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高齢者の中食市場に対応した業務用総菜食品の開発(H23-25)
高齢者の中食市場に対応した業務用総菜食品の開発(H23-25) 背景 背景 23F201 産業技術研究本部 食品加工研究センター → 国内の食市場で、総菜販売を中心とする中食市場が唯一拡大傾向にある(市場規模:約7兆円) ○「中食の利用を増やしたい」年齢別で60歳以上の年齢層が最も高い(農林水産省の調査) ○高齢化社会の進展に伴う単身世帯の増加(2025年には単身世帯の30%を占める) ○約700万人(人口比5%)の団塊の世代や前期高齢者を中心とした高齢者層 今後の中食市場における大きなターゲットとして スーパー、コンビニなどが注目 健康志向と軟らかさなどの物性に配慮した 食品の開発が必要 ○野菜や和食嗜好、摂取カロリーの配慮など健康を意識した食品への関心が高い ○加齢に伴う喪失歯、義歯装着の増加により「かむ力」が低下 → 軟らかな食品を好む ○道内食品加工企業 → 単身世帯の増加が大きな要因 域内消費人口の減少から新たな食品市場の開拓が求められている 目的 目的 今後拡大する高齢者の中食市場に対応するため、本道の豊富な一次産品を活用し、スーパーの総菜コーナーやコンビニ等で 調理・販売される健康志向や軟らかさなど物性に配慮した業務用総菜食品の開発を目的とする。 これにより、当該世代に対応した新たな業務用総菜食品の製造分野への道内食品加工企業の新規参入を目指す。 研究内容 研究内容 ○容易にかめる硬さの畜肉加工素材や農産素材の開発 畜肉加工素材:化学的処理(食品添加物や酵素処理)、物理的処理(機械的な 筋繊維切断)などの検討、 農産素材:カット形状やサイズ、レトルト処理条件検討 ○低カロリー(低油分)な冷凍フライ食品の開発 衣に使用する低吸油性素材(米粉などの粉体素材)の検討 オイル噴霧や粉末油脂の使用等による揚げ調理を必要としない低油分化法の検討 ○冷凍フライ食品やレトルト煮物などの総菜の試作・評価および 技術移転に向けた試作実証試験 高齢者の中食市場に対応した新たな業務用総菜食品製造分野への 道内食品加工企業の参入促進 成果 成果 道内スーパーやコンビニ等で調理する 高齢者向けの新たな総菜販売市場の形成 低油分で軟らかなトンカツ・コロッケ等の調理冷凍食品、レトルト処理した煮物など ○重点研究(H20-22)「老健施設・病院等において用い る高齢者にやさしい食品の加工技術の開発」で 蓄積したレトルト半調理品(咀嚼・嚥下困難者の 食事に対応した素材)の加工技術・物性評価技術 ○冷凍加工や畜肉軟化に関する蓄積技術 などを活用 共同 研究 意見・助言 試作実証試験 酪農学園大学短期大学部 (調理加工技術) 協力機関 サンマルコ食品(株) (株)ホクビー (社)北海道冷凍食品協会 高齢者層の要望に対応した食品の開発による 当該世代の食生活やQOL(生活の質)の向上 23F201 研究フロー 研究フロー H23 1)容易にかめる硬さの 畜肉加工素材や 農産素材の開発 2)低カロリーな冷凍 フライ食品の開発 3)冷凍フライ食品や レトルト煮物などの 総菜の試作・評価 及び試作実証試験 H24 ○畜肉加工素材:酵素処理等の 化学的処理、機械的な筋繊維 切断などの物理的処理の検討 (食加研) ○農産素材:カット形状・サイズ等 の前処理条件やレトルト処理 等の加工方法・処理条件検討 (食加研) ○衣に使用する原料(米粉等の 粉体素材)の吸油性検討と 低吸油性素材の選定 (食加研・酪大) ○オイル噴霧や粉末油脂使用等 による、揚げ調理を必要としな い低油分化加工技術の検討 (食加研・酪大) ○フライ食品や煮物等の総菜の 試作及び物性・食味の評価 (食加研・酪大) ○協力企業による試作実証試験 (食加研・協力企業) H25