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化学演習 IIIB (物理化学熱力学、反応) 第4回
氏名
●
_________________
問1
(1)定積比熱と定圧比熱の差を求める一般式を誘導に従って導け。
 ∂H 
 ∂U 
C p − Cv = 
 −

∂
T
∂
T

P 
V
 ∂H 

 =
∂
T

P
[U,P,V,T のみで表現]
i)
ii)
dU = [微分 dT, dV と偏微分を使って表現]
dV = [微分 dT, dP と偏微分を使って表現]
iii)
iv)
iv)を iii)へ代入
dU = [ *****
]
v)
 ∂U 
 を計算すると
v)より 
 ∂T  P
 ∂U 

 =[
∂
T

P
*****
] vi)
i), ii), vi)より
 ∂U 
 ∂V 
C p − Cv = 

 + P 
 ∂V T
 ∂T  P
(2)上記の結果は理想気体のとき、どうなるか?
●
問2
(1)図のように垂直に置かれたピストンがある。断面積は S である。ピストンの外壁と可動部分(隔
壁)は断熱材でできている。隔壁は質量 m を持ち、ピストン内壁面との間で摩擦無く滑らかに動けるも
のとする。最初の状態(図 A)では、ピストンの外部は大気圧(P0)であった。ピストン内部には n モル
の理想気体がり、A状態での絶対温度は TA であった。この理想気体のモル当たりの定積比熱容量を Cm,V
とする。また垂直下方に働く重力加速度をgとする。
A 状態の時、質量 M のおもりを隔壁に初速度ゼロで載せたところ、隔壁は急激に下がった。ピストン
内部には、内部の気体がある体積以下にならないように隔壁止めがついており(隔壁止めの大きさ、体
積は無視せよ)
、隔壁はその隔壁止めに接触して停止し、隔壁に働く力はちょうど釣り合った。すなわ
ち B 状態のような静止状態になった(隔壁止めが無くてもこの場所で安定である)。このとき、気体の
温度はどれだけか? ただし、隔壁と隔壁止めの衝突により熱は発生しなかったものとし、隔壁と隔壁
止めの間の距離は振動することなく単調減少したものとする。
(6-2)外気圧 P0=1atm, ピストンの断面積を 10cm2, 隔壁の重さ 1kg, 初期温度 TA=300K, おもり
の重さ 10kg とした時の、B 状態での温度を求めよ。 γ =
●
C m, P
C m ,V
= 1.67 とする。
問3
(1)問2と同じピストンにおいて、隔壁止めを取り除いたピストンを用意する(状態C)。状態Cで
は、内部の理想気体のモル数と絶対温度はA状態と同じとする。ロボットがおもりを支えながら、非常
にゆっくりと重りと隔壁の高さを下げ、気体を圧縮するものとする。ロボットは隔壁に接触せず、おも
りに対して垂直上方へ向って持ち上げる力を加えつづける。C状態ではその力の大きさは Mg であり、
最終状態(D状態)になるときにはその力はゼロで、おもりと隔壁の高さが変わる間、それらに働く力
は常に釣り合っていたものとみなせるとする。この作業の後、D状態となった気体の温度と体積はどれ
だけか?
(2)外気圧 P0=1atm, ピストンの断面積を 10cm2, 隔壁の重さ 1kg, 初期温度 TA=300K, おもりの重
さ 10kg とした時の、D状態での温度を求めよ。 γ =
C m, P
C m ,V
= 1.67 とする。
● 問4
(1)温度 T の熱浴に十分に接する理想気体があり、初期状態の体積が Vi, 圧力が Pi とする。これを
外気の圧力 P0(<Pi)と同じになるまで可逆的に膨張させたとする。気体のエントロピー変化と、全宇
宙の全エントロピー変化を求めよ。
(2)温度 T の熱浴に十分に接する理想気体があり、初期状態の体積が Vi, 圧力が Pi とする。これを
外気の圧力 P0(<Pi)と同じになるまで不可逆的に膨張させたとする。気体のエントロピー変化と、全
宇宙の全エントロピー変化を求めよ。
(3)上記の二つの場合について、P0=1 atm, Pi=2 atm, Vi=10 L(dm3), T=298K の時の結果を求めよ。
単位は[JK–1] で求めよ。
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