Comments
Description
Transcript
学生プレゼンテーションNo.3
グローバリゼーションとカウンターカルチャー カルチャージャミングの思想と実践 哲学哲学史 MC1 田中 悠介 カウンターカルチャーとカルチャージャミング カウンターカルチャーとは 伝統的・支配的な文化に対抗する文化という意味で、 1960年代∼1970年代にかけて、よく使われ、狭義には ヒッピー文化に代表されるものである カルチャージャミングの直接的な源流としてはピスト ルズやクラッシュに代表される過激な歌詞を持つパンク ロックや1968年のパリ動乱のイデオローグとしての シチュアシオニスト(状況主義者:ギー・ドゥボール) が挙げられる 現代 カルチャージャミング=文化の創造的破壊へ カルチャージャミングとは? カルチャージャマー:世界中のメディア活動家のネッ トワーク ・人々の生き方と考え方を変え、情報の流れを変え る。大企業や政府のやっている間違いを正し、メ ディアの運営方針を変え、商業主義的なアジェンダ を見直す ・マス・メディアとの付き合い方を改め、新しい役 割を与える カレ・ラースン(『さよなら、消費社会』の著者)の アドバスターズ ・木材会社のイメージアップキャンペーン「永遠の 森」に対する反対運動「秘密の森」 ⇒ アドバス ターズ・メディア財団の設立 アメリカ社会の現状‐カレ・ラースンの主張 ・アメリカはブランドの集合体である ・「アメリカ」ブランドによる自由な生の阻害が行わ れている ・アメリカ文化はマスメディアや企業によって作られ た「スペクタクル」である ・マスメディアは「ソーマ(麻薬)」をばらまいてい る ・アメリカの「クール」は世界に広がる疫病である ・地球はそのような「クール」に耐えられない ①現代はスペクタクル化された非現実的な生が我々を取り巻いて いる ・マスメディアによるもの‐ノイズ、ジョルト、コマーシャ ル ②消費宗教 ・アメリカ式生活様式の絶対化‐常識のブランド支配‐消費 のオブ セッション ・オリジナリティの墓場としての現代版アメリカンドリーム ③世界経済の支配理論 ・新古典派的な「成長」優先、拡張主義の経済観 現代のマスメディア、広告が大企業や政府のプロ パガンダに堕しており、オルタナティブなメッセー ジを(既存のメッセージと同程度のインパクトで) 流通させる手段がないこと、が問題である カルチャージャミングの目的 テレビで延々と流れ続ける消費主義的スペクタクル を遮断し、自分の力で自分独自の物の見方を得るこ と=「クール」という意味を取り戻すこと よりエキサイティングな 社会へ 価値観やライフスタイルの根本的な改革 ―コーラの空き缶を正しい資源ゴミ入れに投げ入れ るだけでは社会的に大きな変化には繋がらない 洗脳企業軍団に対抗すること=消費主義文化の創造 的破壊 「世界は変えられる」というメッセージ 「19世紀のはじめには、自分の欲しいものが何であ るかを広告屋に教えてもらう必要のある人はいな かった。」 byガルブレイス『ゆたかな社会』 「ほしいものが、ほしいわ。」by糸井重里 「消費者は自分が望みかつ選んだつもりで、他人 に差をつける行動をするが、この行動が差異化の強 制やある種のコードへの服従だとは思っていな い。」 byボードリヤール『消費社会の神話 と構造』 カルチャージャミングの理念と方法論 Ⅰ ①デリーヴとデトーナメント(1960年代のフランスの状 況主義者が 生みだした言葉) ・デリーヴ:都市を浮遊し、日常生活でであった感情の 起伏を オープンにさらけ出す。 ・デトーナメント:日常生活(スペクタクル)の方向転 換、観点の変化 ②エコロジカル経済 ③ミームウォーズ(戦略的理念による闘争) 5つのメタミーム 1.真のコスト‐製品は地球環境へのエコロジカルなコ ストを反映しなければならない 2.脱マーケティング 3.最終破壊兵器‐グローバル経済の停止と再プログラ ミング 4.自我なき企業‐企業は人ではない。われわれ自身で コントロールしなければならない 5.メディア憲章‐情報を受け取る権利、発信する権利 をすべての人が持つべきである カルチャージャミングの理念と方法論 Ⅱ ④レヴァレッジ・ポイント 1.サブバタイズ‐著名なコマーシャルや広告ポスターをパロ ディ化したアート作品。消費主義への警告や危険な商品への警戒 を訴えることが多い。subvert(権威の打倒)とadvertising(広 告)の合成語。 2.サイバー・ジャミング‐サイバー・スペースを活用した運動の 展開(署名、抗議活動、ヴァーチャルな座り込み、抗議サイト) 3.テレビ・ジャミング‐テレビ・スポットによるサブバタイズメ ント、非CM ⑤挟撃作戦 メディアを使った上からの攻撃と草の根レヴェルのロビー活動 を特定の企業に持続性を持って行うこと 1960年代からの「タバコ戦争」の成功を参考に―非広告の商品広 告に対する最初の勝利 → タバコ会社がテレビCMの禁止受け 入れ 「クール」を「アン・クール」に カルチャージャミングの実践 ・無買デー(あるいは無買日)Buy nothing day 1年に1 日だけ、消費を抑制することで、過剰消費社会の問題 を考え直そうと呼びかけるムーブメント ・TV turnoff week ・アドバスターズのアクティビティ。雑誌の発行や法的活 動を含むさまざまなキャンペーンの展開 「非」CMの 制作と放映 ・バブル・プロジェクト:「フキダシ」(マンガのセリフ を入れる枠、英語でBubble)を、街中のポスターや広 告に貼り付け、オリジナルの意図を換骨奪胎するよう な言葉を書き込むというストリート・アート ・Black Spot Campaign (反ブランド・キャンペーン。ブ ランドロゴの代わりに黒い●が入っている商品の企画 と販売) ・クリティカル・マス(自転車によるデモ行進で、クルマ から道路を取り戻そうとするキャンペーン)・No Car Day