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6次産業化取組事例集(PDF:2262KB)

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6次産業化取組事例集(PDF:2262KB)
加工・直売
キンメダイ缶詰の商品化
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
伊豆漁業協同組合(下田市)
http://www.jf-net.ne.jp/soshimogyo/
水産物販売、加工、直販、漁業資材販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
初夏のキンメダイ多獲時に、ビリ銘柄(体重 1.1kg 未満)の魚価が低下するため、魚
価を底支えする必要があった。
(2)経緯
平成 24 年:キンメダイ缶詰販売協議会設立、パッケージ等検討
平成 24 年:販売開始
平成 25 年以降:伊豆全域(漁協直売所、伊豆急下田駅、道の駅、ホテル等)で販売中
(3)成果
・第1回製造の約4,000缶は約2か月後にほぼ完売となり、好評であった。
・その後、伊豆全域で販売を行っており、土産物として定着しつつある。年間約 2 万缶
を販売している。
・新聞、テレビ、書籍等に大きく取り上げられ、高い知名度を得た。
・ふじのくに新商品セレクションにて金賞を受賞。
(4)成功したポイント
・県内の缶詰製造会社に委託して、缶詰およびレトルトパックの試作品を製造し、レト
ルトパックは商品の破損があるため採用を見送り、缶詰に限定した。
・プレミアム缶詰ブームもあり、大きさ、温度管理など持ち運びに便利であった。
・商品 PR に SNS を活用することで、コストをかけず広く情報提供を行った。
(5)課題・今後の方向
・製造量が限られる限定品として価値を上げるとともに、安定的な供給を行うため、原
料確保や在庫管理を徹底する。
・大手缶詰販売メーカーより商品ラインナップに加えたいとの打診があり、現在協議を
進めている。
3 県等の支援
・アドバイザー支援制度(デザイン)(平成 24 年度)
【文責:水産技術研究所 伊豆分場(平成 27 年5月)
】
1
加工・直売
ニューサマーオレンジを活用した商品開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
稲取・若旦那三人衆(東伊豆町)
http://www.geocities.jp/frdnr535/
ニューサマーオレンジを利用した商品開発、販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
東伊豆町商工会の地域活性化グループでの活動を契機に、観光農園、園芸会社、酒類
販売店の異業種が集まり、賀茂地域の特産品であるニューサマーオレンジの振興方策を
考え、生産意欲を高めるため、規格外の果実を買い取り、商品開発を始めた。
(2)経緯
平成 22 年:
「伊豆ニューサマーサイダー」を開発、販売
平成 23 年:柑橘生産者等を中心に「稲取・若旦那三人衆」を設立
平成 24 年:
「ふるーつビネガーニューサマーオレンジ」を開発、販売
平成 25 年:
「伊豆ニューサマーサイダー」の内容、パッケージをリニューアル
(3)成果
・果実の規格外を買い取ることによる単価維持と生産者の所得確保。
・平成 24 年度に県産農林水産物を活かした新しい加工商品のコンクール「ふじのくに
新商品セレクション」で「ふるーつビネガーニューサマーオレンジ」が金賞受賞
・平成 25 年度に将来地域農林漁業への貢献が期待される農林漁業者及び組織を奨励す
る「ふじのくに未来をひらく農林漁業奨励賞」を受賞。
(4)成功したポイント
・ニューサマーオレンジが地域の特産品であるため、地域性が出しやすい。
・異業種の3人で活動しているため、様々な知識や経験、ネットワークを持っている。
・地域とのつながりが深く、商品を取り扱ってくれる協力関係を構築しやすかった。
(5)課題・今後の方向
・新商品開発による「稲取・若旦那三人衆」ブランドの確立
・ニューサマーオレンジによる地域の活性化
3 県等の支援
・賀茂地域6次産業化異業種交流会への出展(平成 23~25 年度)
・県農業振興基金協会事業の活用(平成 23 年度)
・専門家派遣による新商品開発、商品リニューアル(平成 23、25 年度)
【文責:賀茂農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
2
加工・直売・飲食店
自家製有機農産物を使用した加工、直売、農家カフェの運営
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
長田農園(河津町)
Ameblo.jp/satoyamakawadu/
自家有機農産物を使用した加工、直販、カフェの運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
自家製有機農産物の規格外品等を有効に活用するため、栄養的な加工品の開発に取り
組むとともに、メニュー等への取入れ、直販も行う農家カフェの運営も開始した。
(2)経緯
平成 23 年:
「りんごニンジンジュース」の製造、販売開始
平成 24 年:
「みかんドレッシング」を製造、販売開始
平成 25 年:農家カフェ「里山」オープン
平成 26 年:
「りんごニンジンジュース」のパッケージ、内容をリニューアル
(3)成果
・規格外品を中心に加工品の原料に活用することで、収益の増加とともに通年での販売
が可能となった。
・農家カフェのメニュー、料理に加工品や自家農産物を加え、その特徴を消費者に直接
説明することで、直接販売の売り上げも向上した。
(4)成功したポイント
・自家製の有機農産物を使用することにより、地元だけでなく、安心や安全、健康に関
心がある消費者をつかめた。
・先進事例や類似の取組等、情報収集に努めるとともに、専門家の助言や消費者の意見
を取り入れ、イベント等には積極的に参加し、PR を行った。
(5)課題・今後の方向
・新たな商品・メニューの開発と販路拡大、有機農産物生産と農家カフェ運営の両立
りんごニンジンジュース(左)とみかんドレッシング(右)
農家カフェ「里山」
3 県等の支援
・賀茂地域6次産業化異業種交流会への出展(平成 25 年度)
・6次産業化サポートセンター専門企画推進員派遣(平成 26 年度)
・総合食品開発展出展(平成 26 年度)
、
・消費者モニター評価会出品(平成 26 年度)
【文責:賀茂農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
3
加工
レモングラスを活用した加工品の開発による地域活性化
1 経営概要
実施主体
主な事業
松崎町農業振興会後継者育成部会(松崎町)
新規就農の相談・対応、地域活性化への取組
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
農林水産資源を活かした地域活性化を目指すため、町内に点在的に育成しているレモ
ングラス(ハーブ)の加工品製造を始めた。
(2)経緯
平成 23 年:部会によるレモングラスの生産、レモングラスティーの製造・販売開始、
入浴剤等の加工品の試作
平成 25 年:レモングラス飴の製造・販売開始
(3)成果
・レモングラスの栽培による耕作放棄地の解消と、加工品の売り上げによる部会員への
労賃支払いを実現。
・町特産の桜葉・川ノリの加工品とセットにした PR 活動や町内直売所等での販売による
地域活性化への貢献。
(4)成功したポイント
・町が「かおり風景 100 選」に選ばれていることから、独特の風味を活かして、ストー
リー性のある加工品を開発した。
・農薬を一切使用せず、鮮度の高い原料を提供するとともに、レモングラス飴は、葉を
蒸留して作ったオイルを活用し、香りにこだわりながら試行錯誤を重ねた。
(5)課題・今後の方向
・加工品だけでなく、生葉も含めた更なる販路の確保を図るとともに、町の PR につなが
る新たな商品の開発。
レモングラス飴(左)とレモングラスティー(右)
加工品の原料となるレモングラス
3 県等の支援
・アドバイザー派遣による新商品開発(平成 24 年度)
・「賀茂地域6次産業化異業種交流会」、「ふじのくに総合食品開発展」への出展(平成
24、25 年度)
・県農業振興基金協会事業による加工品開発(平成 25 年度)
【文責:賀茂農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
4
加工・直売
企業組合の桑を活用した生産、加工、直売による地域活性化
1 経営概要
実施主体
主な事業
企業組合桑葉ファーム(松崎町)
桑の生産、直販、直売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
松崎町はかつて養蚕が盛んであったこと、また耕作放棄地対策や就業の場づくりを目
的に、桑の生産とともに、葉の粉末を活用した商品開発に取り組んだ。
(2)経緯
平成 24 年:桑を活用した商品開発を研究している東京大学 長島教授が試験栽培を提案、
松崎町観光協会や住民有志が賛同
平成 25 年:町内3か所(15a)に桑を植栽、桑葉茶・甘食パン等の試作・販売
平成 26 年:耕作放棄地 30a に桑を植栽、企業組合「桑葉ファーム」設立(組合員 23 名)
、
直営店「くわや」開設(9月)
、桑葉蕎麦、ソフトクリーム等の試作・販売
(3)成果
・桑の葉の粉末を使用した加工品開発により、町の新たな特産品として期待されている。
・耕作放棄地の解消により、農地の有効活用が図られるとともに、企業組合の設立や直
営店の開設により、就業の場づくりが実現した。
(4)成功したポイント
・桑の葉はカルシウムや鉄分が豊富に含まれるほか、血糖値上昇の抑制や糖尿病、高血
圧等の改善への期待もあり、健康志向の消費者から高い評価を得ている。
・養蚕が盛んであった歴史性と併せ、多様な住民で構成される企業組合の設立等、地域
が一体となって連携・協力して取り組んでいる。
(5)課題・今後の方向
・桑の栽培技術確立と葉の粉末化施設整備
・新商品開発や販路拡大による更なる経営の発展
3 県等の支援
・賀茂地域6次産業化異業種交流会への出展(平成 25 年度)
・6次産業化サポートセンター専門企画推進員派遣(平成 26 年度)
・農業振興基金協会事業の活用(平成 26 年度)
・消費者モニター評価会への出品(平成 26 年度)
【文責:賀茂農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
5
加工・飲食店
紅姫あまごの加工と専門料理店運営による高付加価値化
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
下山養魚場(伊豆市)
http://www.amago.co.jp/
アマゴ及びニジマスの生産、加工、直販、料理店の運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
規格外品の高付加価値化のため従来より取り組んでいた加工品製造販売を、H23 の食
セレクション認定を契機に加速。フィレ加工施設を増築すると共に、専門料理店「あま
ご茶屋」をリニューアルオープンさせた。
(2)経緯
平成 21 年:大アマゴの販売開始
平成 23 年:
「天城紅姫あまご」食セレクション認定
平成 24 年:6 次産業化法総合化事業認定
平成 26 年:フィレ加工本格化。あまご茶屋リニューアルオープン。
(3)成果
・フィレ加工による販売量の増加と販売単価の上昇
・桃中軒による「天城紅姫あまご寿司」の販売開始
(4)成功したポイント
・食セレクションを契機として、各種の新ネットワークが構築され
たことで、各方面から指導を仰ぐことができた。
・県内無二の大アマゴを商品化することに加え、兼ねてより栽培していたワサビとのコ
ラボにより、商品価値が高まった。
(5)課題・今後の方向
・利益率の高い「あまご茶屋」の来客数を伸ばすための広報、
「紅姫あまご×天城わさび」
のコラボ商品の開発が課題。
3 県等の支援
・大アマゴの導入及び生産に関する指導(平成 16 年度~)
・食セレクションの申請支援(平成 23 年度)
・フィレ加工施設や加工品開発に関する相談受付(平成 24~25 年度)
【文責:水産技術研究所富士養鱒場(平成 27 年 5 月)
】
6
加工・直売
養豚農家直営店舗「麦豚工房 ISHIZUKA」の運営
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
有限会社アイエーエフ石塚(沼津市)
http://ishizukapork.eshizuoka./jp/
精肉・食肉製品加工、及びその販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
飼料価格の高騰を受け、市場価格に左右されない安定した経営を目指すため、加工及
び直接販売のための店舗の開設に取り組んだ。
(2)経緯
平成5年:種豚生産から肥育一貫経営に転換すると同時に有限会社を設立。
平成 14 年:後継者が就農。
平成 25 年:直営店開店、立上げ責任者を務めた後継者が代表取締役に就任。
(3)成果
・こだわりの肥育法による肉質の良さを、直接消費者にPRできるとともに、販売単価
に反映することができた。
・精肉販売では売りにくい部位も食肉加工することで、利益に転化することができた。
(4)成功したポイント
・加工製造部門に工場長を配置し、製造技術の習得に特化させた。
・食肉製品の卸は制限し、高品質商品として販売している。
・イベント等には積極的に出展し、幅広いPRを行っている。
(5)課題・今後の方向
・現在、農協での贈答用取扱があるが、更に販路拡大を目指す。
・食肉加工製品の飲食スペースの設置を検討していく。
3 県等の支援
・専門家派遣によるブランドデザインの構築支援(平成 24 年度)
・ふじのくに新商品セレクション金賞受賞(平成 25 年度)
【文責:東部農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
7
加工・飲食店
耕作放棄地を活用したソバの生産・加工飲食展開
1 経営概要
実施主体
南駿農業協同組合(沼津市)
主な事業
ソバの生産、加工、そば飲食店の運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
「耕作放棄地の解消」に向けて景観が良く、寒暖差がある裾野の地に適した作物を検
討しソバ栽培を行うこととした。そばの栽培、そば粉加工、飲食店までを一貫して支援
することで、特産品の開発による地域の活性化を目指した。
(2)経緯
平成 23 年:耕作放棄地解消作物として JA なんすん1支店1協同活動によるソバ栽培を
試行、裾野市農業まつりでそばを無料提供
平成 24 年:生産農家を募り事業開始。商品名を「あしたか山麓裾野そば」
、そば店を「五
竜庵」と命名。店舗看板や幟のデザインを県立沼津西高校で製作
平成 25 年:JAそば部会を設立。そば店「五竜庵」オープン
平成 26 年:11 月に来店者 3 万人達成(年間概ね2万人)
(3)成果
・平成 23 年に実施した試行栽培では播種を子どもた
ちが行うなど、食農教育も実施
・10.5ha(平成 26 年)でソバ栽培を行い、耕作放棄
地 7.3ha を解消。富士山を背景にしたソバ畑は、
撮影スポットとして人気
(4)成功したポイント
・JA 産直市の敷地内にそば店「五竜庵」をオープンし、周知や誘客の相乗効果があった。
・地元産 100%そば粉、隣接する JA 産直市の野菜活用など、地元産にこだわり
・県立沼津西高校の生徒が店舗看板や幟のデザインを製作するなど、地域と連携した。
(5)課題・今後の方向
・オープンから二周年を迎え、更に来店者及び販売額の増加を目指す。
・すそのポークや大和芋、モロヘイヤなど、地元の特産品を使い旬のメニューの提供
3 県等の支援
・中山間地域農業振興整備事業を活用し加工施設等を整備(平成 24 年度)
・専門家派遣による販売戦略の支援(平成 25 年度)
【文責:東部農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
8
加工
金太郎トマトを利用したアイス・シャーベットの商品開発
1 経営概要
実施主体
主な事業
農業生産法人 株式会社富士小山企画(小山町)
トマト、露地野菜の生産及び販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
平成 23 年のトマトハウス建設・木質ペレットボイラー導入を契機として、本格的にト
マトを中心とした事業の展開を始めた。フルーツトマト「金太郎トマト」の夏の生産量
が多く、また規格外品を有効活用したいとの考えから、ジェラートを試作したところ好
評であったため、本格的にアイス・シャーベットの商品開発に取り組んだ。
(2)経緯
・平成 23 年:農業生産法人「富士小山企画」を設立
・平成 24 年:
「エコファーム富士の郷」としてトマトハウス稼働
・平成 25 年:6次産業化法総合化事業認定
「トマトミルクアイス」
「トマトシャーベット」の商品化
(3)成果
・在庫となっていたトマトを商品化し、利益に転化することができた。
・アイス・シャーベットを販促商品とし、生果の販路を開拓することができた。
(4)成功したポイント
・地元高校と協力してパッケージデザインを決定し、地域と連携した。
・6次産業化法に基づく認定により事業計画の内容を明確化した。
・トマトのアイス・シャーベットについて事前にアンケートをとり、消費者ニーズを把
握した上で商品化を進めた。
(5)課題・今後の方向
・商品をPRできるイベント等に積極的に参加し、試食等により販売を促進するととも
に、金太郎トマトの知名度を向上させる活動を実施する。
3 県等の支援
・サポートセンター専門家派遣(平成 24~25 年度)
・6次産業化法認定支援(平成 24~25 年度)
【文責:東部農林事務所 地域振興課(平成 27 年5月)
】
9
加工
富士山サーモンの情報発信による販売拡大
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
柿島養鱒株式会社(函南町)
http://kakishima-troutfarm.com/
ニジマスなどのます類の生産
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
国内でのサーモン需要の高さを背景として、生産体系を従来の小型魚から大型魚へ転
換するため、自社の強み(自家配合飼料)を活かして6次産業化法認定を受けた。
(2)経緯
平成 23 年:6次産業化法認定、大手水産会社(加工業者)との業務提携
平成 24 年:商標の登録、食セレクションの認定
平成 25 年:ブランド名称の変更
「柿島養鱒 富士山にじます」→変更後「柿島養鱒 富士山サーモン」
平成 26 年:生産拡大
(3)成果
・ANA一部国際線機内食へのスモークサーモン提供(25 年6~8月)
・全国のローソンでの「富士山サーモン醤油漬けおにぎり」の販売(26 年3月)
(4)成功したポイント
・法認定を契機とした大手加工業者との連携により安定販売が実現できた。
・食セレクション取得や FOODEX への参加などを通じて、人的ネットワークを拡げ、
全国販売にも繋がった。
・ブランド名に、会社名である“柿島養鱒”を入れたこと、
“富士山”や“サーモン”の
名称を入れたことで、知名度を上げることができた。
(5)課題・今後の方向
・ローソンにおける富士山サーモンおにぎりの継続販売
・切身加工などを行うことができる自社工場の新設
全国のローソンで販売されたおにぎり
(税込み 248 円/個)
3 県等の支援
・大型ニジマスの導入及び生産に関する指導(平成 17 年度~)
・6次産業化総合化事業計画の申請支援(平成 23 年度)
・食セレクションの申請支援(平成 24 年度)
【文責:水産技術研究所富士養鱒場(平成 27 年 5 月)
】
10
加工・直売
大型ウナギを利用した干物商品の開発・販売
1 経営概要
実施主体
主な事業
沼津地区・養殖ウナギ利用促進研究会
会員: 京丸うなぎ(株)
(沼津市)
、
(株)五十嵐水産(沼津市)
、
ユタカフーズ(株)
(本社:愛知県)
静岡県水産技術研究所浜名湖分場(事務局:浜松市西区)
地元水産物の加工・販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
シラスウナギ池入れ量が制限される中で、養殖ウナギ生産量を維持するために生産・
流通するウナギを大型化し、その肉質に合った商品を開発していくため活動を始めた。
(2)経緯
平成 26 年:沼津地区・養殖ウナギ利用促進研究会を設立
平成 27 年:
“伝統の干物 沼津の大名うなぎ”が完成
(3)成果
・各種メディアを活用した宣伝で、大型ウナギとウナギ干物の知名度が向上した。
・県内外の量販店、百貨店等と契約し、販売先を拡大している。
(4)成功したポイント
・大型ウナギで問題になる骨を、ハモの骨切処理を参考にすることで対処した。
・干物という、ウナギではあまり馴染みが無い製品を作ることで新規性を持たせた。
・通常のウナギでは干物にすると肉が薄く食べ応えがなくなるが、大型ウナギを干物に
することで、肉厚で旨みのある干物商品を開発できた。
・沼津の伝統的な干物加工品として、天日干し等の手間をかけて生産を行った。
(5)課題・今後の方向
・生産規模および商品取扱い先の拡大
・原料となる大型ウナギの生産量増大および安定供給体制の構築
3 県等の支援
・沼津大型ウナギ利用促進勉強会の設立(平成 26 年)
・大型ウナギ商品として干物を提案(平成 26 年)
・
「大名うなぎ」として商標登録、お披露目会の開催(平成 27 年)
【文責:水産技術研究所 浜名湖分場 普及班(平成 27 年 5 月)
】
11
直売・飲食店
富士山しらす街道・食堂と観光バス誘客による地域活性化
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
田子の浦漁業協同組合(富士市)
http://tagonoura-gyokyo.jp/
指導事業、購買事業、共済事業、製氷冷凍事業、受託販売事業(し
らす市場)
、食堂、直売所の運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
富士山しらす街道を立ち上げたが、各店舗の立地がまばらだったため、観光客からの
イメージが良くなかった。しらす祭りで提供していた生しらす丼が人気だったこともあ
り、集客の核として、漁協直営の食堂に取り組むことにした。
(2)経緯
平成 21 年:富士山しらす街道の取り組み
平成 22 年:食堂の開設、バスツアー開始
平成 23 年:4月~10 月末まで食堂の毎日営業を開始、アルコールブラインによる冷凍
生シラスの製造開始
平成 25 年:売店開設、食堂営業期間を4月~11 月末に延長。しずおか食セレクション認定
平成 26 年:新メニューに生しらすの天ぷらを追加。
平成 27 年:漁船による体験乗船・遊覧船を開始。新メニューにしらす親子丼を追加。
(3)成果
・関東一円からの観光客の誘致に成功(平成 26 年度実績 6 万人)
・田子の浦産しらすの知名度向上。
(4)成功したポイント
・
(一社)富士山観光交流ビューローが積極的に関わって力になってくれた。
・富士山と漁港を同時に見ながら食事ができるロケーションの素晴らしさ。
・青壮年部やしずおか食の仕事人、地域の店舗との協力関係。
(5)課題・今後の方向
・田子の浦で獲れる魚で、あまり知られていないものも活用していきたい。
・現在、県・市と一緒に、港整備のビジョンを検討している。
新メニューのイワシ親子丼
食堂の様子
3 県等の支援
・しずおか食セレクション認定(平成 25 年)
【文責:水産技術研究所 普及総括班(平成 27 年 5 月)
】
12
加工・直売
富士の鶏のブランド化と商品開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
株式会社 チキンハウス青木養鶏場(富士宮市)
http://www.aokiyoukei.com
養鶏業、部分肉・冷凍肉製造業、食肉卸売業、卵・食肉小売業
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
傷みやすい鶏肉を迅速に処理・加工し、新鮮で安全安心な状態で消費者への直接販売
を行ってきたが、多様化する消費者の嗜好への対応や新たな販路開拓、一層の付加価値
向上のため新商品開発を行った。
(2)経緯
平成 20 年:㈱青木養鶏場から食肉の加工販売部門を分離し、㈱チキンハウス青木養鶏
場を設立
平成 24 年:味付け肉、サムゲタン試作
平成 25 年:味付け肉、サムゲタン販売開始
平成 27 年:カレーのリニューアルを予定
(3)成果
・さわやか富士の鶏を原料とした「焼き鳥」
、
「ローストチキン」
、
「炙りチキン」など
の加工品を製造し、精肉以外の多様な品揃により、消費者の嗜好に対応した。
(4)成功したポイント
・加工施設を所有することにより、焼き鳥の串の刺し方など
お客様の要望に対する細やかな対応が可能となったこと。
(5)課題・今後の方向
・鶏肉の質の向上を図りつつ、国産飼料自給率(飼料米
1,800t:後期 20%、休薬期 30%)を改善する。
・一般消費者だけではなく、食の仕事人等との連携を強化
加工施設:脱毛機・湯漬機
し、広く「さわやか富士の鶏」のファンを獲得する。
店舗:チキンハウス
加工品:チキンハム
加工品:サムゲタン
3 県等の支援
・6 次産業化総合化事業計画作成支援(平成 23 年度)
・しずおか食セレクション認定申請支援(平成 24 年度)
・ふじのくに新商品セレクション 2013 出品支援(平成 25 年度)
【文責:富士農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
13
加工・直売・飲食店
いちごスイーツの開発と移動販売車の導入
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
れっどぱーる 佐野真史(富士宮市)
http://www.red-pearl.jp
いちごの生産、加工、直販、カフェの運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
樹上完熟した本当に美味しい紅ほっぺをお客様に提供するため、直売を始めた。
(2)経緯
平成8年:後継者として就農
平成 20 年:農協系統出荷から直売への切り替え、直売所「れっどぱーる」の設立
平成 24 年:カフェの開設
平成 25 年:移動販売車の導入
平成 26 年:移動販売車(2 号車)の導入
(3)成果
・15 種類以上の完熟紅ほっぺを使ったスイーツを、試行錯誤して独自に開発した。
・新東名 SA や各地のイベントで移動販売を実施することで、収益の増加や“れっどぱー
る”ブランドの知名度上昇に繋がった。
・乱形果(大果)を限定商品“でかほっぺ”として売り出し、新たな価値を創造した。
(4)成功したポイント
・独自の製法でいちごを冷凍保存し、店舗及び移動販売の周年
営業が可能となった。
・店舗やカフェは奥様が女性のセンスを生かしてデザインした。
(5)課題・今後の方向
・法人化により雇用の安定と経営の更なる発展を目指す
・ホテル、商社を通じた海外輸出など、新たな販路の開拓
・直売所や移動販売を通じ、富士宮地域を活性化する
富士山をテーマにした「雪解け苺」
直売所「れっどぱーる」店舗
カフェスペース
移動販売車による販売
3 県等の支援
・ 農業トライアル事業等の緊急雇用事業の活用(平成 22~25 年度)
・ しずおか農林水産物認証の取得(平成 23 年度)
・ 経営支援セミナーの受講及び経営改革計画の作成支援(平成 24 年度)
【文責:富士農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
14
加工・直売・飲食店
酪農家が直営店「バール・ジェラテリア」から牧場の魅力を発信!!
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
土井ファーム(代表:土井一彦)
(富士宮市)
店舗名:バール・ジェラテリア(店長:土井智子)
http://www.doi-farm.com
ジェラート(16 種類以上)、パン(20 種類以上)、スイーツ(5 種類以上)
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
平成 21 年、後継者の就農を契機に母(智子氏)が、将
来的に本格的な直接販売を視野に入れた土井ファーム自慢
の搾りたて牛乳を使用したパン及びスイーツづくりを開始
し、牧場直営の強みを活かした経営展開に取り組み始めた。
(2)経緯
写真1 店内の様子
平成 元年
土井一彦氏が経営を継承する。
平成 11 年
90 頭飼育可能なフリーバーン牛舎に経営拡大する。
(現在、80 頭)
平成 22 年
ファーマーズマーケットにてパン販売を開始、牧場敷地内に直営店を開店する。
平成 24 年
6 次産業化法に基づく「総合化事業計画」の認定を受ける。
ジェラート製造機器を導入する。(畜産経営力向上緊急支援リース事業(1/3 補助))
平成 25 年
牧場敷地内に“おいしいカフェ「バール・ジェラテリア」
”を新装開店す
る。
(3)成果
・自ら経営する牧場で生産されたフレッシュな牛乳のおいしさを消費者に伝えること
ができた。ジェラートなどの新商品の提供により、新規顧客の増加、量販店への販
路拡大につながり、多くの方に土井ファームの牛乳を知ってもらうことができた。
(4)成功したポイント
・新商品を開発する過程で地域内でのコラボも可能となり、
商品開発の幅が広がったこと。
・女性の感性を活かした店舗づくりと品揃えにより女性客
を掴むことができたこと。
(5)課題・今後の方向
・しずてつストアとの契約において、信用面から法人化の
写真2 主力商品のジェラート
必要性を感じており、平成 26 年に農林事務所に法人化
支援の要請があり、現在、農林事務所、JA 中央会、JA 富士宮との連携で、販売部門
の法人化に向けた取り組みを実施している。
・平成 26 年度に県農業振興基金協会の助成を受け、県畜産技術研究所において分離・
生成した乳酸菌を用いた新しい商品(飲むヨーグルト等)の開発を農林とともに行っ
ており、平成 27 年度中の商品化を目指している。
3 県等の支援
・6 次産業化アドバイザー派遣
・6 次産業化総合化事業計画策定支援
・農業改良資金等の活用による施設整備支援
【文責:富士農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
15
直売・飲食店
どんぶりハウス(簡易食堂)による地域活性化
1 経営概要
実施主体
主な事業
清水漁業協同組合用宗支所(静岡市駿河区)
販売事業、購買事業、指導事業、製氷冷凍事業、共済事業、利
用事業、無線事業、食堂・直売所の運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
しらすまつりの開催等により用宗しらすの知名度が高まったことで、漁協やしらす加
工業者の直売所に来た購買客から、用宗でしらすを食べられる所がないか尋ねられるよ
うになった。そこで、しらすまつりでの販売に用いたコンテナハウスの有効活用も兼ね
て、漁協直営の簡易食堂(どんぶりハウス)に取り組んだ。
(2)経緯
平成元年 :直販所の開設
平成2年 :用宗しらすまつりの開催(現 用宗漁港まつり)
平成 19 年 :どんぶりハウスを開設
(3)成果
・どんぶり目当ての訪問客が地域の直売所でしらす製品を買う他、直売所の客がどんぶ
りハウスに立ち寄るなど、相乗効果が見られた。
・用宗だけでなく県内しらす産地の他の漁協食堂がメディアに取り上げられると、相互
に集客力が向上するようになった。
(4)成功したポイント
・漁業者自身が訪問客を大切にすると同時に、地域が漁協の活動に協力することで、観
光客が訪問しやすい雰囲気を作ることができた。
・どんぶりハウス運営に消費者目線を取り入れて、改善に結びつけた。
(5)課題・今後の方向
・旧市場を活用してどんぶりハウスと直売所を併設し、観光バスにも対応できる体制を
検討中。
・地域の他業種とコラボし、食育を見据えた企画など新しい企画に取り組みたい。
3 県等の支援
・特になし
【文責:水産技術研究所 普及総括班(平成 27 年 5 月)
】
16
加工・直売
いちごとお茶のコラボによる紅茶の開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
㈱海野農園 海野裕文(静岡市葵区)
豊好園 片平次郎(静岡市清水区)
海野農園 http://www.ohyakusyo-san.com
豊好園
http://www.houkouen-shop.com
海野農園 イチゴの生産、加工、直販
豊好園
茶の生産、加工、直販
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
「静岡県青年農業士」である海野裕文、片平次郎の両氏は、平成 22 年度に中部農林
事務所主催のはつらつ農業経営講座を受講。イチゴとお茶をコラボレーションさせたら
面白いのではないか、との発想で「苺が浮かぶ、紅茶。
」を共同開発した。
(2)経緯
平成 22 年:はつらつ農業経営講座を受講
平成 23 年:商品開発
平成 24 年:世界緑茶コンテスト 2012 最高金賞受賞
平成 25 年:ふじのくに新商品セレクション 2013 金賞受賞
(3)成果
・農閑期にも売れる商品作りを目指し商品開発を進め、通年での販売が可能となった。
・異なる作目を栽培する農家が共同で商品開発する試みで、新規需要開拓に成功。
(4)成功したポイント
・砂糖、香料を使用しない商品としたことで、健康志向の客層をつかめた。
・静岡を代表する素材を組み合わせ、農家が協力したことが PR ポイントとなった。
・イチゴで香り付けした紅茶にイチゴを浮かべ、味覚・嗅覚・視覚で楽しむ商品とした。
(5)課題・今後の方向
・紅茶の製造は発酵の加減等技術が必要なため、品質の安定が課題。
・カフェ等への販路拡大を図り、新規需要の開拓を行う。
3 県等の支援
・はつらつ農業経営講座受講による経営計画の作成(平成 22 年度)
・6次産業化支援事業による窓口相談(平成 23 年度)
【文責:中部農林事務所 生産振興課(平成 27 年6月)
】
17
加工・直売・飲食店
イチゴの直売、ブランド化と農園カフェの開設による周年雇用の実現
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
㈲なかじま園 中嶌章嘉(静岡市葵区)
http://www.ichigo15.jp
イチゴの生産、加工、直販、カフェの運営
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
イチゴの全量直販を目指してオープンな直売所を開設。宅配、加工品開発など順調に
経営の拡大を進めるなか、育てたパート社員の年間雇用を目的に農園カフェを開設した。
(2)経緯
昭和 53 年:イチゴの生産開始 平成 10 年からイチゴ専作経営に
平成7年 :直販所の開設 イチゴジャムの販売開始
平成8年 :法人化
平成 23 年:静岡市葵区に農園カフェを開設 苺畑のワッフル、ストロベリーパフェ等販売開始
(3)成果
・農園カフェの開設によりパート社員の年間雇用が実現した。
・カフェ開設の相乗効果で、新しい客層を開拓し、加工品やイチゴの販売・宅配も増加
(4)成功したポイント
・堆肥と有機質肥料を利用した土づくりにこだわるとともに、節水栽培、きめ細かな温
度管理など栽培管理を徹底し、イチゴ本来のおいしさを引き出している。
・専門家のアドバイスを受け、商品開発やパッケージデザインを行い、クオリティーを
保つと共に、新たな事業展開に常に取り組んでいる。
(5)課題・今後の方向
・大手デパートでの常設を目指し、イチゴ+ワンのスイーツ、日持ちするスイーツ開発
・お客様の信頼を裏切らないイチゴづくりのための栽培法、新品種の導入。
3 県等の支援
・アグリビジネススクールによるブランド構築支援(平成 21 年度)
、新商品開発(平成 26 年度)
・はつらつ農業経営講座受講、総合食品開発展出展、ブラッシュアップ研修会(平成 22 年度)
・新商品評価会(平成 25 年度)での商品開発支援
【文責:中部農林事務所 地域振興課(平成 27 年6月)
】
18
加工・直売
オリジナルブランド豚肉“TEA 豚”の生産販売
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
北川牧場(静岡市清水区)
http://kitagawafarm.webcrow.jp
豚肉生産、生肉・加工品販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
自分で育てた豚肉を多くの人に食べてもらいたいとの想いから、オリジナルブランド
豚肉の生産・販売を始めた。
本ブランド豚肉の特徴である飲料としての『緑茶の給与』 については、①以前にお茶
の葉を豚に給与していたこと、②“静岡らしさ”として話題性が見込まれること、③比
較的容易に緑茶が入手できたことなどから取り組みを始めた。
(2)経緯
昭和 40 年:養豚業開始
平成 26 年3月:オリジナルブランド豚肉“TEA 豚”生産販売開始
平成 26 年 12 月:TEA 豚の加工品(ボンレスハム等)販売開始
(3)成果
・豚肉の自家販売と、加工品の販売により収益が増加。
(4)成功したポイント
・良質な肉を安定的に生産している。
・静岡の特産である“緑茶”を利用したブランド化が注目を集め
た。
・わかりやすいネーミング、ロゴなどによるプロモーションを実施。
・生肉では利用しにくい“モモ”
、
“ウデ”の部分をハム等に加工し、高付加価値商品と
して販売した。
(5)課題・今後の方向
・
「TEA 豚」のブランド力向上により更なる販路拡大を図る。
3 県等の支援
・はつらつ経営講座による経営プランニング、ブランディング支援(平成 26 年度)
・ふじのくに総合食品開発展への出展(平成 26 年度)
【文責:中部農林事務所 生産振興課(平成 27 年5月)
】
19
加工・直売
しずおかオリジナル 『さばじゃが君コロッケ』の開発・販売
~県内農水産物を使った新商品~
1 販売事業の概要
静岡県漁業協同組合連合会(卸)
、小川漁業協同組合・静岡県経済農業協
同組合連合会(原料提供)
、サンレイ食品株式会社(加工)
、静岡県生活
事業主体
協同組合連合会(小売)
、静岡県水産技術研究所(コーディネーター)等
によるワーキングチーム
焼津小川港産「ごまさば」と三方原産馬鈴薯を利用した「さばコロッケ」
主な事業
の開発及び販売
2 6次産業化の取組み内容
(1) きっかけ
静岡県内の協同組合で構成される組織が
協同組合間連携での地産地消オリジナルブランドの開発を計画した。
(2) 経緯
平成 23 年:県産農水産物を使用したオリジナル商品の開発を県水産技術研究所に相談。
平成 24 年:商品化に向け、しずおか農商工連携基金事業を実施。さばコロッケ販売開始。
平成 25 年:生協の他、焼津市の学校給食及び地元スーパーにおいても取扱い開始。
平成 26 年:生協、県内学校給食等で取扱い。新たにさばじゃが君みそ味を発売。
(3) 成果
・平成 24 年度:生協ユーコープで惣菜として販売した。
・平成 25 年度:生協の他、焼津市の学校給食、地元スーパーで全 13 万個を販売した。
・平成 26 年度:生協及び学校給食で全 13 万個を販売した。
(4)成功したポイント
・サバと馬鈴薯の比を 2:1とし、従来のコロッケと差別化した。
・異業種分野で協力し、特長ある商品を開発することができた。
(5)課題・今後の予定
・さばじゃが君の新しい味を開発し、更なる販売拡大を図る。
3 県等の支援
・しずおか農商工連携基金事業による助成(平成 24 年度)
・水産技術研究所による技術指導(平成 24 年度~)
【文責:水産技術研究所 普及総括班(平成 27 年 5 月)
】
20
加工
船上活締めサバを活用した商品開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
小川漁業協同組合(焼津市小川)
http://www.kogawauoichi.net
販売事業、製氷冷凍事業、指導事業、共済事業、購買事業
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
小川魚市場に水揚げされるゴマサバの付加価値向上と知名度アップのため、漁協がオ
リジナル製品を開発することになった。
(2)経緯
平成 26 年:漁協商品の開発に着手。商品、パッケージ等を検討。勉強会の実施。
平成 26 年:販売開始
(3)成果
・高鮮度ゴマサバを原料とした「さば干物」と「さば味噌漬け」を開発した。
・地元のイベント、東名日本坂 PA(上り)
、やいづとくさんプラザ(うみえ~る)等で
販売を開始した。
(4)成功したポイント
・漁業者の協力により、高鮮度ゴマサバを原料に使用することができた。
・地元漁業者に伝わるレシピを元に、港町小川の味を再現した。
・漁協職員、漁業者、県・市職員、水産高校職員、アドバイザーで構成される勉強会を
通じて製品を開発することができた。
(5)課題・今後の方向
・広報戦略を十分に練り、
「小川港=良いさばが水揚される」というブランドイメージを
確立する。
・製造量が限られることから、限定品として商品価値を上げる必要がある。
漁協が開発した商品
(左:味噌漬け(520 円)
、右:干物(360 円)
)
イベント販売の様子
3 県等の支援
・小川産ゴマサバの鮮魚利用拡大と販売促進支援(平成 25 年度~)
・水産物の価値を磨く事業による活動支援(平成 26 年度~)
【文責:水産技術研究所 普及総括班(平成 27 年 5 月)
】
21
加工・飲食店
島田市川根地区の体験プログラム開発と商品化
1 経営概要
実施主体
①農家民宿「いつか」
(島田市川根町家山)
②NPOまちづくり川根の会(島田市川根町家山)
URL
http://:npokawane-eshizuoka.jp
主な事業
①民宿、②まちづくり活動
規模
①宿泊者定員5人
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
平成 25 年 8 月に島田市川根町家山塩本地区で2軒の農家民宿が開業した。
この農家民宿では、利用者の満足度を高め、収益の増加を目指すため、地域にある資
源を見直し、川根地域ならではの魅力ある新たな体験プログラムの必要性を感じていた。
(2)経緯
平成 25 年8月:島田市川根町家山塩本地区農家民宿が開業
平成 25 年 11 月:
「農家民宿いつかの女将さんと作る川根塩本のおもてなし膳」
と名付け、
モニターツアーを実施
平成 26 年7月:地域で滞在期間が拡大をねらった体験プログラム「川根温泉塩づくり体
験」のモニターツアーを実施。
(3)成果
「もてなし膳体験」は、農家民宿「いつか」の主に日帰り体験商品となり好評である。
「塩作り体験」は、山奥での塩作りのため意外性があり、好評である。
両プラグラムは、今春開催した、
「春*里山はく」に参加し、好評価を受けた。
商品名
川根地域のおもてなし膳体験
川根温泉塩づくり体験
古代の海水である川根温泉を大鍋でひたす
川根地域に伝わる料理やおやつを民宿の女
将と一緒に作り、家に伝わる「祝膳」に盛り ら煮詰めて塩とする。また、この塩で作るお
にぎりを「塩(えん)むすび」と呼ぶ。
付けて味わう。
概 要
価 格
一人 2,500 円
大人 2,500 円、中学生以下 1,000 円
(4)成功したポイント
地元にある資源を見直し、体験商品として販売できるよう試作と体験手順の改善を行
い安全で一定の時間で終了できるプログラムに仕立てた。
商品化前にモニターツアーを実施しプログラムの完成度を高めた。
(5)課題・今後の方向
引き続き、新たな体験プログラムの開発を進め、地域の魅力づくりにつなげる。
3 県等の支援
・モニターツアー実施支援(平成 25、26 年度)
・
「春*里山はく」実施支援(平成 26 年度)
【文責:志太榛原農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
22
加工・直売
生果販売できないゆずを使った関連商品の開発・販売
1 経営概要
農林漁業者
商工業者
主な事業
川根本町ゆず組合(川根本町)
社会福祉法人復泉会くるみ作業所(浜松市)
ゆずの販売、ゆずの加工
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
生果販売できないゆず果実は廃棄されて、多い場合には一戸当たり1tに及ぶこ
とから、ゆず出荷組合は、加工品の開発に取り組んできた。
(2)連携の経緯
平成 23 年:長野県の業者と連携してゆず関連商品を開発した。
開発した商品:川根どろどろゆず、果汁 100%「ゆず果汁」
平成 25 年:県外業者に加工委託する方法では、運賃がかかることや加工受け入れ期間が
短く加工できないゆずが多く発生することから、近隣で連携できる加工施設
を模索することとした。
県内社会福祉法人福泉会(浜松市)が国の補助を受けて果実加工施設を整備
し、県内産果実の果汁加工・商品化に取り組む意向を持っているとの情報を
入手したことを機会に、両者で検討を重ね、ゆず加工製品を製造することで
合意した。
(3)連携の成果
・規格外品を加工品の原料に活用することで、生産農家の収益増加につながった。
・ゆず生産による所得向上が見込めるようになったことから、一戸あたりの栽培面積が
増加するとともに生産者数も増加した。
(4)連携が成功したポイント
・ゆず組合の希望する近隣での果実加工と福祉法人福泉会が整備し
た果実加工施設利用の取り組みが一致し、商品を製造することが
できた。
・加工品製造にあたり、ゆずの風味を生かすため、試作品の作
成を繰り返した。
(5)課題・今後の方向
・
「川根ゆず」のブランド力向上により、更なる販路拡大を図る。
・ゆず生産の安定と拡大のため、ゆずを使った地域づくり活動を展開する。
・ ㈱浜松ベジタブルで果汁の搾汁粕の粉末化に取り組み、粉末搾汁粕を利用した新たな
商品開発に取り組む。
3 県等の支援
・農林事務所 6 次化窓口への相談と果樹担当による栽培指導。
(平成 23 から 25 年度)
・県マーケティング推進課担当による連携仲介(平成 25 年)
【文責:志太榛原農林事務所 地域振興課(平成 27 年6月)
】
23
加工・直売
稲作経営安定を目指した米関連商品の開発と販売
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
(有)山本耕業(牧之原市)
http://:yamamoto-farm.com
米、野菜類(レタス、スイートコーン、ブロッコリー)の生産、
米・米粉加工販売、米生産作業受託
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
米価の下落による収益の低下を補い、年間雇用を図るため、米や米粉の加工品の開発
に取り組んだ。
(2)経緯
平成21年:自社生産米を原料に、米粉麺、クッキーを企画し、製造は委託して販売し
た。
平成22年:「ふじのくに新商品セレクション」に米粉麺とクッキーを出品した。
平成23年:米加工施設を設置し、米や地元農産物を原料にした米粉蒸しパン、米パン、
シフォンケーキ等を開発した。
平成24年:米粉専用品種を生産し新商品開発、既存の米関連商品の品質向上に取り組
んだ。
平成25年:経営の基本となる米のブランド化を目指し、顧客に合わせた販売方法(品
種、精米歩合、配達、価格)を検討した。
(3)成果
・米の生産から米加工品の開発、製造、販売まで一貫した体制を構築した。
開発した米関連製品
原料用米粉、米粉麺、米粉シフォンケーキ、米粉蒸しパン、お米(米粉)のパン
発芽玄米もち、米粉クッキー
(4)成功したポイント
・県外の先行取り組み農家を積極的に訪問し、加工技術について情報収集を行った。
・経営主夫妻の米作りへの思いが商品に生かされるよう、専門家に助言を受け 6 次産業
化を実践してきた。
・経営の柱である米の重要性を認識し、継続的にブランド化に取り組んでいる。
(5)課題・今後の方向
・米加工品を米の販売に結び付ける。
・直売所の集客力向上と販売額向上
・稲作の仕事と加工品の製造販売の両立を目指す。
3 県等の支援
・6次産業化支援相談会の実施と専門化派遣(平成 22~24 年度)
・専門家派遣による米販売強化に向けたコンセプトの検討(平成 25 年度)
・アグリビジネス実践スクールによる経営プランニング、ブランディング支援(平成 25
年度)
【文責:志太榛原農林事務所 地域振興課(平成 27 年6月)
】
24
加工・直売・飲食店
農家の有志による農産物の加工、直売、レストラン事業の展開
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
有限会社どんどこあさば(袋井市)
http://www.dondoko.jp/
農家レストラン、直売所、加工所(豆腐工房、団子工房)
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
旧浅羽町(現在:袋井市)は県内でも有数の水田地帯。田園風景が広がるが、観光資
源に乏しい旧浅羽町をなんとかしようと有志による話し合いがきっかけとなり、おか
らを出さない大豆をまるごと使った「まるごと豆腐」の開発に取り組む。豆腐製造施
設の開設を契機に、地域の農産物を利用した農家レストランや直売所の開設に発展。
現在は、米粉製造、米粉を使った加工品の開発、販売に力を入れている
(2)経緯
平成 10 年:地元の有志により「浅羽町まちおこし協会」が設立、特産品の開発等に取り
組み、おからを出さない豆腐の試作を開始。
平成 13 年:ショッピングセンターの空き店舗を借り、とうふ工房を開業するため、有限
会社どんどこあさばを設立。
平成 17 年:農林水産省のアグリチャレンジャー支援事業により、施設整備を行い、あぐ
りレストラン陽だまり、農産物直売所おかって市場、とうふ工房、だんご工
房をオープン。
平成 21 年:しずおか農商工連携基金事業により、米粉の
製造、米粉を使ったマドレーヌ、ガトーショ
コラ、クッキー等を開発・販売。
平成 23 年:米粉用品種ミズホチカラの栽培開始
平成 25 年:神戸屋と連携し「ゆりかごのぱん」販売開始
(3)成果
・5人の正社員の常時雇用を実現し
どんどこあさば
・地域農産物の販売先の確保とPRができ、旧浅羽町の観光客も増加
・神戸屋と連携した「ゆりかごのぱん」販売により、袋井産米粉 15t/年の販売先確保
(4)成功したポイント
・やってみなければわからないというチャレンジ精神
・地域の人たちが皆で考えて、力を合わせて進める。
(5)課題・今後の方向
米粉は、1日 100kg 以上を加工しないと採算が取れないた
め、米粉ならではの新商品開発と、米粉の販路拡大が課題
3 県等の支援
・国庫事業を活用した施設整備支援
・米粉用品の紹介と栽培方法の支援
【文責:中遠農林事務所茶業農産課(平成 27 年6月)
】
25
「ゆりかごのパン」
県内産米粉 20%を使用
加工
特産の海老芋を使ったコロッケの開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
㈱ジェイエイ遠中サービス(磐田市)
http://www.ja-shizuoka.or.jp/enchu (JA 遠州中央)
Aコープ運営、農機販売、燃油販売、葬祭事業等
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
海老芋は、天竜川東海岸の肥沃な土壌で栽培され、JA 遠州中央が日本一の生産量を
誇る。平成 21 年、JA遠州中央が直売所を設置・展開する際に、直売所で販売する地
域の農産物加工品の開発を始めたのが発端である。生産者の所得を少しでも向上させ
るため、規格外の海老芋を原料としたエビイモコロッケの開発に取り組んだ。
現在は、年間 10 万個以上を販売し、原料となる海老芋も 12t となっている。また、
エビイモコロッケの成功後、レンコンコロッケやゴボウコロケも開発され、人気を得ている。
(2)経緯
平成 21 年:JA 遠州中央の直売所「南部どっさり市」の開設を機にエビイモコロッケを商品化
平成 22 年:レンコンコロッケ、ゴボウコロッケを商品化。
平成 23 年:学校給食への提供開始
平成 24 年:年間約 12 万個を店舗で販売、学校給食向けに3万個を納入。
(3)成果
・市場出荷できなかった海老芋の販売が可能になり、農業者の所得向上が図られた。
・海老芋は高級食材として料亭などで利用されるため、家庭での認知度が低かったが、
エビイモコロッケの販売により、海老芋のPRが図られた。
(4)成功したポイント
・原料を海老芋 100%にしたことにより、海老芋独自のもちもちとした食感が生き、
ジャガイモを使用した一般との差別化が図られたこと。そしておいしいこと。
・地域の特産品である海老芋を原料に使用したこと。
・
「B級グルメスタジアム」
、磐田市の「軽トラ市」等のイベントに積極的に出展し、
認知度の向上に努めた。軽トラ市では、毎回 1,000 個が売れる人気商品となった。
(5)課題・今後の方向
・全国の農協の協力を得て、直売所等で海老芋コロッケの販促イベントを開催し、海
老芋の認知度向上を図る。
3 県等の支援
新商品試食会等への出展支援
磐田市の特産品 海老芋
エビイモコロッケ
【文責:中遠農林事務所地域振興課(平成 27 年6月)
】
26
加工
遠州根深ねぎを使用した餃子、コロッケの開発
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
㈱遠州知名美屋 代表取締役 高田昭寛
http://chinamiya.jp/
根深ねぎ(白ねぎ)の生産
2 6次産業化の取組内容
(1) きっかけ
磐田市は、天竜川の肥沃な沖積土を利用した古くからの根深ねぎの生産地である。
代表の高田氏が平成 22 年に新規就農、栽培面積を拡大し、一年を通して収穫・出荷が
可能になった。しかし、卸売市場を通した販売は、天候や他産地の動向による価格変
動、出荷に向かない規格外品の利用が課題であった。そこで生まれたのが、高田氏の
家庭で作られていたキャベツを使わずに白ねぎでつくった餃子であった。
(2) 経緯
平成 22 年:高田氏が磐田市で新規就農。
平成 25 年:6次産業化法の総合化計画が認定される。
平成 26 年:法人化(農業生産法人)
。正社員 10 名、栽培面積 15ha の経営に拡大。
平成 27 年:加工場整備。
「遠州根深ねぎ餃子」
、
「遠州根深ねぎコロッケ」商品化
(3)成果
餃子とコロッケがふるさと納税の特産品に選ばれ、㈱遠州知名美屋の知名度が向上
(4)成功したポイント
・焼く、蒸す、茹でる等の加工を行った白ねぎを原料に用い、白ねぎ独特の甘さやと
ろみを引き出すことができた。
・根深ねぎを大量に利用できる生産者だからこそできる商品。
・ふじのくに総合食品開発展やスーパーマーケットトレードショー等の県内外の商談
会に出展し、多くの商談を得ることができた。
(5)課題・今後の方向
根深ねぎは、地元でも知名度が低いため、餃子、コロッケと併せて青果も PR する。
3 県等の支援
・6次産業化サポートセンター専門家派遣(販売戦略、デザイン、品質管理)
・消費者モニターによる試作品評価
根深ねぎの収穫
根深ねぎ餃子
【文責:中遠農林事務所地域振興課(平成 27 年6月)
】
27
加工・直売・飲食店
養豚を柱にした、加工品開発やレストランによる高付加価値化
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
有限会社三和畜産(浜松市北区)
http://tonkii.com/
養豚経営、レストラン経営、食肉直営店、食肉加工
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
平成元年、輸入自由化の波を受け、よりいっそうの経営安定を目的に直営店「とんき
い」を出店するとともに、ハム・ソーセージ等の加工品製造販売を開始した。
(2)経緯
平成元年:直営店「とんきい」開店、豚肉を直売。あわせて、加工施設を導入、ハム・
ソーセージ等を製造・販売
平成 14 年:奥浜名湖カテキツト共和国を建国し、ソーセージづくり体験を提供
平成 15 年:ミートレストランとんきい開店
平成 17 年:農家レストランとんきい開店
平成 25 年:総合化事業計画の認定を受け、コロッケの開発に着手
(3)成果
・直営店、レストラン、加工場運営により、正社員の常勤雇用を実現。
・市場へ出荷した豚は、屠殺解体後、一部を買い戻し、生肉で販売するとともにソーセ
ージ等に加工したり、レストランで販売することにより、収益が増加。
・豚肉の他、自社の米・野菜、地域で生産される農産物の地産地消につながっている。
(4)成功したポイント
・銘柄豚「ふじのくに静岡そだち」の導入や、安全・安心なエサ
で飼養することにより、加工素材である豚肉の評価が高い。
・地産地消による商品提供により、消費者から高評価を得た。
(5)課題・今後の方向
・レストランで提供できるオリジナル商品の開発。
・農業者が連携した 6 次産業化の取組の推進(NPO 法人浜松百姓
加工品のギフトセット
のチカラの活動強化)
直売所、ミートレストラン
農家レストランのメニュー
3 県等の支援
・総合化事業計画策定支援(平成 25 年度認定)
・アグリトップマネジメント講座受講(平成 25 年度)
【文責:西部農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
28
加工・直売
うなぎいもの加工による高付加価値化
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
有限会社コスモグリーン庭好(浜松市南区)
http://www.cosmogreen.jp
造園、廃棄物処理、農業、菓子製造業
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
農業参入し、サツマイモを栽培したが、規格外品の発生が多く、それらを販売に結び
つけるため、加工に取り組んだ。
(2)経緯
平成 22 年:サツマイモの本格栽培開始。規格外品の加工、プリン製造・販売開始
平成 23 年:ウナギ残渣を使った堆肥でサツマイモ「うなぎいも」を生産。生産・加工等
の関係者でうなぎいもプロジェクトの取組開始。総合化事業計画の認定。
平成 24 年:国の 6 次産業化推進整備事業を活用したペースト工場を導入。うなぎいもや
ペーストを使った関連商品が数多く開発される。
平成 25 年:生産者組織「うなぎいも協同組合」の設立。粉末加工施設の導入
平成 26 年:食セレクション、しずおか農林水産物認証の取得。
(3)成果
・ペースト加工(1 次加工)による高付加価値化による利益の増加
・うなぎいも関連商品 42 商品を認定
(4)成功したポイント
・最初から加工品開発を見据えて取組を実施
・地元大手菓子メーカー等との連携による商品開発
・キャラクターの作成・活用によるマーケティング
(5)課題・今後の方向
・うなぎいもの生産性の向上と青果用のいもの確保。
・ペーストや粉末を使った新商品の開発。
直売所
プリンの製造
“うなぎいも”と加工品
3 県等の支援
・アグリビジネススクールによる経営プランニング、ブランディング支援(平成 22 年度)
・うなぎいもプロジェクトの設立、運営支援(平成 23 年度~)
・総合化事業計画作成支援、6 次産業化推進整備事業計画作成支援(平成 23 年度)
、し
ずおか農商工連携基金事業計画作成支援(平成 23、25 年度)
・アグリトップマネージメント講座受講(平成 26 年度)
【文責:西部農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
29
加工・直売
品質第一の商品作りをめざす
1 経営概要
実施主体
URL
主な事業
スズキ果物農園(浜松市浜北区)
http://www.oranpear.com
みかん、梨、ブルーベリー等の生産・加工・販売
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
元々、みかん・梨を生産し、JA へ出荷していたが、本
当に美味しい梨を消費者に届けたいとの思いから、完熟梨
の直売を始めた。
直売をみかんや中晩柑類に拡大する中で、消費者から求
められ、規格外品の活用を検討していたこともあり、事業
を拡大するため、加工品の開発に取り組んだ。
直売所
(2)経緯
平成 8 年:梨の直売を開始(直売所の開設)
平成 22 年:みかんジュース、ジャムの開発・販売
平成 25 年:
「たかの」シリーズのブランド化とブラッドオレンジの
新商品開発を内容とする総合化事業計画の法認定取
得
平成 27 年:フレッシュフルーツドレッシングの開発・販売
(3)成果
・直売に取り組むことにより、直接、消費者の反応やニーズをつか
みかんジュース
むことができ、経営に反映することが可能になるとともに、従業
員のモチベーションの向上につながっている。
・多種類の農産物の生産、加工、販売を行うことで、周年で
の雇用の確保につながっている。
(4)成功したポイント
・加工品の開発に当って、自園の農産物の特徴を活かしなが
ら、ターゲットの設定、衛生管理、販売価格の設定などを
綿密に行っている。
ジンジャーシロップ
・他社製品を含めた商品開発の研究に熱心である。
生姜チップス
(5)課題・今後の方向
・ブラッドオレンジを使った加工品開発に取り組んで
いるが、特徴を生かした商品化に課題がある。
3 県等の支援
・総合化事業計画の申請支援(平成 24 年度)
・アドバイザー派遣によるジンジャーシロップ・生姜
チップスの商品化支援(平成 25 年度)
【文責:西部農林事務所 地域振興課(平成 27 年 6 月)
】
30
フレッシュフルーツドレッシング
(グレープフルーツ、レモン、ブルーベリー)
加工・直売
舞阪漁港特産“シラス”を使ったコロッケの開発・販売
1 経営概要
はまな
こ
実施主体
浜名っ娘クラブ(浜松市西区)
主な事業
地元水産物の加工・販売(各種イベント参加)
2 6次産業化の取組内容
(1)きっかけ
シラス船主のおかみさん達が主なメンバーとなって、舞阪漁港に水揚されるシラスの
知名度向上を目指して活動を始めた。
(2)経緯
平成 21 年:舞阪漁港産のシラスを使用したコロッケの開発・販売の開始
平成 25 年:商品名が“舞阪しらすコロッケ”に決定
平成 26 年:レシピを改良した“舞阪しらすコロッケ”が完成
(3)成果
・各種イベントでの出店販売によって、舞阪漁港産のシラスの知名度が向上した。
・男性が目立ちやすい漁業の現場において、女性の積極的な参画モデルとなっている。
(4)成功したポイント
・シラス船主のおかみさん達がプロデュースしている点が、消費者に好評であった。
・レシピを改良したことによって、品質が安定するようになった。
・地産地消を念頭に、コロッケには三方原産のジャガイモを使用している。
・NPO 法人 浜松・百姓のチカラ コロッケ部会が事務局を務める“浜名湖・遠州コロッ
ケ”に参画した。
(5)課題・今後の方向
・生産規模の拡大、及び独自の販売ルートの開拓
・シラス以外の地元水産物の加工及び販売の強化(あさりコロッケ、海苔コロッケ等)
3 県等の支援
・
“浜名湖・遠州コロッケ”への参画を支援(平成 25 年)
・商品名として“舞阪しらすコロッケ”を提案(平成 25 年)
・ふじのくに食の都づくり仕事人によるレシピ改良を支援(平成 25、26 年)
【文責:水産技術研究所 浜名湖分場 普及班(平成 27 年 5 月)
】
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