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夢は夢でも、皆でみる夢

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夢は夢でも、皆でみる夢
1995 年 8 月 10 日第三種郵便物認可(毎週1回水曜日発行)
2015 年 1 月 15 日発行
SSKS
増刊通巻 第 6342 号
SSKS
№67 2015 年
1 月号
編集者 社会福祉法人・地の星 理事長 佐藤正明 〒194-0044 町田市成瀬 8-9-14 ℡:042-728-9301
e-mail:[email protected] URL:http://www11.ocn.ne.jp/~beronika/
<夢は夢でも、皆でみる夢>
明けましておめでとうございます。お蔭さまで昨年も良いこと嬉しいことが沢山ありました。有難うご
ざいました。ただ、心痛事もあったし、新年号でもありますので、今回は夢を語って元気を出したいと思
います。もともと夢とは「寝目(いめ)」から転じた言葉だそうで、初夢もそうですが、本来は睡眠中に
見るものです。しかし私がここで語りたいのはそういう夢ではなく、夢は夢でも目覚めているからこそ見
る夢、「私には夢がある」という意味の夢です。
ある人々は「夢など追っても仕方がない。大事なのは現実だ」と言います。しかし、現実だけと言うな
ら、それは間違いです。現実だけでは現実はいつまでも現状のままで、改善も進歩も望めませんが、夢が
あれば、現実はベターな現実へと変わり得るからです。何よりも歴史がそれを証明しています。飛行機や
LED の発明も、民主主義や社会福祉の充実も、みな夢があったからでした。例は枚挙にいとまなしですが、
直近の最も良い例は 17 歳のノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイさんでしょう。彼女は授賞式でス
ピーチしました。「1 人の子ども、1 人の教師、1 冊の本、そして 1 本のペン、それで世界を変えられます」
と。
「世界中の子どもたちに教育を!」 彼女のこの夢は無数の人々を感動させ、今や世界に変化を起こし
ています。現実も大事、夢も大切。でも、人類が今日まで発展してきたのは、まさに夢または理想を追う
人達がいたお蔭です。夢に感謝!!! とさえ言いたいではありませんか。
人が将来実現したいと思う物事やこうありたいと思い描く夢は、ヴィジョンとも理想とも言い換えられ
ますが、そういう夢は個人にも組織にもインパクトを与え、大いなる活力の源泉となります。夢がなけれ
ば、人はうつむいてつまらない人生を送りがちでしょうが、夢があれば、未来を見上げ、生きがいに満た
されて生きられるでしょう。それは組織にも言えます。夢がなく冷えた組織に、活気ある祝福された未来
があるとは思えません。ある組織のあり方と未来の盛衰は、その組織にどんな夢があり、その構成員がそ
れをどう共有するかによって左右されるからです。
ではわが地の星はどうでしょうか?もちろん夢があります。例えば、昨年は就労継続支援 B 型施設建設
や家族のご要望が多いグループホーム増設を夢見ました。でも、起こってしまったある不祥事を省み、立
ち止まって現実を見直すため、それらは今中断しています。ではもう他に夢はないのかと言うと、いいえ、
あります!そもそも地の星には諦めても中断してもいけない、素晴らしい不易の夢があるのです。それは
地の星の夢の本命で、理念に凝縮されています。即ちハンディを持つ人たちが人間として尊重され、地域
で愛されつつ、安全に生きかつ働けるよう、真に幸せな居場所と最良のサービスを提供し続けることです。
夢は夢でも、この夢は皆で見て、皆で成し遂げる夢です。そして、まだ成し遂げられていない夢です。他
の具体的な夢の中断や現実の見直し等はその実現のために他なりません。私はそう理解しています。
地の星にかかわりのある方々は、どなたもそれぞれご自分の夢をお持ちでしょう。どうぞそれを大切に
なさってください。ですが地の星とのかかわりでは、どうか地の星の命に等しい一番大切な夢を共有し、
これからも共に歩んでくださるよう心からお願い申し上げます。昨年はしばし泥道を歩いたような感じの
一年でした。しかし、泥で足が汚れても、夢を持つ心までは汚しません。私たちはその誇りと自信を持っ
て、今年も皆でがんばって参ります。
理事長 佐藤正明
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