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年齢と体力・運動能力 テスト項目ごとにみた一般的傾向 (PDF:494KB)

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年齢と体力・運動能力 テスト項目ごとにみた一般的傾向 (PDF:494KB)
平 成 24 年 度 の 体 力 ・ 運 動 能 力 に 関 す る 調 査 結 果 の 概 要 は , 次 の と お り で あ る 。
1
年齢と体力・運動能力
(1)テスト項目ごとにみた一般的傾向
握 力 ,上 体 起 こ し ,長 座 体 前 屈 の 3 テ ス ト 項 目 は 6 歳 か ら 79 歳 ま で ,ま た 反 復 横 と
び ,20m シ ャ ト ル ラ ン( 往 復 持 久 走 ),立 ち 幅 と び の 3 テ ス ト 項 目 は 6 歳 か ら 64 歳 ま
で を 対 象 に し た テ ス ト 項 目 で あ る 。 ま た , 50m 走 と ボ ー ル 投 げ ( ソ フ ト ボ ー ル 投 げ ま
た は ハ ン ド ボ ー ル 投 げ ) は 6 歳 か ら 19 歳 ま で の 青 少 年 を 対 象 に し た テ ス ト 項 目 で あ
る 。 さ ら に , 持 久 走 は 12 歳 か ら 19 歳 ま で , 急 歩 は 20 歳 か ら 64 歳 ま で を 対 象 と し た
テスト項目である。
テスト項目ごとにみた加齢に伴う一般的傾向は,以下のとおりである。
ア
握力
筋 力 の 指 標 で あ る 握 力 の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を , 図 1-1 に 示 し た 。
握力は,すべての年齢段階で男子が女子より高い水準を示し,加齢に伴う男女の差
は , 12 歳 ご ろ か ら 徐 々 に 大 き く な る 傾 向 に あ る 。
男 子 は , 17 歳 ご ろ ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , そ の 後 も 緩 や か に 向 上 を 続 け る 。 一
方 , 女 子 は 40 歳 代 前 半 ま で 緩 や か な 向 上 傾 向 を 示 し て い る 。
男 女 と も に 40~ 44 歳 で ピ ー ク に 達 し て お り ,他 の テ ス ト 項 目 に 比 べ ピ ー ク に 達 す る
年 代 が 遅 い 。 ピ ー ク 時 以 後 は 男 女 と も 緩 や か な 低 下 傾 向 を 示 し , 60~ 64 歳 に は , 男 女
と も に ピ ー ク 時 の 約 90% に , さ ら に 75~ 79 歳 に は , 男 子 で は 約 70% 、 女 子 で は 約 75
%に低下する。
60
(kg)
男子
女子
50
40
30
20
10
(歳)
0
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
| | | | | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79
図1-1
加齢に伴う握力の変化
(注)図は,3点移動平均法を用いて平滑化してある。
― 9 ―
イ
上体起こし
筋 力 ・ 筋 持 久 力 の 指 標 で あ る 上 体 起 こ し の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を , 図 1-2 に 示 し
た。
上体起こしは,すべての年齢段階で男子が女子より高い水準を示している。
男 子 は ,14 歳 ご ろ ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し ,17 歳 ご ろ ピ ー ク に 達 し て い る 。そ の
後 は 低 下 傾 向 を 示 し , 60~ 64 歳 に は ピ ー ク 時 の 約 55% に , 75~ 79 歳 で は 約 35% に ま
で低下する。
女 子 は ,14 歳 ご ろ の ピ ー ク ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し ,そ の 後 ,60~ 64 歳 に は ピ ー
ク 時 の 約 45% に , 75~ 79 歳 で は 約 30% に ま で 低 下 す る 。
35
(回)
男子
女子
30
25
20
15
10
5
(歳)
0
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
| | | | | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79
図1-2
加齢に伴う上体起こしの変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 10 ―
ウ
長座体前屈
柔 軟 性 の 指 標 で あ る 長 座 体 前 屈 の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を , 図 1-3 に 示 し た 。
長座体前屈は,一部の年齢段階を除いて女子が男子より高い水準を示している。
男 子 は ,11 歳 以 降 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し ,17 歳 で ピ ー ク に 達 す る 。そ の 後 ,緩 や か
な低下傾向を示している。
一 方 , 女 子 は , 6 歳 か ら 14 歳 ご ろ ま で 男 子 よ り も 高 い 水 準 を 示 し た ま ま 向 上 し 17
歳でピークに達する。その後,緩やかな低下傾向を示している。
60~ 64 歳 に は ,男 子 で ピ ー ク 時 の 約 75% ,女 子 で 約 85% に ,さ ら に 75~ 79 歳 に は ,
男 子 で 約 70% , 女 子 で 約 80% に 低 下 す る 。
60
(cm)
男子
女子
50
40
30
20
10
(歳)
0
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
| | | | | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79
図1-3
加齢に伴う長座体前屈の変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 11 ―
エ
反復横とび
敏 捷 性 の 指 標 で あ る 反 復 横 と び の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を , 図 1-4 に 示 し た 。
反復横とびは,すべての年齢段階で男子が女子より高い水準を示している。
男 子 は , 14 歳 ご ろ ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , 19 歳 で ピ ー ク に 達 す る 。
女 子 は , 14 歳 ご ろ ま で 向 上 傾 向 を 示 し , 19 歳 の ピ ー ク ま で ほ ぼ そ の 水 準 が 保 た れ ,
その後,緩やかな低下傾向を示している。
60~ 64 歳 に は , 男 子 で ピ ー ク 時 の 約 65% 、 女 子 で 約 70% に 低 下 す る 。
60
(点)
男子
女子
50
40
30
20
10
(歳)
0
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60
| | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64
図1-4
加齢に伴う反復横とびの変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 12 ―
オ
20m シ ャ ト ル ラ ン ( 往 復 持 久 走 )
全 身 持 久 力 の 指 標 で あ る 20m シ ャ ト ル ラ ン の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を ,図 1-5 に 示
した。
20m シ ャ ト ル ラ ン は , す べ て の 年 齢 段 階 で 男 子 が 女 子 よ り 高 い 水 準 を 示 し て い る 。
男 子 は 14 歳 , 女 子 は 13 歳 で 迎 え る ピ ー ク ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し て い る が , 男
女とも,その後の数年間で緩やかな低下傾向を示す。
19 歳 ご ろ か ら 男 女 と も 著 し い 低 下 傾 向 を 示 し ,60~ 64 歳 に は ,男 子 で ピ ー ク 時 の 約
30% , 女 子 で 約 25% に 低 下 す る 。
100
(回)
男子
女子
90
80
70
60
50
40
30
20
10
(歳)
0
6
7
8
9
図1-5
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60
| | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64
加齢に伴う20mシャトルラン(往復持久走)の変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 13 ―
カ
立ち幅とび
筋 パ ワ ー( 瞬 発 力 )及 び 跳 能 力 の 指 標 で あ る 立 ち 幅 と び の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を ,
図 1-6 に 示 し た 。
立ち幅とびは,すべての年齢段階で男子が女子より高い水準を示している。
男 子 は , 14 歳 ご ろ ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , 19 歳 ご ろ に ピ ー ク に 達 し て い る 。
女 子 は , 12 歳 ご ろ ま で 向 上 傾 向 を 示 し , 14 歳 で ピ ー ク に 達 し , 19 歳 ご ろ ま で ほ ぼ
その水準が保たれ,その後,緩やかな低下傾向を示している。
60~ 64 歳 に は , 男 女 と も に ピ ー ク 時 の 約 75% に 低 下 す る 。
250
(cm)
男子
女子
200
150
100
50
(歳)
0
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60
| | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64
図1-6
加齢に伴う立ち幅とびの変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 14 ―
キ
50m 走
ス ピ ー ド 及 び 走 能 力 の 指 標 で あ る 50m 走 の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を ,図 1-7 に 示 し
た。
50m 走 は ,6 歳 か ら 19 歳 ま で の す べ て の 年 齢 段 階 に お い て 男 子 が 女 子 よ り 高 い 水 準
を 示 し て い る 。 男 子 は , 6 歳 か ら 14 歳 ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , 17 歳 ご ろ ピ ー ク
を 迎 え る 。 女 子 は , 6 歳 か ら 11 歳 ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , 14 歳 で ピ ー ク を 迎 え
る。
6.0
(秒)
男子
女子
7.0
8.0
9.0
10.0
11.0
12.0
(歳)
13.0
6
7
8
9
図1-7
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
加齢に伴う50m走の変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 15 ―
ク
ボール投げ(ソフトボール投げ・ハンドボール投げ)
筋パワー(瞬発力),投能力,及び巧ち性の指標であるボール投げの加齢に伴う変
化 の 傾 向 を , 図 1-8 に 示 し た 。
ボ ー ル 投 げ は ,6 歳 か ら 11 歳 ま で を 対 象 と し た ソ フ ト ボ ー ル 投 げ に お い て ,6 歳 か
らすでに男子が女子を大きく上回り,この間,男女ともに著しい向上傾向を示すが,
男子の向上傾向が顕著なため,加齢に伴ってその差はさらに拡大する傾向にある。
12 歳 か ら 19 歳 ま で を 対 象 と し た ハ ン ド ボ ー ル 投 げ に お い て は ,男 子 は 17 歳 ご ろ の
ピ ー ク ま で 向 上 傾 向 を 続 け る 。一 方 ,女 子 で も 17 歳 ご ろ ピ ー ク を 迎 え る が ,男 子 に 比
べ 向 上 傾 向 が 非 常 に 緩 や か な た め ,そ の 差 は 17 歳 ご ろ ま で ,ソ フ ト ボ ー ル 投 げ に 引 き
続き拡大する傾向にある。
30
(m)
男子
女子
25
20
15
10
ハンドボール投げ
5
ソフトボール投げ
(歳)
0
6
7
8
図1-8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
加齢に伴うボール投げの変化
( 注 ) 図 1 - 1 の (注 )に 同 じ 。
― 16 ―
ケ
持久走及び急歩
全 身 持 久 力 の 指 標 で あ る 持 久 走 及 び 急 歩 の 加 齢 に 伴 う 変 化 の 傾 向 を , 図 1- 9( 持 久
走 ) , 図 1-10( 急 歩 ) に 示 し た 。
12 歳 か ら 19 歳 ま で を 対 象 と し た 持 久 走 に お い て , 男 子 は 17 歳 ご ろ , 女 子 は 13 歳
ごろピークを迎える。
20 歳 か ら 64 歳 ま で を 対 象 と し た 急 歩 に お い て は , 男 女 と も 加 齢 に 伴 い 低 下 す る 傾
向を示しており,その傾向は女子の方が男子よりも比較的緩やかである。
250
(秒)
女子
男子
300
350
400
450
(歳)
500
12
13
14
図1-9
15
16
17
18
19
加齢に伴う持久走の変化
(注)1.図は,3点移動平均法を用いて平滑化してある。
2 . 男 子 は 1, 500 m
450
女 子 は 1 ,0 00 m
(秒)
女子
500
男子
550
600
650
700
750
(歳)
800
20
|
24
25
|
29
30
|
34
図1-10
35
|
39
40
|
44
45
|
49
50
|
54
加齢に伴う急歩の変化
(注)図1―9の(注)に同じ。
― 17 ―
55
|
59
60
|
64
(2)合計点からみた対象年齢別の一般的傾向
体力・運動能力の総合評価の指標である新体力テストの合計点の加齢に伴う変化の
傾 向 を , 各 年 齢 段 階 別 に , 図 1-11 か ら 図 1-12 に 示 し た 。
新 体 力 テ ス ト の 合 計 点 か ら み た 6 歳 か ら 11 歳 の 体 力 水 準 は ,男 女 と も 加 齢 に 伴 い 急
激で著しい向上傾向を示している。
12 歳 か ら 19 歳 で は , 男 子 は 17 歳 ご ろ の ピ ー ク ま で 著 し い 向 上 傾 向 を 示 し , 女 子 は
14 歳 ご ろ の ピ ー ク ま で 緩 や か に 向 上 す る 。
20 歳 以 降 は , 男 女 と も に 体 力 水 準 は 加 齢 に 伴 い 低 下 す る 傾 向 を 示 し て い る が , そ の
傾 向 は , ほ ぼ 40 歳 代 ご ろ ま で は 女 子 の 方 が 男 子 よ り も 比 較 的 緩 や か で あ る 。
40 歳 代 後 半 か ら は , 男 女 と も に 著 し く 体 力 水 準 が 低 下 す る 傾 向 を 示 し , 65 歳 か ら
79 歳 で も , 男 女 と も 加 齢 に 伴 い ほ ぼ 直 線 的 に 低 下 す る 傾 向 を 示 し て い る 。
60
(点)
55
50
45
40
35
30
25
(歳)
20
6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
| | | | | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79
図1-11
加齢に伴う新体力テストの合計点の変化(男子)
(注)1.図は,3点移動平均法を用いて平滑化してある。
2.合計点は,新体力テスト実施要項の「項目別得点表」による。
3 . 得 点 基 準 は , 6~ 11 歳 , 1 2~ 1 9 歳 , 20~ 6 4 歳 , 65~ 7 9 歳 で 異 な る 。
60
(点)
55
50
45
40
35
30
25
(歳)
20
6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
| | | | | | | | | | | |
24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79
図1-12
加齢に伴う新体力テストの合計点の変化(女子)
( 注 ) 図 1 - 11 の (注 )に 同 じ 。
― 18 ―
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