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簡易FPGA書き込み器
FPGA コーナ ダウンロード・データあります 高嶺の花 FPGAも書き込み器があれば試しやすい! LPC1343 ボードで作る ザイリンクス対応 簡易FPGA書き込み器 よし ひろし FPGA(Field Programmable Gate Array)は,内 蔵 SRAM にコンフィグレーション・データ(回路情 報を表すデータ)を書き込むことで,回路を好きに 構成することができます.外付けの ROM にデータ を書き込んでおいて電源投入時に読み込むようにす る方法と,電源投入状態で外部から SRAM に直接書 き込む方法があります. 書き込み器は一般にダウンロード・ケーブルとい い,1 万円くらいはする場合が多いです. 本稿では,3 〜 4000 円ていどで入手できる ARM Cortex-M3 搭載 LPC1343 基板をザイリンクスの FPGA 書き込み器として動かせる,筆者が作成したファー ム ウ ェ ア を 紹 介 し ま す. 写 真 1 に 示 す よ う に, Spartan-3 や Spartan-6 の コ ン フ ィ グ レ ー シ ョ ン・ データを,外付け SPI フラッシュ・メモリや FPGA 内蔵 SRAM に書き込んで,動かすことができまし た. (編集部) FPGA 書き込み器の概要 書籍「ARM32 ビット・マイコン電子工作キット」 (CQ 出版社)には,LPC1114 なる DIP 形状のマイコン が 2 個付属しています.さらに,LPC1114 に動作プロ グラムを書き込める LPC1343 基板(トラ技チョコッ ト・プログラマ,図 1)が付属しています. 基板に搭載されている LPC1343 は, ARM Cortex-M3 シリーズのマイコンです.フラッシュ ROM が 32K バ イト,SRAM が 8K バイトと小容量ですが,USB でパ ソコンと容易に接続できるのが特徴です. LPC1343 マイコンはブートローダを標準搭載して います.ファームウェア入れ替え時はパソコン上で USB メモリとして認識するので,パソコン上から作 成したプログラム・ファイルを入れ替えるだけです. USBインターフェースとUART回路を内蔵しており, USB をシリアル(UART)に変換するファームウェア を書き込めば,USB 対応の FPGA 書き込み器になり ます(図 2). 本稿では筆者が作った LPC1343 基板を FPGA 書き 2014 年 7 月号 FPGAの書き込みモードを決める M0-M2はDIPスイッチで設定でき るようにする.今回使用したマス タSPIモードは,M2: “0” ,M1: “0”,M0:“1” ターゲットFPGA: Spartan-3A (ザイリンクス) LPC1343基板による FPGA書き込み器 10ピン・ケーブル FPGA搭載基板 写真 1 Cortex-M3 搭載 LPC1343 ボードで簡易 FPGA 書き込み器 を作ってみた 高嶺の花 FPGA も書き込み器が用意できれば試しやすい! 込み器として動かすためのファームウェアを紹介しま す. パソコンから書き込み器は,USB HID デバイスと して認識されます. ▶ LPC1343 基板の入手方法 (1)書籍「ARM32 ビット・マイコン電子工作キット」 を入手する (2)CQ 出版 WebShop から入手する(6 月発売予定) URL:http://shop.cqpub.co.jp/ ● 実験用回路 全体の構成を写真 1 に示します. パソコン→ LPC1343 基板→ FPGA 搭載基板を接続 するだけです.FPGA 搭載基板には動作確認のための スイッチと LED,7 セグメント LED を接続しています. 171