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第 54 回 国立研究開発法人理化学研究所横浜事業所研究倫理委員会

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第 54 回 国立研究開発法人理化学研究所横浜事業所研究倫理委員会
第 54 回
国立研究開発法人理化学研究所横浜事業所研究倫理委員会 次第
日
時:平成 27 年 12 月 10 日(木)10:00~12:00
場
所:国立研究開発法人理化学研究所東京連絡事務所 会議室
出席委員: 北川 昌伸
東京医科歯科大学大学院
教授(委員長)
井川 陽次郎 読売新聞東京本社論説委員会
論説委員
野村 茂樹
奧野総合法律事務所
辯護士
田村 京子
帝京平成大学薬学部薬学科
教授
莚田 泰誠
理化学研究所 統合生命医科学研究センター
ファーマコゲノミクス研究グループ グループディレクター
鈴木 治和
理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター
機能性ゲノム解析部門オミックス応用技術研究グループ
グループディレクター
大野 博司
理化学研究所 統合生命医科学研究センター
粘膜システム研究グループ グループディレクター
立会い : 鈴木 貴
理化学研究所横浜事業所
所長
事務局 : 吉識 肇
理化学研究所横浜事業所安全管理室
室長
髙松 正博
理化学研究所横浜事業所安全管理室
日高 裕子
理化学研究所横浜事業所安全管理室
岩佐 幸美
理化学研究所横浜事業所安全管理室
青島 達之
理化学研究所本部安全管理室
副主幹
1.審査事項(研究計画 新規 8 件)
【H27-22】「ヒト皮膚微生物叢の時空間的網羅的解析」
統合生命医科学研究センター
皮膚恒常性研究チーム
上級研究員 松井 毅
【H27-25】
「生活習慣病やアレルギー疾患の新しい予防法確立に資する健康な日本人の
腸管免疫と腸内細菌データベースの構築に関する疫学研究」
統合生命医科学研究センター
代謝恒常性研究チーム
上級研究員 窪田 哲也
【H27-20】「胎児期に始まる子どもの健康と発達に関する調査」
統合生命医科学研究センター
粘膜システム研究グループ
グループディレクター 大野 博司
【H27-24】「内在性基質を用いた OATP を介した薬物間相互作用評価に関する研究」
産業連携本部
イノベーション推進センター
杉山特別研究室
特別招聘研究員 杉山 雄一
【H27-18】
「母乳成分と小児アレルギー発症との関連の調査」
【H27-19】
「炎症性腸疾患の臨床試料解析に基づく創薬標的探索に関する研究」
【H27-21】
「炎症性疾患の迅速診断と病態解明を目的としたバイオマーカー探索研究」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
【H27-26】
「疾患ビッグデータを用いた高精度予測医療の実現に向けたイノベーション
ハブ研究」
統合生命医科学研究センター
免疫器官形成研究グループ
グループディレクター 古関 明彦
1
2.報告事項
・研究課題 H27-16「高濃度ナノバブル酸素水の機能性に関する評価試験-免疫機
能、疲労、自律神経機能、皮膚に対する効果ついて-」の申請取下げ
・ヒト ES 細胞使用計画変更
・平成 26 年度研究実施経過・終了報告書に関する質問事項について
・迅速審査結果
2
事務局:定刻になりましたので、第 54 回横浜事業所研究倫理委員会を開催します。本日は
佐谷先生にご欠席のご連絡を頂いておりまして、7 名の委員にご出席頂いており
ます。従いまして、横浜事業所研究倫理委員会運営規則第 3 条に定めるところに
より委員会は成立しております。
それでは、事務局から資料の確認をさせて頂きます。
事務局:資料の確認をさせて頂きます。前回の倫理委員会にて当日の説明資料のポンチ絵
をデータに取り込むというお話をさせて頂きましたので、iPad のデータに今回申
請のあった研究課題の下にポンチ絵を載せておりますのでご覧下さい。それ以外
に机上の資料としては、本日の議事次第と【H27-19】の倫理審査の結果通知書が
あります。委員の方々に資料を送付した後にこの通知書が来ましたので、机上配
付させて頂いております。
事務局:本日は 8 課題の審査を頂く形で、盛り沢山になっておりますが、どうぞよろしく
お願い申し上げます。それでは、北川先生、進行を宜しくお願い致します。
1.審査事項(研究計画 新規 8 件)
【H27-22】「ヒト皮膚微生物叢の時空間的網羅的解析」
統合生命医科学研究センター
皮膚恒常性研究チーム
上級研究員 松井 毅
北川委員長:ありがとうございました。それでは早速、議事次第 1 番の審査事項に移りた
いと思います。
まず【H27-22】
「ヒト皮膚微生物叢の時空間的網羅的解析」ということで、
統合生命医科学研究センターの松井先生です。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございます。それでは、ご所属とお名前をまず教えて頂け
ますか。
松井上級研究員:統合生命医科学研究センター皮膚恒常性研究チームの松井毅と申します。
川崎客員研究員:川崎洋と申します。
北川委員長:宜しくお願い致します。それでは、申請内容についてご説明を宜しくお願い
致します。
松井上級研究員:
「ヒト皮膚微生物叢の時空間的網羅的解析」の審査をお願いします。
実際の実施者の川崎さんから詳しくご説明します。
川崎客員研究員:私たちの皮膚には細菌に加え、カビやウイルスなど多彩な微生物が生息
し、皮膚の機能維持あるいは細菌は、色々な皮膚疾患の発生に密接にかかわ
っているというのがわかってきています。
既に共同研究機関である慶應大学の皮膚科では、患者さんを主にターゲッ
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トとしてヒト皮膚微生物叢の網羅的解析研究が始まっています。
また、私たちの研究チームは以前、人の皮膚細菌叢の網羅的解析という倫
理提案をさせて頂いて承認を得て実験を始めています。
しかし、こういったものを進めている段階で、追加して更に研究しなけれ
ばいけないことがわかってきました。その 1 つが、皮膚は他の臓器に比べて
カビとかウイルスの割合が高いことがわかっています。そういったものの関
与も考えていかなければいけないのではないかということで、今回は微生物
叢まで解析対象を広げたいということです。
それから、皮膚は常に外部環境にさらされています。したがって、気候と
か季節の変化の影響も受けますし、あるいはライフスタイルの影響も受けま
す。そういったことで定時的に皮膚の微生物叢変化と、そういったライフス
タイル、環境との変化も見ていかないといけないというのがわかってきまし
た。
また、皮膚は非常に広い臓器ですが、部位や微小環境によって微生物叢の
構成が大きく変わってくることがわかってきましたので、そういったものを
含めて検討しないといけないということで、微生物叢の時空間的網羅的解析
研究を今回考えています。
具体的には健康なボランティアの患者さんから眉間、上腕、前腕、ひじの
部分を含む複数箇所から、基本は週 2 回をベースとして、ボランティアの方
から同意が得られれば 2 センチ角の部分からスワブでこすってサンプリング
をします。また、もっと詳細に検討する場合はヤスリやカミソリなどで削る
というのも組み合わせて、サンプリングをしたいと考えております。これら
はゴシゴシこするわけではないので大きな侵襲はないと考えています。
この得たサンプルの一部は慶應大学に送り、そちらで微生物の DNA を抽
出し、シークエンス解析をすることを考えています。一部ヒト細胞が混入す
る可能性はありますが、今回の解析対象ではありませんので、仮にそういっ
たものの情報が読めても破棄しようと考えています。
そうした解析結果を理研に持ってきて、サンプリング時に採取するライフ
スタイルに関連するアンケート結果と相関解析をする。あるいは、定期的に
皮膚の微小環境の状態を水分量や油分、PH などの状態をはかり、そういっ
たものとの相関解析を行っていきたいと思っています。
また、一部のサンプルに関しては、理研内で染色培養などを行いたいと考
えております。
以上が研究提案です。
北川委員長:どうもありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、コメ
ント等ございましたら宜しくお願い致します。
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ヤスリやカミソリというのは、慶應大学では実際にやっていらっしゃること
なのでしょうか。
川崎客員研究員:そうですね。例えば、タコとかウオノメみたいなものを削るような感覚
で考えて頂ければいいと思いますが、本当に表面を少しなでる程度でやりたい
と思っています。そんなにゴシゴシと削るものではないです。
北川委員長:いかがでしょうか。
井川委員:これは何回もとるのでしょうか。
川崎客員研究員:はい。継続的に同一患者さんの同一部位から定期的に(採ります)
。
井川委員:すみません。定期的とはどのくらいですか。
川崎客員研究員:週 2 回をベースに……。
井川委員:週 2 回ですか。
川崎客員研究員:はい。
井川委員:どのくらいやるの。
川崎客員研究員:できれば 1 年間とりたいと思います。
井川委員:週 2 回で 1 年。
川崎客員研究員:はい。
井川委員:長いですね。ちなみにそれはお風呂に入ったとか何か、色々そういう条件を聞
くのですか。
川崎客員研究員:アンケート用紙でそういうのを聞きたいと考えています。
井川委員:忙しくて 1 週間風呂に入らなかったとか、最近はいないと思うけれども。
川崎客員研究員:そういったものとその微生物叢の変化を関連づけて(いきます)
。
井川委員:そういうのも聞き取りをされる。
川崎客員研究員:はい。皮膚というのはいつ入浴したかとか、何を塗ったかというので劇
的に微生物叢が変化すると考えています。そういったもののいわゆるヒトの皮
膚に固有に生着している微生物叢に、さらにノイズ的に入る要素を知らないと、
せっかく患者さんなどから今後解析とかをしたときも、誤った解析をしてしま
うと思うので、今後のいわゆる基盤となるようなデータ採取を目指して、今回
は研究提案をさせて頂いておりますので、その基盤を作るためには、しっかり
とした解析をしないといけないと考えています。
井川委員:理研で参加されるこの研修生というのは何ですか。
川崎客員研究員:これはいわゆる修士の学生さんとか。
井川委員:どこから来るのですか。
川崎客員研究員:1 人は現在横浜市立大学修士の学生さんで、あともう 1 人の森本先生は
慶應大学の博士課程の学生さんです。
井川委員:何か研修生という肩書きと大学院生リサーチアソシエートは、一般論すぎやし
ないのかという感じがします。
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もう一つは、ポスターで募るこの方々は、この研修生の人たちは自動的に参
加するのですか。
川崎客員研究員:いやいや、そうではなくてポスターで掲示して(募集します)
。
井川委員:この人たちは参加しないんですね。
川崎客員研究員:はい。そういうことではありません。
井川委員:比較的集まりますか。
川崎客員研究員:普通の機関に比べて、理化学研究所などのほうが逆にそういう研究マイ
ンドが高い、リサーチマインドが高い方が多いと考えているので、そういった
意味で期待しています。
井川委員:週に 2 回、皮を採るんですよね。
川崎客員研究員:擦るだけです。
田村委員:素人なのでおかしな質問になるかもしれませんが、かなり個人差があるもので
すか。
川崎客員研究員:あるとは思います。
大野委員:むしろこんな長い研究ではないですが、例えばパソコンのキーボードを調べる
と、誰が触ったかがわかるぐらいに個人差があるとわかっています。もちろん
手のここを拭いてやると、もうそれがその人ごとに大分変わって、違うという
ようなのはアメリカからも(出ています)
。
井川委員:触ると変わるぐらいですか。
大野委員:いやいや。
井川委員:人によって細菌叢が違う。
大野委員:このコンピュータとあのコンピュータから細菌をとって、
僕らの手からとると、
誰が触ったかがわかる。パソコンはほとんど自分が触って他の人はあまり触ら
ない。そのパターンが違う、その個体差があるということです。
井川委員:人種によって違うのですか。
川崎客員研究員:人種によっても違うと思います。
大野委員:そっちはあまりやられていないかもしれませんね。
川崎客員研究員:はい。
大野委員:腸内細菌は人種によって違うというのは出ていますけれども。
井川委員:職業によっても全然違うんでしょう。
川崎客員研究員:そう思います。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
鈴木委員:先程(採取に)のカミソリを使うというのは、採取する人は何か特定の資格を持
った人をあてるのですか。
川崎客員研究員:私は皮膚科医なので、患者さんからもカミソリを使って削るような手技
等はやっていますので、そういった意味では安心して頂けるのではないかと考
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えております。技術的には問題ないかと考えております。
北川委員長:よろしいでしょうか。
それでは、一旦退室して頂けますでしょうか。宜しくお願い致します。
松井上級研究員:ありがとうございました。
川崎客員研究員:ありがとうございました。
(申請者側退室)
北川委員長:いかがでしょうか。あまり問題ないと思いますが、研修生というのはもう少
し具体的に(できますか)
。
鈴木所長:これは連携大学院協定に基づいて理研側で受け入れている際の身分です。
北川委員長:研修生というのはちゃんとした名前ですか。
大野委員:そうです。理化学研究所の……。
井川委員:登録されているのですか。
大野委員:そうです。
井川委員:出入りするのに当然登録証か何か(ありますか)
。
大野委員:ちゃんとこの ID カードも持っています。普通だと大学院生を受け入れると何
になるのですかね。理化学研究所は全て……。
井川委員:ちょっと心配なのは、今回の場合はメーカーとか関係ないですけれども、研修
生という名前で例えば関連する医薬品業界、医薬品会社から来ているとか。
大野委員:そういう人は研修生という名前になりません。学生だけです。そういう人は客
員研究員。
井川委員:ただ、研究によってはどこから来たのかはかかわることがあり得ないのか、僕
はよく知りませんけれども。
大野委員:今は研修生であっても研究にかかわる人は COI(利益相反)も全員出しますか
ら、それで判断されると思います。
井川委員:理研の研修生という名前を与えたときは、理研としてその人の利害関係は全部
把握しているので心配無用という感じでしょうか。
大野委員:この課題ごとにその人の利害関係を出す。
井川委員:審査済みという理解でいいのですか。
大野委員:これから審査します。
井川委員:これからですか。
大野委員:それが今年度からなので、審査して利益相反委員会からオーケーとか何か来な
いと研究開始にならないので、それまで承認も出ないです。だから、9 月のもの
はまだ承認が出ていません。早くして欲しいですよね。ちょっとプッシュして
下さい。
事務局:
(事務局からも)プッシュはしています。逆に推進室にもセンター側からプッシュ
されてもいいのではないかということを申し上げています。
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井川委員:もし可能なら研修生は、どこどこ大学院修士課程とかあったほうがわかりやす
いというだけです。
大野委員:理研としての身分だから研修生なんですね。
井川委員:博士論文とか書く場合は母体で書くんでしょう。
大野委員:もちろんそうです。
井川委員:だから、むしろそっちがメインなんですよね。
大野委員:ただ、理化学研究所の身分が研修生だからそうやって書いています。もし括弧
して書かせたほうが明瞭であれば(書かせる)。
井川委員:この間も研究員の兼務先があると書いておいて、みたいな話はあったじゃない
ですか。
北川委員長:何か事故が起こったりしたときには、ちゃんと書いてあるほうがいいかもし
れない。
莚田委員:審査の情報として必要という意味ですよね。
井川委員:欲しいよねという。例えば、情報管理とかするときも、個人情報の絡みだとす
ると、この間、たしか問題になったのは横浜の研究者の方のところで管理する
とかいっているけれども、連結不可能匿名化したのは自分のところじゃないか
ということがあったので、あったほうがいいような気がするんです。
北川委員長:不都合がなければ入れて頂いたほうがはっきりはしますね。
大野委員:元々も把握しているわけですから、研修生としてもう登録されていてどこから
来ているというのも明らかになっている。
井川委員:事実上、その方々は兼務なわけですよね。
大野委員:学生なので兼務とは(言わない)
。
莚田委員:本務先は所属する大学ということになりますね。
井川委員:ですよね。
大野委員:仕事ではないので本務とは言わないのではないか。正式には在籍先ですよね。
莚田委員:そうなるとフォーマットを変える必要がありますよね。
事務局:そうですね。少しいじればそれは可能だと思います。
北川委員長:研修生とは正式には理化学研究所研修生というのですか。
事務局:研修生という身分ですね。
北川委員長:研修生には何もつかないのですか。
事務局:つかないです。
大野委員:僕らがチームリーダーとかグループディレクターと言っているのと同じで、研
究員というので、理化学研究所研究員とは言わないです。
北川委員長:わかりました。
大野委員:でも、理化学研究所の審査なので理化学研究所に所属しているという意味で、
その身分の研修生となっている。
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北川委員長:ここに研修生と出てくればそれに決まっているということなんですね。
大野委員:そうです。
北川委員長:その他はよろしいでしょうか。
では、お呼び頂けますか。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
ただいま委員の間で検討したところ、先程お話のあった「研修生」という
ところが少し曖昧なので、あまり煩雑にならない程度で結構ですし、差支え
のない範囲で、括弧書きで具体的な所属先を入れて頂ければということです。
宜しくお願い致します。
では、条件付きで承認させて頂きます。ありがとうございました。
川崎客員研究員:ありがとうございました。
(申請者側退室)
【H27-22】「ヒト皮膚微生物叢の時空間的網羅的解析」
統合生命医科学研究センター
皮膚恒常性研究チーム
上級研究員 松井 毅
○条件付きで承認する。
研修生の所属元を差支えない範囲で記載すること。
【H27-25】
「生活習慣病やアレルギー疾患の新しい予防法確立に資する健康な日本人の
腸管免疫と腸内細菌データベースの構築に関する疫学研究」
統合生命医科学研究センター
代謝恒常性研究チーム
上級研究員 窪田哲也
北川委員長:次は【H27-25】「生活習慣病やアレルギー疾患の新しい予防法確立に資する
健康な日本人の腸管免疫と腸内細菌データベースの構築に関する疫学研究」
です。
(申請者入室)
北川委員長:それでは、ご所属とお名前を教えて頂けますか。
窪田上級研究員:代謝恒常性研究チームの窪田といいます。宜しくお願い致します。
北川委員長:宜しくお願い致します。では、申請内容のご説明をお願いします。
窪田上級研究員:目的としては健康な日本人の生活習慣と腸管免疫と腸内細菌のデータベ
ースを構築することによって、この内容を開示することにより、何か疾患で
研究を行いたいといった研究者が、これをベースにコントロールとして活用
して頂きたい。そのようなデータベースを構築することを目的にしておりま
9
す。
方法ですが、平成 18 年から医薬基盤・健康・栄養研究所の○○先生が主
催でやられています、身体活動を用いた介入試験の健康な中年男女 1075 名
の参加者の 3 年目のフォローアップとして、この研究を加えていきたいと考
えております。
こういったことによって出てきた腸内細菌叢、免疫指標については医薬基
盤研の○○○先生、遺伝子多型、生活習慣、生理指標については○○先生に
行って頂きます。
私のほうでは代謝産物を測定し、出てきたデータを医薬基盤研究所の○○
○○先生にお渡しして、統合的なデータベースを構築して頂いて、それを皆
さんに開示していこうという研究です。
実際に我々理化学研究所で何をやるのかです。最初は網羅的なメタボロー
ム解析をインハウスで行おうと思っていたのですが、健康な人であるという
ことで、網羅的なメタボロームですとどうしても相対的な比較になってしま
います。やはり絶対的な値を出したほうがいいだろうとも考えます。
私のところで標準品を作って、一から解析システムを構築するよりも、既
に SRL で脂肪酸の 15 分画あるいは胆汁酸 24 分画は測定できるきっちりした
測定方法があります。ですので、意外と安価にできるということで、我々の
ほうでは栄養研究所から頂いた血漿 2cc を SRL にお渡しして、脂肪酸の 15
分画と胆汁酸 24 分画を解析して頂きます。
逆にそういったデータにどういった意味合いがあるのかについては、我々
から少しコメントを付けながら、医薬基盤研究所に解析結果を渡して、デー
タベースづくりに役立てて頂きたいと考えております。
北川委員長:どうもありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、ご意
見等がございましたら宜しくお願い致します。
理化学研究所自体は何か仲介役みたいな感じですね。
窪田上級研究員:そうですね。最初のころはそういうつもりではなかったのですが、結果
的にはやはりそういうことになってしまったのと、元々厚労科研費を先に取
ってしまったということもありまして、今さら辞退するよりも何かそういっ
たことに対して意味付け、我々で少し解釈を付けてあげようということでこ
のようになっています。
北川委員長:いかがでしょうか。
他にご意見はなさそうですがよろしいでしょうか。
利益相反に関しては現在申請中ということですね。
窪田上級研究員:そうです。申請は既に済んでおります。今、審査中だと思います。
鈴木委員:サンプルの流れですが、これを見ると、直接 SRL に送ったほうがよいように思
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えますが如何でしょうか。
窪田上級研究員:本当はそうなんですね。
鈴木委員:でも、一旦理研に入ってきて、また理研から出すという形になるのですか。
窪田上級研究員:はい。どうしてもそれは厚労科研のお金の流れの問題があります。お金
は理研側から払うということなので、そういうことよりも一旦やはり我々で受
けて出さないと厚労科研上のお金の問題があります。
鈴木委員:わかりました。
北川委員長:よろしいでしょうか。
それでは、一旦退室をお願いできますか。
窪田上級研究員:ありがとうございました。
(申請者退室)
北川委員長:いかがでしょうか。
井川委員:これは大切な研究ですか。有用な研究ですか。
大野委員:データベースをつくるという意味では(そうです)
。
井川委員:ご自分も予算消化だと仰っているから止めたほうがいいんじゃないかな。
北川委員長:いや、それはこの委員会の仕事ではありません。
井川委員:でも、研究の有用性がなければやめろというのは倫理で一番重要なことですよ
ね。無用な研究で、しかも場合によって侵襲的だということですから。何か予
算が余ったらというような……。
大野委員:それは理化学研究所としては参加するという意味ですよ。だって、栄養何とか
ではもう通っていて、既に参加していらっしゃるボランティアの人が 3 年目と
仰っていたので、理研でやるなといったらどこか他のところとやるということ
になってしまうんですよね。それでは取った厚労科研費を返納することになっ
てしまいます。
北川委員長:いかがでしょうか。あまりことを荒立てずに。
井川委員:荒立てずというか、計画されていてそれなりの有用性があるかもしれないんで
すね。
北川委員長:よろしいですか。
では、もう一回お呼び頂けますか。
(申請者入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
少し理研の立場が不自然な形であるのは申請者の方もおっしゃるとおりです
が、一応倫理委員会としてはお認めするということで承認とさせて頂きます。
どうもありがとうございました。
窪田上級研究員:ありがとうございました。
(申請者退室)
11
【H27-25】
「生活習慣病やアレルギー疾患の新しい予防法確立に資する健康な日本人の
腸管免疫と腸内細菌データベースの構築に関する疫学研究」
統合生命医科学研究センター
代謝恒常性研究チーム
上級研究員 窪田哲也
○承認する
【H27-20】「胎児期に始まる子どもの健康と発達に関する調査」
統合生命医科学研究センター
粘膜システム研究グループ
グループディレクター 大野 博司
北川委員長:続いて 3 番目の【H27-20】
「胎児期に始まる子どもの健康と発達に関する調
査」を大野先生にお願いします。
(大野委員、説明者席へ移動)
では、大野先生にご説明を宜しくお願い致します。
大野 GD:粘膜システム研究グループの大野と申します。
今お読み頂いたようなタイトルで、目的としては遺伝的素因に加えて環境要
因、特に体内環境とか出生後の栄養も含めた生活環境が、子どもの健康にどの
ような影響を与えているかを探索するために、千葉大学が主体となって被験者
の方を集めて、サンプルを採っていきます。
申請書に書いてありますが、千葉大学で本当に色々な項目を検査されるのです
が、その中で理化学研究所としては便の腸内細菌叢と代謝物の解析を共同研究
で行います。
被験者は母親 500 名と児を 500 名、両方の便が来ます。流れとしては千葉大
学が主体となっていますので、ボランティアの人を集めるとか、その匿名化と
か検体・個人情報の管理を全部そこでやります。インフォームド・コンセント
も千葉大学がとられて、私のところでは先程申しましたように便の解析をしま
す。
北川委員長:ありがとうございました。それでは、委員の先生方から何かご質問、コメン
ト等ございましたら宜しくお願い致します。
野村委員:赤ちゃんを 42 か月後まで採取するということですと 3 年半なので、研究期間が
平成 30 年というのはもう少し長くしたほうがよろしいのではないですか。大丈
夫ですか。
北川委員長:いかがでしょうか。
事務局:こちらのサンプルの採取は今、もう千葉大で進行中です。
大野 GD:これからではないということもあるかと思います。
12
事務局:お子さんは平成 30 年までに 42 カ月を迎えるということだと思います。
北川委員長:でも、研究計画書の冊子の 34 ページの一番上に、研究期間が 32 年 11 月 30
日までとなっています。
大野 GD:それは向こうのものですか。
鈴木委員:別紙の千葉大のデータについても、倫理委員会審査の有無については審査未了
となっています。
事務局:千葉大のほうで理研を含めた形で変更申請中ということなので、変更の内容が固
まり次第、倫理審査の結果が来るということなので、現在は千葉大学で未了とな
っています。
鈴木委員:変更申請が未了ということですね。
事務局:変更申請が未了という状況です。
大野 GD:でも、当初には理研が入っていないんですよね。
事務局:そうですね。入っていなかったので入れる形で今、千葉大で変更申請中と聞いて
います。
北川委員長:期間が千葉大は 32 年となっています。
大野 GD:合わせたほうがよろしいですか。
北川委員長:理研のほうは長過ぎてはいけないのですか。
大野 GD:多分これは、理研では便の解析とかは 30 年までに終わるだろうということです
が、それをお返しして色々な統合データベースをつくるとか、そういう解析は向
こうがもう少し長くなるかなということ。でも、どうですかね。
事務局:例えばチームの存続の問題もあると思うので、その辺も踏まえてという形にはな
るかと思いますが、特に制限を設けているわけではございません。
大野 GD:合わせたほうがよければそのようにすることも可能ですよね。
事務局:はい。
北川委員長:では、研究全体として終了するまでは理研もお手伝いするということだと思
うので、やはり合わせて頂いたほうがいいと思います。
事務局:では、千葉大の 32 年 11 月 30 日に合わせます。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
田村委員:説明文書に理研の名前も入れて頂くようになるんですよね。
大野 GD:そうです。
田村委員:そこをお願いします。
大野 GD:はい。
田村委員:39 ページですね。
大野 GD:はい。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、一旦退室して頂けますか。
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(申請者退室)
いかがでしょうか。少し変更して頂くのと、千葉大学の倫理審査が完了する
ことは確認して頂くことになりますけれども、それでよろしいでしょうか。
では、特にご意見がなければもう一度お呼び頂けますか。
(申請者入室)
北川委員長:ありがとうございました。
では今、議論したところ研究期間のところは少し変更して頂くのと、千葉大
学の変更申請の完了を確認して頂きたいということで、条件付きの承認とさせ
て頂きます。どうもありがとうございました。
大野 GD:ありがとうございました。
(大野 GD、委員席へ移動)
【H27-20】「胎児期に始まる子どもの健康と発達に関する調査」
統合生命医科学研究センター
粘膜システム研究グループ
グループディレクター 大野 博司
○条件付きで承認する
1.共同研究機関の研究計画書変更後の承認書を確認する。
2.理研の研究予定期間を変更する。
【H27-24】
「内在性基質を用いた OATP を介した薬物間相互作用評価に関する研究」
産業連携本部
イノベーション推進センター
杉山特別研究室
特別招聘研究員 杉山雄一
北川委員長:続いて【H27-24】
「内在性基質を用いた OATP を介した薬物間相互作用評価
に関する研究」です。
(申請者入室)
どうもありがとうございます。それでは、ご所属とお名前を教えて頂けま
すか。
吉門研究員:イノベーション推進センター杉山特別研究室の研究員の吉門と申します。
杉山特別招聘研究員:杉山特別研究室の杉山です。きょうは吉門が説明をしてくれます。
質疑応答のときに一部、私も口を出すかもわかりません。宜しくお願いしま
す。
北川委員長:申請内容のご説明を宜しくお願い致します。
吉門研究員:本研究は臨床薬物相互作用試験の 1 つです。これは今まで数多くなされてき
たものであり、創薬・臨床における薬の安全性に今まで貢献してきたもので
14
す。
本試験では健常人に投与されていますが、このような薬物動態試験では健
常人に投与するのが普通です。その理由は、まず本来治療すべき患者に投与、
適切な治療をしないとより問題になり、安全性に問題があるため、健常人に
投与します。
また、健常人の方が安定したデータを得られるため、薬物動態学的な解析
が初めて可能になります。
本研究の構成は、第Ⅰ期、第Ⅱ期、第Ⅲ期になります。第Ⅰ期においてス
タチン系の基質となる 4 種類の薬は、
いずれもコレステロールの降下薬です。
また、OATP 阻害剤としてのリファンピシンは、臨床では抗結核薬として使
われております。いずれも臨床で安全が確認されている薬で、スタチンに関
しては臨床投与量の 5 分の 1 から 10 分の 1、リファンピシンは臨床投与量以
内となっております。
Ⅰ期においては入院翌日の朝にプラセボ投与を行い、内在性基質をまず測
定します。この内在性基質は日内変動がございまして、まずここでベースラ
インをとる必要がございます。
続いて、入院翌日の朝にスタチン系の基質を投与して、薬物動態と内在性
基質のいずれもサンプルとしてとります。
第Ⅱ期には、
このⅠ期の薬剤に加えてリファンピシン 300 ㎎を投与します。
また、第Ⅲ期ではリファンピシンを 600 ㎎投与します。このように変えて投
与をすることで、阻害剤の投与量依存性を見ることができ、定量的解析が可
能になります。
今回のスタチン系 4 種類は、いずれもトランスポーターOATP の基質には
なるのですが、これをリファンピシンが阻害し、また代謝酵素の基質となる
ことも知られています。このように代謝酵素のパターンが異なりますので、
阻害剤による影響の出方も異なります。これらを全て予測することに本研究
の意義があります。
また、同時に内在性を測定する基質は、○○や○○○などです。
本研究の意義について次の図 2 で説明します。ヒトで OATP の指標となる
内在基質(バイオマーカー)を見出すことにより、OATP 基質薬を将来的に
は投与することなく OATP 機能を評価することができます。
これによって医薬品開発におけるフェーズⅠ試験などで、早期に相互作用リ
スクを評価することができ、安全性の向上に貢献します。
また、フェーズⅡ以降の試験デザインに反映させることによって、OATP 基質
薬を用いた相互作用試験を実施するコスト・時間、また安全性に関しても貢献
することになります。
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下の図のようにカクテル投与で OATP 基質薬を投与して、第Ⅱ期、第Ⅲ期で
このようにリファンピシンの投与を変えますと、この赤い線のようなイメージ
で濃度が上がります。
一方で同時に内在性基質も測定します。すると日内変動がございますので、
下の緑の線のようなパターンになります。これを薬物動態学的、定量的に解析
することによって、その内在性基質の上昇具合から、臨床投与される薬の上昇
具合を予測できる計算法が明らかになります。これを使いますと右図のように
創薬における開発過程で、内在性基質を測定するのみで、安全性が十分確保さ
れていないような新薬に関しても予測が可能になります。
最後の図 3 は本研究の実施体制です。本研究は医療法人社団慶幸会のピーワ
ンクリニックを中心に行われます。理化学研究所と東京大学ではこれらの血
漿・尿サンプル、全血サンプルの提供を受け、理化学研究所が薬物濃度測定と
薬物動態解析を担当します。
一方、東大では内在性基質の測定と遺伝子多型解析を行います。三者におい
ては測定・解析した結果の提供、共有をきちんと情報管理した上で行います。
北川委員長:ありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、コメントが
ございましたら宜しくお願い致します。
田村委員:素人なので申し訳ないのですが、入院翌日の朝にプラセボを投与と書いてあり
ますが、プラセボは薬効のないものですよね。
吉門研究員:薬効は全くございません。
田村委員:それを投与してはかる。
吉門研究員:そうですね。薬を投与するかわりに乳糖などで構成されたプラセボを投与す
ることによって、薬の効果以外の効果を除外できるので、このような試験では
通常に行われることです。
田村委員:何も飲まないというわけにはいかない。
吉門研究員:何も飲まなくても問題は生じないかもしれないですけれども、飲むことによ
る気持ちの変化という可能性もないとはいえないので、その可能性を否定する
ためにプラセボを投与することになっております。
田村委員:そうするとこのボランティアの方にはプラセボだということは言わないのです
か。
吉門研究員:プラセボということは言います。
田村委員:言うのですか。
そうするとプラセボだとわかっていて飲むことになるんですね。
吉門研究員:気持ちの変化といいますか、薬を飲むことによって一緒に水も飲みますので、
例えば消化管で何かしら変化といいますか、飲むことによる胃腸の活性化とか
起こる可能性もあります。その可能性を除外したいというのが一番です。
田村委員:そういうことですか。
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杉山特別招聘研究員:プラセボという言葉がよくなければ、別の表現があり得るかもわか
りません。ブラインド試験をやっているわけではありませんので、そこは吉門
が言ったような考え方でやっております。
鈴木委員:採血量はかなり具体的な数値が出ている。例えば、173ml とか 101ml とかです
が、これは何か意味があるのですか。
吉門研究員:これは 1 回の採血量を決めておりますので、それで計算しますとこのように
なります。実際はプラスマイナス 1ml とかになる可能性はありますが、基本的
にはこれに忠実に採血していく計画です。
鈴木委員:わかりました。
杉山特別招聘研究員:臨床施設からこの条件で最大何 ml まで採血するというのが通常と
言われています。実験計画を立てるときに(余計に)採血しないようにという
ことで、これは何 ml といって最後にサムアップすると 101 になったと理解して
頂ければと思います。沢山採血しないための規格ということです。
吉門研究員:必要最小限にするための計画です。
北川委員長:この研究は基本的には健常者の方にある特定の薬剤、臨床用量よりは大分少
ないとはいってもリファンピシンを投与するというご計画ですが、スタチン系
は一応副作用のない薬ではないですよね。ここに書いてありますけれども幾つ
かある。
吉門研究員:ゼロではありません。
北川委員長:リファンピシンも結構起こることはあり得るということですけれども。
吉門研究員:リファンピシンは抗結核薬として毎日 3 回飲むような薬ですので、基本的に
かなり安全と考えられます。
北川委員長:一応傷害保険とか保険にも入るようなことは書いてありますけれども。
吉門研究員:それはこのような試験の場合は必ず(入ります)
。
北川委員長:それはピーワンクリニックさんがお入りになるということですね。
吉門研究員:そうです。このような場合は必ず入ることになっております。
北川委員長:ピーワンクリニックはこういう治験のフェーズⅠに入るのですか。こういう
ことはよくやっていらっしゃるところですか。
吉門研究員:治験のフェーズⅠも担当しておりますし、このような研究目的での既存の薬
を使った研究にも貢献してくれた次第です。
杉山特別招聘研究員:この会社は、元々ほとんどの仕事は臨床の第Ⅰ相試験(フェーズⅠ
試験)で健常人を使ってやっているところです。
北川委員長:その利益相反に関してはいかがでしょうか。
吉門研究員:利益相反については今、申請中で全く問題ないです。
田村委員:実施計画書の 40 ページの 18 に「臨床研究に関する倫理指針」と書いてあるの
ですが、
「人を対象とする医学研究に関する倫理指針」に変わっているので、そ
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こを直して下さい。
吉門研究員:わかりました。失礼致しました。
杉山特別招聘研究員:今の説明の中で時間がなかったのであまり細かく話せなかったので
すが、1 つだけ研究の重要性を私が追加させて頂きたいと思います。
ここ 5 年間ぐらいに、アメリカ FDA が先立って、それからヨーロッパのエー
ジェンシーが次に、やっと最近日本のエージェンシーが動き出して、3 極で薬物
飲み合わせ、薬物間相互作用を解析する方法論等についてのガイダンスができ
ました。
その心は、やはり薬物間相互作用によって不幸な副作用が起こった事例があ
まりにも多いということがありまして、早く事前にそれを見る必要があるとい
うことです。
ところが、それはそうなのですが、既存の薬品を例えばある病院で入れてい
るものの全ての組み合わせでやろうとすると、簡単に 100 万の組み合わせがあ
るわけで、そんなことは中々臨床試験ができないわけです。
そこで新しいガイダンスにおいては、数理モデルを使って、試験管の中のデ
ータを使ったモデルのシミュレーションをやろうというのも中に入っているん
ですね。
ところが、それは使い勝手においては非常に悪い。危ないこともあり得ます。
そこで今回の研究は臨床試験の薬物間相互作用の試験をやりなさいと当局が言
ってきたときに対して、将来ですが、ここで私たちが動かそうとしている試験
が上手く行けば、どっちにしても医薬品開発で臨床第Ⅰ相試験という健常人を
使った試験が必要なんですね。
その時にその薬の投与量を上げていくわけです。そして、その薬が何か別の
代謝酵素やトランスポーターに影響を与えると、内因性の体が元々持っている
化合物が動くわけです。その動くものを鋭敏にとらえる方法と、どの薬によっ
てどういうものが動くかがちゃんとわかれば、将来的にはわざわざ外から薬を
投与した薬物間相互作用試験をしなくても、当局がそれにかわるものとして使
うことを認めるというところまで、私としては持っていきたいと思っています。
そのための第 1 回目の試験です。そのことによって究極的には余分な臨床試験
が省けると考えているわけです。
北川委員長:ありがとうございます。その他ご意見はございますか。
よろしいでしょうか。それでは、一旦退室頂けますか。
吉門研究員:ありがとうございました。
(申請者側退室)
北川委員長:いかがでしょうか。以前も似たような形の臨床試験の申請があったように記憶
しています。
18
井川委員:あれはどうなったのですかね。
北川委員長:結果はまだわからないようですけれども。
井川委員:似ていましたよね。
北川委員長:似ていますよね。
いかがでしょうか。その法律の名前を変えて頂かないと困りますけれども、
それでよろしいでしょうか。
では、ご意見がないということでもう一度お呼び頂けますか。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
只今委員の間で議論しまして、基本的にはお認めするということですが、先
程ご指摘のあった 40 ページの指針は、人を対象とする云々という正確な名前に
かえて頂くということで、条件付きで承認とさせて頂きます。どうもありがと
うございました。
吉門研究員:どうもありがとうございました。
杉山特別招聘研究員:どうもありがとうございました。宜しくお願いします。
(申請者側退室)
【H27-24】「内在性基質を用いた OATP を介した薬物間相互作用評価に関する研究」
産業連携本部
イノベーション推進センター
杉山特別研究室
特別招聘研究員 杉山雄一
○条件付きで承認する
共同研究機関の研究計画書において、人を対象とする研究に係る指針の名称を適切に変
更する。
【H27-18】
「母乳成分と小児アレルギー発症との関連の調査」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
北川委員長:次は【H27-18】「母乳成分と小児アレルギー発症との関連の調査」をご説明
頂きます。
(申請者側入室)
どうぞおかけ下さい。申し訳ありませんが、ご所属とお名前を教えて頂けま
すでしょうか。
有田 TL:理研 IMS メタボローム研究チームのチームリーダーの有田誠と申します。
北川委員長:もうお一方もお願いします。
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池田上級研究員:上級研究員の池田と申します。宜しくお願い致します。
北川委員長:宜しくお願いします。それでは、申請内容のご説明を宜しくお願い致します。
有田 TL:この【H27-18】の「母乳成分と小児アレルギー発症との関連の調査」について
ご説明します。
本研究は、皆さんのお手元にあるこのポンチ絵にもあると思いますが、3 機関
の共同研究で、これの中心は東京大学医科学研究所の客員教授である○○先生
です。
この臨床検体の母乳成分等は、NTT 東日本関東病院小児科部長の○○○先生
から提供されます。このポンチ絵のように NTT 病院からヒト由来試料を採取し
て、更に連結可能匿名化したものが東京大学医科学研究所に送られます。
そちらでのヒト由来試料の保管の具体的な内容としては、母乳、血清及び糞
便を保管して、更にその情報管理及びデータの収集と解析が行われます。
私ども理化学研究所には、実際に東大の医科学研究所で匿名化された検体が
凍結試料として送られてきます。それを私どもの研究チームでサンプル調整、
脂質抽出及び質量分析計によるリピドミクス解析を行います。
行った結果については、私どもが解析するのではなくてデータを出したもの
を東大にまた送り返します。そうすると、東大で実際の臨床情報と合わせた形
でのデータ解析が行われるといった概要です。
北川委員長:ありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、
ご意見等ございましたら宜しくお願い致します。
野村委員:乳児が対象になっているのに代諾欄にチェックがないのですが、これは NTT
の病院でやるからということですか。
事務局:あくまで理研で代諾をとる場合は理研の計画書の本体の代諾の項目にチェックが
入るのですが、共同研究機関で代諾を得る場合は、共同研究の別紙に代諾の項
目が付いておりまして、そこにチェックが入っている状況になりますので宜し
くお願い致します。
北川委員長:医科学研究所の○○先生は客員教授でいらっしゃるわけですが、客員という
ことは本当の所属が別におありになるということですよね。
有田 TL:○○先生の本務地は今、大阪の医薬基盤研になります。
北川委員長:医薬基盤研から……。
大野委員:合併してさっきの栄養……。
北川委員長:そうですね。さっきも出ていらした。
大野委員:同じ人ですよ。2 題目の窪田先生のところにも○○先生と書いてあります。そ
の同一人物です。
井川委員:ああ。
北川委員長:では、○○先生は医科研では常勤ではいらっしゃらないですが、こういうこ
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とをされるということですね。
有田 TL:それはもともとこの研究計画で○○先生が、医科研が主だったころに NTT 東日
本との間で行われていまして、それで倫理申請書も医科研でもう既に承認され
ています。そこに私たち理化学研究所が加わるというのが今回です。したがい
まして、○○先生の所属としては医科研となっています。
鈴木委員:ポンチ絵では 3 つのサンプルが書いてありますよね。
母乳と血清と糞便ですか。
その中で理研では母乳だけを解析するということですか。
有田 TL:主には母乳ですが、実際のそのレファレンスデータとして血清、糞便もはかると
いうことで申請書に記載しております。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。では、一旦退室して頂けますか。
(申請者側退室)
いかがでしょうか。○○先生が医科研にいらっしゃるときに始まったプロジェ
クトで、異動されてしまったので客員教授として参画されているということです
ね。医科研に専任の先生方も研究者の中にはいらっしゃるということです。よろ
しいでしょうか。
では、特に問題ないということで……。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
では、委員の間で議論しましたところ、特に問題ないということですので、承
認とさせて頂きます。どうもありがとうございます。
有田 TL:ありがとうございました。
【H27-18】
「母乳成分と小児アレルギー発症との関連の調査」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
○承認する
【H27-19】
「炎症性腸疾患の臨床試料解析に基づく創薬標的探索に関する研究」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
北川委員長:続きまして、同じグループから【H27-19】「炎症性腸疾患の臨床試料解析に
基づく創薬標的探索に関する研究」のご説明を宜しくお願い致します。
池田上級研究員:本研究に関しては、慶應大学の医学部の金井先生が総括されておりまし
て、実際に理研と武田製薬と三者のもとで研究を進めていきます。
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裏面ですが、バックグラウンドとして炎症性腸炎としてポンチ絵で載せてい
るような潰瘍性大腸炎、クローン病というのは、色々原因が数多く考えられて
いるのですが、実際には再発を繰り返すケースが多くて、そういったものの根
治につながるような創薬の標的の探索・同定と、再発リスクを減らして治療効
果や安全性が高い薬の開発を最終的にゴールと定めてやっていくわけです。し
かし、理研の中では特に糞便中の代謝物の網羅的なメタボローム解析を進めて
いくという流れになっています。
もう少し具体的に研究の位置付けをお話しさせて頂きます。それが 2 枚目の
ポンチ絵になります。先程お話ししたように、○○先生のところで検体の採取
を行いまして、実際には糞便以外にも血液や組織サンプルに関しては、慶應大
や武田製薬で解析を進めるわけです。
理研では先程お話ししたような糞便の代謝物の解析を進めていくのですが、
サンプルに関しては慶應大で代謝物抽出まで行い、それが理研のほうに送られ
てきまして、我々がメタボローム解析をします。最終的に慶應大学にそのデー
タをフィードバックして、先程お話ししたような最終的なゴールに向かって研
究を進めていくという流れになっております。
北川委員長:どうもありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、ご意
見がございましたら宜しくお願い致します。
これは武田薬品さんも研究の一部に参画されていらっしゃいますが、研究費
も武田薬品から一部出ているということでしょうか。
有田 TL:これに関しては私がお話しします。
これは今、実は共同研究契約をまだ締結されていない状況で、今回の研究の
主体は慶應大学になりますので、慶應大学と武田薬品との間で今そういう共同
研究契約の話が進んでいる状態です。
私ども理化学研究所は、先程申し上げましたように、あくまで連結匿名化さ
れたサンプルを測定して、その生データを送り返すだけのものなので、関与す
るとしても非常に軽微であるということです。現時点では私たちの測定にかか
わる費用は、私たち理研の経費を用いて行う予定ではおります。ただ、それは
今後の共同研究の契約次第となっています。
北川委員長:では、現時点では理研の研究に関しては、武田薬品からの経費の供与はない。
有田 TL:共同研究にかかる経費は今のところは想定しておりません。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
井川委員:慶應ではもう審査は終わっているのでしたっけ。契約はまだ済んでいないんで
すよね。
有田 TL:共同研究契約という意味では、ただ、私どもが慶應から臨床検体を……。
井川委員:慶應は審査が終わっている。
22
有田 TL:慶應は審査が終わっています。
事務局:それについては本日のお手元の資料で、【H27-19】の慶應大学の倫理審査の通過
通知書をつけております。
井川委員:ちょっとわからないんですが、慶應は契約が終わっていないけれども倫理審査
は終わっている。
事務局:そうです
井川委員:契約内容は決まっている。
池田上級研究員:臨床検体の出所も実際にその情報も全て慶應が主体ですので、そのため
に倫理申請が通っているという状況だと思います。
北川委員長:慶應大学の中での利益相反委員会も当然あると思いますが、そこも通ってい
るんですよね。
池田上級研究員:そこは明言ができないのですけれども。
井川委員:一般的に契約の仕方が少なくとも決まっていなくて、めくら判を押すというこ
とはないでしょうか。
有田 TL:ただ、その共同研究にかかる正式な契約書はまだです。
井川委員:契約書はいいにしても基本的な考え方はわかっている。
有田 TL:考え方はわかっていると思います。
井川委員:だから、多分倫理審査を通っているんですよね。
有田 TL:そうだと思います。私も憶測で物を言うのは避けたいのですが、慶應は間違いな
く武田薬品との共同研究の中で研究費も発生しているものです。
ただ、その中で理研がその研究費を直接頂くのか、あるいはそことはインディ
ペンデントに、慶應との共同研究関係の中で臨床検体を測定するのかがまだ決ま
っていないということです。
井川委員:それはさっき自分でやると仰っていましたっけ。
有田 TL:諮ることは諮るのですが、それが要するにこの共同研究の費用をもらってやるの
か、それともあくまで私たちは、慶應に対する協力者として理研の経費で研究を
行うのかというその経費の出どころだけがまだ決まっていません。
井川委員:決まっていないんですか。
北川委員長:では、理研に関しても今後慶應大学経由かわかりませんけれども、武田薬品
との間に……。
有田 TL:今後もし武田の共同研究経費を実際に使ってやるという契約が成立しましたら、
その時点で恐らくこれは追加申請というか変更申請。
事務局:はい。
北川委員長:では、現在の形は、理研はインディペンデントに測定するという形でいらっ
しゃるということですね。
いかがでしょうか。
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井川委員:ちなみに測定は幾らぐらいかかるのですか。
有田 TL:測定ですか。
井川委員:自分で持つか、慶應か武田かよくわからないですけれども。
有田 TL:そうですね。大体今は 40 検体ほど測定する想定になっていますけれども。
井川委員:一般的な予算としてはどのくらいですか。
有田 TL:一般的な予算としては 100 万か 200 万ぐらいですね。
井川委員:これは最終的には論文になるのですか。
有田 TL:なり得ます。
井川委員:製薬会社さんのクローズドな研究開発ではないということですね。
有田 TL:違います。元々私どもが慶應と基礎で研究をしようということに対して、スポン
サーをしたいというようなお話ですので、武田のほうが例えば臨床開発に向けて
受諾で研究するというような性質のものではないです。
井川委員:秘密保持条項みたいなものはないんですね。
有田 TL:それは今その契約を進めている段階ですので、私どもとしては基礎のインディペ
ンデンシーを保つように、そのために予算をどうするかという話をしているとこ
ろです。
井川委員:だから、その場合によって、慶應の契約内容によっては、理研は事実上武田薬
品さんの社内的な研究開発のお手伝いということに、言い方は悪いですけれども、
なるケースもあり得るということですか。
有田 TL:100%なることはない。それは私どもがそういう認識ではいないので、そうはな
らないとは思います。
井川委員:あくまでも基礎研究であり、論文発表を前提としたという位置付け。
有田 TL:そうです。
北川委員長:ありがとうございます。その他はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、一旦また退室して頂けますか。
(申請者側退室)
いかがでしょうか。ちょっと複雑な形にはなっているのですが、慶應と武田薬
品の契約内容が確定しないうちは、理研の立場も決めにくいということで、現状
では理研は武田とは関係なく、全て理研独自の研究費で解析を行うというスタイ
ルと理解してよろしいでしょうか。
大野委員:僕はちょっと聞いているのですが、ああいう言い方をされていて、もし武田が
さっき仰ったようにするのであれば、理研としては武田からではなく自分のお金
でやる。自由にやっていいという条件だったら研究費をそういう形でという契約
にしてもらうようなことを言っていました。
ですから、あくまでも基礎研究で、いわゆる研究助成金みたいな形でなら武田
は関与し得るということになると思います。
24
北川委員長:いずれの形に決まったにせよ、変更しないといけないということになります
ね。武田からお金を頂く場合は変更しなくてはいけない。
大野委員:もらわない場合は書いていないですよね。
北川委員長:武田にもらわない場合は……。
井川委員:多分一番の問題は、どこから金を貰おうといいですし、僕は企業との共同研究
は悪いものだとは全然思っていないので、それはおやりになるならやればいい。
ただし、もしやる場合、理研の位置づけが単にデータを返すだけの受託であっ
て、研究評価とか学術的にどういう解釈ができるのかは、恐らくもうお金をもら
った受託研究だとそこまでやる必要はない。
大野委員:だから、受託研究でそういうふうになるのだったらもらわないと言っていまし
た。つまりいわゆる助成金だったら全く自由に研究していいです。
井川委員:何か今の形だとゼロイチではない感じでしたよね。
大野委員:だから、契約が決まっていない。
井川委員:微妙な言い方だったんですよね。
ゼロというのは嫌だけれどもという言い方で、
半分ぐらいはしようがないかというそのあいまいな言い方。
北川委員長:どういたしましょうか。では、現時点ではお認めして、また事態が変わった
場合には変更して頂くということで、現時点ではまだ何も決まっていないので、
これを……。
井川委員:だから、それが変更申請で簡単にヒュヒュッと通せるレベルというのを決めて
おかないと(いけない)
。多分変更してもらってというと、今後はそれでいける
のかというので、ややこしそうなのはまだ契約が決まっていないのでといって申
請しておいて、後で契約が決まったら変更で出せばちょこちょことできるでしょ
うと思われてしまうとちょっと示しがつかない。
北川委員長:そうですね。では、また契約が締結された段階で再申請になるのか、変更申
請で済むかは、そこでまた判断させて頂くということにすればよろしいですか。
では、お入り頂いて下さい。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
只今委員の間で議論しましたところ、やはり武田薬品と慶應大学との間の契約
が締結するまでは、今回のような形でお認めするということですけれども、その
契約の成り行きによっては、大きな変更が必要になるかもしれないし、必要ない
かもしれない。
その時には変更申請をして頂くか、大きな変更の場合には再申請して頂くこと
もあり得ると思いますが、今の段階では決まっていないということで、この形で
お認めすることにしたいと思いますが、そのようなことでよろしいでしょうか。
池田上級研究員:はい。ありがとうございます。
25
北川委員長:当然利益相反の委員会も、理研の中でもし武田と何か関係があることになれ
ば、厳密に審査して頂く必要があると思いますので、そちらも宜しくお願い致し
ます。
池田上級研究員:了解です。
北川委員長:よろしいでしょうか。
池田上級研究員:はい。
北川委員長:では、どうもありがとうございました。
【H27-19】
「炎症性腸疾患の臨床試料解析に基づく創薬標的探索に関する研究」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
○承認する
【H27-21】
「炎症性疾患の迅速診断と病態解明を目的としたバイオマーカー探索研究」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
北川委員長:では、次も同じグループで【H27-21】「炎症性疾患の迅速診断と病態解明を
目的としたバイオマーカー探索研究」のご説明を宜しくお願い致します。
池田上級研究員:まず、ポンチ絵の 1 枚目です。
「炎症」を主要病態とする疾患群として、
膠原病や自己炎症性疾患などがあります。実際にはこの症例間で症状のばらつきが
臨床現場では非常に多いので、診断に苦労されているという背景があります。
より正確な診断と治療方針の決定が求められておりまして、我々のメタボローム
という技術を使って、まず目標としては診断補助を目的とした疾患特異的なバイオ
マーカーを探索していくという流れになっていきます。
最終的に正確に難治性の疾患の診断が下されるという可能性があるとか、最終的
にさらに病態解明につながるということで、そういった目標を進めていきたいと考
えております。
2 枚目では具体的にどういう流れで進むかという説明になります。
まず、研究の主体としては、京都大学の医学部の小児科の○○先生が研究総括を
されております。
他の研究体制としては、理研で先程お話ししたような研究の流れになるわけです
が、実際には他の医学部の附属病院も研究協力に入っております。
ただ、実際にはサンプルに関しては血漿・血清の代謝物の探索を理研で行ってい
くわけですが、サンプルの流れとしては全部京都大学経由で進めていくという流れ
になります。
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先程お話ししたバイオマーカーのところですが、もう少し詳細にお話ししますと、
実際には代謝物の解析としてメタボロームチームで進めていくわけですが、もう一
つ代謝物以外にもプロテオーム解析を小原先生のグループで進めていく形になって
います。
1 点、あらかじめ修正を申請中のものがあります。次世代シークエンサーを用いた
遺伝子解析に関しては、理研で行うと京都大学の倫理申請書には書かれていますが、
実際にはこれは理研で行わないことになりましたので、現在はこの文言に関しては
削除する申請を京都大学で進めております。
北川委員長:ありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、ご意見等を
宜しくお願い致します。
井川委員:理研では次世代シークエンサーをやらないと今仰ったんでしたっけ。
池田上級研究員:はい、やりません。
少し補足しますが、かずさ(DNA 研究所)のほうで(やります)
。
井川委員:京大のほうには、かずさで次世代と書いてあって、理研では次世代とは書いて
いないですけれども、これはもう変更済みのものですか。
池田上級研究員:正確にいいますと、かずさでは測定と解析が含まれていて、その解析の
一部を理研でやるという流れになっていたのですが、その解析自体をもう理研でや
らないということになります。
井川委員:ああ。この得られたデータの解析は理研で実施するという文が変わるというこ
とですね。
池田上級研究員:そうです。かずさで全部することになります。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
ちょっと不勉強で教えて頂きたいのですが、自己炎症性疾患というのは小児
特有の疾患でしょうか。自己免疫性疾患というのはよく聞くのですが、自己炎
症性疾患はあまり聞きなれない言葉で、多分新しい概念なのだろうと思います
けれども。
池田上級研究員:実際今回の膠原病とか、先程言われた疾患に関しては、発症年齢が申請
書に書かれているとおりですが、比較的 10 代のころから発症するといわれてい
ます。それで特に未成年の人も疾患対象になっているという背景があります。
井川委員:女の子が多いのですか。
池田上級研究員:そうですね。一応何か女性の方が多いとはいわれています。
井川委員:直接は関係ないのですが、今、子宮頸癌ワクチンという問題で、この世代の女
性は非常に強い症状を出すケースがある。こういった本来の基質とワクチンに
よるものの副反応かどうかは見分けにくいという意見もこれありですが、この
研究自体も色々な他の要因との切り分けはできるのですか。
池田上級研究員:先程言われたような子宮頸癌のワクチンとかという話の関連ということ
27
は……。
井川委員:この世代の女子はそういう疾患が多いと聞いているので。
池田上級研究員:そうですね。一応その定義は色々臨床現場でなされているのですが、実
際に疾患としてオーバーラップしてみるものもあるという話は聞かれます。
ただ、それがどういう素因子でできているかというマーカーとしては、臨床
現場でも必要になっていますので、それを何とか切り分けるものが見つかれば
というような研究のスタイルになります。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。では、特にご意見がないようですので、もう一度退室
して頂けますか。
(申請者側退室)
いかがでしょうか。理研は材料を送って頂いて解析を行うという立場かと思
いますが、よろしいでしょうか。
では、もう一度お呼び頂けますか。
(申請者側入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
それでは、只今議論しましたところ、特に大きな問題点はなさそうだという
ことになりましたので、承認とさせて頂きます。どうもありがとうございまし
た。
池田上級研究員:ありがとうございました。
有田 TL:ありがとうございました。
(申請者側退室)
【H27-21】
「炎症性疾患の迅速診断と病態解明を目的としたバイオマーカー探索研究」
統合生命医科学研究センター
メタボローム研究チーム
チームリーダー 有田 誠
○承認する
【H27-26】
「疾患ビッグデータを用いた高精度予測医療の実現に向けたイノベーション
ハブ研究」
統合生命医科学研究センター
免疫器官形成研究グループ
グループディレクター 古関明彦
(申請者入室)
北川委員長:古関先生、説明を宜しくお願い致します。
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古関 GD:この件は、実は 9 月 18 日に申請した慈恵会医科大学との共同研究の申請書をリ
セットして、そこにさらに大阪大学及び慶應大学を加えた形で、再度審査して
頂きたいということで提出させて頂きました。
この厚い紙に黒字で書いてある部分は、もう既に前回の慈恵会医科大学との
申請で認可頂いている部分です。赤字で書いている部分が慶應大学あるいは大
阪大学と一緒に新たに加わった部分として、今日は特にご審議をお願いしたい
部分です。
これに対応する慶應大学及び大阪大学の倫理審査申請書が、この書類の最後
のほうに 2 つ加えてございます。
この研究の内容を粗々ご説明します。このタイトルは「疾患ビッグデータを
用いた高精度予測医療の実現に向けたイノベーションハブ研究」で、これは JST
で行っている研究開発法人向けの研究費の中で行っているものです。
そこで私たちが何をやろうとしているかと申しますと、色々な疾患について、
どのように病気になるかというプロセスは人間では決してわかりませんので、
その部分を私たちは実験的に解析できるようにということで、主に疾患モデル
マウスを用いて、その病態がどのようにできてくるかという研究を行っており
ます。
その結果として、恐らくマウスでの疾患のモデリングはできるようになるわ
けですが、最終的にそれを人間にもう一度外挿していく過程で、やはり人間の
病気のデータが必要であると考えております。特に重要なものが、色々な治療
介入を行った後にその病気がどのように治っていくか、あるいは治らないか。
そういった色々なデータを集めていくことが、非常に重要であると考えており
ます。
ですので、そのために前回は慈恵会医科大学から卵巣癌についてのデータの
収集をお願いしたわけですが、今回はさらに慶應義塾大学との共同で、これに
ついては皮膚疾患、主にアトピー性皮膚炎です。もう一つ、大阪大学からは関
節リウマチとか血管炎とか、そういう自己免疫疾患の患者それぞれ 1000 例及び
250 例といった患者データについて、必要なデータ項目を向こう側の大学で構築
します。その上で、そのデータを理化学研究所に設置するサーバーに転送して、
そこでデータを統合解析するというプロセスが必要ですが、ここでお願いした
いのは、そういうことをしながらその技術開発を行っていこうということです。
そういう臨床データを収集して、それを理化学研究所に問題のない形で送り、
それを実際に解析するというパイプラインを作るための研究です。
ですので、この 2 ページにあるように、各機関附属病院において情報を匿名
化した上で構築して、それを理化学研究所に転送します。最初は色々な形を考
えています。ネットを使う方法、実際に持って歩くとか、幾つかの方法は考え
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ていますけれども、最終的にはここにあるように、色々な暗証化技術を使いま
して、できればネットで転送できるようにしていきたいと考えております。
この研究自体は、本当に解析し得るデータが転送できるかどうかというとこ
ろまでが問題になりますので、その後の本格的な解析についてはまた次の倫理
審査をお願いするような形になるのではないかと思います。このデータについ
ては、このイノベーションハブ研究が継続している間は横浜事業所に保存して、
その後、研究が終了した時点で廃棄することになると考えております。
北川委員長:どうもありがとうございました。それでは、委員の先生方からご質問、ご意
見等ございましたら宜しくお願い致します。
井川委員:これはどういうデータ形式にするとかはあまり書いていないようです。
古関 GD:そこがチャレンジなんですよね。
井川委員:アメリカとかだと今は、こういう医療データのオープンデータ化は非常に進ん
でいるので RDF 形式とか色々、もうデータの形式は 1 つの主流になっているの
ですが、そういうことをやるということですか。
古関 GD:違います。
井川委員:違うんですか。
古関 GD:はい。僕らの一番エッセンシャルなチャレンジは、治療介入した後の時系列デ
ータをちゃんと解析可能な形で収集するという部分にあります。実際にもう世
の中にビッグデータという形でデータはいっぱいありますが、結局臨床データ
はほとんど使い物にならない。
その理由は、意味づけができないからですので、僕らは基本的には時系列で
匿名化してある患者さんからのデータを解析可能な形で集めて、こっちに持っ
ていくというそこが僕らのチャレンジにはなっています。
井川委員:海外では全然やられていないのですか。
古関 GD:そういう形ですか。
井川委員:ええ。
古関 GD:今、アメリカでは前向きコホートで始めていますね。ですので、多分本当にそ
れを 100 万人レベルでやろうとしているということですので、同じことを僕ら
がやることは全く意味がないので、僕らは……。
井川委員:データ形式は違うものをつくり上げても使い勝手が悪いというか。
古関 GD:いや、どっちが本当に使い物になるかわからないですよ。僕らは少なくともき
ちんとした基礎研究のデータをそこに外挿しながら、それぞれのデータに意味
づけをしていく。
例えば、肝臓の GPT とか GOT とかそういうデータがあるわけですが、それ
の本当の読み取りはまだ経験的にしかできていないわけですよね。そういう経
験的な読み取りをもう少し色々なデータをそこに載せていくことで、色々な別
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の読み取りもできるようにしていこうというのがもう一つのアイデアです。
井川委員:データベースは基本的にはデータの構造等、検索の仕方を決めて構築しないと
意味がないので、それがしかもあまりユニークな、独自なものを使われると使
い勝手がかえって悪くなるのでそこは……。
古関 GD:非常にいいポイントで、そこのところがまだ競争にはなっていて、最終的には
北野さんがつくっているガルーダプラットフォームというのがあります。
井川委員:これがよくわからなかった。
古関 GD:その部分が今、やはりどこがそういうヘゲモニーをとるかということで、競争
にはなっているところなんですよね。
井川委員:システムバイオロジー研究機構とは公的なものですか。
古関 GD:これは NPO です。
井川委員:結構最近日本では拡大しているのですか。
古関 GD:日本だけではないです。
井川委員:ないんですか。
古関 GD:はい。例えば、彼はパブリックドメイン用と個別のそういうクライアントを持
っています。個別のクライアントは、彼がふだん言っているから問題ないと思
いますが、
例えば FDA とか相当大きいところもクライアントに抱えてはいます。
ですから、それなりのプレゼンスはあるシステムではあるんですけれども。
井川委員:理研としてはとりあえずそっちにのって、
そっちのデータのやり方を活用して、
できるかどうかチャレンジしてみようということですか。
古関 GD:非常に万能とは言いませんが、そういうタイプの色々なデータベースを 1 カ所
に統合して、あと同時に色々なタイプの解析ツールが、その同じところで使え
るような場所を作っていくというのは、今はそのガルーダプラットフォームだ
けなんですよね。結局、データとは色々なものがあるじゃないですか。
井川委員:何を言いたいかというと、公的な研究でしかもこういう形で色々なところの患
者さんのデータを集められている。このデータとは多分倫理上一番重要なのは、
せっかくそうやって集積されて分析して、使い勝手のいいデータベースをつく
られるのが主であるとするならば、なるべくオープンな形の使い勝手のいいデ
ータベースを構築しないと、恐らく研究として倫理上どうなのかと言われかね
ないことがある。ですので、そのガルーダというのが、僕は不勉強でよく知り
ませんが、オープンデータを志向して、オープンにビッグデータの中で使い勝
手のよいものを作るという形でおやりになっているのかなと思います。
古関 GD:そういうことです。一応 NPO ですので、彼自身は金儲けしていない。
井川委員:金儲けはちゃんといい形ですれば、別に悪いことではないと思います。
古関 GD:ただ、この部分がまだ本当に基礎研究ですから、本当に社会実装レベルまで仮
に僕らが上手く行けたら、その時はまたちょっと別の考え方も(できる)。ただ、
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もちろんこれは国費で基礎研究から始まっているというところは、最後まで捨
てないつもりです。
井川委員:もちろんデータベースを構築されれば、そこからビジネスでの色々な活用は起
こり得る。それは別に否定するものではないです。
それと 1 つだけ。
「ネットワーク接続には VPN 技術を用いることでセキュリ
ティを確保する」というのは、あまり論理的には成立しないのではないか。
古関 GD:そうなのですか。
井川委員:VPN は別に一般的な技術なので、それで安全になるというのはちょっと。
古関 GD:一応そういう暗証化の部分でしっかりしたものは作ってはいるみたいですけれ
ども。
井川委員:というか、virtual private network というだけの話で、これはかなり一般語なので、
要するにコンピュータのセキュリティを見ている人からすると、僕はパソコン
を使うので安全ですと言っているのに近い。
古関 GD:一応その文章はうちのセキュリティの専門家がつくった部分なので、それは色々
物理的にもちゃんと部屋を作って鍵をかけてとかしています。
井川委員:僕は何かちょっと一般論な気がしたんですけれども。
古関 GD:この部分は多分にまだ一般論ではあります。
井川委員:大したことではないですが、セキュリティなので何かもう少し書きようがある
のではないかと個人的には思います。
古関 GD:ここも実は、幾つかの異なるそういう転送システムは、要するに異なる暗号化
システムを使ってやる。ここも実験にはなっている部分ですので、1 つは SBI
社と一緒に今共同開発しているシステム、もう一つはアメリカのそういうセキ
ュリティで使っている、警察の犯罪者データベースをリンクするのに使ってい
るようなシステムの 2 つを試そうとしています。
井川委員:そこもチャレンジなところなんですね。
古関 GD:はい。ただ、その部分もできるだけ自前でやりたいというと、買うと高くなっ
てしまうので。
井川委員:そこはわかりました。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
鈴木委員:確認です。
(ポンチ絵では)試料は「データは全て非連結であり」と書いてあり
ますが、申請書を見ると連結可能になっているような気がします。
古関 GD:一応向こうの病院は当然対応表が残るのですが、理化学研究所には来るデータ
の対応は一切非連結です。
鈴木委員:ということは、データは連結可能だけれども、理研には生データや個人識別が
可能なデータは一切送られないということですね。
古関 GD:そういうことです。
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鈴木委員:わかりました。
北川委員長:その他はいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。では、一旦退室をお願いできますか。
古関 GD:宜しくお願いします。
(申請者退室)
北川委員長:いかがでしょうか。いよいよこういう時代に(なりましたね)
。
井川委員:日本は弱いところがあるから頑張って欲しいですけれどもね。
北川委員長:よろしいでしょうか。では、お入り頂いて下さい。
(申請者入室)
北川委員長:どうもありがとうございました。
では、特に問題ないという結論になりましたので、承認とさせて頂きます。
ぜひ頑張って頂きたいと思います。
古関 GD:頑張ります。
北川委員長:宜しくお願い致します。
古関 GD:どうもありがとうございました。
(申請者退室)
北川委員長:それでは、以上で審査事項は終了です。
【H27-26】
「疾患ビッグデータを用いた高精度予測医療の実現に向けたイノベーション
ハブ研究」
統合生命医科学研究センター
免疫器官形成研究グループ
グループディレクター 古関明彦
○承認する
2.報告事項
・研究課題 H27-16
「高濃度ナノバブル酸素水の機能性に関する評価試験-免疫機能、
疲労、自律神経機能、皮膚に対する効果ついて-」の申請取下げ
・ヒト ES 細胞使用計画変更
北川委員長:それでは、引き続いて報告事項に移りたいと思います。では、研究課題
【H27-16】の申請取り下げについて宜しくお願いします。
事務局:2 点報告させて頂きます。
前回の倫理委員会でこちらの【H27-16】
「高濃度ナノバブル酸素水の機能性に
関する評価試験」の申請があったものについては、委託試験として行うという
ことで申請の取り下げがありましたので、その旨をご報告致します。
続いて、ヒト ES 細胞の使用計画について、統合生命医科学研究センターのセ
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ンター長が山本雅に代わりました。使用機関の長が ES 細胞使用計画は統合生命
がセンター長になっておりますので、使用機関の長の変更及び ES 細胞の使用計
画に携わっている研究者 1 人削除の旨、国に届出を行いましたのでご報告致し
ます。
北川委員長:ありがとうございます。特にご質問等はございますか。
よろしいでしょうか。
井川委員:ちなみに、これは前回出し直すと仰っていたものでしたよね。
北川委員長:そうでしたっけ。
事務局:出し直すというような条件がついた内容にはなるのですが、理研はあくまで委託
試験で行うということで、契約内容も委託請負という形で出ております。共同研
究というわけではなく、理研は委託試験ということで取り下げることになりまし
た。
井川委員:頑張って下さい。
大野委員:理化学研究所の名前は全く出ない。
井川委員:設備の有効活用と国民へのサービスということで、ぜひ頑張ってやって下さい。
北川委員長:ありがとうございました。それでは、続いて平成 26 年度研究実施経過・終了
報告書に関する質問事項について宜しくお願い致します。
・平成 26 年度研究実施経過・終了報告書に関する質問事項について
事務局:前回の委員会で経過・終了報告書について報告させて頂いた際に、同意の撤回が
共同研究機関においてあったことを報告致しました。その際、同意の撤回理由に
ついてどのようなものがあったのかについてご質問頂きました。研究実施責任者
に照会したところ、共同研究機関では聞き取りをして正確な記録としているわけ
ではないものの、現場のドクターのお話では家族の反対があるとか、高齢である
といった理由が多く挙げられているということを伺ってまいりましたので報告
させて頂きます。
北川委員長:どうもありがとうございました。何かご質問はございますか。
よろしいでしょうか。それでは引き続き迅速審査の結果についてご報告をお願
い致します。
・迅速審査結果
事務局:迅速審査結果について報告します。
変更申請については横浜事業所研究倫理委員会運営規則第 4 条第 7 項の「既に
承認されている研究計画の軽微な変更」に該当すると判断の上、審査が行われま
した。
4 ページの新規申請 1 件については、横浜事業所研究倫理委員会迅速審査要件
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に関する審査申合事項迅速審査要件の③共同研究機関であって、既に主たる研究
機関において倫理審査委員会の承認を受けた研究計画を横浜地区特有の問題が
なく、横浜地区において実施しようとする場合の研究計画に該当すると判断され
審査が行われました。
同じく 4 ページは場所の変更に伴う変更が 1 件ございました。人を対象とする
研究に関する倫理規程細則第 3 条の 2(2)に基づき、所内稟議にて承認されました。
詳細は資料をご確認下さい。簡単ではございますが報告は以上です。
北川委員長:ありがとうございました。迅速審査報告ですがいかがでしょうか。ご意見、
ご質問等ございましたら宜しくお願い致します。
条件付きでまだ承認されていないものも幾つか残っているということですね。
事務局:はい。
北川委員長:いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、お認め頂いたということで、もし何かご意
見等ございましたら事務局までご連絡頂ければと思います。宜しくお願い致し
ます。
では、以上です。宜しくお願いします。
事務局:本日の審議事項は以上です。最後に所長よりご挨拶申し上げたいと思います。
鈴木所長より、閉会に際し挨拶があった。
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