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平成24年度行政監査結果報告書(PDF形式:453KB)
監査監第 133号 平成25年5月2日 さ い た ま 市 長 清 水 勇 人 様 さいたま市議会議長 萩 原 章 弘 様 さいたま市監査委員 山 﨑 正 夫 同 宮 原 敏 夫 同 関 根 信 明 同 細 沼 武 彦 行政監査結果報告書の提出について(通知) 地方自治法第199条第2項の規定に基づき行政監査を実施し、同条第9項の規定 により、その結果に関する報告を決定したので、別紙のとおり提出します。 平成24年度 行 政 監 査 結 果 報 告 書 市立浦和中学校・高等学校における備品の管理について さいたま市監査事務局 目 次 第1 監査の概要 1 監査のテーマ及び選定理由 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 監査対象 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3 監査期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 4 監査の実施手続 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 5 監査の着眼点 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 6 備品の抽出方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 1 市立浦和中学校・高等学校の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 2 備品の管理に係る事務フロー ・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 3 実査で確認された事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 第2 調査の結果 第3 監査の結果 1 備品台帳と現物の照合について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 2 不用備品の処分手続について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 3 備品の登録について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 4 重要備品現在高報告書について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 資料:さいたま市物品会計規則 行政監査結果報告書 第1 1 監査の概要 監査のテーマ及び選定理由 (1) テーマ 市立浦和中学校・高等学校における備品の管理について (2) テーマの選定理由 備品を含めた「物品」については、地方自治法(昭和22年法律第67号) 第237条第1項において、公有財産、債権及び基金とともに「財産」として 位置づけられており、その管理及び運用にあたっては、地方財政法(昭和23 年法律第109号)第8条により「地方公共団体の財産は、常に良好の状態に おいてこれを管理し、その所有の目的に応じて最も効率的に、これを運用しな ければならない。」と規定されている。 これら法律の主旨を鑑み、備品が「財産」として良好に管理され、かつ、効 果的に活用されていることを調査検証する必要性があること、特に、教育の質 にとって「備品」は重要な役割を果たしているとの認識から、 「学校における備 品の管理」をテーマとした。 また、市立浦和中学校・高等学校は中高一貫教育を実践しており、一貫教育 の中で「備品」がどのように効率的かつ効果的に活用されているのかという視 点を付加した検証を行うため、調査対象として同校を選定した。 2 監査対象 教育委員会学校教育部 3 監査期間 平成24年11月30日から平成25年4月26日まで 4 監査の実施手続 (1) 浦和中学校・高等学校 通常実施すべき監査等の実施手続 ア 備品台帳と重要備品現在高報告書を突き合わせ、その記録の正否を確か める「照合」 イ 備品台帳に登録されているものが実在するどうか、また、実在する備品 が備品台帳に漏れなく登録されているか否かを直接検証する「実査」 ウ 備品の現物確認を行った時期や方法、備品台帳と現物の照合状況及び問 題点について関係職員に質問して、回答又は説明を求める「質問」 1 (2) その他の監査等の実施手続 ア 備品の管理に関する諸種の事実を総合して、総括的な観点から事実を判 断する「総合」 5 監査の着眼点 (1) 備品が有効に活用されているか(遊休備品、死蔵備品はないか) (2) 紛失、破損、盗難はないか、また、不用品の処理は適正に行われているか (3) 備品の保管に係る管理点検体制が確立しているか、また、有効に機能して いるか 6 備品の抽出方法 (1) 抽出条件等 物品は、さいたま市物品会計規則(平成15年規則第99号、以下「物品会 計規則」という。)第4条により、備品、消耗品、材料品、生産品、動植物の5 種類に区分されており、備品については「性質形状を変えることなく比較的長 期間継続して使用保存でき、1品の取得価格が2万円以上のもの及び会計管理 者が指定するもの」と定義されている。 監査対象の備品台帳に登録されている備品の数についてみると、浦和中学校 が1,456点、浦和高等学校にあっては2,752点と膨大な数にのぼる。 監査等の実施手続の適用方法については、試査によることを原則としている。 試査とは、特定の監査手続きの実施に際して、母集団(本監査では備品台帳が 母集団にあたる)からその一部の項目を抽出して、それに対して監査手続を実 施することである。 試査は、母集団を構成する項目のうち、どのような項目を抽出するかによっ て、「サンプリングによる試査」と「特定項目抽出による試査」に分類される。 本監査においては、母集団に含まれる特定の性質を有する項目を識別して抽出 し、監査手続きを実施する「特定項目抽出による試査」を実施した。 特定の性質を有する項目を識別する方法としては、はじめに、備品台帳に登 録されているものの中から、重要性の観点に基づいて抽出条件を設定した。 (一 次抽出) ・抽出条件1……取得価格が5万円以上のもの ・抽出条件2……金額にかかわらず、有効活用が期待される理科関係の備品 として、計測機器類、写真光学機器類及び試験実験器具類 に分類されているもの 2 さらに、よりリスクの高いものを識別する意図から、一次抽出した備品のう ち、次のいずれかの要件を満たしたものを実査の対象とした。(二次抽出) ・要件1……金額的な重要性がより高いもの ・要件2……電子機器等、陳腐化による更新が見込まれるもの ・要件3……性質上、一定期間以上の継続使用が難しいと見込まれるもの ・要件4……同種のものが複数存在し、遊休品や死蔵品となっている可能性 があるものや既に廃棄が見込まれるもの (2) 抽出一覧 一次抽出及び二次抽出した結果は表1のとおりである。 なお、実査の対象となる二次抽出率については、備品総数に対しておおむね 10%程度を目安とした。 3 表1 中学校 備品の分類 一次抽出数 (B) 総数(A) 高等学校 二次抽出率 (C)/(A) (%) 二次抽出数 (C) 一次抽出数 (B) 総数(A) 二次抽出率 (C)/(A) (%) 二次抽出数 (C) 1 机類 354 78 0 0.0 663 88 2 0.3 2 椅子類 269 8 4 1.5 746 6 0 0.0 3 箱・戸棚 類 99 28 4 4.0 652 48 12 1.8 4 被服・寝 具類 2 0 0 0.0 5 1 0 0.0 12 0 0 0.0 8 2 2 25.0 事務用機 器類 30 22 6 20.0 108 82 81 75.0 7 点灯器類 0 0 0 5 2 0 0.0 116 104 23 13 4 3 23.1 0 0 0 5 船車類 6 8 厨具類 − 19.8 9 冷暖房機 器類 0 0 0 10 計測機器 類 10 10 6 60.0 24 24 22 91.7 11 写真光学 機器類 61 61 61 100.0 80 78 78 97.5 12 医療衛生 機器類 15 5 5 33.3 6 4 2 33.3 13 試験実験 機器類 86 86 86 100.0 58 58 58 100.0 14 農林水産 機器類 0 0 0 0 0 0 15 諸機械類 37 20 2 51 28 1 2.0 16 諸工具類 0 0 0 3 0 0 0.0 17 体育器具 類 85 27 0 0.0 112 31 2 1.8 18 教養器具 類 211 99 21 10.0 53 19 15 28.3 19 雑器具類 40 8 0 0.0 144 9 0 0.0 標本美術 品類 2 0 0 0.0 9 1 0 0.0 5 2 0 0.0 2 0 0 0.0 22 2 0 0.0 10 3 0 0.0 1,456 560 218 15.0 2,752 488 278 10.1 20 21 図書類 22 教授用具 類 合 計 − − 5.4 − − − 二次抽出した備品を分類別に比較すると、事務用機器類、計測機器類、写真 光学機器類、医療衛生機器類、試験実験機器類を多く抽出していることがわか る。これは、中高一貫校における備品の有効利活用については、理科系の科目 を中心に顕著に表れるのではないかとの認識により抽出した結果である。 4 第2 1 調査の結果 市立浦和中学校・高等学校の概要 (1) 施設規模等 ア 所在地 さいたま市浦和区元町1丁目28番17号 イ 敷地面積 40,018㎡ ウ 建築費 4,164,958,516円 エ 主な建物の概要 (ア) 建物敷地 18,316㎡ (イ) 運動場 21,702㎡ (ウ) 建物面積 15,613㎡ (中学・特別教室、西体育館・食堂棟、プール研修合宿棟4,189㎡含む) オ 生徒数 (ア) 中学校 男子 120名、女子 (イ) 高等学校 男子 392名、女子 (2) 沿 120名 合計 240名 576名 合計 968名 革 両校の主な沿革は次のとおりである。 年月日 事 項 昭和15年2月15日 浦和市立高等女学校設立認可、同年4月15日開校。 昭和18年4月 1日 浦和市立中学校設立認可、同年4月8日開校。 昭和23年4月 1日 学制改革により高等学校となり、それぞれ浦和市立女子高等学校、浦和 市立高等学校となる。 昭和25年4月 1日 浦和市立高等学校と浦和市立女子高等学校を統合し、新設浦和市立高等 学校となる。 平成13年5月 1日 3市合併により、さいたま市立浦和高等学校となる。 平成19年4月 1日 敷地内に併設型中高一貫教育校開校。高等学校長が同中学校長を兼ね る。 平成20年4月 プール・研修・合宿棟工事落成(鉄筋2階建 807㎡) 5 (3) 学校の特徴 市立浦和中学校は、政令指定都市さいたま市にふさわしい、市民の期待に応え ることのできる中高一貫教育校をめざし、中学校と高等学校の緊密な連携を図る とともに、市立浦和高等学校の文武両道の伝統を踏まえ、学問と部活動を両輪と しながら、特色ある教育を行う学校として誕生している。 ア 中学校 ○基礎学力と応用力を兼備した個性ある人材の育成を目指す取組 (Morning Skill Up Unit の展開、高校へのつなぎ学習、海外 FW など) ○コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を伸ばす取組 (少人数指導、スピーチコンテスト、ICT機器の活用など) ○目的意識を醸成し、豊かな人間性と社会性を育む取組 (中高合同のサイエンスアカデミーや体育祭、部活動の交流など) イ 高等学校 「生徒を伸ばす、生徒が伸びる市立浦和」 (4) ○文武両道 文により培われる思考力、武により培われる健全な心と体 ○自由闊達 学習のほか、学校行事や部活動を通じて仲間とのびのびと 活動する ○自主自立 自ら考え行動すること(自立した行動と自律心) 備品に係る予算額の推移 備品の購入と維持管理に係る予算額については、表2及び表3に示したとお りである。 中学校については、平成18年度に、中高一貫教育校開設準備室が置かれて いた教育委員会学校教育部指導2課及び健康教育課において、翌年度の開校に 向けて必要な備品が購入されている。当時の備品購入予算額は、両課合わせて 1億600万円であった。 よって、平成19年度以降の中学校における備品の購入に係る予算額につい ては、不足分の補充が主となるため、表2における各年度の備品購入関係予算 の規模はそれほど大きなものとはなっていない。 次に、高等学校の備品購入予算は、平成22年度以降の3年間は同額で推移 している。平成19年度に増加しているのは、新設されるプール・合宿棟の備 品を購入することによるものであり、平成21年度の増額については、学校情 報通信技術環境整備事業費補助金によりテレビの地上デジタル化を行ったこと 等によるものである。 6 表2 【浦和中学校】 (単位 : 円,%) 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 A 備品の購入に係る予算 額 0 0 460,000 676,000 714,000 707,000 700,000 619,000 B 備品の維持管理に係る 予算額 0 0 0 0 0 0 0 0 合計 0 0 460,000 676,000 714,000 707,000 700,000 619,000 147.0 105.6 99.0 99.0 88.4 Aの前年比増加率 ― ― ― Bの前年比増加率 ― ― ― ― ― ― ― ― 基準年(平成17年度)に対 するAの比率 ― ― ― ― ― ― ― ― 基準年(平成17年度)に対 するBの比率 ― ― ― ― ― ― ― ― B:備品の維持管理に係る予算額については、配当予算がない。 表3 【浦和高等学校】 (単位 : 円,%) 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 A 備品の購入に係る予算 額 3,100,000 1,000,000 5,684,000 1,000,000 2,800,000 1,000,000 1,000,000 1,000,000 B 備品の維持管理に係る 予算額 200,000 70,000 70,000 70,000 70,000 70,000 70,000 70,000 3,300,000 1,070,000 5,754,000 1,070,000 2,870,000 1,070,000 1,070,000 1,070,000 合計 Aの前年比増加率 ― 32.3 568.4 17.6 280.0 35.7 100.0 100.0 Bの前年比増加率 ― 35.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 基準年(平成17年度)に対 するAの比率 ― 32.3 183.4 32.3 90.3 32.3 32.3 32.3 基準年(平成17年度)に対 するBの比率 ― 35.0 35.0 35.0 35.0 35.0 35.0 35.0 7 2 備品の管理に係る事務フロー 取得・管理 物品会計規則第8条 ・支出負担行為伺(購入伺)決裁 物品会計規則第9条 高等学校(500万円以上の場合) ・指名及び入札執行(調達課) ・支出負担行為伺(契約伺)決裁(調達課) 高等学校(30∼500万円) ・指名及び入札執行(教育総務課) ・支出負担行為伺(契約伺)決裁(教育総務課) 高等学校(30万円未満) ・指名及び見積合せ執行 ・支出負担行為伺(契約伺)決裁 購入伺いの作成・決裁 物品会計規則第8条 教育総務課長又 は調達課長 ・中学校長(中学校) ・高等学校事務長 (高等学校) 物品会計規則第10条 契約業者の決定 中学校(30万円未満) ・指名及び見積合せ執行 ・支出負担行為伺(契約伺)決裁 ※ 30万円以上は、教育財務課にて執行 物品会計規則第12条 ・発注担当者及び物品取扱員(事務長・中学 校長)立会により、仕様書・品質等の検収 と確認 物品会計規則第16条 ・請求書受領時に備品台帳へ登録・備品票貼付 納品・検収 備品台帳への登録 ・備品票の貼付 ・支出命令書決裁 配置・使用 支払い 実在性確認 物品会計規則第16条 備品台帳の提出 物品会計規則第15条 ・各担当教職員等による管理・保管 物品会計規則第31条 ・備品台帳等を物品出納員あて提出 重要備品現在高報 告書の作成・提出 8 不用処分 物品会計規 則第 22条 返納伺い 物品会計規 則第 23条 不用の決定 物品会計規則第24条 ・備品使用者より使用不能、修繕不可、再取得 の方が安価等の申出に基づき物品取扱員あて 返納 備品(取得価格100万円未満) ・不用決定伺書により、事務長(高等学校)、校長 (中学校)まで決裁(教育財務課長合議) 重要備品(取得価格100万円以上) ・不用決定伺書により、学校教育部長まで決裁(教育 財務課長合議) ・備品返納書の写しを会計管理者あて提出 物品会計 規 則第 25条 売り払い ・備品売払依頼書にて調達課に依頼 処分 売り払い 処分 ・処分業者等に依頼 物品会計規則第23条 調達課長 物品会計 規 則第 25条 廃棄又は焼却処 分 物品会計規 則第 15条 備品台帳の処理 9 ・備品返納年月日を記載し、網掛け処理 ・3箇年経過後、備品台帳より削除 3 実査で確認された事項 (1) 実査率について 前述の条件等により抽出した備品のうち、実査した件数等は表4のとおりで ある。 なお、必要に応じて、抽出備品以外についても実査を行っているため、実査 率は二次抽出率を超える結果となっている。 実査の結果については、次項以降に記載している。 (2) 実査の対象 実査にあたっては、抽出条件等によって備品台帳から抽出したものの状況を 確認したほか、現物は存在するが備品台帳には登録されていない、未登録備品 についても対象とした。 10 表4 中学校 備品の分類 総数(A) 高等学校 二次抽出 一次抽出 二次抽出 率 実査数 数(B) 数(C) (C)/(A) (D) (%) 二次抽出 実査率 一次抽出 二次抽出 率 実査数 (D)/(A) 総数(A) 数(B) 数(C) (C)/(A) (D) (%) (%) 実査率 (D)/(A) (%) 1 机類 354 78 0 0.0 1 0.3 663 88 2 0.3 66 10.0 2 椅子類 269 8 4 1.5 4 1.5 746 6 0 0.0 3 0.4 3 箱・戸棚 類 99 28 4 4.0 6 6.1 652 48 12 1.8 23 3.5 4 被服・寝 具類 2 0 0 0.0 0 0.0 5 1 0 0.0 0 0.0 12 0 0 0.0 0 0.0 8 2 2 25.0 2 25.0 事務用機 器類 30 22 6 20.0 6 20.0 108 82 81 75.0 82 75.9 7 点灯器類 0 0 0 − 0 5 2 0 0.0 0 0.0 116 104 23 13 4 3 23.1 4 30.8 0 0 0 − 0 5 船車類 6 8 厨具類 19.8 33 − 28.4 9 冷暖房機 器類 0 0 0 − 0 10 計測機器 類 10 10 6 60.0 6 60.0 24 24 22 91.7 23 95.8 11 写真光学 機器類 61 61 61 100.0 61 100.0 80 78 78 97.5 78 97.5 12 医療衛生 機器類 15 5 5 33.3 5 33.3 6 4 2 33.3 4 66.7 13 試験実験 機器類 86 86 86 100.0 86 100.0 58 58 58 100.0 58 100.0 14 農林水産 機器類 0 0 0 0 0 0 15 諸機械類 37 20 2 51 28 1 2.0 18 35.3 16 諸工具類 0 0 0 3 0 0 0.0 0 0.0 17 体育器具 類 85 27 0 0.0 4 4.7 112 31 2 1.8 9 8.0 18 教養器具 類 211 99 21 10.0 64 30.3 53 19 15 28.3 15 28.3 19 雑器具類 40 8 0 0.0 0 0.0 144 9 0 0.0 1 0.7 標本美術 品類 2 0 0 0.0 0 0.0 9 1 0 0.0 0 0.0 5 2 0 0.0 0 0.0 2 0 0 0.0 0 0.0 22 2 0 0.0 0 0.0 10 3 0 0.0 1 10.0 1,456 560 218 15.0 279 19.2 2,752 488 278 10.1 387 14.1 20 21 図書類 22 教授用具 類 合 (3) 計 − 5.4 − 0 3 0 − − 8.1 − − 0 − − 実在性・網羅性について 備品台帳に登録されている備品がその用途を満たす状態で実在するか否か、 現物が漏れなく備品台帳に登録されているか否かについて抽出により実査を行 ったところ、備品台帳と現物が一致していないものがあった。 11 ア 備品の不存在 中学校、高等学校ともに、備品台帳に登録されているが現物が存在しない もの(所在が確認できないものを含む)が散見された。主なものは次のとお りである。 (ア) 中学校 a 移動運搬車 [備品番号:8−4、取得年月日:平成22年2月8日、取得価格:43,491 円] (イ) 高等学校 a 教師用コンピューター [備品番号:6−8、取得年月日:平成14年3月29日、取得価格:131,250 円] b 教師用コンピューター [備品番号:6−9、取得年月日:平成14年3月29日、取得価格:105,000 円] c 生徒用コンピューター19台 [備品番号:6−10∼51のうち19台。備品票(シール)不備のため番 号は確認できなかった。取得年月日:平成14年3月29日、合計取得価格: 1,795,500 円] d ノート型パソコン [備品番号:6−16−3、取得年月日:平成16年12月1日、取得価格: 155,851 円] e モノクロレーザープリンター4台 [備品番号:6−54∼57、取得年月日:平成14年3月29日、合計取 得価格:210,000 円] f カラーレーザープリンター [備品番号:6−58、取得年月日:平成14年3月29日、取得価格: 157,500 円] g カラーレーザープリンター [備品番号:6−62、取得年月日:平成14年3月29日、取得価格: 299,250 円] h デジタルカメラ [備品番号:11−4、取得年月日:平成13年11月19日、取得価格: 74,445 円] 12 i ビデオミキサー [備品番号:15−17−1、取得年月日:平成17年8月17日、取得価 格:76,860 円] j ワイヤレスマイク [備品番号:15−19−18、取得年月日:平成20年3月11日、取得 価格:51,135 円] イ 未登録の備品 中学校、高等学校ともに、現に使用されているが備品台帳に登録されてい ない備品が散見された。主なものは次のとおりである。 (ア) 中学校 a 電子黒板6台(CYBERBOARD 50インチプラズマ/パイオニア製) さいたま市中高一貫教育校ICT機器等賃貸借契約(リース契約)に基づき 平成19年度に普通教室に設置。平成23年度末のリース期間満了後、当該物 品はさいたま市に無償譲渡されたもの。 b 自動体外式除細動器(AED) 備品台帳と型番が違うものが保健室に設置されていた。年数の経過により別 のものと入れ替えとなっていたが、備品台帳では旧品の抹消と新品の登録がさ れていなかったもの。 c ブルーレイディスクレコーダー(パナソニック製) 教材研究及び教材作成の目的で職員室に設置されていた。 d 一眼レフカメラレンズセット(カメラはニコン製) 職員室に保管されていた。 e 加湿器(6台) 各教室に設置されていた。 (イ) 高等学校 a 薬品庫 毒劇物用の保管庫として化学準備室に設置されていた。 b 資料提示装置(ビジュアルプレゼンター) 被服室に設置されていた。 c 顕微鏡(12台) 生物実験室に設置されていた。 d ハンドボールゴール(4セット) 校庭に設置されていた。 13 e クラリネット(3本) 音楽室に保管されていた。旧市の備品票(シール)が貼付されているが、現 在の備品台帳には登録されていない。 f トランペット 貸出先である中学校の楽器倉庫に保管されていた。備品台帳に登録のあるト ランペットと同型のもの。 g パソコン(41台/NEC製) 情報学習センターに設置されていた。 h ミシン(8台) 被服室に設置されていた。 i ネットワークカメラ 情報学習センターの天井に設置されていた。 (4) 重要備品について 物品会計規則第31条は、「物品取扱員等(中学校では校長、高等学校では 事務長)は、毎年3月末日現在において、一品の取得価格が100万円以上の 備品についてその現状を調査し、重要備品現在高報告書により所属の物品出納 員等に報告しなければならない。」と規定している。 重要備品については、金額的な重要性が高いこと、さらに、一般会計の決算 書に重要備品の点数が表示されることから、一般備品に係る管理に加え、重要 備品現在高報告書を作成のうえ、物品出納員である教育財務課長への提出が求 められている。 今回の監査において、重要備品現在高報告書が適正に作成及び提出されてい るかについても確認を行ったところ、中学校において、重要備品現在高報告書 に記載漏れがあった。該当備品は次のとおりである。 ア 三槽シンク(ドライ式) [備品番号:8−0−16・17、取得年月日:平成19年4月1日、合計取得 価格:2,160,000 円] イ 食器消毒保管庫 [備品番号:8−0−84∼87、取得年月日:平成19年4月1日、合計取得 価格:4,896,000 円] ウ 三槽シンク(ドライ式) [備品番号:8−0−88、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,080,000 円] 14 エ 超音波洗浄機 [備品番号:8−0−91、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,110,000 円] オ 食器食缶洗浄機 [備品番号:8−0−92、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 16,700,000 円] カ フードスライサー [備品番号:8−0−34、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,649,000 円] キ ガス回転釜 [備品番号:8−0−44∼46、取得年月日:平成19年4月1日、合計取得 価格:6,240,000 円] ク スチームコンベクションオーブン [備品番号:8−0−49、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 7,171,000 円] ケ フライヤー [備品番号:8−0−50、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,300,000 円] コ 三槽シンク(ドライ式) [備品番号:8−0−57・58、取得年月日:平成19年4月1日、合計取得 価格:2,160,000 円] サ 真空低温冷却機(棚板式) [備品番号:8−0−64、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 3,800,000 円] シ 器具消毒保管庫 [備品番号:8−0−68、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,224,000 円] ス 牛乳保冷庫 [備品番号:8−0−109、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,170,000 円] セ パン箱・牛乳缶用消毒保管庫 [備品番号:8−0−110、取得年月日:平成19年4月1日、取得価格: 1,224,000 円] 15 (5) 効果的な利用について 中学校は、高等学校の敷地内に開校され、併設型中高一貫教育校として平成 24年度で6年目を迎えている。中学生にとっては、授業などで高校の施設を 利用することが可能であり、恵まれた学習環境にあるといえる。 今回の監査では、 「備品が有効に活用されているのか」を着眼点の一つとして、 複数の関係教職員等にヒアリングを行うことで状況を確認した。 ア 遊休備品及び死蔵備品の有無 実査の対象とする備品を抽出する際には、有効活用の有無を確認するため、 遊休備品や死蔵備品となっている可能性に留意して選定した。 例えば、中学校では、各教室に電子黒板が設置され授業に活用されている ことから、備え付けの教材提示装置の使用頻度が低いのではないかとの印象 を受けたが、全く使用されていないわけではなく、遊休品と判断するまでに は至らなかった。 高等学校では、 「情報学習センター」として整備された部屋があり、既に機 能廃止され現在は自習室として利用されているにもかかわらず、多数の使用 されていないパソコン及び周辺機器などが置かれたままであった。これらは 明らかに遊休品であると思われる。 物品会計規則第16条第2項では、多数の備品を管理するため個々の備品 に、品目、備品番号、取得年月日を記載した備品票(シール)を貼付するこ とが規定されているが、この部屋には備品票の貼付がない物品が多数あり、 台帳と現物の確認がなされずに機器の入替や移動が行われていたとみられ、 備品台帳との照合もままならない状態であった。 イ 中学校と高等学校での備品の相互利用 有効活用の一環である相互利用については、実査時において、直接、関係 教職員に利用状況を確認した。 その結果、重点的にみた理科関係の備品について、中学理科において、授 業を高等学校の実験室で行うことにより高等学校の備品を利用している事例 や高等学校の顕微鏡を中学校に貸し出すことにより一人1台の利用が可能に なっている事例、その他の教科においても高等学校の教諭が高等学校の備品 を使用して中学生を指導している事例があり、予算上数量が限られてしまう 備品について相互利用することで効果的な教育が実践されていることがうか がわれた。 また、被服室のミシンなど、教室を中学校と高等学校で相互に利用するこ とにより設置備品の有効活用が行われていることが確認できた。 16 第3 監査の結果 今回、テーマとした「市立浦和中学校・高等学校における備品の管理について」は、 物品会計規則に基づき、おおむね適正に備品の管理及び活用がなされていると認めら れた。 なお、備品の管理に万全を期すため、次の事項について検討をされるよう要望する。 1 備品台帳と現物の照合について 物品会計規則第15条では、「物品出納員(教育財務課長)及び物品取扱員(中 学校は校長、高等学校は事務長)は、物品を良好な状態で保管し、その状況を常に 明らかにしておかなければならない。」と定めている。ここでは、 『物品』という用 語が使用されており、備品に限らず、物品会計規則第4条に定める5つに区分した 物品すべてについて適用する趣旨と考えられる。 また、物品会計規則第16条第1項は、「物品取扱員等は備品を受領したときは 備品台帳に登録し、その写しを物品出納員等に送付しなければならない。」と規定 し、同条第2項は、「前項の備品には備品票を張り付け、これを管理するものとす る。」としている。 『物品の状況を常に明らかにする』ためには、現物と備品台帳とを照合すること が必要不可欠であり、照合を定期的かつ確実に実施することによって、備品台帳は 現物と一致した状態を常に保持できることになる。また、市有物品であることを表 し、照合を容易にするための事項が記載された備品票(シール)は、判読可能な状 態でなければその役目を果たせない。 今回の監査においては、台帳に登録されている備品が存在しない事例や、現物は あるが台帳に登録されていない事例が散見された。これは、現物と備品台帳の照合 が適切に行われていなかったことも大きく影響を及ぼしていると考えられる。 現物と備品台帳の照合を適切に行うためには、まずは、備品台帳が適正に整備さ れていること、次に、照合を確実かつ容易に行うことができる環境となっているこ とが必要である。 現在の備品台帳の内容を見ると、規格など現物照合に必要な情報が不足している ものや、「設置・保管場所」欄に実際の在りかではなく教科名が記載されているも のが多数見受けられ、容易に照合ができる環境とは言い難い状況であった。備品台 帳に物品に表示されているメーカー名や型番、製造番号等、一見して判別可能な情 報を付記し、現在設置されている場所の名称を記録するなど、照合環境を整えるこ とが大切である。 また、備品票については、経年劣化により記載内容が判読できない事例や、確認 が困難な場所に貼付してある事例もあり、改善を要する。 一方で備品票の貼付ができない物品もあり、これについては物品会計規則第16 条第2項で「ただし、備品票を張り付けることができないものについては、この限 りでない。」とされている。しかし、実務においては、備品票を貼らなくてよいと 17 いうことは、代替手段により管理するべきであり、例えば、物に直に備品番号を書 き込む、備品番号を記載した札を付ける、部屋ごとの備品配置図を作成するなど、 現物を把握するための工夫が必要であろう。 また、安全管理や紛失・盗難を防ぐためにも、備品に限らず、物品全般について、 設置場所を明確に記録し、使用状況や安全点検を行うことも必要ではないか。 学校には膨大な数の備品が存在し、管理のために新たな手法を導入しようとすれ ばかなりの時間を要する作業になることは想像できるが、全品照合を定期的に行う など、現物と備品台帳に差異が生じることのない管理体制(内部統制)を構築する ことについて検討をお願いしたい。 2 不用備品の処分手続について 物品会計規則第32条第1項では、「物品出納員等及び物品取扱員等は、その所 管に係る物品の出納、保管の事務について、所属の職員を監督し、常に善良なる管 理者の注意を怠ってはならない。」とされ、同条第2項では「使用中の物品につい ては、現に使用している職員が保管の責にあたる。」と定めている。 しかし、「第2 調査の結果」の「3 実査で確認された事項」で記述したとお り、中学校、高等学校ともに備品台帳に登録されているにもかかわらず現物が存在 しないものがあった。これは、備品の廃棄手続が適正に行われておらず、各教科に おいて既に廃棄された備品が台帳に登録されたままになっていたためである。一方 で、台帳上では廃棄として登録が抹消されたものが処分費用を工面できないという 理由で実際は現場に放置されたままになっているという事例もあった。 備品台帳と現物が一致していない原因の一つには、備品の使用者である教職員等 が、備品を使用する必要がなくなったとき又は使用に耐えなくなったときに、物品 会計規則第22条に基づいて「備品返納書」を作成し、物品取扱員(中学校は校長、 高等学校は事務長)に返納していなかったためと推測できる。 不用備品の処分については、前記「第2 調査の結果」の「2 備品の管理に係 る事務フロー」に記載したとおり、物品取扱員が「備品返納書」を受け取ったのち、 物品会計規則第23条に基づき「不用決定」を行い、これをもって備品台帳に廃棄 年月日を記録される仕組み(内部統制)になっている。 つまり、物品会計規則第32条第2項に基づき、保管責任は現に使用している職 員である教職員等にあり、教職員等が備品の不用処分に係る手続を遵守しなければ、 不用処分に係る内部統制が正しく機能しないことになる。 現物の処分と備品台帳に差異が発生することのないよう、不用処分に係る手続に ついて再確認をお願いしたい。 また、厳しい財政状況の中、廃棄に係る費用を予算計上することは難しい状況で あることが推測できるが、もはや使用される見込みのない多くの備品が、廃棄され ないまま長期間放置されていることは決して好ましい状況ではない。これらを生徒 が誤って使用することによる事故の可能性も否定できないところである。物品を管 理するということは、すべての物品を安全で使用可能な状態に維持管理することと 18 併せ、廃棄予定の備品を適切に管理することも含まれると改めて意識しておきたい。 3 備品の登録について 「第2 調査の結果」の「3 実査で確認された事項」で記述したとおり、中学 校、高等学校ともに備品台帳に登録されていない備品が存在する。 物品会計規則第15条が規定するように、物品取扱員には、所管物品が良好な状 態で保管され、また、その状況が常に把握できるようにしておくことが求められて いる。 よって、現有備品については、そのすべてが備品台帳に登録されるよう、備品管 理のあり方について検討をお願いしたい。 4 重要備品現在高報告書について 重要備品現在高報告書について確認したところ、中学校の備品台帳に登録されて いるもののうち、給食室内に設置されている調理用機器など21点、合計 5,188万4千円が重要備品の条件に該当しているが、物品出納員(教育財務課 長)に提出された重要備品現在高報告書にはこれらが記載されていなかった。 給食室内の備品は、教育委員会健康教育課が設置し学校へ管理が任されたもので あり、中学校側では、現物についての管理は行っているが、物品会計規則第31条 に基づく手続を学校で行わなければならないという認識がなかったため、重要備品 としての報告がなされていなかったものである。 これらは備品として管理されているものであり、物品会計規則第31条に基づき、 重要備品現在高報告書により物品出納員である教育財務課長へ報告しなければな らないことから、重要備品現在高報告書への追記をお願いしたい。 以上、市立浦和中学校・高等学校における備品の管理について、要望事項を示し てきたところである。 今回の監査を通じて、備品台帳と現物の不一致や重要備品に係る報告漏れなどが 散見された。一方で、効果的・効率的という視点から見ると、理科関係の備品にみ られるように、授業の質を向上させるために必要な備品が効果的に設置されている ことが確認された。 今後も、中高一貫教育のメリットを生かし、中学校・高等学校間における相互利 用を促進され、備品の効率的な利用に努められることを期待する。 19 資 料 ○さいたま市物品会計規則 平成15年3月31日 規則第99号 さいたま市物品会計規則(平成13年さいたま市規則第62号)の全部を改正する。 目次 第1章 総則(第1条―第7条) 第2章 物品の取得、修理等(第8条―第14条) 第3章 物品の管理(第15条―第22条) 第4章 物品の処分(第23条―第27条) 第5章 その他の処理(第28条) 第6章 事務引継(第29条) 第7章 検査・報告(第30条・第31条) 第8章 監督責任(第32条) 第9章 賠償責任(第33条・第34条) 第10章 補則(第35条・第36条) 附則 第1章 総則 (趣旨) 第1条 市の物品に関する会計事務に関しては、別に定めるものを除くほか、この規則の定める ところによる。 (用語の定義) 第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1) 法 地方自治法(昭和22年法律第67号)をいう。 (2) 令 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)をいう。 (3) 課所長等 ア 次に掲げる者をいう。 さいたま市事務分掌規則(平成15年さいたま市規則第86号)第1条第1項に規定する課及 び室(市長公室及び債権整理推進室を除く。)の長(都市経営戦略室及び区政推進室にあっ ては、参事又は副参事の職にある者で当該室の長が指定するもの)並びにさいたま市事務 分掌条例第1条に規定する行財政改革推進本部の参事又は副参事の職にある者で当該本部 の長が指定するもの イ さいたま市事業所事務分掌規則(平成15年さいたま市規則第87号)第3条に規定する課並 びに同規則別表第1政策局の項に規定する東京事務所及び同表第2類事業所の欄に掲げる 事業所の長(大宮盆栽美術館にあっては、副館長) ウ さいたま市保健所組織規則(平成14年さいたま市規則第56号)第2条に規定する課の長 エ さいたま市区役所等事務分掌規則(平成15年さいたま市規則第88号)第2条第1項に規定 する室、課及び保健センターの長 オ さいたま市消防局の組織に関する規則(平成15年さいたま市規則第138号)第2条第1項に 規定する課並びにさいたま市消防署の組織に関する規程(平成13年さいたま市消防本部告 示第1号)第2条第1項に規定する課及び同告示第10条第1項に規定する出張所の長 カ さいたま市会計管理者補助組織設置規則(平成19年さいたま市規則第29号)第2条に規定 する課の長 キ さいたま市教育委員会事務局組織規則(平成15年さいたま市教育委員会規則第1号)第2 条第1項に規定する課並びに同規則第4条第2項に規定する第1類の施設又は機関(中央図書 館にあっては、さいたま市図書館条例施行規則(平成13年さいたま市教育委員会規則第28 号)第5条第1項に規定する課)、さいたま市教育委員会事務局組織規則第4条第3項に規定す る第2類の施設又は機関及び同条第5項に規定する学校の長(生涯学習総合センター及びう らわ美術館にあっては副館長、高等学校にあっては事務長) ク さいたま市選挙管理委員会規程(平成15年さいたま市選挙管理委員会告示第27号)第18 条第2項に規定する課の長 ケ さいたま市人事委員会事務局の組織等に関する規則(平成14年さいたま市人事委員会規 則第2号)第2条に規定する課の長 コ さいたま市監査事務局規程(平成13年さいたま市監査委員告示第1号)第2条に規定する 課の長 サ さいたま市農業委員会事務局規程(平成15年さいたま市農業委員会訓令第1号)第2条第2 項に規定する課の長 シ さいたま市議会議会局処務規程(平成20年さいたま市議会告示第1号)第2条に規定する 課の長 (4) 調達主管課長 財政局契約管理部調達課長(以下「調達課長」という。)又は教育委員会 管理部教育総務課長をいう。 2 この規則において「物品出納員」とは法第171条第1項に規定する出納員を、「区物品出納員」 とは令第174条の46第1項に規定する区出納員を、「物品取扱員」とは法第171条第1項に規定す るその他の会計職員を、「区物品取扱員」とは令第174条の46第1項に規定するその他の区会計 職員をいう。 (一部改正〔平成16年規則63号・17年106号・18年11号・147号・19年59号・85号・137号・ 139号・20年53号・21年30号・72号・77号・87号・106号・22年9号・47号・23年31号〕) (会計年度及び所属年度区分) 第3条 2 物品の出納は、会計年度をもって区分する。 物品出納の所属年度区分は、その出納を執行した日の属する年度による。 (物品の区分) 第4条 (1) 物品は、次に掲げる区分に従い、整理しなければならない。 備品(性質形状を変えることなく比較的長期間継続して使用保存でき、1品の取得価格が2 万円以上のもの及び会計管理者が指定するもの) (2) 消耗品(使用により消耗されるもの、損傷しやすいもの及び長期間の保存に耐え得ないも の) (3) 材料品(一定の物品を生産するための原料又は工事、工作等のため消費されるもの) (4) 生産品(製造、加工、工作等により生産されたもの) (5) 動植物(教育鑑賞等の用に供する獣類、鳥類、魚類その他の動物及び植物) (一部改正〔平成19年規則59号・24年39号〕) (区会計管理者への事務の委任) 第5条 会計管理者は、令第174条の45第3項の規定により、区役所において取り扱う物品の出納 及び保管並びに記録管理に関する事務を区会計管理者に委任するものとする。 (一部改正〔19年規則59号〕) (物品出納員等) 第6条 物品出納員及び区物品出納員(以下「物品出納員等」という。)となる者は、次に掲げる とおりとする。 (1) 物品出納員 出納室出納課長、消防局総務部消防総務課長及び教育委員会管理部教育財 務課長の職にある者 (2) 2 区物品出納員 区役所区民生活部総務課長の職にある者 会計管理者及び区会計管理者(以下「会計管理者等」という。)は、その権限に属する事務の うち次に掲げる事務を、会計管理者にあっては物品出納員に、区会計管理者にあっては区物品 出納員に委任するものとする。 3 (1) 所管に係る物品の出納及び保管に関する事務 (2) 所管に係る物品の記録管理に関する事務 第1項各号に規定する者は、別に辞令を用いることなく、物品出納員等を命ぜられたものとす る。 4 市長の事務部局以外の職員が物品出納員等に命ぜられたときは、当該期間中当該職員は、市 長の事務部局の職員に併任されたものとみなす。 (一部改正〔平成17年規則106号・18年11号・19年59号・21年30号・22年47号〕) (物品取扱員等) 第7条 物品取扱員及び区物品取扱員(以下「物品取扱員等」という。)となる者は、課所長等の 職にある者とする。 2 物品出納員等は、その権限に属する事務のうち所管に係る物品の出納、保管、供用及び検収 に関する事務を、物品出納員にあっては物品取扱員に、区物品出納員にあっては区物品取扱員 に委任するものとする。 3 第1項に規定する者は、別に辞令を用いることなく、物品取扱員等を命ぜられたものとする。 4 市長の事務部局以外の職員が物品取扱員等に命ぜられたときは、当該期間中当該職員は、市 長の事務部局の職員に併任されたものとみなす。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) 第2章 物品の取得、修理等 (物品購入等の手続) 第8条 課所長等は、物品の購入、修繕及び印刷(以下「物品の購入等」という。)をしようとす るときは、支出負担行為伺書により所定の決裁を経て、調達主管課長(教育委員会における1 件500万円以上の物品の購入等については、調達課長)に物品の購入等の手続を依頼しなければ ならない。 2 調達主管課長は、前項の支出負担行為伺書の提出を受けたときは、その内容を確認し、当該 物品の購入等が適正であると認めたときは、さいたま市契約規則(平成13年さいたま市規則第 66号)等に基づき、物品の購入等のための適切な措置をとらなければならない。 (一部改正〔平成17年規則106号・23年31号〕) (物品購入等の特例) 第9条 次に掲げる物品の購入等については、前条第1項の規定にかかわらず、課所長等において 直接これを行うことができる。 (1) 支出負担行為伺書兼支出命令書による物品の購入等(単価契約を締結した物品を含む。) (2) 100万円未満の物品の修繕 (3) 30万円未満の備品の購入 (4) 前3号に掲げるもののほか、予見できない事務又は事業に係る緊急を要する最小限の物品 の購入等 2 前条第1項の規定にかかわらず、保健福祉局保健所及び健康科学研究センター、子ども未来局 総合療育センターひまわり学園及び子ども育成部児童相談所並びに区役所健康福祉部保健セ ンターで購入する医療用物品であって、当該物品の購入価格が30万円以上のもの(前項第1号及 び第4号に該当するものを除く。)にあっては、所長において直接これを購入することができる。 (一部改正〔平成19年規則59号・22年47号・23年31号〕) (物品の契約決定通知) 第10条 調達主管課長は、物品の購入等の金額及び契約業者が決定したときは、課所長等に決定 通知書を通知するものとする。ただし、課所長等において直接物品の購入等をする場合は、こ の限りでない。 (備品の寄附の受入れ) 第11条 課所長等は、備品の寄附を受け入れようとするときは、次に掲げる事項を記載した備品 寄附受入伺書を作成し、決裁を受けるものとする。 (1) 品名及び数量 (2) 見積価格 (3) 寄附をしようとする者の住所及び氏名 (4) 寄附に際し、条件のあるものについては、その内容 (5) 前各号に掲げるもののほか、参考となる事項 (物品の検収) 第12条 物品取扱員等は、納入に係る物品の規格、品質、数量等について検査し、適格と認めた ときは、受領するものとする。 2 物品取扱員等は、前項の規定による検査において適格と認めた場合、納品書の検収印欄に押 印するものとする。 (物品の取得の出納通知) 第13条 物品取扱員等は、物品を取得したときは、直ちに所属の物品出納員等に通知するものと する。ただし、次に掲げる物品については、当該物品の通知を省略することができる。 (1) 新聞、官報、雑誌その他これらに類するもの (2) 購入後直ちに消費するもの (3) 配布の目的をもつ印刷物、贈与品等で保存を要しないもの (4) 前3号に掲げるもののほか、物品の目的及び性質により会計管理者の保管を要しないもの (一部改正〔平成19年規則59号〕) (共通物品の請求及び払出し) 第14条 課所長等は、共通物品(一括購入することが有利であり、かつ、規格品質等を統一する 必要がある備品及び消耗品として、会計管理者が定めるものをいう。)の交付を受けようとす るときは、物品請求書により所属の物品出納員等に請求しなければならない。 2 物品出納員等は、前項の物品請求書により物品の請求を受けたときは、その内容を確認し、 適正と認めたときは、払出しをするものとする。 (一部改正〔平成18年規則11号・24年39号〕) 第3章 物品の管理 (保管) 第15条 物品出納員等及び物品取扱員等は、その保管に係る物品を良好な状態で保管し、その状 況を常に明らかにしておかなければならない。 (備品の受領及び管理) 第16条 物品取扱員等は、備品を受領したときは備品台帳に登録し、その写しを物品出納員等に 送付しなければならない。 2 前項の備品には備品票を張り付け、これを管理するものとする。ただし、備品票を張り付け ることができないものについては、この限りでない。 (備品の所属換え) 第17条 物品取扱員等は、備品の使用上必要があるときは、備品所属換請求書を作成し、受入側 の物品取扱員等に所属換えを請求することができる。 2 受入側の物品取扱員等は、前項の規定による請求を相当と認めたときは、当該備品、備品台 帳及び備品票の引継ぎを行うものとする。 (備品の貸付け) 第18条 物品出納員等は、備品の貸付けを目的とするものを除き、貸し付けてはならない。ただ し、事務に支障を及ぼさない限度において貸し付ける場合は、この限りでない。 2 物品取扱員等は、備品を借り受けた場合は、亡失、損傷等のないよう注意しなければならな い。 3 第1項ただし書の規定により貸し付ける場合の期限は、毎年度3月末日を超えることができな い。 4 物品取扱員等は、借り受ける期限が3月末日を超える場合は、期限延長の手続をとらなければ ならない。 (貸付けの条件) 第19条 備品の貸付けに当たっては、別に定めるものを除くほか、次に掲げる事項を貸付けの条 件とする。 (1) 備品の引取り、維持、修繕及び返納に要する費用は、借り受ける者の負担とすること。 (2) 転貸しないこと。 (3) 貸付けの目的以外の用途に使用しないこと。 (4) 貸付期間満了の日までに指定された場所に返納すること。 (5) 前各号に掲げるもののほか、必要な事項 (一部改正〔平成24年規則39号〕) (供用不適品の処置) 第20条 物品取扱員等は、供用している備品のうち修理を要するものがあるときは、修理に必要 な処置をしなければならない。 (価格の記載) 第21条 備品は、特別の理由があるものを除くほか、すべて価格(取得価格とし、取得価格がな いものその他特別の理由があるものについては、見積額とする。)を付して整理するものとす る。 (返納) 第22条 備品の使用者は、備品を使用する必要がなくなったとき又は使用に耐えなくなったとき は、備品返納書により物品取扱員等に返納しなければならない。 第4章 物品の処分 (不用の決定) 第23条 物品取扱員等は、前条の規定により備品の返納を受け、不用の決定をしようとするとき は、次に掲げる事項を記載した不用決定伺書により、会計管理者を経て、市長の決裁を受けな ければならない。ただし、消防局にあっては消防局総務部消防総務課長に、教育委員会にあっ ては教育委員会管理部教育財務課長にあらかじめ合議しなければならない。 2 (1) 品名及び数量 (2) 理由 (3) 処分の方法 (4) 前3号に掲げるもののほか、参考となるべき事項 物品取扱員等は、前項の規定により不用の決定をされた備品のうち、売払いをするものにつ いては、その旨を調達課長に備品売払依頼書により依頼しなければならない。 (一部改正〔平成17年規則106号・19年59号・22年47号・23年31号〕) (不用備品の売払い) 第24条 調達課長は、前条第2項の規定による依頼を受けたときは、速やかに適切な措置を講じ なければならない。 (一部改正〔平成23年規則31号〕) (不用備品の処分) 第25条 物品取扱員等は、不用の決定をされた備品の処分で売払うことが不適当なもの又は売払 うことができないものは廃棄又は焼却処分をしなければならない。ただし、共通備品について は、所属の物品出納員等と協議を行うものとする。 (備品の譲渡又は譲与) 第26条 物品取扱員等は、備品を譲渡し、又は譲与しようとするときは、次に掲げる事項を記載 した備品譲渡(譲与)伺書により、会計管理者を経て、市長の決裁を受けなければならない。 (1) 品名及び数量 (2) 理由 (3) 時価より低い価格で譲渡しようとするときは、その理由 (4) 代金の納付の方法及び時期 (5) 予定価格 (6) 相手方の住所及び氏名 (7) 収入科目及び予算額 (8) 譲与しようとするときは、その用途及び期間 (9) 前各号に掲げるもののほか、参考となる事項 (一部改正〔平成19年規則59号〕) (備品の交換) 第27条 物品取扱員等は、物品を交換しようとするときは、次に掲げる事項を記載した備品交換 伺書を作成し、会計管理者を経て、市長の決裁を受けなければならない。 (1) 品名及び数量 (2) 理由 (3) 取得しようとする備品及び提供しようとする備品 (4) 交換差金があるときは、その額並びに納付又は支払の方法及び時期 (5) 交換の期日 (6) 相手方の住所及び氏名 (7) 予算額及び収入科目又は経費の支出科目 (8) 前各号に掲げるもののほか、参考となる事項 (一部改正〔平成19年規則59号〕) 第5章 その他の処理 (占有動産の管理等) 第28条 令第170条の5に規定する占有動産の管理及び出納に関しては、この規則の規定を準用す る。 第6章 事務引継 (事務引継) 第29条 物品出納員等又は物品取扱員等が異動したときは、前任者は、遅滞なくその担任する事 務を後任者に引き継がなければならない。 2 前項の規定により事務の引き継ぎをしたときは、事務引継報告書を作成し、会計管理者等に 報告しなければならない。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) 第7章 検査・報告 (会計管理者等の検査) 第30条 会計管理者等は、必要があると認めるときは、物品の管理の状況について検査をするこ とができる。 2 会計管理者等は、前項の規定による検査を行ったときは、検査の結果に意見を付して、市長 に報告しなければならない。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) (重要な備品の報告) 第31条 物品取扱員等は、毎年3月末日現在において、一品の取得価格(取得価格が不明のときは、 見積額)が100万円以上の備品についてその現状を調査し、重要備品現在高報告書により所属の 物品出納員等に報告しなければならない。 2 物品出納員等は、前項に規定する重要備品現在高報告書により、重要備品現在高総計表を作 成し、所属の会計管理者等を経て、市長に報告しなければならない。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) 第8章 監督責任 (監督責任) 第32条 物品出納員等及び物品取扱員等は、その所管に係る物品の出納、保管の事務について、 所属の職員を監督し、常に善良なる管理者の注意を怠ってはならない。 2 使用中の物品については、現に使用している職員が保管の責にあたる。 第9章 賠償責任 (事故報告) 第33条 物品出納員等、物品取扱員等又は物品の使用者は、その保管している物品を亡失又は損 傷したときは、直ちに物品事故報告書を作成し、所属の会計管理者等を経て、市長に報告しな ければならない。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) (賠償責任) 第34条 市長は、前条の規定による報告により、故意又は重大な過失により市に損害を与えると 認めたときは、賠償責任の処理の手続をとらなければならない。 第10章 補則 (通知書等の様式) 第35条 この規則の規定による通知書、伺書、請求書等の様式については、会計管理者が別に定 める。 (一部改正〔平成19年規則59号〕) (その他) 第36条 この規則に定めるもののほか、物品に関する会計事務に関し必要な事項は、会計管理者 が別に定める。 (一部改正〔平成19年規則59号) 附 則 この規則は、平成15年4月1日から施行する。 附 則(平成16年4月21日規則第63号) この規則は、平成16年5月1日から施行する。 附 則(平成17年3月31日規則第106号) この規則は、平成17年4月1日から施行する。 附 則(平成18年3月24日規則第11号) この規則は、平成18年4月1日から施行する。 附 則(平成18年9月29日規則第147号) この規則は、平成18年10月1日から施行する。 附 則(平成19年3月30日規則第59号) この規則は、平成19年4月1日から施行する。 附 則(平成19年4月19日規則第85号) この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成19年11月28日規則第137号) この規則は、平成19年11月29日から施行する。 附 則(平成19年11月30日規則第139号抄) (施行期日) 1 この規則は、平成19年12月1日から施行する。 附 則(平成20年3月31日規則第53号) この規則は、平成20年4月1日から施行する。 附 則(平成21年3月30日規則第30号) この規則は、平成21年4月1日から施行する。 附 則(平成21年5月27日規則第72号抄) (施行期日) 1 この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成21年6月30日規則第77号抄) (施行期日) 1 この規則は、平成21年7月1日から施行する。 附 則(平成21年7月31日規則第87号抄) (施行期日) 1 この規則は、平成21年8月1日から施行する。 附 則(平成21年10月29日規則第106号) この規則は、平成21年11月1日から施行する。 附 1 則(平成22年3月10日規則第9号抄) この規則は、平成22年3月28日から施行する。 附 則(平成22年3月31日規則第47号) この規則は、平成22年4月1日から施行する。 附 則(平成23年3月31日規則第31号) この規則は、平成23年4月1日から施行する。 附 則(平成24年3月30日規則第39号) この規則は、公布の日から施行する。