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(5月) (PDF: 682.5KB)

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(5月) (PDF: 682.5KB)
平成 28 年 5 月 25 日
入野小学校
校長便り
寺山喜久美
絶好の運動会日和だった5月22日。多くのご来賓,地域・保護者の皆様方にお越し
いただき,温かいご声援を頂戴いたしました。誠に有り難うございました。また,早朝
より会場準備,閉会後の片付けまで気持ちよくお手伝いいただきましたことに,心より
感謝申しあげます。
さて,今日も私のブログのような便りとなりますが,どうぞお付き合いください。
子どもたちは,自分たちで決めた目標「全力出し切れ!白熱 真剣 入野っ子」とい
うテーマに向かって大変よく頑張ったと思います。会場からの温かいご声援のおかげで
す。
私たち指導者には反省点もいろいろありますが,子どもたちが「やり切った!」とい
う満足感をもって帰って行ったことは私たちの充実感にもなりました。子どもたちの頑
張りに感謝!です。
指導者の反省点の代表が,私!です。
開会式の際,台上のマイクの調子が
悪く,地域や保護者席にはほとんど聞
こえなかったそうです。私自身も話し
ていて声が通っていないように感じま
したので,どんどん声に力が入ってい
きました。
開会式終了後,あるご来賓が,
「校長さん,仁王様みたいに立ってて,
怖かったよ!」と笑われました。
それを聞いておられた他のご来賓が,
横から
「そうかのぉ?わしにゃあ,お姫様に見え
たで!」と助け船を出してくださいまし
た。けれども,子どもたちにもう少し優し
く語りかけてやれば良かったと反省しきり
です。
ということで,聞こえなかった挨拶を
ご紹介します。(うろ覚えなので,アレン
ジが入ったらすみません。)
ご来場の皆様,おはようございます。本日は,東広島市教育委員会指導主事様,
東広島市議会議員様をはじめ多くのご来賓の皆様,地域の皆様,保護者の皆様には,ご
多用な中,入野大運動会にお越しいただき誠に有り難うございます。心より感謝申しあ
げます。
連休が明けて2週間,子どもたちは自分たちで決めた目標「全力を出し切る!」とい
うゴールを目指して,練習に取り組んで参りました。ですが,期間が短く十分な仕上が
りではございません。会場の皆様の温かいご声援で後押ししてやっていただければ有り
難いです。どうぞ,宜しくお願いいたします。
さて,児童のみなさん,いよいよですね。今日までの練習をよく頑張ってきました。
先ほどの入場行進も全力でかっこよかったですよ。では,運動会の始まりにあたって子
どもが書いた一つの詩を紹介します。
運動会
明日はついに運動会
ぼくは走るのが大の苦手だ
何で徒競走なんてあるんだろう
一年生の時から ぼくはいつもびりっけつ
一度でいいから 自分の胸で白いゴールテープを切ってみたい
でも 今年もきっと びりっけつ
でも びりにはびりの精一杯があるはずだ
明日 ぼくはぼくの精一杯で
見えないゴールテープを 全力で最後まで走り抜ける
ご来場の皆様にお願いがございます。子どもの中には,運動が得意な子もおれば,
苦手な子もおります。どうか,じっくりと見てやっていただき,一つでも全力で頑張っ
ている姿を見つけてほめてやってください。どうぞ宜しくお願いいたします。
それでは,みなさん,今日は一つ一つの種目に全力で取り組み,最後まで頑張りまし
ょう。
本日が入野小学校と区民の皆さんの楽しい運動会となりますよう祈念して,開会のご
挨拶といたします。
運動会の最中,走ることだけでなく,表現(ダンスや棒・組体操など)や係の仕事,
応援など,いろいろなところで全力を出している子どもたちを見ながら,とても嬉しく
幸せな気持ちになりました。
私が座っていた真後ろで,立って見ておられたお母さん方の声が聞こえてきました。
「うわぁ,真剣に走っとった!燃えた,燃えた!」
子どもたちと一つになって見ていただいて,とっても嬉しくなりました。
最初の PTA総会で保護者のみなさんに聞いていただきたかったお話しをもう一
度ご紹介させていただきます。
(紙面の関係で,概要を書きます。)
25 年前,私は夫と 2 歳半の息子と三次で暮らしていました。一緒にご飯を食べ
て,一緒にお風呂に入って,一緒に寝て,一緒に笑って,泣いて,喧嘩して…。
そんな,普通の日々を,当たり前の日々を送っていました。
7 月 20 日のことでした。夫は息子と「アンパンマンショー」を見に行く約束を
していました。三人で川の字になって眠りにつきました。
朝になって息子が起きて来ました。朝食の用意をして,夫を起こしに行きまし
たが,夫は二度と目覚めることはありませんでした。突然死でした。
後悔し,後悔し…。たくさんの後悔をし続けました。
私は,夫と息子と 3 人で,一緒にご飯を食べること,眠ること,お出かけする
こと,笑うこと,泣くこと,怒ること…そんな普通の当たり前の日々を送ること
がどれだけ幸せなことだったのか,夫を亡くして初めて知りました。
そして,こう思いました。
『なくしてわかる幸せではなく,今ある幸せを精一杯に感じ取りながら,息子
と生きていこう』
あれから 25 年が経ちました。息子に子どもが生まれ,息子は夫にそっくりな父
親になりました。
子育てができる,夫婦げんかをする,そんな当たり前の日々が実はとっても幸
せなことなのかもしれません。
では,最後に私の好きな詩の朗読をします。大切な子どもを病気で亡くされた
お母さんが作られた詩です。
(次ページの「最後だとわかっていたなら」を読む。)
どうか,ここにいらっしゃる全ての皆さんの普通の日々が,子育てが…辛いこ
と,悲しいことも含めて,幸せでありますように…。
あなたが眠りにつくのを見るのが 最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように 祈っただろう
あなたがドアを出て行くのを見るのが 最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう
あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが 最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって 毎日繰り返し見ただろう
あなたは言わなくても わかってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたら
一言だけでもいい…「あなたを愛してる」と わたしは 伝えただろう
たしかにいつも明日はやってくる でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい
そして わたしたちは 忘れないようにしたい
若い人にも 年老いた人にも 明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人を抱きしめられるのは 今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら 今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら あなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや 抱擁や キスをするための ほんのちょっとの時間を
どうして惜しんだのかと
忙しさを理由に その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかと
だから 今日 あなたの大切な人たちを しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつまでも いつまでも 大切な存在だということを そっと伝えよう
「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を
伝える時を持とう
そうすれば
もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから
★最後まで読んでいただき,どうも有難うございました。それでは,また次号で。
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