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独立性に関する法改正対応解釈指針第2号

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独立性に関する法改正対応解釈指針第2号
「独立性に関する法改正対応解釈指針第2号」の一部改訂
新
独立性に関する法改正対応解釈指針
旧
第2号
独立性に関する法改正対応解釈指針
大会社等監査における単独監査の禁止について
第2号(中間報告)
大会社等の規制・単独監査禁止について
平 成 1 6年 1 月 1 5日
平 成 1 6年 1 月 1 5日
改正 平成20年2月13日
日本公認会計士協会
日本公認会計士協会
本指針の目的
本指針の目的
1.平成15年改正公認会計士法(以下「15年改正法」という。)第24条の4は、公認会計士が、 1.改正公認会計士法(以下「改正法」という。)第24条の4は、公認会計士が、大会社等の財務
大会社等の財務書類について法第2条第1項の業務(監査証明業務)を行うときは、他の公
書類について法第2条第1項の業務を行うときは、他の公認会計士若しくは監査法人と共同監
認会計士若しくは監査法人と共同監査とするか、又は他の公認会計士を補助者として使用し
査とするか、又は他の公認会計士を補助者として使用して行わなければならない旨規定し、大
て行わなければならない旨規定し、大会社等を単独で監査することを禁止した。
会社等を単独で監査することを禁止した。
本指針は、15年改正法令における単独監査禁止に対する基本的考え方を整理し、留意事項
本指針は、改正法令における単独監査禁止に対する基本的考え方を整理し、留意事項を念の
を念のために通知することを目的としている。
ために通知することを目的としている。
単独監査禁止の趣旨
単独監査禁止の趣旨
2.15年改正法第24条の4が設けられた趣旨は、大会社等は取引の内容が複雑・高度であり、
2.改正法第24条の4が設けられた趣旨は、大会社等は取引の内容が複雑・高度であり、取引規模
取引規模も大きいため、複数の公認会計士による組織的監査が必要であるということが考え
も大きいため、複数の公認会計士による組織的監査が必要であるということが考えられる。ま
られる。
た、当協会の自主規制においては、倫理規則第14条注解11「独立性の保持に疑いをもたれるよ
うな関係や外観」の1(2)のなお書きにもあるとおり、一定規模以上の企業等の監査を個人単独
で監査している場合には、独立性の保持の観点からもできるだけ共同で組織的監査を行うよう
にすることを求めている。
留意事項
3.15年改正法第24条の4ただし書きにおいて、他の公認会計士若しくは監査法人と共同せず、
留意事項
3.改正法第24条の4ただし書きにおいて、他の公認会計士若しくは監査法人と共同せず、又は他
の公認会計士を補助者として使用しないことにつき内閣府令で定めるやむを得ない事情がある
又は他の公認会計士を補助者として使用しないことにつき内閣府令で定めるやむを得ない事
場合はこの限りでない旨規定され、
「やむを得ない事情」については改正された公認会計士等に
情がある場合はこの限りでない旨規定され、
「やむを得ない事情」については公認会計士法施
係る利害関係に関する内閣府令第7条にて下記①から⑤のとおり規定されている。
行規則第11条にて下記①から⑤のとおり規定されている。
①
①
共同して監査証明業務を行う他の公認会計士又は補助者として使用する他の公認会計士
共同して法第2条第1項の業務を行う他の公認会計士又は補助者として使用する他の公認
会計士が登録を抹消されたこと。
が登録を抹消されたこと。
②
1
共同して法第2条第1項の業務を行う他の公認会計士又は補助者として使用する他の公認
②
共同して監査証明業務を行う他の公認会計士又は補助者として使用する他の公認会計士
会計士が事故、病気その他これに準ずる事由により業務を行うことができなくなったこと。
が事故、病気その他これに準ずる事由により業務を行うことができなくなったこと。
③
③
使用する他の公認会計士が移転したことにより共同で当該業務を行うことができなくなった
共同して監査証明業務を行う他の公認会計士若しくは監査法人又は補助者として使用す
る他の公認会計士が移転したことにより共同で当該業務を行うことができなくなったこ
こと。
と。
④
共同して監査証明業務を行う監査法人が解散したこと。
⑤
前各号に準ずるやむを得ない事情であって、当該公認会計士の責めに帰すべき事由がな
共同して法第2条第1項の業務を行う他の公認会計士若しくは監査法人又は補助者として
④
共同して法第2条第1項の業務を行う監査法人が解散したこと。
⑤
前各号に準ずるやむを得ない事情であって、当該公認会計士の責めに帰すべき事由がない
もの
いもの
4.15年改正法第24条の4ただし書きの趣旨は、共同監査を行っていたが、一方の共同監査人
4.改正法第24条の4ただし書きの趣旨は、共同監査を行っていたが、一方の共同監査人が監査の
が監査の途中で登録抹消等により欠けた場合、結果として単独監査になり違法行為となって
途中で登録抹消等により欠けた場合、結果として単独監査になり違法行為となってしまうこと
しまうことを避けるための措置である。したがって、監査人は当初より単独監査が許容され
を避けるための措置である。したがって、監査人は当初より単独監査が許容されている場合が
ている場合があるものと解してはならず、共同監査が難しければ、少なくとも他の公認会計
あるものと解してはならず、共同監査が難しければ、少なくとも他の公認会計士を補助者とし
士を補助者として使用しなければならない。
て使用しなければならない。
以
上
5.改正法は、平成16年4月1日から施行となる。ただし、改正法第24条の4は、経過措置として
条の4は、経過
附則第14条に「大会社等の財務書類で、施行日以後に開始する会計期間に係るものの新法第2
措置として附則第14条に「大会社等の財務書類で、施行日以後に開始する会計期間に係るものの新法第2条
条第1項の業務について適用し、当該大会社等の財務書類で、施行日前に開始した会計期間に
第1項の業務について適用し、当該大会社等の財務書類で、施行日前に開始した会計期間に係るものの同項
係るものの同項の業務については、なお従前の例による。
」旨規定されている。
注
15年改正法は、平成16年4月1日から施行となっている。ただし、15年改正法第24
したがって、法令で単独監査禁止となる時期の開始日は、次のとおり関与先の決算日によっ
の業務については、なお従前の例による。」旨規定されている。
て異なる。
したがって、15年改正法令で単独監査禁止となる時期の開始日は、次のとおり関与先の決算日によって異
(1) 例−3月決算会社の場合
なる。
平成16年4月1日から平成17年3月31日までの会計期間から適用
(1) 例−3月決算会社の場合
(2) 例−2月決算会社の場合
平成16年4月1日から平成17年3月31日までの会計期間から適用
平成17年3月1日から平成18年2月28日までの会計期間から適用
(2) 例−2月決算会社の場合
以
平成17年3月1日から平成18年2月28日までの会計期間から適用
2
上
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