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腎移植看護における看護婦の役割とその位置づけ

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腎移植看護における看護婦の役割とその位置づけ
岡大医短紀要 , 8:7-1
6
,1
9
9
7
Bul
lSc
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al
t
hS°i
,Okaya
maUni
v
(
総
説)
腎移植看護 におけ る看護婦 の役割 とその位 置づ け
林
優子
要
約
本論文の 目的は, 腎移植 医療 のなかで看護婦が果 たすべ き役割 とその位置づ け を明確 にす ることであ
るo まず最初 に,腎移植看護のフィロソフィー とチーム医療 としての移植 医療 につ いて述べ た。次に調
査結果 と文献的考察 を基に, 腎移植看護 に携 わる看護婦の役割 とその位置づ け を概説 したC ここでは,
看護の対象が レシピエン トとその家族,生体 腎 ドナーであ り,看護婦の役割 は,移植 を待機 している時
期,移植術前の時期,移植術直後の時期,退院前の時期,退院後 のフォローア ップの時期 に区分 して示
した。その役割は予期的指導,術前術後の管理,セルフケア教育,相談指導,心理的支援,危機介入な
どであ り,継続看護の必要性 を強調 している。
辛-ワー ド :腎移植看護,移植看護のフィロソフィー,チーム医療, レシピエ ン トと家族, ドナー
は
じ め
に
臓器提供者 と医療者 とい う 3着の関わ りによって
平成 9年 6月1
7日,臓器移植法が成立 した。 こ
は じめて成立す る医療 とい う点である。臓器移植
の移植法では,「
移植 に限 り脳死 は人の死」として
は ドナーの機能 している臓器 を移植す るのである
定義づ け られた。 この暖味 な定義 は現場 を混乱 に
か ら,必然的に "人間の死 をどう定義づ け るか'
'
落 としかねない懸念があるが,脳死 を科学的な論
とい う課題 に直面 させ ることになった。 それが故
理 よ りも, 日本人の感情に配慮 したことを意味す
に, 日本人が 日本文化 のなかで 自然に身につけて
るものであるとの評価 もある。移植治療の手だて
きた, 日常 の死の概念 を覆す ことになった。
しかない心臓 ・肝臓 などの疾患 をもつ患者や その
死の概念は, さまざまな観点か ら論議が及んで
家族 に とっては待 ちわびた法律 であったことは 自
いるが,人間 を生物的,心理的,社会的,霊的存
明である。 しか し,一方で,根強 く残 っている医
在 として全体論的に捉 える看護学の立場か らすれ
療 に対す る不信感や,生命論的あるいは法律的立
ば,脳死 を自然科学的な見方だけでな く,人間の
場か らこの移植法に対 して異論があることも否め
感情 を大切 に した捉 え方 をしてい くこ とが重要 で
ない。
あるように思われ る。
これについてはさてお き,本論文 は脳死や臓器
小 島1
)
は,移植 医療の特殊性 につ いて,ひ とりの
移植法の賛否 を論ず るものではない。本論文の 目
人間の死があ り,臓器提供があって,他者である
的は,今後進展す るであろうと予測 され る腎移植
移植患者が生か され るとい うこと,つ ま り人間の
医療のなかで,看護婦が果 たすべ き役割 とその位
死 を生に結 びつけ る医療 であると述べ ている。 そ
置づ け を明確 にす ることである。
して移植 医療 に対す るフィロソフィー として, そ
の中に死 に対す る考 え方 を入れ込んでお くことが
移植医療 における看護の フィロソフィー
大事 であると言い,人間にはいつ まで もよ り良 く
移植 医療が今 までの医療 と異なるのは,患者 と
生 きたい と思 いが誰にで もある,看護婦はその思
岡山大学医療技術短期大学部看護学科
- 7-
株
優子
い を擁護 しなければ な らない とい うフ ィロソフ ィ
度器移植 におけ るチ ーム医療
ー を掲 げてい るo
移植 医療 は, 臓器 の生着率や移植 者 の生存率 が
柳 田Z
)
は,死 に は 「
一 人 称 の 死」, 「
二 人称 の
向上 し,今 日では移植 者 の QOLに視 点 が移 って
死」
, 「
三 人称 の死」があ り, それ らはすべ て異質
い る。移植 医療 をよ り一 層発展 させ てい くため に
であ るこ とを述べ,臓器移植 とい う視 点 に たって,
は,移植 老 ひ と りひ と りの QOL向上 を 目指 した
「
二人称 の死」 の重要性 につ いて言 及 してい る。
系統 的 なケア を充実 させ, 継続 させ て い くこ とが
す なわち,「二人称 の死」 とは,連 れ合 い,親子,
必要 であ ろ う。
兄弟姉妹,恋 人の死 であ り, 人生 を分 か ち合 って
ア メ リカでは, さま ざまな専 門家 に よる移植 医
きた人の死 に どの よ うに対応す るか とい う,辛 く
療 におけ る実践 活動 が な され てい る318)o移植 チー
さび しい試練 に直面す る死 であ り, 喪失感や 悲嘆
ムは, 内科 医,移植 医,麻酔科 医,精神科 医, 看
が存在す るこ とを述べ てい る。また,「
二人称 の死」
護婦,検査 技師,栄養士,理 学療 法士, ソー シャ
を看取 った体験か ら, 死 とはだんだん と訪 れて く
ル ワー カー,移植 コー デ ィネー ター な どで構 成 さ
るもの, そ して人はだんだんに死ん でゆ くもの で
れ てい るo
あ り, 人は時間的経過 において死 を受 け とめ るよ
うにな るこ とを述べ てい る。
CU,病棟 の看護
専 門看護 家 としては,手術 室 ,I
棉, プ ロキュア メン ト ・コー デ ィネー ター (ドナ
脳死患者 をケアす る看護婦 は,家族 が患者 に声
ー コー デ ィネー ター), ク リニ カル ・コー デ ィネー
をかけた り肌 に触 れ る と患者 の血圧 が上 が った と
ター (レシ ピエ ン トコー デ ィネー ター)
, フ ア ミ)
)
か, 患者が好 きだ った音楽 を きかせ る と血圧 が あ
一 ・コー デ ィネー ター, リエ ゾン精神看護婦 な ど
が った とい うよ うな反応 に, まるで生 きてい るよ
が い る。 それ らの専 門看護 家 は, ケア実践家 あ る
うだ とい う家族 が感 じる感覚 に共感す る。非科 学
いは移植 コー デ ィネー ター として, また メンタル
的 であろ うが, 身体 の反応 に "まるで生 きてい る
- ル スケアや ス タ ッフの ス トレスマ ネー ジメン ト
ようだ" と感 じる心 は,看護婦 として非常 に大切
としての役割 を担 ってい る。移植 コー デ ィネー タ
であるよ うに思 われ る。 なぜ な ら移植 医療 は, 喪
CUや病棟 で移植看護 に従事 した経験 豊富
ー は,I
失感や悲嘆の真 っ直 中にい る家族 との人間的 なか
な看護婦 出身者が 多い。
かわ りか ら始 まるか らであ る。 患者 の脳死状 態か
わが国では,現存 の腎臓移植 ネ ッ トワー クか ら
ら家族が臓器提供 を合意す るまでのプ ロセスは,
新 たな 多臓器移植 ネ ッ トワー クづ くりが は じま り,
医療者の共感的理解 に よって家族 との信頼関係 を
プ ロキュア メン ト ,コー デ ィネー ター の活躍が期
成立 させ,移植 医療へ の協 力 を求め てい く重要 な
待 され てい るO その よ うな コーデ ィネー ター と並
プ ロセスであ る といえ る。
行 させ て,移植 前か ら継続 して レシ ピエ ン トの心
ひ とりの死 があ り,一方 で提供 され た臓器 で移
身の ケアや,看護婦 の コンサ ル テー シ ョンを行 う
植 者が生か され る とい う移植 医療 にお いて,移植
ク リニ カル コー デ ィネー ター の養 成 も今 後望 まれ
に携 わ る看護婦 は, 人間 は誰 で も生 きたい とい う
る ところであろ うO
思 いが あ るこ とを, レシピエ ン トと ドナー の両 者
の立場 に立 って理解 してお きたい。 そ して, 臓器
骨移植 看護 におけ る課魔
の獲得,提供 とい った一連 の流れの 中で, 瓶器提
腎移植 看護 の役割 とその位 置づ け を検 討す るた
供者や家族 の意志 と善 意 を移植 を希望 す る者の望
め に,文献 的考察 と筆 者 の行 った調査結果 を基 に,
みにつ なげ る とい う, つ ま り死 を生 に結 びつけ る
腎移植 看護 の課題 を明 らか に したい。
とい う移植看護 の フ ィロソフ ィー を明確 に してお
1. 腎移植 医棟 におけ る看 護婦 の役割 に関す る文
きたい。
献 的考 察
腎移植 に関す る文 献 的考 察 9)か ら, 腎移 植 は レ
シピエ ン トの QOLを高め る一方 で, 腎移植 後 に
- 8-
腎移植看護
0
対象は, 腎移植 を受けて定期受診 をしている2
生 じる身体的,心理的,精神 的お よび社会的な問
題が レシピエン トをス トレスにさせ るこ と, ス ト
歳以上の移植者 8
7
名 である。方法は,移植 に対す
レッサ一 に対す る対処 は QOLと関係が あ るこ と,
る気持 ち,感 じ方,考 え方 な どについて 自由に回
術前のレシピエン トは情緒的に混乱状態にあるこ
答 して もらいそれ らを記述 し, 内容分析 を行 った。
となどが明 らかにされた。
3)結果お よび考察
内容分析の結果, 腎移植 に対す る受け とめ方 と
)では,移植後 に レシ
筆者が行 った先行研究 10,ll
ピエ ン トが体験す る身体 の状態,不確か さ, 自己
して,「
充足感 」「
人生の転換」「
生 きることの喜 び」
概念, ソー シャルサ ポー トが, その人の対処 に影
透析 との親和 」 「腎機能廃絶 の
「
健康 の再認知 」 「
響 を及ぼす ことが示唆 されている。 さらに,肯定
恐れ」「
合併症の恐れ」「
不満足感 」「自立 と依存の
的な自己概念や肯定的なソー シャルサ ポー トは問
共存」が抽 出された (
表 1)0
題解決的な対処や積極的前向 き対処 を高め,QOL
をも高め ることが検証 されている。
移植後の生活が満足 されていた り,様々な体験
を肯定的に受け とめているレシピエ ン トは, 腎移
野副 ら1
2
)
は,看護婦 を対象に した看護婦の役割
植 に対 して充足感,人生の転換,生 きることの喜
に関す る意識調査 の結果か ら,看護の課題 として
び,健康 の再認知 とい う受け とめ方 をしていると
以下のことを述べている。すなわち, 腎移植待機
考 えられた。現実の生活が満 たされていないレシ
者には,いつで も移植 を受け られ るよう準備 をし
ピエ ン トは,移植 に対 して不満足感 とい うような
てお くことの必要性,入院か ら手術 までの時間が
受け とめ方にな り,移植後の身体 の状態が不安定
短 いことか ら,移植 に対す る知識や姿勢 をレシピ
であった り,透析 を拒否す る気持 ちが強いレシピ
エ ン トが もてるように援助す るこ との必要性, レ
エ ン トは拒絶反応の恐れや合併症の恐れ とい うよ
シピエ ン トは,移植 に期待 を持 って望むが,術後
うな受け とめ方になっていると考 えられた。 腎臓
の拒絶反応や合併症 は少なか らず起 こ り, その と
が駄 目になって も透析があるとい うように透析 に
きの精神 的動揺 は大 きいこ とか ら,術後の全 身管
依存す る気持 ちがあった り,移植後の生活に対 し
理,身体的苦痛の軽減,精神的安定 を図 るための
て 自立 と依存のアンビバ レン トな気持 ちを持 って
援助の重要性,生体 腎移植 の場合の ドナー とレシ
いるレシピエ ン トは,透析 との親和や 自立 と依存
ピエ ン トとの関係や心理面-の援助 な どについて
の共存 とい うような受け とめ方になっていると考
である。
えられた。
上述 した文献的考察 よ り看護の課題 として,①
この ように腎移植 に対す る受け とめ方は,移植
移植前か ら学習の準備状態 を整 えてお くこ との必
に対 して好意的であった り, あるいは懐疑的であ
要性,② レシピエン トの期待 を考慮 した教育や家
った り, また危機的であった りしてお り, レシピ
族 を交 えて行 う教育の必要性,③術前 ・術後にお
エ ン トの 日常生活の様々な体験 などによって, そ
け るよ り質の高い身体的管理 ・ケアの必要性,④
れぞれに異なる受 け止め方になっていると思われ
ス トレスに対す る効果的な対処 を促す ための教育,
た。移植 に対す る受け止め方は, レシピエ ン トが
⑤情緒的混乱 を緩和す るための危機介入の必要性,
QOLを高め るこ とに取 り組 む意志 に影響 を与 え
るもの と思われ ることや,移植 の受け止め方は状
などが挙 げ られ る0
況によって変化す るものであることを考 えて,移
2.腎移植 の受け とめ方に関す る調査
植後 におけ る継続看護の重要性が考 えられた。
1) 目的
レシピエン トが腎移植後,移植 をどの ように受
け とめているか を明 らかにす るために面]
妾調査 を
3.移植後の QOLに関す る調査
1) 日的
レシピエ ン トが移植後 に QOLをどの ように評
行 った。
2)研究方法
価 しているか を明 らかにす るために調査 を行 った。
- 9-
林
優子
表 1 腎移植 後 におけ る移植 の受 け とめ方 につ いての内容分析結果
受 け とめ方の分類
腎移植 に対す る気持 ち ・考 え方 ・感 じ方
家庭 の雰囲気か明 る くな った
毎 日の生活か楽 しくなった
充実 した生活が達 成 で きてい る
透析 の ために一 日お きに通院 しなければ な らない拘 束か ら解放 され気持 ちが楽 にな った
仕事,学校 生活,余暇活動 が十分 で きる
子供 が で きた
結婚 で きた
対等 につ きあいが で きる
長期 的展望 に立 って生活の 目標 を立 て行動 で きる
透析 -人生 の終 わ りだ と思 っていたの で移植 後新 しい人生が始 まった
慢性 腎不全,透析,合併症 とつ らい こ との体験 が,今 は人生 の糧 に なってい る と思 え る
すべ て透析 中心 だ った生 活か変答 した
生 きるこ との喜 び
生 きるこ とか楽 し くなった
もう一度楽 しい人生 を送 ろ うと生 きる意欲 が 出て きた
人のつ らい気持 ちが わか るよ うになった
気持 ちが前 向 き ・楽観的 に な る
健康 の再認知
健康 を取 り戻 した とい うよ り健康 であ る とい うこ とを味わ った
小 さい ときか ら腎臓病 だ ったの で初め て健康 を実感 した
健康 の大切 さを再 認識 した
透析 時の身体 の苦 しか った体験か らすれば, 肝機能障害や 関節の痛 みは仕 方が ない
透析 との親和
腎臓が駄 目に なって も透析 が あ るの で安心
移植 は 5分 5分
腎臓 が駄 目に なれば透析 に もどれば良 い と思 ってい る
腎機能廃絶の恐れ
感染症 にかか らない よ う清潔 にす るこ とに神経 を使 いす ぎる
風邪 に注意 しなければ と精神的 に疲 れ る
二度 と透析 には もど りた くない とい う気持 ちが強 くナーバ スであ る
腎臓 を大切 に と思 って家 に閉 じこ も りが ち
合併症 の恐れ
腎機能 は安 定 してい るが,合併症 の こ とが気がか り
C型肝 炎が今一 番心配
さまざまな合併症 で入退院 の繰 り返 しであ る
体 重増加や 浮腫 が非常 に気に なって飲水 で きない
ステ ロイ ドの副作 用 に よる外 見の変貌 で人 との付 き合 い を避 けて しま う
移植 をす れば 慢性 腎不全 は完治す る ものだ と思 っていた
透析 は うま くい っていたのに移植後 いい こ とが なし腎機 能 は良 いが いろいろ と合 併症 を生 じたの であ ま りいい もの では ない
慢性 腎不全前 の健康 な身体 には実 らない
自立 と依 存の共存
自己管理 が悪 くてい ざ とい うとき,透析 の よ うに器械 に依存 で きない
透析 の ときの よ うにいつ で も医師や看護婦 に頼れ ない
自己管理 は透析 の ときよ りも厳 しい
健康 になった と職場 で同僚 が気 ずか って くれ な くなった
2)研究方法
awayGe
ne
r
alQOL を用 いて調査 した。QLIは,
対象は, 腎移植 を受けて外来受 診 をしてい る移
身体 の健康 と機能の側面,心理的霊的側面,社会
植者2
1
0
名 である。
的経済的側面,家族の側面の 4側面 につ いて満足
QOLは,Fe
r
r
ans&Po
we
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sQual
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ns
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r
s
i
o
n(
QLI)
度 と重要度 を測定す る64項 目か らな る尺度 であ る。
回答方法は, 「とて も満足 (とて も重要)」か ら「と
-1
0-
腎移植看護
て も不満 (
ほ とん ど重要 でない)
」の 6段階評定 で
係 を明 らかにす るために, ピアソンの積率相関係
ある。得点の高いほ ど,満足度 と重要度が高い。
対比較) を行 っ
数 ,t検定,一元配置分散分析 (
Ha
t
hawayGe
ne
r
al
QOLは,生活全般 の善 し悪
た。また,QOL と,自己概念お よび身体症状の程
しを評価す る単一項 目の尺度である。 回答方法は
s
e
nbe
r
gの 自
度や辛 さを比較検討す るために,Ro
「
非常に良い」か ら 「
非常に悪い」 までの 5段階
尊感情尺度 と,筆者の作成 した身体像尺度 ならび
評定 である。
に症状チェ ック リス ト13)を用 いて調査 を行 った。
Fe
r
r
a
ns& Po
we
r
sQLⅠと Hat
hawa
yGe
ne
r
al
QOL との相関係数 は γ-0.
6
0であ り,併存妥当性
得点の高いほ ど, 自尊感情は高 く,身体像 は良 く,
症状の程度や辛 さが強い。
が認め られている13)0
QOLと人 口統計学的お よび医学 的属 性 との関
表 2 QOLの全体 的評 価
<5
Y
n-91
悪
身の 身の
体数 体程
身の
体つ
尊
身
体
症度
症ら
感
像
移
拒
拒入
合
合入
植
絶
絶院
併
併院
筆
反
反回
症
症回 症
2
3
2
5
2
9
3
4
37
4
2
4
4
4
4
44
47
5
0
未婚
未婚
未婚
既婚
既婚
既婚
既婚
未婚
既婚
既婚
未婚
4
6 既婚
就労
1
1.
3
就労
5.
3
就労
1.
9
就労
6.
2
就労
4_
8
就労
6.
4
就労
4.
7
就労
2.
8
未就労 9.
8
未就労 8.
8
未就労 2.
4
就労
1
4.
3
自
(
04
8点) (
048
) (
1
04
0)
(
-無)
I;,票数 (
-無)
十有)の数 状
秤
非常 に悪 い
3 QOL評価の悪 い移植者
数
価
悪い
2
8
5
5
7.3 2
4.11 4
5.9 3
(
10 e
(
顔) 蓋
)
)
)
7
0
7
8
52(
1・
3・6 (
就
労
)
9
7
4・46
婚
姻
)
7
8(
6・57
L的
年
齢
佃
0体
〇
e
Q全
(
%)
0
8
8
5
20 2
2.28 3
0.38 4
1.5 (
5.
o
4
8
5
3
L
14 1
8.31 4
0.30 3
9.1 (
4
3
3
5
5
14 1
0.54 4
0.54 4
0.10 (
7.2 (
L
3
5
0
2
0
28 1
3.85 0
0.11 (
5.2 (
L
4.84 4
表
>5Y
m-119
状
状さ
0+
- 0 00 0
0
00
0
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0
十
0
十
0
- 0
0
-0 0
-0 0
0
2
+
1
+
1
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2
2
+
2
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1
+
- i
t
!=
1
1
3
2
7
4
1
0
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4
1
2
3
3
8
6
1
6
5
8
4
1
0
6
4
2
5
6
4
5
2
9
3
1
2
3
悼
(
62
4)
21
3
6
21
23
1
9
23
2
8
2
6
1
5
2
5
21
1
5
23
1
5
1
2
1
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1
6
1
2
1
6
9
1
3
1
7
1
0
1
6
林
優子
が明 らか になった。 したが って, レシピエ ン トの
3)結果お よび考察
生活全般 の善 し悪 しの評価 は,「
今 の生活 に満 足
QOL向上 をめ ざ した看護 を実 践す るため には,柄
してい る」と回答 した者が約半数 で, 「
ふつ う」と
棟 看護婦や外来看護婦 が連携 し合 って継続看護 を
回答 した者 を加 える と 9割 を越 えてお り, 腎移植
進め てい くこ とが重要 であ る と考 え られ る。
後 の生活 に多 くの者が満 足 で きていた。 しか し,
表 4 QLIの ア イ テ ム得 点
「
悪 い」と回答 した者が11
名 お り,年令別 では20歳
た者の内 1名 は合併症 に よる入院 を繰 り返 してお
り,他 の 1名 は 自尊感情がか な り低 か った (
表 3)
0
QLIの項 目別 では,移植 した腎臓や受 けてい る
現在 の医療へ の満足感や,子供や家族 の幸福,配
偶者や大切 な人 との関係,家族 の健康や家庭, な
ど家族 に向けての満足感が上位 を 占め ていた。 未
就労者 に とっては仕事 が ない こ とが最 大 の不満 足
。
となっていた (
表 4)
QLIの カテ ゴ リー と属性 との関係 につ いて は,
4つのすべ ての側面 で,3
0
歳代 と5
0歳以上 との間,
お よび未婚 者 と既婚 者 との間に有意差 が認め られ,
また,年齢 とすべ ての側面 との間に正 の相 関が認
。
め られた (
表 5)
家族の幸福や家族関係 な ど家族 の側 面 に関す る
QOLが最 も高か った こ とや, 高齢 者 に な るほ ど
QOLが高 まる傾 向にあった こ とは,身近 に存在す
る家族が移植 者 に とって重要 なサ ポー ター であ り,
家族関係が よ り密接 であ るこ とを示唆 してい る も
のであ る と思 われ る。
移植後年数 の区分別 では, 5年以下 と 5年 以上
機能 の側 面 には差
の比較 において,QOLの健康 ・
が なか ったに も関 わ らず,心理 的霊 的側 面 に有意
差がみ られ た。移植 後 に生 活の良 き体 験 が続 いて
い る移植者 に とっては, この頃が不確 か な拒絶 反
応や合併症 に対す るおそれに よって精神 が不安 定
にな りやす く, 人生観や幸福 感,心 の安 らぎが脅
質 問項 目
a
d
j
u
s
t
e
dアイテム得点 n
Q3 私 の移植 した腎臓
Q7 私の子供 (
子供がいれば)
Q2 私の受けている医療
Q8 私の家族の幸福
Q9 配偶者や大切 な人 との関係
Q6 私 の家族の健康
Q1
6 私の家庭
Ql
l 私 の友人
Q4 私の身体的 な 自立
Q2
9 現在の私の幸福感
Q1
2 他 の人か ら受 け る気持 ちの支 え
Q24 旅行 で きるこ と
Ql 私の健康
Q1
8 私の生活水準
Q1
9 私の仕事
Q3
0 現在の私の人生
Q5 長生 きで きる可能性
Q26 私の心の安 らぎ
Q2
1 私の受けた教育
Q3
2 自分 自身
Q1
3 家族 に果たす私 の責任能力
QI
O 私 の性生活
Q1
7 私 の近所の人たち
Q1
4 他 人に対 して私が役立つ こ と
Q2
3 私の余暇の活動
Q27 私の信仰心
Q2
8 私 自身の 目標の達成度
Q2
2 私の 自立 で きる経済力
Q31 私の外見
Q25 老後 ・退職後の生活の能 力
Q1
5 生活上の ス トレスや心配事 の量
Q2
0 仕事 がないこ と
02
4 1
00
70
6 0
60
50
9 1
01
00
80
9 1
00
30
0 1
00
91
0 0
59
30
7 1
01
06
70
8 1
0 9
40
8
1
11
6
12
1
72
0
2
1 2
22
22
2 2
22
2 2
2
2
22
2 2
12
22
1
2 2
12
した者は 2名 お り,共 に 5年 以上経過 した40歳代
の男性 であった (
表 2)
0
「
非常 に悪 い」 と回答 し
項 目番号
61 286 526 9 752111 710 44310 950 76 7 48 9
2
日
L1
I_ 0
;9
.9
I
.
'8
'
-8
.7
.6
t6
I6
I6
I6
I6
I6
I5
T
.5 5 4 4 4 4 4 3 3 3 2 2 1 1 0 2
,
代 が 12.
5% と最 も高か った。 「
非常 に悪 い」と回答
4
7
ad
j
us
t
e
dア イテ ム得 点
-a
d
j
u
s
t
e
d満足度得点 (
満足度の得点 -3.
5
)×重要度得点
か され る時期 であ るこ とが考 え られ る。
2と 3の調査結果か ら,移植後 におけ るレシピ
エ ン トの QOLは,年齢,移植 後年数や合併症 の出
現の影響 を受 けやす く,移植 の受 け とめ方 も状 況
に よって変化 しQOLに影響 を及 ぼ しや す い こ と
He
al
t
h& f
unc
t
i
oni
ngs
ubs
c
al
e:Ql
,2,
3,
4
,5,1
0
,1
3
,1
4
,
1
5
,2
3,2
4
,2
5
l
,1
2
,1
6,1
7
,
1
8
,
1
9
/
2
0
,
2
1
,
2
2
soc
i
oe
c
onomi
cs
ubs
c
al
e:Ql
Ps
yc
hol
o
gi
c
al
/
s
pi
r
i
t
uals
ubs
c
al
e Q2
6,2
7
,2
8
,2
9
,3
0,
31
,
3
2
,7
,8,9
Fami
l
ys
ubs
c
al
e●Q6
- 12-
腎移植看護
表 5-1 QLIのカテゴ リー得点 と属性 との関係
Tot
alQOL
n-2
1
0
)
全体 (
別
男性 (
n-1
3
4
)
女性 (
n-7
6
)
蘇
午
3
4
5
2
0
歳代 (
歳以上
n
(
n
-2
-6
-7
-4
4
3
6
)
7)
況
姻
棉
状
既
未
離
就
労
準
況
常 勤
パー ト
自 営
無 職
性
婚 (
n-1
-6
-l
3
1
l
8
)
)
(
n-9
9
)
(
n-1
9
)
(
n-4
5
)
(
n-4
7
)
5年以上
年以下 (
∩-9
n
-1
1
)
9
)
檎
敬
移
辛
後
健康 .機能
社会経済的
2
0.
7±3.
8
2
0_
5±4.
0
2
0.
5±3.
9
1
9.
2±5.
0
2
4.
4±5.
2
2
0.
5±3.
9
21.0±3.
8
2
0.
5±4.
2
2
0_
6±3.
7
2
0_
2±3.
9
2
1.
0±3.
8
1
9.
0±4.
8
1
9.
7±5.
2
2
4.
0±5.
3
2
5.
0±4.
9
…
…I
.
………;
… ]
*
* 喜
三三
…≡…三
g
8]*
* …
:
9憲
2
0.
6±3.
6
2
0.
8±3.
7
2
1.
2±4t
1
2
0.
3±4.
1
≡:
.
;
A ≡
;
二
:]*
心理的/霊的
;
… ]*
* …
o
:憲
2
0.
5±3.
9
2
0.
9±3.
5
2
0.
9±4.
6
2
0_
0±3.
9
2
0.
6±3_
5
2
0.
2±3.
3
2
1_
2±4.
0
1
9.
7±4.
4
…
:::≡;'
.
;
…
三二
:≡3
3:
∴
家族
;
喜 ]
*
*2
2
喜意 …;
… ∃
1
9.
0±4.
5
1
9.
7±4.
8
1
9▲
7±5t
4
1
9.
1±5.
5
2
4.
1±5.
1
2
4.
4±5.
8
2
4ー
4±5_
2
2
4.
7±5.
0
;:
;≡ ;:
:]*
…
;:
;≡;:
;
ナ
ド
生体 腎 (
n-1
0
0
)
2
0.4±3.
9
2
0.
2±4.
1
2
0.
4±3.
9
1
8.
7±5.
0
2
4.
3±5.
1
奴
日
I
死体 腎 (
n-7
6
)
2
1.
0±3.
7
2
0.
9±4.
0
2
0.
6±3.
8
1
9.
8±4.
9
2
4.
4±5_
2
2
0.
4±3.
8
2
0.
1±4.
0
2
0.
3±3.
8
1
9.
0±4.
8
2
4.
5±5.
0
2
0.
8±3.
9
2
0_
7±4.
1
2
0.
6±3.
9
1
9.
3±5.
1
2
4.
3±5.
3
色 あり (
n-5
7
)
入
院
を 鼻
拒
反
要
た
し 応
なし (
n-1
5
3
)
*
平均値 ±S
D 年齢,婚姻状況,就労状況 二ANOVA (
対 比較)
性別,移植後年数, ドナー 腎,入院 を要 した拒絶反応 ・合併症 :t検定
*p<0.
0
5 **p<0.
0
01
表 5-2 QLIのカテ ゴ リー得点 と属性 との関係
年齢
To
t
al
QOL
健康 .機能
社会経済的
心理的/霊的
家族
0.
2
3**
0.
1
7*
0.
1
7*
0.
2
5**
0.
2
3**
-0.
1
8*
-0.
2
6**
移植後 月数
拒絶反応に
入院 回数 よる
合併症
入院回数
に よる
-0.
1
4*
年齢,移植後 月数,拒絶 ・合併症 に よる入院 回数 :ピア ソンの積率相関係数
*p<0.
0
5 **p<0.
0
01 -有意差 な し
- 13-
林 優子
腎移植看護 におけ る看護婦の役割 とその位 置づ け
が で きるよ うケアす るこ と, さ らに潜在 的治癒 力
看護の対 象は人であ り,看護実践 では, お互 い
を喚起 し, 彼 ら自身が 自分 の置か れ てい る厳 しい
をささえあ う心 を大切 にす る とい うヒューマ ンケ
状 態 を受 け入れ, 乗 り越 え, 自己成長が図れ るよ
ア リングの考 え方が浸透 して きて い る。 稲 岡 14)は
うに 「ささえ る」 とい うこ とであ る と述べ てい る。
ヒューマ ンケア リン グとは, 人間の苦痛や苦悩,
筆者 は, ヒューマ ンケア リン グ としての看護 の
不安や 無力感 な ど患者 の主観 的 な問題 をホ リステ
考 え方 と, 人にはだれ で もよ りよ く生 きたい とい
ックに とらえ, そ して病理学的 デー タ と統合 し,
う思 いが あ り, その思 い を擁護 しなければ な らな
柔軟的 ・創造的 にアプ ロー チ してい くこ とであ る
い とい うこ とや, 臓器提供 者や 家族 の意志 と善 意
と述べ ている。 したが って, 看護 の視点 は, 患者
を移植 を希望 す る者 の望 み につ なげ る とい う移植
を客観的,分析的,心 身二元論的 に とらえて診断 ・
看護 の フ ィロ ソフ ィー を前提 として, 腎移植看護
治療 を行 う医学 の視 点 とは異 なってい る。看護学
におけ る看護婦 の役割 を以下 に述べ る。
は個別性 の あ る人問に対 して, いろい ろな側 面や
腎移植 看護 の ゴー ルは, 腎移植 を受 け た レシピ
多義性 を考慮 に入れ なが ら,対 象 との交流の 中で
エ ン トの QOLを改善,維持,向上 させ るこ とであ
事 象 を とらえる とい う中村が唱 えた「臨床 の知 」 ユ5)
る として, 前述 した調査 結 果 と文献的考 察 を基に,
に基づ く科学 であ るこ とは今 日異論 の ない ところ
腎移植看護 に携 わ る看護婦 の役割 とその位 置づ け
であろ う。
を図 1の よ うに表 した。
そ して, ヒューマ ンケア リングの実 践につ いて,
腎移植 看護 の対 象 は, レシピエ ン トとその家族,
稲 岡ユ
4
)
は,患者 に よ りそい,日常生活 を助 け,人間
ドナー (
生体 腎提供者) であ る。 腎移植 看護 は移
の深 い内的世 界 を洞察 し, 不安や恐怖,苦痛や 苦
植 前 と移植 後, 退院後 に分 け られ るが, レシ ピエ
悩 を共有 し, そ して少 しで も安 らか に過 ごす こ と
ン トの ケアニー ドにそ った看護 的役割 を掲 示す る
看 護 の視点
腎移植 を待機 Lてい る
時期
-
移植術 前
の時期
-
移植 術 L
た後
の時期
-
退院 前の時期
-
退院後の時期
- Fol
l
owup
不確 か さ
自己概 念の変動
セル フケア能 力
間等解 決能 力
看
護
婦
レシピ エンー
健康 生活の管理 と継続指 導
QOL評価
心理 的支援
相 談指導
危機 介 入
備
準
的
裸
心
導
指
的
期
子
援
支
的 人
理介
心 機
危
の 役 割
健康 生活の管現 と継続指 導
相談指導
心理的 支援
危機 介入
心理的準備
予期的指導
心理 的支援
図1
腎移 植 看 護 に お け る看 護 婦 の役 割 とその 位 置づ け
ー1
4-
腎移植看護
ために,移植 を待機 している時期,移植術前の時
期,移植術直後の時期,退院前の時期,退院後の
フォローア ップの時期 に区分 した。
看護婦の役割は, 腎移植 に向けての予期 的指導,
術前術後の管理,セルフケア教育や,継続指導,
心理的支援 である。 そ してス トレスフルな状況 に
いるレシピエン トや ドナーは危機状況に陥 るこ と
もまれではないために,危機的状況に向けた援助
であるo それ らの役割 は,移植 に対す るレシピエ
ン トの 自己決定 あるいは ドナーの 自己決定 に向け
て,QOL を高めてい くために移植後の レシピエ ン
トが体験す る不確か さや 自己概念に向けて, そ し
てセルフケア能力や問題解決的能力 を高めてい く
ために果 たす役割である。
家族に対 しては,家族の協力 を求め るばか りで
な く,ス トレスに陥 りやすい家族 を支 えてい くこ
とが, レシピエ ン トの QOL を高め るうえで大切
である。 したがって,家族に向けた看護婦 の役割
は,家族が レシピエン トに適切 なかかわ りがで き
るように家族に対す る相談指導 と心理的支援,寡
族への予期的指導 と危機介入である。
その ような各々の時期 の役割 に応 じて,看護婦
は,対象者であるその人の状況に合 わせ なが ら,
ヒューマ ンケア 1
)ングを実践 してい くこ とが重要
であると考 える。
文
献
1)小 島操 子 :移 植 医療 に お け る看 護 婦 の役 割.看 護
45:1
58-1
74,1
993.
2)柳 田邦男 :犠牲 ;わが息子 ・脳死の11日.文聾春秋,
東京.197-234
,1
995.
3)野副美樹 :移植 コーデ ィネー ターの役割.看護 45:
92-100,1993.
4)野副美樹 :ピッツバー グ大学の臓器移植 と看護.看護
45:98-107,1
993.
5)長谷川浩 :臓器移植 と看護 を考 える ;臓器移植 のプ ロ
セス と精神 的アプ ロー チ.看護 45:112-11
8,1
993.
6)長谷川浩 :臓器移植 と看護 の役割 ;調査研究のね らい.
看護技術 40:88-93,1
994.
7)平賀聖悟 :移植 コーデ ィネー ター ;わが国お よび欧米
におけ る現況. 医学のあゆみ 167:94-98,1
993.
8)斉藤信也,藤原拓造,阪上賢一,大石 明彦,Lawr
e
lW ,
Bye
r
sW ,Shaw ∫:肝移植 の レシピエ ン トケアにお
けるC
l
i
ni
c
alt
r
ans
pl
antc
oo
r
di
nat
orの役割.今 日の
移植 8:95-99,1995.
9)林優 子 :成 人 を対 象 に した腎移植 に関す る文献 的考
察 ;看護学 の立場か ら. 同大医短紀要 7:ト7
,1
996.
1
0)林優 子 :腎移植 後 レシピエ ン トの QOLに関す る対処
お よび対処 に影響 を及ぼす要 因に関す る基礎調査. 同
大医短紀要 7:49-57,1996.
ll
)林優子 :腎移植 を受 け た レシ ピエ ン トの QOLを高め
るための看護援助 モデルの作成. 日本看護科学会誌,
第1
6回 日本看護科学学会講演集 1
6:9899,1
996.
1
2)野副美樹,川野雅 資,阿部典 子,河合 千恵子,長谷川
浩 :移植 医療 におけ る看護 の重要性 ;看護婦 の役割 に
関す る意識調査 か ら.看護技術 40:88-98,1993.
13)林優 子 :腎移植 者 の QOLに関係 す る諸概 念の測定用
具 の作成お よび信頼性 と妥当性 の検討. 岡大医短紀要
7:1
35-148,1
996.
1
4)稲 岡文 昭 :看護の叡智- ヒューマ ンケア リングの実践
に向けて-. 日本看護科学会 誌 17:1-1
0,1997
.
1
5) 中村雄 二郎 :臨床 の知 とは何 か.岩波新書,東京. 2
1
0,1992.
1
6)阿部典 子 :日本 での臓器移植 に関す る看護研究.看護
45:108-115,1
993.
17)座 間幸子 :腎移植 コーデ ィネー ター ;その現状 と展望.
看護研究 27:88-91
,1994.
1
8)足立悦子,高橋静子,与那覇成子,野副美樹,小 宮弘
子 :生体 腎移植 の術前 ・術後管理.臨床透析 6:1
51
-1
58,1990.
1
9)高草木伸 子 :死体 腎移植 の術 前 ・術後管理.臨床透析
6:166-173.1
990.
- 15 -
The roles and the position of nurses
Yuko
In
the renal transplant nursing
HAYASHI
Abstract
The purpose of this study is to clarify the roles and the position of nurses in the renal transplant
nursing. First of all, the author describes philosophy of transplant nursing and medical care of
recipients undergoing transplantation as a team. Then, the author outlines the roles and the
position of nurses in relation to renal transplantation. Objects of nursing in this situation are the
recipients, their families, and the living donors. The roles of nurses are shown in a separate manner
at the period of waiting for transplantation, immediately before and after transplantation, before
discharge from hospital, and follow-up period after discharge. The roles of nurses are anticipatory
guidance, pre-and postoperartive management, self-care education, consultation, emotional support,
and crisis intervention and so forth and the author stresses the necessity of continued nursing care.
Key words: renal transplant nursing, philosophy of transplant nursing,
medical care as a team, recipients and their family, donors
School of Health Sciences, Okayama University
-16 -
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