...

過去引率した教員の報告・感想(`11)はこちら

by user

on
Category: Documents
29

views

Report

Comments

Transcript

過去引率した教員の報告・感想(`11)はこちら
報告書
上松美和子
ウィーン大学短期ドイツ語コース
2012 年 2 月 1 日-2 月 26 日
言語センター:
Alser Straße 4
1090 Wien
寮管理会社:
Oead(Marianne Toder、マリアンネ・トーダー)
Ebendorferstraße 7
1010 Wien
1. 寮(Tigergasse 23-27, 1080 Wien, しかし短期がいつも Tigergasse になるとはかぎらない)
1.1.
立地
市電が近くに通っていて、どこへ行くにも便利。言語センターへは 3 駅目で下車。或いは徒歩も可能(10
分)。買い物もスーパーがあり便利。一帯は健全な地域で、治安も問題なし。
1.2.
鍵について
オーストリアではよくあることだが、言語センターと寮の管理会社(Oead)との連絡が取れておらず、
言語センターの窓口の担当者も実情を知らないことが判明。
鍵を前日に受領することは不可能とのことだったので、
今回は当日ウィーンオフィスの職員が空港へ行き、
寮へ行って鍵を受領しようとしたところ、すでに日本人が鍵をとりに来たので渡したといわれて、一時騒
ぎに。しかし、それは違う日本人数人のグループのことで実際は事なきを得た。しかしこのようなことが
起きる可能性もあるので、前日に鍵を渡すよう、言語センターのドイツ語部長に強く申し入れし、次回か
らは、事前に鍵を渡してもらえるように了解を得た。
帰国に際し、担当者の指示に従い、ウィーンオフィスの職員が出発時間の 30 分前に鍵を集めて、寮の管
理会社に持っていったが、実際は、寮に鍵を入れる箱が設置されていることが判明。次回からはリーダー
が鍵を集めて箱に入れることで処理できる。
つまり、到着時は事前に鍵を受け取り、部屋割を終了した状態で学生を迎える必要があるが、帰国時は場
合によっては学生だけで処理することが可能である。
1.3.
部屋
原則として 2 名用或いは 3 名用のアパートに日本人は一人ずつ分散して居住。到着時の部屋割は、それぞ
れ部屋が異なるためにかなり時間がかかることから、この点からも事前の鍵の受け取りと部屋割が必要で
ある。
簡素だが清潔、シェアする相手により多少衛生面や騒音面の条件が異なるが、それも許容範囲であろう。
1.4.
キッチン用具、タオル
各部屋にかなりの量の食器や調理器具があり、使うことができる。これらは歴代の寮の住人が置いていっ
たものであり、寮の管理会社や言語センターは、表向きは設置されていないとのスタンスをとっているだ
けである。シーツ類は備え付けであるが、タオルは各自持参。
2.転入・転出届、盗難届
2.1.転入・転出届
転入届の用紙は担当者が学生の名前をタイプアップしたものを準備していた。
到着時その用紙にその他の要項を学生に記入させ、翌日提出。転入の場合は本人が行かなければならない
ので、全員を引き連れて最寄りの区役所へ。15 分ほどで終了。
転出届は、パスポートのコピーがあれば代理人でも可能であり、ウィーンオフィスの職員が学生を送り出
し後、区役所に代理で提出。パスポートコピーは、盗難時対応用とこの転出届用に 2 枚持たせるようにす
れば手間が省ける。
2.2. 盗難届
到着翌日早朝、1 名から財布が見当たらないとの電話が入り、寮へ。寮にはなく、前日夕刻スーパーで買
い物をしたとのことでそのスーパーに行ったところ保管されていて、無事手元に戻った。これは奇跡であ
り、普通であれば置いてきた時点でなくなっている。
後半では、別の学生が財布(現金 80 ユーロ、オペラチケット、運転免許証など)を紛失。ウィーンオフ
ィス職員に警察へ一緒に連れて行ってもらう。どこで盗まれたか或いは紛失したかわからない、とのこと
だったので、運転免許証の再発行のことを考え(紛失の場合は料金がかかる可能性があるので)、盗難届
を提出。
帰国後に財布が出てきた場合の事前措置として、ドイツ語でウィーンオフィスの職員名宛ての委任状を作
成、学生リーダーに署名してもらった。これがあれば、万が一財布が出てきた場合、ウィーンオフィスの
職員が代理で受け取ることができる。
3.授業
3.1. クラス分けテスト
到着翌日木曜日、転入届提出後語学センターでクラス分けテストを受ける。
試験官が個々と会話、その結果により適切なレベルの筆記試験・作文、その後再び個人面談。それに基づ
きクラスが決定。B1/1=1 名(後に A2/2 に下りる)、A2/2=4 名、A2/1=4 名、A1/2=2 名、A1/1=2 名。
ベルリンに比べると丁寧なクラス分けの印象。数名をのぞき、東海大生の「会話する勇気」の欠乏を実感
(日本人全体に当てはまる)。クラス分け後、教科書の購入。
3.2. 校舎
各レベルは複数クラスあり、どのクラスに入るかによって、本校舎・言語センター・アジアアフリカセン
ターと校舎が異なる。徒歩 15 分圏内であるが、事前に確認が必要。
3.3. 学生証
ベルリンと異なり、ウィーン大学は言語センターの学生には学生証を発行しないため、国際学生証を持た
せる必要あり。
国際学生証では、学生料金での 1 カ月定期の購入は出来ないが、美術館など割引料金で入館可能なところ
もる。
今回は、寮と学校間は徒歩でも移動可能な立地であったが、極寒の中、行動範囲が狭まっては留学の成果
が上がらなくなるので、学生には 1 カ月定期を買うことを勧めた。
3.4. 留学の心得
ベルリン・フンボルト大学への短期留学とは全く異なり、ばらばらになってそれぞれのクラスにはいるこ
とから、勇気を以て自ら他の学生に声をかける、授業には間違ってもいいから声を出す、という覚悟がな
いと孤立する。そのことを留学希望者に事前にしっかりと知らしめる必要がある。
また、今回はベルリン経験組が半数おり、それに助けられた部分が大きかった。ただ、初めての学生が A1/2
と A1/1 に集まってしまったことから、ベルリン組とそうでない人たちと、気持ちの上でも分かれてしまっ
たのではないかとの懸念がある。
何回か留学前の勉強会を義務付け、グループ内の融和をはかることができれば理想的であろう。
4.最後に
今回は2月1日(水)にウィーン着、2月6日(月)から24日(金)まで授業、26日(日)ウィーン
発であったが、
ウィーン発を数日延ばし、
ウィーン滞在を正味1カ月間にすることはできないであろうか。
月曜日から金曜日は授業とその準備で忙殺され、
週末にのみ文化プログラムを実行することができるため、
授業終了後数日猶予があればより充実すると思われる。
以 上
Fly UP