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ジュニア育成が盛んになっていますが

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ジュニア育成が盛んになっていますが
◆ジュニア育成のためのコーチング心理学(その1)
ジュニア育成が盛んになっていますが、
以下の点を頭に入れておく必要があります。
〇競争心
・小学生になると、競争心が上昇し特に身体的、競技的能力に向けられる傾向があります。
特に男の子にはその傾向が強く、そこで小学生は、スポーツに参加していきます。
〇メタ認知(自分を客観視する能力)、問題解決力
・9歳くらいから備わってきます。
〇帰属能力(原因分析能力)
・12 歳未満の子供は、努力と能力の区別がつきません。
〇)他者理解・ストレス
・12 歳くらいから、多くの他人の意見を理解することができます。
・親を喜ばせるために参加した子供は、ストレスを強く感じる傾向にあります。
◆ジュニア育成のためのコーチング心理学(その2)
<ジュニアの原因帰属力と大人の関係>
子供は、原因を分析する能力が未発達です。では子供は何を基準に原因を分析するかというと、
コーチや両親の評価を重要視します。コーチや両親の評価が適切でないと、子供の原因分析は健
全に育たず、才能のせいにしたり、非現実的な目標を立てたり、低すぎる目標を立てたりします。
評価で重要になってくるのは、言葉よりもコーチや両親の表情や態度です。子供は表情や態度を
相当敏感に、かつ間違って解釈する傾向があることが研究で示唆されています。間違った解釈と
は、
表情や態度を実際より否定的に解釈してしまうのです。ある研究では 8~9 歳までの子供は、
上手にできたときやがんばった時、コーチが無反応だと、コーチにそのつもりがなくても、自分
を嫌がっているか否定的な反応をされたと解釈することが示唆されました。小学校低学年、幼稚
園、保育園児に対しては、子供のちょっとした頑張りや行動に対するオーバーなノンバーバルコ
ミュニケーション(態度のコミュニケーション)が重要になってきます。
◆ジュニア育成のためのコーチング心理学(その3)
【指導者の行動分析】
指導者育成の際、まずは指導者の行動を分類化し、指導者の行動と子供の反応の関係を調
べる必要があります。ある研究では指導者の行動を 12 項目に分類しています。
カテゴリー1 反応的行動
1、良いプレーや努力に対して賞賛を与えているか
2、良いプレーや努力に対して、無反応か
3、ミスをした選手に対する励ましがあるか
4、ミスをした選手に対する技術指導があるか
5、ミスに対して叱ったり、にらみつけたりしているか
6、ミスに対して、どなりながらの指導などネガティブな行為があるか
7、ミスに対して、無反応か
8、チームの規則が明確になっているか、違反に対して厳正か
カテゴリー2 自発的行動
1、成功や失敗などの結果に関係なく、積極的に技術や戦術に対して指示を与えているか
2、成功や失敗などプレーの結果に関係なく、積極的に励ましているか
3、義務、責任感、ポジションとりなどの指示を積極的に与えているか
4、技術指導以外でのコミュニケーションを積極的にとっているか
◆ジュニア育成のためのコーチング心理学(その4)
「子供の自己評価」に与える親の影響は極めて大きいです。
(1)子供の身体能力に対する親の評価と
子供自身の評価には、高い関連性があることが
報告されています。
親が「うちの子は体力ないな、運動神経鈍いなー」
と評価すると、子供も自分自身を同じように
評価するということです。
(2)活発であれ、元気な子であれといった
親の価値観や期待は、多くの種目で、子供の
活発さや身体能力に対する有能感と
高い関連性があることが報告されています。
親の価値観や期待が、子供のスポーツへの
参加や有能感に大きな影響を及ぼしています。
このような考え方を「期待-価値モデル」と言います。
(3)逆に親が自分の子供は能力が低いとか
出来が悪いと評価してしまうと、
どんなに成績や能力が高くても、
子供は、自分は能力が低いと自己評価して
しまうことが示唆されています。
あたりまえと言えばそれまでですが、
今一度、振り返ってみましょう。
2014 onozawa
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