ
バウイ局長やJICAヨルダン事務所坂田所長を始め
とするプロジェクト関係者12名が参加して第2回
JCC(プロジェクト合同調整委員会）を開催し、プ
ロジェクト活動の進捗報告や懸案事項などを話し
合いました。そして2週間後の7月16日には、イル
ビット、ヒッティーン、バカア、スーフの各プロ
ジェクトサイトのスタッフを集めての定例プロ
ジェクト会議を開催し、JCCでの協議内容の共有
を行いました。断食中にも関わらず、会議に参加
してくれた参加者の皆さんに感謝です。
をプレゼントしたところ、「これからも頑張って
ください」との理事長からの励ましの言葉に嬉し
そうに頷くナダさんが印象的でした。
香水づくりを実演し、田中理事長に贈呈
2014年6-7月発行 第6号