...

カメルーンからホームインターネットthrougでの作業

by user

on
Category: Documents
531

views

Report

Comments

Transcript

カメルーンからホームインターネットthrougでの作業
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
NO.123
2009年5月号
MAY
I N T E R C U L T U R E
■■ 学校法人 千里国際学園 Senri International School Foundation (SISF) ■■
千里国際学園中等部・高等部 Senri International School (SIS) 併設 大阪インターナショナルスクール Osaka International School (OIS)
〒 562-0032 大阪府箕面市小野原西4丁目4番 16 号 TEL 072-727-5050 FAX 072-727-5055 URL http://w ww.senri.ed.jp
6ヶ国語で宣誓入学式
第16期卒業生巣立つ
多彩な進路
高等部学年旅行
英検1級に2名合格
2009/4/1 入学式
千里国際学園は、帰国生徒を中心に一般日本人生徒や日本の教育を希望する外国人生徒も受け入れて日本の普通教育を行う千里国際学園中等部・高等部 Senri International
School (SIS) と、4歳から18歳までの主に外国人児童生徒を対象とする大阪インターナショナルスクール Osaka International School (OIS) とを、同一敷地・校舎内に併設しています。
両校は一部の授業や学校行事・クラブ活動・生徒会活動等を合同で行っています。チームスポーツはこの2校で1チームを編成しており、国内外のインターナショナルスクール、日本
の中学・高校との交流試合等に参加しています。このため、校内ではインターナショナルスクールの学校系統に合わせて、6年生~8年生(日本の小学6年生~中学3年生春学期)を
ミドルスクール(MS)、9年生~12年生(日本の中学3年生秋学期~高校3年生)をハイスクール(HS)と呼んでいます。
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
生徒の中へ、OIS とともに
眞砂和典
SIS 校長
OISのサール校長は話し合いを開始しま
した。他のOISの3人の管理職も加わり、
それこそ英語漬けの長い会議を2日間以
上持ちました。井藤教頭やルイス事務長
に助けられてなんとか乗り切りました。ここ
から出てきたアイデアを春休みの最後の
清清しい季節の昼時、学校の中庭で
は新7年生が「かくれんぼ」なのか「鬼ごっ
こ」なのか、あちらこちらで走りまわってい
ます。それを眺めながら、中庭とは対照
的に静かな校長室でこの文章を書いて
います。
さて、10年間もの間、千里国際学園を
引っ張ってくださった大迫前校長の後を
受けてこの職を務めることになりました。
開校時から様々な重責をこなし、満を持
して校長になられた大迫先生とは比較に
もならないのですが、私は私なりの経験と
柔軟性を大切にしながら全力を尽くして
いくつもりです。この大切な時に、どうか
皆様のお力を貸していただき、千里国際
を更に良い方向へと進めて行きたいと思
います。
私が校長になるにあたって一番心残り
だったのは、これまでのようには授業が
持てなくなるということでした。平尾前教
頭が先日、「授業をするのは楽しいよ。」
と報告に来てくれました。今学期は教員
の中でも特に多くのクラスを持っている親
友を本当に誇りに思うと同時に、少し自
分を寂しく感じてしまいました。
しかし、私の入学式のスピーチを聞い
たある生徒が、「みんなで授業を受けて
いるみたいだった。」と言ってくれたのは
とてもうれしかったのです。迷いが吹っ切
れました。どのような形にしても、生徒との
ふれあいを大切にしながら職責を果たし
ていきたいと思います。
◇
この前の春休みが始まると同時に、私と
3日間でまとめて年度初めの職員会議で
発表しました。その内容は OIS と SIS の
二つの学校が持つ使命を自覚し、世界
にその独自性を発信することによって、
学校への理解と協力を求めていくという
流れです。開校19年目に入ったこの学校
が立派な成人式を迎えるために、いろい
ろな準備をしなくてはなりません。新たな
発展を切り拓くための起点をここに置こう
と、サール校長をはじめ、みんなの気持
ちは高揚しています。私も新鮮な気持ち
で頑張ります。
OISについて次のような素晴らしい話が
ありました。3月にノルウェイのインターナ
ショナルスクールからeメールがハイマー
先生のもとに送られてきました。まったく
知らない教員からのメールに書かれて
あったのは次のようなことでした。
「私達のリサーチ、プレゼンテーションの
学習の中でOIS はThe most interesting
IB school in the world に選ばれました。大
陸ごとにグループを作り、各地のインター
ナショナルスクールを調べあげて、その
地域で一番の学校をパワーポイントで各
グループが発表しました。それらの学校
を対象に投票が行われ、OIS が世界で
一番の学校に選ばれたということです。こ
れからの交流をお願いします。」
ハイマー先生がなぜOIS が選ばれたの
かと尋ねると、
“Some of the reasons for the crowning
were a sense of an international and at
the same time Japanese spirit, attractive
ideology, lively event portfolio and good
marketing through an effective web page.”
という答えが返ってきました。ここにもOIS
と SIS、私達ふたつの学校が進むべき道
のヒントがあります。
OIS にとってSIS は付加価値を与えるこ
との出来うる存在であるというのを確認で
きたのはありがたいことです。私はこれま
でSIS はひょっとするとOIS にとってあまり
意味のない学校かもしれないと考えること
もあったからです。なぜならOIS の生徒は
日本で現地校(つまり、普通の日本の学
校)を選ばずに、OIS を選んでいるので、
日本的なものを余計なものと考えている
かもしれないと心配していました。しかし、
このメールによって、”International” が多
様性とは切り離せない価値を自ら含んで
いることを思い知らされました。そして、ふ
たつの学校が一緒にあるのは本当にユ
ニークであることを私達は時として、あら
ためて意識しなければなりません。
また、ホームページの重要性を身にし
みて感じました。すでに始まっているこの
動きを全校をあげてもっと盛り上げていく
計画は着々と進んでいます。
◇
さて、初めての巻頭言はここまでにした
いと思います。次回は井藤教頭にお願
いするつもりです。私以外の方もここに登
場していただきたいと考えています。その
分、私は皆さんと直接お話をする機会が
増えたらいいなと考えています。
千里国際学園基本方針
千里国際学園では、自分の行
動に責任を持ち、よい人間関係
を維持していく能力が、生徒各自
に備わっていると信じます。この
考えにもとづいて、次のような行
動の目安がつくられています。
<5つのリスペクト>
自分を大切にする
他の人を大切にする
学習を大切にする
環境を大切にする
リーダーシップを大切にする
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
6ケ国語で宣誓
第19回入学式
中等部・高等部第18回入学式が、4月1日(水)に本学園の体育館で挙行されました。音楽科ビラパンド先生の指揮による華やか
なバンド演奏と大きな拍手に包まれて、58名の中等部入学生と、76名の高等部入学生(内部進学者59名含む)が入場しました。
大橋太朗理事長、OISサール校長から心温まる祝辞をいただきました。真砂校長のお話とともに、しっかりと新入生、編入生の皆
さんの心に刻まれたことと思います。
毎年恒例の生徒宣誓は、6ケ国語で行われました。天野亮佑さん(7年 日本語)、石本樹里さん(7年 英語)、坂本樹理亜さん(7年
フィリピン語)、林智潤さん(7年 韓国語)、亀田風篤さん(7年 ドイツ語)、黒川玲音さん(10年 ポルトガル語)の6名が、堂々とそれぞ
れの言語で、世界人権宣言の精神に基づいた生徒宣誓を行いました。最後に中等部生徒会、高等部生徒会からとても楽しくユ
ニークな歓迎の言葉があり、SISを新入生、編入生にしっかり紹介してくれました。
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
第16期卒業生巣立つ
3月7日(土)千里国際学園体育館にて、高等部第16回卒業式が挙行さ
れました。多くの保護者、在校生、教職員が12年生92名の旅立ちを祝福
しました。式はビラパンド先生の指揮によるストリングスの演奏で始まりまし
た。卒業生がスポットライトを浴びながら赤いじゅうたんを歩き、壇上で校長
先生から卒業証書を受け取る時には、卒業生の一人ひとりが自分で選ん
だ写真がスクリーンに映り、自分だけのBGMが流れました。それぞれに個
性が出ていて、卒業していくにあたっての気持ちがよく表れていたと思いま
す。新たな一歩を踏み出す卒業生のその輝かしい未来に幸あれと願って
います。
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
多彩な進路
2009/4/21現在
進路情報室
2009年3月卒業生の進路
区分 (地域・学部系統・領域等)
人数 所属 (学科・学校等)
海外
アメリカ/カナダ
3 Connecticut College 他未定
イギリス
1 未定
(予定)
オーストラリア/
ニュージーランド
台湾/中国
人文科学
文学
4 英米文(関西学院大)/ドイツ文(関西大)/日本文(関西学院大)/(明治大)
語学
5 ドイツ語(京都外大)/英語(上智大)/英米語(関西外大2)/スペイン語(関西外大)
歴史学
2 文化歴史(関西学院大2)
心理学
1 (関西学院大)
文化学
1 日本文化(帝京大)
社会科学
法学
2 (慶應大)/(早稲田大)
政治学
1 (慶應大)
経済学
2 (関西学院大)/(早稲田大)
商学・経営学
4 (関西学院大2)/国際経営(立命館アジア太平洋大)/産業ビジネス(近畿大)
社会学
4 (関西学院大3)/メディア社会(立命館大)
社会科学系統学際
5 社会起業(関西学院大)/21世紀プログラム(九州大)/キャリアデザイン(法政大)/
政策科学(立命館大)/グローバル・メディア・スタデイ(駒澤大)
総合・学際 国際関係学
2 (立命館大2)
総合政策学
7 (関西学院大5)/(慶應大2)
教養学
4 国際教養(上智大2)/国際教養(早稲田大)/グローバル教養(法政大)
メディア・情報学
5 環境情報(慶應大3)/メディア情報(関西学院大)/異文化コミュニケーション(立教
大)
理学
化学
2 (関西学院大)/(東北大)
生物学
1 (神戸大)
理学系統学際
1 生命科学(関西学院大)
工学
機械工学
1 (立命館大)
工学系統学際
4 人間システム(関西学院大)/情報理工(立命館大3)
医療・保健 医学
1 (京都府立医科)
健康学
2 スポーツ健康(同志社大)/スポーツ健康(法政大)
福祉学
1 社会福祉(関西学院大)
教育
教育学
3 (上智大)/臨床教育(関西学院大)/総合教育(和歌山大)
教員養成
2 初等教育(関西学院大)/教員養成(滋賀大)
芸術
美術・工芸
2 版画(京都精華大)/彫刻(武蔵野美術大)
デザイン
2 グラフィックデザイン(大阪モード学園)/ビジュアルデザイン(京都精華大)
映像
1 デジタルゲーム(大阪電通大)
音楽
2 音楽ジャズ(大阪音楽短大)/器楽(東京藝大)
資格・技能
2 グランドスタッフ(大阪外語専門学校)/調理(辻調理専門学校)
未定
大学進学予定等
12
全卒業生の合計
92
過年度生の進路
区分 (地域・学部系統・領域等)
文科系
法学
映像
理科系
理学
工学
過年度生の合計
人数
1
1
3
1
6
所属 (学科・学校等)
(早稲田大)
(桜美林大)
(東京大)/(大阪市大)/(甲南大)
(近畿大)
学科まで判明していない場合、学部で分類しています。
2人以上の場合は学校名のあとに人数を示しています。
I N T E R C U L T U R E M A Y
異動のお知らせ
<新任>
教頭宣誓
井藤眞由美
教頭
このたび教頭という役目でSISのために
仕事をさせていただくことになりました井
藤です。
担任のことを「お父さんやお母さんのよ
うに身近に日々の様子を見てくれる先生
」と表現するならば、私は生徒のみんなに
とって、さしずめ「おばあちゃん的存在」と
いうことになるのでしょうか。普段は少し離
れたところから様子を見つつサポートし、
だけど何かあれば駆けつける、普段はや
さしいがいざとなると怖いおばあちゃん。
担任クラスを持たないことはさびしいです
が、その代わり444人の皆さん全員と新た
な関わりを持てるということ、とても楽しみ
な気持ちでスタートを切りました。オフィ
スはインフォメーションセンターの後ろで
す。問題行動で呼び出される、なんてい
うことではなく、日々の良い活動の報告を
たくさん持ってぜひ教頭室を訪れてくだ
さい。
今年も入学式で6ヶ国語での生徒宣誓
を聞かせてもらいました。教頭として初
司会をしながら宣誓を聴かせてもらいつ
つ、私もあらためてSISのために自分がす
べきこと、できることに誠心誠意取り組み
たいという決意を強めました。その気持ち
を、「生徒宣誓」の表現を真似て以下に
宣誓します。
教頭宣誓
私は、千里国際学園の教頭として、「明
日の世界をひらくリーダーシップ」、「いき
いきとした個性」、「友愛の心」の育成とい
う本学園の理念を実現するために、そし
て関西学院との合併を控えて第二ステー
ジに向かうSISがさらにすばらしい学校に
なるために、設立時から今日まで多くの
人の力で創り上げてきた実績を再認識
し、姉妹校のOISと協力し、眞砂校長を支
え、SOIS教職員・生徒・保護者の皆さんと
のコミュニケーションを大切にして取り組
んでいくことを、就任に際してここに厳粛
に宣誓します。
2009年4月10日
2 0 0 9
N o . 1 2 3
彦坂のぼる
寺田良美
英語科
生活科学
はじめまして。この度英語科の教員に
なりました、彦坂のぼると申します。名前
だけをご覧になると男性とお思いになると
思いますが、実は女性です。すぐに覚え
てもらえるので嬉しいですね。私も皆さん
の名前を早く覚えようと思っています。英
語の授業はもちろんですが、11年生の担
任、そして生徒会にも関わることになりま
した。多くの生徒さんと出会う機会がある
ことを嬉しく思っています。学校制度の中
での教職は初めてですが、寄り道の多い
人生から学んだことを糧に、皆さんと共に
学んでいきたいと思っています。どうぞよ
ろしくお願い致します。
高木志保
はじめまして。寺田良美です。志垣先
生と一緒に生活科学を担当しています。
元気のよい皆さんにパワーをもらいなが
ら、がんばっています。わからないことが
多く戸惑っていますが、いろいろ勉強に
なります。よろしくお願いします。
カウンセラー
はじめまして。この4月から新しくスクー
ルカウンセラーとして来ました、高木志保
です。この学校に通っているたくさんの帰
国生のみなさんと同じように、私も帰国子
女です。幼少期をベルギーのアントワー
プという町で過ごし、高校時代はマレー
シアに住んでいました。そこからアメリカ
へ渡り、大学、大学院と心理学の勉強とト
レーニングを受けて一昨年日本に帰国し
ました。
日本の良さとインターナショナルな面
を合わせ持ったこの学園はとても魅力的
で、そんな環境でこれから働けることがと
てもうれしいです。スクールカウンセラー
として働くのは初めてですが、一生懸命
がんばっていきますので、みなさんどうぞ
よろしくお願いします。現在ちょっとカウン
セリングセンターにこもっていて、あまりみ
なさんと出会える機会がないので、ぜひ
ぜひ遊びに来てほしいと思っています。
みなさんといろいろお話できることを楽し
みにしています。
関谷典子
国語科
この春から千里国際学園に勤めさせて
いただいて、「ここは小さな地球である」と
いう印象を受けました。このような素晴ら
しい、豊かな環境に身をおかせていただ
けることをとても嬉しく思います。皆さん、
国語の授業をとおして日本語の美しさを
一緒に学びましょう。どうぞよろしくお願い
します。
長谷川妙子
英語科
4月よりお世話になっております英語科
の長谷川です。20年以上、主に高校で
英語教員として勤務して参りました。千
里国際は3校目の勤務校ですが、これま
での勤務校や自分の出身校との違いに
日々感嘆しています。
実際に授業をさせて頂いて1週間程に
なりますが、積極的に質問し、さらなる理
解を深めていこうという生徒の姿に毎日
刺激を受けています。
また、千里国際の先生方の「失敗からも
経験を得ていく。」「自分で考え、自分で
切り開く、自分で責任を取る。」というご発
言には目を見開かれる思いでおります。
このような生徒たち、先生方と過ごす一
時間、一時間が文字通りわくわくするもの
です。これからも、わくわくしつつ、少しで
も良い授業をしていきたい、と思っており
ます。
橋本達也
保健体育科
はじめまして、新しく入ったP.Eの非常
勤講師の橋本達也です
僕自身は、小さい時にアメリカのニュー
ジャジー州に7年間住んでいました。小
学校4年生の時に日本に戻ってきてから
はずっと大阪に住んでいます。
高校生の時に体育の先生になりたいと
夢見て、大学は大阪体育大学に進学し、
今こうしてみんなに出会えたのをとても嬉
しく思います。小学校から大学までサッ
カーをやっていましたが、色んなスポーツ
が好きなので、また体育の授業を通じて
みんなと色んなスポーツができることを楽
しみにしています。
東 千歳
保健体育科
こんにちは、私の事をご存知の方も多
いかもしれませんが、この4月から体育科
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
でお世話になることになりました。
去年の11月から今年の2月まで、水泳
クラブの皆さんと毎週練習をしていたの
で、新任の先生紹介で前に並んでいた
時、少し不思議に思われたかもしれませ
んね。今は、再度この学校で皆さんと一
緒に過ごせる事をすごく幸せに思ってい
ます。
忘れている事も沢山あると思うので、
困っている顔をした私を見つけたら、助
け船を出してくださいね。よろしくお願い
します。
間島啓司
理科
はじめまして。4月から理科の授業を担
当しています間島啓司です。私はこの千
里国際学園で過ごし始めてまだ日は本
当に浅いですが、生徒達はもちろんのこ
と、千里国際学園に関わる全ての皆様を
見ていると、この学校で私の教員生活が
スタートできるということをとても誇らしく感
じています。分からない部分や慣れない
部分もあり、まだまだ未熟者の私ですが、
今感じているこの初心を永久に忘れるこ
とのないよう日々頑張っていきますので、
どうぞこれからよろしくお願いします。
山城亜希子
国語科
本年度よりこの学校でお世話になりま
す、山城亜希子です。これまでは大阪市
内の私立校で教えていたのですが、この
度“縁”あって、本校への勤務が叶いまし
た。この学校の様子は、勤務しておられ
る、とある先生からよく伺っていて、「何て
ユニークで楽しそうな所なんだろう」とうら
やましく思っていたので、こちらで仕事を
することができるようになって、とても幸せ
です。毎日千里丘陵の豊かな自然をほ
けほけと眺めて悦に入りながら、ご機嫌で
通勤しています。とは言っても、やはり新
入生ですので、まだまだ学校の事はよく
分かっていません。ですから、「山城の行
動が何か妙だな」と思ったら、その時はぜ
ひ声をかけて教えてください。どうぞ宜し
くお願いします。
諏訪絵里子
カウンセラー
かりで、毎日が感心と驚きの連続です。
新学期、そして新学年がスタートして、
ワクワクしている人や、少し不安な人もい
るかと思います。学校やお家で楽しいこ
とや辛いことがあったとき、悩んだとき、
頭の中がこんがらがって整理がつかない
とき、誰かに側にいてほしいとき、自分に
ついてじっくり考えたいとき、どんなときで
も気軽にカウンセリングセンターに来て
くれればうれしいです。いろんなことを考
えて、いろんなことを感じ、いろんなもの
にぶち当たりながら成長していく皆さんを
側で見守りながら、時にはそのお手伝い
をさせてほしいと思います。楽しいときは
楽しみぬくこと、悩んでいるときは悩みぬ
くこと、その大切さを一緒に考えていきま
しょう。よろしくお願いします。
森友佳子
図書館
はじめまして。今学期から図書館スタッ
フとして働くことになりました、森友佳子
です。大学では国文学を専攻していまし
たが、図書館司書にも大変興味を持っ
ていて、司書資格をとる勉強もしていまし
た。今回千里国際学園の図書館で働け
ることを、とてもうれしく思っています。皆
さんに少しでも図書館という空間を好きに
なってもらえるよう、一生懸命頑張りたい
と思います。どうぞよろしくお願い致しま
す。
金澤智子
図書館
この4月から図書館スタッフになりまし
た、金澤智子です。週に2回はほかの高
校で大学、大学院と6年間学んできた社
会福祉を高校生に教える仕事をしてお
り、千里国際学園には週に3日間、月、
火、水曜日に来ています。
私はこの千里国際学園を6年前に卒業
した、卒業生です。SISにいた頃、いつか
こんなところで自分も仕事がしたい、とよく
思っていました。いつかきっとこんな大人
になりたい、と千里国際学園の先生方を
見て、思っていました。
今こんなにも早くその思いが叶い、たく
さんの先生方にお帰り、と迎えられて在
学時特に大好きな場所だった図書館で
仕事をしているのは、とてもうれしいけれ
ど少しくすぐったいような、不思議な気持
ちです。
初めての仕事でまだまだ慣れないこと
ばかりですが、私が千里国際学園から受
け取ってきたものをお返ししていくつもり
で、生徒の皆さんが充実した時間を過ご
せる環境を作っていけるよう頑張っていき
たいと思っています。どうぞよろしくお願
いいたします。
はじめまして。非常勤カウンセラーの諏
訪絵里子です。この学校には赴任したば
I N T E R C U L T U R E M A Y
<退任>
栗原真弓
カウンセラー
こんにちは。進級され、たくさんの新し
いメンバーも迎え、学園は活気に満ちて
いることでしょう。みなさまの新たなスター
トを心より祝福しています。
長い間お世話になり、本当にありがとう
ございました。 1990年夏、カウンセラーとして採用して
いただいてから、あっという間の18年半で
した。初代校長の藤澤皖先生の教育理
念の中に「生徒の心の健康に対する配
慮、ケアは大切である」との考えが強くあ
り、専任カウンセラーを置いて生徒の悩
みや相談に対応できる学校を作りたいと
思われたそうです。それは当時の日本で
は画期的なことでした。お手本になる実
例がなかったので試行錯誤でしたが、素
晴らしい仲間の存在に支えられました。
溢れんばかりの情熱を持って日本の国
内外から集まった教職員、きらきらと輝く
目をしたさまざまな背景持った生徒たち、
心を開いて話してくださる保護者の方々
が学園にいらしたからでした。一緒に新
しいものを築いていく喜びを実感した
日々でした。
本学園のカウンセラーに着任した時、
心に決めた目標が二つありました。その
一つは、子どもたちが精神的に復帰でき
なくなるような事態になる前に食い止め
支えること。もう一つは、日本の学校にも
カウンセリングを定着させ、その良い例と
なることでした。不十分で至らぬ点があっ
たことを反省しています。それでもどうに
かやってこられましたのは、多くの方々の
善意あるご協力とご理解のお陰だと深く
感謝しています。ありがとうございました。
学園での仕事は、それまで私が日本とア
メリカで学んだことや異文化体験や個人
的な背景の全てに価値を与えてくれまし
た。私の人生で最も輝き、充実していた
日々だったと思います。
『千里国際学園の父』と呼ぶに相応し
い初代学園長の福田國彌先生は、エッ
セーの中で「非禮勿視。非禮勿聴。非
禮勿言。非禮勿動。」について書いてお
られます。マナーを外れて視たり、聞い
たり、言ったり、行動したりしてはいけな
い、という意味だそうです。「禮・礼」には
“manner”(マナー)だけでなく、“moral”
2 0 0 9
N o . 1 2 3
(善悪の識別)や“ethics”(行動の規範)
の意味も含まれるとあります。形だけで
はなく、内面の見識さを伴った「禮・礼」
です。 この考えは、「よき」国際人とは?
という問いの答えにも通じるように思いま
す。外国語を自由に話すことができ、見
事なプレゼンテーション力が身について
いても、人としての「禮・礼」が欠けていれ
ば、立派な国際人とは思われないでしょ
う。語学力も表現力も技術に止まってい
る限り、真の人間的交流や信頼感は生ま
れないでしょう。「よき」国際人に求められ
るのは、正に人間性です。「禮・礼」をわ
きまえた人からにじみ出る人間性が、国
境や文化を越えて人の心を動かし、人の
人間性を呼び覚ますのだと思います。生
徒のみなさまには是非そのような本物の
国際人になってほしいと思います。そし
て、それができる人たちだと私は確信し
ています。
お別れのことばは、「あなたにお出会い
できて光栄でした」に尽きます。生徒のみ
なさま、保護者のみなさま、学校関係者
のみなさま、私のような者に一生懸命に
自分の気持ちを語ってくださり、共に泣き
笑いしてくださったことを心から感謝して
おります。
後任のカウンセラーのお二人は、素晴
らしい資質と経験を持った若くてエネル
ギッシュな方々です。どうぞ安心してご相
談に行かれてください。
それではみなさまどうぞお元気で、それ
ぞれの道を自分らしく自信を持って歩ん
でいかれますようにお祈りしています。
難波和彦
英語科
4月から新しい職場-京都産業大学外
国語学部英米語学科で准教授として仕
事を始めました。大学の授業は、5人のク
ラスから80人のクラスまで、いろいろあり、
SISの授業でしてきたこと、自分の研究と
してしてきたこと、教師としての経験、など
について教えているので、全く初めての
ことをする、という感じではありません。通
勤が大変で、片道2時間・往復4時間かか
り、そのうち1時間半は自転車に乗ってい
ます。ずっと運動不足だったので、健康
のためと思ってがんばっています。
この学園には、英語科の教員として、
1996年4月からお世話になりましたが、こ
の13年間はいろいろなことを学ばせても
らいました。ここで教えるようになってか
ら、バイリンガルの人たちの言語使用に
興味が出て、それを研究対象として、イ
ギリスの大学院でMAやPhDをすることに
もつながりましたし、英語科でネイティブ
の先生たちと一緒に仕事をして、世界で
通用するプロの教師とはどういうものか、
ということを学びました。一番学ばせても
らったなと思うのは、英語の授業でのこと
です。授業中、生徒からの質問・意見を
受けて、思いがけない発見をすることがよ
くありました。この学校で教えた経験は、
貴重な “学び”の経験であったとつくづく
思います。SISを卒業して、大学へ進んだ
という感じがします。
いろんな人にお世話になりましたが、特
に英語科では7年半主任を務めさせてい
ただき、その間よくサポートをしてもらい、
感謝しています。SISの英語科は、本当に
強力なチームです。最初で最後の学年
主任を務めた現10年生のみなさん、ちょ
うど13年間続いてきたEnglish Drama Club
のみなさん、年に一回学園祭のステージ
の時に会うバンドのみなさん、そして英語
の授業で教えたことのある生徒のみなさ
ん、もう僕が教員として、むきあうことはな
いけれど、今まで以上にさらなる活躍を
期待しています。これからも保護者として
は、学校に姿を現すこともあるので、また
声をかけてください。
[email protected]
中村鏡子
国語科
学園を去ってから引越し準備に追わ
れ、三月末に慌しく東京にやって来まし
た。京の花便りに心を残しながらの旅立
ちでしたが、新しく住まうことになった中
野のみごとな桜並木に迎えられて、新し
い生活をスタートさせました。
今回の引越しは私にとって自分につい
て見つめ直すいい機会となりました。段
ボールに詰められたいろいろの物を通し
て、過去の自分と再会することができた
からです。ふだんまったく忘れていたよう
なことが、さまざまな形で自分の中に積
み重ねられ、今の自分があるということに
気付きました。なかでも、十代に出会った
人や本、勉強したこと、熱中したこと、経
験したことの影響の大きさに驚かされまし
た。若いやわらかな心にまかれた種は、
時を経て芽吹くような気がします。
I N T E R C U L T U R E M A Y
私はこれまで国語教師としてたくさんの
十代の生徒に接してきました。彼らの心
にいつか芽を出すような種を残すことが
できていればいいなあ・・・そんなことを思
いながらゆく春を惜しんでいます。
「さまざまの 事思い出す 桜かな」
私にとってこの春は、芭蕉の句がとりわ
け胸に響く特別のものとなりました。
最後に。十二年近く千里国際学園で本
当によい時間を過ごせていただくことが
できました。この二度と帰らない時間は私
にとって宝物です。これからの自分の糧
となってくれることでしょう。ほんとうにみな
さんに感謝しています。ありがとうござい
ました。
2年間お世話になりました!
平田一恵
保健体育科
大学卒業以来、十数年間この仕事をし
てまいりました。千里国際学園に勤務さ
せていただいたのは2年間という短い期
間ではありましたが、この学校に勤めるこ
とによって、この仕事を続けていく上での
重要なヒントを得ることができました。この
場では全てを語りつくすことはできませ
んが、もっとも感銘をうけたことは“プライ
ド”の大切さです。これまで他の学校もい
くつか経験いたしましたが、残念ながら
千里国際学園ほど子どもたちのプライド
が尊重されていた学校はありませんでし
た。大人であろうと子どもであろうと互い
のそして、自身のプライドは最も尊重す
べきものの一つであるということ、そしてそ
れがもたらすものの大きさに気づくことが
できました。
改めまして、ご指導いただきました諸先
生方および生徒のみなさん、本当にお世
話になりました。そして素敵な思い出をあ
りがとうございます!!
宗正久志
社会科
どうもお久しぶりです。
こちらも新天地で頑張っています!皆さ
んはお元気ですか?
さて、先月の離任式のお話をさせて下さ
い。
離任式、それは最後の言葉を生徒に伝
える場所だと思う。
僕は「元気ですか~!? 元気があれ
ば何でもできるっ!」という言葉から始め
た。
ウケ狙い?しかし、僕はこの言葉が自分
の原点のような気もする。
ちょうど二年前、この学校に来た時の着
任式で同じセリフ。
僕のその言葉に、「いえ~~~い!」とい
うでっかい返事。
二年前から変わらないみんなのノリのよ
さ。人なつこっさ。うれしくて泣けてくる。
元気があれば何でもできる、そう思って、
元気だけがとりえの僕はこの二年間を
走ってきた。その中で、多くの人たちと関
わり、学ぶことができたのは幸せだった。
ある時、ある生徒が僕にこう言った。
「先生っていつも楽しそうっすね~」
う~ん、確かに。だって楽しいもん。
毎日が、と言えばウソになる。苦しい時
だってあった。授業の準備に追われた1
年目。大学、大学院で学んできたことな
んて、結局目まぐるしく変化する日々の
授業には即効性はなく、毎日が悪戦苦
闘だった。その中で、勉強する大切さ、
苦労は実を結ぶことを学んだ。少し周り
が見えてきた2年目。1年目に蓄えたアイ
デアを再考しながら、授業の質を磨くこと
に専念し、それと同時にクラブ活動などを
通して、学校、生徒のみなさんの色んな
側面を見ることが出来た。
ただ、「楽しかった」です。すっごく。
自分の2年間を振り返って、全ての人に
伝えたい言葉。
ありきたりですけど、でも、心からこう言い
たい。
「ありがとう」
本当に色々なことを学ばせてもらいまし
たから。
本当に楽しかったですから。
生徒の皆さんの成長にほんの少しです
が携わることができたから。
そして、教師っていいな、と思えたのはあ
なたがいたから。
ここで学んだことを糧に、皆さんが与え
てくれた自信を胸に、これからも頑張りま
す!
皆さんの未来に幸多からんことを!
元気があれば何でもできる!! ありがと
う~!
2 0 0 9
N o . 1 2 3
異動一覧
新任
彦坂のぼる
高木志保
関谷典子
寺田良美
長谷川妙子
橋本達也
東 千歳
間島啓司
山城亜希子
諏訪絵里子
森 友佳子
金澤智子
英語科
カウンセラー
国語科
生活科学科
英語科
体育科
体育科
理科
国語科
カウンセラー
図書館司書
図書館司書
復職
野島大輔
森 新葉
社会科
OIS幼児部
休職
北尾友美
国語科
退任
大迫弘和
栗原真弓
難波和彦
泉田真由美
中富 玲
中村鏡子
平田一恵
宗正久志
廣田文野
野間久美子
稲田ドーン
学園長・校長
カウンセラー
英語科
生活科学科
数学科
国語科
体育科
社会科
カウンセラー
図書館司書
OIS幼児部
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
HONG-KONGでみんなにZOCK-ON!!
岡本さやか
高等部3年、学年旅行委員長
先月の3月13日~17日の4泊5日で行わ
れた私達の学年旅行は「成功」し、幕を閉
じました。私は今回、旅行委員長をやらせ
て頂きました。委員長として、学年の一参
加者として、この学年旅行は「成功」したと
私は胸を張って言いたい。
私は10年生の時に行われた異例の10
年学年旅行の際も旅行委員長でした。あ
の学年旅行は「成功」とは言えず、参加
した人全員がどこかモヤモヤした物を抱
えたまま終わった。いや、終わらせる事す
ら出来ずに胸の何かが残ってしまった。
そんな過去があったからか、11年の春に
学年旅行の話が出た時の、学年全体の
旅行に対するモチベーションは担任の先
生が困ってしまう程に低かった。みんな
口々に「うちら学年旅行なんか行ってい
いん?行かんべきちゃう?」と。何度も話
し合いを持った。そして中止もあり得る、と
いう事で始まった学年旅行だった。
文字通り、ゼロからではなくマイナスから
のスタート。モチベーションも低いままに
走り出した私達の学年旅行。不安だらけ、
お先真っ暗。そんな中での旅行委員会も
、やっぱり不穏な空気が漂うことが多かっ
た。一向に進まない話し合い、ギスギスと
した雰囲気、そんな旅行委員会は躓き、
一時解散を余儀なくされました。そして心
機一転!と再結成された旅行委員会。メ
ンバーも構成も少し変わっての再始動。
ぶっちゃけ、当時の私は旅行委員なんて
やりたくなかった。トラウマからか旅行を
楽しく考えらず、みんなからの後押しすら
プレッシャーに感じた。どうして私が委員
長なの?なんで私が?と何度も自問した。
当時の私にとって旅行委員長はとても重
圧のある仕事でした。不安で怖くて避け
て通りたいものだったのかもしれません。
そして本格的に旅行への準備が始まっ
たのが夏休み前。候補地を募集、5カ国
まで絞り、グループワーク、夏休み最終
日の準備、プレゼン本番、投票、そして決
まった行先が香港!! あの香港グループ
のPowerPointは大勢の心を動かしたね
★最初、香港は人気なかったのにすごい
ね!
行先が決まったら「何する?」「何がある
10
んやろ?」とグループで調べてもらって、
それを基に旅行委員会でプランニング。
旅行会社の宍井さんとのMTGも重ね、ど
んどん現実的になっていくプラン。この頃
には委員会の雰囲気もだいぶ柔らかく
なっていた。そして、みんなに仮プラン発
表。割とウケもよくホッとした。もっと文句
くると思ったのに。保護者にもプレゼンし
、意見が返って来ると暖かいコメントがズ
ラリ、あれは本当に嬉しかった。この頃か
ら学年全体のモチベーションもあがって
きた。そのおかげで、私自身も旅行委員
であることを前向きにとらえていけるように
なった。
グループ割り、マカオ散策コース決め、
部屋決めなど、絶対に大変だと一番懸念
した時期も無事に乗り越えた。しおり読み
合わせも終えて残すは本番。出発前夜
に旅行委員専用BBSをのぞくと多くの書
き込みが。それぞれに不安と期待で緊張
して、寝付けなかったのか思いの丈が綴
られていた。それを見て5日間、最後まで
全力でやり抜こう!と改めて思った。
そして迎えた当日。ついに旅行が始
まった。誰も何も予想できない、もうやるし
かないんだ。行きの飛行機での驚きの静
けさ、1日目のクラス観光、2日目の太極拳
にマカオ散策、脇腹押さえて走った夜景
、3日目のOceanParkとDisneyLand、4日目
の強い日差しのスパルタドラゴンボートに
コース別文化体験(カンフー・料理体験・
学校交流)そして最後の晩餐レク、5日目
のショッピングタイム…文字にしてしまえ
ば、たった3行ほどの内容だが想像以上
に濃くて、ハードだった。みんな疲れさせ
てごめん。夜は疲れてバタンキューだっ
たと思う。お喋り大好きなガイドさん達、
しばらくは見たくない中華料理、先生達
の歴史に残るパフォ、スパルタなドラゴン
ボート、酔いまくりのフェリー、めちゃ走っ
た夜景、エレベーターでのショック、捨て
身の女装、シャンパンコール、学年版Hall
of fame、旅行中のvideo & slide-show、ダ
ンス、毎晩のMTG&部屋点呼、、、本当
に盛り沢山の5日間だった。
私にとって、この5日間と約1年は濃すぎ
た。まだまだ書いてない事が有り過ぎる。
今回、旅行委員長をしてよかったと今は
心から思う。ここまでの過程も結果も全て
含めて「成功」だった。
この学年旅行を支えて下さった多くの
先生方、引率の先生方、宍井さん、野崎
さん、橋本さん、ガイドさん達、インストラク
ターの皆さん、保護者の方々、香港観光
局の方々、今これを読んでくださっている
方々、関わった全てに人に感謝します。
そして、明日香、景、慧、可弥、亜美、彩野
、美玲、恵子、千里、涼、良輔、早苗、和子、
めぐみ、亜友美、賢、丈、辰洋、ほんまにお
疲れさん!!みんな格好良かったで!そして
、学年のみんな、一緒に学年旅行に取り
組めて本当によかった。委員長やらせて
くれてありがとう。この学年でよかった。み
んなが大好きです!! これぞZOCK-ONで
す!!
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
「合言葉は、『えす・ぴぃ・ぴぃ』!?」
- 大阪大学-千里国際学園+<OIS>連
携講座「地雷と化学」池田大介
「S P P」とは、「サイエンス・パートナー
シップ(科学技術振興機構)」のこと。
さまざまな最先端の研究成果や研究施
設・実験装置等を有する大学・公的研究
機関・民間企業・科学系博物館・学会等
と、中学校や高校等との連携により、生
徒の科学技術、理科・数学に関する興
味・関心と、知的探求心等を一層高める
機会を充実することを目指しているもの
です(池田は、社会科ですが…笑)
今回のプロジェクトにおいて、大阪大学
大学院理学研究科の「笠井俊夫先生」に
よる、「地雷と化学」と題した講座の「ねら
い」・「内容」に関する文章に、以下のよう
な文章があります;
≪地雷撤去は人道的見地から人類「共
通」の解決すべき重要な課題≫
≪地雷と化学を取り上げたのは、特に
「理系、文系の区別なく高校生の将来の
社会にとって重要な問題」であるからであ
る≫
≪理系高校生のみならず文系高校生
にとって、テーマ「地雷と化学」は、理科
や科学そのものの重要性を知る≫
≪これは人類普遍のグローバルな課
題であるので、高校生の立場からコン
ピュータ・ネットワークを通して国際的な
情報交換や学術交流を行うことも可能≫
…“理系と文系の融合”。まさしく、これ
こそが、今回のプロジェクトの大きな流れ
の“芯”たり得るよう、文系教科(社会科:
は“セーフ-政府”」であり、時にはさらに
抽象的な「“センソー戦争”が悪い」とい
う、具体的な解決策を探るという視点はど
こへやら、まさしく“議論のための議論の
タネ”化させてしまう状況に、しばしば陥
ることがあります(そう陥らせてしまう教員
の責任はおもい…)…
ところで。
そう言えば、去年のSPPでも、その第2
回目の次の日が、国立大学の2次試験で
した。私たちが、大阪大学にお邪魔し、
講義を受け・実験をし・施設を見学してい
た間にも、受験生達が、明日の受験の下
見でしょうか、キャンパス内を緊張した面
持ちで歩いている姿を散見されました。
帰国生受け入れ校であり、同じキャンパ
ス内にインターナショナル・スクールと同
居している国際学校としての私達の学校
はさておき、一般的な高校では、早い段
階から主には大学入試のため、文系・理
系に分類されていくようです(これはこれ
で、その価値観を否定するつもりは一切
ありません)。また、大学進学への専門分
野に直結するとは直ちには思えないバラ
エティーに富んだ選抜方法(大学入試)
に対し、チャンスが増えるからとりあえず
チャレンジしてみるという、熟考の末行動
するという慎重さに欠けているかもしれな
い場面を、高校3年の夏休み前後、とい
う、極めて早い段階から見てしまうことも
あります。
私は、法律を専門としていますが、例え
ば、法学の、実学としてのその使命として
は、政府に対して国益を生む、より強力
な提言できる、という点にあると思うので
だったよ!さすが、名長距離ランナー、
最後まで計算されたかのようなペース配
分はおみごと!)・則次あゆみさん(本校
HP、科学技術振興機構・大阪大学への
報告書用の写真を、2日間にわたり、記
録写真を数百枚も撮ってくれました!そ
して、今回実現したOISの生徒と先生の
参加にあわせ、日英バイリンガルのプリン
ト作成をみな引き受けてくれました!貴
女が創ってくれたSPPマスコットの“(ペン
ギンの)ペン太(南アフリカ出身!?)”、
いいですねえ!)、そして11年生の水沢
丈くん(同時通訳の大役を見事果たして
くれました!堂々たる、その話し振り、将
来が楽しみ!専門用語がボンボン出て
くる難しい場面も機転と機知で乗り越え
てくれました!←ちゃんと気付いていま
したよ!)。そして、現在、大学で映画を
学ぶ、昨年度SPPでコーディネーター役
の卒業生:渡場文恵さんが、SPPの「(ま
さに)全」記録をデジタルカメラにおさめ
てくれました(去年に引き続き、今年もあ
りがとう!あなたと松本明子さんが蒔い
た阪大とのコラボの“種”は、後輩達が見
事に継承してくれ、花咲かせてくれまし
た!)!
実施前には、何度も打ち合わせをし、メ
イルで遣り取りもし、何度も大阪大学の先
生方と会合も持ち…それこそ、彼らと顔を
合わさない日はない程でした。それとい
うのも、実施のための全体的なお手伝い
とともに、今回は、数々の講義や実験の
後、それらを受けた「まとめ!」のプレゼ
ン・発表、パネル・ディスカッション(パネ
ラーに、OISからも参加がありました!そ
世界史/政治経済)担当教員の私が、高
校側の担当者となった以上、常に自らの
言動の動機付けとし、肝に命じた方向性
でした。
私の「政治経済」の授業でも、例えば、
“戦争”をキーワードに授業が展開する場
合がありますが、その中で、「地雷」は、
あくまで議論の対象としての「“ジライ”」
であって、結局は、決して自分の直接的
な問題とはとらえることができず、しかし、
現実には起こっている事象を扱うという意
味において、授業という、非日常的時間・
(教室という)空間の中だけのことであり、
そこでたどり着けるは、せいぜい「悪いの
すが…しかし、現実には、それがなされ
ているか、と問われれば、少なくとも(その
分野をきっと修めたであろう)私個人レベ
ルでは、答えに窮してしまいます…
さて。
昨年に引き続き、そして、昨年より確実
にパワーアップした今回のSPPは、実は、
それを支えてくれた本校の生徒のお手伝
いなくして決して成り立ちませんでした。
12年生の小林朋世さん(今回発表のパ
ワーポイント・資料作成の総指揮。見事な
仕上がりでした!その芸術的センスに乾
杯っ!)・小澤悠くん(今回のリーダー!
プレゼン、かっこよかったよ。司会も見事
のOIS生から、意見もガンガンありました
ね!“二つで一つの学校”。相乗効果的
に、OISとSISがスクラムを組んで、学問・
研究の府:大阪大学に対し、われらが存
在を、大いにアピールできた瞬間だった
と思います!しかも、OIS校長とSIS校長
が見守る中で、ね。OIS12年生のみなさ
んは、今現在、地雷で具体的に苦しむカ
ンボジアへ、何と学校建設のために訪問
する計画を進行中とのこと。頑張って下
さい。SISは、OIS12年生達の、その行動
力に敬意を表します!)を、本校が受け
持つことになり、それらの担当者でもあっ
たのが、先に挙げた4名:小澤悠くん・小
SPP担当、社会科
11
I N T E R C U L T U R E M A Y
林朋世さん・則次あゆみさん・水沢丈くん
だったのです。当日の彼らの日英バイリ
ンガルのプレゼン~用意されたパワーポ
イント資料~パネルディスカッション等々
が、素晴らしいものであったことは言うま
でもなく(参加生徒全員と、応援に駆けつ
けてくれたSIS校長:大迫先生とOIS校長:
ジョン・サール先生が証人ですっ!例外
なく、皆が、数時間にも及ぶ展開にも、聴
衆生徒側の集中力が全く途切れず、皆
頬を赤らめ、ある種の興奮状態で参加し
ていました!)、原稿に推敲に推敲を重
ね・何度も予行を行った、その出来が、そ
の熱心さが、圧倒的な説得力として裏打
ちされていました(プロの教師としての池
田が嫉妬したぐらい…←本当っ!)。
その彼らのプレゼンの中でもふれられ
ていましたが…
「文系が『非理系』であってはならない
(参考:「オンリーワンに生きて」読売新聞
コラム〔2002年7月24日〕)」
と、クラス担任として、あるいは、社会
科、とりわけ、世界史、という、人類の歴
史を高校生に対し扱う教員として、常日
頃から生徒たちに語りかけています。私
は、人文・社会科学の分野は、基本的に
は、文明に対する一種の批判を由とする
考えや、思想・哲学…から成り立ってい
る、と考えています。それは、つまり、いわ
ゆる理系の分野、ひいては、それが結実
し形となった科学技術を排しては、現代
文明における具体的な問題解決は、そ
の真の理解・認識から発せず、絶対に無
理だと思うからです。
わが国の指導者のみなさんの、きっと
傾向的に圧倒的多数の「文系」指導者
のみなさんの、自然科学への(関心以
前の、)その理解力は、本当に充分なの
でしょうか(国威発揚のためか、○○賞
受賞者を何年間に何人つくる云々レベ
ル!?)。…短絡的な物言いになってし
まいますが、「理系」分野の、社会や経済
活動との関わりは深く、今度は反対に、
「理系」にも、人文・社会科学の素養は不
可欠だと思うのです。
安易な自分の苦手分野の忌避の言い
訳としての、偏った分野への安住はゆる
されない(!?)…つまりは、「基本的な
科学知識と文化的な素養を持ち合わせ
る必要がある」のではないでしょうか…
そして。
本校生徒によるプレゼンでもこういう言
12
2 0 0 9
N o . 1 2 3
葉がありました…; 「私たちにはもっと簡単に実行に移せ
ることがあります。幸い私たちは教育を受
けるチャンスとそのシステムに恵まれて、
例えばここにいる多くの人が大学へ行こ
うと思っているでしょうし、既に進路が決
まっている人も多くいると思います。そん
な私たちだからこそ出来ることがあります
よね?そうです。「地雷」を“知る”ことで
す。「地雷」とは何かを認識して、その地
雷が人々や社会にどんな影響をもたらす
のか?どうやって防ぐのか?そういった
事を勉学や人との議論を通して解決策を
見出してみる。それが私たちに最も合っ
た、最初の「地雷」への関わり方だと思っ
ています。さらに恵まれたことに私達は
関西教育機関をリードしていくこの大阪
大学とSISのコラボレーションで、科学的
に地雷なる存在を検証する機会を得まし
た。これだけ恵まれた環境におかれてい
る私たちが地雷被害者の存在やその実
態を“知る”というのは一種の義務であり
使命であり権利でもあると思うのです。ま
た私個人の考え方としては世界の情勢
を“知った”なら、それらを認識していると
いう事実は世界共通ではないかと思いま
す。(発表者:小澤悠くん※同時通訳:水
沢丈くん)」
…また、「地雷という種から咲かせてし
まった現状という名の花は枯れることはで
きません。それは数々の場所に咲き乱れ
ていて複雑に絡み合っています。すべて
繋がって、広がっている社会問題の解決
の仕方を、ざっくりと理系の分野、文系の
分野と分けないで考えることが新しいひら
めきを生み出して、<真の知識>を得ら
れるのだと私たちは考えます。(発表者:
小林朋世さん※同時通訳:水沢丈くん)」
う~ん。
君達には、『永世名誉千里国際学園生
賞』を授与しますっ!
最後になりましたが…
笠井先生をはじめ、高度な内容ながら
もそれぞれにお人柄がにじむ講義を展
開して下さった深瀬先生・岡田先生。
私達にでも理解し易いよう、コンピュー
ターによるシミュレーションを時間をかけ
ご用意下さった奥村先生・北河先生。
知識の具現化、その実践、(地雷の)無
爆発化を実験を通しお教え下さった松本
先生・蔵田先生。
実験の準備を何日も前からご準備下
さった栗谷先生・平田先生。
(地雷の)検知方法をあの手この手で、
具体的に私たちに示そうとご努力下さっ
たリノベーション・センターの西山先生・
石塚先生・橋之口先生。
千里国際学園の生徒が担当の、今回
の講座のしめくくりであるプレゼン~パネ
ル・ディスカッションの会場に、大阪大学
総合学術博物館の待兼山修学館のセミ
ナー室を提供してくださった江口館長先
生。
本当に「ありがとうございました!」。
今回、お手伝い頂いた、大阪大学で次
なる“頭脳”を目指し日々研究に勤しんで
いる大学生・大学院生の皆さんも、ありが
とうございました!生徒達には、限りなく
“具体的な”目標になったと信じます。
そして、何よりも、何度も何度も私達の
生徒との打ち合わせに快く時間をとって
下さった、このプログラムの中心的存在た
る、笠井俊夫先生、本当に本当に「ありが
とうございました!!」。
それでは、それでは。
SPP参加の生徒の感想文(抜粋)を、以
下に、いくつか紹介させて頂きたいと思
います;
■■■■■
尹 鍾大
高等部1年
2月7日と21日に行われたSPP(サイエ
ンスパートナーシップ)に初めて参加し
ました。テーマは「地雷と科学」でした。
元々化学には興味があり、先生に勧めら
れて参加しました。1回目は化学反応、燃
焼と爆発についての講義を受け、その後
ニトロベンゼンをアニリンに還元する実験
を行いました。2回目は地雷の発見と処
理についての講義を受け、簡単な金属
探知機を作ったりしました。12年生が地
雷の処理についてのプレゼンをし、その
後地雷についてのディスカッションをしま
した。最近テレビなどで地雷という言葉を
よく耳にします。地雷は防ぎようが無い物
と思っていましたが、化学的に探知し、処
理できるという事を知りました。講義内容
は正直分からない部分が沢山ありました
が、実験を通して実際の爆発物を処理す
る過程を知ることが出来ました。これから
も機会があれば是非参加したいと思いま
す。今回分からないところが多かったの
でもっと基礎知識を勉強しなければいけ
ないと思いました。
I N T E R C U L T U R E M A Y
■■■■■
谷 修造 高等部2年
今回のSPPは今まで以上に生徒の参
加、実感度合いが高かったと思います。
前回のS P Pは、何をやるのかを説明さ
れ、実験を行うというかなり受動的なもの
でしたが、今回は小澤君たちのプレゼン
で生徒の参加意識と関心が今までにな
いほど高められたと思います。
地雷という1トピックから戦争と平和、
文系と理系から人間としての共通意識
まで、最終的には参加者の視野を広げ
る非常に有意義な2日間だったと思いま
す。
■■■■■
松尾都司憲
高等部3年
僕にとってSPPは今までにない貴重な
経験でした。僕は理科が苦手でしたが、
池田先生の「文系と理系のコラボ」という
言葉に魅かれて行く事にしました。当日
の阪大の教授の講義は、高校生の僕は
普段絶対に受ける事のないような高度
な内容でした。しかし、あんなに難しいこ
とを非常にわかりやすく説明していただ
いたので嫌いだった理科がすごく楽しく
感じられました。原子の構造についての
話を電車のイスに喩えた説明は特に印
象深いものでした。講義のあとの実験で
使わせていただいた施設は素人の僕に
もわかる程素晴らしかったです。しかも、
現役の阪大生が実験を手伝ってくださっ
たので教授が講義中説明されていた事
を実際に実行できてよかったです。実験
中、阪大生の人は高校生の僕たちに優
しく丁寧に説明をしてくださって、グルー
プも楽しいメンバーだったので僕には難
しい実験だったのですが、みんなとやる
ことで楽しかったし達成感がよりありまし
た。1日目を終わって早く2日目がきてほ
しいと思えました。
プロジェクト2日目はSIS生徒中心のプ
レゼンテーションでした。今まで全く興味
のなかったテーマ、地雷についての発表
だったのですが、僕にとって日ごろ身近
じゃない地雷の真実を聞いた時は衝撃
的でした。地雷の種類、今でも6000万個
あること、命を失った子供のことなどこれ
らの事柄は、文系理系以前の話で人間
として知っておかなければいけないこと
なのだと感じもっと勉強しなくてはと思い
ました。その後はパネラーディスカッショ
ンをしました。すごくいい雰囲気の中、み
んなからそれぞれ地雷と人々や国々の
問題が飛び交い、僕は夢中になりながら
も、こういうことができるのはSISらしいなと
思いました。今回のプロジェクトはかなり
深いもので企画した方々の努力がすごく
感じられました。このプロジェクトに参加
できて本当に良かったです。ありがとうご
ざいました。
■■■■■
逢坂由貴
卒業生
「“現在”という大きな変革の時代を生
きている君たちは大きな決断に立ち向か
うことが将来必ずあるだろう。そこで私は
君たちに障害があっても負けず、結果を
恐れないで決断する“risk taker”になっ
てほしい。」これは2日目のパネルディス
カッション中でのOISのSearle校長の言葉
である。私はこのSPPで、もちろん世界の
地雷問題やそれに対する最新の化学を
使った除去方法についての知識を得た。
しかし、それ以上に「今を生きる私」が「ど
う生きればいいのか」・「ものごとをどうとら
えたらいいのか」といった「知識」以上のも
のを考える機会となった。このSPPに大学
の先生方を始め、学生の方々、またSIS・
OISの先生方・卒業生・学年を超えた生
徒が参加していたことは、SPPをさらに価
値あるものにしたといえよう。とくにパネル
ディスカッションではパネリスト以外からも
意欲的に発言があり、共通のテーマにつ
いて参加者それぞれの視点からの意見
を聞くことができた。私自身もパネリストと
してディスカッションに参加していたが、
「こんな考え方があるのか!」といった意
見や、人生の大先輩である先生方からの
経験を踏まえての意見等、とても興味深
かった(時間があっという間に終わってし
まい、もう少し話せたら…という“不完全
燃焼”感すらあった)。
真の“risk taker”とは結果を恐れずに決
断するだけではなく、その境遇での最善
の決断を下せること、そしてその決断に
伴う結果に対応することを覚悟できる人
物のことを言うのではないだろうか。私は
その決断の場で重要な鍵になるのが、豊
富な知識(ここで文系・理系を早期から分
けてしまうことが危惧される。面白いディ
スカッションテーマだった)、そして物事を
様々な局面から分析できることだと考え
2 0 0 9
N o . 1 2 3
る。この観点から考えても、今回のSPPで
「地雷と化学」に関する最先端の知識を
得られたこと、そして参加者と互いに話し
たり、ディスカッションで多角的な視点か
らの考え方を知ることができたのは非常
に有意義であった。
■■■■■
小澤 悠
卒業生
私は今回、昨年とは一味違った視点
でこのSPPに参加することができた。企
画側、プレゼンテイター、司会として、で
ある。昨年は参加者の一員としてだけの
存在だった。が、そこでも十分に収穫は
あった。というのも、その時に笠井教授を
始めとする先生方にいただいた言葉が
私を今回のSPPに誘ったに違いないと確
信しているからだ。「文系、理系等という
枠組みを勝手に作り上げてしまってはい
けない」という言葉だ。
私はこの言葉はまさしくSPPと大阪大学
を繋げたらしめているテーマだと思った。
国際人、地球人を育成しようという、我が
母校:千里国際学園、関西教育機関を
リードする大阪大学がこの一つのテーマ
をもとに繋がっている。この感動を与えて
くれたSPPにお礼がしたいと思い、私は今
回SPPで企画側にまわろうと思ったのだ。
昨年私が受けた印象とはまた格段にクオ
リティの高いものにしようと、信頼の高い
二人(パワーポイント作成者の小林朋世
さん・日英両語通訳担当の水沢丈君)に
協力を求めた。
プレゼンテーションの企画を進めていく
上で「地雷と社会問題」がタイトルであっ
たが、原稿やパワーポイントを作成してい
く中で、皆が特に意識していたわけでも
ないのに、生徒側三人がともに出した最
終的な結論が、「文系、理系の壁をぶち
壊す」というものになってしまった。三人
で協力した上で、教授や私達の学校の
池田先生との議論を重ねる中で、クオリ
ティそれ自体は確実に昨年よりも緻密な
ものになったはずだが、結論は結局昨年
と同じテーマに行き着いてしまった。三人
の結論が自然と繋がり、昨年の経験が活
きていることが嬉しかった。
今回このSPPのクオリティを上げたもの
はディスカッションでもある。これだけ化
学のスペシャリストを集めて、他ではそ
う容易には経験できないであろう実験・
講義を受ける機会を得たにも関わらず、
13
I N T E R C U L T U R E M A Y
私達が昨年一つだけ悔しいと思うことが
あった。それは思いを皆でぶつけ合う時
間が今までなかったことだ。千里国際学
園の生徒は、プレゼンテーション、そし
て、それに対してディスカッションや議論
を通じ、初めてその“力”を発揮する。「意
見、思考はそれらを他人にぶつけること
で始めて“財産”へと変わる。」ということ
を生徒達は認識できているからだ。私達
プレゼンテイターがいくら地雷の深刻さ
を伝えたところで、“知る”だけで終わって
しまったら、そこからの進歩はほとんどな
い。しかしながら、ディスカッションを取り
入れようという池田先生の提案に事は急
に具体化し、ずいぶん喜んだのだが、同
時に不安もあった。私も司会の経験がな
かった上に、プレゼンテーションで何かし
ら参加者に対して刺激の強い“スパイス”
を与えなければ、それに反応してくれる
わけがないからだ。そういった不安も少な
からずあった。しかし実際は、驚くことに、
そのような心配は全く無用。無用どころ
か、参加した生徒達、そして、大阪大学
の先生方や大学生・大学院達からの意
見は溢れ、議論はドンドン広がっていっ
たのだ(意見が言いたいけれどマイクが
まわってこないために椅子の上でイライ
ラしてしまう生徒まで出てきてしまう始末
…!)。
ディスカッションそのものは、「文系、理
系の壁をぶち壊し、真の知識へと行き着
く」ということを最終テーマとして掲げてし
まったせいか、それに対する意見にはほ
とんど反論する者がいなく、「白熱した議
論」とまではいかなかった、という参加者
からの厳しい指摘も受けたが、あのディス
カッションで我が校の“力”を見せつける
ことはできたと思っている。何より皆楽し
そうに活き活ききと話していたことが、私
は嬉しい。今後もSPPが継続して、さらな
る“スパイス”を投入し、「白熱した議論」と
いう最高のグルメを作り出してくれる後輩
達が出てくれることを、もうすぐ卒業してし
まう先輩として、心から願っている。
■■■■■
小林朋世
卒業生
私はSPPを企画し担当していらっしゃっ
た千里国際学園・社会科の池田先生の
指導の下、2日目にプレゼンテーション
をさせて頂く機会を得ました。そのため、
生意気ながら池田先生とご一緒に大阪
14
2 0 0 9
N o . 1 2 3
大学・理学部教授であり、本校と千里国
際学園並びに大阪インターナショナル
スクールの架け橋をして下さった笠井教
授との打ち合わせに出席させて頂きまし
た。文系に進学予定の私達が理学部で
プレゼンテーション、そして生意気なが
ら打ち合わせに出席するのは、嬉しい反
面、最初は戸惑いを感じました。しかし、
教授自身は理学部の教授でありながら仏
教、絵画、三味線、ボクシング…等と幅
広い趣味や教養を持っていらっしゃる方
で、共通の話題が多く打ち合わせの日が
やがて楽しみになってきたのです。
SPPでは去年と同様、地雷をテーマに
2日間取り組んでいきました。メディアの
「地雷」のアプローチは社会的な観点か
ら捉えるものが主流で、科学的なアプ
ローチは珍しいと、個人的には思ったの
ですが、1日目は講義や実験を通し、今
まで知らなかった全く新しい知識を得ま
した。2日目は講義とプレゼンテーション
です。私達のプレゼンテーションは社会
問題を中心のものとし、プレゼンテーショ
ンの準備を進めるにあたって、私はメディ
アの情報源が比較的古く不透明なものが
多いと感じたので、「地雷」に対する世の
中の意識が最近薄れてきているように思
えたのです。「地雷」を知ったことで、意
識し始めること。それが“きっかけ”となり、
参加者が関心を持つこと。それが一番大
切であるのだと考えます。また、「地雷」、
そして、その他の問題に対するアプロー
チは、一方的なものが主流であるとも感
じています。社会問題を考えるような、表
現としての文系の思考、あるいは、SPPの
ように爆発の原理、処理などを考える表
現としての理系の思考…その両方が、地
雷問題以外のその他の多種多様な問題
を考えるにあたって必要であることを実感
しました。「地雷」ひとつをとっても、枝分
かれした問題…人権、経済、環境等が、
周囲に存在するからです。それらの問題
は複雑で、本質を隠しつつあると思いま
す。“地雷という種”から咲かせてしまっ
た“現実と言う名の花”は、簡単に枯らす
ことはできません。それらは複雑に絡まり
合って咲き乱れているからです。これは
他の問題にも言えることでしょう。そのよう
な複雑な問題への解決策を、理系や文
系の思考として区別しないことで、“ひら
めき”を生み出し、“真の知識”を生み出
すのだと、私は考えます。
■■■■■
則次あゆみ
卒業生
今回私は「ファインダー越し」ならぬ「液
晶画面越し」に、撮影隊としてSPPに参加
させて戴きました。これが二回目です。
一回目は、某I先生の口車に乗せられ参
加、乗り切れずに落下、車輪に轢かれ巻
き込まれ、大変な目に遭いました(大変
貴重な経験をしました、とも言います)。
人には、確かに得て不得手があります。
成程、文系理系の融合とは云うものの、
既に凝り固まった私が真正面から突っ込
むのは得策ではないかもしれない。そん
な事を実感したものでした。広い知識を
持とうとする事は、専門を持ってはいけな
い事ではありません。問題は「文系」・「理
系」という“自宅”を持つこと自体ではなく
て、“外出”を一切しない事の方だと私は
思っています。
カメラマンという傍観者でしかない立場
は、そういう意味でも丁度良かったのか
もしれません。何故電球が光るかまでは
解らなくても、プラグをコンセントに差し込
んだからランプが光ったのだという全体
図は何となく把握出来た。そんな具合で
す。
そのうちに、黙っていたって自分が分類
された系統の外の情報が必要になるの
でしょうから、その時その時で観念したり
意地や虚勢を張ってみたりしたってきっ
と遅くはない、だなんて「必殺!モラトリア
ム」の発動を鼬の最後っ屁として逃げ切り
たいと思います。
最後に、毎回大阪大学と千里国際学園
の架け橋となり、皆が自分の上を渡るの
を、四肢を震わせじっと堪えていらっしゃ
る某I先生こと池田先生に、この場を借り
てお礼を申し上げます。
以上 I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
2009 Marist Brothers International School Model
of the United Nations
Mark Avery
SIS English
6 SIS students boarded the bus with
29 OIS students to attend the three day
conference. The topics this year were
Ethnic Minority Rights, E-waste, Food
Shortage, Land Mines and Malaria.
The SIS delegates completed country
presentations, position papers and
resolutions to prepare for the meeting
that was attended by 113 students from
7 schools across Japan. Here are some
comments from students who participated. I asked the students to write
about 100 words but it seems they had
more they wanted to say. I think that
speaks volumes. It certainly makes
me very happy. I hope you can enjoy
reading their reflections on the experience nearly as much as I did. The first
contribution is from Kaya Doi whom I
would like to congratulate on receiving
an “Outstanding Delegate Award”.
◆チリ 土居可弥 高等部3年
My name is Kaya Doi and I represented the Republic of Chile at the
MUN. Together with the other countries from the Western Hemisphere, we
tackled the issue of malaria. When you
think of malaria, what comes to mind
first? Maybe you think of mosquitoes
or imagine a child suffering from a
high fever. If I were to ask this same
question to the people of Togo for example, many would answer, “Malaria
is caused by consuming palm oil,” or
“Ant bites cause the infection.” This
misconception occurs because in many
regions such as Sub-Saharan Africa,
poverty leads to insufficient education. Without education, people lack
the correct information or awareness
needed to even distinguish malaria
from other diseases. In addition, fake
drugs containing even the smallest
amounts of ineffective substances are
contributing to mosquitoes forming
resistances against real
malaria drugs. However,
I find the most shocking
fact of malaria to be this:
1 child dies from malaria
every 30 seconds. As you
can see, there are many
issues that hinder the
eradication of malaria. Nevertheless,
you should know that it is both a preventable and curable disease.
It is true we had to devote a lot of
time and hard work to researching and
debating about serious topics. However, there was a lot more to gain such
as confidence to speak in front of many
people, a sense of accomplishment,
and new friends from other schools.
Ironically, we were also able to see
the weak points of the United Nations
from its opacity to its inability to move
words to action immediately. Despite
this, I feel that the United Nations is
important in the sense that it gives an
opportunity for each country to share
its opinions on global matters and it
remains as one of the few or possibly
only place in the world where each
country is assured of its equal rights.
To be a delegate in such a place requires that person fight for his or her
country’s opinion, as if it were his or
her own. However at the same time,
it is just as necessary for a delegate to
listen intently to other delegates and to
negotiate in a friendly and diplomatic
manner.
MUN is not easy. But because it
took a lot of hard work, my classmates
and I were constantly encouraging and
sympathizing with each other. I really
liked my class and they helped me persevere. I’m glad I took this class and
hope other students will take it too so
they can experience what the MUN has
to offer.
私は12年生の土居可弥です。模擬国
連では、チリ共和国を代表して参加しま
した。西半球の一国として、「マラリア」と
いう問題を与えられました。皆さんはマ
ラリアと聞いたら、何を思い浮かべます
か?きっと蚊や、高熱にもがき苦しむ子
供をイメージするのではないでしょうか。
しかし、地球の反対側のトゴで同じ質問
をしたら、「ヤシ油を口にしたらマラリアに
かかる。」、「アリに噛まれたら発症する病
気だ。」と言う人が大勢いるのです。これ
は、アフリカ大陸を含む多くの地域で、国
の貧困が国民の教育の貧困につながり、
マラリアに対する知識や自覚を低くめて
いるからです。また、有効な成分を少し含
んだ嘘のマラリア薬を、お金のために裏
で作って販売しているせいで、本当のマ
ラリア薬に蚊が慣れてしまい、効果がなく
なるなど、問題点は数え切れません。そ
の中でも私が一番ショックを受けたのは、
30秒に1人の子供が世界のどこかでマ
ラリアにより死亡している事実です。しか
し、知ってほしいことは、マラリアは予防も
治療も可能だということです。
確かに、模擬国連でディベートしあうト
ピックはこのようにとても深刻なものばか
りですが、この授業そして3日間の模擬
国連体験を通して、人前で意見を言う自
信、達成感、そして他校の友達も得ること
ができました。また面白いことに、話し合
うばかりで中中アクションを起こせない、
不透明である、など、国連の欠点もこの
授業を通して見えてきました。でも、やは
り一国一国の意見を述べ合うのは大事だ
し、地球人として保つべき等しい権利は、
国連でしか確認し合えないと私は思いま
15
I N T E R C U L T U R E M A Y
した。そのような場所で大使として国を代表
する人は、国民のことを考えて、まるで自分
のことかのように、一生懸命自国の意見を
積極的に発言しなければならないのです。
でも同時に、大事な友達の話を聞くように、
他国の声にも耳を貸し、親しく接するのも
大使に求められることだと感じました。
模擬国連は内容が大変な分、クラスの皆
と自然と励まし合えます。今回一緒に模擬
国連を受けた仲間は、特に一緒にいて楽し
いメンバーで、頑張る大きな理由の一つに
もなりました。今改めて模擬国連を取って
本当に良かったと思います。この学校にい
る間に、是非一度取ってみてください。
◆クロアチア 山口留以 高等部3年
My name is Rui Yamaguchi and I was
the delegate of Croatia. My bloc was
Europe and our topic for MUN 2009 was
“Ethnic Minority Rights”. Although all
of the topics present intolerable issues
and require prompt action, unlike other
topics, ethnic minority rights is extremely broad, and is violated in every country
in the world. Ethnic minority rights are
not only about genocide and refugees,
but are also about culture and perspective. Because of its vagueness and broadness, this issue is immense and diverse
and often needs to be treated in a “case
by case” way. There is no easy solution
for this issue. However, if we maintain
a consciousness of our responsibility
to “be a global citizen”, I conceive this
would be a huge step forward. By attending the MUN, I studied about Croatia
and ethnic minority rights, and also
about the UN, world affairs and country
relations. A delegate is the representative
of a country. To be a perfect delegate,
you have to know about the world,
therefore to clearly state your country’s
standpoint by analyzing what you have
learned. This was the most difficult part
of MUN for me. Tons of homework,
tough and hard, shocked by how much
I lack vocabulary and a knowledge
of world news… On the other hand, I
gained A LOT and MUN became my
precious experience.
私は今回クロアチア大使を務めた山口留
以です。今年のヨーロッパのトピックは、「少
数民族の権利」でした。MUNで議論された
16
2 0 0 9
N o . 1 2 3
トピックは、どれも全てあってはならない、迅
速な解決策を要するものばかりでした。そ
の中でもこの少数民族の権利はとても広範
で、万国共通な問題であり、どの国でも侵
害されている深刻な問題でした。少数民族
の権利とは、集団虐殺や難民のことだけで
はなく、文化や観点なども含まれます。その
ため、少数民族の権利が侵害されていて
もその数は莫大で、国や地域によって全く
原因も状況も違う「ケース・バイ・ケース」な
問題。この問題に「解決」はないでしょう。し
かし、もし私たちがいつか、「自分は地球市
民」という考えを持つことができるなら、それ
は解決への最も大きな一歩になると私は思
います。今回のMUNでは、クロアチアや少
数民族の権利だけでなく、国連、世界情勢
や国家間関係なども学びました。大使とは
言わば、国の代表です。完璧な大使にな
るためには、世界中のあらゆる問題に対し
ての、自国の立場を分析、理解し明白に言
えなければいけません。私にとって立場を
分析することが最難関でした。宿題大量、
ハード、自分の語彙の少なさ・無知を気づ
かされたMUN。しかし、その分たくさんの
ものを得ることができ、本当に良い経験に
なったと思います。
◆フランス 金崎俊 高等部3年
Shun Kanezaki Delegate: France
Topic: Ethnic Minority Rights
Before taking this course I didn’t have
any information about ethnic minority
rights. As I researched, I found many
current problems which connect to this
topic such as the war in Darfur and the
fighting in Myanmar. On the other hand,
I also found many treaties and documents to protect the ethnic minorities.
I noticed that this whole thing was contradictory because although there are
treaties and documents, the violations of
ethnic minority rights still exist in some
countries. After learning about this reality, I noticed a major difficulty in the UN;
each country has its own opinion which
differs from other countries.
I was lucky to have an opportunity to
go to MUN and actually experience the
difficulties. My operative clause (idea),
which was to encourage nations to provide museums and religious institutions
in their country to preserve history and
culture was struck out. It was opposed
by the delegates of developing countries
who wanted to use the money for people
suffering, not for museums. Everyone
was desperate to protect their own country.
I realized that the UN is a very complicated organization where everybody
seeks a solution to the problem but
nobody wants any hindrance for their
countries. Being a delegate of a country
was a very complex job as well. By experiencing MUN, I noticed that the perfect
UN delegate is the delegate who is able
to “balance” what needs to be done and
what the country can afford. I believe
that is the most valuable factor to play an
active role on an international stage.
MUNという授業を受けるまで私は少数派
民族の人権が何かまったく知りませんでし
た。リサーチをしていくうちに、ダルフール
やミャンマーで起きている紛争なども関連
していることがわかりました。それと同時に
少数派民族の人権を守るためにさまざまな
条約や協定があることも知りました。条約や
協定があるのにも関わらず紛争などが起き
てしまっていることに矛盾を感じました。こ
のような現実を知り、それぞれの国の意見
が食い違う中で国連はとても困難な仕事だ
と思いました。
私は模擬国連という会議に出席し、その
国連のむずかしさを肌で実感でき、とても
幸運だったと思います。私の案が却下され
る経験もしました。その案とは国が少数派
民族のために美術館や修道院を提供すべ
きだというものでした。しかし発展途上国の
代表者は苦しんでいる人々がいるのに美
術館などを作る予算が無いと案に反論しま
した。みんなそれぞれ自分の国を守るのに
必死でした。
私は国連がとても複雑な機関だと感じま
した。みんな問題を解決したいと同時に自
分の国の邪魔になることは拒むからです。
国の代表者になるのも大変な仕事でした。
模擬国連を経験できたことで国を代表する
理想の代表者とはしなければいけないこと
とその国ができることをしっかり理解しその
バランスをたもてる者だとわかりました。そし
てこれこそ国際的な場で活躍するにあたっ
て一番重要な心得だと思います。
◆オーストラリア 水沢丈 高等部3年
I, Jo Mizusawa in SIS grade 12, attended the Marist MUN as the delegate
I N T E R C U L T U R E M A Y
of Australia, and was able to learn many
things there. Firstly, I realized how fortunate we are. My country was in the Asian
region, and the topic there was food
shortage. 1 billion people are suffering
from foods shortage; this was what I discovered first about this topic. Some people may have had arguments with their
parents, for not buying what they want.
But, about 1/7 of the population is suffering from hunger. This, I think, teaches us
how small our problems are.
There is a famous proverb in China
which goes, “Give a man a fish and you
feed him for a day; teach a man to fish
and you feed him for a lifetime.” After
participating in the MUN, I feel I was
able to understand the true meaning of
this. Recently, you can find donation
boxes everywhere but aren’t you putting
your money in the box, simply believing
that this will save “someone’s” life? It’
s true; there are lives that will be saved
from that money. But, this will only help
them for a short period. It is not solving
the fundamental part of the problem.
Also, your money can only save “that
person”. It leaves out the rest. Therefore,
we need to think of a long term solution. One solution I came up with was
to reduce the amount of environmental
destruction. Global warming affects the
farming condition, and has decreased
food production over the past few years.
To stop this, there are simple actions that
we can start such as becoming ecological. For example, we all could reduce the
usage of the car. It is a very small thing
but, if we all do this, it will make a great
effect, and in long term, will save people’
s life.
Lastly, I learned from the MUN that
all problems are connected. Asia’s topic
was food shortage but, Africa had the
land mine issue, and the Middle East
had e-waste. Though these problems
look unrelated, they actually are connected. A land mine victim can not work
because of their injury, and will have to
rely on support, which will lead them to
poverty and food shortage. Like this, all
problems are inextricably linked, and
(★前ページの続き)
make the world as it is now. I thought the
world is like a jigsaw puzzle. Just losing
one piece, just leaving one problem unsolved, leads the rest to collapse. If you
want to complete the puzzle, you will
need to fit as many pieces as possible.
Unfortunately, the UN does not have the
power to solve all the issues. But still, I
believe there are significant reasons for
having the UN. There are things which
only the UN can do. It can see the problems from a third person view point, and
find a fair and effective solution to those
issues…
SIS12年の水沢丈です。今回の『模擬国
連(MUN)』にはオーストラリア連邦の代表と
して参加し、数多くのことを学びました。そ
して、その一つが、私たちがいかに恵まれ
ているかということです。私の担当した国:
オーストラリアは、アジア(・太平洋)地域に
分類されており、この地域の問題は、今回
「食糧不足」でした。現在10億人の人が食
糧不足に苦しんでいる、これは私がこの問
題について調べていて最初に知ったことで
す。この記事を読んでいる人の中には親に
欲しい物を買ってもらえず悩んでいる人も
いるのではないでしょうか。しかし、考えて
みてください、人口の約1/7は、その日食
べる物がなくて困っているのです。いかに
私たちの悩みがちっぽけなものか分かるは
ずです。
さて、中国のこのようなことわざをご存知
ですか。「人に魚を与えたら一日養え、人
に釣りの仕方を教えたら一生養うことができ
る」今回MUNに参加し、この言葉の本当の
意味に気付けたと思います。最近ではコン
ビニやレストラン、あるいは職場等様々な場
所で募金箱を目にしますが、あなたは深く
考えず、“どこかの誰か”を助けられる、とい
う漠然とした感覚でとお金を入れていませ
んか。確かにそのお金によって助かる命は
あるのでしょう。ただ、それらは彼らを一瞬
的に助けるだけであって、根本的な解決に
なっていないのです。 又、あなたが寄付したお金は“その一人”
を助けるだけであって、残りの大多数には
届いていないのです。つまり、何か長期的
な解決策を考える必要があるのです。そ
うして私が考えた長期的な解決策の一つ
は、環境破壊の進行を抑制すること。地球
温暖化により年々農業の環境が悪化し、不
作が続いています。それに対する寄付が
2 0 0 9
N o . 1 2 3
悪いとは言いませんが、もっと簡単に誰で
も始められることがあります。それは、言わ
ば、皆がエコになる、ということ。例えば車
の使用を控えるといったことなどです。これ
は一人一人では小さいが、全ての人が行
えば絶大な効果を発揮し、長期的な意味
で人をも救えるということです。
最後に、私がMUNから教えられたのは、
全ての問題はつながっているということで
す。アジアは食糧問題でしたが、アフリカ
は地雷問題、中東は電気廃棄物問題でし
た。一見まったく関係ないように見えるこれ
らの問題ですが、これらはどこかで関係し
ているのです。たとえば、地雷は踏んでし
まった人の体の一部を奪い、彼らを働けな
くします。その結果彼らは援助に頼るしか
なく、食糧問題に苦しみます。という風に、
複雑ではあるが全ての問題が絡み合い、
現在の世界があるのです。この世界はジグ
ソーパズルに似ていると私は思いました。
一つピースが欠けているだけ、つまり一つ
問題が未解決な状態であるだけで、崩れて
しまいます。もし、そこに描かれた絵を完成
に近付けたいのであれば、より多くのピース
をはめ込む必要があります。しかし、残念な
ことに国連には、これら全てを解決する力
はないのです。それでも国連が存在してい
る意味はあると思います。それは、国連にし
かできないこと、つまり、問題を客観的に捉
え、すべての国に平等且つ有効な解決策
を考えるために…
◆ケニア ジョンストン・タバサ 高等部3年
Delegate: Tabatha Johnston Country:
Kenya
At the MUN, Kenya and other African countries focused on the topic of
landmines. What surprised me about
this topic was the fact that landmines are
buried to maim victims rather than kill
them. By intentionally injuring and not
killing people, a country can hurt another
country’s economy because providing
care and rehabilitation for landmine
victims is an enormous financial burden.
What’s more, if farmers, who are usually
the main victims of landmines, step on a
landmine and become crippled, they will
not be able to work because most of their
work is physical. Overall, a portion of
the work force will decrease and the unemployment rate will increase. This prevents the country from developing and
17
I N T E R C U L T U R E M A Y
keeps it trapped in the current, bleak situation. Personally, I was appalled when I
discovered this. It’s hard to believe that
countries still use inhumane weapons
like landmines. Not only do they hold
a country back from becoming a safe,
stable home for its people, but they are
also very difficult to remove. Demining
is a dangerous, costly process and in the
end landmines can become anyone’s
enemy. Landmines don’t disappear after
a conflict and are a hidden threat for all
the people that live near minefields for
decades to come. Then, why do countries
still use landmines? This is the question
we must address when considering a
solution to this problem. I kept on asking
myself this question during the MUN.
Demining and destroying landmines are
good ways to prevent new landmine casualties but to fully rid the world of landmines we need to focus on why countries
are still producing and burying new landmines. A delegate must be able to focus
on “why”. He/she must be able to look at
the problem from different perspectives
and stay open-minded. By standing in
someone else’s shoes and looking at the
problem from that perspective, he/she
can get closer to finding the cause. In
addition, a UN delegate needs perseverance, passion, and a strong desire to find
a solution and change the world. However, he/she has to be sensible enough to
acknowledge that change won’t occur in
a couple of days. At the MUN many delegates had some of these characteristics.
Though we didn’t find a perfect solution,
we got closer to finding some good solutions. You don’t have to be in the UN and
you don’t have to be powerful to change
the world. You just need some great
ideas and a voice. I learned that there are
so many possible solutions to our problems but we don’t recognize them. If we
think outside-the-box, we might solve
some of these problems. Dare to dream
―you’ll be surprised what you find.
MUNでケニアなどのアフリカの国々は「地
雷」というトピックに焦点を合わせた。このト
ピックで私が驚かされたのは、地雷は人を
殺すためではなく、けがを負わせて体を不
18
2 0 0 9
N o . 1 2 3
自由にさせるために埋められているという
事実。殺すのではなく故意的なけがで、一
つの国が他の国の経済に歯止めをかける
ことができる。被害を受けた国は地雷でけ
がを負った国民の援助やリハビリで莫大な
経済的負担を負わされることになる。その
上、地雷の一番の犠牲者である農民が、
地雷を踏んで体が不自由になれば体力を
使う仕事ができなくなり、全般的に労働者
が減り、失業者が増える。これが国の発展
を妨害し、現在の貧しい状況にするのであ
る。個人的に私はこのことを初めて知った
時ぞっとした。このような残酷な武器を多く
の国がまだ使っているのが信じられない。
地雷はその国民に安全かつ安定した生活
を与えず、しかも除去することは危険で高
価な作業なので非常に困難である。地雷
は敵味方関係なく人の命を奪う。そして人
種や国の争いが終わってもそのまま残り、
地雷地帯の近くに住んでいる人々をずっ
と脅かす。では、世界の国々はなぜ地雷を
使い続けるのだろうか?この質問を頭に入
れながら解決策を求めるべきである。私は
MUNでこの質問の答えを探そうとした。地
雷の除去や破壊で死傷者を減らすことは
できるが、世界から地雷をなくすためには
なぜ国々が地雷を生産して使っているの
かということに集中しなくてはならない。国
連の代表は「なぜ」に着目することができて
問題を様々な観点から見ることができる視
野の広い人でいなくてはならない。他の人
の立場に立ってその人の目線で見ることに
よって問題の原因がわかるようになる。そし
て忍耐強さや情熱を持ち、解決策を見つけ
て世界を変えたいという強い願望も必要で
ある。また、すぐに変化が起こらないことを
認めるほどの賢明さも大切である。MUNで
は多くの代表者がある程度この特色を持っ
ていた。完全な解決策を見つけられなかっ
たが、ふさわしいものに近づいた。国連に
入っていなくても、権力がなくても世界を変
えることはできる。ずばぬけた案とそれを表
現して人々の心に植えつける意欲さえあれ
ばよし!私はこのMUNで世界のすべての
問題にはたくさんの解決策があることに気
付き、並外れた発想をいかせたら解決の道
につながると思うようになった。想像をふく
らませたら…自分にできることは無限大★
◆ヨルダン 林ちさと 高等部2年
Chisato Hayashi – Jordan
The Bloc Region Topic for the Middle
East was E-waste (electronic waste).
Compared to the other topics, it is a new
issue caused by the current electronic
age. Used electronics, especially computers which contain highly toxic chemicals are shipped to developing countries.
Most e-waste destinations do not have
the proper means to safely dispose of
these electronics which are supposed to
be carefully taken apart and recycled.
They end up incinerated or dumped into
landfills. One article said that “21st Century electronics are being handled in a
15th Century manner”. By attending the
MUN I learned that all countries have
different systems, beliefs and priorities. These diverse beliefs raise the need
to consider an issue from all angles. I
had the impression that “debate” was
something that aims to find gaps in an
opponent’s opinion and win over them.
However, I found through the MUN that
in places such as the UN and governments where representatives get together
to discuss an issue, it is important to not
criticize other opinions but find a way to
improve it to work towards a fair and effective solution.
中東のトピックは現代社会が生み出した
「電化ゴミ(E-waste)」の問題でした。本来
なら細かく分解されリサイクルされるはずの
危険な物質を含む電化ゴミが、リサイクル
に必要な技術や施設が整っていない発展
途上国に輸出され土地や周辺の人々に悪
影響を及ぼしていることが大きく取り上げら
れました。100国以上の“代表”が集まり皆
各国の立場でディベートを進めていくなか
で、やはり各国の価値観やシステムは様々
であり、どの国も納得いく解決策を考えるの
はほとんど不可能だということがよくわかり
ました。私の中でディベートは他の立場の
主張に突っ込み相手に勝つことが目標だと
思っていました。しかし、国連や政府などが
できるだけ平等で有効的な結論を出すた
めには、お互いを批判するのではなく、ど
うすれば相手の案に自分のアイデアを取り
入れることができるか、どうすれば解決策を
よりよくできるかなどを第一に考えるべきだ
と思いました。
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
平和と教育・2~紛争解決
野島大輔
前号にて世界各地の「紛争解決の教育
(CR)」についてご紹介させていただきまし
たが、今回は海外の学生たちが、実際には
どのように課題に取り組んでいるのか、とい
う点についてお伝えさせていただきます。
ピースワーカーとして平和の実現のため
に働く専門家の養成を目的とする欧州平
和大学(EPU)では、多くの授業で実際の
紛争の解決案が求められます。例えば、
「ソマリアの紛争の解決案をグループで出
しなさい」「自分の所属する社会を少しでも
より平和的にする案を考え、実践上の問題
点に対処しなさい」のような課題がグループ
に与えられます。
現地から来ている学生たちからその実情
や深刻性が伝えられる傍ら、他の学生た
ちからは「岡目八目」の立場から様々な見
解が相互に出し合われ、それらが次第に
組み合わせられていきます。すると、多くの
「内戦」が一見、民族対立や宗教対立のよ
うに見えても、実際にはほとんどが国内外
の諸勢力の利害が複雑に絡み合う「”国際
的な”内戦」であることが見えてきます。更
にディスカッションが進むと、表面的には石
油やダイヤモンドの争奪と見える紛争が、
一般市民にとって毎日の生活により大切
な「水資源」や、男性がものごとを支配する
「家父長制」の文化がもっと深いところで根
を張っていることが浮かび上がってきます。
紛争解決理論を学ぶトランセンド平和大
学(Transcend Peace University)のオンラ
イン上級コースでは、いきなり「イラク戦争
の解決案を示しなさい」というとびきりの大
紛争解決ワークの出発点では、当事者
たちの目指すゴール(目的)がどのようなも
のか、それらが正統性を持つ(国際法上、
問題のない内容と方法である)目的のもの
であるかどうかをまず調べていきます。する
と日本のメディアからは、北朝鮮の政府が
いったい何を求めているのか、強引と映る
数々の行動の目的はいったい何なのか、
がそもそもあまり伝えられていないことに気
づかされます。北朝鮮の政府の側から見
ると、日本や米国の政府による行為が逆に
「脅威」と映っていることにも注意が必要で
す。(例えば、前回2006年のミサイル発射
事件の直前には、日・米らの同盟諸国の
艦隊がミサイル演習を含む大規模な合同
の洋上演習を行っていましたが、日本国内
ではあまり大きく報じられてはいませんでし
た。)日本による過去の植民地支配や、朝
鮮戦争での米軍の所業を巡っても、双方の
認識にはまだまだ大きな格差があります。
この手の情報については、海外の教授や
学生たちの方がむしろよく知っていたり、気
づいていたりすることがあります。
さらにリサーチの範囲を広げてみると、北
朝鮮国内のジャーナリストとコンタクトを取
り、送られてくる写真を集めて日本で発刊し
ているジャーナリストがあります。極度の物
資欠乏のため、闇市場が次第に当局の承
認を受けるなどして市民経済の動きが始ま
り、国の将来を案じて民主主義的な体制を
求める人々が少しずつ現われ始めていると
のことです。こういった情報に接すると、両
国の国民同士がこれ以上傷つけあうことに
はますます意味がなくなってきます。本稿
執筆現在では、再度の「ミサイル発射」事件
きな課題が、われわれ受講生のグループ
に与えられました。学生たちは非常にたく
さんの紛争当事者どうしのすべての組み合
わせについてひとつひとつ丁寧に分析しな
がら、それらの核となるコンフリクトを発見し
て、その解決案を優先的に考え出していき
ます。
では日本に関係する紛争に、紛争解決
の理論をあてはめると、物事はどのように捉
えられるのでしょうか。例えば、日本政府と
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の政
府との間の紛争については、他の地域から
来ている教授や学生たちから見るとどう見
えるのか、私にとっては新鮮な関心でした。
について盛んに報道されていますが、これ
らの事件のたびに日本国内の民族学校に
通う子どもたちが暴力の被害を受けている
現状についても、意識が払われなければな
りません
紛争の根本的な解決のためには、やは
りトータルな「和解」が必要です。和解につ
いては、「ホー・ポノポノ」という太平洋諸島
地域の伝統的な知恵から応用された優れ
た方法があり、これは単に言葉での謝罪や
賠償金の支払いという次元を超えて、被害
者・加害者の間の、謝罪、赦し、癒し、清
算、そして双方の犠牲者に共に詫びなが
ら共通の未来を共同で建設する、…という
社会科
<グループでの課題検討の様子>
<紛争解決の理論を説明するEPUの学生>
すべてのプロセスを含む、積極的・総合的
な手法です。このプロセスには、中立的な
第三者による仲介や調停があった方がい
いかもしれません。いわゆる「拉致」被害者
の捜索についても、例えば政府でなく赤十
字やNGOら第三者の力を借りるのも一案
でしょう。北東アジア全体での定期的な安
全保障会議の開催や、軍縮交渉の必要性
も、紛争の構造を変えていくために意味の
ある提案の例と思われます。
海外での平和教育ではこのように、一般
市民や学生が力を合わせ、実際の紛争に
有効な直接の提案をどんどん創り上げて、
政府や国際関係を下から動かし平和的な
構造を築いていくための実践的なトレーニ
ングが進められています。これは、国家エ
リート養成のための「パワー」中心の国際
政治の理論に基づく従来の国際関係の教
育とは根本から異なる考えに基づいていま
す。世界中に数万人の平和ワーカーを養
成し、世界の様々な紛争を一般市民の立
場から直接に解決していく、という壮大なプ
ランが、次第に実現の段階に入ってきてい
るのです。
この4月より学園に復職させていただいて
おります。休職期間中に学ばせていただく
ことのできたことがらを、教室で精一杯に還
元いたしますので、今後ともよろしくお願い
いたします。
19
I N T E R C U L T U R E M A Y
2 0 0 9
N o . 1 2 3
ボランティア・育成教室に参加して
上原千紗
10年生の冬学期に受けた保健Ⅰの授
業。思えば、ここが今で言う、私のスター
ト地点だったのだろう。
この授業では、1つのテーマについてレ
ポートを書き、プレゼンをするという課題
がある。それのテーマ決めのとき、以前
先生が知的障がい者の人権問題につい
ておっしゃっていて、非常に興味を持っ
たことを覚えていたので、私は即それに
決めた。授業内容の大半は性について
で、DVやセクシャルマイノリティーなど性
に関してのテーマに決めた人が多かった
中、私が何故そのテーマを選んだのかと
いう理由は、実は私の妹にある。
彼女は軽度の自閉症だ。自閉症とは、
先天性の知的障がいの一つで、症状は
一人ひとりの障がいの重さによって異な
るが、多少の苦労をしなくてはいけない
点では皆同じだ。知的障がい者の人権
問題は、これからの妹にとって大きく関係
していく問題で、彼女が私の家族である
だけに、私はそれについてしっかり知っ
ておきたいと思ったのだ。
テーマ決定後、どんどん知的障がい者
の人権問題について調べていくうちに、
今まで考えてもみなかったような残酷な
実例をたくさん見つけた。そして、その中
の1つである「野田事件」に、私は大きな
ショックを受けたので、紹介する。この事
件は、1976年に起きた謎の幼女殺害事
件に対し、警察側が「変質者による犯行」
と判断し、その犯行現場の近所に住んで
いた知的障がい者の青年(事件当時)を
疑い、強制的に捜査を行い、確定的な証
拠もあまりないにも関わらず逮捕したとい
う事件だ。しかし、その数十年後、この事
件の最大の物証とされていた物が、実は
警察側で捏造されていたということが判
明したという。世の中の「正義の味方」的
な存在である警察が、このように非人間
的で正義とはかけ離れた、最大限に障が
い者を見下したような行いをしたという事
実に、私は激怒した。この青年がもし私
次のステップ・「実行する」に進みたいと
思った。このような人権問題への最善の
対策は、それについて「知る」こと、そし
て、理解することだということを、リサーチ
して分かった。しかし、このテーマは私
にとってあまりにも身近だということもあっ
て、障がいをもつ人をもっともっと知り、
理解をより深めたくなり、「こんなにも障が
い者の人権問題が社会に理解されてい
ないことを知った今、これは行動に移さ
ざるを得ない!!」と決心した。そこで、
ちょうど目に付いたのが、SHRで配られ
た「育成教室・春の育成」の広告だ。これ
は、吹田市の福祉総合会館にて行われ
る、障がいをもった小学校1年生から高校
3年生の子供たちと、一対一で一日のプ
ログラムの中で過ごすというボランティア
活動だ。今の私にとって絶妙なタイミング
だ!!と、思い立ったが吉日、すぐに連
絡を取り、まずは3月12日に行われた「ボ
ランティア講習会」という説明会に参加す
ることを決定した。
この講習会では、実際に重度の自閉症
のお子さんをお持ちの保護者の方から、
障がいを持つ子とはどのような子かとい
うことから始め、初めて育成教室にてボ
ランティアをするにあたってのアドバイス
など、貴重なお話を頂いた。そのアドバ
イスとは、主にこのようなものだ:「常に配
慮する」「対等目線で話す(障がい者と接
するのと、子供と接するのとは違う)」「そ
の子の出来ることを見極める(何でもかん
でもやらない)」。聞いていてふと思った
のが、「これ、結構私が無意識的に妹に
やっていたことなんじゃないか?」というこ
とだった。今まで、妹と接する時、健常者
とは違う接し方をしようなどと特別に意識
してなどいなかったが、実は特別に意識
する前に、自然にしていたのだと、私はこ
のとき初めて気付いた。私は妹を子供扱
いしないし、彼女の出来ること、出来ない
ことをしっかり了解している。これは姉の
立場としては当たり前のことなのかもしれ
ないが、まさかこんなにも日常的にやっ
てきたことが違う場で生かされることにな
スでやっていけばいいよ」「とにかく楽し
んでやることが大事」と、これもまた貴重
なアドバイスを頂いた。
そして3月29日。春の育成にてボラン
ティアをする日がやってきた。その日担
当する子とは、当日初めて知らされて面
会するので、前の日の晩、いったいどん
な子なんだろう・・・?と極度に緊張半分、
楽しみ半分で、なかなか寝付けなかっ
た。まず、子供達がやってくる前に、ボラ
ンティアさんのミーティングがあり、一日
の流れや、担当の子供を確認した。私の
担当する子は、水頭症の9歳の男の子、
たっちゃんだった。このミーティングにて、
担当の子のインフォメーションが記載さ
れているプリントが配られるのだが、そこ
には「Q:食事・トイレに介助が必要です
か?→はい」「Q:発作などありますか?
→寝起きに軽い発作があります」「この体
勢だと危険なので、この体勢に保つ」な
ど書かれていて、私のこれまでの緊張・
楽しみの気持ちが一変して、緊張・不安
になったのが分かった。正直、私は、以
前に「育成に来るのは知的に障がいのあ
る子ばかりだ」と聞いていたのでそのつ
もりでいたのだ。実際、子供達が来る時
間になって周りを見渡してみると、ほぼ
全員が知的障がい(多くは自閉症)の子
達だった。更に、たっちゃんといざ面会
してみて、想像していたよりも遥かに大
変そうな子だったことに面食らった。大き
な車椅子に、9歳には見えない赤ちゃん
のような体がすっぽり据わっていて、(こ
の日はいつもより興奮していたらしい)無
表情で「あーー!」や「うーー!」を連発
し、車椅子を降りたとたん、床の上をしき
りに激しい寝返りをうったり、這ったりして
動き回っている。床の上に座ると後ろに
倒れて頭を打ちかねないので、私は常
に後ろに回って支えていなければいけ
なかった。このように重度の身体・知的
障がいをもった、表情も言葉もない子供
と接するのは初めてだったので、私はこ
の時点で、「どうしよう・・・どう接したらい
いんだろう・・・この子と一日無事に過ご
の妹だったら・・・と考えたら、益々当時の
警察を許せない。
こうして障がい者の人権問題について
保健Ⅰを通して「知る」ことが出来、私は
るとは思ってもみなかった。また、二人の
先輩のボランティアさんにもお会いする
機会もあった。二人ともとても感じのよい
方々で、「焦らず、その子その子のペー
せるかな・・・」と、たっちゃんを目の当た
りにして、戸惑い、早くも自信をなくしか
けていた。話しかけても返事の出来ない
彼と、いったいどうやってコミュニケートす
高等部2年
20
I N T E R C U L T U R E M A Y
ればいいんだろう?しかし、他の先輩ボ
ランティアさん方々が、たっちゃんの様子
を見に来ては、笑顔で「(なでなでしなが
ら)たっちゃ~ん!おはよう!」「たっちゃ
ん久しぶりやなー!」などと声をかけたり
しているのを見て、「私もちゃんと見習わ
なきゃ!!」と気持ちを改めて、たっちゃ
んに、「たっちゃんこんにちは!一日よろし
くね!」と、小さな小さな手を握って、声を
かけた。このとき、私は、問いに対しての
答えが無いからといってコミュニケーショ
ンが全く取れない訳ではないのだ、と実
感した。大事なことは、(特にたっちゃん
の場合は)たとえ言葉が分からなくても、
気持ちなら何らかの形で分かってくれる
と信じて、気持ちをしっかり伝える事なの
だ。
それぞれの担当の子供達と面会後、み
んなが集まって朝の会。ここでは、子供
達の出席をとって、育成教室恒例の歌を
歌う。周りを見ると、みんな本当に様々な
行動をしていた。歌うのが大好きで飛び
跳ねながら歌う男の子、皆の歌声が嫌で
耳をふさぐ女の子・・・。たっちゃんは、朝
の会中ずっと床で寝そべった体勢でいた
が、目を見開いてじっと歌を聞いていた
ように見えた。
朝の会の後は、皆で近所の公園に遊
びに行くプログラムだ。たっちゃんは身体
障がいがあるので、上着や靴を着せるだ
けで、一苦労だった。袖を通そうにも、腕
が曲がったままで、なかなか着替えが終
わったころには私は軽く汗ばんでいた。
こうして最終的にはなんとか車椅子に乗
ることが出来、公園に出発!私は移動中
もしきりにたっちゃんに、「今から公園行く
よ!」「お散歩しようね!」などと声をかけ
ていたが、いざ公園に着いたとたん、彼
は寝てしまった(爆睡!!)。先ほど興奮
して元気に動き回って、体力があまりな
いため、疲れてしまったのだろう。その後
公園にいる時、寝起きを繰り返していた
が、やはり疲労に負けてしまったのか、ほ
とんどの時間を寝てすごした。周りの子供
達も、朝の会同様、走り回ったり、お気に
入りの場所でじっとしゃがんでいたり、講
習会でボランティアさんがおっしゃってい
た通り、それぞれのペースですごしてい
た。また、おきたときは、落ち葉が好きだ
と聞いていたので、落ち葉を潰して粉々
にするのを見せると、興味津々で、じっと
見つめていた。その後、「たっちゃんの好
きなものはなんだろう?どんなことに興味
を持ってくれるだろう・・・シャボン玉とか
好きかな?」と考え、「たっちゃん、見て見
てー!」とシャボン玉を吹いてあげたら、
じっと見つめてくれたので、私は心から嬉
しく思い、楽しかった。講習会にて、「楽し
んでやることが大事」とアドバイスを頂い
たが、それがようやく理解できた瞬間だっ
たと思う。また、このとき、ついさっきまで
抱えていた緊張と不安がどこかに消え
去っていたことにも気付いた。
帰ったらお弁当の時間だが、よほど疲
れていたのか、たっちゃんはまだ寝てい
た。あまりにも気持ちよさそうに寝ている
ので、かわいそうだったが、このままおこ
さないと寝起きに発作がある場合がある
ので、ご飯が食べられなくなってしまうこ
とから、「たっちゃーーん!」と揺り起こし
た(幸い発作は起きなかった)。たっちゃ
んのお弁当は、普通のご飯を食べること
が困難な彼向けの、ご飯やおかずから、
お茶まで、とろみがついたものだった。
それを、小さなスプーンで少しずつ口に
持っていって食べさせるのは、大幅に時
間がかかった。これがあまりに大変で、私
には自分のお弁当を食べる暇がまった
くなかったのだが、先輩のボランティアさ
んが、「大変やろ、私が変わるからお昼
食べ」と親切に手伝ってくださった。その
上、この日はたっちゃんはなかなか食べ
てくれず、口に含んでは出すという行為
を繰り返していた。どうやったら食べてく
れるかな・・・ご飯とお肉一緒にあげたら
食べてくれるかな・・・と考え、色々試して
みたが、結局あまり食べてはくれなかっ
た。また、食べることが嫌だったのか、
「あーー」とうなり、手足をバタバタさせて
暴れたりして、落ち着かせるのも一苦労
だった。落ち着かせるため、私は、周りの
様子を見に来てくれたボランティアさんた
ちと一緒に「たっちゃん、大丈夫だよ」と
何度も手を握って言い聞かせた。何とか
落ち着いた後、また運動したあとの疲れ
が出てきて、たっちゃんは熟睡してしまっ
た。
お昼ごはんのあとはお昼休みなのだ
が、その間中たっちゃんはずっとそのま
ま寝ていた。すると、小学5年生の知的障
がいのある女の子(ちいちゃん)が、スイッ
チを押したら童謡が流れる玩具を片手に
近づいてきて、スイッチを連打しながら、
「ぞうさん!ぞうさん!せーの、はい!」と
2 0 0 9
N o . 1 2 3
私に手のマイクを向けてきた。私は、いき
なりで多少驚きはしたものの、ぞうさんの
歌を歌ってあげた。すると、ちいちゃんは
私の美声(?!)を何故か大層気に入っ
たらしく、「きゃはははは!もう一回!
せーの!」と有頂天になってまたマイクを
向けてきた。私はその後のたっちゃんの
寝ていた1時間ほど、ちいちゃんとぞうさ
んの歌を歌って過ごしたのだったが、そ
のときのちいちゃんの嬉しそうな顔を今で
も忘れられない。私自身も、最初こそびっ
くりしたものの、やがてちいちゃんが嬉し
そうなのを見ていて、こっちまで嬉しくな
り、心から楽しんでいた。「とにかくたのし
んでやることが大事」・・・このアドバイスの
意味が理解できたもう1つの瞬間だった。
お昼休みの後は、終わりの会。10時か
ら4時までという長時間のプログラムのは
ずなのに、終わりが近づいてみると、一
日が本当にあっというまのように感じた。
終わりの会では、朝の会と同じようにみん
なで集まって、出席をとり、歌を歌って解
散。たっちゃんは、このときも半分眠って
いて、お疲れの様子だった。お別れのと
き、私は、たっちゃんを今日担当したこと
で、1つの私の中の変化に気付いた。私
は、ボランティアの最初の方、しきりに、
「私はどうすればいいのだろう?」「私は
この子と上手く接していけるか?」と、主
語が「私」の心配ばかりしていた。しかし、
後の方になってみると、やがてその心配
は、「この子はどうすればできるだろう?」
「この子はどう思っているのだろう?」と、
主語が「たっちゃん」あるいは「ちいちゃ
ん」の心配と化していた。ここまで心配す
るようになるほどかわいい障がいのある
子供達と親しくなれて、私の中の彼らに
対する理解は更に、今までの2,3倍は深
まったと思う。また、育成教室に参加した
ことで、将来知的障がいの子供に関わっ
ていく仕事をしたいという思いも同じくら
い強まった。育成教室は、土曜日にも開
かれているので、これから毎週通って、
知的障がいのある子供たち向けにボラン
ティアをし、更にこの理解を深めていきた
いと思っている。このような貴重な機会に
恵まれたことを、私は心から感謝してい
る。これからも将来のため、ボランティアを
頑張っていこうとおもいます!
21
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
学年だより
ができるような前向きな挑戦をしていきま
す。どうぞよろしくお願いします。そしてこ
の珍道中に彩(いろどり)を添えるべく、1
組には4月から鰐淵寛子(わにぶちひろ
こ)さんが編入してくれました。インドネシ
アはジャカルタ日本人学校からの帰国
生。バスケットボールが得意な、明るくて
しっかりした女の子です。
新年度に入ってからのご報告を少し。4
月1日に行われた入学式終了後、新8年
生は「ぴっかぴかの新7年生」を1時間ほ
どお預かりして、校内案内ツアーと歓迎
会を主催しました。校内ツアーについて
は前年度末に学年全員で準備をしまし
た。歓迎会は十数人の有志からなる運営
委員たちが、春休み中の事前準備から
当日の進行まで協力して自分たちでこな
しました。運営委員たちはそれぞれに自
分たちの役割をしっかりと勤め上げ、他
の8年生も皆、緊張している7年生(ほん
の1年前の自分たち!)の世話をかいが
いしく焼いていました。そう言えば「歓迎
の言葉」を担当してくれた獅子倉華奈さ
んと濱田紘行くんは、私に指示されてい
たわけでもないのに、スピーチの中で「5
つのリスペクト」に触れていました。「5つ
のリスペクト」に触れずして千里国際学園
を語ることは出来ないということを、1年間
ですでに身にしみているのだなあとうれし
く思った瞬間でした。
話が少しわき道に逸れますが、私は高
校1年生の入門期の古典を教えるとき、1
時間目に必ず言うことがあります。「古典
は自分には関係のない昔の話だと思っ
ている人がいるかもしれないけれど、皆さ
んのお父さんとお母さんにはそれぞれま
た必ずお父さんとお母さんがいるよね。
そんな風にどんどん歴史をさかのぼって
綿々と皆さんの先祖が存在します。だか
ら、江戸時代にも鎌倉時代にも平安時代
にも必ずあなたと血のつながっている人
がいたはず。関係のない話ではないんだ
よ」と。今年もその話をしたのですが、同
時に心の中で自分にひとりごちていまし
た。〈しかしすごいよな。考えてみれば自
分からわずか10代さかのぼれば、自分と
血のつながっている先祖が1,000人を超
える計算になる。20代、30代とさかのぼれ
9-2 HR teacher, English
ば自分と血のつながっている人間の数は
膨大になる。その誰一人、たった一人で
も欠けていたら今の自分は存在しなかっ
たのだから、ここに自分がいること自体、
Starting on a personal note, I’d like
to say how happy I am to have joined
this grade and how much I am looking
forward to working with all the grade 9
●中等部1年生(7年生) 新7年生をどうぞよろしく
水口 香
1組担任、英語科
新7年生は4月1日、無事入学式を済ま
せ、新生活をスタートさせました。桜が咲
き、爽やかな風が春の到来をつげる中、
待ちに待った新生活が始まりました。新
入生は心を弾ませながら学校に通ってい
ます。どれもこれもが初めてで、とにかく
必死にがんばっています。
ありがたいことに頼もしい上級生が新入
生のお世話をしてくれています。中等部
生徒会は入学式に向けて、玄関に歓迎
のデコレーションを施してくれました。入
学式の後、8年生は校内ツアーと交流会
を開いてくれました。いろいろな出し物を
用意してくれ、とても楽しい時間を過ごす
ことができました。第二週目からは中等部
生徒議会に参加し始め、いよいよ中等部
の一員として活動を始めました。またジョ
イントアッセンブリ(SIS・OIS合同の朝会)
では、O I Sの生徒と挨拶をしました。依
然、緊張が絶えることがありませんが、一
つ一つのことを丁寧に取り組み、早く学
校に慣れるよう、精一杯がんばっていま
す。
5月の学園祭や7月のキャンプでは、
またいろいろと上級生のお世話になりま
す。新7年生をどうぞよろしくお願いいた
します。
●中等部2年生(8年生) 成功より成長を!
見島直子
1組担任、国語科
入学してきたのがつい昨日のように思
われる彼/彼女らも、早8年生になりまし
た。ついでに担任団も3人揃って8年に進
級できました。めでたしめでたし! というわけで、今年も話題満載の楽しい
珍道中が続きそうな予感。あっちですっ
転び、こっちでひっくり返り、ひっくり返り
ついでに道端の花をひと摘み。時には皆
が一丸となって、また時には一人ひとり
がじっくりと、多くの経験を通して貪欲に
学んで行きたいと思います。うまくいくこと
(成功)だけを目指して臆病になるより、
たとえ失敗してもそこから学ぶ(成長)こと
22
N o . 1 2 2
とてつもなく奇跡的で、本当に「自分を
大切に」だよなあ、その奇跡にこたえるよ
うにもっと前向きにきちんと生きなきゃな
あ〉、と…。「自分を大切に」は自分を励ま
す言葉でもあるのですね!
もうひとつわき道に逸れることをお許し
いただくと、最近のオバマ大統領の言葉
の中で印象に残ったものがあります。そ
れは、「自分の利益ばかり考えている人
は、結局のところ退屈する。自分にしか
関心が持てなければ、自分の世界は限
られた小さなものになってしまう」、だから
「社会のために働くこと、他の人の役に立
つことほど気高くすばらしいことはない」
と。この発言は、アメリカ大統領という激
務に就いたことに対するコメントの一環で
したが、これをわれらが「5つのリスペクト」
に置き換えてみると、「自分を大切にする
こと」が自分のことや自分の利益だけを考
えることを意味せず、「自分を大切にする
こと」と「他人を大切にすること」は分かち
がたく表裏一体になっている、と読み替
えられはしないでしょうか。私たちは他人
に承認してもらうことで、自分の存在意義
を確認するはずです。他人を認め、他人
に認められることが、自分を認めることな
のです。他人との関係の中でしか私たち
は自分の存在意義を認められないし、ま
た自分を成長させられないとも言えます。
クラス替えをした8年生が、新しいクラス
集団の中で自分の新しい役割を見つけ
て他の人のために働いたり、新しいクラス
メートとの交流の中で自分の今まで気づ
かなかった面を発見したりしていくことを
願います。
「自分を大切にすること」と「他人を大切
にすること」が同時に行われるような、つ
まり「相手を認め、大切にすること」が「自
分を認め、大切にすること」となるような人
間関係を、私たち担任団を含めた67名
全員で築けるといいなあ、と思っていま
す。恐れずに挑戦しましょう。成功より成
長だ!えい、えい、おー。
●中等部3年生(9年生) Taking Responsibility
Frances Namba
I N T E R C U L T U R E M A R C H
students and parents this year.
We have a busy time ahead of us;
there are the usual events such as the
School Festival and Sports Day, but
we also have grade 9 special events
such as the Australian home stay
programme, the overnight school
trip in the fall and of course graduation next March. These events will
require teachers, students and parents
to all work together and I hope we can
make this a memorable and enjoyable
year for everyone.
It’s good to see that most students
have settled smoothly and comfortably into their new homerooms and
schedules. One of the main comments
I hear from students is that the workload in grade 9 is much heavier than
before. This being the case, it is important to learn to manage your time
wisely. Get into a routine of studying regularly ? plan your homework
schedule carefully and don’t leave it
all to the last minute.
Grade 9 also brings with it a little
more freedom and responsibility than
in grades 7 and 8. Students no longer
have afternoon homeroom and don't
have to get a pass from their homeroom teacher to study in the library
after school. Being at the top if middle school means that it’s time to take
on the responsibility of becoming role
models for the younger students in
OIS and SIS and to show them how
well SIS students can deal with the
responsibilities of thinking for themselves.
One thing I have noticed so far is
how students in our grade seem to
be very attached to their cell phones.
As you may know, more and more
schools around Japan and abroad
are stopping students from bringing
phones to school. Because SIS encourages students to be responsible
for their own actions and to demonstrate an understanding of the five
respects, our students can use their
phones in school. However, it is very
important to think carefully about
when is a suitable time for this and
when it will be distracting or even rude
to others. I hope the grade 9 students
will show us teachers that they can be
depended on to use their phones wisely
and appropriately.
Finally, I’d like to encourage all the
students to make the most of this year;
to experience as many new things as
possible, to join a variety of clubs and
activities and to take on some of the
many jobs that will be available in
homeroom. Working with and for others will help ensure a satisfying and
fulfilling year for us all.
●高等部1年生(10年生) いい加減のすすめ
中村亮介
1組担任、社会科 新入生の皆さん、SISへようこそ!新し
い環境で、色々な事にチャレンジしようと
意気込んでいる人もいると思います。人
間って、環境の変化があると精神的な部
分まで変化が出てくるものですよね。
かつての自分も、中高一貫の私立の
学校の高校から入学した者の一人でし
た。自分の中学校からは初めての入学生
だったので、同じ中学出身の先輩も同級
生もいませんでした。意気込んで入って
みたら、今までの中学とは全然違ってい
たので色々な意味でショックを受けたの
を覚えています。先日物置から高校時代
の成績表が出てきたので懐かしく見てい
たら、高校1年生の時の1学期の欠席が
10日以上あったのを発見しました(自分
にとっては多かったのですが)入学当初
は慣れていなかったんだなあ、と思いま
した。でも、高校の卒業の時は先生や同
級生、後輩達に中学からいたような錯覚
を覚えるほど馴染んでいたといわれまし
た。
何が自分を変えたのでしょうか?たぶ
ん、学校で好きな事を見つけたからだ、と
思います。勉強も大切ですが(教師なっ
たので一応この事も言わないといけない
と思いますので…。)クラブ活動や委員会
活動に燃えていたのを覚えています。そ
こで知り合った、同級生や先輩達との交
流が楽しくて学校に行く事が楽しくなって
いったのだと思います。
それともう一つ大切な事は「しんどくて
2 0 0 9
N o . 1 2 2
もいいから取り合えす、行ってみる」と言
う事を実践したからだと思います。行かな
かったり、やらなかったりしたらそのままの
しんどい状態が続くだけです。行動として
は0%です。しんどくても、面倒くさくても、
それでも取り合えす、何にかやってみる、
動いてみる事を実践しました。それは、完
璧(100%)を求める事とは反対の事だっ
たのです。「まあ、とりあえずやってみる
か」的な軽い感じで・・・。
人はどうしても何か事を行おうとする時
に「完璧」を求めようとします。それはそ
れで大切な事ですが、でも完璧でなけれ
ば全て今までやったことが「0」になるかと
言うとそうではないのです。その事に高
校1年生の自分は気がついたのでした。
「70-80点でもいいじゃないか、或いは
それ以下でも…。」って、悪くても何もしな
いで「0」になるよりは、何か行動を起こし
てやってみた結果がダメで失敗した事で
も、自分は失敗したと言う事実や体験が
残ると思ったのです。そしたら、次からは
その失敗を繰り返さないための別の方法
を考えられる。そういう風に発想を変えて
みました。気分が楽になりました。
SISで新しい歩み出しをした人たち、皆
さんに言いたいのは「心の肩の力を抜
いて、リラックスして物事を見て欲しい」と
言う事です。今までの学校や生活環境
と全く違う環境がここにはあるかもしれま
せん。しかし、心の筋肉も身体の筋肉も
緊張しっぱなしだと、いつか硬い「こり」に
なってしまいますよ。そうすると、しんどく
なってしまうんですよね。「いい加減」と言
うのは適度な緊張と弛緩を持ち合わせる
ことだと思っています。力まず、でも力を
抜きすぎずに。「いい加減」の状態に心も
身体もしておけるといいと思います。これ
からの学校生活、更にその先に続く人生
は長いのですがから。
●高等部2年生(11年生)
全担任より
強さの源
学校に来たある卒業生と、SISの卒業
生の強さの源はなんだろうという話になり
ました。卒業生たちは大学や社会のいろ
んなところで、ずいぶん目立って活躍し
ているようなのです。それは英語ができ
るから?個性が強いから?でもそれだけ
じゃないような・・・。それは、どこに行って
も、自分で考えて自分で行動できるから
23
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
ではないかという話になりました。誰かに
指示されるのを待ってそれから行動する
のではなく、自分で考え判断して行動で
きる「個人たち」なのです。さらにすごい
のは、そんな独立した力強い「個人たち」
が、ある時ある目的に向かって力を合わ
せ突き進み、予想を超えたすごいものを
作り上げてしまうことです。SIS時代にそ
んな「経験」をいっぱいしているからなの
ではないか。そう、その「経験」こそ、みん
なが楽しみにしている学園祭やスポーツ
デイ、学年旅行そして生徒会など学校の
いろいろな活動なのでしょう。
さあ11年。卒業まで2年。 前から言っ
ていた「大事な1年」が始まります。 Ready?! Go! (1組 田中 守)
オーダーメイド
新しい学年がはじまりましたね。学年が
いません。まだやりたいことが見つかって
いない人にはしんどい制度なんじゃない
かなぁ、と心配になることがあります。み
なさんはオーダーメイドで服をつくったこ
とがありますか?私は一度だけ、シャツを
作ったことがあります。どんな形どんな色
がいいかなぁ、と選び、どんなサイズがい
いいかなぁと、自分を見つめる。できた服
を着て気に入らなければ、次の参考にな
るし、いったん作った服が窮屈ならば、
サイズをかえればいい。手間はかかるけ
ど、なかなかいいものです。直接伝える
機会をも逃してしまったけれど、私が編入
生にお話して伝えたかったこと、それは
SISはオーダーメイドの学校だよということ
です。学期完結制がまさにその象徴だと
思います。ぶかぶかだなぁ、きついなぁ、
これは好みじゃないなぁ、そう思ったら自
分に合うように調整してみてください。調
最大のイベント(?)といえば、高2の夏か
ら1年間のアメリカ留学です。それまで、
英語が苦手だった私にとって、まったく
しゃべれない状況でスタートした留学生
活は本当に辛かったです。でもその時に
助けてくれたホストファミリーは、私にとっ
て本当の家族以上に心が通う大切な人
たちでした。帰国した後も、彼らの存在に
救われましたし、彼らが居てくれたからこ
そ、今の自分があると思います。またこの
留学があったからこそ、SISでの職に恵ま
れ、仕事を続けてこられたのだとも思い
ます。そんな大きな出会いを経験したの
が11年生の時期でした。私が言いたいの
は、期間はそれぞれかもしれませんが、
これからの時期に経験することは、皆さん
にとって、とても大きな意味のある、将来
にも続いてゆく経験だということです。だ
からこそ、思いっきり、色々なことに挑戦
変わったり、クラスが変わるということで、
うれしいような緊張するような、そんな4月
を迎えたのではないでしょうか?しかし一
番緊張して4月を迎えたのはやはり新入
生や編入生でしょう。今年、11年生には1
組に卜部有利亜さん、2組に大原拓也く
んが編入してきました。新しい仲間がで
きてとても嬉しいです。初めは緊張してい
た編入生のお2人。話をしたいなぁと思い
ながら、ばたばたと新学期を過ごしてい
るうちにもう4月も中旬になってしまいまし
た。先週2人に会った時に「授業とか大丈
夫?校内で迷ったりしてない?」と聞い
たところ、「大丈夫です!」とのこと。どう
やら同級生や上級生がきちっとサポート
してくれていたようで、頼りになるSISの生
徒に改めて感動しました。みなさん、や
さしく編入生をサポートしてくれてありが
とう。11年生=高校2年生といえば、(授
業で話をしたことがあったかも?)私は高
校2年生まで「理系コース」なるクラスで勉
強していました。つまり、文系ではなく理
系だったのです。高校2年生の初め頃か
ら、「古典を専門に研究したいなぁ」と思
い始めたのですが、多くの学校がそうで
あるように、私の母校もそう簡単にコース
変更はできず、結局、微分積分もベクト
ルや複素数も、しっかり?勉強しつつ、
進路は文系となりました。さてさて、それ
に比べSISはどうでしょう。学期ごとに授業
を選択できるという素晴らしい制度があり
ます。これはとてもうらやましいです。しか
し、この制度がバラ色の制度とまでは思
整の仕方がわからなければ、学年やクラ
スに関わらず、先生方に尋ねてみてくだ
さい。きっと、先生方の様々な経験から
オーダーメイドの生活作りをアドバイスし
てくれると思います。そして在校生、今か
らでも遅くありません。今日は未来のため
にあるんです。オーダーメイドの服のよう
に、しっくりと、そして納得のいく生活を手
に入れてくださいね。
(2組 牧百合子)
私が高校生だった時
この学年とのお付き合いも1年を過ぎ、
皆さんは11年生になりました。1年前と比
べると、すっかり高校生としての貫禄(?)
も付き、もう10年生ではないなという雰囲
気が漂っています。この1年は、SISでの
生活に思いっきり打ち込める時期ではな
いでしょうか。クラブや生徒会なども中心
となって活動し始めますし、将来の夢を
実現するための具体的なステップも見え
始めてくる時期です。この貴重な1年をま
た、皆さんの傍で、サポートできることは、
私にとって、楽しみでもあり、嬉しいことで
す。何かありましたら、気軽に相談に来て
くださいね。
さて、もう20年以上も前の話しになります
が、私が高校生だった時のお話しを少
し。私が通っていたのは、いわゆる進学
校と言われる府立高校でしたが、とても
自由な校風で、生徒はやることをしっか
りやってさえすれば、特に細かい校則に
縛られることもなく、ゆったりと過ごすこと
が許されていました。そんな高校生活、
してみて欲しいなと思います。昨年も新
たな挑戦をしてくれた人がたくさん居まし
た。その中で自分が変わったし、自分が
好きになったという人もたくさん居ると思
います。これからの1年もまた、自分は何
ができるのか、自分ってどんな人間なの
かと考えながら、でもただ考えるだけでな
く、色々な経験を通して見つけて行ってく
れる事を期待しています。
(3組 志垣満理)
よろしくお願いします
この度11年4組の担任になりました彦坂
のぼると申します。異動のお知らせでの
自己紹介にも書きましたが、学校制度と
いう枠の中で教えることは初めてですの
で、何かと不慣れなことも多いかと思いま
すが、誠心誠意努めたいと思っておりま
す。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、初出勤から10日が経ちました。学
校の様子にも少しずつ慣れてきています
が、まだまだ他の先生方や生徒の皆さん
に支えられている状態です。先日のロン
グホームルームでは、委員決めをするの
にクラレプさんにお願いをしました。クラ
スの殆どの人が何かしらやりたいことがあ
り、また、臆することなく立候補するのを
見て、うれしい気持ちになりました。授業
でも聞けば多くの生徒さんが答えてくれ
ます。分からない、という答えでもありがた
いものです。どこが分からないのかが分
かれば、新任の私でも何について授業
時間を割けばよいのかが分かります。私
も皆が示してくれることに応えられるよう、
24
I N T E R C U L T U R E M A R C H
頑張りますね。
学園祭がもうすぐそこまで迫っていま
す。クラス、学年、クラブなど、いろいろな
レベル、ユニットで結束が固まるイベント
だと思いますが、私もその様子を見なが
ら、また、関わりながら、皆と知り合うきっ
かけになれば、と願っています。
(4組 彦坂のぼる)
●高等部3年生(12年生)
Go the limit.
山本靖子
4組担任、英語科
11年生の丸1年をかけて準備を進めて
きた香港学年旅行は、本当に心に残る、
素晴らしい旅行となりました。それもこれ
も1年間、毎週、毎週、とことんまで話しあ
い、旅行中も毎夜遅くまでミーティングを
重ね、委員としての自覚を常に持って、
その責任を十二分に果たしてくれた旅行
委員のがんばりとその委員を信頼し、協
力しようと努めた、学年のメンバーの力が
あってのものだったと思います。ここで改
めて、旅行委員全員に、ありがとう、そし
て本当にご苦労様でした、と言いたいと
思います。
そして、千里国際学園での最後の1年、
12年生の1年が始まりました。学年として
は、この4月から、セマコーワ・エリザベー
タさんと羅恵子さんが、自分の決めた道
を歩いていくため、残念ながら、この学園
を去ることになった一方で、3組に徂徠桜
子(そらいさくらこ)さん、横田智大(よこ
たともひろ)くん、4組に中野正平(なかの
しょうへい)くんの3名を新たに迎え、さら
に大所帯になりました。
泣いても笑っても最後の1年です。もち
ろん、卒業後の進路の決定というのが、こ
の1年の生活の中心なのは間違いありま
せん。希望、不安、混乱、喜び、悲しみ、
色んな感情に対面し、それを処理してい
かなければならないでしょうし、それに立
ち向かう、体力、精神力も必要になるで
しょう。こういうと、なんか暗黒の1年だ、
と感じる人も多いかもしれません。もちろ
ん、その真っ只中にいるときは、それはそ
れは大変ですが、これまでSISの高校3年
生を見ていて、自分や自分の周囲の時
と違って、すごいなと思ったのは、このプ
ロセスさえも自分の成長体験にし、これま
で以上にひとまわりも、ふたまわりも成長
する人が多いということでした。そしてそ
ういう人は概して、ここを卒業してからもと
ても充実した生活を送っているように思い
ます。じゃあどんな人がそうか、人それぞ
れ一概には言えませんが、1つだけ共通
していることがあります。それは、みんな、
最後まで妥協せず、「とことん」まで考え、
悩んだ末に、自ら答えを出している、つま
り、考えあるいは悩み‘抜いて‘いるという
ことです。周りの声は聞きながらも、騒音
には影響されずに、時間がかかっても、
自分で納得いくまで「とことん」考え抜く、
やりぬく。それが方向性であっても、志望
理由書であっても。これは決して楽な道
ではないとは思いますが、将来、この時
期を振り返ったとき、ただ辛かった、だけ
で終わるのではなく、何か得るものがあっ
2 0 0 9
N o . 1 2 2
た、あの時があったからこそ、今の自分
がある、そう思えるためにも、この「とこと
ん」、大切にしてほしいと思います。
2009年度春学期入学
帰国生等内訳
入学センター
≪ 国 別 ≫
アメリカ
9
韓国
3
中国
3
ブラジル
3
インドネシア 2
チェコ
2
シンガポール 1
オーストラリア 1
フランス
1
オランダ
1
フィリピン
1
ドイツ
1
アラブ首長国連邦
1
国内インターナショナルスクール 6
計14ヶ国
35名
≪ 学年別l ≫
7年生
17
8年生
1
9年生
2
10年生
9
11年生
2
12年生
4
計
35名
野菜チップスのベイクセール
中津りりか
高等部2年
バレンタイン前日2月13日の金曜日の4時間目とフレックス、5時間目と放課後にも少し、ピスタチオ(11年ボランティア委員)
がチョコレートに飽き飽きして塩を求めているみんなの為に、無駄なく皮まで食べられる「野菜チップス」を販売しました。野
菜チップスの種類はじゃがいも、かぼちゃ、にんじんの3種類7枚セットを100円での販売でした。
これらの収益金は3年前のSIS卒業生、大村ジェニファー沙也子さんの所属するEGP(Edinburgh Global Partnerships)とい
うチャリティー組織の活動の中の沙也子さんの担当する来年の夏にカメルーンで行われる発達援助の活動をする建設プロ
ジェクトに寄付をします。EGPは学生が運営するボランティア団体です。建設予定の村はとても少規模で市場が週に1回しか
なく、村の人々への負担になっているところを新しくセンターを建設する事で農産物の保管、HIV/AIDSの認識向上やほか
の地域活動のために使われる予定です。
ピスタチオのメンバーだけでなく、11年生のみんなも野菜を揚げるのや、販売などを手伝ってもらい、とっても助かりまし
た。また、野菜チップスを買ってくださったみなさま、皆の協力できっとカメルーンに立派なセンターが建てられると思いま
す。本当にご協力、ありがとうございました。
25
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
バイリンガル図書館にようこそ
青山比呂乃
図書館
初めて千里国際学園に来た時、玄関に入ってすぐ目の間に
ある大きな図書館に驚いた人も多いのではないでしょうか?約
1000㎡ある図書館は、日英の図書、雑誌、新聞、またマルチメ
ディアの資料、インターネット環境を整えてあり、SISとOISの幼
稚園から高校までのすべての生徒・教員・職員、さらには、保
護者などのコミュニティメンバーも利用するバイリンガルの図書
館です。
英語資料担当のクラレンス・クームズ先生と日本語資料担当
の私の2名の司書教諭以外にも、図書館スタッフ5名が交代で
朝8時から夕方の開館延長6時までの開館を支えています。(う
ち2名は、この4月から働き始めた新人です!別なページに紹
介があるので見てください)
また、図書館2階は、語学学習センター、マルチメディアコン
ピュータ教室、OIS情報科研究室兼IT室がはいったマルチメ
ディアフロアで、OIS情報科の先生のほかに、図書館スタッフが
交代で常駐、ITスタッフも2名(内1名は図書館スタッフ兼任)常
駐しています。
図書館1階には115席用意していますが、授業で使われる事
も多く、空き時間の生徒も含めて、昼休みにはいっぱいになる
こともよくあります。幼稚園から高3までの700名ほどの生徒、ま
た先生・保護者などの大人、しかも世界各国の文化的背景を
持つ人たちが皆で使う図書館です。 お互いに気持ち良く使え
るように、心掛けましょう。
学園では通常4時半が下校時刻になっていますが、図書館
は中高生の為に開館延長をしていて、サインナップシートに必
要事項を記入する事で6時まで図書館に残って勉強する事が
できます。ただし、8年生までは、担任の先生のサインのある許
可証も必要になります。
保護者の皆さんも、図書館は生徒の利用の妨げにならない
範囲で利用することができます。初めて利用する際には、ス
タッフに声を掛けてください。利用の規則は生徒と同じです。
ただし、本を借りる場合は、貸出デスクで登録の手続きをしたう
えで、ご本人の責任において借出・返却をしてください。生徒
が保護者の名前で、または保護者が生徒の名前で本を借りる
ことはできません。
家族の方が読書にいそしまれる姿は、生徒達にもきっといい
影響を与えると思いますので、どうぞご利用ください。
日本語図書歴代貸出記録
毎年恒例になった日本語図書最多貸出記録の報告です。こ
の3月に卒業した学年の4位までと、今までの歴代の記録を紹
介します。
2009年3月卒業生 日本語図書最多貸出記録(6年間在籍)
1位: 谷奈津子さん
295冊 2位: 仲谷実理さん
168冊 (3年間在籍!)
3位: パーマー怜主くん
167冊
4位: 西本 航くん
164冊
26
1997~2009年歴代卒業生 日本語図書最多貸出記録
1位: 2002年 刺賀繭理さん 1043冊
2位: 2006年 馬塲宏高くん 979冊
3位: 2002年 新井隼子さん 445冊
4位: 1998年 沼田貴範くん 376冊
5位: 2003年 角田 瞳さん 346冊
6位: 2001年 松宮寧子さん 328冊
2003年 伊藤 愛さん 328冊
2005年 曹 千紘さん 328冊
7位: 2004年 有田 梓さん 305冊
8位: 1999年 井上愛子さん 302冊
9位: 2009年 谷奈津子さん
295冊
10位: 1997年 廣瀬裕紀子さん
291冊
11位: 2007年 大竹香織さん 280冊
12位: 2008年 古岡祐輝くん 235冊
13位: 2000年 辻本亜紀さん 214冊
残念ながら、コンピュータシステム上の違いから、英語図書の
記録はありません。英語ならたくさん借りたなど、いろんな意味
で簡単には誰が一番とは言えないので、一つの記録としてみ
てください。
新入生の皆さんもぜひたくさん借りて、この記録を追い越して
みましょう!
保護者ボランティア近況
この1年、SIS保護者2名の方が、継続的に図書館の仕事のお
手伝いをしてくださっています。おかげで、PCの貸出や利用統
計のまとめ、長期休暇後の新聞整理、生徒の図書委員が忙し
くしていてあまり配架(返却本を元に直す作業)が進まなかった
間、乱れた本棚の整理ができました。ありがとうございました。
蔵書点検報告
昨年度末、3月11日冬学期最終日のHR後から13日の3日間
に蔵書点検をしました。今回は、のべ19名の人がボランティア
で汗を流してくれました。内訳は、旧中1が2名、中2が11名、
中3が2名、高2が2名、高3(卒業生)2名で、男子8名女子11名。
多くの旧8年生、直後に学年旅行の旧11年生、初日は卒業式
だった旧9年生も先日卒業した12年生も参加してくれました(3
日目は午前のみ)。
今回は、8年生中心で初めて作業をする人が多く、全部作
業を終えられるかどうか危ぶんでいたのですが、6年間毎年手
伝ってくれたベテラン12年生を始め、初めて参加した中学生も
大変良く働いてくれました。おかげで、約3万1千冊の日本語図
書のデータを全て入力、日英の書架をすべてきれいに整理、
掃除完了。4月には、きれいに整った本棚で新学年を迎えるこ
とが出来ました。丸2日半、びっちり働いてくれた人もいて、た
いへん助かりました。本当にどうもありがとう。
なお、その結果はまだ整理中で、次回のインターカルチュア
で発見図書、行方不明図書リストを発表する予定です。
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
文学賞を連続受賞
合志智子
高等部3年1組担任
高等部3年の松村愛生さんが、以下の二つの文学賞を受賞
しました。一つ目は、「田辺聖子文学館ジュニア文学賞」です。
これは大阪樟蔭女子大学と文部科学省の後援による田辺聖
子文学館主催の第一回文学賞で、「高校読書体験記部門」で
「優秀賞」を受賞しました。この部門には700作品の応募があ
り、田辺聖子賞に次ぐ、優秀賞を受賞。表彰状・副賞の図書券
が授与されました。二つ目は、松江市と毎日新聞社主催の「小
泉八雲をよむ」高校生の部・読書感想文で、第一位である「優
秀賞」を受賞しました。表彰状・盾・副賞の図書券が授与されま
した。
以下は優秀賞を受賞した、小泉八雲の「青柳ものがたり」を
読んでの感想文です。
「青柳の命」
松村愛生
高等部3年 「私の名前は、ラフカディオ・ハーンです。日本名を小泉八雲
と言います。ギリシアのレフカダ島で生まれました・・・」
学校のプレゼンテーションの授業で"有名人になりきって語る
"という課題があり、私はそのとき、ハーンになりました。二つの
名前を持つ不思議な外国人作家に興味を持ち、彼を選んだ
のです。プレゼンでは、生い立ちや作品について語った後、受
け付ける質問にも、本人になりきって答えるので、ハーンにつ
いて調べ、1つ1つの作品について考え、当時の彼を想いまし
た。その中で、私が感想を書いてみたいと思った作品は"青柳
ものがたり"です。 ハーンの有名な怪談では"耳なし芳一"や"
雪おんな"が代表作ですが、私にとって"青柳ものがたり"は、
一番怖い怪談ではないかと思えたからです。
「吹雪の中を旅する侍の友忠が、山奥の家に宿を求め、家族
からもてなしを受ける。そこで一人娘の青柳に巡り合い、和歌
を交わし、恋に落ちた二人は京へ旅立つ。」
ここで私が感じたのは、ハーンは教養のある女性を好ましく
思っていたのではないかということです。この作品には、和歌
と漢詩が出てきて、それを理解する青柳であったからこそ、恋
心が芽生えたのだと思います。ハーン自身、若い頃に身の周
りの世話をする黒人女性と同棲した経験がありますが、その女
性の無知に悩み、去ります。反面、妻の節子は、ハーンに幾つ
もの日本の物語を聞かせて語り、彼の興味をひきます。 私はこ
の光景を想像して、アラビアンナイトの、千一夜物語を夫に語
り続けたシェヘラザードと節子夫人がシンクロして興味深く感じ
ました。
「しかし、上司の大名に、青柳は奪われる。自分で決めた相
手と結婚するのが難しい時代だった。友忠は、死を覚悟で漢
詩の手紙を青柳へ送るが、大名に見つかってしまう。」
ハーンは日本に古くからある、悪い習慣を嫌っていたと思い
ます。親の決めた相手や、上司の決めた相手と結婚すること
は間違っていると言いたかったのだと思います。ハーンが友
人に宛てた手紙の中に、妻がポケットの中に入れるものまで気
遣い、順序よくひとつずつ
手渡す日本の習慣は嫌い
だ、と書かれたものがあり
ます。自分で決めた相手と
結婚するように、自分のポ
ケットに入れるものは自分
で決めたかったのだろうと思います。
「大名は二人の愛の深さに、結婚を許す。青柳は友忠との幸
せな五年の後、急に倒れる。"お別れです。私は死にます。私
は人間ではありません。魂は木。心は木の心。柳が私の命で
す。誰やら意地悪な者が、今のいま、私の元木を切り倒してお
ります。それで死なねばなりません。" 青柳の体は、影も形も
なくなって消えた。出家した友忠が、青柳の山奥の家を訪ねる
と、家は無く、柳の切り株が三つ。老いた二つと、若木の株一
つが残っていた。」
ハーンが東京の借家に暮らしていた頃、隣に、瘤寺と呼ばれ
る静かな寺がありました。杉の大木が立ち並ぶのを気に入っ
て、毎日、朝夕に散策するほどでした。 節子夫人の思い出記
によると、ある時、いつものように瘤寺を一緒に散歩している
と、ハーンが「おお、おお」とビックリしていました。大きい杉の
樹が三本、切り倒されているのです。貧しい寺は、お金の為に
樹を切りました。ハーンは、教えてくれればお金をあげたのにと
言いました。この樹は、小さい芽の頃から幾年この山に生きて
いたんだろう、大変可哀相ですとがっかりしました。 間もなく住
職は他の寺に行き、代わりの若い和尚は、どんどん樹を切りま
した。樹がなくなり、墓がのけられ、貸家が建ちました。ハーン
の静かな世界はとうとう壊れました。あの三本の樹が倒された
のが、その始まりでした。
この、ハーンにとっての一大事が"青柳ものがたり"の原点で
あることは容易に想像できます。初めは、たった三本の木で
も、そこから始まって、地球規模の環境破壊につながることの
恐ろしさをハーンは予感していたのでしょう。私利私欲がどんど
ん膨らんでいくことを分かっていたのだと思います。
私が、初めに"耳なし芳一"や"雪おんな"よりも"青柳ものがた
り"が一番怖い怪談ではないかと思った理由はここにあります。
小泉八雲は一人の日本人として、優しい心を持ち、日本人以
上に日本を愛していたのでしょう。だから、昔から日本にある自
然の美しさを破壊されることが、日本人以上に悲しかったのだ
と思います。三本の木では済まなくなることに気付いていて、そ
の初めをくい止めたかったのだと思います。
現在、私たちが直面している環境問題を、この頃からすでに
気にかけて未来を憂いていたのでしょう。国際人としてのハー
ンが世界に伝えたかったことと、日本人としての八雲が日本人
に言いたかった自然愛の心は同じです。
この"青柳ものがたり"が一番怖い怪談にならないように、私た
ちは地球人として、地球にある美しい自然の命を大切にしなく
てはならないと思いました。
27
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
AMIS音楽祭に参加
飯田麻衣(OIS12)、松本渚(SIS10)
3月19日から21日の間、私たちは The
Association for Music in International
Schools (AMIS) という音楽祭に参加しま
した。Honor Bandに5人、Honor Choir 1
人、全6名でカタールのドーハに行きまし
た。世界中のインターナショナルスクール
から生徒が集まり、三日間練習し、最終
日にコンサートを行いました。
今回のA M I Sでの体験を、飯田麻衣
(ピッコロ・フルート、OIS12)と松本渚(クラ
リネット、SIS10)の会話でご紹介したいと
思います。
麻衣(以下M): AMIS、本当に楽しかっ
たね!やっぱりさすがに他の参加者も
オーディションに受かってきた人たちだ
から、みんな技術的に上手だったやん
なぁ。そんな人たちに囲まれて演奏した
から、色んなことを学べたし、すごく音
楽的に成長した気がする。でも初日は
ちょっとレベルの高さに圧倒されたかな。
渚(以下N): 本当に緊張した・・・。みん
な色々な国から集まってたからすべてが
学校と違ってメッチャ新鮮やった。あと、
漂っている雰囲気も全然ちがってたか
ら、よけいに緊張してん。ほんで、共通語
は当たり前に英語やったけど、普段英語
をしゃべらへんから、一言一言しゃべるの
も実は緊張しててん。でも、どんどん話し
ているうちに、本当に音楽が大好きな人
ばっかりっていうことがわかってきたから、
心からこのイベントを楽しめたわぁ!! 実
際みんなの中に入って演奏すると、みん
な自分の音だけじゃなくて、回り・全体の
音をしっかり聞いて、ひとつのいい音楽を
作ろうって努力してるのが、身にしみてわ
かってん!! それが、レベルの高い音楽を
つくってると思った。
M: そうやんなぁ!一旦演奏し始めたら、
みんな「音楽」で繋がったよね。初対面の
子ばかりだったし、様々な国から来てい
たから最初は少し戸惑った。でも、全員
そろって曲を演奏し始めたら段々その緊
張もほぐれていったよね。やっぱり音楽
が好きな子たちが集まっているから、どこ
の国からかも関係なかった。私も最初は
緊張していたものの、二日目の休憩中に
隣の子と「今練習しているソロの曲はなに
~?」とか話して、めっちゃ盛り上がって
28
ん!音楽という共通点があるだけで、周
りの子と親しくなれるやんな。それにして
もみんな上手だった!
N: 上には上がいるからやりがいがある
んやろうなぁって思ったし!! クラリネッ
トソロを吹いてた人の音を聞いて、あの
きれいな音がいつか出ることをこれから
目標にして、練習していこうって決めた
わぁ!!
M: クラリネットセクション強かったなぁ。
フルートもびっくりしたよ。上手だった上、
みんな違う音色だったからおもしろかっ
た!例えば、ソロを吹いた子はパワフル
でしっかりした音を出していたけど、私の
隣に座っていた子の音は柔らかく繊細
だった。でも決して誰かが他の人より上
手とかじゃなくて、一人ひとり特徴的だっ
たよ。同じフルートという楽器でも、音色
は様々だなって思った!
ところで、BandとChoir が一緒になって
演奏した曲について渚はどう思った? あ
れはAMISのために作曲され、私たちの
演奏が世界で初めてだったんだよね。
N: はじめ楽譜もらって練習した時、ほ
んまに変な曲で、あんまり好きじゃなかっ
てん。けど実際バンドとコーラスを合わ
せて演奏すると、 想像をはるかに超えた
素晴らしい曲やって、全身に鳥肌がたっ
てん。表現できないようなすごい多いパ
ワーをもらったような気がした。また、コー
ラスの人とバンドが一緒に演奏すること
は、自分にとったら初めての経験やった
から、新しい音楽の表現のしかたを知っ
たし、別の視点から音楽の素晴らしさを
知ることができた!
M: BandとChoir が一緒に演奏するのは
以前のAPAC音楽祭ではなかったことだ
から、私にとっても新しい経験だった。渚
の言うとおり、最初はどういう曲か全く想
像もつかなかったけど、AMISでみんなと
合わせて練習した時、すごい迫力を感じ
た。メロディーを吹いている人から短い音
符しか吹いていない人も、一人ひとりが
一緒になって演奏するからこそ、この曲
が出来上がるんだと思った。演奏してい
るとあたり一面が壮大な音で満たされて
いて、演奏者として完全に音楽に浸った
感じだった。しかも誰も他に演奏したこと
のない曲だったと思うと、すごい!
私は過去に数回APAC Bandに参加し
たことあるねんけど、AMISはAPACとは
やっぱり違うと思ったなぁ。まずAMISの規
模の方が明らかに大きい。APACはアジ
アから6校参加していたけど、今回AMIS
は世界中のインターナショナルスクール
が参加していたからね。あと、AMISに参
加するにはオーディションを受けないとい
けなかったから、そういう意味でレベルも
AMISのほうが高かったかも。でもAPACと
の共通点は、みんなと音楽で一つになれ
たことだったな!
渚にとって今回のAMISが初めての海
外の音楽祭だったんだよね。どうだっ
た?
N: すごくいい経験になった!!! 普段あま
りかかわりがなかった上級生と交流をもつ
ことができたし、今回はこのイベントを知
るまで聞いたこともなかった、カタールっ
ていう国に行ったので、すべてが本当に
新鮮で常に緊張していた。今回一緒に
行ったメンバー・森先生が本当に頼りに
なったし、いつも明るく本当に楽しかっ
た!! ほんまにみんなには感謝してます!!
ありがとう。また、親元を離れることで、
いつも自分がどんだけ親に迷惑をかけ、
頼りすぎていたっていうことに気づいて身
近にいる人にも感謝することができた!!
M: 本当にAMISにいけて良かったね。
良い思い出いっぱい作ったし!音楽に
対する気持ちも変わったよね。3日間音
楽に没頭できて、改めて音楽の素晴ら
しさを知った気がする。演奏している一
瞬一瞬楽しめたし、新たな発見もいっぱ
い出来た。実は今回AMISで演奏した曲
のうち、2曲は以前APACですでにやっ
ててん。そのうちひとつは学校のW i n d
Ensemble でも演奏したしなぁ。でもたとえ
同じ曲でも、演奏するたびに違う雰囲気
を感じる。やっぱり指揮者が違うと練習で
重点を置くところも変わるし、またバンドの
メンバーが違うと聞こえてくる音も変わっ
(次ページ★に続く)
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
英検1級に2名合格
めるという新しいスタイルの俳句に挑戦しています。自分の感
情を英語で表すことは難しいものですが、自分の心の声を聞
き、感性を生かして、数々のオリジナリティー溢れる作品を生み
英検結果報告
出しました。いくつかの作品をご紹介させていただきます。
Rodney Ray
Time cannot stop
That’ why I cannot stop
Going to my dream
SIS G12 Wako Oji
English
The following SIS/OIS students
have passed Level 1 of the Eiken Test
in Practical English Proficiency conducted in winter of 2008, indicating the
ability to "understand and use language
necessary to participate effectively in
a wide range of social, professional,
and educational situations". This is an
extremely rigorous examination, which
assesses reading, writing, listening and
speaking.
Leve l: Shun Kanezaki (SIS12), Kei Suzuki (SIS12)
Other students who passed the Eiken
during this testing period are:
Level Pre-1: Namika Matsui (SIS11)
Level 2: Daichi Yoshida (SIS11), Marin Hosoi (SIS11),
Satsuki Shimada (SIS12), Shingli Anri Pok (OIS5), Nana
Yanagisawa (OIS5)
Level Pre-2: Koji Hiroi (SIS9), Akira Naraki (SIS9)
Level 3: Yuri Akiyama (SIS9), Saaya Lee (SIS9)
Congratulations!
英語俳句コンテスト受賞
水口 香
英語科
「第7回JCFL全国高校生e-俳句コンテスト」(主催 日本外国
語専門学校)で本校高等部の作品が高く評価され、グレート
ティーチャーズ賞をいただきました。これはStructure 2のクラス
で創作した英語俳句に与えられたものです。Structure 2のクラ
スでは、従来の5-7-5音節形式にこだわらず、考えを3行にまと
(★前ページの続き)
てくる。けど、雰囲気が違って感じるのは
そういうのも含めて毎回異なる視点で曲
を見るからかな。音楽には無限の姿があ
るから、ある曲を決して一面だけで見るこ
とはできないんやと思う。
N: 音楽って奥が深いねんなぁ。人に
よったら音楽の表現の仕方とか全然違う
し、感じ方も違うって身にしみて感じた!!!
あと、自分は英語をあまり上手に話され
へんけど、音楽を一緒にするってことで、
ひとつになれたと思ったから、音楽は言
I can’t tell
How big it is
My love to you
SIS G11 Mizuho Kansha
Hand in hand
Feel something
Warmth of Human
SIS G12 Ayaka Kinugawa
Open your mind
You can see
The new world you’ve never seen
SIS G12 Moe Kawamura
また近々OISから発行される文芸集「タンゴ」でもSIS生の英語
俳句を紹介しております。どうぞご覧ください。
漢検2級合格
日本漢字能力検定2級に田中輝樹君(SIS9年)が合格し
ました。受検級の程度は以下の通りです。
1級=大学・一般程度:常用漢字を含めて約6000字の漢
字
準1級=大学・一般程度:常用漢字を中心約3000字の漢
字
2級=高校卒業・大学・一般程度:小学校・中学校・高等
学校で学習する常用漢字
準2級=高校在学程度:小学校・中学校で学習する常用
漢字
3級=中学校卒業程度:小学校学年別漢字配当表のす
べての漢字とその他の常用漢字600字程度
葉・文化を越して、輪を広げることができ
るすばらしい力をもってるって改めて感じ
ることができた。だから、一生音楽にかか
わっていきたいって思った!!
M: 良いこと言うねぇ!ほんま同感!音
楽が好きな人たちと演奏すれば、お互い
「素」の状態で接することが出来る。演奏
している時は言語も必要ないから、国籍
や文化には関係なく、一人ひとりの人間
として交流できるよね。やっぱり音楽はす
ごい!今年の6月で私はもう卒業しちゃう
から、来年AMISにまた参加できないのは
残念だなぁ。渚は続けたい?
N: もちろん!! ほんまに今回いい経験
やったし、 このイベントにまた参加するこ
とで、自分が一年でどんぐらい成長した
かわかる目安になると思う。参加するごと
に新しい音楽の素晴らしさをわかるような
気がする!!!
M: AMIS実現のために努力してくださっ
た先生方、家族、本当にありがとうござい
ました。お互いにとって本当に良い経験
になったね!これからも音楽をenjoyして
いこう♪
29
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
サッカートーナメント 男子優勝 女子2位
HS boys soccer
Simon Parker, and Tony Walker
Coach
After a long season (many athletes began training back
in October), the SOIS HS boys soccer team faced schools
from Japan, Korea, China, and Vietnam in the 2009 Saber
Cup soccer tournament. Our first game resulted in a 1-1
draw against the team from Suzhou in China, but the Sabers were victorious throughout the rest of the tournament
including the championship game against Nagoya. Special
recognition to team captain Ryogo Kanda, Shun Kanezaki,
Yuki Yasumoto, and Carlos Esquival who earned well-deserved spots on the All-star team. Many many thanks to all
those who helped with the tournament and those who came
out to support the team.
HS Girls Soccer
Derek Entwistle and Kamran Baig
Coach
On Thursday, the girls soccer team traveled up to Yokohama for the Dragons Cup Tournament. Participating
schools included Yokohama Int. Sshool, Seoul Int School,
The German School of Tokyo and ourselves. Games were
played at the Yokohama Country Club under sunny blue
skies. Each team had to play two full games of 40 minute
halves each day and their were some tired and sun burned
girls by the Tournaments end! The Saber girls toiled magnificently against often bigger opponents. Aided by the
silky smooth skills of Haruka Yogi, the tireless running
and tackling of our mid field, some cracking goals by the
forwards and topped off by some tough defending saw us
enter the final undefeated. Our opponents were Yokohama
Int. School who had gone 24 games without a loss and were
brimming with confidence. In front of a vocal and boisterous home crowd the game was played at a hard and fast
pace with no mercy shown and some great passages of play.
The Sabers ( without the "golden" boots of Saki Nawata
who was injured in the previous game) fought hard right to
the final whistle with the best team proving ultimately triumphant. Unfortunately it was not us! 3 to 2 was perhaps a
fair result and it was with cautious optimism we left Yokohama dreaming of next years Tournament.
Special commendations to Sam Syrad, Emily Taura and
Haruka Yogi who were voted onto the Allstar team.
Congratulations and Thank You to all the 2009 team
members and I look forward to next year.
Open Days(学校説明会等) のご案内
第一回学校説明会
日時
5月21(木)13:30 内容
学校紹介(学校長)・今後の学校説明会等のご案内
SIS入試の概略・授業見学を含む校内ツアー
◇受付は全て開始の30分前から始めます。
◇どの回も約二時間を予定しています。(ただし、個別相談
を受けられる場合はその時間を超える場合もあり得ます)
◇どの回も、生徒 ・ 保護者 ・ 学校関係者 など全ての方を対
30
象としています。
◇パンフレット他資料は当日ご参加下さった方全員にお配り
します。 ただし、一般生徒用募集要項の配布は10月頃にな
ります。
◇ご来校の際には、公共の交通機関をお使いいただきます
よう、お願いいたします。
今後の予定
9 月26(土)13:00 - 第二回学校説明会
10月17(土)10:00 - オープンスクール(参加型公開授業)
11月 8(日)13:00 - 第三回学校説明会
I N T E R C U L T U R E M A R C H
箕面市民マラソン
11名入賞
馬場博史
トライアスロンクラブ・ランニングクラブ顧問、数学科
■2/28(土)箕面市民マラソン
箕面森町で開催され、SIS/OISから参加した生徒・保護者・教
員計48名が全員完走、うち11名が入賞しました。
<入賞者>
5km中学女子1位藤崎麻理香(SIS8)、2位前田優衣(SIS9)、3位
山澤春奈(SIS9)
5km中学男子3位藤田嶺(SIS9)
5km一般男子1位小澤悠(SIS卒業生)、2位高橋直人(SIS12)、4
位清水稜太(SIS12)、5位池田憲治(SIS11)
10km一般女子1位藤原利奈(SIS12)、3位森岡瑛美(SIS12)
10km壮年男子3位馬場博史(教員)
■4/19(日)吹田市長杯陸上競技大会(吹田市総合運動場)
<入賞>
高校女子1500m2位森岡瑛美(SIS12)、3位為岡稚子(SIS12)
高校男子1500m1位池田憲治(SIS11)、2位Kento Baba (OIS10)
高校女子3000m2位森岡瑛美(SIS12)、3位為岡稚子(SIS12)
高校男子5000m1位池田憲治(S I S11)、2位K e n t o B a b a
(OIS10)、3位清水稜太(SIS12)
2 0 0 9
N o . 1 2 2
SABER INVITATIONAL
SWIM MEET 開催
東 千歳
水泳クラブコーチ、保健体育科
2月19、20、21日の3日間、本校で「SABER
INVITATIONAL SWIM MEET」が開催されました。蘇州
(中国)、ソウル(韓国)から選手、コーチを迎え、1日目は
合同練習会、2日目、3日目は水泳競技会を行いました。
普段は水泳を通しての他校との交流はあまりありません
が、今回のスイムミートでは、自己ベストを出したり、入賞
したりする喜びを味わえたのはもちろん、水泳を通して他
校の生徒と互いに近づけたように思います。レース後、一
緒に泳いだ相手を称え、握手をしている姿はオリンピック
選手にも負けないほどでした。そして、7名の生徒がボラン
ティアとして一生懸命支えてくれ、スムーズに大会運営が
できた事に大変感謝しています。
50歳以上3000m2位馬場博史(教員)
<他の出場者>
Coe Lee、Kai Stewart(以上OIS7)、ウェルク,ブルック(SIS7)、藤
崎麻理香、山本大智、戸松理央、細井陸(以上SIS8)、藤田嶺
(SIS9)、山本岳史(SIS10)
新年度も元気に過ごしましょう!
長谷川夏子
スクールナース
学年になったみなさんも、元気にすごしていますか?SISで
は、みなさんが、楽しく元気に学校生活を送れるように、春
新入生・編入生のみなさん!SOISへ、ようこそ!学校生
活は楽しく過ごせていますか?毎朝、元気に学校へ来れ
ていますか?保健室をまだ利用した事のない生徒のみな
さんに、保健室利用方法を説明したいと思います。保健室
は、午前中は8時から12時15分、午後は13時から16時45分
まで開いています。なるべく、授業に影響の出ないように上
手に利用してくださいね。どうしても授業時間中に、保健室
を利用したい場合には、授業担当の先生に「パス」をもらっ
てから、来てください。新入生のみなさんもですが、新しい
学期に『健康診断』をしています。保健室から、手紙や掲
示板を通じていろいろお知らせしますので、忘れないよう
に、必ず受けるようにしてください。新年度、勉強の目標と
一緒に、健康の目標もたてませんか?例えば…夜は何時
までに寝る、食べ物の好き嫌いを少しでも減らす、授業中
に姿勢を正しくする、運動習慣を身につける、友達への言
葉遣いに注意して過ごす、毎日笑顔で挨拶する など、他
にもいろいろあると思います。目標を持って、1年間元気に
過ごせるように努力してみてください。
31
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
携帯電話のルールとマナー
宮澤一輔
情報科
4月から新たな学年となり、それを機に携帯電話を買った人、
新しい機種に変更した人も多いと思います。今回は、携帯電
話のルールとマナーです。
【電車、バス、公共の場所でのマナー】
この4月から、電車、バスでの通学を始めた人も多いかと思い
ます。電車やバス内は通話をしてはいけません。「マナーモー
ド」(バイブレーションなど)に設定し着信音や操作音が鳴らな
いようにしましょう。特に、「優先座席」付近は電源も切るように
しましょう。また、阪急電車では「携帯電話電源オフ車両」が設
けられています。通学途中のバスには病院も多く、心臓ペース
メーカーなどの医療機器への影響も考えられます。他の乗客
の方々にも気を配るように心掛けましょう。同様に、航空機の飛
行中や病院内、映画館、美術館などの公共施設では電源オフ
にするのも当然です。電車やバスだけでなく、自転車運転中の
通話やメールのやり取りも大きな事故を招く原因となります。こ
れは、「安全運転義務違反」となり、立派な道路交通法違反行
為です(ヘッドホンをしながらの運転なども同じです)。
【カメラのマナー】
最近の携帯電話はほとんどが、「カメラ」付きです。その場で
自分や友達を撮影して楽しむ分には特に問題はありません
が、送信や公開するときには注意が必要です。人には「肖像
権」(しょうぞうけん)という権利があります。むやみやたらに、写
真を撮ることは権利の侵害となります。必ず、撮る人に許可を
得るようにしましょう。
【メールのマナー】
メールも頻繁に使うことになるでしょう。しかし、実際に顔を見
ながら話すのと、文字だけのやり取りでは相手の表情や場の
雰囲気がわからず、トラブルの原因となることもあります。メー
ルはいつもしている会話以上に気を配りながら、やり取りをしま
しょう。また、「迷惑メール」が来る場合もあります。対処法はイ
ンターカルチュア120(2008年11月)号に掲載していますので、
確認しておきましょう。
【Webページのマナー】
Webページの閲覧は、パケット料金がかかり、とんでもない金
額が請求されるだけでなく、中高生が見るには不向きなペー
ジも多数存在します。別のWebページに偽装して、「出会い
系」サイトに引き釣り込むことや、援助交際、ドラッグなどの勧
誘もほとんどが携帯Webからだと聞きます。何かの拍子に見て
しまうこともあり得ます。契約の際には必ず「フィルタリングサー
ビス」を設定しておくようにしましょう。インターカルチュア121
(2009年2月)号でお伝えした、「学校裏サイト」や「プロフ」も依
然として注意が必要です。
いずれにしても、携帯電話を「電話」と考えずに、「インター
ネットに接続できるコンピュータ」であるとの意識を持ちましょ
う。校内での使用方法は、「ハンドブック」に記載されています
(P17~)。もう一度、よく確認しておきましょう。
留学オリエンテーションのお知らせ
高木志保 諏訪絵里子
カウンセリングセンター
皆さんの中には、海外での生活や勉強を経験したことの
ある人がたくさんいると思います。日本で生まれ育って、海
外に一度も行ったことのないという人もたくさんいるでしょう。
SISに来て、語学だけでなく、国際的に物事を考える視野、
柔軟性、日本だけの常識にとらわれない発想力を学び、身
に着けることは、皆さんの目標だと思いますし、SISではそれ
が可能だと信じています。ですが、中には海外に行って勉
強をしたい、日本とは違う体験をしてみたいと、留学を希望
する人もいるかもしれません。
本校では、そういった生徒をサポートし、有意義な留学生
活(最長1年以内)を送ってもらうためのシステムがあります。
在学中の留学については定められた手順があり、『生徒と
保護者のためのハンドブック』の中に書かれてあるように、
「留学規定」に基づき、準備を進めていくことになります。希
望者はしっかりとした目標・目的意識をもち、留学準備も時
間をかけて充分に行わなければなりません。学校での勉強
32
ももちろんのこと、交換留学の場合は選考試験もあります。
また、準備には少なくとも1年は必要となりますので、それ以
前にカウンセリングセンターに問い合わせをし、よく相談す
ることが大切です。
カウンセリングセンターでは、毎年5月と10月に「留学オ
リエンテーション」という留学に関する説明会を行っていま
す。このオリエンテーションでは、SISの留学にあたっての
規定、手順、心構えなどを詳しく説明し、留学斡旋団体の
詳細や試験の日程についてお話します。また、過去にSIS
在籍中に留学した生徒に自分たちの体験談を語ってもらう
コーナーも設けてあります。留学についてもっと詳しく知りた
い人や留学を希望している人はぜひ参加してください。保
護者の方も歓迎いたします。日時・場所は以下の通りです。
日時:5月28日(木)放課後3:45pmより
場所:3階会議室
ご質問等ある方はカウンセリングセンターにご連絡くださ
い。
072-727-5061(直通番号) [email protected]
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
高等部生徒会です Student Council '08
2009年4月までの行事
・2月18日(水) 高等部生徒会選挙
・3月4日(水) 大掃除 ・4月15日(水)SABERSスポーツチームを除くクラブの紹介ミー
ティング
これからの行事
・5月18日(月)~22日(金)中等部生徒会主催「不思議ウィーク」
・5月23日(土)学園祭
今年の学園祭のテーマは… 南の島!!
今回は時節柄、学園祭の準備について生徒会の目線から書
きます。
2月の選挙を経て、新たなメンバーが加わり今は総勢20人で
生徒会活動を行っています。おかげで椅子は無いやらぎゅう
ぎゅう詰めやらで、でも大勢いて何だかワクワクして。…という
のも例年この時期は、旧生徒会の任期が終わる学園祭まで、
新生徒会と一緒に仕事をしながら引き継ぎ作業をしているので
す。学園祭は旧生徒会にとっては最後の、新生徒会にとって
は初めての、大仕事と言えるでしょう。毎年とても大変、だけれ
ども同時にとても楽しくて賑やかで濃密な時期であります。い
つもワイワイ、常に笑いが絶えません。
ここで少し私たちが何をしているのか、というのを紹介しま
す。メンバーは学園祭において、全体の総括、店係、美化係、
備品係、パフォーマンス係、デコレーション係にわかれます。
全体の総括というのは旧生徒会の会長ペアがやっており、各
係の進行状況を把握し学園祭全体を指揮します。そして店、
美化、備品、デコレーションといった係りは各クラスからの代表
者とミーティングをして、当日まで準備をします。パフォーマン
ス係は、学園祭当日の日中と後夜祭でのパフォーマーを募集
し学園祭を盛り上げるための準備をします。
各係に旧生徒会から1人か2人ずつがトップに就きます。そし
て新生徒会から2人ずつ各係のメンバーとして一緒に責任者と
して準備をし、トップから仕事を教わり、来年に向けての引き継
ぎをします。
4月も始まり、そろそろ各係のミーティングもスタートしました。
生徒会もいよいよ慌ただしくなってきます。各クラスのみなさん
も、話し合い、買い出し、飾り付けなどでどんどん忙しくなると
思います。きっとこのインターカルチャーが配られる頃には大
詰めの段階に入っていて、学校中の誰もがバタバタと走り回っ
ているかもしれません。大変、でも「成功させたい!!」という思い
は共通だと思います。頑張って、でも楽しんで、素敵な学園祭
にしましょう♪それでは当日の成功といいお天気を祈って…。
Recent events
・18th Feb. (Wed) High School Student Council Election!
・4th Mar. (Wed) Cleaning Day
・15th Apr. (Wed) Club meeting (excluding SABERS sports
teams)
Upcoming Events
・18th May (Mon)~22nd May (Fri) Fushigi Week (organized by the Middle School Student Council)
・23rd May (Sat) School Festival!!
The theme of the School Festival this year is… Tropical
Island!!
I would like to talk about the preparation of the school
festival from the Student Council (SC)’s point of view.
Since we had the election in March, we are now working with 20 members in all. Such a large group makes the
room so crowded but makes the atmosphere more exciting
as well. Both SCs work together until the school festival is
finished to make the take over smooth and to learn/teach
about each job. The School Festival is the last event for the
old SC and the first big event for the new SC. So for that
reason, this time of year is really tough, but is still an exciting, lively and rewarding time for everyone. Because of
that, our room is always filled with laughter.
Next, I’d like to explain what we are actually doing. For
the School Festival, we are divided in to committees, such
as headquarters, booth, beautification, equipment, decoration and performance committees. The presidents from the
old SC are in charge of the headquarters and they have to
understand how each committee is working so that they can
direct the whole festival. Then the booth, beautification,
equipment and decoration committees have meetings with
the representatives from all the homerooms and prepare for
the day. The performance committee organizes the performances for the festival day and evening. Their job is to create an exciting and fun festival for all the students.
One or two members from the old SC become the top of
each committee. Then two members from the new SC join
each committee to work with the top. This is how the new
members learn how to handle the job for the next year.
As the new term has started, the committee meetings
have started too. We will become busier and busier every
day. Everyone from all of the grades/classes/booths will
be really busy discussing, preparing and decorating too. It
might be very close to the festival when this Inter Culture
is published and the whole school may be running around
hurriedly. It is tough, but I think the feeling of “We wanna
make it!!” is common for everyone in the school. So, let’s
all work hard but still have a lot of fun to make the festival
a wonderful one♪ Let’s hope for great success and beautiful
weather…
ご意見、ご質問のある方は生徒会室へ、又は下記のメールア
ドレスへのメールにてお知らせ下さい。
If you have any comments, ideas or questions, please let
us know by telling us directly or sending an email to the
mail address below.
[email protected] ※変更しました。 It has been changed.
33
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
今年の学園祭は…
学園祭ハンドブックより
本年度の学園祭は、5月23日(土)に行われます。学園祭の
運営は、HS生徒会執行部によって構成された学園祭製作委
員会、生徒会メンバーの仕事をサポートしてくれる各出店団体
(クラス・クラブ)から選ばれた代表委員(店係、美化係、備品
係)によって行われます。
◇
テーマ
学園祭には毎年テーマが設けられています。これは学園全
体が同じ目標に向けて取り組むためのものであり、テーマは生
徒によって提案され生徒議会によって予備投票され決定して
います。各クラス・クラブは店の外見・名前・内容等、テーマに
沿った模擬店を出店します。今年のテーマは「南の島」です。
学園祭当日のスケジュール
8:30
各ホームルームで出欠確認
8:45-9:45 小学部タレントショー(シアター)
9:30
学園祭開始 パフォーマンス開始
14:30
学園祭終了 掃除開始
15:00
部外者は退出
15:30
掃除終了 クラス解散
15:30
後夜祭開始
18:30
後夜祭終了
収益金
OISでは収益金を各学年で基金口座に入金し、最終的には
12年生のクラスコミュニティサービス旅行の一部に使います。
SIS学園祭における収益の使い方ガイドライン
1.学校のために使う
これを目的とするブースは、学園祭で出た利益を学校のため
に使います。
EX: バスケットボールのゴールに新しいネットをつける、新し
い時計を買う、フィールドの整備に使う、など。
2.どこかの団体に役立てる
これを目的とするブースは、利益を国内のどこかの団体や国
際機関などに役立てます。
EX: Schools2Schools, ARK, Nets to Nets, 釜が崎など。
3.利益を出さない
これを目的とするケースは、利益を出しません。学園祭に来
てくださったお客さんを楽しませることや、社会問題をもっと多
くの人に知らせることを目的とします。
<お願い>
生徒会ではエコ活動を推進しています。学園祭にお越しの
際は、お箸とお皿をご持参いただけると助かります。ご協力を
お願いいたします。
大学の講義を受講することができます
教務センター
2003年度から始まった大阪外国語大学との高大連携事業が、大阪大学との合併により2008年から内容を変えて動き出し
ました。具体的には以下のような要領で実施されますが、これまでと大きく異なるのは募集人数が少なく、これを近隣の10
校で分け合うため調整で最終決定することです。開講される授業も理系のものが多くなっています。今年度、SISからは9名
が受講しています。
◇
期間: 4月8日(水)から8月4日(火)頃または夏季集中授業
時間: 指定された曜日と時間 (5時限は16:20~17:50 6時限は18:00~19:30 3時限は13:00~14:30)
夏季集中授業の日程は6月にならないと決定されないそうです。
場所: 大阪大学の吹田、豊中キャンパスなど
費用: 1科目につき受講料4600円とクラスによってはテキスト代など
対象: 2009年4月時点での高等部2年もしくは3年生
内容: 詳しいシラバス(内容)は生徒インフォメーションセンターにあります。必要なページのコピーをもらうこともできます。
単位認定: これらの授業をきちんと履修した時は千里国際学園高等部の単位(総合科目「文化研究」)として1単位を認定
します。
注意事項:授業には各自で阪大の各キャンパスに行ってもらうことが必要となります。本校教員の引率はありません。通学
時の万一の事故については通常の登下校時と同様、日本スポーツ振興センターの保険の対象になりますが、交通手段な
どは各自に任されます。帰宅時間も遅くなるので、家庭のご理解が必要です。授業では、大学生と同等に扱われ、十分な
予習や復習を要求されることもあるので、準備不足などで中途半端にならないようにしっかり計画を立てておきましょう。授
業は、本校が夏休みに入った後も続くことにも注意してください。
34
I N T E R C U L T U R E M A R C H
2 0 0 9
N o . 1 2 2
OISのスプリングキャンプ
Kamagasaki Camp
Lynette Melville-Rea
OIS teacher
From March 11 - 13, a group of OIS students and teachers spent 3 days in Kamagasaki. The students learned
about human rights, volunteeered at various charities and
were challenged to live our school mission statement:
"Informed, Caring, Creative Individuals Contributing to a
Global Community."
Sarah Sibbett, (OIS 11th grade) reports on her experiences:
I think I can speak on behalf of all the students who attended the Kamagasaki Camp trip when I say that it was
very successful. The first thing I learned was that your
imagination can be extremely different from reality. Kamagasaki was nothing like what I imagined it to be. My
imagination told me that it would be dirty, smelly, scary,
and an unpleasant experience. It wasn’t anything like that.
Although it was clear that we were in an environment
where homeless people lived on the streets and it clearly
wasn’t anything like the life we live, it was nowhere near as
scary and unpleasant as everyone made it sound.
From what I learned, homeless people aren’t on the
streets because they messed up their lives. A number of
difficult situations can lead to homelessness, whether it be
losing your job, moving to a new city and things don’t work
out, losing a loved one and spiraling into a downfall of depression. The homeless people I met were not scary in any
way. Walking around the streets of Kamagasaki at night, I
noticed how thankful everyone was for our help and support. If one member of our group offered a homeless man
onigiri, and then another person came along and mistakenly
offered him another one, they would state that they already
received one, and even point out someone who hadn’t.
They wouldn’t take more than they needed, one onigiri was
enough. Friends would ask for blankets for other friends
who didn’t have any. It was a community, much like ours,
where people worked together to help each other, to support each other.
I met a number of homeless people, and even got to talk
to one directly for a period of time. This man had been
living on the streets for over 10 years, and although sometimes it was hard for him, when asked “what you would like
to be doing instead of being here”, he said he was perfectly
happy with the way his life is. He wouldn’t change it, and
he was content with what he did each day.
Over a span of three days, I came to realize that not everyone who lives on the streets as a homeless person is unhappy. I met a lot of people who had smiling faces. One man,
who we met early afternoon, was more than content with the
way his life had turned out. He’d been living on the streets
for more than 10 years, and when asked where he would
rather be, he replied with “nowhere. I’m happy with where
I am right now”. Although life for them may get hard and
though things could certainly be better, they were happy,
and that made me feel extremely thankful for how my life is.
編集後記
このインターカルチュアを読んで、「いくつかの記事は読んだことがあるなあ」と思った方がいらっしゃるでしょう。4月21日
より新しくなった学園ウェブページですでに読まれたのだと思います。インターカルチュアは記事をいただいてから編集・発
行に時間がかかるので、情報が古くならないうちになるべく早く伝えようと、今号はいくつかの記事を発行に先駆けて新しい
ウェブページにアップしてみました。しかし、パソコン画面よりも紙面で情報を得る方法はまだまだ根強い人気がありますよ
ね。久しぶりに44ページにもなったインターカルチュア、どうぞごゆっくりお読みください。(馬場博史)
今年のゴールデンウィークは久々に連続の休みが長く、また天候にも恵まれました。皆さんはどのように過ごされました
か?私はGW初日に、ついに念願が叶い亀岡にある関西盲導犬協会のオープンデーに行ってきました。訓練の様子や盲
導犬育成を支えるたくさんの方々の活動を見たり、盲導犬になる前の子犬、リタイア後の犬、映画「盲導犬クィールの一生」
の主役を演じた犬と触れ合ったりしてきました。GWが終われば、次はいよいよ学園祭です。準備や当日のにぎやかで楽し
い様子は、次号インターカルチュアや学園ウェブページで紹介します。(合志智子)
インターカルチュアへの記事・ご感想等は、e-mail で [email protected] までお送り下さい。インターカルチュアはバック
ナンバーも含めて本学園ウェブページ www.senri.ed.jp でもご覧いただけます。また広報センター担当の学園ウェブページ
につきましてのご意見・ご感想などもお待ちしています。
編集:SIS広報センター 保護者会だより編集:保護者会広報委員 カット:イラストレーションクラブ生徒
当学園にご来園の際は、お車ではなく公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。
35
I N T E R C U L T U R E J U N E
保2
0 護
0 5
者N
o会
. 1 0だ0
よ
保護者会だより
り
PARENTS
● 「 保護者会だより」文責 : 保護者会 Public Relations Committee
ホームページアドレス http://www.sispa.jp
保護者会活動報告・予定
★総会資料作成、年度末の残作業及び役員、各委員会、
学年の引継ぎ等を行いました。
卒業生へのお祝いの気持ちをこめて。中庭の花壇 2009 年度 保護者会総会を下記のとおり開催いたします
ぜひともご参加いただきますようお願いいたします。もしもご欠席の場合には、
委任状の提出を宜しくお願い致します。 ※総会資料をお持ちください。
開催日時 5月 14 日(木) 午後 1 時 30 分より
開催場所 千里国際学園シアター
(保護者会からのおねがい)
*ご出席の皆様は、公共交通機関をご利用下さい。
2008年度末特集 ~1年を振り返って~
会長 池田 易代
今年のボードをさせていただいて、あらゆる方に「感謝」
の一言に尽きます。
2008年度の保護者会は各委員会の委員長はじめ委員の
方々の多大な協力と精力的な活動に支えられて、活発で充実
した保護者会活動であったと自負しています。委員の方々に
は、本当にお世話になりありがとうございました。
そして、委員さんだけでなくボランティア精神あふれる保
護者の方がいかに多いか、保護者会がいかにその方たちにも
支えられているかということを実感した1年でもありました。
ご協力下さいました保護者の方々に改めてお礼申し上げます。
また、前大迫校長先生、前平尾教頭先生、ルイス事務長、
先生方、豊嶋事務代行、豊田さん、学校事務の方々にも大変
お世話になりましてありがとうございました。この紙面をお
36
借りしてお礼申しあげます。
個人的なことですが、余生(?)は静かに暮らそうと思っ
ていた私が、保護者会活動に携わり、苦手なパソコンを何
とか乗り越え、嫌いな文章作成もこなすようになり、?十
年前の学生時代に戻ったような充実した1年を過ごすこと
ができました。そして何より、学年の差を越え、歳の差を
越えて、様々な才能を持った素晴らしい人たちと出会い、
親しくなれる機会を得られたことに心から感謝しています。
息子が卒業するまで2年ありますが、保護者会活動のお
かげで更に身近に感じるようになった千里国際学園生活の
残り2年を私も満喫したいと思っています。
1年間ありがとうございました。
いい加減で大雑把な私をフォローし続けてくれたボード
メンバーに感謝しつつ・・・
保
護
者
会
だ
Iよ
N T り
E R P
C AUR LE T
N TU SR E J U N E
2 0 0 5
N o . 1 0 0
副会長 田中 友希子
書記 神崎 志貴
WBCに沸いた 3 月。JapanのⅤ2、まさにチームワー
書記は初めての経験で、大変ではありましたが、新鮮で楽
クの勝利でしたね。SIS保護者会の各委員さんの活動での
しく、多くの発見があった1年でした。
チームワークのよさは、その『侍Japan』に劣らないも
特に、相棒の渡辺さんが担当した 9 月13日の関学理事と
のだったと思います。どなたも楽しみながら活動をされてい
の懇談会の記録は、理事の息遣いまでもが聞こえてきそうな
たこと、またSISという学校が好きだから、何かしたい!
記録となりましたが、そこには多くの保護者からこの学校へ
という皆さんの熱い思いをいつも感じていました。
の思いが語られていくにつれ、理事がそれに理解と共感を示
こういった役は経験のないことでしたが、しっかり皆さん
していく様子が再現されていて、改めて、心を開いて対話す
に支えていただき感謝しています。個人的には、才能、知力、 る大切さを知った気がします。また、この記録にたくさんの
センスのある方とたくさん知り合えたことで、ちょっぴり成
閲覧希望があったことは関心の高さのみでなく、保護者会と
長できたかなあ~と思っております。ありがとうございました。 しての強さを見た思いもしました。
SISPA のホームページに載せている定例会報告へも 100 名
副会長 石本 従江
保護者の皆さまや先生方に助けていただきながら、1 年間
楽しく活動させていただきました。お世話になった皆さま、
ありがとうございました。たくさんの素晴らしい方々に出会
近い方が訪問して下さいました。直接お会いすることはなく
とも、皆さんとつながっていたことが感じられて、とてもう
れしく思っています。ありがとうございました。
えた1年でした。
書記 渡辺 隆代
SISは子どもたちだけでなく、保護者も楽しめる学校で
入学式の日、学年委員にクラスマザーのつもりで手を挙げ、
す。これからも、保護者会の活動が保護者同士、子どもたち
わからないままにボードの一員になりました。
同士の繋がりを更に強めていってくれたらと思います。
私学の保護者会の活発さに驚き、SISの個性に胸躍らせ
たのを覚えています。 会計 奥井 恵美
2007年度ボード会計からの「大切な保護者会費を有効
に活用していただきたい」との思いを受けてのスタートでし
た。この思いにしっかりとお答えできたかはわかりませんが、
これからも引き継いでいただければと思います。
この1年、保護者会の活動を通して多くのすばらしい保護
者の方々と出会え、様々なことを教えていただきました。
また、貴重な経験をさせていただいたことでSISの保護
者なのだなあと実感できました。
サポートをして下さった皆様に感謝です。ありがとうござい
ました。 会計 原 澄枝
千里国際学園に子どもが編入させていただいてから、1 年
半がたちました。
定例会でのお母様方も、これほど素晴らしい方がたが揃っ
ているのか・・それでいてこんなに心暖まる楽しい会なのか・・
とワクワクしながら拝聴していました。
合併の件でボードは多忙な1年でしたが、大迫前校長先生
のお話を伺う機会にも多く恵まれました。 海外生活はしたものの、凡人の私にとってかけがえのない
経験になりました。
下の子たちの都合で十分に役割分担もできず、皆様にご負
担をお掛けしました。それでもいろいろな方から励ましをい
ただいたり、家でできる仕事を回していただいたりと助けて
いただきなんとか1年間務めることができました。 2008年度 SISPA の皆様、お世話になりました。本当に
ありがとうございました。
■ Hospitality Committee
ボードの会計というお仕事をなんとか務めることができた
委員長 小川 順子
のも、助けてくださった皆様のおかげと感謝しております。
ホスピタリティ委員会は、メイプルホールでの春冬季コン
保護者会の活動からいろいろな事を学ぶことができ、素晴
サート、Education EXPO、ASAC( オールスクールアーツセレ
らしい保護者の方々と出会えて、とても良い経験になりました。 ブレーション ) でのティーサービス、招待試合でのランチ・
至らぬ点も多く失礼致しましたが、1年間本当にありがと
バンケットサービスをすることが、お仕事です。
うございました。
特に今年度は、
APAC、
ASP( オールスクールプロダクション )
がなくなることになり、どのような内容になるのか、わから
ないまま、手探りの状態で活動を開始することになりました。
37
I N T E R C U L T U R E J U N E
保2
0 護
0 5
者N
o会
. 1 0だ0
よ
り
PARENTS
APAC、ASP に代わるものとして、セイバー国際招待試合、 を合わせて委員会活動をさせていただきました。昨年に引き
ASAC があり、サービスの内容も変わらなかったので、昨年度
続いての学年代表の活動もあり、6名のコミュニケーション
までの活動を参考に、どんなお料理、お菓子を子どもたちが
が非常に重要でしたが、お互いカバーしあい最後まで6名で
喜んでくれるのか、量は足りるのか、毎回、試行錯誤しながら、 協力し合うことができ私の中にもあらたなネットワークがで
あっという間に1年が過ぎてしまいました。
きあがりました。
振り返ってみると、大変ではありましたが、コーチや先生、 最後になりましたが、委員長が1年間務められたのも他5
生徒達から、いつも「ごちそうさまでした」
「おいしかったです」 名の委員さんのおかげだと感謝しております。ありがとうご
「ありがとうございます」と、言ってくれる笑顔を見ることが
ざいました。
でき、やっていて良かったと感じることの方が多かったと思
います。とても良い経験をさせてもらうことができました。
◆ International Fair Committee
いつも、ボランティア・ドネーション募集に、すぐに答え
委員長 津高 かおる
てくださる保護者の皆さまのご協力のお陰で、活動を無事に
こなすことができました。また、バンケットサービスでは、
調理・後片付けと夜遅くまでお手伝いしていただき、本当に
ありがとうございました。
それから、買い物・料理など、それぞれの得意な分野を発
揮し、頼りない私をいつも笑顔で支えてくれたホスピ委員の
皆さん、担当の先生方、お世話になった皆さま、委員をしな
ければ、出会えなかったであろうすべての皆様に心から感謝
いたします。1年間、本当にありがとうございました。
■ Network Committee
委員長 楢木 千春
保護者の皆さまには、“インターナショナルフェア 2008 “に
て、出店、出演、エコ活動、駐車場などすべての分野でご参
加いただきましてありがとうございました。お陰さまで、私
たち 13 名の委員の仕事も無事終えることができました。
フェアの目的でもある “両校保護者の親睦” のための共同
作業も行え、学園への寄付もできました。前号での報告のと
おり、少しでも子どもたちの学園生活に役立てたことと、委
員としてフェアに関われたことに、委員一同喜びを感じてお
ります。
縁の下の力持ちとして、表に出ることの少ない存在の「フェ
ア委員のみんな1年間ほんとうにありがとう!!」
素晴らしい機会を与えてくださり支えてくださった、学園
ネットワーク委員会では、地域ネットワークの充実を図る
の皆さま、保護者の皆さま、そして何よりも・・・時間を共有し
ためのお手伝いをすることが大きな役割と考え一年間委員活
たことによりよ~くわかりました・・・ “やっぱりすごかった!”
動を行ってまいりました。どこの学校にも学年の保護者の集
前向きで素晴らしい生徒の皆さん、ありがとうございました。
まりは存在すると思いますが、地区ごとにネットワークが作
これからも頑張ってくださいネ!応援しています。
られ、各地域ごとに親睦会を開いている学校は少ないのでは
保護者会活動に参加して感じたことは、
「共に創る喜び」こ
ないでしょうか?学年の保護者会は学年内の、そして地域ネッ
れに尽きます。保護者会活動は、自分にできること(技であっ
トワークは学年を超えて、地域によっては、OBの方にもご
たり、時間であったり・・)を少しずつ持ち寄って時間を共有
参加いただき、先輩お母様に学校、子どもの成長のこと、通
すること。フェア委員として、また何度か参加させていただ
学路のこと、進学のことを気軽に相談できる会として存在し
いた私の個人的な感想ですが、日々皆さまとご一緒した時間
ております。みなさまが、親睦会を心待ちにして楽しく、賑
で得られた「感謝の気持ち」=「プラスのパワー」は、今でも
やかにお話されている様子はどの報告書からも伝わってまい
私の日々の生活にも健康面でもプラスになっていると感じて
りました。地域リーダーを引き受けてくださった方々は、皆
おります。
さんの期待を受けて、よりよい親睦を図れるようにお店を入
ちょうど 2009 年度のフェア委員さんたちへバトンタッチ
念に探し、地区の方のご都合を考え、何度も連絡をするなど、 させていただいたところですが、これからずっとプラスのパ
いろんな工夫をしてくださいました。
ワーだけは引き継いでいただきたいと思っております。今年
1年間地域のために活動してくださり、本当にありがとう
の委員さんたち、また参加する保護者の皆さんたちのカラー
ございました。また、ネットワーク委員会では、学年委員の
で今年も楽しいフェアが行えますようお祈りしております。
代表として学年の保護者会の中心となり、活動してまいりま
した。地域ネットワーク・学年ネットワークが繋がり、更に
よりよいものになるために、今後もネットワーク委員会の活
動が活発に行なわれていく事と思います。
1年間微力ではございますが、1学年1名ずつ、6名で力
38
◆ Public Relations Committee
委員長 前田 美恵子
学校のこともよく知らず成り行き上、委員長になってしまっ
保
護
者
会
だ
Iよ
N T り
E R P
C AUR LE T
N TU SR E J U N E
2 0 0 5
N o . 1 0 0
たのが、1 年ほど前。私に務まるのか不安でいっぱいだった
ことを思い出します。
PRの活動は保護者会の活動を皆さんにお知らせすること
変わりゆく学校周辺
が目的です。インターカルチュア ( 広報誌 ) の保護者会ペー
ジの企画・編集・校正作業や、ホームページ運営・更新が主
な仕事でした。使ったことのない専用ソフトを使用して一人
で編集するというプレッシャーはかなりありましたが、委員
のメンバーのあたたかい協力のもとスムーズに、また毎回楽
しくできました。本当に感謝しています !
恒例の編集・校正ミーティングでは…
「この文字だけフォントが違うような…」 「この文字のサイズが他と違う」と、わずか 0.5 ポイントの
差を見つけられる校正力はお見事でした !!
こんな素晴らしいメンバーと出会い、お仕事ができたこと
が一番の私の宝物となりました。
いつも和やかな雰囲気で行われた定例会。PR委員として
いろいろな行事に積極的に参加してみて、SISはユニーク
4 月より開通した学校側の道
で、子どもたちだけでなく親も楽しめる学校だと実感しました。
3階会議室より小野原東方面をのぞむ
最後に、インターカルチュアの総まとめを担当してくだ
さった馬場先生、いつもぎりぎりに提出し、また何度も訂正
をお願いしましたのに、忍耐強く対応してくださりありがと
うございました。
3
月謝恩会 開発が進む千里リハビリテーション病院前
学校での卒業式後
阪急エキスポパークホテルにて
3 階会議室より
2009年度の各委員会アカウント
下記のアドレスを使用し各委員会へのメール送受信に
ご利用ください。
Board [email protected]
保護者卒業委員の皆さ
Network [email protected]
んが前日遅くまでか
Hospitality かって用意したフラ
ワーアレンジメント
[email protected]
International Fair [email protected]
Public Relations
[email protected]
※ pr には - ハイフンがつきます
39
I N T E R C U L T U R E J U N E
保2
0 護
0 5
者N
o会
. 1 0だ0
◆中学生になり、反抗期を迎え、親
としてどうしていいか悩むことが増
えました。でも、今回の親睦会にて
栗原先生のお話を聞かせていただけ
たことは、これからの子どもへの接
し方を考える良い機会となり とても
感謝しております。ありがとうござ
いました。 匿名希望
◆個人的に家族のことで確か春頃相
よ
り
PARENTS
2008 年度 7 年生最後の親睦会にて
スクールカウンセラー栗原先生
のお話をお聞きしてたくさんの保護者の方から感想をいた
だきました。栗原先生へ感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとうございました !
談させていただきました。
とても的確にアドバイスいただき になりました。 また 帰国生への先生 話になり、カウンセリングルームの
自分の気持ちをどう持つべきなのか の深いご理解は母親の私をも救って ティッシュのお世話になったことも幾
よくわかりました。
くださいました。 私もここから 、出 度かあり、私にとっても先生の存在は
先日の懇親会のお話もとてもわか 発できます。
非常に大きなものでした。今回は司会
りやすく本当に何度もうなずくほど 迷える 7 年生の子どもたち、保護 をさせていただくのに、この心の動揺
感嘆させられました。
者にエールを送ってくださった栗原 をどうしよう、涙をおさえてどのよう
1 年でも栗原先生と接点をもてた 先生、 感謝の気持ちでいっぱいです。 に話したらいいのだろうと思いまし
ことを私の大きな財産にし、日々私 ありがとうございました。
た。当日は最初、退職についてはまっ
も成長していきたいと思います。あ 細井 典子
りがとうございました。 匿名希望
たく触れずにお話がすすみましたが、
◆春学期に委員が決まってこの1年 先生の一言一言がそれぞれの方の琴線
◆ 2 月 27 日の親睦会に初めて参加 何をするかを話し合った時、栗原先 にふれたのでしょう、あちこちで目頭
しました。いろんなお母さんたちと 生のお話を皆で聞く機会を一度は持 をおさえている人たちが目に入りまし
会話ができて、今までほとんど学校 ちたいと提案しました。現在大学生 た。清らかなお声で静かにゆっくりと
の行事に参加できなかった事をすご の長女が在学中、幾度か先生のお話 話される内容には透明な「聡明」さに
く悔やみます。栗原先生から思春期 を聞くことがあり、その度にとても 裏付けられた温かな「慈愛」に溢れて
の子どもに接する心構えや態度など 心に響く内容だったからです。子ど いました。そのなかには、18年間こ
貴重な話しを聞けてとっても良かっ もたちは5リスペクトという共通項 こで子どもたちを柔らかく包み支えて
たと思います。
を持っていますし、親同士も7年生 こられた「自信」と、「自分は何もし
これからはもっと積極的に学校の のこの時期に先生のお話を聞くこと ていない、子どもの力が素晴らしいの
行事に顔を出すようにしたいです。 で思いを共有し、ともに育ち、協力 だ」という「謙虚」さを感じました。
子供と適正な距離を置きながら親子 し合っていくきっかけになればと思 多くの保護者の方とこの時間を共有で
の絆を強く結べればいいかなぁと思 いました。親睦会の1週間前にその きて本当に幸せだったと感じました。
います。 増山
打ち合わせでカウンセリングルーム 司会をするなかで思わず「あのやわら
◆栗原先生の暖かい穏やかな声に包 を訪れた時、先生から「実はこの3 かな部屋の住人でおられた先生」とい
まれて、自分の心も解きほぐされた 月で退職するのです」というお話が う表現がでてきて、その言い回しを先
ように思いました。
ありました。私は驚き、うろたえま 生も気に入ってくださいました。この
異性である息子の思春期を理解で した。お顔を合わせてお話しするの 日、一人一人の心の中の「一番日当り
きず、 ぶつかるばかりで悩んでいた は年に数回、そのほとんどは挨拶程 のいい場所」に栗原先生のお声が響い
ときの講演会で した。
度であっても、3階にはゆったりと たと思います。たまたま最後に先生の
成長する過程を静かに見守りなが 微笑んでいる先生がいつもおられる お話を聞けた7年保護者は、これから
ら共感できることを少しでも見つけ のだという絶対的な安心感が揺らぐ 皆で「山の上の火」(先生が読んでく
られたら…と 今までとは全く違った 気がしました。子どものことで訪れ ださったエチオピアの民話)を燃やし
目で我が子を見ることができるよう た の に、 い つ の 間 に か 自 分 自 身 の 続けていかなければいけないなと思い
40
保
ました。子ども一人では、またその
当の親だけでは立ち向かえない問題
も、順番に火を灯し続けて、遠くの
山の上にいるその子に「大丈夫、こ
こにいるよ」と伝え続けていける仲
間でいたいと思いました。 深井 美貴子
◆先輩お母さん方、子どもから、優
しくてとってもいい先生という話を
以前から聞いていて、初めてお顔を
見て話が聞ける機会にめぐり合いま
した。エチオピアの民話
「山の上の火」
のおじいさんのように、思春期のこ
どもたちを見守ってください、とい
うお話は、子どもへの接し方に悩む
私を、まさに明るい火のように照ら
護
者
会
だ
Iよ
N T り
E R P
C AUR LE T
N TU SR E J U N E
2 0 0 5
N o . 1 0 0
親も子も、先生のお話で随分勇気付 ◆栗原先生の最後となる貴重なお話を
けられ、助けられた事と思います。 聞くことができました。
お話の内容も、とても素晴らしかっ 親というのは子どもを自分の所有物
たです。自分の子どもの教育、素行、 だと錯覚して、自分の思いどおりにな
を管理したがる親が多く、もっと大 るものだと、頭のどこかで考えている
きな心で、目で、「見守る」子育ての ことが、間違いだということを再確認
大切さを、自戒の気持も抱きつつ、 させられました。先生のお話は、私た
改めて感じました。
ち親と、生徒である子どもたちを念頭
SISという素晴らしい学校で子ど に語られていましたが、お話の間中、
もたちが成長していく様子を、保護 私は自分と親との関係をも考えさせら
者みんなで、自分の子どもだけでな れました。
く、SISの子どもたちみんなを見 両親は自分を自立に導くように、離
守っていく事ができたらな…と思い れたり近づいたりしながら、見守って
ました。
いてくれただろうか、価値観の押しつ
このような貴重なお話を聞くことが けをしていなかったか、子どもをその
でき、そしてまた自分を振り返るこ ままで受け入れ、時に甘えさせ、反発
ました。最初で最後の栗原先生のお
とができたことを、本当に感謝して は柔軟に受け止め、成長を見守ってく
います。ありがとうございました。 れていただろうか?私は真の意味で自
話となってしまいましたが、私も子
立できているだろうか?自分が親に反
してくれました。ありがとうござい
どもも先生の暖かいお言葉は忘れま
せん。 福田 秋子
◆” やわらかい場所 ” 栗原先生のお
話の前に、 司会の深井さんがカウン
セリングルームをそんな言葉で紹介
しました。まさにその通りのお部屋
で、そして栗原先生のお声も柔らか
く、昨年 7 月に初めてカウンセリン
グルームを訪れた私は、そのやわら
かで暖かい空間と先生のお声に包ま
れ、いつまでもそこに居たいと思っ
たほどでした。
学校に、カウンセラーが居る。それ
だけでも、私にとってはとても嬉し
い事でした。この学校に娘を行かせ
たいと思った理由の一つでもありま
谷川 雅子
◆先日はとても良い会合を設けて頂 発してきた部分を子どもに繰り返して
きありがとうございました。
はいないだろうか?親が老境に入って
カウンセラーの栗原先生が学校に 私たち世代との関わり方に戸惑ってい
対して抱いておられた暖かく深い愛 るのを感じつつ、思春期に入った子ど
情に触れ感動を覚えました。
もたちとどのように関わっていくか、
生 徒 が 間 違 っ た 行 動 を 選 ん で し 上の世代と下の世代との間での役割を
まった場合、1 回目はその生徒に自 日々考えさせられていた私にとって、
らの行動を反省し、立ち直る機会を 先生のお話に、たくさんのヒントを頂
与えるという学校側の姿勢にまった きました。
く同感します。1 回間違いをしたこ
特に先号のインターカルチュアにも
とで学校が切り捨てるならば、その 載っていた、山の上の火のお話は、感
学生が本当に深く反省し、もう 2 度 動を伴って私の胸に響きました。私た
としてはいけない、という念を抱く ちが子どもにできることは、信じ、祈
機会が奪われると私は考えます。
り、見守る、と言うことなのだと、シ
教育は 100 年かかる、と言われる ンプルながら、深い愛情を改めて教え
ほど長い年月を要します。
て頂きました。
私たちの子どもが失敗しそうに
後日先輩保護者の方から、先生ご自
なった時、切り捨てないで、立ち直 身が大病で御苦労なさり、ご家族とも
でさえ迷いながら子育てをする時代、
るまで見守る余裕を備えたやわらか いろいろな葛藤を経験されているとお
そしてまた、海外からの帰国という
い壁になれる。そういう私たち保護 聞きしまして、その経験が先生の慈愛
のは、本当に日本にずっと居る方か
者会でありたい、と願います。会合 に満ちたお話とお顔に表れているよう
らは想像もできないくらい、多くの
に際し、いろいろとお世話下さった に感じました。
ストレスが伴います。
方々に再度、お礼を申し上げます。 これからはご家族を見守る生活に入
栗原先生は、そのような子どもたち
ありがとうございました。 られるとのこと。成長していく子ども
の事も本当によく理解され、多くの
パクヒョンス
した。色んな情報に翻弄され、ただ
41
I N T E R C U L T U R E J U N E
保2
を眩しく見つめることと違い、老いて
いく親を見つめるには悲しみが伴うこ
ともありますが、先生は「愛はいつも
新しい、今そのままの姿を愛せよ」と
の言葉も下さいました。
0 護
0 5
者N
o会
. 1 0だ0
よ
り
PARENTS
OIS & SIS TEA PARTY
3 月 3 日 12:00 ~ 13:30 場所 3 階会議室
約 50 人の保護者が集まり盛大なパーティーとなりました
先生とご家族が守られますように、
今度は私たち保護者が焚き火を灯すよ
うにお祈りさせて頂きたいと感じてお
ります。素晴らしいお時間をありがと
うございました。
中原 晴美
SIS保護者会
ホームページが
リニューアルしています
!
★トップページで【保護者】項目をク
リックし右端 SISPA ウェブサイトへ→
をクリック。
★あるいはインターネットのウェブ検
索画面で www.sispa.jp を直接入力して
ルイス事務長 復帰おめでとうございます !!
開いてください。
各委員会や学年からのお知らせ、
定例会、総会等の報告を掲載し随時
更新しています。また、保護者会室
や保護者会所有の備品の予約、各委
員会への問い合わせもできます。
問い合わせ [email protected] まで。
ポットラックパーティー おいしい料理に舌鼓
大迫先生からご挨拶
みんなでおしゃべり
42
OIS・SIS両校のフレンドシップ !
保
護
者
会
だ
Iよ
N T り
E R P
C AUR LE T
N TU SR E J U N E
2 0 0 5
N o . 1 0 0
2008 年度 役員・委員会メンバーの笑顔
1 年間 楽しかったです !
Board
International Fair
43
I N T E R C U L T U R E J U N E
保2
0 護
0 5
者N
o会
. 1 0だ0
よ
り
PARENTS
rk
o
etw
N
Hospitality
Public
Relations
44
Fly UP